JP4126342B2 - 放射線感受性組成物用酸無水物含有ポリマーの新規な製造法 - Google Patents

放射線感受性組成物用酸無水物含有ポリマーの新規な製造法 Download PDF

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Description

本発明は放射線感受性組成物用酸無水物含有ポリマーの新規製造法に関する。
酸無水物モノマーに基づくポリマーは典型的に他の適当なオレフィン性モノマー、フリーラジカル開始剤(例えば過酸化ベンゾイル、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(メチルイソブチロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビスイソブチレートおよび過酸化ラウロイル)、さらに場合により連鎖移動剤(例えば四臭化炭素)と組合せたエチレン性不飽和酸無水物のフリーラジカル重合により製造される。
テトラヒドロフラン(THF)は実験室で重合溶媒として使用される一般的な溶剤である。このようなポリマーの製造で使用される典型的な方法は3つの工程:モノマーをテトラヒドロフラン(THF)中、フリーラジカル開始剤の存在下で16〜24時間重合し、ポリマーをTHFから単離し、そして大過剰のヘキサンのような非溶媒中で沈殿させることにより未変換のモノマーを除去し、ポリマーを真空下、70℃未満の温度でオーブン中14〜36時間乾燥し、その乾燥したポリマーをマイクロエレクトロニクス産業で典型的に使用される適当な溶媒または溶媒混合物に溶解することからなる。このような溶媒の典型的な例はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(すなわちPGMEA)、2−ヘプタノンおよび酢酸n−ブチルである。重合時間はフォトレジストフィルムの吸光度に寄与する無水マレイン酸と残留量のモノマーにより決定される。
このような放射線感受性組成物用酸無水物含有ポリマーの様々な慣用の製造法の例は米国特許第6,165,682号および第5,843,624号に記載されており、それらは参照により本明細書に加入される。
このようなポリマーの大量生産は重合溶媒としてTHFを使用するため制限される。THFは低い引火点(−17℃)、高い可燃性および低い沸点(65〜66℃)のため生産規模に関して幾つかの安全上の問題をもたらす。ヘキサンもまた低い沸点(69℃)および高い可燃性のため安全上の問題をもたらす。THFはフォトレジストに使用するのに適した溶媒ではないため、ポリマーを単離してから再び適当な溶媒に溶解しなければならない。さらに、その単離工程は多量の廃溶媒を生じさせる。ポリマーを14〜36時間乾燥する第3工程はエネルギー費およびサイクル時間を増大させる。最後の工程はまた、微量金属の可能性(マイクロエレクトロニクス材料の許容含量は10ppb程度である)および水質汚染(水は骨格中の無水マレイン酸を開裂し、それがポリマーを分解する)をもたらす。その上、16〜24時間という長い重合時間は製造コストを増大させる。
したがって、本発明の目的は放射線感受性無水マレイン酸含有ポリマーの新規な製造法を開発することである。
新規な方法は環境に優しい溶媒を使用して開発され、より低い製造コストを目標としている。
アルコールのような溶媒は反応性に対する懸念のため、エチレン性不飽和酸無水物の重合に使用できない。
分子量(MW)を制御するための一般的な方法(例えばドデカンチオールまたはアルコール連鎖移動剤)は反応性のため使用することができない。したがって、酸無水物に基づくポリマーの合成法は他の合成法とは異なり、妥当なコストでの低い微量金属含量、低い含水量、制御された分子量、および低い分散性の酸無水物ポリマーの製造において有意な制限がある。
したがって、本発明者らは、MW、分散性および微量金属汚染が制御されたポリマーを製造することを特徴とする、環境に優しく、妥当なコストの放射線感受性組成物用酸無水物含有ポリマーを製造するための新規な合成法を開発した。
本発明はまた、下記で明らかになる多くのさらなる利点を与える。
酸無水物含有ポリマーを製造するための本発明の合成法は
a)エチレン性不飽和酸無水物モノマー、少なくとも1種のエチレン性不飽和酸非無水物モノマー、フリーラジカル開始剤および式1
Figure 0004126342
[式中、R1、R2、R3およびR4は独立して水素およびC1〜C4直鎖状または分枝状アルキルからなる群より選択されるが、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはHではない]の一般構造を有するアルキル置換THF溶媒を含有する反応混合物を用意し;
b)反応混合物を重合し;そして
c)未反応のモノマー、アルキル置換THF溶媒、および低沸点の揮発性反応生成物(すなわち使用される共溶媒の沸点より低い沸点を有する反応生成物)を例えば蒸留により除去することからなる。
〔本発明の詳細な説明および好ましい態様〕
本発明によれば、酸無水物含有モノマーを製造するための合成法は次の工程:エチレン性不飽和酸無水物モノマー、少なくとも1種のエチレン性不飽和酸非無水物モノマー、フリーラジカル開始剤および式1
Figure 0004126342
(式中、R1、R2、R3およびR4は独立して水素およびC1〜C4直鎖状または分枝状アルキルからなる群より選択されるが、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはHではない)の一般構造を有するアルキル置換THF溶媒を含有する反応混合物を用意し;その反応混合物を重合し;そして未反応のモノマー、アルキル置換THF溶媒および揮発性反応生成物を蒸留により除去することからなる。
本法に適した酸無水物にはフリーラジカル開始剤により重合することができるエチレン性不飽和酸無水物がある。その例として無水マレイン酸、無水イタコン酸、および下記式2
Figure 0004126342
の一般構造を有するノルボルネン化合物が挙げられるが、これらに限定されない。無水マレイン酸が好ましい。
適当なエチレン性不飽和モノマーにはフリーラジカル開始剤により重合することができるエチレン性不飽和モノマーがある。適当なモノマー類の例は(メタ)アクリレート、ビニルエーテル、ビニルエステル、二酸化硫黄、アクリロニトリルおよび他の置換ビニルモノマーからなる群より選択される。具体例はメタクリル酸メチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸メチルアダマンチル、メタクリル酸ヒドロキシアダマンチル、メタクリル酸1−アダマンチル−1−メチルエチル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸1,1−ジメチルプロピル、アリルトリメチルシラン、フッ化ビニル、ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、塩化ビニ
ル、酢酸ビニルおよびt−ブチルビニルエーテルである。
モノマーの全濃度は全溶液の約30〜約70重量%を占める。全溶液の約40〜約60重量%はモノマーであるのが好ましい。全溶液の約40〜約50重量%はモノマーであるのが最も好ましい。
適当なフリーラジカル開始剤を使用して重合を開始することができる。このような化合物の適当な例は過酸化物およびアゾ化合物である。具体例は過酸化ベンゾイル、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(メチルイソブチロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビスイソブチレートおよび過酸化ラウロイルであるが、これらに限定されない。適当な開始剤濃度は全モルのモノマーに対して約0.001〜約5.0%モルの開始剤である。好ましい範囲の開始剤濃度は全モルのモノマーに対して約0.01〜約3.0%モルの開始剤である。最も好ましい範囲の開始剤濃度は全モルのモノマーに対して約0.1〜約2.0%モルの開始剤である。開始剤は重合で使用される温度に基づいて選択される。
式1のアルキル置換THFはテトラヒドロフラン環の何れかの位置で4回まで置換することができる。R1、R2、R3およびR4として適当な基には水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルがある。置換基R1、R2、R3およびR4の総炭素数はテトラヒドロフラン誘導体の沸点および共溶媒または重合後に加えられる溶媒の沸点により制限される。アルキル置換THFの沸点を共溶媒または重合後に加えられる溶媒の沸点より低く維持するのが好ましい。置換基R1、R2、R3およびR4の好ましい総炭素数は約1〜約6である。
式1のアルキル置換THFの適当な例は、例えば、2−メチルテトラヒドロフラン、2−エチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、3−エチルテトラヒドロフラン、2−n−ブチルテトラヒドロフラン、3−ブチルテトラヒドロフラン、2,2−ジメチルテトラヒドロフラン、3,3−ジメチルテトラヒドロフラン、2−t−ブチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフランおよび2,5−ジメチルテトラヒドロフランである。
本発明の方法において、1種またはそれ以上の共溶媒もまた使用することができる。酸無水物と反応しない適当な共溶媒を本法で使用することができる。放射線感受性塗料の製造において有用な共溶媒が好ましい。好ましい共溶媒の例はプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)および2−ヘプタノンである。PGMEAは好ましい共溶媒である。
式1のアルキル置換THFは全溶媒の約1〜約100%を占める。好ましい態様において、式1のアルキル置換THFは全溶媒の約5〜約70%を占める。最も好ましい態様において、式1のアルキル置換THFは全溶媒の約10〜約50%を占める。他の好ましい態様において、式1のアルキル置換THFは全溶媒の約5〜約70%を占め、PGMEAは全溶媒の約30〜約95%を占める。他の最も好ましい態様において、式1のアルキル置換THFは全溶媒の約10〜約50%を占め、PGMEAは全溶媒の約50〜約90%を占める。
重合は使用されるモノマーおよび開始剤の特定の反応性に適した温度、すなわち反応混合物の凝固点より高く、一般には最も低い沸点のモノマーまたは溶媒の沸点より約10℃しか高くない温度で行なわれる。好ましくは、重合工程は約60〜約120℃の範囲で行なわれる。
重合時間は約1時間〜約2日間の範囲である。一般に、重合の完了を測定するためにモノマー濃度が監視される。これは使用されるモノマーに応じて変動する。好ましい反応時間は約4〜約12時間である。
感光性組成物において有用なポリマーは分散性が約1〜約2.6で約8000〜約20,000ダルトンの範囲の分子量を有するのが好ましい。
重合が完了した後、反応混合物を蒸留して残留モノマー、式1のアルキル置換THFおよび低沸点の揮発性反応生成物(すなわち使用される共溶媒の沸点より低い沸点を有するもの)を除去する。式1のアルキル置換THFが溶媒混合物の主要な部分である場合、蒸留の終了時に高沸点の共溶媒が残留物の約50〜約80%を占めるように感光性塗料に適した高沸点の共溶媒が加えられる。蒸留は常圧または真空下で行なわれる。蒸留は望ましくない揮発物が微量しか存在しなくなるまで継続され、典型的には後に残留する高沸点溶媒の幾らかが蒸留される。
本発明の方法により製造される好ましいコポリマー(I)は次の構造単位:
Figure 0004126342
(式中、nは1〜5の整数であり、R1はメチルまたはトリメチルシロキシ基であり、R2はt−ブチル基であり、そしてR3およびR4はそれぞれ独立して水素またはメチル基から選択される)を有する。好ましくは、nは1である。
コポリマー(I)は無水マレイン酸、アルケントリメチルシランまたはアルケン(トリストリメトキシシロキシ)シラン、アクリル酸またはメタクリル酸t−ブチルおよびアクリル酸またはメタクリル酸メチルをフリーラジカル重合反応で反応させて新規なコポリマーを生成することにより製造される。
コポリマー(I)は一般に約25〜約50モル%の無水マレイン酸単位、約25〜約50モル%のアルケントリメチルシランまたはアルケン(トリストリメチルシロキシ)シラン単位、約1〜約40モル%のメタクリル酸またはアクリル酸t−ブチル、および約1〜約25モル%のアクリル酸またはメタクリル酸メチル単位からなる。コポリマー(I)の好ましい分子量(Mw)は約10,000〜約40,000、好ましくは約15,000〜約25,000である。
コポリマー(I)のシリコン量は一般に約6〜約14重量%、好ましくは約8〜約12重量%であり、それは二層レジストシステムのアンダーコートへの適当なパターン転写を可能にするのに十分な量である。
コポリマー(I)を適当な溶媒中で放射線に暴露すると酸を発生する光酸発生剤(PAG)化合物と配合すると遠紫外領域、特に193nmのフォトリソグラフィーにおいて有用な感光性フォトレジスト組成物が得られる。
遠紫外フォトリソグラフィーにおいて使用される二層被覆基板は基板に適当なアンダーコートを施し、または層を平坦化し、次に前の段落で説明したコポリマー(I)のフォトレジスト組成物の光画像化可能な上層を下塗りした基板に施すことにより製造される。コポリマー(I)は接着性、解像度およびプラズマエッチング耐性の優れた組合せをもたらす、193および248nmの波長で使用するのに適したフォトレジスト組成物を与える。
コポリマー(I)を単独で使用して遠紫外領域の二層フォトリソグラフィー装置において光画像化可能なトップコートとして有用なフォトレジスト組成物を与え、接着性、解像
度およびプラズマエッチング耐性の優れた組合せをもたらすことができるが、約50〜99重量%の前記コポリマー(I)を約1〜約50重量%の次の構造単位:
Figure 0004126342
(式中、n、R1、R2、R3およびR4はコポリマー(I)に関して前記で定義された通りであり、そしてR5は水素またはメチル基である)を有する新規コポリマー(II)とブレンドすることにより水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)現像剤に対して広範な種々の最小溶解速度(R最小)を示す未露光フォトレジストポリマーを含むフォトレジスト組成物が得られることがわかった。
コポリマー(II)は一般に約25〜約50モル%の無水マレイン酸、約25〜約40モル%のアルケントリメチルシランまたはアルケン(トリストリメチルシロキシ)シラン、約1〜約40モル%のメタクリル酸またはアクリル酸t−ブチル、約1〜約25モル%のアクリル酸またはメタクリル酸メチル、および約1〜約25モル%のアクリル酸またはメタクリル酸からなる。コポリマー(II)の好ましい分子量(Mw)は約10,000〜約40,000、好ましくは約15,000〜約25,000である。
コポリマー(I)と同様に、コポリマー(II)のシリコン量は一般に約6〜約14重量%、好ましくは約8〜約12重量%である。
コポリマー(II)もまた無水マレイン酸、アルケントリメチルシランまたはアルケン(トリストリメチルシロキシ)シラン、アクリル酸またはメタクリル酸t−ブチル、アクリル酸またはメタクリル酸メチルおよびアクリル酸またはメタクリル酸のフリーラジカル重合により製造される。
感光性フォトレジスト組成物は第1コポリマーが低いR最小(すなわち1Å/秒未満のR最小値)を有し、第2コポリマーが高いR最小(すなわち1Å/秒以上のR最小値)を有する2種の異なるコポリマーのブレンドであってもよい。低いR最小のコポリマーはコポリマー(I)であり、高いR最小のコポリマーはコポリマー(II)である。これらのコポリマーは相溶性であり、互いにブレンドして特定のフォトレジスト組成物に関して所望の溶解性を付与することができる。コポリマーのブレンドは2種のコポリマーの全重量に基づいて約50〜約99重量%のコポリマー(I)および約1〜約50重量%のコポリマー(II)、好ましくは約80〜約90重量%のコポリマー(I)および約10〜約20重量%のコポリマー(II)からなる。
次の実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
〔比較例1〕
テトラヒドロフランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−1)
2個の温度プローブ、機械攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた10Lの5つ口ジャケット付き反応器中で無水マレイン酸(1287.33g、13.128モル)、アリルトリメチルシラン(1500g、13.128モル)、アクリル酸t−ブチル(1278.78g、9.977モル)、アクリル酸メチル(305.15g、3.545モル)およびTHF(2866.77g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。加熱器/冷却器を使用して混合物を攪拌しながら72℃まで加熱し、THF(27.20g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(27.20g、0.142モル)を加えた。すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで反応混合物を16〜20時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、20Lのジャケット付き反応器においてヘキサン(15.0L)中で1時間沈殿させた。ポリマー固体をブフナーロートでろ過し、新しいヘキサン(3L)で洗浄した。次に、ポリマー固体を真空オーブン中、70℃で一晩乾燥した。乾燥したポリマーをTHF(4106g)に溶解し、ヘキサン(15L)中で再び沈殿させ、ブフナーロートでろ過し、新しいヘキサン(3L)で洗浄した。ポリマーを真空オーブン中、70℃で48時間乾燥した。ポリマーをPGMEAに溶解し、40重量%の溶液に調整した。
分析値:乾燥したポリマーの1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):29モル%のアリルトリメチルシラン、26モル%のアクリル酸t−ブチル、8モル%のアクリル酸メチル、37モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=16,019;多分散性=1.97。酸度(開鎖した無水マレイン酸による):0.5重量%未満のアクリル酸。微量金属:5208ppbのCa、136ppbのCr、50ppb未満のCu、50ppb未満のFe、68ppbのMg、224ppbのMn、76ppbのZn、65ppbのKおよび124ppbのNa。10のバッチ履歴にわたって、微量のカルシウムは200〜6000ppbの範囲。
〔比較例2〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−3)
冷却器、磁気攪拌棒およびサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(10.30g、0.1050モル)、アリルトリメチルシラン(12.00g、0.1050モル)、アクリル酸t−ブチル(10.20g、0.0796モル)、アクリル酸メチル(2.47g、0.0286モル)およびPGMEA(48.76g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら油浴で72℃まで加熱し、PGMEA(2.0g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.5608g、2.9ミリモル)を加えた。溶液を20時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、PGMEA(50mL)を加えた。ポリマー溶液を60℃で真空蒸留して77.8gの最終重量を得た。
分析値:GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=31,000;多分散性=2.87。
得られたポリマーの分子量を31,000ダルトン以下に制御することができなかった。
〔比較例3〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび四臭化炭素を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−4)
温度プローブ、磁気攪拌棒および密閉した真空アダプターを備えた100mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(7.38g、0.0753モル)、アリルトリメチルシラン(8.58g、0.751モル)、アクリル酸t−ブチル(7.30g、0.0570モル)、アクリル酸メチル(2.13g、0.0247モル)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、33.86g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。この溶液に連鎖移動剤として四臭化炭素(CBr4、0.39g)を加えた。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、PGMEA(2.0g)に溶解した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(1.32g、6.87ミリモル)を20分間にわたって滴加した。温度を72℃まで上げ、21時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、ヘキサン(250mL)を加えてデカントすることによりポリマーからモノマーおよびオリゴマーを分離した。PGMEA(55.38g)を加え、真空蒸留して27重量%の溶液を得た。
分析値:PGMEA溶液の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):27重量%のアリルトリメチルシランおよび27重量%のアクリル酸t−ブチル。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=22,491;多分散性=2.63。
分子量を20,000ダルトン以下に制御することはできるが、多分散性はSE−1より高い。さらに、臭素汚染をもたらす可能性がある。
〔比較例4〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよびテトラヒドロフラン(50:50)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−5)
温度プローブ、磁気攪拌棒および密閉した栓アダプターを備えた100mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(8.88g、0.0906モル)、アリルトリメチルシラン(10.30g、0.0901モル)、アクリル酸t−ブチル(8.75g、0.0683モル)、アクリル酸メチル(2.13g、0.0247モル)、PGMEA(21.11g)およびTHF(21.05g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、PGMEA(1.50g)およびTHF(1.50g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.20g、1.04ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、22時間攪拌した。
分析値:ヘキサン中で沈殿させた試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):27モル%のアリルトリメチルシラン、22モル%のアクリル酸t−ブチル、8モル%のアクリル酸メチル、42モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=12,105;多分散性=2.43。
反応性の低いモノマーのアリルトリメチルシランの取り込みを目標のポリマーに合わせて制御することはできなかった。さらに、反応時間も改善されなかった。
〔比較例5〕
テトラヒドロピランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−6)
温度プローブ、磁気攪拌棒およびサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(8.86g、0.0904モル)、アリルトリメチルシラン(10.33g、0.0904モル)、アクリル酸t−ブチル(8.76g、0.0683モル)、アクリル酸メチル(2.12g、0.0246モル)およびTHP(42.99g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、THP(2.05g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(0.53g、2.8ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、19時間攪拌した。
分析値:ヘキサン中で沈殿させ、60℃で3時間真空乾燥した試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):30モル%のアリルトリメチルシ
ラン、27モル%のアクリル酸t−ブチル、11モル%のアクリル酸メチル、32モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=20365;多分散性=2.45。
THPは構造および極性の点でTHFに類似し、THFを使用する問題の幾つかを解決すると考えられる高沸点の溶媒である。しかしながら、その重合はテトラヒドロフラン工程と比べて分子量を20,000ダルトン以下に制御するために追加の溶媒および開始剤を必要とする。その結果、バッチあたりのポリマー量は少なくなる。さらに、重合時間も有意に減少しない。
〔比較例6〕
テトラヒドロフランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,3]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレート)の合成:(ポリマーSE−13)
温度プローブ、磁気攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた250mLの三つ口フラスコ中で無水マレイン酸(4.48g、0.04569モル)、アリルトリメチルシラン(5.22g、0.04569モル)、アクリル酸t−ブチル(5.14g、0.04010モル)、3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレートまたはメタクリルエチル−POSS(5.17g、0.00692モル)およびTHF(30g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で65℃まで加熱し、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.105g、0.00046モル)を加えた。反応混合物を68℃まで加熱し、すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで19時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、ポリマー溶液を過剰のPGMEA(37g)と一緒に60℃で真空蒸留してMeTHFおよび未変換のモノマーをPGMEAと共沸的に除去し、PGMEAを含む約40重量%の溶液を得た。ポリマー溶液を室温まで冷却した。
分析値:GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=9,500;多分散性=2.6。
その重合時間および溶媒は工業規模では理想的ではない。次の例で重合溶媒として高い沸点を有することからプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの使用を検討する。
〔比較例7〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレート)の合成:(ポリマーSE−14)
温度プローブ、磁気攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口フラスコ中で無水マレイン酸(4.48g、0.04569モル)、アリルトリメチルシラン(5.22g、0.04569モル)、アクリル酸t−ブチル(5.14g、0.04010モル)、3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレートまたはメタクリルエチル−POSS(5.17g、0.00692モル)およびPGMEA(32g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で65℃まで加熱し、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.105g、0.00046モル)を加えた。反応混合物を73℃まで加熱し、42時間攪拌し、その後に未変換の無水マレイン酸が残留した。
分析値:GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=38,000;多分散性=2.5。
残留モノマーが42時間後にまだ存在し、そのことは不完全な反応であることを示す。
〔比較例8〕
テトラヒドロフランを使用し、その溶媒をプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに交換するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−2)
温度プローブ、機械攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた2Lのジャケット付き四つ口反応器中で無水マレイン酸(128.73g、1.3128モル)、アリルトリメチルシラン(150.0g、1.3128モル)、アクリル酸t−ブチル(127.83g、0.9977モル)、アクリル酸メチル(30.52g、0.3545モル)およびTHF(286.7g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で72℃まで加熱し、THF(2.59g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(2.59g、0.0135モル)を加えた。すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで反応混合物を16〜24時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、PGMEA(726g)を加えた。溶液を真空下で60℃まで加熱し、THF、PGMEAおよび未変換のモノマー(615g)を共沸蒸留して1Lの受けフラスコに集めた。ポリマー溶液を室温まで冷却してから、PGMEAを加えて溶液中のポリマー量を40重量%に調整した。
分析値:PGMEA溶液の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):溶液の43重量%のポリマー、30重量%のアリルトリメチルシランおよび30モル%のアクリル酸t−ブチル。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=15,416。酸度(開鎖した無水マレイン酸による):全溶液の0.2重量%のアクリル酸。PGMEA溶液の微量金属:10ppb未満のCa、10ppb未満のCr、10ppb未満のCo、10ppb未満のCu、15ppbのFe、10ppb未満のMg、10ppb未満のMn、10ppb未満のTi、11ppbのZnおよび53ppbのNa。
この実験から、単離工程の代わりにPGMEAによる溶媒交換/蒸留工程を問題なく行なうことができ、微量金属の少ないポリマー溶液を生成することがわかった。これはサイクル時間、エネルギー費を減らし、ヘキサンの使用を排除して環境に良くコスト効率の高い方法をもたらす。しかしながら、THFの使用に関する問題がまだ残る。
〔実施例1〕
2−メチルテトラヒドロフランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−7)
温度プローブ、磁気攪拌棒および密閉した栓アダプターを備えた250mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(17.77g、0.1812モル)、アリルトリメチルシ
ラン(20.67g、0.1809モル)、アクリル酸t−ブチル(17.53g、0.1368モル)、アクリル酸メチル(4.27g、0.0496モル)およびMeTHF(88.00g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、MeTHF(1.99g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(1.11g、5.8ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、5時間攪拌した。
分析値:ヘキサン中で沈殿させた試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):30モル%のアリルトリメチルシラン、25モル%のアクリル酸t−ブチル、8モル%のアクリル酸メチル、37モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=3894;多分散性=2.42。
2−メチルテトラヒドロフラン(MeTHF、沸点78〜80℃、凝固点−11℃)はTHFの代わりとなる他の候補として考えられた。予想外に重合時間は大幅に減少したが、分子量はこの濃度では低すぎた。しかしながら、より高いモノマー含量を使用できることもまた意外な利点であり、バッチあたりの製造されるポリマー量を増大する。さらに、反応性の低いモノマーのアリルトリメチルシランの取り込みは良好であった。
〔実施例2〕
2−メチルテトラヒドロフランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−8)
温度プローブ、磁気攪拌棒および密閉した栓アダプターを備えた250mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(26.56g、0.2709モル)、アリルトリメチルシラン(30.99g、0.2712モル)、アクリル酸t−ブチル(26.29g、0.2051モル)、アクリル酸メチル(6.39g、0.0742モル)およびMeTHF(58.05g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、MeTHF(2.08g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(1.59g、8.3ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定してから、その温度を72℃まで上げ、3時間攪拌した。
分析値:GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=8557;多分散性=2.09。
分子量は有意に改善され、目標のMW範囲内および多分散性であるが、特定の目標ポリマー(SE−1)より低い。しかしながら、より高いモノマー含量を使用できることはバッチあたりの製造されるポリマー量を増大する。減少した反応時間および低い反応性のモノマーの取り込みは維持された。
〔実施例3〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(50:50)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−9)
温度プローブ、磁気攪拌棒およびサンプリングアダプターを備えた250mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(26.57g、0.2710モル)、アリルトリメチルシラン(30.89g、0.2703モル)、アクリル酸t−ブチル(26.25g、0.2048モル)、アクリル酸メチル(6.57g、0.0763モル)、PGMEA(30.01g)およびMeTHF(27.99g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、MeTHF(2.18g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(1.59g、8.3ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、5時間攪拌した。
分析値:ヘキサン中で沈殿させ、60℃で3時間真空乾燥した試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):31モル%のアリルトリメチルシラン、27モル%のアクリル酸t−ブチル、10モル%のアクリル酸メチル、32モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=12,105;多分散性=2.30。
溶媒のブレンドは反応性の低いモノマーのアリルトリメチルシランの取り込みおよび短い反応時間を維持しながらMWを改善するのに役立った。
〔実施例4〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(80:20)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−10)
温度プローブ、磁気攪拌棒およびサンプリングアダプターを備えた250mLの三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(17.76g、0.1811モル)、アリルトリメチルシラン(20.62g、0.1805モル)、アクリル酸t−ブチル(17.52g、0.1367モル)、アクリル酸メチル(4.32g、0.0502モル)、PGMEA(72.00g)およびMeTHF(16.01g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱マントルで68℃まで加熱し、MeTHF(2.0g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(1.10g、5.7ミリモル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、5時間攪拌した。
分析値:ヘキサン中で沈殿させ、60℃で3時間真空乾燥した試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):34モル%のアリルトリメチルシラン、28モル%のアクリル酸t−ブチル、10モル%のアクリル酸メチル、28モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=13,980;多分散性=2.31。
溶媒のブレンドは反応性の低いモノマーのアリルトリメチルシランの取り込みおよび短い反応時間を維持しながらMWを改善するのに役立った。
〔実施例5〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(90:10)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−11)
温度プローブ、機械攪拌器、冷却器およびサンプリングアダプターを備えた2Lのジャケット付き三つ口丸底フラスコ中で無水マレイン酸(141.4g、1.4420モル)、アリルトリメチルシラン(165.4g、1.4476モル)、アクリル酸t−ブチル(139.9g、1.0915モル)、アクリル酸メチル(33.8g、0.3926モル)、PGMEA(648.0g)およびMeTHF(67.9g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で70℃まで加熱し、MeTHF(5.0g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(8.45g、0.0439モル)を1分間にわたって滴加した。温度が安定した後、その温度を72℃まで上げ、6時間攪拌した。ポリマーを2つの異なる方法で精製した:半分のポリマー溶液を蒸留し、残り半分のポリマー溶液を2回沈殿させた。
蒸留:1Lの三つ口丸底フラスコにポリマー溶液(616.5g)を蒸留するために移した。PGMEA(104g)を加え、溶液を真空下で60℃まで加熱し、共沸蒸留して508.0gの溶液を得た。
分析値:PGMEA溶液の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):溶液の42.7重量%のポリマー、33重量%のアリルトリメチルシランおよび30重量%のアクリル酸t−ブチル。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=17793;多分散性=2.26。酸度(開鎖した無水マレイン酸による):全溶液の0.2重量%のアクリル酸。
沈殿:PGMEA(50.7g)で希釈したポリマー溶液(581.1g)を5Lの三つ口丸底フラスコにおいてヘキサン(3.6L)中で沈殿させた。上澄みのヘキサン溶液をデカントし、THF(500mL)を加えてポリマー固体を溶解した。ポリマー溶液を新しいヘキサン(5L)中で沈殿させ、ブフナーロートでろ過した。ポリマーを真空オーブン中、65℃で24時間乾燥した。
分析値:乾燥したポリマーの1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):31モル%のアリルトリメチルシラン、25モル%のアクリル酸t−ブチル、8モル%のアクリル酸メチルおよび36モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=18599;多分散性=2.04。
溶媒のブレンドは反応性の低いモノマーのアリルトリメチルシランの取り込みおよび短い反応時間を維持しながらMWを改善するのに役立った。蒸留工程によりSE−1に類似したポリマーが得られた。
〔実施例6〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフランを使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−アクリル酸メチル)の合成:(ポリマーSE−12)
2個の温度プローブ、機械攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた10Lのジャケット付き5つ口反応器中で無水マレイン酸(965.48g、9.846モル)、アリルトリメチルシラン(1125g、9.846モル)、アクリル酸t−ブチル(958.73g、7.4828モル)、アクリル酸メチル(228.90g、2.6588モル)、PGMEA(3900g)およびMeTHF(989.25g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で72℃まで加熱し、PGMEA(57.38g)に溶解した2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(57.38g、0.142モル)を加えた。すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで反応混合物を14時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、ポリマー溶液を60℃で真空蒸留してMeTHFおよび未変換のモノマーをPGMEAと共沸的に除去した(2250gの溶液を除去した)。ポリマー溶液を室温まで冷却し、PGMEAで40重量%の溶液に調整した。
分析値:PGMEA溶液の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):溶液の42.6重量%のポリマー、31重量%のアリルトリメチルシランおよび27重量%のアクリル酸t−ブチル。ヘキサン中で沈殿させ、60℃で3時間真空乾燥した試料の1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):31モル%のアリルトリメチルシラン、27モル%のアクリル酸t−ブチル、9モル%のアクリル酸メチル、33モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=11,815;多分散性=2.35。微量金属:5ppb未満のCa、10ppb未満のCr、10ppb未満のCo、12ppbのCu、17ppbのFe、17ppbのMg、10ppb未満のMn、10ppb未満のTi、23ppbのZn、11ppbのKおよび17ppbのNa。
次の実施例では、重合時間を減らすためにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートと一緒に共溶媒として2−メチルテトラヒドロフランを使用する。
〔実施例7〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(50:50)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレート)の合成:(ポリマーSE−15)
温度プローブ、磁気攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口フラスコ中で無水マレイン酸(4.48g、0.04569モル)、アリルトリメチルシラン(5.22g、0.04569モル)、アクリル酸t−ブチル(5.14g、0.04010モル)、3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレートまたはメタクリルエチル−POSS(5.17g、0.00692モル)、PGMEA(15g)およびMeTHF(15g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で65℃まで加熱し、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.105g、0.00046モル)を加えた。反応混合物を72℃まで加熱し、すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで25時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、ポリマー溶液を過剰のPGMEA(37g)と一緒に60℃で真空蒸留してMeTHFおよび未変換のモノマーをPGMEAと共沸的に除去し、PGMEAを含む約40重量%の溶液を得た。ポリマー溶液を室温まで冷却した。
分析値:PGMEA溶液から作ったフィルムの1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):5モル%のメタクリルエチル−POSS、23モル%のアリルトリメチルシラン、35モル%のアクリル酸t−ブチルおよび37モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=8500;多分散性=2.5。
重合は25時間で完了した。分子量は8500である。
〔実施例8〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(60:40)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレート)の合成:(ポリマーSE−16)
温度プローブ、磁気攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口フラスコ中で無水マレイン酸(4.48g、0.04569モル)、アリルトリメチルシラン(5.22g、0.04569モル)、アクリル酸t−ブチル(5.14g、0.04010モル)、3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレートまたはメタクリルエチル−POSS(5.17g、0.00692モル)、PGMEA(18g)およびMeTHF(12g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で65℃まで加熱し、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.16g、0.00069モル)を加えた。反応混合物を75℃まで加熱し、すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで10時間攪拌した。
分析値:PGMEA溶液から作ったフィルムの1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):6モル%のメタクリルエチル−POSS、30モル%のアリルトリメチルシラン、32モル%のアクリル酸t−ブチルおよび32モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPCVソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]):Mw=8500;多分散性=2.5。
重合は9時間で完了した。分子量は8500である。
〔実施例9〕
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−メチルテトラヒドロフラン(60:40)を使用するポリ(アリルトリメチルシラン−コ−無水マレイン酸−コ−アクリル酸t−ブチル−コ−3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレート)の合成:(ポリマーSE−17)
温度プローブ、磁気攪拌器、冷却器および密閉したサンプリングアダプターを備えた100mLの三つ口フラスコ中で無水マレイン酸(4.48g、0.04569モル)、アリルトリメチルシラン(5.22g、0.04569モル)、アクリル酸t−ブチル(5.14g、0.04010モル)、3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルメタクリレートまたはメタクリルエチル−POSS(5.17g、0.00692モル)、PGMEA(12g)およびMeTHF(8g)を化合させた。すべての無水マレイン酸が溶解するまで混合物をN2雰囲気下で攪拌した。混合物を攪拌しながら加熱器/冷却器で65℃まで加熱し、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(0.16g、0.00069モル)を加えた。反応混合物を75℃まで加熱し、すべての無水マレイン酸モノマーが消費されるまで10時間攪拌した。得られたポリマー溶液を室温まで冷却し、ポリマー溶液を過剰のPGMEA(37g)と一緒に60℃で真空蒸留してMeTHFおよび未変換のモノマーをPGMEAと共沸的に除去し、PGMEAを含む約40重量%の溶液を得た。ポリマー溶液を室温まで冷却した。
分析値:PGMEA溶液から作ったフィルムの1H NMR(CDCl3、内部標準として安息香酸、400MHz):5モル%のメタクリルエチル−POSS、27モル%のアリルトリメチルシラン、30モル%のアクリル酸t−ブチルおよび38モル%の無水マレイン酸。GPC(Waters社製の液体クロマトグラフ[屈折率検出、ミレニアムGPC Vソフトウエア、フェノゲル−10、7.8×250mmのカラム:104Å、500Å、50Åおよび10Å、THF流出液]:Mw=13500;多分散性=2.9。
重合は9時間で完了した。分子量は13500である。
上記実施例から、PGMEAおよびMeTHFを使用する工程は異なる分子量に合わせて重合時間を短くできることがわかる。
溶媒ブレンド重合法と蒸留法を組合せることにより、全工程でより少ない量の溶媒を使用して微量金属が少なく、所望の範囲内のMWおよび多分散性を有する所望の組成のポリマー溶液がうまく製造された。
本発明者らは本発明の幾つかの態様について提示し、説明したが、これらは当業者に明白な数多くの変形を受けやすいことは明確に理解されよう。したがって、本発明は提示し、説明した詳細に限定されず、本発明の範囲内に入るすべての変形および変更を示すことを意図する。

Claims (27)

  1. 溶媒として式1
    Figure 0004126342
    [式中、R1、R2、R3およびR4は独立して水素およびC1〜C4直鎖状または分枝状アルキルからなる群より選択されるが、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはHではない]のアルキル置換テトラヒドロフラン溶媒を使用することを特徴とする、溶媒中のモノマーおよびフリーラジカル開始剤の反応混合物から酸無水物含有ポリマーを製造するための重合法。
  2. アルキル置換テトラヒドロフラン溶媒はメチルテトラヒドロフランである請求項1記載の重合法。
  3. 反応混合物に共溶媒もまた存在する請求項1記載の重合法。
  4. 反応混合物に共溶媒もまた存在する請求項2記載の重合法。
  5. 共溶媒はプロピレングリコールメチルエーテルアセテートである請求項4記載の重合法。
  6. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびアクリル酸メチルである請求項1記載の重合法。
  7. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびメタクリル酸3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルである請求項1記載の重合法。
  8. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびアクリル酸メチルである請求項5記載の重合法。
  9. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびメタクリル酸3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルである請求項5記載の重合法。
  10. a)エチレン性不飽和酸無水物モノマー、少なくとも1種のエチレン性不飽和酸非無水物モノマー、フリーラジカル開始剤および式1
    Figure 0004126342
    [式中、R1、R2、R3およびR4は独立して水素およびC1〜C4直鎖状または分枝状アルキルからなる群より選択されるが、R1、R2、R3およびR4のうち少なくとも1つはHではない]のアルキル置換THF溶媒、さらに場合により共溶媒を含有する反応混合物を用意し;
    b)反応混合物を重合し;そして
    c)未反応のモノマー、アルキル置換THF溶媒、および場合により使用されるいずれかの共溶媒の沸点より低い沸点を有する低沸点の揮発性反応生成物を除去する
    ことからなる酸無水物含有ポリマーを製造するための重合法。
  11. 工程c)で除去する工程は蒸留による請求項10記載の重合法。
  12. アルキル置換テトラヒドロフラン溶媒はメチルテトラヒドロフランである請求項11記載の重合法。
  13. 反応混合物に共溶媒もまた存在する請求項11記載の重合法。
  14. 反応混合物に共溶媒もまた存在する請求項12記載の重合法。
  15. 共溶媒はプロピレングリコールメチルエーテルアセテートである請求項14記載の重合法。
  16. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびアクリル酸メチルである請求項11記載の重合法。
  17. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびメタクリル酸3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシクロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルである請求項11記載の重合法。
  18. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびアクリル酸メチルである請求項15記載の重合法。
  19. 反応混合物中のモノマーは無水マレイン酸、アリルトリメチルシラン、アクリル酸t−ブチルおよびメタクリル酸3−(3,5,7,9,11,13,15−ヘプタエチルペンタシク
    ロ[9.5.1.13,9.15,15.17,13]オクタ−シロキサン−1−イル)プロピルである請求項15記載の重合法。
  20. 置換基R1、R2、R3およびR4の炭素原子の総数は1〜6個の炭素原子である請求項11記載の重合法。
  21. アルキル置換テトラヒドロフラン溶媒は2−メチルテトラヒドロフラン、2−エチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、3−エチルテトラヒドロフラン、2−n−ブチルテトラヒドロフラン、3−ブチルテトラヒドロフラン、2,2−ジメチルテ
    トラヒドロフラン、3,3−ジメチルテトラヒドロフラン、2−t−ブチルテトラヒドロ
    フラン、2,2,5,5−テトラメチルテトラヒドロフランおよび2,5−ジメチルテトラヒドロフランからなる群より選択される請求項11記載の重合法。
  22. 共溶媒はプロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよび2−ヘプタノンからなる群より選択される請求項14記載の重合法。
  23. 本法により製造される酸無水物含有ポリマーは1〜2.6の多分散性を示す10,000〜40,000の分子量(Mw)を有する請求項11記載の重合法。
  24. 本法により製造される酸無水物含有ポリマーは1〜2.6の多分散性を示す10,000〜40,000の分子量(Mw)を有し、そしてポリマーのシリコン含有量は6〜14重量%である請求項16記載の重合法。
  25. 本法により製造される酸無水物含有ポリマーは1〜2.6の多分散性を示す10,000〜40,000の分子量(Mw)を有し、そしてポリマーのシリコン含有量は6〜14重量%である請求項17記載の重合法。
  26. 本法により製造される酸無水物含有ポリマーは1〜2.6の多分散性を示す10,000〜40,000の分子量(Mw)を有し、そしてポリマーのシリコン含有量は6〜14重量%である請求項18記載の重合法。
  27. 本法により製造される酸無水物含有ポリマーは1〜2.6の多分散性を示す10,000〜40,000の分子量(Mw)を有し、そしてポリマーのシリコン含有量は6〜14重量%である請求項19記載の重合法。
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