JP4334488B2 - 画素信号処理装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画素信号処理装置及び方法に関し、特に2次元平面上に配列され、各々が複数の分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、上記複数の分光感度特性のうちの一つの分光感度特性の画素信号が存在する前記注目画素位置における他の分光感度特性の画素信号(以後色信号と称する)を生成する画素信号処理装置及び方法に関する。
このような画素信号処理装置は、二次元平面上に配列され、各々が複数の分光感度特性、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)のうちのいずれか一つの分光感度特性、即ち色を有し、例えばベイヤ型に配列されたカラーフィルタで覆われた撮像素子(イメージセンサ)を備えるもので、カラー撮像装置の一部として用いられ、イメージセンサから出力された画素信号のうちの、各画素位置において欠落している色信号を補間するために用いられる。
従来の、赤、緑、青のカラーフィルタがベイヤ型に配置されたイメージセンサを有する撮像装置では、各々の画素につき、G、BまたはB、RまたはR、Gの色成分値が不足しており、例えば下記の特許文献1に示されるように、解像感を高めるために、色毎の局所的な画素信号の分布に基づいて各画素の画素信号を平均値で置き換え、これによって想定される既知色幾何学図形と不足色幾何学図形の線形相似比に基づく補間方法を用いている。
特開2001−197512公報(段落0048〜0049、図7)
この従来の方法は、補間処理対象画素の近傍の領域内において、それぞれの色成分値(例えば、ベイヤ型配列におけるR、G、B成分値)間に強い正の相関があると仮定している。そのため、色成分値相互間に正の相関がない領域(例えばある色と別の色との境界など)、例えば相関がない場合や、負の相関がある領域で、補間を適切に行うことができず、補間誤差が大きくなるという問題があった。
また、ノイズが信号に加算された場合、色信号間の相関を線形相似比にて算出しているため、他方の色信号に生じたノイズに対して相関があるように補間を行うということで、非補間対象の色信号までノイズによる影響を受けてしまい補間誤差が生じるという問題があった。
本発明は、補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘わらず常に最適の補間方法で補間を行うことが出来る画素信号処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、
2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度に基づいて第1の閾値及び第2の閾値を算出するフィルタ閾値算出手段と、
前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するh信号非線形ローパスフィルターと、
前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するk信号非線形ローパスフィルターと、
前記k信号非線形ローパスフィルターと前記h信号非線形ローパスフィルターによって得られた値の差を、前記注目画素位置における前記第hの画素信号の値に加算して、前記注目画素位置における前記第kの画素信号を求める演算手段とを有し、
前記h信号非線形ローパスフィルターが、
前記注目画素位置の近傍の、前記第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいときは、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも小さいときは前記第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択手段と、
前記第1の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第1の平均値演算手段とを有し、
前記平均値演算手段によって演算された結果を、注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とし、
前記k信号非線形ローパスフィルターが、
前記注目画素位置の近傍の、前記第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置に隣接する複数の前記第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択手段と、
前記第2の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第2の平均値演算手段とを有し、
前記平均値演算手段によって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とする
ことを特徴とする画素信号処理装置を提供する。
この発明によれば、補間対象の画素が色の境界付近にある場合など、色成分値相互間の相関関係が種々異なっていても、正確に補間を行うことができる。また、ノイズの影響を受けにくい良好な画素補間を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は、デジタルスチルカメラの一部として用いるのに適したものであるが、本発明はこれに限定されない。つまり本発明は、欠落(不足)している信号を補間により生成するものであり、デジタルスチルカメラのような撮像装置の他、プロジェクタなどの表示装置において解像度を変換する場合などにも適用できる。
また、本発明は、一般的に言えば、2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置及び方法に関するものであるが、以下の実施の形態では、Nが3であり、第1から第Nの分光感度特性を有する画素が、R、G、B画素の3種の画素である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。
レンズ1から入射した光は、例えば固体撮像素子で構成される2次元イメージセンサ2の撮像面に結像する。イメージセンサ2は、2次元的に配列された複数の光電変換素子を有し、この複数の光電変換素子は、例えば図2に示すように、ベイヤ(Bayer)型に配置された、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色に対応する分光感度特性を有するカラーフィルタで覆われており、各光電変換素子からは、カラーフィルタの色に対応した色成分のアナログ信号が出力される。
図2において、横、縦はそれぞれ撮像面の水平方向(H)、垂直方向(V)を表す。光電変換素子は画素を構成し、撮像面上で各光電変換素子が占める位置が画素位置に対応する。各画素は、撮像素子の撮像面上に2次元的に配列されているので、それらの位置は、HV座標面(またはHV面)上の座標値で表すことができる。図2はイメージセンサの一部のみ、即ち7行7列の範囲を示す。中心の画素の水平方向位置をi、垂直方向位置をj、従って座標値を(i,j)で表し、その周囲の画素の水平方向(行方向)の位置を、i−3,i−2、…i+3を、垂直方向(列方向)の位置を、j−3、j−2、…j+3で表している。尚、i、jはともに整数であり、水平方向に互いに隣接する画素は水平方向の座標値が「1」だけ異なり、垂直方向に互いに隣接する画素は垂直方向の座標値が「1」だけ異なる。
また以下の説明で、Rのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をR画素、Gのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をG画素、Bのカラーフィルタで覆われた光電変換素子に対応した画素をB画素と呼ぶ。
イメージセンサ2は入射光を光電変換し入射光量に応じたレベルのアナログ信号を画素ごとに出力する。このアナログ信号はA/D変換器3でデジタル信号に変換され、出力され、各画素の持つ色成分値(画素信号)として、フレームメモリ4に書き込まれる。この際、各信号は、各画素の、撮像面上での位置、従ってHV座標面上での位置に対応づけて書き込まれる。
上記のように、各画素を構成する光電変換素子の各々は、フィルタにより覆われているので、赤、緑、青のいずれか1つの色の光を受光する。各光電変換素子で受光する光の色を「受光色」と言い、各画素について受光色以外の色を「不足色」ということがある。
各画素を構成する光電変換素子の各々からは、受光色に対応する一つの色成分値を表す信号しか得られない。即ち、R画素については、R成分値が既知である一方、G及びB成分値が未知であり、G画素については、G成分値が既知である一方、B及びR成分値が未知であり、B画素については、B成分値が既知である一方、R及びG成分値が未知である。各画素について、R、G、B全ての色成分値を持つことで、カラー画像を得ることができるので、フレームメモリ4に書き込まれている、各画素位置における未知の色成分値は不足色成分値とも言われる。本発明の画素信号処理は、各画素において未知である色成分値(不足色成分値)を補間により求めるものである。
フレームメモリ4に記憶された画素信号は、デマルチプレクサ5でR、G、B信号ごとに2次元メモリ6r、6g、6bに分配され、記憶される。即ちR信号が2次元メモリ6rに、G信号が2次元メモリ6gに、B信号が2次元メモリ6bにそれぞれ記憶される。
図3、図4、図5はそれぞれ、イメージセンサ2の撮像面上における、R画素、G画素、B画素の配置を色毎に別々に示す。2次元メモリ6r、6g、6bの各々においても、各画素の信号(色成分値)は、撮像面上での位置、従ってHV座標面上での位置に対応付けて書き込まれる。従って、図3、図4、図5は、デマルチプレクサ5から分配され、記憶された画素信号の、HV座標面上での位置を表すものでもある。
なお、フレームメモリ4はイメージセンサ2が2行に1行ずつ読み出しを行ういわゆるインターレース読み出し方式のものであり、1枚(フレーム)の画素信号がすべて揃うために2度の(2フィールドの)読み出しを行わなければならない場合に必要である。図2に示した画素配列における画素を上から順次1行ずつ読み出すいわゆるプログレッシブ読み出し方式のイメージセンサ2の場合には、イメージセンサ2から送られてきた画素の信号をそのままでデマルチプレクサ5で振り分けていけばよいため、フレームメモリ2が無くても同様の動作を実現することができる。
フィルタ閾値算出手段12は、2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号から第1フィルタ閾値s1及び第2のフィルタ閾値s2を算出する。以下の説明では、第1のフィルタ閾値s1及び第2のフィルタ閾値s2が同じ値sを有するものとする(s1=s2=s)が、これらは互いに異なる値を有しても良い。
非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bはそれぞれメモリ6r、6g、6bに対応して設けられたものであり、フィルタ閾値算出手段12から送られる第1および第2のフィルタ閾値を用いて、メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号に対して各色成分の非線形のフィルタリングを行い、それぞれの色信号の低周波数成分を出力する。即ち、ローパスフィルタ8r、8g、8bの各々は、各画素について、その画素位置の近傍の領域(当該画素位置を含む領域)内の複数の画素位置における、各色の画素信号の低周波数成分を算出する。その算出方法については後に詳しく述べる。図6、図7、図8に非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力例を示す。
図6、図7、図8に示されるように、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力(RNF,GNF、BNF)はすべての画素について求められる。
非線形ローパスフィルタ8gの具体的な構成例を図9、図10、図11に示す。なお、図9、図10、図11に示した構成例は説明を簡易にするためイメージセンサ2の1水平ライン(行)方向においてのみ示した構成例である。その動作と構成について説明する。
図9には非線形ローパスフィルタ8gの構成全体を示す。図9に示す非線形フィルタ8gは、入力端子13と、出力端子14と、選択手段15及び16と、既知色フィルタ21と、未知色フィルタ31とを有する。入力端子13及び出力端子14は、それぞれ非線形フィルタ8gの入力端子及び出力端子を構成する。
既知色フィルタ21は、G信号が存在する画素位置(例えば、図4の(i−1,j))の近傍におけるG信号のフィルタリングを行うものであり、例えば図10に示されるように構成されている。
未知色フィルタ31は、G信号が存在しない画素位置(例えば、図4の(i,j))の近傍におけるG信号の非線形フィルタリングを行うものであり、例えば図11に示されるように構成されている。
選択手段15及び16は、フィルタリングの対象がG信号が存在しない画素位置の近傍か、G信号が存在する画素位置の近傍かに応じて未知色フィルタ31及び既知色フィルタ21のいずれかを選択して非線形フィルタリングを行わせ、フィルタリングの結果を選択して出力する。選択手段16の出力が、図7に示す出力値となる。
まず、図10の既知色フィルタ21について説明する。G信号は入力端子22より画素の読み出し順に従い入力されていく。入力されたG信号はラッチ23a〜23dによって色信号が1画素ずつ遅延され、順次、比較手段24a〜24eへ入力されていく。ここで、G信号は1画素おきに存在するので、相前後する画素信号は、HV平面上では、2画素に相当する隔たり(間に1画素を置いて隔てられた画素同士の距離)を有する。例えば、ラッチ23dから比較手段24eへ出力されるG信号がG(i−5,j)とすると、ラッチ23cから比較手段24dへ出力されるG信号はG(i−3,j)、ラッチ23bから比較手段24cへ出力されるG信号はG(i−1,j)、ラッチ23aから比較手段24bへ出力されるG信号はG(i+1,j)、入力端子22から比較手段24aへ出力されるG信号はG(i+3,j)となる。なお、ラッチ23a〜23dおよび入力端子22から出力されるこれらG信号は比較手段24a〜24dへ出力されると同時に選択手段25a〜25eへも出力される。一方、G(i−1,j)も選択手段25a〜25eへと出力されていく。
比較手段24a〜24eには、フィルタ閾値算出手段12の出力信号である第1の閾値(s)が入力される。比較手段24a〜24eはそれぞれ入力端子22及びラッチ23a〜23dから入力されたG信号と、ラッチ23bから出力されるG(i−1,j)に第1の閾値(s)を加算した値G(i−1,j)+s及び第1の閾値(s)を減算した値G(i−1,j)−sとを比較し、その比較結果を選択手段25a〜25eへ出力する。
選択手段25a〜25eは比較手段24a〜24eに入力されたG信号のほうがG(i−1,j)+sより小さく、かつG(i−1,j)−sより大きいときはG信号のほうを選択し、G(i−1,j)+sより大きいか、またはG(i−1,j)−sより小さいときはG(i−1,j)を選択する。すなわち、その位置におけるG信号とG(i−1,j)の差の絶対値が第1の閾値s以上大きくないときはそのままG信号が選択され、差の絶対値が第1の閾値s以上大きいときはG(i−1,j)が選択されることとなる。
なお、選択手段25cでは、G信号がG(i−1,j)であるので、「G信号とG(i−1,j)の差の絶対値が第1の閾値以上大きくない」という条件が常に満たされ、したがって常にG信号が選択されて出力される。したがって、比較手段24cと選択手段25cを省略し、ラッチ23bの出力を直接2ビットシフト器26cに入力しても良い。
比較手段24a〜24eと、選択手段25a〜25eとにより、注目画素位置(i,j)の近傍の、第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値(第1の近傍画素の各々の信号値)と、注目画素位置(i,j)の第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値(h(i,j))の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が第1の閾値(s)よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値(s)よりも大きいときは、注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値sよりも小さいときは第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択手段が構成されている。
選択手段25aによって選択された信号は3ビットシフト器26aによって信号が下位方向に3ビットシフトすることで信号レベルが1/8となる。選択手段25b、25c、25dによって選択された信号は2ビットシフト器26b、26c、26dによって信号が下位方向に2ビットシフトすることで信号レベルが1/4となる。選択手段25eによって選択された信号は3ビットシフト器26eによって信号が下位方向に3ビットシフトすることで信号レベルが1/8となる。上記ビットシフトされたそれぞれの信号は加算手段27によって加算される。
上記の演算を行うことにより、単純に水平5画素の加重平均を算出するいわゆる線形ローパスフィルタと異なり、信号の変化が一定値より大きい画素の信号は用いない非線形のローパスフィルタリングを行う。
次に図11の未知色フィルタ31について説明する。G信号は入力端子32より画素の読み出し順に従い入力されていく。入力されたG信号はラッチ33a〜33cによって1画素ずつ遅延され、順次、比較手段34aから比較手段34dへ入力されていく。例えば、ラッチ33cから比較手段34dへ出力されるG信号が(i−3,j)の画素位置のG信号G(i−3,j)(以後、他の画素位置の信号についても同様に、例えば「G(x,y)」のように、色信号名と画素位置(x,y)を表わす)とすると、ラッチ33bから比較手段34cへ出力されるG信号はG(i−1,j)、ラッチ33aから比較手段34bへ出力されるG信号はG(i+1,j)、入力端子32から比較手段34aへ出力されるG信号はG(i+3,j)となる。なお、ラッチ33a〜33cおよび入力端子32から出力されるこれらG信号は比較手段34a〜34dへ出力されると同時に選択手段35a〜35dへも出力される。
一方、G(i−1,j)とG(i+1,j)とは加算手段36aへも入力され、加算手段36aによって信号加算が行われた後、1ビットシフト器36bにより下位方向に1ビットシフトされることにより、信号の平均値{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2が算出され、選択手段35a〜35dへと出力されていく。
比較手段34a〜34dには、フィルタ閾値算出手段12の出力信号である第2の閾値(s)が入力される。比較手段34a〜24dはそれぞれ入力端子32及びラッチ33a〜33cから入力されたG信号と、1ビットシフト器36bから出力された{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2に第2の閾値(s)を加算した値{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2+sとを、また、第2の閾値を減算した値{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2−sとを比較し、その比較結果を選択手段35a〜35dへ出力する。
選択手段35a〜35dは、比較手段34a〜34dの比較結果により信号を選択する。比較手段34a〜34dは入力されたG信号と、{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2+sおよび{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2−sとを比較し、G信号が{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2+sより小さく、かつ{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2−sより大きいか、比較結果を出力する。選択手段35a〜35dは比較手段34a〜34dに入力されたG信号が{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2+sより小さく、かつ{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2−sより大きいときはG信号のほうを選択し、{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2+sより大きいか、または{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2−sより小さいときは{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2を選択する。すなわち、ローパスフィルタの演算に用いる画素位置におけるG信号と{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2の差の絶対値が第2の閾値s以上大きくないときはそのままG信号が選択され、差の絶対値が第2の閾値s以上大きいときは、{G(i−1,j)+G(i+1,j)}/2が選択されることとなる。これにより被演算対象位置の信号値に比べ大きく信号値が変動している画素の値はローパスフィルタの演算に用いられないこととなる。
比較手段34a〜34dと選択手段35a〜35dとにより、注目画素位置(i,j)の近傍の、第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値(第2の近傍画素の各々の信号値)と、注目画素位置(i,j)に隣接する複数の第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前期第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択手段が構成されている。
選択手段35a〜35cよって選択された4つの信号は加算手段37aによって加算され、2ビットシフト器37aによって信号の2ビットシフトを行うことで、4つの画素の平均値(単純平均値)が算出される。なお、本構成では2ビットシフト記37bを加算手段37aの後ろに設けているが、加算手段37aの演算ビット数を低減させるために各選択手段35a〜35dの後ろに設けても同様の演算はできる。
上記の演算を行うことにより、単純に水平4画素の加算値の平均(単純平均又は加重平均)を算出するいわゆる線形ローパスフィルタと異なり、信号の変化が一定値より大きい画素の信号は用いない非線形のローパスフィルタリングを行う。
上記のような非線形ローパスフィルタ8gにより、図4に示すG信号をフィルタリングする際にその画素位置(例えば、(i,j))においてG信号が存在しないときは選択手段15によって図11に示した未知色フィルタ31へ入力され、その画素位置(例えば、(i−1,j))においてG信号が存在するときは選択手段15によって図10に示した既知色フィルタ21へ入力される。選択手段16はそれぞれの未知色フィルタ31及び既知色フィルタ21からの出力信号を順次切り替えて出力する。
その結果、出力端子14から図7に示す非線形フィルタ出力(GNF)が得られる。
非線形ローパスフィルタ8r、8bも非線形ローパスフィルタ8gと同様に構成されている。
以上、簡単のため1次元の場合について説明したが、2次元の場合でも同様に複数のラインメモリと図9、図10、図11と同様の回路を用いて、比較手段と平均値(単純平均値または加重平均値)を算出する手段とを具備することで非線形のフィルタリングを行うことができる。
図12〜図21に各色信号における2次元上で非線形フィルタリングのための演算に用いる画素位置の一例を示す。図12、図13はG信号の場合であり、図12は演算対象位置である(i,j)にG信号がない場合を示した一例である。図中ハッチしている箇所が演算に用いるG信号である。ただし、平均のための加算を行う際に、(i,j)位置のG信号、例えば{G(i−1,j)+G(i+1,j)+G(i,j−1)+G(i,j+1)}/4と各G信号を比較してその差の絶対値が閾値sより大きいときには、演算に用いるG信号に{G(i−1,j)+G(i+1,j)+G(i,j−1)+G(i,j+1)}/4を用いる。なお、平均を求める際に演算対称位置(i,j)からの距離に応じた重み付けを行い、加重平均を求めてもよい。この場合、重み付けの係数は、距離が大きいほど小さな値とする。
また、図13に示すように演算対象位置である(i−1,j)にG信号が存在する場合には、図中のハッチした画素位置のG信号を(i−1,j)からの距離に応じて加重平均値を求める。ただし、加重平均において加算を行う際に、G(i−1,j)と各G信号を比較してその差が閾値sより大きいときには、演算に用いるG信号にG(i−1,j)を用いる。G信号の場合は、図12か図13の加重平均にて全ての画素位置の非線形ローパスフィルタ出力を演算することができる。
一方、R信号、B信号は2行に1行ずつしか画素が配置されていないため、R信号の場合は、図14から図17の演算となる。G信号と同様に加重平均を算出する際に演算対象位置の信号に比べ信号の変化の大きいR信号は用いない。B信号の場合は図18から図21に示すが、R信号と同様である。
Figure 0004334488
式(1)において、Cは色信号で、G信号、R信号、B信号のいずれかである。CNF(i,j)は(i,j)位置における非線形ローパスフィルタリングされた出力信号で、C(i,j)は入力信号である。−NからNは定数でありそれぞれ画素信号のある位置をサンプリングする値となる。ai,jはフィルタ係数であり、重み付けを行ったり、単純加算の場合でも、全体の信号レベルが変化しないように値を予め定める。上述した図11の例では1/4であり、図10の例では1/8と1/4が用いられている。F[・]は非線形関数でありその関数値の絶対値が|F[・]|<sに押さえられている非線形関数である。sは上述したようにフィルタ閾値算出手段12で定めた閾値である。このフィルタは入力と出力の差を有限値内に保ちながら信号の平滑を行うので、信号の急峻な変化を保持しながら小信号のランダムノイズを除去するという特徴がある。
フィルタ閾値算出手段12は、上記のように2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号から彩度(クロマ)cを算出し、その値に基づいて算出した第1及び第2の閾値を出力する。この閾値は非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bへ送られている。
フィルタ閾値算出手段12から出力される閾値は、(i,j)の位置とその周辺の画素位置における信号の彩度に基づいて決まるものであり、彩度が高い場合に小さくなり、彩度が低い場合には大きくなるように設定される。そのため、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bでは、彩度が低い場合には閾値が大きくなるので信号の変化が大きい画素の信号も用いてフィルタリングを行うことになり、結果が線形ローパスフィルタに近づく。
無彩色部分では、例えば白から黒のように信号の変化が大きかったとしても、全ての色成分の信号が同様に変化するので、白色部分と黒色部分の信号を混ぜてローパスフィルタ値を求めても、後の演算手段10の説明部分で出てくる(kNF(i,j)−hNF(i,j))の結果は変わらないため、信号の変化の大きさに影響を受けない。
一方、有彩色部分の場合、例えば赤色から黄色に変化する場所付近で、注目画素に近い値を持つ画素の信号だけを用いた場合と、赤色部分(Rは高くGBは低い)と黄色部分(RGは高くBは低い)の信号を混ぜてしまった場合とでは、後の演算手段10の説明部分で出てくる(kNF(i,j)−hNF(i,j))の結果は大きく変わるため、信号の変化による影響を受けやすい。
そのため、彩度の高い部分では、閾値を小さくすることで、一つの色と別の色の境界部分などで、注目画素の色と別の色の画素の画素信号が用いられることが少なくなり、代わりに注目画素の画素信号が用いられることが多くなり、これにより、色が変化する部分において、注目画素の色と別の色の画素の画素信号の影響を受けないようにすることができる。一方、無彩色の場合には閾値を大きくすることで、より多くの近傍の画素の信号を用いてローパスフィルタ値を求めることができるため、無彩色部分での補間精度が向上する。
閾値sは、例えば、以下の式(2a)、(2b)のように設定される。
c=|G’−R’|+|G’−B’| …(2a)
s=f(c)
c≧T1のときは f(c)=N1
c<T1かつc≧T2のときは f(c)=a×c+b
c<T2のときは f(c)=N2
…(2b)
ただし、
T1>T2
N1<N2
a=(N1−N2)/(T1−T2)
b=(T1×N2−T2×N1)/(T1−T2)
とする
式(2a)においてR’、G’、B’はそれぞれ、(i,j)の位置におけるR、G、Bの画素信号を表す。この画素信号としては、各画素位置の受光色の画素信号については、2次元メモリ6r、6g、6bから出力される、その画素位置の画素信号R、G、Bをそのまま用い、各画素位置の不足色の画素信号については、その画素位置の近傍の領域内の画素信号に基いて、平均、置き換えなどにより求めた値を有する画素信号を用いても良く、またローパスフィルタ8r、8g、8bと同様のローパスフィルタによって生成された画素信号を用いても良い。ローパスフィルタを用いる場合には、ローパスフィルタ8r、8g、8bを、画素信号生成手段12r、12g、12bに兼用することができる。
cは彩度を表している。彩度が低い場合には各色成分が同じような値となるため、各色成分間の差が小さくなり、逆に、彩度が高い場合には、各色成分間のばらつきが大きくなる傾向がある。よって、例えば上記の式(2a)のように、G成分に対するR、B成分の差を彩度としてもよい。
なお、彩度cを式(2a)により求める代りに、下記の式(2c)又は(2d)により求めても良い。
c=|Gm−Rm|+|Gm−Bm| …(2c)
c=|Rm−Zm|+|Gm−Zm|+|Bm−Zm| …(2d)
上記の式(2c)、(2d)において、Rm、Gm、Bmは、それぞれ(i,j)の位置におけるR、G、Bの画素信号の平均値であり、Zmは(i,j)の位置におけるすべての画素の画素信号の平均値である。
閾値sは、関数f(c)に従い、彩度cから算出する。式(2b)をグラフで示すと図22(a)の様になる。彩度cが一定範囲(第1の値T1より小さく第2の値でT2より大きい範囲)内にある場合は彩度が大きくなるほど閾値を小さくするが、ある値(第1の値)T1以上になったら閾値はN1(下限値)に固定し、別のある値(第2の値)T2以下の場合は閾値はN2(上限値)に固定する。第1及び第2の値T1及びT2、閾値の下限N1、閾値の上限N2は、それぞれのシステムや装置等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、図22(b)に示すように、T1を255、T2を0、N1を4、N2を259として、彩度が255未満の場合はs=(255−c)+4としても良い。
彩度cの算出方法の一例についてさらに詳しく説明する。まず、R’、G’、B’の算出方法を説明する。図2において、R信号が存在する画素の座標(i−1,j−1)に着目する。画素位置(i−1,j−1)における彩度cは、例えば次式(3)にて算出される。
R’=R(i−1,j−1)
G’=(G(i−1,j−2)+G(i−2,j−1)+G(i,j−1)+G(i−1,j))/4
B’=(B(i−2,j−2)+B(i,j−2)+B(i−2,j)+B(i,j))/4
c=|G’−R’|+|G’−B’|
…(3)
B信号が存在している画素位置(i,j)における彩度cは、例えば次式(4)にて算出される。
R’=(R(i−1,j−1)+R(i+1,j−1)+R(i−1,j+1)+R(i+1,j+1))/4
G’=(G(i,j−1)+G(i−1,j)+G(i+1,j)+G(i,j+1))/4
B’=B(i,j)
c=|G’−R’|+|G’−B’|
…(4)
R信号とG信号が交互に並ぶ行にあり、G信号が存在している画素位置(i,j−1)における彩度cは、例えば次式(5)にて算出される。
R’={R(i−1,j−1)+R(i+1,j−1)}/2
G’={G(i−1,j−2)/4+G(i+1,j−2)/4+G(i,j−1)+G(i−1,j)/4+G(i+1,j)/4}/2
B’={B(i,j−2)+B(i,j)}/2
c=|G’−R’|+|G’−B’|
…(5)
B信号とG信号が交互に並ぶ行にあり、G信号が存在している画素位置(i−1,j)における彩度cは、例えば次式(6)にて算出される。
R’={R(i−1,j−1)+R(i―1,j+1)}/2
G’={G(i−2,j−1)/4+G(i,j−1)/4+G(i−1,j)+G(i−2,j+1)/4+G(i,j+1)/4}/2
B’={B(i−2,j)+B(i,j)}/2
c=|G’−R’|+|G’−B’|
…(6)
各画素の配列はいずれも同じ画素間隔の繰り返しであるため、上記式(3)から式(6)にて全画素位置における彩度cを算出することができる。
以上の彩度cの算出式は一例に過ぎず、用いる画素数や係数は画像の大きさや解像度に応じて他の値を適切に設けても良い。また、予め存在している画素信号のみ用いて彩度cを算出したが、補間により算出された画素信号を用いて算出しても良い。
また、閾値sは、ルックアップテーブル方式により設定しても良い。ルックアップテーブル方式にすることで、彩度cに対して閾値sが複雑に変化する特性を得ることが出来る。
さらにまた、彩度cは、R信号、G信号及びB信号をY、Cr、Cbに変換した後、Cr、Cbを用いて算出しても良い。このとき、Y、Cr、Cbは、例えば、式(7)の様に近似的に求めても良い。
Y=(RAve+GAve+BAve)/3
Cr=|Y−RAve|
Cb=|Y−BAve|
c=Cr+Cb
…(7)
フィルタ閾値算出手段12の一例を図23に示す。図示のフィルタ閾値算出手段12は、式(2a)、(2b)によってフィルタ閾値sを求めるものであり、画素信号生成手段12r、12g、12bと、彩度計算手段12dと、閾値生成手段12eとを有する。
画素信号生成手段12rは、2次元メモリ6rから読み出された画素信号に基いて、各画素位置の画素信号R’を生成する。例えば、各画素位置においてRが受光色である場合、2次元メモリ6rから出力される、その画素位置の画素信号Rをそのまま画素信号R’として出力し、各画素位置においてRが不足色である場合、その画素位置の近傍の領域内の画素信号に基いて、平均、置き換えなどにより求めた値を有する画素信号を用いても良い。平均を用いる場合、例えば各画素位置からの水平、垂直方向の画素間距離が「1」である領域内の、同色の画素信号を有する画素の、画素信号の単純平均を求めてよい。ここで、「画素間距離」は、一つの画素と他の画素の水平方向、又は垂直方向の座標値の差を意味する。置き換えの場合には、水平方向又は垂直方向に座標値が「1」だけ異なる画素位置の画素信号の値を用いる。
画素信号生成手段12g、12bは画素信号生成手段12rと同様に構成されており、画素信号生成部12gは、2次元メモリ6gから読み出された画素信号に基いて、各画素位置の画素信号G’を生成し、画素信号生成部12bは、2次元メモリ6bから読み出された画素信号に基いて、各画素位置の画素信号B’を生成する。
彩度計算手段12dは、画素信号生成手段12r、12g、12bから出力される画素信号R’、G’、B’を用いて、例えば上記の式(2a)の計算を行って、彩度cを求める。彩度計算手段12dは、例えばG’とR’の差の絶対値を求める手段と、G’とB’の差の絶対値を求める手段と、これらの手段で求められた絶対値の和を求める手段とで構成することができる。
閾値生成手段12eは、彩度計算手段12dで計算された彩度cを用いて、例えば式(2b)の関係を有する閾値sを出力する。彩度係数生成手段12eは例えばルックアップテーブルにより構成することができる。
次に演算手段10について説明する。
演算手段10は、2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号と、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力とに基づいて、各画素について補間値を求める。
演算手段10は、例えば図24に示すように、選択手段42k、42h、41と、差計算手段43と、加算手段44と、制御手段45とを有する。
選択手段41は、2次元メモリ6r、6g、6bのうちの一つを選択し、選択された2次元メモリ6r、6g、6bから読み出された画素信号を加算手段44に供給する。
選択手段42kはローパスフィルタ8r、8g、8bの出力RNF,GNF,BNFを受け、これらのうちの1つを選択して出力する。選択手段42hは、ローパスフィルタ8r、8g、8bの出力RNF,GNF,BNFを受け、これらのうちの1つを選択して出力する。
選択手段41,42k、42hによる選択は制御手段45により制御される。
補間対象画素がR,G,Bのうちの第hの色の色成分値を有し、補間対象画素の第kの色の色成分値を補間により求めるときは、選択手段41が第hの色の色成分値を記憶している2次元メモリを選択し、補間対象画素の第hの色の色成分値(例えばh(i,j)で表される)を読み出し、選択手段42kが第kの色のローパスフィルタの出力kNFを選択し、選択手段42hが、第hの色のローパスフィルタの出力hNFを選択する。
差計算手段43は、選択手段42kで選択された第kの非線形ローパスフィルタ信号kNFと、選択手段42hで選択された第hの非線形ローパスフィルタ信号hNFとの差(前者から後者を引いたもの)(kNF−hNF)を求める。
加算手段44は、選択手段41から出力される画素値hと、差計算手段43の出力(kNF−hNF)とを加算して、その和h+r(kNF−hNF)を出力する。
加算手段44の出力が、補間対象画素の第kの色の色成分値(補間値)として用いられる。
上記のうち、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bと、選択手段42kとで、補間対象画素(注目画素)位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を非線形ローパスフィルタリングの結果(kNF)として出力するk信号非線形ローパスフィルタが構成されている。
また、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bと、選択手段42hとで、補間対象画素(注目画素)位置の近傍の領域内の複数の画素位置における、第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を非線形ローパスフィルタリングの結果(hNF)として出力するh信号非線形ローパスフィルタが構成されている。
また、選択手段41と、差計算手段43と、加算手段44とにより、補間対象画素位置における第hの色の画素信号と、非線形ローパスフィルタ出力の差(kNF−hNF)とに基づいて、補間対象画素位置における第kの色の画素信号(補間値)を求める補間値算出手段が構成されている。
図示の例の補間値算出手段は、補間対称画素の位置における一つの色(第hの色)の画素信号hと、差計算手段43で求めた差(kNF−hNF)とを加算することにより、補間対象画素位置における他の色(第kの色)の画素信号kを求める。
補間値算出手段で算出された補間値は例えば第kの色の画素信号のための2次元メモリ(6r、6g、6bのいずれか)に記憶され、或いは出力端子11から出力される。
以下、上記した補間方法について更に詳しく説明する。
イメージセンサ2は、R、G、Bの色フィルタが、それぞれの画素の位置に対応して、例えば図2に示すようにベイヤ型に配置されたものである。各画素位置からは一つの色の画素信号のみが得られるため、各画素におけるR,G,B信号はそれぞれの画素における欠落した色信号を生成して得る必要があり、通常「画素補間」と称される。演算手段10により各画素位置におけるR,G,B信号が補間され、出力端子11より出力される。以下に本発明における欠落した色信号の生成方法について説明する。
上記のように、図4は、HV座標面上におけるG信号の配列を示したものである。
図に示されているG信号は元々イメージセンサー2上にGの色フィルタが配置されているため、その色フィルタを介して得られる信号であり、空白の箇所は他のR,Bの色フィルタが配置されているため、Gの色信号が欠落した場所である。この欠落した場所におけるG信号を補間する必要がある。
補間のための従来の方法として、周辺の画素の平均値を用いる平均補間方式(バイリニア補間)があるが、信号の変化の大きい箇所では精度の高い補間が期待できない。
そこで、画像の局所的な領域では、R,G,Bの色信号の変化に相関があることを利用して画素補間を行うことで補間精度を上げることができる。さらに、相関の度合いが変化する箇所では、正確に相関の度合いを算出することで精度の高い画素補間を実現することができる。
そこで、本実施の形態では、補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の様子に相似の関係が無い領域においても正確に補間を行うことができ、また補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘わらず常に最適の補間方法で補間を行うものであり、上記した演算手段10における補間演算は、以下の式(8)により表わされる。
k(i,j)=h(i,j)+(kNF(i,j)−hNF(i,j))
…(8)
式(8)において、k(i,j)はイメージセンサー2上の座標(i,j)において、欠落した色信号であり、補間される色信号である。h(i,j)は(i,j)の位置に予め存在する、即ち値が既知の色信号である。kNF,hNFはそれぞれ画素位置(i,j)と、その周辺の画素位置におけるk信号及びh信号から所定の演算により算出された非線形ローパスフィルタ出力値である。非線形ローパスフィルタ値は図1に示した、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bから得られる。
式(8)に示した算出式の意味について、図25、図26、図27、図28を参照して説明する。これらの図には、各画素における色信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置が示されている。また、これらの図では、説明を簡単にするため、イメージセンサ2の1行だけを記載し、一次元方向だけに演算を限定して図を示す。上部に記載したのは各色フィルタの配列であり、hはh画素、kはk画素、各画素の括弧()内は画素の位置を示す座標である。また曲線aはk信号の真値であり、曲線bはh信号の真値である。曲線a、b上において黒丸印(●)で示した箇所はイメージセンサ2から得られたk信号及びh信号の画素信号値である。曲線c、dはそれぞれk信号、h信号のLPF(ローパスフィルタ)値である。これらの図を参照して、画素位置(i,j)におけるk信号の画素補間を行う方法を具体的に述べる。
図25及び図26は、k信号とh信号とがともに上側に凸になるように変化しているものの、変化の度合いがk信号とh信号とでは異なる場合を示し、図27及び図28は、画素信号にノイズが混合した場合を示す。また、図25及び図27は、従来技術による補間結果を示し、図26及び図28は、本実施の形態による補間結果を示す。
図25は従来技術による相関を利用した補間方式を示す。h(i,j)位置におけるk信号の補間において、従来の技術では相関を利用するため、信号の変化を算出するために線形ローパスフィルタ(単純な平均値または加重平均値)を用いて画素補間を行っていた。すなわち、k(i,j)を算出するために、その位置のh(i,j)信号に、(kLPF(i,j)−hLPF(i,j))を加算していた。ここで、kLPF(i,j)とは(i,j)の位置におけるk信号の線形ローパスフィルタ出力値であり、同じくhLPF(i,j)とは(i,j)の位置におけるh信号の線形ローパスフィルタ出力値である。上記の画素補間方式では色信号間の正の相関度が大きいときは精度良く画素補間を行うことができるが、相関度が小さくなると補間誤差を発生する。
図25ではk信号とh信号が上側に凸になるように変化しているが、変化の度合いがk信号とh信号とでは異なる信号を示している。画像のエッジや画像内で色が変わる箇所の色信号は往々にしてこのような信号波形となる場合がある。この場合2つの信号間の相関の度合いは小さい。図25において曲線cはk信号の線形ローパスフィルタの出力kLPFを示し、曲線dはh信号の線形ローパスフィルタ出力hLPFを示す。信号間の相関度が低いためkLPFの信号波形とhLPFの信号波形とは同形ではなく、相似形が成り立たない。そのため、補間されたk信号を図中白丸印(○)にて示すとおり、h(i−2,j)やh(i+2,j)位置など信号変化のエッジ位置では真値に対して補間誤差が生じる。
本実施の形態による画素補間方式では、画素補間に非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bの値を用いる。図26に具体的な例を示す。図10、図11に示した非線形ローパスフィルタでは信号の変化が大きいときその値の変わりに演算対象位置の信号をそのまま用いる。よって、その出力波形は図26の曲線e、曲線fに示すように急激な信号変化に応答するような波形となる。図において曲線eはk信号の非線形ローパスフィルタ出力kNFであり、曲線fはh信号の非線形ローパスフィルタ出力hNFである。よって、式(8)に示した演算にて求められる画素の値は図26中白丸印で示すように真値に対してほぼ一致した値となるように画素補間されている。このように上述してきた非線形ローパスフィルタの出力値から色信号の相関を求めることにより、精度の高い画素補間を行うことができる。
別の例について示す。図27、図28には信号にノイズが混合した場合における画素補間の例を示す。図27は従来技術による画素補間の例を示した図である。いま、(i−1,j)の画素位置にノイズが発生したとする。このノイズはk信号に加算されるためk信号は(i−1,j)の位置でノイズが加算される。このとき、k信号の線形ローパスフィルタの値kLPFは同図に曲線cで示すとおりノイズによる信号変動が含まれた形の信号波形となる。曲線dはh信号の線形ローパスフィルタ出力hLPFである。k信号の画素補間された値を白丸印(○)にて示す。kLPFがノイズの影響を受けているため、(i−2,j)、(i,j)位置における画素補間された値は真値から離れた値となり、ノイズによる誤差が広がった形となる。よって、線形ローパスフィルタの出力値を用いた場合、ノイズなどが信号に加算された場合にノイズの影響が画素補間へも影響を与えるという問題があった。
図28には本実施の形態による画素補間の例を示す。図において曲線eはk信号の非線形ローパスフィルタの値kNFを、曲線fはh信号の非線形ローパスフィルタの値hNFを示す。図27と同じくk信号には(i−1,j)の画素位置にてノイズが信号に加算されている。図10、図11に示した非線形ローパスフィルタでは信号の変化が大きいときその値の変わりに演算対象位置の信号をそのまま用いるため、図28のk信号のように短い領域での大きな信号変化(ノイズ)は除去される形で低周波数信号成分が得られる。よって、図において白丸印(○)に示すようにノイズが信号に加算された場合においても精度の高い画素補間を行うことができる。
画素補間の演算手段について以下に具体的に説明する。図29に非線形ローパスフィルタ8r、8g、8b、フィルタ閾値算出手段12、及び演算手段10の演算の手順をフローチャートとして示す。図29に示すように、補間値の算出は、以下の6つの処理を含む。
ステップS1;R画素位置におけるG信号(GonR)を求めるための処理。
ステップS2;B画素位置におけるG信号(GonB)を求めるための処理。
ステップS3;G画素位置におけるR信号(RonG)を求めるための処理。
ステップS4;G画素位置におけるB信号(BonG)を求めるための処理。
ステップS5;B画素位置におけるR信号(RonB)を求めるための処理。
ステップS6;R画素位置におけるB信号(BonR)を求めるための処理。
これら6つの処理は、
「h色(h=R、G、又はB)の画素信号が存在する画素位置におけるk色(k=R、G、又はB、但しhはkとは異なる)の画素信号を求めるための処理」
と一般化して言うことができる。これらの6つの処理の各々は画面上(1フレーム内)のすべての画素位置について行われる。
ステップS1乃至S6の処理は、例えば、図示しない制御手段(図24の制御手段45はその一部として構成することもできる)により、フィルタ閾値算出手段12及び演算手段10を順次動作させることにより、実行される。
上記の6つの処理がすべて終わったときに、1画面上のすべての画素位置のすべての画素における不足した色の画素信号が揃う。
まず、ステップS1の演算手段について説明する。G信号の非線形ローパスフィルタ出力(以後、「NF出力」と言うことがある。なお、「NF」は「Nonlinear low−pass filter」を意味する。)は図1の非線形ローパスフィルタ8gによって算出され、算出結果が演算手段10に入力される。
同様にR信号のNF出力も図1の非線形ローパスフィルタ8rによって算出され、算出結果が演算手段10に入力される。
R画素の位置におけるG信号は式(8)に従い次式(9)によって算出される。なお、R画素は(i+n,j+m)(n、mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(9)は式(8)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+n,j+m)=R(i+n,j+m)+(GNF(i+n,j+m)−RNF(i+n,j+m))
…(9)
図30は、式(9)による補間の結果得られたG信号grをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。
次に、ステップS2の演算処理に移る。ステップS2はB画素の位置において欠落したG信号を補間する。B信号のNF出力は図1の非線形ローパスフィルタ8bによって算出され、算出結果が演算手段10に入力される。B画素の位置におけるG信号は式(8)に従い次式(10)によって算出される。なお、B画素は(i+u,j+v)(u、vは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(10)は式(8)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+u,j+v)=B(i+u,j+v)+(GNF(i+u,j+v)−BNF(i+u,j+v))
…(10)
図31は、式(10)による補間の結果得られたG信号gbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図31には、式(9)による補間の結果grも示されている。式(9)による、R画素位置のG信号の補間、及び式(10)による、B画素位置におけるG信号の補間により、全画素位置におけるG信号が得られる。
次に、ステップS3の演算処理に移る。ステップS3はG画素の位置において欠落したR信号を補間する。G画素の位置におけるR信号は式(8)に従い次式(11)、式(12)にて算出される。G画素は(i+u,j+m)(uは偶数、mは奇数)位置と(i+n,j+v)(nは奇数、vは偶数)とに存在するため、式(11)、式(12)は式(8)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+u,j+m)=G(i+u,j+m)+(RNF(i+u,j+m)−GNF(i+u,j+m))
…(11)
R(i+n,j+v)=G(i+n,j+v)+(RNF(i+n,j+v)−GNF(i+n,j+v))
…(12)
図32は、式(11)および式(12)による補間の結果得られたR信号rgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、式(11)および式(12)においてもRNF,GNFは図1の非線形ローパスフィルタ8r,8gにより算出された値(図6、図7)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。その場合、図1に示すように、演算手段10にて算出したgr、gbを一度2次元メモリ6gへ出力し、一時的に記憶保持した後、再度非線形ローパスフィルタ8gにて算出することとなる。
次に、ステップS4の演算処理に移る。ステップS4はG画素の位置において欠落したB信号を補間する。G画素の位置におけるB信号は式(8)に従い次式(13)、式(14)にて算出される。G画素は(i+u,j+m)(uは偶数、mは奇数)位置と(i+n,j+v)(nは奇数、vは偶数)とに存在するため、式(13)、式(14)は式(8)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+u,j+m)=G(i+u,j+m)+(BNF(i+u,j+m)−GNF(i+u,j+m))
…(13)
B(i+n,j+v)=G(i+n,j+v)+(BNF(i+n,j+v)−GNF(i+n,j+v))
…(8)
…(14)
図33は、式(13)および式(14)による補間の結果得られたB信号bgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、本式(13)および式(14)においてもBNF、GNFは図1の非線形ローパスフィルタ8g、8bにより算出された値(図7、図8)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。
その場合、図1に示すように、演算手段10にて算出したgr、gbを一度2次元メモリ6gへ出力し、一時的に記憶保持した後、再度非線形ローパスフィルタ8gにて算出することとなる。
次に、ステップS5の演算処理に移る。ステップS5はB画素の位置において欠落したR信号を補間する。B画素の位置におけるR信号は式(8)に従い次式(15)にて算出される。B画素は(i+u,j+v)(u,vは偶数)位置に存在するため、式(15)は、式(8)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+u,j+v)=G(i+u,j+v)+(RNF(i+u,j+v)−GNF(i+u,j+v))
…(15)
図34は、式(15)による補間の結果得られたR信号rbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図34にはまた、式(11)および式(12)による補間の結果えられたR信号rgもそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(11)および式(12)による補間と、式(15)による補間の結果、全ての画素のR信号が揃う。
なお、式(15)においてもRNF,GNFは上述した図1中非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bにより算出された値である(図6、図7)であるが、GNFについてはステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、RNFも、ステップS3にて算出したrgを用いて新たに算出してよい。
次に、ステップS6の演算処理に移る。ステップS6はR画素の位置において欠落したB信号を補間する。R画素の位置におけるB信号は式(8)に従い次式(16)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)位置に存在するため、これに伴い式(16)は、式(8)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+n,j+m)=G(i+n,j+m)+(BNF(i+n,j+m)−GNF(i+n,j+m))
…(16)
図35は、式(16)による補間の結果得られたB信号brをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。図35にはまた、式(13)および式(14)による補間の結果えられたB信号bgもそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(13)および式(14)による補間と、式(16)による補間の結果、全ての画素のB信号が揃う。
なお、式(16)においてもBNF,GNFは上述した図1の非線形ローパスフィルタ8g、8bにより算出された値(図7、図8)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、BNFも、ステップS4にて算出したbgを用いて新たに算出してよい。
以上ステップS1からステップS6の演算により、各画素において欠落した色信号を補間し、全画素のR,G,B信号が得られる。
上記した方式で補間を行うと、各色信号(R,G,B)間に相関があるときは、相関を利用した画素補間を行うことができ、さらに画像のエッジ部分など相関が低くまたは無い箇所においても、精度の高い画素補間を行うことがでる。
尚、上記の例において、各色の信号を生成する順序は図29に示した順序に限るものではなく、信号を生成する順序を入れ替えても差し支えない。例えば、ステップS1とステップS2、ステップS3とステップS4、ステップS5とステップS6は演算の順序を差し替えることができる。
また、本実施の形態では非線形ローパスフィルタにおいて2次元のフィルタリングを行う演算式を記載したが、注目画素の周囲における出力信号の相関性の判定を行い、相関性の強いと判断された方向に並んだ画素の出力信号のみを用いてフィルタリングを行っても良い。
上記の例で説明した非線形ローパスフィルタ8r、8g、8b、フィルタ閾値算出手段12及び演算手段10は、ソフトウェアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することもできる。その場合、ステップS1〜S6の処理は以下のようにして行われる。
図36はステップS1の手順を示すフローチャートである。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出するので、R信号が予め存在する画素を注目画素として選択する(ステップS10)。
選択した注目画素とその周辺の画素の信号を用いて閾値sを算出する(ステップS11)。
選択した注目画素位置におけるG色のNF値とR色のNF値を算出し(ステップS12、S13)、その差に所定の定数rを乗じた値をNFの差とする(ステップS14)。
そして、注目画素位置におけるR色信号に、NFの差を加算してG色信号を算出する(ステップS15)。得られたG色信号の値は2次元メモリ6gへ出力する(ステップS1
6)。以上の処理をR信号が予め存在する全ての画素について繰り返し実行する(ステップS17)。
ステップS2〜S6の処理も、ステップS1と同様である。即ち、ステップS2〜S6の各々の手順は、図36のフローチャートの「R」と「G」を、注目画素の色(h)と補間により求めたい色(k)に置き換えたものとして示される。
図36に示す各ステップと図1、図24に示す部材との対応関係は以下の通りである。即ち、
ステップS10の処理は選択手段41における処理及び図示しない制御手段による処理に対応し、
ステップS11の処理は、フィルタ閾値算出手段12における処理に対応し、
ステップS12の処理は、非線形ローパスフィルタ8g及び選択手段42kにおける処理に対応し、
ステップS13の処理は、非線形ローパスフィルタ8r及び選択手段42hにおける処理に対応し、
ステップS14の処理は、差計算手段43における処理に対応し、
ステップS15の処理は、加算手段44における処理に対応し、
ステップS16の処理は、演算手段10から2次元メモリ6gへのデータ転送、書き込みに対応する。
ステップS17の処理、及び各ステップにおける各手段の制御は、制御手段(図24の制御手段45はその一部をなすが、その全体は図示されていない)によって行われる。
図37は図36のステップS11の手順を示すフローチャートである。ステップS11ではステップS12,S13の非線形ローパスフィルタで用いる閾値sを算出する。初めに、注目画素とその周辺の画素の信号を用いて、各色信号の平均値を算出する(ステップS20)。G信号の平均値とR色の平均値の差の絶対値とG信号の平均値とB色の平均値の差の絶対値の和を求め、彩度cとする(ステップS21)。彩度cの値を第1及び第2の値T1、T2と比較し、閾値sを設定する(ステップS22〜S26)。
図37に示す処理は、フィルタ閾値算出手段12によって行われる処理に対応するものであり、図37の各ステップと図23に示す部材との対応関係は以下の通りである。即ち、
ステップS20の処理は、画素信号生成手段12r、12g、12bにおける処理に対応し、
ステップS21の処理は、彩度計算手段12dにおける処理に対応し、ステップS22〜S26の処理は、閾値生成手段12eにおける処理に対応する。
実施の形態2.
次に実施の形態2の画素信号処理装置を説明する。実施の形態2の画素信号処理装置を備えた撮像装置の全体的構成は、図1に示すごとくであるが、演算手段10の構成が実施の形態1とは異なる。図38は、実施の形態2の演算手段の構成を示す。図38に示された演算手段は、概して図24の演算手段と同様であるが、差計算手段43の代わりに比計算手段46を備え、加算手段44の代わりに、乗算手段47を備える点で異なる。
比計算手段46は、選択手段42kで選択された第kの非線形ローパスフィルタ信号kNFの、選択手段42hで選択された第hの非線形ローパスフィルタ信号hNFに対する比(kNF/hNF)を求める。
乗算手段47は、選択手段41から出力される画素値hと、比計算手段46の出力(kNF/hNF)とを乗算し、その積h×(kNF−hNF)を出力する。乗算手段47の出力が、補間対象画素の第kの色の色成分値(補間値)として用いられる。
上記のうち、選択手段41と、比計算手段46と、乗算手段47とにより、補間対象画素位置における第hの色の画素信号と、非線形ローパスフィルタ出力の比(kNF/hNF)とに基づいて、補間対象画素位置における第kの色の画素信号(補間値)を求める補間値算出手段が構成されている。
図示の例の補間値算出手段は、補間対称画素の位置における一つの色(第hの色)の画素信号hと、比計算手段46で求めた比(kNF/hNF)とを乗算することにより、補間対象画素位置における他の色の(第kの色)の画素信号kを求める。
補間値算出手段で算出された補間値は例えば第kの色の画素信号のための2次元メモリ(6r、6g、6bのいずれか)に記憶され、或いは出力端子11から出力される。
本実施の形態も実施の形態1と同様に、補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の様子に相似の関係が無い領域においても正確に補間を行うことができ、また補間処理対象画素の近傍の領域内での色成分値の変化の仕方に拘わらず常に最適の補間方法で補間を行うものであり、上記した演算手段10における補間演算は次式(17)で表わされる。
k(i,j)=h(i,j)×(kNF(i,j)/hNF(i,j))
…(17)
式(17)において、式(8)と同様にk(i,j)はイメージセンサー2上の座標(i,j)において、欠落した色信号であり、補間される色信号である。h(i,j)は(i,j)の位置に予め存在する、即ち値が既知の色信号である。kNF,hNFはそれぞれ画素位置(i,j)と、その周辺の画素位置におけるk信号およびh信号から所定の演算により算出された非線形ローパスフィルタの出力値である。非線形ローパスフィルタ値は図1に示した、非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bから得られる。
式(17)に示した算出式の意味について、図39、図40、図41、図42を参照して説明する。これらの図には、各画素における色信号レベルとイメージセンサ2上の各画素の位置が示されている。また、これらの図では、説明を簡単にするため、イメージセンサ2の1行だけを記載し、一次元方向だけに限定して図を示す。上部に記載したのは各色フィルタの配列であり、hはh画素、kはk画素、各画素の括弧()内は画素の位置を示す座標である。また曲線aはk信号の真値であり、曲線bはh信号の真値である。曲線a、b上において黒丸印(●)で示した箇所はイメージセンサ2から得られたk信号及びh信号の画素信号値である。曲線c、dはそれぞれk信号、h信号のLPF(ローパスフィルタ)値である。これらの図を参照して、画素位置(i,j)におけるk信号の画素補間を行う方法を具体的に述べる。
図39および図40は、k信号とh信号とがともに上側に凸になるように変化しているものの、変化の度合いがk信号とh信号とでは異なる場合を示し、図41及び図42は、画素信号にノイズが混合した場合を示す。また、図39及び図41は、従来技術による補間結果を示し、図40及び図42は、本実施の形態による補間結果を示す。
実施の形態1にて述べたように画像の局所的な領域では信号の変化には強い相関がある。よって、信号の緩やかな変化を算出するローパスフィルタの出力値とそれぞれの信号との間には次式(18)が成り立つ。
k(i,j):h(i,j)=kLPF(i,j):hLPF(i,j)
…(18)
式(18)を変形すると、h画素のある(i,j)におけるk(i,j)の信号は次式(119)で表すことができる。
k(i,j)=h(i,j)×kLPF(i,j)/hLPF(i,j)
…(19)
式(19)は画像の局所的な領域では信号の変化に強い相関を持つと仮定しており、画像のほとんどの領域では上記仮定が成り立つため、信号の変化に正の相関の高い領域では精度の高い画素補間を可能とする。しかし、実施の形態1と同様に画像のエッジなど相関がない領域や、相関の度合いが低くなると画素補間誤差が発生する。
即ち、図39ではk信号とh信号とが上側に凸になるように変化しているが、変化の度合いがk信号とh信号とでは異なる信号を示している。画像のエッジや画像内で色が変わる箇所の色信号は往々にしてこのような信号波形となる場合がある。この場合2つの信号間の相関の度合いは小さい。図39において曲線cはk信号の線形ローパスフィルタの出力kLPFを示し、曲線dはh信号の線形ローパスフィルタ出力hLPFを示す。信号間の相関度が低いためkLPFの信号波形とhLPFの信号波形とは同形ではなく、相似形が成り立たない。そのため、補間されたk信号を図中白丸印(○)にて示すとおり、h(i−2,j)やh(i+2,j)位置など信号変化のエッジ位置では真値に対して補間誤差が生じる。
本実施の形態による画素補間方式では、画素補間に非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bの値を用いる。図40に具体的な例を示す。図10、図11に示した非線形ローパスフィルタでは信号の変化が大きいときその値の変わりに演算対象位置の信号をそのまま用いる。よって、その出力波形は図40の曲線e、曲線fに示すように急激な信号変化に応答するような波形となる。図において曲線eはk信号の非線形ローパスフィルタ出力kNFであり、曲線fはh信号の非線形ローパスフィルタ出力hNFである。よって、式(19)に示した演算にて求められる画素の値は図40中白丸印(○)で示すように真値に対してほぼ一致した値となるように画素補間されている。このように上述してきた非線形ローパスフィルタの出力値から色信号の相関を求めることにより、精度の高い画素補間を行うことができる。
別の例について示す。図41、図42には信号にノイズが混合した場合における画素補間の例を示す。図41は従来技術による画素補間の例を示した図である。いま、(i−1,j)の画素位置にノイズが発生したとする。このノイズはk信号に加算されるためk信号は(i−1,j)の位置でノイズが加算される。このとき、k信号の線形ローパスフィルタの値kLPFは同図に曲線cで示すとおりノイズによる信号変動が含まれた形の信号波形となる。曲線dはh信号の線形ローパスフィルタ出力hLPFである。式(19)に示した演算にて求められるk信号の画素補間された値を白丸印(○)にて示す。kLPFがノイズの影響を受けているため、(i−2,j)、(i,j)位置における画素補間された値は真値から離れた値となり、ノイズによる誤差が広がった形となる。よって、線形ローパスフィルタの出力値を用いた場合、ノイズなどが信号に加算された場合にノイズの影響が画素補間へも影響を与えるという問題があった。
図42には本実施の形態による画素補間の例を示す。図において曲線eはk信号の非線形ローパスフィルタの値kNFを、曲線fはh信号の非線形ローパスフィルタの値hNFを示す。図41と同じくk信号には(i−1,j)の画素位置にてノイズが信号に加算されている。図10、図11に示した非線形ローパスフィルタでは信号の変化が大きいときその値の変わりに演算対象位置の信号をそのまま用いるため、図42のk信号のように短い領域での大きな信号変化(ノイズ)は除去される形で低周波数信号成分が得られる。よって、式(17)に示した演算にて求められる画素補間信号は、図において白丸印(○)に示すように真値に対して近い値で補間されており、ノイズが信号に加算された場合においても精度の高い画素補間を行うことができる。
画素補間の演算手段については実施の形態1と同様に、図29のフローチャートに示す手順で行われる。図29に示すように、補間値の算出は、6つの処理を含む。この6つの処理がすべて終わったときに、1画面上のすべての画素位置のすべての画素における不足した色の画素信号が揃う。
各手順における演算手段を具体的に説明する。まず、各色信号R,G,Bの非線形ローパスフィルタの出力は実施の形態1と同様である。
まず、ステップS1の演算手段について説明する。G信号のNF出力は図1中記載の非線形ローパスフィルタ8gによって算出され、算出結果が演算手段10に入力される。
同様にR信号のNF出力の演算も図1中記載の非線形ローパスフィルタ8rによって算出され、演算手段10に入力される。
R画素の位置におけるG信号は式(17)に従い次式(20)によって算出される。なお、R画素は(i+n,j+m)(n、mは奇数)の位置に存在するため、これに伴い式(20)は式(17)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+n,j+m)=R(i+n,j+m)×(GNF(i+n,j+m)/RNF(i+n,j+m))
…(20)
図30は、式(20)による補間の結果得られたG信号grをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。
次に、ステップS2の演算処理に移る。ステップS2はB画素の位置において欠落したG信号を補間する。B信号のNF出力は図1の非線形ローパスフィルタ8bによって算出され、算出結果が演算手段10に入力される。B画素の位置におけるG信号は式(17)に従い次式(21)によって算出される。なお、B画素は(i+u,j+v)(u、vは偶数)の位置に存在するため、これに伴い式(21)は式(17)とは座標値が異なるものとなる。
G(i+u,j+v)=B(i+u,j+v)×(GNF(i+u,j+v)/BNF(i+u,j+v))
…(21)
図31は、式(21)による補間の結果得られたG信号gbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図31には、式(20)による補間の結果grも示されている。式(20)による、R画素位置のG信号の補間、及び式(21)による、B画素位置におけるG信号の補間により、全画素位置におけるG信号が得られる。式(21)によりB画素位置におけるG信号を補間し、その信号配列の図を2次元的に示したものを図31にgbにて示す。これにより全画素位置におけるG信号を算出できたこととなる。
次に、ステップS3の演算処理に移る。ステップS3はG画素の位置において欠落したR信号を補間する。G画素の位置におけるR信号は式(17)に従い次式(22)、式(23)にて算出される。G画素は(i+u,j+m)(uは偶数、mは奇数)位置と(i+n,j+v)(nは奇数、vは偶数)とに存在するため、式(22)、式(23)は式(17)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+u,j+m)=G(i+u,j+m)×(RNF(i+u,j+m)/GNF(i+u,j+m))
…(22)
R(i+n,j+v)=G(i+n,j+v)×(RNF(i+n,j+v)/GNF(i+n,j+v))
…(23)
図32は、式(22)および式(23)による補間の結果得られたR信号rgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、本式(22)および式(23)においてもRNF,GNFは図の非線形ローパスフィルタ8r,8gにより算出された値である(図6、図7)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。その場合、図1に示すように、演算手段10にて算出したgr、gbを一度2次元メモリ6gへ出力し、一時的に記憶保持した後、再度非線形ローパスフィルタ8gにて算出することとなる。
次に、ステップS4の演算処理に移る。ステップS4はG画素の位置において欠落したB信号を補間する。G画素の位置におけるB信号は式(17)に従い次式(24)、式(25)にて算出される。G画素は(i+u,j+m)(uは偶数、mは奇数)位置と(i+n,j+v)(nは奇数、vは偶数)とに存在するため、式(24)、式(25)は式(17)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+u,j+m)=G(i+u,j+m)×(BNF(i+u,j+m)/GNF(i+u,j+m))
…(24)
B(i+n,j+v)=G(i+n,j+v)×(BNF(i+n,j+v)/GNF(i+n,j+v))
…(25)
図33は、式(24)および式(25)による補間の結果得られたB信号bgをそれぞれ対応するG画素位置に2次元的に示す。
なお、本式(24)および式(25)においてもBNF、GNFは図1の非線形ローパスフィルタ8g、8bにより算出された値(図7、図8)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。
その場合、図1に示すように、演算手段10にて算出したgr、gbを一度2次元メモリ6gへ出力し、一時的に記憶保持した後、再度非線形ローパスフィルタ8gにて算出することとなる。
次に、ステップS5の演算処理に移る。ステップS5はB画素の位置において欠落したR信号を補間する。B画素の位置におけるR信号は式(17)に従い次式(26)にて算出される。B画素は(i+u,j+v)(u,vは偶数)位置に存在するため、式(26)は、式(17)とは座標値が異なるものとなる。
R(i+u,j+v)=G(i+u,j+v)×(RNF(i+u,j+v)/GNF(i+u,j+v))
…(26)
図34は、式(26)による補間の結果得られたR信号rbをそれぞれ対応するB画素位置に2次元的に示す。図34にはまた、式(22)および式(23)による補間の結果えられたR信号rgもそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(22)および式(23)による補間と、式(26)による補間の結果、全ての画素のR信号が揃う。
なお、式(26)においてもRNF,GNFは上述した図1中非線形ローパスフィルタ8r、8g、8bにより算出された値である(図6、図7)であるが、GNFについてはステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、RNFも、ステップS3にて算出したrgを用いて新たに算出してよい。
次に、ステップS6の演算処理に移る。ステップS6はR画素の位置において欠落したB信号を補間する。R画素の位置におけるB信号は式(17)に従い次式(27)にて算出される。R画素は(i+n,j+m)(n,mは奇数)位置に存在するため、これに伴い式(27)は、式(17)とは座標値が異なるものとなる。
B(i+n,j+m)=G(i+n,j+m)×(BNF(i+n,j+m)/GNF(i+n,j+m))
…(27)
図35は、式(27)による補間の結果得られたB信号brをそれぞれ対応するR画素位置に2次元的に示す。図35にはまた、式(24)および式(25)による補間の結果えられたB信号bgもそれぞれ対応するG画素位置に示されている。式(24)および式(25)による補間と、式(27)による補間の結果、全ての画素のB信号が揃う。
なお、式(27)においてもBNF,GNFは上述した図1の非線形ローパスフィルタ8g、8bにより算出された値(図7、図8)であるが、GNFについては、ステップS1およびステップS2で算出したgr、gbを用いて新たに算出してもよい。また、BNFも、ステップS4にて算出したbgを用いて新たに算出してよい。
以上ステップS1からステップS6の演算により、各画素において欠落した色信号を補間し、全画素のR,G,B信号が得られる。
上記した方式で補間を行うと、各色信号(R,G,B)間に相関があるときは、相関を利用した画素補間を行うことができ、さらに画像のエッジ部分など相関が低くまたは無い箇所においても、精度の高い画素補間を行うことができる。
尚、上記の例において、各色の信号を生成する順序は図29に示した順序に限るものではなく、信号を生成する順序を入れ替えても差し支えない。例えば、ステップS1とステップS2、ステップS3とステップS4、ステップS5とステップS6は演算の順序を差し替えることができる。
また、本実施の形態では非線形ローパスフィルタにおいて2次元のフィルタリングを行う演算式を記載したが、注目画素の周囲における出力信号の相関性の判定を行い、相関性の強いと判断された方向に並んだ画素の出力信号のみを用いてフィルタリングを行っても良い。
上記の例で説明した非線形ローパスフィルタ8r、8g、8b、フィルタ閾値算出12及び演算手段10は、ソフトウェアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することもできる。その場合、ステップS1〜S6の処理は以下のようにして行われる。
図43はステップS1の手順を示すフローチャートである。ステップS1ではR画素の位置における欠落したG信号を算出するので、R信号が予め存在する画素を注目画素として選択する(ステップS30)。
選択した注目画素とその周辺の画素の信号を用いて閾値sを算出する(ステップS31)。
選択した注目画素位置におけるG色のNF値とR色のNF値を算出し(ステップS32、S33)、その比に所定の定数rを乗じた値をNFの比とする(ステップS34)。
そして、注目画素位置におけるR色信号に、NFの比を加算してG色信号を算出する(ステップS35)。得られたG色信号の値は2次元メモリ6gへ出力する(ステップS1
6)。以上の処理をR信号が予め存在する全ての画素について繰り返し実行する(ステップS37)。
ステップS2〜S6の処理も、ステップS1と同様である。即ち、ステップS2〜S6の各々の手順は、図43のフローチャートの「R」と「G」を、注目画素の色(h)と補間により求めたい色(k)に、置き換えたものとして示される。
図43に示す各ステップと図1、図38に示す部材との対応関係は以下の通りである。即ち、
ステップS30の処理は選択手段41における処理及び図示しない制御手段による処理に対応し、
ステップS31の処理は、フィルタ閾値算出手段12における処理に対応し、
ステップS32の処理は、非線形ローパスフィルタ8g及び選択手段42kにおける処理に対応し、
ステップS33の処理は、非線形ローパスフィルタ8r及び選択手段42hにおける処理に対応し、
ステップS34の処理は、比計算手段46における処理に対応し、
ステップS45の処理は、乗算手段47における処理に対応し、
ステップS46の処理は、演算手段10から2次元メモリ6gへのデータ転送、書き込みに対応する。
ステップS47の処理、及び各ステップにおける各手段の制御は、制御手段(図34の制御手段45はその一部をなすが、その全体は図示されていない)によって行われる。
図43のステップS41における処理は、図36のステップS11と同様、図37に示すように行い得る。
この発明の実施の形態1の画素信号処理装置を備えた撮像装置の構成を示すブロック図である。 ベイヤ型に配置されたR、G、Bの3原色の色フィルタを示す説明図である。 イメージセンサの撮像免状における、R画素の配置を示す図である。 イメージセンサの撮像免状における、G画素の配置を示す図である。 イメージセンサの撮像免状における、B画素の配置を示す図である。 R信号のNF値を示す図である。 G信号のNF値を示す図である。 B信号のNF値を示す図である。 図1の非線形ローパスフィルタの構成例を示すブロック図である。 図9の既知色フィルタの構成例を示すブロック図である。 図9の未知色フィルタの構成例を示すブロック図である。 G信号のための非線形ローパスフィルタの未知色フィルタにおける演算に用いるG信号の画素の位置を示した図である。 G信号のための非線形ローパスフィルタの既知色フィルタにおける演算に用いるG信号の画素の位置を示した図である。 R信号のための非線形ローパスフィルタの未知色フィルタにおける演算に用いるR信号の画素の位置を示した図である。 R信号のための非線形ローパスフィルタの既知色フィルタにおける演算に用いるR信号の画素の位置を示した図である。 R信号のための非線形ローパスフィルタの未知色フィルタにおける演算に用いるR信号の画素の位置を示した図である。 R信号のための非線形ローパスフィルタの既知色フィルタにおける演算に用いるR信号の画素の位置を示した図である。 B信号のための非線形ローパスフィルタの未知色フィルタにおける演算に用いるB信号の画素の位置を示した図である。 B信号のための非線形ローパスフィルタの既知色フィルタにおける演算に用いるB信号の画素の位置を示した図である。 B信号のための非線形ローパスフィルタの未知色フィルタにおける演算に用いるB信号の画素の位置を示した図である。 B信号のための非線形ローパスフィルタの既知色フィルタにおける演算に用いるB信号の画素の位置を示した図である。 彩度cと閾値sの関係の一例を示す図である。 図1のフィルタ閾値算出手段12の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1の演算手段10の構成例を示すブロック図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の従来技術による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の実施の形態1による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の従来技術による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の実施の形態1による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態1における補間手順を示すフローチャートである。 R画素位置における画素補間したG信号の配列を示す図である。 B画素位置における画素補間したG信号の配列を示す図である。 G画素位置における画素補間したR信号の配列を示す図である。 G画素位置における画素補間したB信号の配列を示す図である。 B画素位置における画素補間したR信号の配列を示す図である。 R画素位置における画素補間したB信号の配列を示す図である。 この発明の実施の形態1において、R画素位置のG信号を補間する手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1、2において、閾値sを算出する手順を示すフローチャートである。 実施の形態2の演算手段の構成を示すブロック図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の従来技術による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の実施の形態2による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の従来技術による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 k信号、h信号の相関が低い場合の実施の形態2による画素補間の原理を模式的に示す説明図である。 この発明の実施の形態2において、R画素位置のG信号を補間する手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レンズ、 2 イメージセンサ、 3 A/D変換器、 4 フレームメモリ、 5 デマルチプレクサ、 6r R信号用2次元メモリ、 6g G信号用2次元メモリ、 6b B信号用2次元メモリ、 8r R信号用非線形ローパスフィルタ、 8g G信号用非線形ローパスフィルタ、 8b B信号用非線形ローパスフィルタ、 10 演算手段、 11 出力端子、 12 フィルタ閾値算出手段、 13 入力端子、 14 出力端子、 15 選択手段、 16 選択手段、 21 既知色フィルタ、 22 入力端子、 23a〜23d ラッチ、 24 比較手段、 25 選択手段、 26a、26e 3ビットシフト器、 26b、26c、26d 2ビットシフト器、 27 加算手段、 28 出力端子、 31 未知色フィルタ、 32 入力端子、 33a〜33c ラッチ、 34a〜34d 比較手段、 35a〜35d 選択手段、 36a 加算手段、 3b 1ビットシフト器、 37a 加算手段、 37b 2ビットシフト器、 38 出力端子、 41、42h、42k 選択手段、 43 差計算手段、 44 加算手段、 45 制御手段、 46 比計算手段、 47 乗算手段。


Claims (14)

  1. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度に基づいて第1の閾値及び第2の閾値を算出するフィルタ閾値算出手段と、
    前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するh信号非線形ローパスフィルターと、
    前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するk信号非線形ローパスフィルターと、
    前記k信号非線形ローパスフィルターと前記h信号非線形ローパスフィルターによって得られた値の差を、前記注目画素位置における前記第hの画素信号の値に加算して、前記注目画素位置における前記第kの画素信号を求める演算手段とを有し、
    前記h信号非線形ローパスフィルターが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいときは、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも小さいときは前記第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択手段と、
    前記第1の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第1の平均値演算手段とを有し、
    前記平均値演算手段によって演算された結果を、注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とし、
    前記k信号非線形ローパスフィルターが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置に隣接する複数の前記第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択手段と、
    前記第2の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第2の平均値演算手段とを有し、
    前記平均値演算手段によって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とする
    ことを特徴とする画素信号処理装置。
  2. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理装置において、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度に基づいて第1の閾値及び第2の閾値を算出するフィルタ閾値算出手段と、
    前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するh信号非線形ローパスフィルターと、
    前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するk信号非線形ローパスフィルターと、
    前記k信号非線形ローパスフィルターと前記h信号非線形ローパスフィルターによって得られた値の比を、前記注目画素位置における前記第hの画素信号の値に乗じて、前記注目画素位置における前記第kの画素信号を求める演算手段とを有し、
    前記h信号非線形ローパスフィルターが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいときは、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも小さいときは前記第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択手段と、
    前記第1の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第1の平均値演算手段とを有し、
    前記平均値演算手段によって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とし、
    前記k信号非線形ローパスフィルターが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置に隣接する複数の前記第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択手段と、
    前記第2の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第2の平均値演算手段とを有し、
    前記平均値演算手段によって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とする
    ことを特徴とする画素信号処理装置。
  3. 前記フィルタ閾値算出手段は、前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度が高い場合には、彩度が低い場合よりも、第1の閾値及び第2の閾値をより低く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理装置。
  4. 前記フィルタ閾値算出手段は、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素の信号から、第1及至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの分光感度特性を有する画素の信号の平均値を算出し、異なる分光感度特性の画素信号の平均値の間の差の大きさから彩度を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  5. 前記フィルタ閾値算出手段は、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素の信号から、全画素信号の平均値、及び第1及至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの分光感度特性を有する画素の信号の平均値を算出し、全画素信号の平均値と、第1及至第Nの分光感度特性の各々の画素の信号の平均値との差の大きさから彩度を算出する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  6. 前記第1及び第2の平均値演算手段の各々が、前記第1の比較選択手段によって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出するに当たり、前記複数の画素の各々の、前記注目画素からの距離が大きいほど小さな重み付け係数を用いた加重平均を求めることを特徴とする請求項1又は2に記載の画素信号処理装置。
  7. 前記第1から第Nの分光感度特性を有する画素が、R、G、B画素の3種の画素であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画素信号処理装置。
  8. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理方法において、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度に基づいて第1の閾値及び第2の閾値を算出するフィルタリング閾値算出ステップと、
    前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するh信号非線形ローパスフィルタリングステップと、
    前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するk信号非線形ローパスフィルタリングステップと、
    前記k信号非線形ローパスフィルタリングステップと前記h信号非線形ローパスフィルタリングステップによって得られた値の差を、前記注目画素位置における前記第hの画素信号の値に加算して、前記注目画素位置における前記第kの画素信号を求める演算ステップとを有し、
    前記h信号非線形ローパスフィルタリングステップが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいときは、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも小さいときは前記第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択ステップと、
    前記第1の比較選択ステップによって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第1の平均値演算ステップとを有し、
    前記平均値演算ステップによって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とし、
    前記k信号非線形ローパスフィルタリングステップが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置に隣接する複数の前記第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択ステップと、
    前記第2の比較選択ステップによって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第2の平均値演算ステップとを有し、
    前記平均値演算ステップによって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とする
    ことを特徴とする画素信号処理方法。
  9. 2次元平面上に配列され、各々が第1乃至第Nの分光感度特性のうちのいずれか1つを有する画素の画素信号の組に基づき、第h(hは1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号が存在する注目画素位置における第k(kはhを除く1からNのうちのいずれか一つ)の分光感度特性の画素信号を生成する画素信号処理方法において、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度に基づいて第1の閾値及び第2の閾値を算出するフィルタリング閾値算出ステップと、
    前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するh信号非線形ローパスフィルタリングステップと、
    前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分を出力するk信号非線形ローパスフィルタリングステップと、
    前記k信号非線形ローパスフィルタリングステップと前記h信号非線形ローパスフィルタリングステップによって得られた値の比を、前記注目画素位置における前記第hの画素信号の値に乗じて、前記注目画素位置における前記第kの画素信号を求める演算ステップとを有し、
    前記h信号非線形ローパスフィルタリングステップが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第hの分光感度特性を有する第1の複数の画素(以下「第1の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の各々の信号値の差(以下「第1の差」と言う)の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも大きいときは、前記注目画素位置の前記第hの分光感度特性の画素信号の信号値を選択し、前記第1の差の絶対値が前記第1の閾値よりも小さいときは前記第1の近傍画素の信号値を選択する第1の比較選択ステップと、
    前記第1の比較選択ステップによって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第1の平均値演算ステップとを有し、
    前記平均値演算ステップによって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第hの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とし、
    前記k信号非線形ローパスフィルタリングステップが、
    前記注目画素位置の近傍の、前記第kの分光感度特性を有する第2の複数の画素(以下「第2の近傍画素」と言う)の各々について、その信号値と、前記注目画素位置に隣接する複数の前記第kの分光感度特性の画素の信号の平均値との差(以下「第2の差」と言う)の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいかどうかの判定を行い、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも大きいときは、前記複数の第kの分光感度特性の画素の信号の前記平均値を選択し、前記第2の差の絶対値が前記第2の閾値よりも小さいときは前記第2の近傍画素の信号値を選択する第2の比較選択ステップと、
    前記第2の比較選択ステップによって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出する第2の平均値演算ステップとを有し、
    前記平均値演算ステップによって演算された結果を、前記注目画素位置における、前記第kの分光感度特性の画素信号の低周波数成分とする
    ことを特徴とする画素信号処理方法。
  10. 前記フィルタリング閾値算出ステップは、前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素信号の彩度が高い場合には、彩度が低い場合よりも、第1の閾値及び第2の閾値をより低く設定することを特徴とする請求項8又は9に記載の画素信号処理方法。
  11. 前記フィルタリング閾値算出ステップは、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素の信号から、第1及至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの分光感度特性を有する画素の信号の平均値を算出し、異なる分光感度特性の画素信号の平均値の間の差の大きさから彩度を算出する
    ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の画素信号処理方法。
  12. 前記フィルタリング閾値算出ステップは、
    前記注目画素位置の近傍の領域内の複数の画素位置における画素の信号から、全画素信号の平均値、及び第1及至第Nの分光感度特性毎にそれぞれの分光感度特性を有する画素の信号の平均値を算出し、全画素信号の平均値と、第1及至第Nの分光感度特性の各々の画素の信号の平均値との差の大きさから彩度を算出する
    ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の画素信号処理方法。
  13. 前記第1及び第2の平均値演算ステップの各々が、前記第1の比較選択ステップによって選択された複数の画素の信号値の平均値を算出するに当たり、前記複数の画素の各々の、前記注目画素からの距離が大きいほど小さな重み付け係数を用いた加重平均を求めることを特徴とする請求項8又は9に記載の画素信号処理方法。
  14. 前記第1から第Nの分光感度特性を有する画素が、R、G、B画素の3種の画素であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の画素信号処理方法。
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