JP4334496B2 - 画素信号処理装置、及び画素信号処理方法 - Google Patents

画素信号処理装置、及び画素信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画素信号処理装置、及び方法に関し、特に2次元平面上に配列された画素の各々が複数の色成分値のうちの少なくとも一つの色成分値を有していないとき、その画素が有していない色成分値を補間により生成することでカラー画像を得る画素信号処理装置に関するものである。
このような画素信号処理は、例えば、各々が複数の色成分値、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色のうちのいずれか一つの色成分値を発生する複数種類の光電変換素子が2次元平面上に、例えばベイヤ型に配列された撮像素子をさらに備えるカラー撮像装置の一部として用いられ、撮像素子から出力された画素信号に基づき、各画素位置において欠落している色成分値(不足色成分値)を補間するために用いられる。
従来の、赤、緑、青のカラーフィルタがベイヤ型に配置された撮像素子を有する撮像装置では、各々の画素につき、G、BまたはB、RまたはR、Gの色成分値が不足しており、例えば下記の特許文献1に示されるように、解像感を高めるために、色毎の局所的な画素信号の分布に基づいて各画素の画素信号を平均値で置き換え、これによって想定される既知色幾何学図形と不足色幾何学図形の線形相似比に基づく補間方法を用いている。
特開2001−197512公報(段落0048〜0049、図7)
この従来の方法は、補間処理対象画素の近傍の領域内において、それぞれの色成分値(例えば、ベイヤ型配列におけるR、G、B成分値)間に正の相関があると仮定している。
そのため、色成分値相互間に正の相関がない領域(例えばある色と別の色との境界など)、例えば相関がない場合や、負の相関がある領域では、補間を適切に行うことができず、補間誤差が大きくなるという問題があった。
本発明は、補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘らず常に最適の補間方法で補間を行うことができる画素信号処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、
2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するh信号ローパスフィルタと、
上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するh信号ハイパスフィルタと、
上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するk信号ローパスフィルタと、
上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するk信号ハイパスフィルタと、
上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号に基づいて、上記注目画素周辺の画素信号の水平及び垂直方向の相関の強さを表す水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvを生成する方向別相関算出手段と、
上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βを生成する係数算出手段と、
上記k信号ハイパスフィルタで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタで生成された変化成分の差と、上記係数βとに基づいて、第kの信号と第hの信号との非相関値を算出する非相関値算出手段と、
上記k信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分と上記h信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分の差を求める差算出手段と、
注目画素位置における第hの画素信号と、上記非相関値と、上記差算出手段で求めた差に定数を掛けたものを加算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出手段と
を有する画素信号処理装置を提供する。
この発明によれば、補間対象の画素が色の境界付近にある場合など、色成分値相互間の相関関係が種々異なっていても、正確に補間を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は、デジタルスチルカメラの一部として用いるのに適したものであるが、本発明はこれに限定されない。本発明は、欠落(不足)している信号を補間により生成するものであり、デジタルスチルカメラのような撮像装置の他、プロジェクタなどの表示装置において解像度を変換する場合などにも適用できる。
また、本発明は、一般的に言えば、2次元平面上に配置され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置及び方法に関するものであるが、以下の実施の形態では、Nが3であり、第1から第Nの分光感度特性を有する画素が、R、G、B画素の3種類の画素である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を表すブロック図である。
レンズ1から入射した光は、例えば固体撮像素子で構成される2次元イメージセンサ2の撮像面に結像する。イメージセンサ2は、2次元的に配列された複数の光電変換素子を有し、この複数の光電変換素子は、例えば図2に示すように、ベイヤ(Bayer)型に配置された、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する分光感度特性を有するカラーフィルタで覆われており、各光電変換素子からは、カラーフィルタの色に対応した色成分のアナログ信号が出力される。
図2において、横、縦はそれぞれ撮像面の水平方向(H)、垂直方向(V)を表す。光電変換素子は画素を構成し、撮像面上で各光電変換素子が占める位置が画素位置に対応する。各画素は、撮像素子の撮像面上に2次元的に配置されているので、それらの位置は、HV座標面(またはHV面)上の座標値で表すことができる。図2はイメージセンサの一部のみ、即ち7行7列の範囲を示す。中心の画素の水平方向位置をi、垂直方向位置をj、従って座標値を(i,j)で表し、その周囲の画素の水平方向(行方向)の位置を、i−3,i−2、…i+3、垂直方向(列方向)の位置を、j−3、j−2、…j+3で表している。尚、i、jはともに整数であり、水平方向に互いに隣接する画素は水平方向の座標値が「1」だけ異なり、垂直方向に互いに隣接する画素は垂直方向の座標値が「1」だけ異なる。
また以下の説明で、Rのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をR画素、Gのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をG画素、Bのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をB画素と呼ぶ。
イメージセンサ2は入射光を光電変換し入射光量に応じたレベルのアナログ信号を画素ごとに出力する。このアナログ信号はA/D変換器3でデジタル信号に変換され、各画素の持つ色成分値(画素信号)として、フレームメモリ4に書き込まれる。この際、各信号は、各画素の、撮像面上での位置、従ってHV座標面上での位置に対応づけて書き込まれる。
上記のように、各画素を構成する光電変換素子の各々は、フィルタにより覆われているので、赤、緑、青のいずれか1つの色の光を受光する。各光電変換素子で受光する光の色を「受光色」と、各画素について受光色以外の色を「不足色」ということがある。
各画素を構成する光電変換素子の各々からは、受光色に対応する一つの色成分値を表す信号しか得られない。即ち、R画素については、R成分値が既知である一方、G及びB成分値が未知であり、G画素については、G成分値が既知である一方、B及びR成分値が未知であり、B画素については、B成分値が既知である一方、R及びG成分値が未知である。各画素について、R、G、Bすべての色成分値を持つことで、カラー画像を得ることができるので、フレームメモリ4に書き込まれている、各画素位置における未知の色成分値は不足色成分値とも言われる。本発明の画素信号処理は、各画素において未知である色成分値(不足色成分値)を補間により求めるものである。
フレームメモリ4に記憶された画素信号は、デマルチプレクサ5でR、G、B信号ごとに2次元メモリ6r、6g、6bに分配され、記憶される。即ちR信号が2次元メモリ6rに、G信号が2次元メモリ6gに、B信号が2次元メモリ6bにそれぞれ記憶される。
図3、図4、図5はそれぞれ、イメージセンサ2の撮像面上における、R画素、G画素、B画素の配置を色毎に別々に示す。2次元メモリ6r、6g、6bの各々においても、各画素の信号(色成分値)は、撮像面上での位置、従ってHV座標面上での位置に対応づけて書き込まれる。従って、図3、図4、図5は、デマルチプレクサ5から分配され、記憶された画素信号の、HV座標面上での位置を表すものでもある。
なお、フレームメモリ4はイメージセンサ2が2行に1行ずつ読み出しを行ういわゆるインターレース読み出し方式のものであり、1枚(フレーム)の画素信号がすべて揃うために2度の(2フィールドの)読み出しを行わなければならない場合に必要である。図2に示した画素配列における画素を上から順次1行ずつ読み出すいわゆるプログレッシブ読み出し方式のイメージセンサ2の場合には、イメージセンサ2から送られてきた画素の信号をそのままデマルチプレクサ5で振り分けていけばよいため、フレームメモリ4が無くても同様の動作を実現することができる。
ローパスフィルタ8r、8g、8bはそれぞれメモリ6r、6g、6bに対応して設けられたものであり、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の低周波数成分を出力する。即ち、ローパスフィルタ8r、8g、8bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、各色の画素信号の低周波数成分を算出する。
ここで、ローパスフィルタ8r、8g、8bは、図6に示すように、それぞれ、水平方向の低周波成分を算出する水平ローパスフィルタ14r、14g、14bと、垂直方向の低周波成分を算出する垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bと、加重加算手段35r、35g、35bを有する。
水平ローパスフィルタ14r、14g、14bは、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の水平方向の低周波数成分を出力する。即ち、水平ローパスフィルタ14r、14g、14bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域(当該画素位置を含む領域)内の複数の画素位置における、各色の画素信号の水平方向の低周波数成分を算出する。
垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bは、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の垂直方向の低周波数成分を出力する。即ち、垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域(当該画素位置を含む領域)内の複数の画素位置における、各色の画素信号の垂直方向の低周波数成分を算出する。
図7、図8、図9に水平ローパスフィルタ14r、14g、14bと垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bの出力例を示す。図7(a)、図8(a)、図9(a)が水平ローパスフィルタ14r、14g、14bの出力例、図7(b)、図8(b)、図9(b)が垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bの出力例である。
加重加算手段35r、35g、35bは、それぞれ水平ローパスフィルタ14r、14g、14bにより得られる値と、垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bにより得られる値と、方向別相関算出手段9により算出される水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvを用いて、低周波数成分を算出する。
これらの算出方法については後に詳しく述べる。
同様にハイパスフィルタ7r、7g,7bもそれぞれメモリ6r、6g、6bに対応して設けられたものであり、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の高周波数成分を出力する。即ち、ハイパスフィルタ7r、7g、7bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、各色の画素信号の変化成分を算出する。
ここで、ハイパスフィルタ7r、7g,7bは、図10に示すように、それぞれ、水平方向の変化成分を算出する水平ハイパスフィルタ16r、16g、16bと、垂直方向の変化成分を算出する垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bと加重加算手段36r、36g、36bを有する。
水平ハイパスフィルタ16r、16g、16bは、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の水平方向の変化成分を出力する。即ち、ハイパスフィルタ16r、16g、16bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域(当該画素位置を含む領域)内の複数の画素位置における、各色の画素信号の水平方向の変化成分を算出する。
垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bは、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の垂直方向の変化成分を出力する。即ち、垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域(当該画素位置を含む領域)内の複数の画素位置における、各色の画素信号の垂直方向の変化成分を算出する。
図11、図12、図13に水平ハイパスフィルタ16r、16g、16bと垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bの出力例を示す。図11(a)、図12(a)、図13(a)が水平ローパスフィルタ16r、16g、16bの出力例、図11(b)、図12(b)、図13(b)が垂直ローパスフィルタ17r、17g、17bの出力例である。
加重加算36r、36g、36bにより、それぞれ水平ハイパスフィルタ16r、16g、16bにより得られる値と、垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bにより得られる値と、方向別相関算出手段9により算出される水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvを用いて変化成分を算出する。
これらの算出方法については後に詳しく述べる。
図7、図8、図9、図11、図12、図13に示されるように、水平ローパスフィルタ14r、14g、14bの出力(RLPFH,GLPFH、BLPFH)、垂直ローパスフィルタ15r、15g、15bの出力(RLPFV,GLPFV、BLPFV)、水平ハイパスフィルタ16r、16g、16bの出力(RHPFH、GHPFH、BHPFH)、及び垂直ハイパスフィルタ17r、17g、17bの出力(RHPFV、GHPFV、BHPFV)はすべての画素について求められる。
方向別相関算出手段9は、2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号から、水平、垂直方向における画素信号の変化を示す水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを算出する。これらの水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvは、各画素の周辺の画素信号の水平、垂直方向の相関の強さを表すものである。
方向別相関算出手段9は、例えば、各画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、R、G、Bの各々につき、水平方向の変化成分ΔhR、ΔhG、ΔhBを算出し、これらを単純加算、または加重加算することにより水平方向相関係数Δhを算出し、各画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、R、G、Bの各々につき、垂直方向の変化成分ΔvR、ΔvG、ΔvBを算出し、これらを単純加算、または加重加算することにより垂直方向相関係数Δvを算出する。
係数算出手段13は、方向別相関算出手段9で算出されるΔhとΔvに応じて変化する係数βを算出する。
非相関値算出手段12は、ハイパスフィルタ7r、7g、7bの出力、及び係数算出手段13で算出される係数βとに基づき、各画素について非相関値を求める。
非相関値算出手段12は、例えば図14に示すように、選択手段23k、23hと、差計算手段25と、係数乗算手段27と、制御手段30aを有する。
演算手段10は、2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号、ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力、及び非相関値算出手段12の出力とに基づき、各画素について低周波数成分の差を求め、さらに、補間値を求める。
演算手段10は、例えば図15に示すように、選択手段24k、24h、21と、差計算手段26と、係数乗算手段28と、加算手段29と、制御手段30bとを有する。
非相関値算出手段12の選択手段23kは、ハイパスフィルタ7r、7g、7bの出力RHPF、GHPF、BHPFを受け、これらのうちの1つを選択して出力する。選択手段23hは、ハイパスフィルタ7r、7g、7bの出力RHPF、GHPF、BHPFを受け、これらのうちの選択手段23kで選択していない1つを選択して出力する。
演算手段10の選択手段21は、2次元メモリ6r、6g、6bのうちの一つを選択し、選択された2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号を加算手段29に供給する。
演算手段10の選択手段24kは、ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力RLPF、GLPF、BLPFを受け、これらのうちの1つを選択して出力する。選択手段24hは、ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力RLPF、GLPF、BLPFを受け、これらのうちの選択手段24kで選択していない1つを選択して出力する。
選択手段21、23k、23h、24k、24hによる選択は制御手段30a、30bにより制御される。
補間対象画素がR、G、Bのうちの第hの色の色成分値を有し、補間対象画素の第kの色の色成分値を補間により求めるときは、選択手段21が第hの色の色成分値を記憶している2次元メモリを選択し、補間対象画素の第hの色の色成分値(例えばh(i,j)で表される)を読み出し、選択手段23kが第kの色のハイパスフィルタの出力kHPFを選択し、選択手段23hが、第hの色のハイパスフィルタの出力hHPFを選択し、選択手段24kが第kの色のローパスフィルタの出力kLPFを選択し、選択手段24hが、第hの色のローパスフィルタの出力hLPFを選択する。
上記のように、加重加算手段36r、36g、36bは、水平方向のハイパスフィルタ値RHPFH、GHPFH、BHPFHと垂直方向のハイパスフィルタ値RHPFV、GHPFV、BHPFVと方向別相関算出手段9から出力される水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvとを用いた加重加算により、ハイパスフィルタ値RHPF、GHPF、BHPFを算出し、加重加算手段35r、35g、35bは、水平方向のローパスフィルタ値RLPFH、GLPFH、BLPFHと垂直方向のローパスフィルタ値RLPFV、GLPFV、BLPFVと方向別相関算出手段9から出力される水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvとを用いた加重加算により、ローパスフィルタ値RLPF、GLPF、BLPFを算出する。
この時、例えば、強い相関関係があるほど相関係数の値が小さくなるような場合には、水平方向又は垂直方向のうち、相関係数が小さい方向のフィルタ値の加算割合を大きくする。
第hの色のハイパスフィルタ値hHPF(選択手段23hの出力)及びローパスフィルタ値hLPF(選択手段24hの出力)は、例えば式(1)に示す加重加算により算出する。このとき、水平方向のフィルタ値の加算割合をKh、垂直方向のフィルタ値の加算割合をKvとする。
Figure 0004334496
また、式(1)の代わりに、式(2)に示すような加算割合Kh、Kvを用いて加重加算を行っても良い。
Figure 0004334496
上式(2)において、Th1、Th2は所定のしきい値である。
また「&&」は、「かつ」と言う意味であり、「if」は「もしも」と言う意味であり、「else」は「そうでない場合には」と言う意味であり、「else if」は「そうではなく、もしも」と言う意味であり、これらの記号はC言語の表記法に準じたものであり、この点は本願の他の式においても同様である。
つまり、水平方向と垂直方向に共に強い相関がある場合、注目画素周辺の画素信号は均一であると判断して水平方向と垂直方向のフィルタ値の平均値をとる。水平方向と垂直方向の相関の差が小さい(斜め方向に相関がある可能性がある)場合も、水平方向と垂直方向のフィルタ値の平均値をとる。その他の場合には、水平方向又は垂直方向のうちのいずれか相関が強い方向のフィルタ値をそのまま用いる。
非相関値算出手段12の差計算手段25は、第kのハイパスフィルタ値kHPFと、第hのハイパスフィルタ値hHPFとの差(前者から後者を引いたもの)(kHPF−hHPF)を求める。
演算手段10の差計算手段26は、第kのローパスフィルタ値kLPFと、第hのローパスフィルタ値hLPFとの差(前者から後者を引いたもの)(kLPF−hLPF)を求める。
非相関値算出手段12の係数乗算手段27は、差計算手段25の出力(kHPF−hHPF)と、係数算出手段13の出力βを受け、差計算手段25の出力(kHPF−hHPF)に、水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βと所定の定数qを掛け、積βq(kHPF−hHPF)を求め、これを非相関値として出力する。係数乗算手段27の出力が、非相関値算出手段12の出力として用いられる。
係数βの算出方法については後に詳しく述べるが、補間対象画素位置において、水平方向、垂直方向の少なくとも一方に強い相関がある場合には、係数βの値を小さくし、非相関値が小さくなるようにする。逆に水平方向にも垂直方向にも強い相関が無い場合には、係数βの値を大きくし、非相関値が大きくなるようにする。本来、補間対象画素周辺の画素信号に相関がある場合、非相関値は小さくなるはずだが、画素信号が欠落しているなどの理由で小さくならない場合がある。特に、補間対象画素の位置に予め存在しない画素信号のフィルタ値を算出する際には、離れた位置にある画素の信号を用いるために誤差が発生し易い。例えば、ラプラシアン型のハイパスフィルタを用いる場合について説明する。
図16〜図19は、G信号が予め存在しない画素位置(i,j)において、G信号を算出するために必要なローパスフィルタ値とハイパスフィルタ値を算出する際に使用する画素を示している。説明を簡単にするため、水平方向のフィルタ値を算出する際に使用する画素のみ示している。図16はG信号の水平方向のローパスフィルタ値を算出する際に使用する画素、図17はG信号の水平方向のハイパスフィルタ値を算出する際に使用する画素、図18はB信号の水平方向のローパスフィルタ値を算出する際に使用する画素、図19はB信号の水平方向のハイパスフィルタ値を算出する際に使用する画素をそれぞれハッチングで示している。
各フィルタ値の算出式を式(3)に示す。
Figure 0004334496
図17に示すようにi列目におけるG色の水平方向の変化成分を算出する時、式(3)で示したように、補間対象画素の上下の行にある画素を用いることになる。
この時、i−1行目とi行目の間(図中太線BLで示した位置)に色の境界があると、ローパスフィルタ値は正しく算出されるが、ハイパスフィルタ値には誤差が含まれてしまう。その結果、補間誤差が生じる。
そこで、水平方向または垂直方向に相関がある場合には、係数βの値を小さくすることにより、ハイパスフィルタ値の結果によらず非相関値を小さくすることが出来る。このように、非相関値に含まれる誤差が結果に与える影響を抑えることで、精度の良い補間が行えるようにした。
係数乗算手段28は、差計算手段26の出力(kLPF−hLPF)に所定の定数rを掛けて、積r(kLPF−hLPF)を出力する。
加算手段29は、選択手段21から出力される画素値hと、非相関値算出手段12(係数乗算手段27)から出力される値βq(kHPF−hHPF)と、係数乗算手段28から出力される値r(kLPF−hLPF)とを加算して、その和
h+β・q(kHPF−hHPF)+r・(kLPF−hLPF)
を出力する。
加算手段29の出力が、補間対象画素の第kの色の色成分値(補間値)として用いられる。
上記のうち、ローパスフィルタ8r、8g、8bと、選択手段24hとで、注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出するh信号ローパスフィルタが構成され、
ローパスフィルタ8r、8g、8bと、選択手段24kとで、注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出するk信号ローパスフィルタが構成され、
ハイパスフィルタ7r、7g、7bと、選択手段23hとで、注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出するh信号ハイパスフィルタが構成され、
ハイパスフィルタ7r、7g、7bと、選択手段23kとで、注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出するk信号ハイパスフィルタが構成されている。
また、係数乗算手段28及び加算手段29により、注目画素位置における第hの画素信号と、非相関値算出手段12で算出した非相関値βと、差算出手段26で求めた差に定数rを掛けたものを加算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出手段が構成されている。
演算手段10で算出された補間値は例えば第kの色の画素信号のための2次元メモリ(6r、6g、6bのいずれか)に記憶され、或いは出力端子11から出力される。
以下、上記した補間方法についてさらに詳しく説明する。
上記の様に、図4は、HV座標面上におけるG信号の配列を示したものである。
図に記載されているG信号は元々イメージセンサ2上にGの色フィルタが配置されているため、その色フィルタを介して得られる信号であり、空白の箇所は他のR,Bの色フィルタが配置されているため、Gの色信号が欠落した場所である。この欠落した場所におけるG信号を補間する必要がある。
補間のための従来の方法として、周辺の画素の平均値を用いる平均補間方法(バイリニア補間)があるが、信号の変化の大きい箇所では精度の高い補間が期待できない。
また、異なる色成分の信号の変化に相関があるという仮定に基づく補間方法がある。しかし、全ての場合において異なる色成分の信号の間に正の相関があるとは限らないため、相関が無い場合や、負の相関がある場合に適切な補間が出来ない。
一方、本実施の形態は、補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の様子に相似の関係がない領域においても正確に補間を行うことができ、また補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘らず常に最適の補間方法で補間を行うものであり、上記した演算手段10における補間演算は、以下の式(4)により表される。
k(i,j)=h(i,j)+β・q{kHPF(i,j)−hHPF(i,j)}
+r{kLPF(i,j)−hLPF(i,j)}
…(4)
式(4)において、k(i,j)はイメージセンサ2上の座標(i,j)において、欠落した色信号であり、補間される色信号である。h(i,j)は(i,j)の位置に予め存在する(値が既知の)色信号である。
kHPF,hHPFは、それぞれ(i,j)の位置とその周辺の画素位置におけるk信号及びh信号から所定の演算により算出されたHPF値である。
ここでHPF値とは、既知の画素信号(イメージセンサ出力)から推測される真値の空間高周波成分である。水平方向の高周波成分と垂直方向の高周波成分を個別に算出し、座標(i,j)における水平方向と垂直方向の相関の強さに応じて加算することにより得られる。
kLPF,hLPFは、それぞれ(i,j)の位置とその周辺の画素位置におけるk信号及びh信号から別の所定の演算により算出されたLPF値である。
ここでLPF値とは、既知の画素信号(イメージセンサ出力)から推測される真値の空間低周波成分である。水平方向の高周波成分と垂直方向の低周波成分を個別に算出し、座標(i,j)における水平方向と垂直方向の相関の強さに応じて加算することにより得られる。
ここで言う真値は、イメージセンサの画素間隔が無限小であり、光電変換誤差がないときに得られるであろう空間的に連続した画素信号の値を意味する。
相関の強さは、水平、垂直方向における画素信号の変化を示す水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに基づいて決まる。つまり、画素信号の変化量に相当する値をΔhとΔvとする場合、相関係数の値が小さい場合には画素信号の変化が少ないため相関が強いといえる。逆に、相関係数の値が大きい場合には画素信号の変化が大きいため相関が弱いといえる。水平方向と垂直方向の各成分を加算する際には、相関の強い方向の成分の割合が多く、相関の弱い方向の成分が少なくなるように行う。このとき例えば、水平方向に強い相関があり、垂直方向に相関が無い場合には、垂直方向の成分の加算割合をゼロとしてもよい。また、水平方向にも垂直方向にも同程度の相関がある場合や、水平方向にも垂直方向にも相関が無い場合には、水平方向の成分と垂直方向の成分の加算割合を同じにしてもよい。
q及びrは予め定めた定数である。
係数βは、(i,j)の位置とその周辺の画素位置における信号の水平方向の変化成分に基づく水平方向相関係数Δhと、(i,j)の位置とその周辺の画素位置における信号の垂直方向の変化成分に基づく垂直方向相関係数Δvによって決まる係数で、水平方向または垂直方向に強い相関がある場合にはβの値が小さくなるように、水平方向及び垂直方向に強い相関が無い場合にはβの値が大きくなるように設定する。
これにより、水平方向又は垂直方向に強い相関がある場合には、βq{kHPF(i,j)−hHPF(i,j)}で表される非相関値を抑制する作用が働き、補間精度が向上する。
係数βの値は、例えば式(5)のように設定しても良い。
Figure 0004334496
上式(5)において、Th3、Th4は所定のしきい値、Nは設定値である。
つまり、水平方向、垂直方向共に相関係数が小さい場合は、画素位置(i,j)周辺では画素信号が均一で強い相関があると考えられるので、係数βをゼロにする。
それ以外で、水平方向の相関係数と垂直方向の相関係数の差が一定値より小さい場合、水平方向または垂直方向に明確な相関が無いと考えられるので、係数βをゼロ以外の値にする。
その他の場合には、水平方向または垂直方向のどちらかに相関があると考えられるので、係数βをゼロにする。
しきい値Th3、Th4、係数βの設定値Nは、それぞれのシステムや装置等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、Th3は4、Th4は12、Nの値は0.5としても良い。
ここでは係数βの値はゼロまたはNの2値としたが、相関の度合いに応じて多段階に変化させても良い。
別の効果について説明する。
本方式において係数βをゼロにすると、従来例で示した手法と等しくなる。つまり、係数βの値を調整することにより、画素信号に正の相関がある場合に適した補間方法と画素信号に正の相関が無い場合に適した補間方法を切り替えることができる。これは、二つの全く異なる補間方法を切り替えながら用いる場合と比較して、装置や回路の規模を小さく抑えることができるという利点がある。
また、複数の異なる補間方式を切り替えながら補間を行う場合、しきい値等の設定によっては、もともと良く似た色信号を持つ隣接する画素で異なる補間方法が選択されてしまい、補間結果が異なり、不自然な画像になってしまう場合がある。しかし、本発明は、共通の補間処理を行うことが出来るので、回路規模を小さく抑えると共に、自然な補間結果を得ることが出来る。
式(4)に示した算出式の意味について図20〜図23を参照して説明する。これらの図には、各画素における色信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置が示されている。また、これらの図では、説明を簡単にするため、イメージセンサ2の1行だけを記載し、一次元方向だけに演算を限定して示す。上部に記載したのは各色フィルタの配列であり、hはh画素、kはk画素、各画素の括弧( )内は画素位置を示す座標である。また、曲線aはk信号の真値であり、曲線bはh信号の真値である。曲線a、b上において、黒丸印(●)で示した箇所は、イメージセンサ2から得られたk信号及びh信号の画素信号値である。曲線c、dはそれぞれk信号、h信号のLPF値であり、曲線e,fはそれぞれk信号、h信号のHPF値である。これら図を参照して、画素位置(i,j)におけるk信号の画素補間を行う方法を具体的に述べる。
図20は、k信号とh信号との間に正の相関がある場合を示し、図21及び図22は、k信号とh信号との間に相関がない場合を示し、図23は、k信号とh信号との間に負の相関がある場合を示す。
最初に図20を参照してk信号とh信号との間に正の相関がある場合について説明する。画素位置(i,j)における曲線cとdの差が低周波数成分の差(kLPF−hLPF)に比例する値r(kLPF−hLPF)となる。また、画素位置(i,j)における曲線eとfの差が非相関値(kHPF−hHPF)となる。曲線eとfで示されるHPF値はk信号とh信号の変化が同様の場合、同じ値となるため重なって描写されており、非相関値(kHPF−hHPF)は“0”である。
ただし、演算方法やフィルタの作り方によっては誤差が含まれてしまい、非相関値が“0”とならない場合がある。そこで、式(4)では、相関の有無により変化する係数βを非相関値に乗じた値を改めて非相関値とし、相関がある場合には非相関値が小さくなる仕組みにしている。
従来技術によるバイリニア方法では、画素位置(i−1,j)と(i+1,j)におけるk信号を用いてその平均値を画素位置(i,j)におけるk信号とする。バイリニア方法によって補間された信号レベルを、図20において、白三角印(△)で示したが、求められるべき真値との間に補間誤差が生じている。
本実施の形態による補間方法では、画素位置(i,j)において既知の値h(i,j)に非相関値(kHPF−hHPF)と低周波数成分の差(kLPF−hLPF)とをそれぞれ係数β、q、rを乗じた後加算するが、図20に示すようにk信号とh信号との間に相関がある場合、非相関値は “0”であり、結局、画素位置(i,j)において既知の値h(i,j)に、低周波数成分の差(kLPF−hLPF)に係数rを乗じた後加算したものが、補間信号k(i,j)となる。この補間信号k(i,j)を図20に白丸印(○)にて示す。真値に対して精度良く画素補間が実現できていることが分かる。このように、本実施の形態により、色信号間の相関が大きい場合にも精度良く画素補間を行うことができる。
次に色信号間に相関が無い場合について説明する。図21と図22に各画素における色信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置を示す。図21及び図22に示した信号ではk信号は一定であり、k信号とh信号の変化に相関が無い。
まず、図21を参照して説明する。図21の例では、k信号に変化が無いため曲線eで示されるk信号のHPF値kHPFは“0”である。上記特許文献1(特開2001−197512号公報)に開示された方法による色の相関変化だけを用いた補間は、h(i,j)の信号に(kLPF−hLPF)に比例した値を加算することに相当する。
この場合、画素補間された信号レベルは、図21において、白四角印(□)で示す信号レベルとなる。白四角印に示す信号レベルはk信号の真値から離れた位置の値となるため補間誤差が生じていることが分かる。これは、画素位置(i,j)における補間対象のk信号は、参照とするh信号との間に相関が無いためである。
一方、本実施の形態による画素補間方法では、画素位置(i,j)におけるh信号h(i,j)に(kLPF−hLPF)に係数rを掛けたものを加算し、さらに(kHPF−hHPF)に係数β、qを掛けたものを加算する。kHPFは“0”であるため、画素位置(i,j)における(kHPF−hHPF)は負の値となる。よって、本実施の形態による補間方法では補間された信号レベルは白丸印(○)の位置となり、k信号の真値に対して精度高く補間される。本実施の形態ではk信号とh信号との信号変化にどれだけ相関が無いかは、(kHPF−hHPF)の値として求められることとなる。(kHPF−hHPF)を「非相関値」と呼ぶのはこのためである。一方、低周波数成分の差(kLPF−hLPF)は、相関の度合いを表し、相関の度合いが高いほど一定の値により近くなる。よって、(kLPF−hLPF)と(kHPF−hHPF)の両方の値がそれぞれの係数β、r、qを掛けた上でh(i,j)に加算されることにより信号間に相関が無い場合でも精度高く画素補間を行うことができる。
図22には図21とは逆にk信号が変化して、h信号に変化が無い、2つの色信号間に相関が無い別の例を示す。上記特許文献1(特開2001−197512号公報)に開示された方法による色の相関変化だけを用いた補間は、h(i,j)の信号に(kLPF−hLPF)の信号レベルを加算することに相当する。
この場合、画素補間された信号レベルを図22において白四角印(□)で示す信号レベルとなる。白四角印に示す信号レベルはk信号の真値から離れた位置の値となるため補間誤差が生じていることが分かる。
一方、本実施の形態による画素補間方法では、画素位置(i,j)におけるh信号h(i,j)に(kLPF−hLPF)に係数rを掛けたものを加算し、さらに(kHPF−hHPF)に係数β、qを掛けたものを加算する。hHPFは“0”であるため、画素位置(i,j)における(kHPF−hHPF)は正の値となる。よって、本実施の形態による補間方法では補間された信号レベルは白丸印(○)の位置となり、k信号の真値に対して精度高く補間される。本実施の形態では、(kLPF−hLPF)と(kHPF−hHPF)の両方の値がh(i,j)にそれぞれの係数β、r、qを掛けた上で加算されることにより図22に示す信号間に相関が無い場合においても精度高く画素補間を行うことができる。
図21及び図22では色信号間に相関が無い場合について説明したが、次に色信号間に負の相関がある場合について説明する。図23にk信号とh信号との間に負の相関がある場合を示す。画素位置(i,j)における、曲線aと鎖線cの差Δ(a−c)と、曲線dと曲線bの差Δ(d−b)の和が、非相関値(kHPF−hHPF)に比例する値βq(kHPF−hHPF)に等しい。バイリニア補間方法による画素補間は白三角印(△)で示す信号レベルであり図20と同様に真値に対して補間誤差が生じている。また、負の相関関係である場合、上記特許文献1(特開2001−197512号公報)に開示された方法による色の相関変化だけを用いた画素補間では白四角印(□)で示すようにさらに補間誤差が拡大する。本実施の形態による補間方法では白丸印(○)で示すように精度高く画素補間が実現できている。
以上のように、色信号間に正の相関がある場合、相関が無い場合、負の相関となっている場合のいずれにおいても精度の高い画素補間を行うことができる。
画素補間の演算処理について以下に具体的に説明する。図24にハイパスフィルタ7r、7g、7b、ローパスフィルタ8r、8g、8b、方向別相関算出手段9、係数算出手段13、非相関値算出手段12、演算手段10の演算の手順をフローチャートとして示す。フローチャートに記載するように、補間値の算出は、以下の6つの処理を含む。
ステップS1;R画素位置におけるG信号(GonR)を求めるための処理。
ステップS2;B画素位置におけるG信号(GonB)を求めるための処理。
ステップS3;G画素位置におけるR信号(RonG)を求めるための処理。
ステップS4;G画素位置におけるB信号(BonG)を求めるための処理。
ステップS5;R画素位置におけるB信号(BonR)を求めるための処理。
ステップS6;B画素位置におけるR信号(RonB)を求めるための処理。
これら6つの処理は、
「h色(h=R、G、又はB)の画素信号が存在する画素位置におけるk色(k=R、G、又はB、但しhはkとは異なる)の画素信号を求めるための処理」
と一般化して言うことができる。これらの6つの処理の各々は画面上(1フレーム内)のすべての画素位置について行われる。
ステップS1乃至S6の処理は、例えば、図示しない制御手段(図14、図15の制御手段30a、30bはその一部として構成することもできる)により、ハイパスフィルタ7r、7g、7b、ローパスフィルタ8r、8g、8b、方向別相関算出手段9、係数算出手段13、非相関値算出手段12、及び演算手段10を順次動作させることにより、実行される。
上記の6つの処理がすべて終わったときに、1画面上のすべての画素位置のすべての画素における不足した色の画素信号が揃う。
まず、ステップS1の演算処理について説明する。図4において、G信号が予め存在しない(値が未知の)画素の座標(i,j)に着目する。座標(i,j)のG信号のLPF値GLPFは、例えば次式(6)にて算出される。
GLPF(i,j)=Kh×GLPFH+Kv×GLPFV
…(6)
つまり、G信号の水平方向と垂直方向のLPF値であるGLPFHとGLPFVと水平方向のLPF値の加算割合Khと垂直方向のLPF値の加算割合Kvとを用いてGLPFを求める。
加算割合KhとKvは例えば式(1)にて算出するが、式(1)で用いるΔhとΔvの算出方法については後で述べる。
このとき、G信号の水平方向のLPF値GLPFHとG信号の垂直方向のLPF値GLPFVは、例えば次式(7)にて算出される。
Figure 0004334496
各信号の括弧( )内は画素の座標を意味している。
G信号が予め存在している画素位置(i+1,j)のG信号の水平方向のLPF値GLPFHとG信号の垂直方向のLPF値GLPFVは、次式(8)にて算出される。
Figure 0004334496
G画素の配列はいずれも同じ画素間隔の繰り返しであるため、上記式(7)及び式(8)にてG信号のLPF値を算出することができる。G信号の水平方向のLPF値とG信号の垂直方向のLPF値は図6のGLPFH14gとGLPFV15gによって算出され、加重加算手段35r、35g、35bを経て、演算手段10に入力される。
また、G信号が予め存在しない画素位置(i,j)のG信号のHPF値GHPFは、次式(9)にて算出される。
GHPF(i,j)=Kh×GHPFH+Kv×GHPFV
…(9)
このとき、G信号の水平方向のHPF値GHPFHとG信号の垂直方向のHPF値GHPFVは、例えば次式(10)にて算出される。
GHPFH(i,j)
=−G(i−3,j)+G(i−1,j)+G(i+1,j)−G(i+3,j)
GHPFV(i,j)
=−G(i,j−3)+G(i,j−1)+G(i,j+1)−G(i,j+3)
…(10)
G信号が予め存在している画素位置(i+1,j)のG信号の水平方向のHPF値GHPFHとG信号の垂直方向のHPF値GHPFVは、次式(11)にて算出される。
Figure 0004334496
G画素の配列はいずれも同じ画素間隔の繰り返しであるため、上記式(10)及び式(11)にてG信号のHPF値を算出することができる。G信号の水平方向のHPF値とG信号の垂直方向のHPF値は図10のGHPFH16gとGHPFV17gによって算出され、加重加算手段36r、36g、36bを経て、非相関値算出手段12に入力される。
R信号のLPF値、HPF値は次式(12)によって算出される。
RLPF(i,j)=Kh×RLPFH+Kv×RLPFV
RHPF(i,j)=Kh×RHPFH+Kv×RHPFV
…(12)
このとき、どの画素にもR信号が存在しないj行目においては、上下の行から値を算出する。画素の座標(i,j)のR信号の水平方向のLPF値RLPFHとR信号の垂直方向のLPF値RLPFVは、次式(13)にて算出される。
Figure 0004334496
座標(i+1,j)のR信号の水平方向のLPF値RLPFHとR信号の垂直方向のLPF値RLPFVは、次式(14)にて算出される。
Figure 0004334496
一方、R信号が予め存在する行、例えばj+1行の画素位置(i,j+1)のR信号の水平方向のLPF値RLPFHとR信号の垂直方向のLPF値RLPFVは、次式(15)にて算出される。
Figure 0004334496
さらに、R信号が予め存在する行、例えばj−1行の画素位置(i+1,j+1)のR信号の水平方向のLPF値RLPFHとR信号の垂直方向のLPF値RLPFVは、次式(16)にて算出される。
Figure 0004334496
R画素の配列は(i,j)、(i+1,j)、(i,j+1)、(i+1,j+1)の繰り返しであるため、上記式(13)から式(16)にてR信号の水平方向のLPF値とR信号の垂直方向のLPF値を算出することができる。R信号の水平方向のLPF値とR信号の垂直方向のLPF値は図6のRLPFH14rとRLPFV15rによって算出され、加重加算手段35r、35g、35bを経て、演算手段10に入力される。
また、座標(i,j)におけるR信号のHPF値RHPFは、次式(17)にて算出される。
RHPF(i,j)=Kh×RHPFH+Kv×RHPFV
…(17)
このとき、R信号の水平方向のHPF値RHPFHとR信号の垂直方向のHPF値RHPFVは、例えば次式(18)にて算出される。
Figure 0004334496
座標(i+1,j)におけるR信号の水平方向のHPF値RHPFHとR信号の垂直方向のHPF値RHPFVは、次式(19)にて算出される。
Figure 0004334496
一方、R信号が予め存在する行、例えばj+1行の画素位置(i,j+1)のR信号の水平方向のHPF値RHPFHとR信号の垂直方向のHPF値RHPFVは、次式(20)にて算出される。
Figure 0004334496
さらに、R信号が予め存在する行、例えばj+1行の画素位置(i+1,j+1)のR信号の水平方向のHPF値RHPFHとR信号の垂直方向のHPF値RHPFVは、次式(21)にて算出される。
Figure 0004334496
R画素の配列は(i,j)、(i+1,j)、(i,j+1)、(i+1,j+1)の繰り返しであるため、上記式(18)から式(21)にてR信号の水平方向のHPF値とR信号の垂直方向のHPF値も算出することができる。R信号の水平方向のHPF値とR信号の垂直方向のHPF値は図10のRHPFH16rとRHPFV17rによって算出され、加重加算手段35r、35g、35bを経て、非相関値算出手段12に入力される。
最後に、B信号のLPF値、HPF値であるが、B画素の配列はR画素の配列と座標値が異なるだけであり、同様の配列をしている。よって、式(12)から式(21)に示したR信号のLPF、HPFの算出式と同様に、その座標を変えるだけで算出することができるためその詳細式は省略する。B信号の水平方向のLPF値とB信号の垂直方向のLPF値の演算は図6のBLPFH14bとBLPFV15bによって算出され、加重加算手段35r、35g、35bを経て、演算手段10に入力される。また、B信号の水平方向のHPF値とB信号の垂直方向のHPF値の演算は図10のBHPFH16bとBHPFV17bによって算出され、加重加算手段36r、36g、36bを経て、非相関値算出手段12に入力される。
以上示したLPF及びHPFの算出式は式(4)に用いるための値を算出する式であるが、一例に過ぎず、例えば、LPF値の演算式及びHPF値の演算式において用いる画素数や係数は画像の大きさや解像度に応じて他の値を適切に設けても良い。
次に、係数βの算出や、LPF値やHPF値を算出する際の係数KhとKvを算出するために用いる水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvの算出方法について説明する。
画素位置(i,j)の水平方向相関係数Δhは、例えば式(22)で示すような方法で求める。
Figure 0004334496
つまり、R、G、B成分別に水平方向における信号成分の変化量を求め、各色成分の変化量を加算する。
同様に、画素位置(i,j)の垂直方向相関係数Δvは、例えば式(23)で示すような方法で求める。
Figure 0004334496
相関係数ΔhとΔvは、係数算出手段13と非相関値算出手段12に入力される。
係数算出手段13では、例えば式(5)に基づいて係数βを算出する。算出された係数βは、非相関値算出手段12に入力される。
以上の相関係数ΔhとΔvの算出式は一例に過ぎず、用いる画素数や係数は画像の大きさや解像度に応じて他の値を適切に設けても良い。また、予め存在している画素信号のみ用いて相関係数ΔhとΔvを算出したが、補間により算出された画素信号を用いて算出しても良い。
また、この実施の形態では、係数β、Kh、Kvの算出に用いるΔh、Δvは全て同じ方法で求めた値として説明しているが、それぞれ別の方法で求めた値を用いても良い。また、R、G、B全ての色成分を用いて色の変化成分を求めているが、1つの色、または補間演算に使用する2つの色成分のみを用いて求めても良い。
上述した式(5)から式(23)により、R,G,B信号の画像全ての画素位置に対するLPF値、HPF値及び係数βが求められる。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出する。R画素の位置におけるG信号は式(4)に従い次式(24)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+n,j+m)
= R(i+n,j+m)
+β・q{GHPF(i+n,j+m)−RHPF(i+n,j+m)}
+r{GLPF(i+n,j+m)−RLPF(i+n,j+m)}
…(24)
式(24)にて示したGHPF,GLPF,RHPF,RLPF,βは上述した式(5)から式(23)にて算出したHPF値,LPF値及び係数βである。定数q、rは画像が最適に補間されるように予め定めておけばよい。例えば、q=0.25、r=1で良好に画素補間を行うことができるが、この値に限定されるものではない。図25は、式(24)による補間の結果得られたG信号grをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。
次に、ステップS2の演算処理に移る。ステップS2はB画素の位置において欠落したG信号を補間する。B画素の位置におけるG信号は式(4)に従い次式(25)にて算出される。B画素は(i+s,j+t)(s,tは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+s,j+t)
= B(i+s,j+t)
+β・q{GHPF(i+s,j+t)−BHPF(i+s,j+t)}
+r{GLPF(i+s,j+t)−BLPF(i+s,j+t)}
…(25)
図26は、式(25)による補間の結果得られたG信号gbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図26には、式(24)による補間の結果grも示されている。
式(24)による、R画素位置のG信号の補間、及び式(25)による、B画素位置におけるG信号の補間により、全画素位置におけるG信号が得られる。
次に、ステップS3の演算処理に移る。ステップS3はG画素の位置において欠落したR信号を補間する。G画素の位置におけるR信号は式(4)に従い次式(26)、式(27)にて算出される。G画素は(i+s,j+m)(sは偶数、mは奇数)の位置と(i+n,j+t)(nは奇数、tは偶数)とに存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+s,j+m)
= G(i+s,j+m)
+β・q{RHPF(i+s,j+m)−GHPF(i+s,j+m)}
+r{RLPF(i+s,j+m)−GLPF(i+s,j+m)}
…(26)
R(i+n,j+t)
= G(i+n,j+t)
+β・q{RHPF(i+n,j+t)−GHPF(i+n,j+t)}
+r{RLPF(i+n,j+t)−GLPF(i+n,j+t)}
…(27)
図27は、式(26)及び式(27)による補間の結果得られたR信号rgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、式(26)及び式(27)においてもRLPF,RHPF,GLPF,GHPF,βは上述した式(6)から式(23)に示したLPF値,HPF値及び係数βであるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。その場合、図1に示すように、演算手段10にて算出した補間値gr、gbを一度2次元メモリ6gへ出力し、一時的に記憶保持した後、再度HPF7g、LPF8gにて算出することとなる。つまり、ステップS3以降では、ステップS1、S2で算出したgr、gbを用いて、式(7)、(8)、(10)、(11)とは異なる方法でGLPF、GHPF値を算出してもよい。
次に、ステップS4の演算処理に移る。ステップS4はG画素の位置において欠落したB信号を補間する。G画素の位置におけるB信号は式(4)に従い次式(28)、式(29)にて算出される。G画素は(i+s,j+m)(sは偶数、mは奇数)の位置と(i+n,j+t)(nは奇数、tは偶数)とに存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+s,j+m)
= G(i+s,j+m)
+β・q{BHPF(i+s,j+m)−GHPF(i+s,j+m)}
+r{BLPF(i+s,j+m)−GLPF(i+s,j+m)}
…(28)
B(i+n,j+t)
= G(i+n,j+t)
+β・q{BHPF(i+n,j+t)−GHPF(i+n,j+t)}
+r{BLPF(i+n,j+t)−GLPF(i+n,j+t)}
…(29)
図28は、式(28)及び式(29)による補間の結果得られたB信号bgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、本式(28)及び式(29)においてもBLPF,BHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF値,HPF値及び係数βであるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。
次に、ステップS5の演算処理に移る。ステップS5はB画素の位置において欠落したR信号を補間する。B画素の位置におけるR信号は式(4)に従い次式(30)にて算出される。B画素は(i+s,j+t)(s,tは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+s,j+t)
= G(i+s,j+s)
+β・q{RHPF(i+s,j+t)−GHPF(i+s,j+t)}
+r{RLPF(i+s,j+t)−GLPF(i+s,j+t)}
…(30)
図29は、式(30)による補間の結果得られたR信号rbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図29にはまた、式(26)及び式(27)による補間の結果得られたR信号rgをそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(26)及び式(27)による補間と、式(30)による補間の結果、すべての画素のR信号が揃う。
なお、式(30)においてもRLPF,RHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF値,HPF値及び係数βであるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、RLPF、RHPFも、ステップS3にて算出した補間値rgを用いて新たに算出してよい。
次に、ステップS6の演算処理に移る。ステップS6はR画素の位置において欠落したB信号を補間する。R画素の位置におけるB信号は式(4)に従い次式(31)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(4)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+n,j+m)
= G(i+n,j+m)
+β・q{BHPF(i+n,j+m)−GHPF(i+n,j+m)}
+r{BLPF(i+n,j+m)−GLPF(i+n,j+m)}
…(31)
図30は、式(31)による補間の結果得られたB信号brをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。図30にはまた、式(28)及び式(29)による補間の結果得られたB信号bgがそれぞれ対応するG画素位置が示されている。式(28)及び式(29)による補間と、式(31)による補間の結果、すべての画素のB信号が揃う。
なお、式(31)においてもBLPF,BHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF値,HPF値及び係数βであるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、BLPF、BHPFも、ステップS4にて算出した補間値bgを用いて新たに算出してよい。
以上ステップS1からステップS6の演算により、各画素において欠落した色信号を補間し、全画素のR,G,B信号が得られる。
上記の例で説明したハイパスフィルタ7r、7g、7b、ローパスフィルタ8r、8g、8b、方向別相関算出手段9、係数算出手段13、非相関値算出手段12及び演算手段10は、ソフトウェアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することもできる。その場合、ステップS1〜S6の処理は以下のようにして行われる。
図31はステップS1の手順を示すフローチャートである。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出するので、R信号が予め存在する画素を注目画素として選択する(ステップS10)。
まず、選択した注目画素位置における水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを算出する(ステップS11)。
水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを用いて、選択した注目画素位置におけるG色のLPF値とR色のLPF値を算出し(ステップS12、S13)、その差に所定の定数rを乗じた値を低周波成分の差とする(ステップS14)。
次に、選択した注目画素位置におけるG色のHPF値とR色のHPF値を算出する(ステップS15、S16)。
更に、水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを用いて係数βを算出し(ステップS17)、係数βと所定の定数qをR色とG色のHPF値の差に乗じて非相関値を算出する(ステップS18)。
そして、注目画素位置におけるR色信号に、低周波成分の差と非相関値を加算してG色信号を算出する(ステップS19)。得られたG色信号の値は2次元メモリ6gへ出力する(ステップS20)。以上の処理をR信号が予め存在する全ての画素について繰り返し実行する(ステップS21)。
ステップS2〜S6の処理も、ステップS1と同様である。即ち、ステップS2〜S6の各々の手順は、図31のフローチャートの「R」と「G」を、注目画素の色(h)と補間により求めたい色(k)に置き換えたものとして示される。
図31に示す各ステップと図1、図14、図15に示す部材との対応関係は以下の通りである。即ち、
ステップS10の処理は選択手段21における処理及び図示しない制御手段(制御手段30a、30bはその一部をなす)による処理に対応し、
ステップS11の処理は、方向別相関算出手段9における処理に対応し、
ステップS12の処理は、ローパスフィルタ8g及び選択手段24kにおける処理に対応し、
ステップS13の処理は、ローパスフィルタ8r及び選択手段24hにおける処理に対応し、
ステップS14の処理は、差計算手段26及び係数乗算手段28における処理に対応し、
ステップS15の処理は、ハイパスフィルタ7g及び選択手段23kにおける処理に対応し、
ステップS16の処理は、ハイパスフィルタ7r及び選択手段23hにおける処理に対応し、
ステップS17の処理は、係数算出手段13における処理に対応し、
ステップS18の処理は、差計算手段25及び係数乗算手段27における処理に対応し、
ステップS19の処理は、加算手段29における処理に対応し、
ステップS20の処理は、演算手段10から2次元メモリ6gへのデータ転送、書き込みに対応する。
ステップS21の処理、及び各ステップにおける各手段の制御は、制御手段(図14、図15の制御手段30a、30bはその一部をなすが、その全体は図示されていない)によって行われる。
図32はステップS17の手順を示すフローチャートである。ステップS17では係数βを算出する。初めに、方向別相関係数算出手段9で求めた水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvをしきい値Th3と比較し(ステップS31)、共にTh3より低い場合には係数βを0とする(ステップS32)。そうでない場合、水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvの差の絶対値をしきい値Th4と比較し(ステップS33)、Th4より小さい場合には係数βをNとし(ステップS34)、そうでない場合は係数βを0とする(ステップS35)。
実施の形態2.
次に実施の形態2の画像信号処理装置を説明する。実施の形態2の画像信号処理装置を備えた撮像装置の全体的構成は、図1に示すごとくであるが、演算手段10の構成が実施の形態1とは異なる。図33は、実施の形態2の演算手段の構成を示す。図33に示された演算手段は、概して図15の演算手段と同様であるが、差計算手段26の代わりに比計算手段32を備え、加算手段29の代わりに、加算手段33と乗算手段34の組合せを有する点で異なる。
比計算手段32は、選択手段24kの出力と選択手段24hの出力の比kLPF/hLPFを求める。
係数乗算手段28は、比計算手段32の出力kLPF/hLPFに所定の係数rを掛け、その積r(kLPF/hLPF)を出力する。
加算手段33は、選択手段21から出力される画素値hと、非相関値算出手段12から出力される値βq(kHPF−hHPF)とを加算して、その和
h+βq(kHPF−hHPF)
を出力する。
乗算手段34は、加算手段33の出力
h+βq(kHPF−hHPF)
と、係数乗算手段28の出力
r(kLPF/hLPF)
とを乗算し、その積
Figure 0004334496
を出力する。
乗算手段34の出力が、補間対象画素の第kの色の色成分値(補間値)として用いられる。
上記のうち、係数乗算手段28、加算手段33及び乗算手段34により、注目画素位置における第hの画素信号と、非相関値算出手段12で算出した非相関値βとを加算した値に、比算出手段32で求めた比に定数rを掛けたものを乗算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出手段が構成されている。
補間値算出手段で算出された補間値は例えば第kの色の画素信号のための2次元メモリ(6r、6g、6bのいずれか)に記憶され、或いは出力端子11から出力される。
上記した演算手段10による補間演算は次式(32)で表される。
Figure 0004334496
式(32)において、式(4)と同様にk(i,j)はイメージセンサ2上の座標(i,j)において、欠落した色信号であり、補間される色信号である。h(i,j)は(i,j)の位置に予め存在する色信号である。kHPF,hHPFはk信号及びh信号の(i,j)の位置の周辺の画素から所定の演算により算出されたHPF値である。kLPF,hLPFはk信号及びh信号の(i,j)の位置の周辺の画素から別の所定の演算により算出されたLPF値である。q及びrは予め定めた定数である。係数βは、水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する値で、(i,j)の位置とその周辺の画素位置において、水平方向、垂直方向の少なくとも一方に強い相関がある場合には、βの値をは小さくなるように設定する。
式(32)に示した算出式の意味について図34〜図37を参照して説明する。これらの図には、図20〜図23と同様に、各信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置が示されている。また、説明を簡単にするため、イメージセンサ2の1行だけを記載し、一次元方向だけに演算を限定して示す。上部に記載したのは各色フィルタの配列であり、hはh画素、kはk画素、各画素の括弧( )内は画素位置を示す座標である。また、曲線aはk信号の真値であり、曲線bはh信号の真値である。曲線a、b上において、黒丸印(●)で示した箇所は、イメージセンサ2から出力されたk信号及びh信号の画素信号値である。曲線c、dはそれぞれk信号、h信号のLPF値であり、曲線e,fはそれぞれk信号、h信号のHPF値である。これら図を参照して、画素位置(i,j)におけるk信号の画素補間を行う方法を具体的に述べる。
図34は、k信号とh信号との間に正の相関がある場合を示し、図35及び図36は、k信号とh信号との間に相関がない場合を示し、図37は、k信号とh信号との間に負の相関がある場合を示す。
最初に図34を参照してk信号とh信号との間に正の相関がある場合について説明する。曲線eとfで示されるHPF値、はk信号とh信号の変化が同様の場合、同じ値となるため重なって描写されている。
ただし、演算方法やフィルタの作り方によっては誤差が含まれてしまい、非相関値が“0”とならない場合がある。そこで、本方式では、相関の有無により変化する係数βを非相関値に乗じた値を改めて非相関値とし、相関がある場合には非相関値が小さくなる仕組みにしている。
従来技術によるバイリニア方法では、画素位置(i−1,j)と(i+1,j)におけるk信号を用いてその平均値を画素位置(i,j)におけるk信号とする。バイリニア方法によって補間された信号レベルを、図34において白三角印(△)で示したが、求められるべき真値と補間誤差が生じている。
一方、本実施の形態による補間方法では、画素位置(i,j)において既知の値h(i,j)に、非相関値(kHPF−hHPF)を係数βと係数qを乗じた後加算し、加算結果に、比kLPF/hLPFに係数rを乗じたものを乗算することにより得られた値が、補間信号k(i,j)となる。kLPF/hLPFは、LPF値の比を表すものであり、この比は、相関の程度を表し、相関の度合いが高いほど「1」により近くなる。
実施の形態1にて述べたように画像の局所的な領域では信号の変化には強い相関がある。よって、信号の緩やかな変化を示すLPF値とそれぞれの信号との間には次式(33)が成り立つ。
k(i,j):h(i,j)=kLPF(i,j):hLPF(i,j)
…(33)
式(33)を変形すると、h画素のある(i,j)におけるk(i,j)の信号は次式(34)で表すことができる。
Figure 0004334496
式(34)は画像の局所的な領域では信号の変化に強い相関を持つと仮定しており、画像のほとんどの領域では上記仮定が成り立つため、信号の変化に正の相関の高い領域では精度の高い画素補間を可能とする。しかし、実施の形態1と同様に画像のエッジなど相関がない領域や、負の相関を有する領域では画素補間誤差が発生する。
図34では画素位置(i,j)における、曲線cとdとの比がkLPF/hLPFとなる。画素位置(i,j)における曲線eとfの差が(kHPF−hHPF)となる。本実施の形態による補間方法では、画素位置(i,j)において既知の値h(i,j)に(kHPF−hHPF)に係数βと係数qを掛けたものを加算し、kLPF/hLPFに係数rを掛けたものを乗ずる。式(32)で示す本方法によって算出された補間信号k(i,j)を図34に白丸印(○)にて示す。真値に対して精度良く画素補間が実現できている。図34に示したように、k信号とh信号との信号の変化が同様である場合、(kHPF−hHPF)は“0”に近くなるため、LPFから求められる変化の信号間の比に比例した値を掛けることにより補間信号が算出されることになる。本方法により、色信号間の相関が大きい場合精度良く画素補間を行うことができる。
次に色信号間に相関が無い場合について説明する。画像のエッジなどでは各色の間の相関が低くなるため式(34)では補間誤差が生じてしまう。そこで、エッジ部では相関が低くなることを考慮し、式(34)にHPFの信号差(kHPF−hHPF)を挿入し、上記式(32)の補間方法とすることで上記の問題を解決することができる。式(32)において、(kHPF(i,j)−hHPF(i,j))は画像エッジ部の信号成分の差であり、k信号とh信号の変化にエッジ部でも強い相関がある場合には、“0”となるため、式(32)でr=1であれば、式(34)と同じ式となる。各色の相関が無い場合には、(kHPF(i,j)−hHPF(i,j))が各色の信号の固有の値に関係するので、各色について高精度の画素補間を実現することができる。
図35及び図36に各信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置を示す。図35及び図36に示した信号ではk信号とh信号の変化に相関が無い。
まず、図35を参照して説明する。図35の例では、k信号に変化が無いため曲線eで示されるk信号のHPF値kHPFは“0”である。
式(34)で示した色の相関変化だけを用いた補間を行う場合、画素位置(i,j)における補間対象のk信号は変化していないにもかかわらず、参照とするh信号が変化しているため、白四角印(□)で示す信号レベルに画素補間され、補間誤差が生じる。
しかし、k信号とh信号との信号変化にどれだけ相関が無いかは、(kHPF−hHPF)の値として求められることとなる。よって、(kHPF−hHPF)の値に係数βと係数qを掛けたものが、h(i,j)の値に加算され、加算結果に、r(kLPF/hLPF)が乗算される。図35の場合、kHPFは“0”であり、画素位置(i,j)における(kHPF−hHPF)は負の値になるため、h(i,j)の値はある値が差し引かれることとなる。
本実施の形態による演算(式(32))の画素補間の信号レベルを白丸印(○)にて示す。真値と比べ精度高く補間できている。このように信号間に相関が無い場合でも精度高く画素補間を行うことができる。
図36には図35とは逆にk信号が変化して、h信号に変化が無い、2つの色信号間に相関が無い別の例を示す。式(34)による色の相関変化だけを用いた補間を行う場合、h(i,j)の信号にkLPF/hLPFの信号レベル比に係数rを掛けたものが乗算されることになる。この場合、画素補間された信号レベルを図36において白四角印(□)で示す信号レベルとなる。白四角印に示す信号レベルはk信号の真値から離れた位置の値となるため補間誤差が生じていることが分かる。
一方、本実施の形態による画素補間方法では、画素位置(i,j)におけるh信号h(i,j)に(kLPF−hLPF)に係数βと係数qを掛けたものが加算され、加算結果に、r(kLPF/hLPF)が乗算される。図36の場合、hHPFは“0”であり、画素位置(i,j)における(kHPF−hHPF)は正の値となる。本実施の形態による補間方法では補間された信号レベルは白丸印(○)の位置となり、k信号の真値に対して精度高く補間される。
図35及び図36では色信号間に相関が無い場合について説明したが、次に色信号間に負の相関がある場合について説明する。図37にk信号とh信号との間に負の相関がある場合を示す。バイリニア補間方法による画素補間は白三角印(△)で示す信号レベルであり図34と同様に真値に対して補間誤差が生じている。また、負の相関関係である場合、式(34)による色の相関変化だけを用いた画素補間では白四角印(□)で示すようにさらに補間誤差が拡大する。本実施の形態による補間方法では白丸印(○)で示すように精度高く画素補間が実現できている。
以上のように、色信号間に正の相関がある場合、相関が無い場合、負の相関となっている場合のいずれにおいても精度の高い画素補間を行うことができる。
画素補間の演算処理については実施の形態1と同様に、図24に示したフローチャートの手順にて行う。フローチャートに示した6つの処理がすべて終わったときに、1画面上のすべての画素位置のすべての画素における不足した色の画素信号が揃う。
各手順における演算処理を具体的に説明する。まず、各色信号R,G,BのHPF、LPF値は実施の形態1と同様に式(6)から式(21)に示す演算にて求められる。
まず、ステップS1の演算処理について説明する。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出する。R画素の位置におけるG信号は式(32)に従い次式(35)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(32)とは座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
定数q、rは画像が最適に補間されるように予め定めておけばよい。例えば、q=0.25、r=1でも良好に画素補間を行うことができる。図25は、式(35)による補間の結果grをそれぞれ対応するR画素位置に示す。
次に、ステップS2の演算処理に移る。ステップS2はB画素の位置において欠落したG信号を補間する。B画素の位置におけるG信号は式(32)に従い次式(36)にて算出される。B画素は(i+s,j+t)(s,tは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(32)とは座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
図26は、式(36)による補間の結果gbをそれぞれ対応するB画素位置に示す。図26には、式(35)による補間の結果grも示されている。式(35)による、R画素位置のG信号の補間、及び式(36)による、B画素位置におけるG信号の補間により、全画素位置におけるG信号が得られる。
次に、ステップS3の演算処理に移る。ステップS3はG画素の位置において欠落したR信号を補間する。G画素の位置におけるR信号は式(32)に従い次式(37)、式(38)にて算出される。G画素は(i+s,j+m)(sは偶数、mは奇数)の位置と(i+n,j+t)(nは奇数、tは偶数)とに存在するため、これに伴い式(32)とは座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
Figure 0004334496
図27は、式(37)及び式(38)による補間の結果得られたR信号rgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、式(37)及び式(38)においてもRLPF,RHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF、HPF及び係数算出手段13の出力値であるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。
次に、ステップS4の演算処理に移る。ステップS4はG画素の位置において欠落したB信号を補間する。G画素の位置におけるB信号は式(32)に従い次式(39)、式(40)にて算出される。G画素は(i+s,j+m)(sは偶数、mは奇数)の位置と(i+n,j+t)(nは奇数、tは偶数)とに存在するため、これに伴い式(32)とは座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
Figure 0004334496
図28は、式(39)及び式(40)による補間の結果得られたB信号bgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、本式(39)及び式(40)においてもBLPF,BHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF、HPF及び係数算出手段13の出力値であるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。
次に、ステップS5の演算処理に移る。ステップS5はB画素の位置において欠落したR信号を補間する。B画素の位置におけるR信号は式(32)に従い次式(41)にて算出される。B画素は(i+s,j+t)(s,tは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(32)とは座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
図29は、式(41)による補間の結果得られたR信号rbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図29にはまた、式(37)及び式(38)による補間の結果得られたR信号rgがそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(37)及び式(38)による補間と、式(41)による補間の結果、すべての画素のR信号が揃う。
なお、式(41)においてもRLPF,RHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF、HPF及び係数算出手段13の出力値であるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、RLPF、RHPFも、ステップS3にて算出した補間値rgを用いて新たに算出してよい。
次に、ステップS6の演算処理に移る。ステップS6はR画素の位置において欠落したB信号を補間する。R画素の位置におけるB信号は式(32)に従い次式(42)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(32)とは、座標値が異なるものとなる。
Figure 0004334496
図30は、式(42)による補間の結果得られたB信号brをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。図30にはまた、式(39)及び式(40)による補間の結果得られたB信号bgがそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(39)及び式(40)による補間と、式(42)による補間の結果、すべての画素のB信号が揃う。
なお、式(38)においてもBLPF,BHPF,GLPF,GHPF,βは上述したLPF、HPF及び係数算出手段13の出力値であるが、GLPF及びGHPFについては、ステップS1及びステップS2で算出した補間値gr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、BLPF、BHPFも、ステップS4にて算出した補間値bgを用いて新たに算出してよい。
以上ステップS1からステップS6の演算により、各画素において欠落した色信号を補間し、全画素のR,G,B信号が得られる。
上記の例で説明したハイパスフィルタ7r、7g、7b、ローパスフィルタ8r、8g、8b、フィルタ閾値算出12及び演算手段10は、ソフトウェアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することもできる。その場合、ステップS1〜S6の処理は以下のようにして行われる。
図38はステップS1の手順を示すフローチャートである。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出するので、R信号が予め存在する画素を注目画素として選択する(ステップS40)。
まず、選択した注目画素位置における水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを算出する(ステップS41)。
水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvを用いて、選択した注目画素位置におけるG色のLPF値とR色のLPF値を算出し(ステップS42、S43)、その比に所定の定数rを乗じた値を低周波成分の比とする(ステップS44)。
次に、選択した注目画素位置におけるG色のHPF値とR色のHPF値を算出する(ステップS45、S46)。更に、注目画素とその周辺の画素の信号を用いて係数βを算出し(ステップS47)、係数βと所定の定数qをR色とG色のHPF値の差に乗じて非相関値を算出する(ステップS48)。
そして、注目画素位置におけるR色信号に非相関値を加算し、更に低周波成分の比を乗じてG色信号を算出する(ステップS49)。得られたG色信号の値は2次元メモリ6gへ出力する(ステップS50)。以上の処理をR信号が予め存在する全ての画素について繰り返し実行する(ステップS51)。
ステップS2〜S6の処理も、ステップS1と同様である。即ち、ステップS2〜S6の各々の手順は、図38のフローチャートの「R」と「G」を、注目画素の色(h)と補間により求めたい色(k)に、置き換えたものとして示される。
図38に示す各ステップと図1、図14、図15に示す部材との対応関係は以下の通りである。即ち、
ステップS40の処理は選択手段21における処理及び図示しない制御手段(制御手段30a、30bはその一部をなす)による処理に対応し、
ステップS41の処理は、方向別相関算出手段9における処理に対応し、
ステップS42の処理は、ローパスフィルタ8g及び選択手段24kにおける処理に対応し、
ステップS43の処理は、ローパスフィルタ8r及び選択手段24hにおける処理に対応し、
ステップS44の処理は、差計算手段32及び係数乗算手段28における処理に対応し、
ステップS45の処理は、ハイパスフィルタ7g及び選択手段23kにおける処理に対応し、
ステップS46の処理は、ハイパスフィルタ7r及び選択手段23hにおける処理に対応し、
ステップS47の処理は、係数算出手段13における処理に対応し、
ステップS48の処理は、差計算手段25及び係数乗算手段27における処理に対応し、
ステップS49の処理は、加算手段33及び乗算手段34における処理に対応し、
ステップS50の処理は、演算手段10から2次元メモリ6gへのデータ転送、書き込みに対応する。
ステップS51の処理、及び各ステップにおける各手段の制御は、制御手段(図14、図15の制御手段30a、30bはその一部をなすが、その全体は図示されていない)によって行われる。
図38のステップS47における処理は、図31のステップS17と同様、図31に示すように行い得る。
実施の形態1及び2において、各色の信号を生成する順序は図24に示した順序に限るものではなく、信号を生成する順序を入れ替えても差し支えない。例えば、ステップS1とステップS2、ステップS3とステップS4、ステップS5とステップS6は演算の順序を差し替えることができる。
また、実施の形態1及び2において、R、G、Bの3色からなるカラーフィルタの場合について説明したが、カラーフィルタの色はR、G、Bでなくてもよく、また何色であってもよい。
さらに、実施の形態1及び2で説明したハイパスフィルタ7r、7g、7b、ローパスフィルタ8r、8g、8b、方向別相関算出手段9、係数算出手段13、非相関値算出手段12及び演算手段10は、ソフトウェアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することもできる。
実施の形態1及び2で説明した方法で補間を行うと、各信号(R,G,B)間に相関があるときは、相関を利用した画素補間を行うことができ、画像のエッジ部分など相関が無い箇所においても、精度の高い画素補間を行うことができ、上記特許文献1(特開2001−197512号公報)に開示された方法が抱える、色の境界付近での黒ずみや白抜けなどの画像劣化が発生すると言う問題が著しく改善される。
この発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。 ベイヤ型に配置されたR、G、Bの3原色の色フィルタを示す説明図である。 イメージセンサの撮像面上における、R画素の配置を示す図である。 イメージセンサの撮像面上における、G画素の配置を示す図である。 イメージセンサの撮像面上における、B画素の配置を示す図である。 実施の形態1、2のローパスフィルタの構成を示すブロック図である。 R信号の水平LPF値と垂直LPF値を示す図である。 G信号の水平LPF値と垂直LPF値を示す図である。 B信号の水平LPF値と垂直LPF値を示す図である。 実施の形態1、2のハイパスフィルタの構成を示すブロック図である。 R信号の水平HPF値と垂直HPF値を示す図である。 G信号の水平HPF値と垂直HPF値を示す図である。 B信号の水平HPF値と垂直HPF値を示す図である。 実施の形態1の非相関値算出手段の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の演算手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1、2において、G信号の水平方向のローパスフィルタ値の算出に用いる画素の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1、2において、G信号の水平方向のハイパスフィルタ値の算出に用いる画素の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1、2において、B信号の水平方向のローパスフィルタ値の算出に用いる画素の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1、2において、B信号の水平方向のハイパスフィルタ値の算出に用いる画素の一例を示す図である。 k信号とh信号の間に正の相関がある場合の、実施の形態1の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に相関がない場合の、実施の形態1の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に相関がない場合の、実施の形態1の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に負の相関がある場合の、実施の形態1の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1、2における補間手順を示すフローチャートである。 R画素位置における画素補間したG信号の配列を示す図である。 B画素位置における画素補間したG信号の配列を示す図である。 G画素位置における画素補間したR信号の配列を示す図である。 G画素位置における画素補間したB信号の配列を示す図である。 B画素位置における画素補間したR信号の配列を示す図である。 R画素位置における画素補間したB信号の配列を示す図である。 この発明の実施の形態1において、R画素位置のG信号を補間する手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1、2において、係数βを算出する手順を示すフローチャートである。 実施の形態2の演算手段の構成を示すブロック図である。 k信号とh信号の間に正の相関がある場合の、実施の形態2の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に相関がない場合の、実施の形態2の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に相関がない場合の、実施の形態2の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号とh信号の間に負の相関がある場合の、実施の形態2の画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態2において、R画素位置のG信号を補間する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レンズ、 2 イメージセンサ、 3 A/D変換器、 4 フレームメモリ、 5 デマルチプレクサ、 6r R信号用2次元メモリ、 6g G信号用2次元メモリ、 6b B信号用2次元メモリ、 7r R信号用HPF、 8r R信号用LPF、 7g G信号用HPF、 8g G信号用LPF、 7b B信号用HPF、 8b B信号用LPF、 9 方向別相関算出手段、 10 演算手段、 11 出力端子、 12 非相関値算出手段、 13 係数算出手段、 21、23h、23k、24h、24k 選択手段、 25、26 差計算手段、 27、28 係数乗算手段、 29 加算手段、 30a、30b 制御手段、 32 比計算手段、 33 加算手段、 34 乗算手段、 35r、35g、5b、36r、36g、36b 加重加算手段。

Claims (22)

  1. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するh信号ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するh信号ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するk信号ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するk信号ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号に基づいて、上記注目画素周辺の画素信号の水平及び垂直方向の相関の強さを表す水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvを生成する方向別相関算出手段と、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βを生成する係数算出手段と、
    上記k信号ハイパスフィルタで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタで生成された変化成分の差と、上記係数βとに基づいて、第kの信号と第hの信号との非相関値を算出する非相関値算出手段と、
    上記k信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分と上記h信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分の差を求める差算出手段と、
    注目画素位置における第hの画素信号と、上記非相関値と、上記差算出手段で求めた差に定数を掛けたものを加算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出手段と
    を有する画素信号処理装置。
  2. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するh信号ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するh信号ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するk信号ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するk信号ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号に基づいて、上記注目画素周辺の画素信号の水平及び垂直方向の相関の強さを表す水平方向相関係数Δh及び垂直方向相関係数Δvを算出する方向別相関算出手段と、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βを算出する係数算出手段と、
    上記k信号ハイパスフィルタで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタで生成された変化成分の差と、上記係数βとに基づいて、第kの信号と第hの信号との非相関値を算出する非相関値算出手段と、
    上記k信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分と上記h信号ローパスフィルタで生成された低周波数成分の比を求める比算出手段と、
    注目画素位置における第hの画素信号と、上記非相関値とを加算した値に、上記比算出手段で求めた比に定数を掛けたものを乗算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出手段と
    を有する画素信号処理装置。
  3. 上記非相関値算出手段は、上記k信号ハイパスフィルタで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタで生成された変化成分の差に、上記係数β及び所定の係数を乗じることにより得られた値を、上記非相関値とする
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理装置。
  4. 上記h信号ローパスフィルタは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の水平方向の低周波数成分を算出するh信号水平ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の垂直方向の低周波数成分を算出するh信号垂直ローパスフィルタと、
    上記h信号水平ローパスフィルタ及び上記h信号垂直ローパスフィルタによって得られた値を、上記方向別相関算出手段によって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出する加重加算手段とを備え、
    上記h信号ハイパスフィルタは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の水平方向の変化成分を算出するh信号水平ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の垂直方向の変化成分を算出するh信号垂直ハイパスフィルタと、
    上記h信号水平ハイパスフィルタ及び上記h信号垂直ハイパスフィルタによって得られた値を、上記方向別相関算出手段によって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出する加重加算手段とを備え、
    上記k信号ローパスフィルタは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の水平方向の低周波数成分を算出するk信号水平ローパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の垂直方向の低周波数成分を算出するk信号垂直ローパスフィルタと、
    上記k信号水平ローパスフィルタ及び上記k信号垂直ローパスフィルタによって得られた値を、上記方向別相関算出手段によって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出する加重加算手段とを備え、
    上記k信号ハイパスフィルタは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の水平方向の変化成分を算出するk信号水平ハイパスフィルタと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の垂直方向の変化成分を算出するk信号垂直ハイパスフィルタと、
    上記k信号水平ハイパスフィルタ及び上記k信号垂直ハイパスフィルタによって得られた値を、上記方向別相関算出手段によって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出する加重加算手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  5. 上記係数算出手段は、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに基づき、水平方向、または垂直方向に強い相関があると判定された場合には、その他の場合よりも係数βの値を小さくする
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  6. 上記方向別相関算出手段は、
    上記注目画素位置において、上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の水平方向の変化成分を上記水平方向相関係数Δh、垂直方向の変化成分を上記垂直方向相関係数Δvとする
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  7. 上記方向別相関算出手段は、
    上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、第1乃至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの水平方向の変化成分Δh1〜ΔhNを算出し、上記第1乃至第Nの水平方向の変化成分Δh1〜ΔhNを単純加算、または加重加算することにより上記水平方向相関係数Δhを算出し、
    上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、第1乃至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの垂直方向の変化成分Δv1〜ΔvNを算出し、上記第1乃至第Nの垂直方向の変化成分Δv1〜ΔvNを単純加算、または加重加算することにより上記垂直方向相関係数Δvを算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画素信号処理装置。
  8. 上記係数算出手段は、
    下記の相関判定に基づき、係数βの値を決定する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の画素信号処理装置。
    Figure 0004334496
  9. 上記h信号ローパスフィルタ、上記h信号ハイパスフィルタ、上記k信号ローパスフィルタ及び上記k信号ハイパスフィルタの各々は、
    各々における、上記水平フィルタと上記垂直フィルタによって得られた値を加重加算する際に、
    上記水平方向相関係数Δhが上記水平方向相関係数Δvより小さい場合には、
    上記水平フィルタによって得られた値の加算割合が上記垂直フィルタによって得られた値の加算割合より多くなるように加重加算を行い、
    上記垂直方法相関係数Δvが上記水平方向相関係数Δhより小さい場合には、
    上記垂直フィルタによって得られた値の加算割合が上記水平フィルタによって得られた値の加算割合より多くなるように加重加算を行う
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の画素信号処理装置。
  10. 上記h信号ローパスフィルタ、上記h信号ハイパスフィルタ、上記k信号ローパスフィルタ及び上記k信号ハイパスフィルタの各々は、
    各々における上記水平フィルタによって得られた値の加算割合Khと上記垂直フィルタによって得られた値の加算割合Kvを、下記の演算により算出することを特徴とする請求項9に記載の画素信号処理装置。
    Figure 0004334496
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の第1から第Nの分光感度特性を有する画素とはR、G、B画素の3種の画素であることを特徴とする画像信号処理装置。
  12. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理方法において、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するh信号ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するh信号ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するk信号ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するk信号ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号に基づいて、上記注目画素周辺の画素信号の水平、及び垂直方向の相関の強さを表す水平方向相関係数Δh、及び垂直方向相関係数Δvを算出する方向別相関算出ステップと、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βを算出する係数算出ステップと、
    上記k信号ハイパスフィルタステップで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタステップで生成された変化成分の差と、上記係数βとに基づいて、第kの信号と第hの信号との非相関値を算出する非相関値算出ステップと、
    上記k信号ローパスフィルタステップで生成された低周波数成分と上記h信号ローパスフィルタステップで生成された低周波数成分の差を求める差算出ステップと、
    注目画素位置における第hの画素信号と、上記非相関値と、上記差算出ステップで求めた差に定数を掛けたものを加算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出ステップと
    を有する画素信号処理方法。
  13. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理方法において、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するh信号ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するh信号ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を生成するk信号ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を生成するk信号ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号に基づいて、上記注目画素周辺の画素信号の水平、及び垂直方向の相関の強さを表す水平方向相関係数Δh、及び垂直方向相関係数Δvを算出する方向別相関算出ステップと、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに応じて変化する係数βを算出する係数算出ステップと、
    上記k信号ハイパスフィルタステップで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタステップで生成された変化成分の差と、上記係数βとに基づいて、第kの信号と第hの信号との非相関値を算出する非相関値算出ステップと、
    上記k信号ローパスフィルタステップで生成された低周波数成分と上記h信号ローパスフィルタステップで生成された低周波数成分の比を求める比算出ステップと、
    注目画素位置における第hの画素信号と、上記非相関値とを加算した値に、上記比算出ステップで求めた比に定数を掛けたものを乗算して、注目画素位置における第kの画素信号を求める補間値算出ステップと
    を有する画素信号処理方法。
  14. 上記非相関値算出ステップは、上記k信号ハイパスフィルタで生成された変化成分と上記h信号ハイパスフィルタで生成された変化成分の差に、上記係数β及び所定の係数を乗じることにより得られた値を、上記非相関値とする
    ことを特徴とする請求項12又は13に記載の画素信号処理方法。
  15. 上記h信号ローパスフィルタステップは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の水平方向の低周波数成分を算出するh信号水平ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の垂直方向の低周波数成分を算出するh信号垂直ローパスフィルタステップと、
    上記h信号水平ローパスフィルタステップ及び上記h信号垂直ローパスフィルタステップによって得られた値を、上記方向別相関算出ステップによって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出する加重加算ステップとを備え、
    上記h信号ハイパスフィルタステップは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の水平方向の変化成分を算出するh信号水平ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の垂直方向の変化成分を算出するh信号垂直ハイパスフィルタステップと、
    上記h信号水平ハイパスフィルタステップ及び上記h信号垂直ハイパスフィルタステップによって得られた値を、上記方向別相関算出ステップによって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第hの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出する加重加算ステップとを備え、
    上記k信号ローパスフィルタステップは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の水平方向の低周波数成分を算出するk信号水平ローパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の垂直方向の低周波数成分を算出するk信号垂直ローパスフィルタステップと、
    上記k信号水平ローパスフィルタステップ及び上記k信号垂直ローパスフィルタステップによって得られた値を、上記方向別相関算出ステップによって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を算出する加重加算ステップとを備え、
    上記k信号ハイパスフィルタステップは、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の水平方向の変化成分を算出するk信号水平ハイパスフィルタステップと、
    上記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の垂直方向の変化成分を算出するk信号垂直ハイパスフィルタステップと、
    上記k信号水平ハイパスフィルタステップ及び上記k信号垂直ハイパスフィルタステップによって得られた値を、上記方向別相関算出ステップによって得られた上記水平方向相関係数Δh及び上記垂直方向相関係数Δvに基づいて加重加算することにより、上記第kの分光感度特性の画素信号の変化成分を算出する加重加算ステップとを備える
    ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載の画素信号処理方法。
  16. 上記係数算出ステップは、
    上記水平方向相関係数Δhと垂直方向相関係数Δvに基づき、水平方向、または垂直方向に強い相関があると判定された場合には、その他の場合よりも係数βの値を小さくする
    ことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の画素信号処理方法。
  17. 上記方向別相関算出ステップは、
    上記注目画素位置において、上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の水平方向の変化成分を上記水平方向相関係数Δh、垂直方向の変化成分を上記垂直方向相関係数Δvとする
    ことを特徴とする請求項12乃至16のいずれかに記載の画素信号処理方法。
  18. 上記方向別相関算出ステップは、
    上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、第1乃至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの水平方向の変化成分Δh1〜ΔhNを算出し、上記第1乃至第Nの水平方向の変化成分Δh1〜ΔhNを単純加算、または加重加算することにより上記水平方向相関係数Δhを算出し、
    上記注目画素及びその近傍の領域内の複数の画素位置における画素のうち、第1乃至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの垂直方向の変化成分Δv1〜ΔvNを算出し、上記第1乃至第Nの垂直方向の変化成分Δv1〜ΔvNを単純加算、または加重加算することにより上記垂直方向相関係数Δvを算出する
    ことを特徴とする請求項17に記載の画素信号処理方法。
  19. 上記係数算出ステップは、
    下記の相関判定に基づき、係数βの値を決定する
    ことを特徴とする請求項17又は18に記載の画素信号処理方法。
    Figure 0004334496
  20. 上記h信号ローパスフィルタステップ、上記h信号ハイパスフィルタステップ、上記k信号ローパスフィルタステップ及び上記k信号ハイパスフィルタステップの各々は、
    各々における上記水平フィルタステップと上記垂直フィルタステップによって得られた値を加重加算する際に、
    上記水平方向相関係数Δhが上記水平方向相関係数Δvより小さい場合には、
    上記水平フィルタステップによって得られた値の加算割合が上記垂直フィルタステップによって得られた値の加算割合より多くなるように加重加算を行い、
    上記垂直方法相関係数Δvが上記水平方向相関係数Δhより小さい場合には、
    上記垂直フィルタステップによって得られた値の加算割合が上記水平フィルタステップによって得られた値の加算割合より多くなるように加重加算を行う
    ことを特徴とする請求項17又は18に記載の画素信号処理方法。
  21. 上記h信号ローパスフィルタステップ、上記h信号ハイパスフィルタステップ、上記k信号ローパスフィルタステップ及び上記k信号ハイパスフィルタステップの各々は、
    各々における上記水平フィルタステップによって得られた値の加算割合Khと上記垂直フィルタステップによって得られた値の加算割合Kvを、下記の演算により算出することを特徴とする請求項20に記載の画素信号処理方法。
    Figure 0004334496
  22. 請求項12乃至21のいずれかに記載の第1から第Nの分光感度特性を有する画素とはR、G、B画素の3種の画素であることを特徴とする画像信号処理方法。
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