JP4127443B2 - 多機能型発音体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話やペイジャー等の移動体通信機に組み込まれ、着信を音響あるいは振動によって使用者に知らせる多機能型発音体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これらの携帯機器は使用者に着信を知らせるのにブザー音やメロディ音を発するか、音は出さずに振動を生じるかを切り替えて使えるよう構成してあるのが一般で、そのため小型スピーカーに類する音響発生用の発音体と、偏心重りを小型モータで回転させる振動発生用の振動体を内蔵させる構造が取られてきた。このように発音体と振動体の両方を組み込むのは機器の小型化や低価格化の上で不利であったが、近年、1個の発音体で音響と振動の両方を発生するものが提案されている。
【0003】
図3は実開平5−85192号公報に開示されたもので、カバー1と底板2で構成したケースが円形の第1振動板3を外周で支持しており、第1振動板3にはコイル4が固定されている。また、ケースには第2振動板5が取り付けられていて、第2振動板5の中央部に磁石6が固定されている。底板2にはヨーク7が固定されている。磁石6とヨーク7で磁気回路が形成され、コイル4は磁石6の外周とヨーク7の中央部の穴の内周とで作る磁気ギャップ内に位置している。
【0004】
ある周波数を持つ電気信号がコイル4に供給されると、コイル4と磁気回路の間に電磁力が働いて互いに振動を始める。この時、電気信号の周波数がある程度高くて可聴周波数領域であれば、コイル4を固定してある第1振動板3の振動が大きくなり、信号の構成に応じてブザー音やメロディ音を発生し、一方、第2振動板の方は固有振動数が低いためほとんど振動しない。信号の周波数が可聴周波数帯を下回る比較的低いものであると、第1振動板3からは音が出なくなり、代わりに磁石を固定した第2振動板5の振動が大きくなって、この振動がケースを介して発音体を組み込んだ携帯機器に伝わり、使用者に着信を知らせる。
【0005】
このようにして、1個の発音体が発音と振動の二通りの動作をするのであるが、振動モードにおいて十分大きな振動を発音体のケース、ひいてはこの発音体を組み込んだ機器に伝えるためには、振動のエネルギーが大きくなければならず、それには振動部の質量が大きくなければならない。図3の例の場合、振動部を構成するのは第2振動板5と磁石6であって、質量があまり大きくない。上記実新と同じ出願人による後年の出願である特開平10−229596号公報には、ヨーク7も第2振動板5に搭載して振動質量に加えた構成が示されているが、それでも質量の増加は十分でない。
【0006】
図4は特開平10−215499号公報に開示された発音体で、コイル14を固定した第1振動板13の外周をカバー11の上面側で支持し、一方、カバー11の下面に第2振動板15の外周が固定されている。第2振動板15にはトッププレート18を設けた磁石16とヨーク17、それに重り19が搭載されている。同図に見るように、ヨーク17は深皿状であるが肉厚があまり大きくない。重り19も深皿状であって内側にヨーク17を納めているが、重り19は外周部の肉厚がヨーク17に比べてはるかに大きい。従って図4の構造では重り19が追加されたことで振動部の質量が大幅に増して、振動エネルギーが大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような発音体は外力による衝撃を受けた場合、例えばこの発音体を組み込んだ機器を使用者がうっかり取り落とした時などに、衝撃で第2振動板15が過大に変位して永久変形を起こし、共振特性が劣化したり、内部で部品同士が接触して動作中に擦過音を生じたりすることがある。あるいはヨーク17やトッププレート18がコイル14や第1振動板13に衝突して、これらが破損したり変形したりし、電気的特性や振動特性が損なわれることがある。これは特に図4の発音体のように、振動エネルギーを大きくするために、振動部に重り19を配置して振動部の質量を増したものにおいて著しい。
本発明はこの問題を解決して、簡潔な構造で信頼性の高い多機能型発音体を実現するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、第2振動板に固定したヨークその他の部品の外周に鍔部を設けるとともに、カバーの内周に沿って凹部を設け、部品の鍔部がカバー内周の凹部内に位置するように発音体を構成する。このようにすれば、衝撃等によって第2振動板とその上の部品の変位が過大になろうとすると、部品の鍔部がカバーの凹部の両側の肩部に当たって制止され、第2振動板が変形したり、磁石のトッププレートやヨークがコイルや第1振動板に衝突して、これらを破損させたり変形させたりすることが防がれる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明による発音体の実施形態の断面図である。プラスチック等で作られたカバー21の下面側にステンレス鋼等の金属の第2振動板25を固定し、これに純鉄やパーマロイ等の磁性材料のヨーク27が点溶接で結合してある。図4の従来例ではヨーク17は薄肉の深皿状であり、その外周に別部品の重り19を配置してあるが、図1の実施形態では、ヨーク27は短円筒状の外周部を円板状の底部より大幅に肉厚に作って、この部分を重りにしてある。ヨーク27には磁石26が固定され、磁石26の上面に磁性材料のトッププレート28が設けてある。カバー21の上面側にはポリイミド、ポリエステル等で成形した第1振動板23が取り付けられ、その下面にコイル24を固定してある。コイル24はトッププレート28の外周とヨーク27の内周で作られる磁気ギャップ内に位置している。
【0010】
図1の発音体の基本的な動作は従来のものと同じで、コイル24に可聴周波数の信号電流を流すと、第1振動板が振動してブザー音、メロディ、音声等の可聴音を発し、それより低い周波数の信号を用いると、ヨーク27や磁石26が一体になった第2振動板25が振動し、この振動はカバー21を経てこの発音体を組み込んだ携帯機器に伝わる。
【0011】
図1の実施形態の特徴は、ヨーク27の外周に鍔部31を設け、一方、カバー21の内周に凹部32を設けて、鍔部31を凹部32内に位置させたことである。このように構成することにより、発音体が衝撃的な力を受けた時にヨーク27が大きく変位しようとしても、鍔部31が凹部32の上下の肩部33、34に当たってそれ以上は変位しないので、第2振動板25が変形したり、あるいはヨーク27やトッププレート28が第1振動板23やこれに固定したコイル24に衝突して、これらの部品を変形させたり破損させたりすることが防がれる。
【0012】
ヨーク27の変位が大きくなった時、鍔部31がカバー21の内周の肩部33、34に当たって動きが止まるのは、鍔部31と肩部33、34が平面的に重なっているからであって、発音体の全周に亘ってそうなっていると、図1のように鍔部31が凹部32に入った形でヨーク27をカバー21に組み込むことができない。組み込みを可能にするために肩部33をカバー21と別体に作り、カバー21にヨーク27を入れてから肩部33をカバー21に接合する方法もあるが、そのように部品数を増やすことなく、カバー21は一体構造のまま、鍔部31と肩部33を一部切り欠いた形にして部品の組み込みを可能にすることができる。その様子を図2に示す。
【0013】
図2は、図1の発音体の第1振動板23とこれに固定されているコイル24を取り除いて、上から見たものである。カバー21の肩部33は扇形のものを3カ所に等間隔に設けてある。またヨーク27の鍔部31には切り欠き31aを等間隔に3カ所に設けてある。ヨーク27をカバー21に組み込む際は、切り欠き31aを肩部33に合わせてはめ込むのである。図2はそのようにしてはめ込んでから、ヨーク27を右または左に6分の1回転させて、鍔部31をカバー21の肩部33に重ならせた状態である。このようにしてからヨーク27を下側の第2振動板25に点溶接などで接合することにより、図1の断面図のように鍔部31が上下の肩部33、34に挟まれた配置になる。
【0014】
図1の本発明の実施例では外周部が重りになっているヨーク27に鍔部31を設けてあるが、部品に設けた鍔部と凹部によって部品の動きを制限する構造は、ヨークと重りを別体に作って結合する従来型の発音体にも適用することができる。例えば図4の発音体であれば、ヨーク17でなく重り19の外周に鍔部を設け、カバー11の内周に凹部を設けるのである。いずれの場合も、このような形状の部品はプレス加工、自動盤加工、粉末冶金等によって困難なく製作することができる。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によればヨークなど第2振動板上の部品の外周に設けた鍔部がカバー内周の凹部内にあって、衝撃時にこれらの部品が大きく変位しようとしても、鍔部が凹部の肩部に当たってそれ以上に変位しないので、第1、第2振動板の変形や部品の破損等が防がれる。これにより、発音と振動の二つの作用をする多機能型発音体であって信頼性の高いものが、簡単な構造で廉価に実現できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多機能型発音体の断面図である。
【図2】本発明の多機能型発音体の上面図である。
【図3】従来の多機能型発音体の断面図である。
【図4】従来の別の多機能型発音体の断面図である。
【符号の説明】
1、11、21 カバー
3、13、23 第1振動板
4、14、24 コイル
5、15、25 第2振動板
6、16、26 磁石
7、17、27 ヨーク
18、28 トッププレート
19 重り
31 鍔部
32 凹部
33 肩部
Claims (3)
- コイルを固定した第1振動板と、ヨークおよび磁石を固定した第2振動板をカバー内に収容した多機能型発音体において、
第2振動板上の部品のうち最外周を占める部品の外周に鍔部を設けるとともにカバーの内周に凹部を設け、該鍔部を該凹部内に位置させることにより、鍔部が凹部の肩部に当たって前記鍔部を設けた部品と前記第2振動板の上下の変位が制限されるように構成したことを特徴とする多機能型発音体。 - 請求項1に記載の多機能型発音体において、
鍔部を設ける部品はヨークまたはヨークの外周に配置した重りであることを特徴とする多機能型発音体。 - 請求項1に記載の多機能型発音体において、
前記ヨークまたは重りの外周の前記鍔部と、前記カバーの内周の前記凹部の肩部にそれぞれ複数の切り欠きを設けて鍔部と肩部を分散させ、該鍔部を該肩部の前記切り欠きに合わせて前記凹部に収め、鍔部を肩部と重なる位置に回して、前記鍔部を有する部品を前記カバーに組み込むように構成したことを特徴とする多機能型発音体。
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