JP4127330B2 - データ修正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データを端末装置及び管理装置等の複数台の機器に記憶するバックアップ式のネットワークシステムにおいて、端末装置あるいは管理装置等を交換した時等に、交換した端末装置あるいは管理装置等に正常なデータを記憶させるデータ修正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店では、複数の遊技台が設けられており、各遊技台には遊技台端末が設けられている。各遊技台に設けられている遊技台端末は、各遊技台の遊技情報等を管理する管理サーバー等に通信線を介して接続されている。パチンコ店では、遊技台端末あるいは管理サーバーに異常が発生した時でも継続して正常なデータで稼動できるように、所定のデータを遊技台端末及び管理サーバーに相互バックアップして記憶している。
例えば、遊技台の玉投入数(遊技客が遊技台に投入した玉の数)や出玉数(入賞時に遊技台端末から遊技客に与えられる玉の数)は、累計値として処理される。そこで、遊技者が遊技により獲得した獲得玉数を計算するには、以下のような処理が必要である。まず、遊技者が遊技を開始する時の玉投入数の累計値(開始時玉投入累計値)及び出玉数の累計値(開始時出玉累計値)、貯玉操作や景品交換操作等の遊技終了操作が行われた時の玉投入数の累計値(終了時玉投入累計値)及び出玉数の累計値(終了時出玉累計値)を記憶する。そして、終了時玉投入累計値から開始時玉投入累計値を減算して総玉投入数を求めるとともに、終了時出玉累計値から開始時出玉累計値を減算して総出玉数を求める。さらに、総出玉数から総玉投入数を減算することにより、遊技者の獲得玉数を計算する。ここで、遊技者の遊技に従って更新される玉投入数の累計値や出玉数の累計値を遊技台端末あるいは管理サーバーのみに記憶させておくと、遊技者が遊技を行っている時に遊技台端末あるいは管理サーバーに異常が発生した場合には、遊技者の獲得玉数を計算することができない。そこで、異常が発生した場合でも遊技者の獲得玉数を計算することができるようにするために、玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の所定のデータを遊技台端末及び管理サーバーに相互バックアップして記憶するようにしている。
相互バックアップして記憶する方法としては、例えば、各遊技台端末は、遊技に従って更新される玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の累計データを計算し、記憶手段に記憶するとともに、管理サーバーに送信する。管理サーバーは、各遊技台端末から送信される各遊技台の玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の累計データを受信し、各遊技台端末に対応させて記憶手段に記憶する。
【0003】
遊技台端末あるいは管理サーバーに異常が発生すると、異常が発生した遊技台端末あるいは管理サーバーは代替遊技台端末あるいは代替管理サーバーと交換される。また、異常原因等を追求するために、正常な遊技台端末を取り外した後再度取り付けたり、正常な遊技台端末をリセット操作することがある。
このような場合、管理サーバー及び遊技台端末に正常な累計データを相互バックアップして記憶させるために、遊技台端末あるいは管理サーバーを交換した後、または遊技台端末をリセットした後等に、遊技台端末あるいは管理サーバーに記憶されている累計データを正常な累計データに修正する必要がある。
ところで、前記のような玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の累計データは、正常稼働時には減少することがない。そこで、従来は、以下のようなデータ修正方法が用いられている。すなわち、遊技台端末あるいは管理サーバーを交換した後、または遊技台端末あるいは管理サーバーをリセットした後に、遊技台端末及び管理サーバーは、自分が記憶している累計データと相手が記憶している累計データを比較する。そして、大きい方の累計データを正常なデータと判断し、大きい方の累計データによって小さい方の累計データを書き替える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のデータ修正方法は、累計データの大小関係のみで正常な累計データの判定を行っているため、誤判定の可能性が高い。例えば、一度取り外した遊技台端末は、再度代替遊技台端末として使用されることが多い。このため、代替遊技台端末のデータクリア処理を行わないで交換した場合、代替遊技台端末に正常な累計データより大きい値の累計データが記憶されていると、管理サーバー及び代替遊技台端末に正常な累計データが記憶されず、正常なデータで稼動を続行することができない。
本発明は、このような問題点を解決するために創案されたものであり、遊技台端末及び管理サーバー等の複数台の機器にデータを記憶させるネットワークシステムにおいて、複数台の機器の一方を交換した時等に、複数台の機器に記憶されているデータを確実に正常なデータに修正することができ、もって正常なデータで稼働を続行することができるデータ修正方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、データを記憶する複数台の機器を備えるネットワークシステムにおけるデータ修正方法であって、前記複数台の機器の内の少なくとも2台以上の機器は、前記2台以上の機器の内の少なくとも1台の機器によって所定の時期に更新される最終同期時間を互いに記憶することで同期化し、前記2台以上の機器の内のいずれかの機器は、自身が記憶している最終同期時間とデータとを前記同期化した相手の機器に送信し、最終同期時間とデータとを受信した機器は、自身が記憶している最終同期時間と他の機器から受信した最終同期時間とを比較し、該比較した結果に基づいて、受け取ったデータが正常であるか否かを判断し、正常でないデータを受け取ったと判断した場合は、自身に記憶されているデータを更新せず、正常であるデータを受け取ったと判断した場合は、受け取ったデータに基づいて、自身に記憶されているデータを更新し、前記データは、更新される毎に大きくなることはあっても小さくなることはない累計データであり、前記複数台の機器の各々は、自身が記憶している最終同期時間と受信した最終同期時間とが同じ場合、小さい方のデータを大きい方のデータに修正する、データ修正方法である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ修正方法であって、更に、前記複数台の機器の各々は、他の機器から最終同期時間とデータとを受信すると、当該受信の前に自身が記憶していた最終同期時間とデータとを、最終同期時間とデータとを送信してきた送信元である前記他の機器に応答信号として送信する、データ修正方法である。
また、請求項3に記載の発明は、遊技台毎に接続されて自身が接続された遊技台への遊技媒体の入出力数に関する累計データを更新し、更新した累計データを記憶する、遊技台端末と玉計数機を含む端末機器と、更新した累計データを受信して前記端末機器毎に累計データを記憶する管理サーバーと、を備えたネットワークシステムにおけるデータ修正方法であって、前記累計データは、更新される毎に大きくなることはあっても小さくなることはない。
前記端末機器には、複数台の機器の間で最新に同期化した時間であって所定の時期に更新される最終同期時間が更に記憶され、前記管理サーバーには、前記最終同期時間が前記端末機器毎に更に記憶されており、前記端末機器にて、所定のタイミング毎に、当該端末機器が記憶している最終同期時間と更新した累計データとを前記管理サーバーに送信させる。
そして、前記管理サーバーにて、前記端末機器からの最終同期時間と累計データとを受信させ、当該受信の前に自身が記憶していた最終同期時間と累計データとを含む応答信号を前記端末機器に向けて送信させ、更新した累計データを端末機器毎に記憶させる際、自身が記憶している最終同期時間よりも受信した最終同期時間の方が新しい最終同期時間である場合、自身が記憶している累計データを受信した累計データに修正して記憶させ、自身が記憶している最終同期時間と受信した最終同期時間とが同じ場合、小さい方の累計データを大きい方の累計データに修正して記憶させる。
また、前記端末機器にて、前記管理サーバーからの前記応答信号を受信させ、当該端末機器が記憶している最終同期時間よりも、受信した最終同期時間の方が新しい最終同期時間である場合、当該端末機器が記憶している累計データを受信した累計データに修正させることで、今回の最終同期時間と累計データを送信してきた端末機器が、前回に送信してきた端末機器から交換された端末機器であっても、今回の送信をしてきた端末機器が記憶している累計データを、前記管理サーバーが記憶している前記交換の前の累計データに基づいて修正させる、データ修正方法である。
請求項 1 〜3に記載のデータ修正方法を用いれば、最終同期時間の比較結果に基づいて正常なデータの判定を行っているため、複数台の機器に記憶されているデータを確実に正常なデータに修正することができる。これにより、正常なデータで稼働を続行することができ、信頼性が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、パチンコ店におけるネットワークシステムの一例を示す図である。パチンコ店には、島毎等に複数台の遊技台が設けられており、各遊技台には遊技台端末21〜23、31〜33が設けられている。各遊技台端末21〜23、31〜33は、各遊技台の遊技情報等を管理する管理サーバー10にLAN等の通信線50を介して接続されている。
各遊技台端末21〜23、31〜33は、管理サーバー10と相互バックアップして記憶すべきデータ、例えば各遊技台端末が設けられている遊技台の玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の累計データを計算し、記憶手段(図示せず)に記憶するとともに、管理サーバー10に送信する。
また、管理サーバー10は、各遊技台端末21〜23、31〜33から送信された累計データを受信し、記憶手段(図示せず)に各遊技台端末に対応させて記憶する。
これにより、各遊技台の累計データは、各遊技台に設けられている遊技台端末21〜23、31〜33及び管理サーバー10に相互バックアップして記憶される。
【0007】
ここで、例えば遊技者が遊技を行っている時に遊技台端末に異常が発生し、異常が発生した遊技台端末を代替遊技台端末に交換した場合、前記従来技術で説明したように、管理サーバー及び代替遊技台端末に記憶されている累計データの大きい方が必ずしも異常発生時に遊戯していた遊技者に対する累計データ、すなわち正常な累計データであるとは限らない。一方、会員番号等が記憶された会員カードが各遊技台端末21〜23、31〜33のカード挿入口に挿入されたということは、会員番号に対応する遊技者が遊技を開始することを意味している。そこで、各遊技台端末のカード挿入口に会員カードが挿入された時点、すなわち遊技開始時点を管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33に記憶させておき、管理サーバー及び代替遊技台端末等に記憶されている遊技開始時点を比較することによって、双方あるいは一方の累計データが異常発生時に遊戯していた遊技者に対する累計データ、すなわち正常な累計データであるか否か判別することができる。本明細書では、各遊技台端末21〜23、31〜33のカード挿入口に会員カードが挿入された時点等の遊技開始時点を「同期時間」と表現し、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33に「同期時間」を記憶させることを「同期化」と表現し、最新の同期時間を「最終同期時間」と表現する。なお、同期時間は、秒、分、時、日、月、年等を適宜組み合わせたものを用いることができる。
また、管理サーバー10あるいは各遊技台端末21〜23、31〜33の電源がオンされた時や各遊技台端末21〜23、31〜33の累計データが更新されたとき等には、双方に記憶されている累計データが異なっている場合がある。このように双方に記憶されている累計データが異なっていると、累計データを正常に相互バックアップして記憶することができないため、双方に記憶している累計データを正常な累計データで修正する処理を行う必要がある。本明細書では、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33に記憶されている累計データを正常な方の累計データで修正することを「データ修正処理」と表現する。
さらに、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33は、最終同期時間あるいは累計データが修正される毎に、例えばチェックサム手法やCRC(冗長度符号チェック)方式等を用いてその時に記憶手段に記憶している累計データに関する冗長コードを生成し、生成した冗長コードを最終同期確認コードとして記憶手段に記憶する。
【0008】
本実施の形態では、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33の記憶手段には、図2に示すような情報が記憶される。すなわち、管理サーバー10と各遊技台端末21〜23、31〜33との間で最新に同期化した同期時間を示す最終同期時間、管理サーバー10と各遊技台端末21〜23、31〜33で相互にバックアップして記憶すべき累計データ、現在時間、前回のデータ修正処理時に生成した最終同期確認コードが記憶される。これらの情報のうち、最終同期時間及び累計データが、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33の記憶手段の相互バックアップデータブロックに記憶される。
なお、管理サーバー10の記憶手段には、最終同期時間、累計データ、最終同期確認コードが、各遊技台端末21〜23、31〜33に対応して記憶される。
【0009】
図1のネットワークシステムでは、累計データを相互にバックアップして記憶する管理サーバー10と各遊技台端末21〜23、31〜33との組が、本発明の複数台の機器に対応する。
【0010】
次に、図1に示すネットワークシステムを構成する管理サーバー10、各遊技台端末21〜23、31〜33の動作を説明する。なお、本実施の形態の管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33で行うデータ修正処理の一実施の形態を図3のフローチャート図に示す。
管理サーバー10及び遊技台端末21〜23、31〜33は、電源がオンされると、その時に記憶手段に記憶されている累計データに関する冗長コードを生成し、記憶手段に記憶されている最終同期確認コードと比較する。そして、生成した冗長コードと最終同期確認コードとが一致しない場合には、自分が記憶している累計データが異常であると判断し、最終同期時間、累計データを初期値(例えば「0」)に設定する。以下では、このような累計データに対する処理を、「累計データ確認処理」という。なお、自分が記憶している累計データが異常であると判断した場合には、正しい現在時間を取得するまで次の動作を実行しない。生成した冗長コードと最終同期確認コードが一致した場合には、何もしない。
【0011】
次に、遊技台端末21〜23、31〜33は、累計データ確認処理を実行した後、記憶手段に記憶している最終同期時間及び累計データを含むデータ修正要求信号を送信する。管理サーバー10は、各遊技台端末21〜23、31〜33からデータ修正要求信号を受信すると、記憶手段に記憶している該当遊技台端末に対応する最終同期時間及び累計データと自分の現在時間を含む応答信号として送信する。
なお、各遊技台端末21〜23、31〜33からのデータ修正要求信号を受信した時に管理サーバー10から該当遊技台端末に対応する最終同期時間及び累計データと自分の現在時間を含む応答信号を送信し、管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33でデータ修正処理を行っても特に問題はない。また、管理サーバー10から各遊技台端末21〜23、31〜33に各遊技台端末に対応する最終同期時間及び累計データを含むデータ修正信号を同時に送信する処理は、管理サーバー10に負担がかかる。このため、本実施の形態では、管理サーバー10は、累計データ確認処理を実行した後、各遊技台端末21〜23、31〜33からデータ修正要求信号あるいは後述する同期化信号が送信されるまで待機している。
【0012】
以上のようにして、管理サーバー10及び遊技台端末21〜23、31〜33は、相手が記憶している最終同期時間及び累計データを受信する。そして、自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より新しいか否かを判断する(ステップS1)。自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より新しい場合には、自分が正常、相手が異常と判断し、自分の累計データは修正しない(ステップS2)。
自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より新しくない場合には、自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より古いか否かを判断する(ステップS3)。自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より古い場合には、自分が異常、相手が正常と判断し、自分の累計データを相手の累計データによって修正する(ステップS4)。
自分の最終同期時間が相手の最終同期時間より新しくも古くもない場合、すなわち自分の最終同期時間と相手の最終同期時間が同じ場合には、双方の最終同期時間が初期値であるか否かを判断する(ステップS5)。最終同期時間が初期値である場合には、一方、例えばデータ修正要求信号を送信した側、本実施の形態ではデータ修正要求信号を送信した遊技台端末側を正常と判断し、管理サーバー10に記憶されている該当遊技台端末に対応する累計データを該当遊技台端末に記憶されている累計データによって修正する(ステップS6)。
最終同期時間が初期値でない場合には、双方を正常と判断し、大きい方の累計データによって小さい方の累計データを修正する(ステップS7)。
管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33は、ステップS2、S4、S6、S7の処理を実行した後、記憶手段に記憶されている累計データの冗長コードを生成し、最終同期確認コードとして記憶手段に記憶する。すなわち、データ修正処理を実行した場合には累計データが修正されていることがあるため、修正された累計データに対応する最終同期確認コードを生成する必要がある。
【0013】
管理サーバー10及び各遊技台端末21〜23、31〜33が稼動中に、例えば遊技台端末21のカード挿入口に会員カードが挿入されると、遊技台端末21は、最終同期時間を更新する。例えば、最終同期時間を会員カードがカード挿入口に挿入された時間に更新する。そして、遊技台端末21は、更新された最終同期時間及び累計データと会員カードに記憶されている会員番号等を含んだ同期化要求信号を管理サーバー10に送信する。
管理サーバー10は、遊技台端末21から送信された同期化要求信号を受信すると、記憶手段に記憶している遊技台端末21に対応する最終同期時間及び累計データを含む応答信号を送信する。この時、管理サーバー10は、自分の現在時間や会員番号に対応する会員情報も送信することができる。
以上のようにして、管理サーバー10及び遊技台端末21は、相手が記憶している最終同期時間及び累計データを受信した後、前記と同様に図3に示すデータ修正処理を実行する。この場合、遊技台端末21の最終同期時間は更新されたばかりであるため、遊技台端末21に記憶されている最終同期時間の方が管理サーバー10に記憶されている最終同期時間より新しい。このため、管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する累計データが遊技台端末21に記憶されている累計データによって修正される。同時に、管理サーバー10は、遊技台端末21から送信された同期化要求信号に含まれている最終同期時間を遊技台端末21に対応する最終同期時間として記憶する。
なお、遊技台端末21は、管理サーバー10からの会員情報を受信した場合には、会員情報を表示手段等の出力手段から出力する。
また、遊技台端末21は、管理サーバー10からの現在時間を受信した場合には、管理サーバー10の現在時間によって自分の現在時間を修正してもよい。この場合には、管理サーバー10の現在時間を正しい時間に合わせるだけでよいため、便利である。
【0014】
その後、遊技者が遊技を行うに従って、遊技台端末21に記憶される累計データは更新される。遊技台端末21は、適宜の時間、例えば所定時間毎に累計データが更新されているか否かを判断し、累計データが更新されていれば最終同期時間及び累計データを含んだデータ修正要求信号を管理サーバー10に送信する。
管理サーバー10は、遊技台端末21からデータ修正要求信号を受信すると、記憶手段に記憶している遊技台端末21に対応する最終同期時間及び累計データを含む応答信号を遊技台端末21に送信する。
そして、管理サーバー10及び遊技台端末21は、双方の最終同期時間に基づいて累計データの修正処理を実行する。この場合、最終同期時間は同じであるため、大きい方の累計データ、すなわち更新されて大きくなっている遊技台端末21に記憶されている累計データによって管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する累計データが修正される。その後、管理サーバー10及び遊技台端末21は、記憶手段に記憶している累計データに対応する冗長コードを生成し、最終同期確認コードとして記憶する。
以後、遊技台端末21の累計データが更新される毎にデータ修正処理が実行され、またカード挿入口に会員カードが挿入されると同期化処理が実行される。
【0015】
以上は、遊技者が遊技を行っている時に管理サーバー10及び遊技台端末21〜23、31〜33に異常が発生しない場合について説明したが、管理サーバー10あるいは遊技台端末21〜23、31〜33に異常が発生して管理サーバー10あるいは遊技台端末21〜23、31〜33が交換された場合、一旦取り外した後再度取り付けられた場合、リセット操作が行われた場合等にも同様に動作する。
例えば、遊技台端末21に異常が発生し、遊技台端末21が代替遊技台端末21に交換された場合には、代替遊技台端末21の電源がオンされた時に、管理サーバー10及び代替遊技台端末21で前記データ修正処理が実行される。この時、代替遊技台端末21に記憶されている最終同期時間は、管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する最終同期時間より古いことが多い。また、電池等によるバックアップ期限が過ぎ、代替遊技台端末21に記憶されている累計データに関する冗長コードと最終同期確認コードとが一致せず、最終同期時間及び累計データが初期値に設定されている可能性もある。この場合には、遊技台端末21が代替遊技台端末21に交換されると、管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する累計データによって代替遊技台端末21の累計データが修正されるため、管理サーバー10及び代替遊技台端末21に正常な累計データが記憶される。
また、遊技台端末21あるいは管理サーバー10で異常が発生したり遊技台端末21と管理サーバー10との間で通信ができなくなったために、例えば遊技台端末21を一旦取り外した後再度取り付けた場合あるいは遊技台端末21をリセットした場合等には、遊技台端末21の電源がオンされた時に、管理サーバー10及び遊技台端末21で前記データ修正処理が実行される。この時は、遊技台端末21に記憶されている最終同期時間及び累計データは管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する最終同期時間及び累計データと同じであるため、管理サーバー10及び遊技台端末21は正常な累計データを記憶する。
また、遊技台端末21と管理サーバー10との間の通信が行われなくなった時点からしばらく経過した後に、例えば遊技台端末21をリセットした場合には、遊技台端末21の電源がオンされた時に管理サーバー10及び遊技台端末21でデータ修正処理が実行される。この時は、遊技台端末21に記憶されている最終同期時間と管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する最終同期時間は同じであるが、遊技台端末21の累計データは通信が行われていない間に更新されている可能性がある。この場合には、管理サーバー10に記憶されている遊技台端末21に対応する累計データが遊技台端末21に記憶されている累計データによって修正されるため、管理サーバー10及び遊技台端末21は正常な累計データを記憶する。
【0016】
以上は、管理サーバーと端末装置の2台の機器に累計データを相互バックアップして記憶する場合について説明したが、累計データを2台以上の機器に相互バックアップして記憶することもできる。3台の機器に累計データを相互バックアップして記憶するネットワークシステムを図4に示す。
図4では、管理サーバー10、遊技台端末81、82及び玉計数機91、92に累計データを記憶する。玉計数機91、92は、各遊技台に設けられており、各遊技台の玉投入数や出玉数を計数して玉投入数の累計値や出玉数の累計値等の累計データを計算する。そして、累計データを記憶手段に記憶するとともに、各遊技台に対応して設けられている各遊技台端末81、82に送信する。各遊技台端末81、82は、玉計数機81、82から送信される累計データを受信し、記憶手段に記憶するとともに、管理サーバー10に送信する。管理サーバー10は、遊技台端末81、82から送信される累計データを受信し、累計データを遊技台端末81、81あるいは玉計数機91、92に対応させて記憶する。
管理サーバー70、各遊技台端末81、82及び各玉計数機91、92は、電源がオンされると前記と同様に累計データ確認処理を実行した後、データ修正処理を実行する。この場合、最終同期時間及び累計データを含むデータ修正要求信号は、玉計数機81、82が電源オンされた時にのみ送信するようにしてもよいし、玉計数機81、82あるいは遊技台端末91、92から送信してもよい。
また、各遊技台端末81、82は、カード挿入口に会員カードが挿入されると自分の最終同期時間を更新するとともに、管理サーバー70及び各玉計数機91、92に同期化要求信号を送信する。これにより、管理サーバー70、遊技台端末81、82及び各玉計数機91、92の最終同期時間が更新されるとともに、データ修正処理が実行される。
また、玉計数機81、82は、累計データが更新されると最終同期時間及び累計データを含むデータ修正要求信号を遊技台端末81、82に送信する。
【0017】
データ修正処理は、2台の機器毎に順次実行される。
例えば、玉計数機81から最終同期時間及び累計データを含むデータ修正要求信号が遊技台端末81に送信された場合には、遊技台端末81は、玉計数機81に対応する最終同期時間及び累計データを含む応答信号を玉計数機81に送信する。これにより、遊技台端末81及び玉計数機91は、前記と同様の方法により、双方の最終同期時間の比較結果に基づいて正常な累計データを判断し、正常な累計データを記憶する。
次に、遊技台端末82は、最終同期時間及び修正された累計データを含むデータ修正要求信号を管理サーバー70に送信する。管理サーバー70は、遊技台端末81からデータ修正要求信号を受信すると、遊技台端末81あるいは玉計数機91に対応する最終同期時間及び累計データを含む応答信号を遊技台端末81に送信する。これにより、管理サーバー70及び遊技台端末81は、前記と同様の方法で、双方の最終同期時間の比較結果に基づいて正常な累計データを判断し、正常な累計データを記憶する。
ここで、遊技台端末81が記憶している累計データが正常な累計データであると判断された場合には、遊技台端末81の累計データは修正されない。この場合には、玉計数機91には遊技台端末81の累計データと同じ累計データが記憶されているため、玉計数機91の累計データを再度修正する必要はない。
しかしながら、管理サーバー70に記憶している累計データが正常な累計データであると判断された場合には、玉計数機91に記憶している累計データは正常な累計データでない。このため、この場合には、遊技台端末81は、最終同期時間及び修正された累計データを含むデータ修正要求信号を玉計数機91に送信し、遊技台端末81及び玉計数機91で再度のデータ修正処理を実行する。
【0018】
以上の実施の形態では、管理サーバー及び遊技台端末の最終同期時間が同じ場合には、さらに双方の最終同期時間が初期値であるか否かを判断するステップS5を設けたが、ステップS5は省略してもよい。この場合には、双方の最終同期時間が同じであれば、例えば双方を正常と判断し、大きい方のデータにより小さい方のデータを書き替えるようにしてもよい。
また、カード挿入口に会員カードが挿入された時に最終同期時間の更新及び累計データの修正を行い、電源がオンされた時や遊技台端末の累計データが更新された時に累計データの修正及び最終同期確認コードの生成を行ったが、最終同期時間を更新する時期や累計データを修正する時期はこれに限定されない。
また、管理サーバーの電源がオンされた時、管理サーバーからデータ修正要求信号を各遊技台端末に送信するようにしてもよい。
また、累計データを修正した後に最終同期確認コードを生成し、電源がオンされた時に累計データ確認処理を実行したが、累計データ確認処理を省略してもよい。この場合には、最終同期確認コードの生成が不要となる。
また、複数台の機器に相互にバックアップして記憶するデータとしては、玉投入数の累計値や出玉数の累計値に限定されない。
また、データ修正処理は、図3に示した方法に限定されず本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。
また、パチンコ店におけるネットワークシステムについて説明したが、本発明のデータ修正方法は種々のネットワークシステムに適用することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1〜3に記載のデータ修正方法を用いれば、複数台の機器に記憶されているデータを確実に正常なデータに修正することができるため、正常なデータで稼働を続行することができ、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ店におけるネットワークシステムの例を示す図である。
【図2】管理サーバー、遊技台端末装置に記憶される情報を示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態を説明するためのフローチャート図である。
【図4】3台の機器にデータを相互バックアップして記憶するネットワークシステムの例を示す図である。
【符号の説明】
10、70 管理サーバー
21〜23、31〜33、81、82 遊技台端末
50、90 通信線
91、92 玉計数機

Claims (3)

  1. データを記憶する複数台の機器を備えるネットワークシステムにおけるデータ修正方法であって、
    前記複数台の機器の内の少なくとも2台以上の機器は、前記2台以上の機器の内の少なくとも1台の機器によって所定の時期に更新される最終同期時間を互いに記憶することで同期化し、
    前記2台以上の機器の内のいずれかの機器は、自身が記憶している最終同期時間とデータとを前記同期化した相手の機器に送信し、
    最終同期時間とデータとを受信した機器は、自身が記憶している最終同期時間と他の機器から受信した最終同期時間とを比較し、該比較した結果に基づいて、受け取ったデータが正常であるか否かを判断し、
    正常でないデータを受け取ったと判断した場合は、自身に記憶されているデータを更新せず、
    正常であるデータを受け取ったと判断した場合は、受け取ったデータに基づいて、自身に記憶されているデータを更新し、
    前記データは、更新される毎に大きくなることはあっても小さくなることはない累計データであり、
    前記複数台の機器の各々は、
    自身が記憶している最終同期時間と受信した最終同期時間とが同じ場合、小さい方のデータを大きい方のデータに修正する、
    データ修正方法。
  2. 請求項1に記載のデータ修正方法であって、
    更に、前記複数台の機器の各々は、他の機器から最終同期時間とデータとを受信すると、当該受信の前に自身が記憶していた最終同期時間とデータとを、最終同期時間とデータとを送信してきた送信元である前記他の機器に応答信号として送信する、
    データ修正方法。
  3. 遊技台毎に接続されて自身が接続された遊技台への遊技媒体の入出力数に関する累計データを更新し、更新した累計データを記憶する、遊技台端末と玉計数機を含む端末機器と、
    更新した累計データを受信して前記端末機器毎に累計データを記憶する管理サーバーと、を備えたネットワークシステムにおけるデータ修正方法であって、
    前記累計データは、更新される毎に大きくなることはあっても小さくなることはなく、
    前記端末機器には、複数台の機器の間で最新に同期化した時間であって所定の時期に更新される最終同期時間が更に記憶され、
    前記管理サーバーには、前記最終同期時間が前記端末機器毎に更に記憶されており、
    前記端末機器にて、所定のタイミング毎に、当該端末機器が記憶している最終同期時間と更新した累計データとを前記管理サーバーに送信させ、
    前記管理サーバーにて、
    前記端末機器からの最終同期時間と累計データとを受信させ、
    当該受信の前に自身が記憶していた最終同期時間と累計データとを含む応答信号を前記端末機器に向けて送信させ、
    更新した累計データを端末機器毎に記憶させる際、自身が記憶している最終同期時間よりも受信した最終同期時間の方が新しい最終同期時間である場合、自身が記憶している累計データを受信した累計データに修正して記憶させ、自身が記憶している最終同期時間と受信した最終同期時間とが同じ場合、小さい方の累計データを大きい方の累計データに修正して記憶させ、
    前記端末機器にて、
    前記管理サーバーからの前記応答信号を受信させ、
    当該端末機器が記憶している最終同期時間よりも、受信した最終同期時間の方が新しい最終同期時間である場合、当該端末機器が記憶している累計データを受信した累計データに修正させることで、今回の最終同期時間と累計データを送信してきた端末機器が、前回に送信してきた端末機器から交換された端末機器であっても、今回の送信をしてきた端末機器が記憶している累計データを、前記管理サーバーが記憶している前記交換の前の累計データに基づいて修正させる、
    データ修正方法。
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