JP4125568B2 - 可搬型地絡検出センサ及び事故点探査システム - Google Patents

可搬型地絡検出センサ及び事故点探査システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可搬型地絡検出センサ及び事故点探査システムに関し、特に、架空配電線の事故に伴って生じたサージの発生を検出して事故点までの距離を標定する標定装置又は標定システムに使用される可搬型地絡検出センサ及びこの可搬型地絡検出センサを用いた事故点探査システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
架空配電線において地絡等による停電があった場合、送電支障時間を短縮するために迅速な復旧処理が要求されるが、そのためには、事故点の迅速な標定が必要になる。従来より実用化されている故障点の標定方式には、例えば、サージ受信方式やパルスレーダ方式がある。
【0003】
サージ受信方式においては、返送回線の伝送遅延時間を正確に把握しておく必要があるが、従来、誤差の発生は容認せざるを得なかった。この問題に対し、特許第2599613号では、親局と子局のそれぞれにGPS( Global Positioning System)受信機を設置し、これらGPS受信機によりGPS衛星からGPS信号を受信し、GPSのシステム時間に同期した基準クロック信号を生成し、この基準クロック信号に基づいて親局及び子局で基準クロック信号に同期したカウンタ信号を形成し、このカウンタ信号をサージ検出時に取得し、そのカウンタ数に対応するデジタル信号を生成する。子局のデジタル信号は通信回線を介して親局に送られ、親局のデジタル信号と比較演算することにより故障点までの距離を算出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の地絡検出センサ及び事故点探査システムによると、センサは架空配電線の装着場所に常時接続された固定設置であり、任意の区間(場所)に必要に応じて設置するという発想はなかった。もし、地絡検出センサを可搬型にできれば、地絡事故が起きそうな場所の架空配電線に所定期間だけ設置して監視を行ったり、在来の固定式の地絡検出センサでは検出できなかった事故点と思われる区間に緊急に設置して地絡点を標定する等が可能になると考えられる。仮に、従来の地絡検出センサを可搬型にしようとしても、6kV、22kV等の架空配電線の電圧値に対応した耐圧構造となるために大型化し、可搬型にすることは困難である。
【0005】
したがって、本発明の目的は、地絡検出センサの小型化及び軽量化を図って可搬型を可能にし、さらに架空配電線への着脱を簡単かつ安全に行えるようにした可搬型地絡検出センサを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、可搬型地絡検出センサを用いて地絡検出を行う際、架空配電線のどの場所に可搬型地絡検出センサが設置されても設置位置を特定して地絡点を特定できるようにした事故点探査システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、第1の特徴として、一次巻線としての架空配電線に2分割したコアを挟持させ、前記架空配電線に生じたサージ電流に応じた検出電流を前記コアに巻回された二次巻線から出力する検出用CTと、前記検出用CTの前記二次巻線に接続される一次巻線、及び前記検出電流を出力する二次巻線が設けられた絶縁用CTとを備え、前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、前記絶縁用CTは、そのコアが前記検出用CTのコアに対して約90度の角度をもつように配置されることを特徴とする可搬型地絡検出センサを提供する。
【0008】
この構成によれば、検出用CTと絶縁用CTが二段直列構成で接続されるため、6kV、22kVの架空配電線に装着された場合でも、検出用CTの耐電圧を低くすることができる。この検出用CTに接続された絶縁用CTの二次巻線は架空配電線に対して十分に絶縁され、出力信号の取り出しを安全に行うことができる。これにより、地絡検出センサの小型化、軽量化が図れることにより可搬型とすることができ、さらに架空配電線への着脱も簡単かつ安全に行えるようになる。
【0009】
本発明は、上記の目的を達成するため、第2の特徴として、一次巻線としての架空配電線に2分割したコアを挟持させ、前記架空配電線に生じたサージ電流に応じた検出電流を前記コアに巻回された二次巻線から出力すると共に、前記架空配電線の表面電位と同電位になるように前記架空配電線に静電的に結合した導電材を用いて作られた外筐部を備えた検出用PCTと、コンデンサ用誘電体の中心部に配設された筒状の導電体、この導電体及び前記コンデンサ用誘電体に同心円に配設されたコア、このコアに巻回された一次巻線及び前記検出電流を出力する二次巻線、及び前記コンデンサ用誘電体の外周面に配設されて前記筒状の導電体との間でコンデンサを形成する電極を有する絶縁用PCTとを備え、前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、前記絶縁用PCTは、そのコアが前記検出用PCTのコアに対して約90度の角度をもつように配置され、前記検出用PCTの前記外筐部と前記絶縁用PCTの前記筒状の導電体とを電気的に接続し、前記電極から前記架空配電線のサージ電圧に応じた検出電圧を出力することを特徴とする可搬型地絡検出センサを提供する。
【0010】
この構成によれば、検出用PCTは、架空配電線に装着されたとき、導電性の外筐部は架空配電線の表面電位と同電位になる。外筐部に電気的に接続された絶縁用PCTの導電体は外筐部と同一電位であり、筒状の導電体に対してコンデンサ用誘電体を介して配設された電極に電圧が印加される。したがって、架空配電線の表面電圧を検出用PCTを介して絶縁用PCT側から取り出すことができるため、検出用PCTが絶縁体の厚みの増加によって大型化するのを防止でき、かつ安全性も高めることが可能になる。
【0011】
本発明は、上記の目的を達成するため、第3の特徴として、一次巻線としての架空配電線に着脱自在に装着され、前記架空配電線に生じたサージ電流・電圧を出力する検出用PCTと前記検出用PCTに接続された絶縁用PCTを備えて構成される第1の電圧・電流検出センサと、前記第1の電圧・電流検出センサが装着された前記架空配電線経路上の他の場所に装着される前記第1の電圧・電流検出センサと同一の構成及び機能の検出用PCT及び絶縁用PCTを備えて構成される第2の電圧・電流検出センサと、前記第1及び第2の電圧・電流検出センサのそれぞれの設置場所においてGPS( Global Positioning System)衛星からGPS情報を受信する第1及び第2のGPS装置と、前記第1及び第2の電圧・電流検出センサがそれぞれ出力する検出信号を処理すると共に前記第1及び第2のGPS装置がそれぞれ出力するGPS情報を処理して前記第1及び第2の電圧・電流検出センサのそれぞれの位置を特定して前記架空配電線に発生した事故点を探査する探査装置とを備え、前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、前記絶縁用PCTは、そのコアが前記検出用PCTのコアに対して約90度の角度をもつように配置されること特徴とする事故点探査システムを提供する。
【0012】
この構成によれば、架空配電線の任意の2点に設置される電圧・電流検出センサは、検出用PCTと絶縁用PCTの組み合わせにより耐電圧特性と安全性を向上させており、この構成による第1及び第2の電圧・電流検出センサを架空配電線の地絡検出を行いたい区間の両端に設置し、それぞれのセンサに第1及び第2のGPS装置を対応させ、GPS衛星から受信したGPS情報が探査装置に取り込まれ、第1及び第2の電圧・電流検出センサの位置を特定して架空配電線に発生した事故点を探査する。架空配電線の地絡検査区間内で地絡が発生すると、この地絡によるサージは第1及び第2の電圧・電流検出センサによって検出されてデータ処理が行われる。したがって、可搬型の電圧・電流検出センサを用いた場合でも、その設置位置を特定し、地絡発生点を特定可能な事故点探査システムを提供することが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明による可搬型地絡検出センサを示す。
6kV、22kV等に用いられる三相の架空配電線1a,1b,1cのそれぞれには、可搬型のPCT(Potential Current Transformer )センサ2,3,4が装着され、この3つのPCTにより可搬型地絡検出センサが形成される。
架空配電線が単相であれば、PCTセンサ2〜4の内のいずれか2つによって可搬型地絡検出センサが形成される。PCTセンサ2〜4の二次側出力端は並列接続され、この並列接続ラインには零相電流検出部5が接続され、この零相電流検出部5により三相の架空配電線のいずれかに発生したサージに基づく零相電流が検出される。この零相電流の検出信号は、モデムを通して営業所、現地等に通知される。
【0014】
PCTセンサ2〜4のそれぞれは同一構成である。PCTセンサ2は、低圧用分割CT(以下、検出用CTという)100aと絶縁用CT200aを備えて構成されている。同様に、PCTセンサ3は検出用CT100bと絶縁用CT200bを備え、PCTセンサ4は検出用CT100cと絶縁用CT200cを備えて構成されている。検出用CT100a(100b,100c)と絶縁用CT200a(200b,200c)は、そのコア間の角度が約90度を成すように配置されている。検出用CT100a〜100cは地絡事故等における各相のサージ電流を検出し、絶縁用CT200a〜200cは耐電圧を負担し、検出用CT100a〜100cの二次出力と大地アースとを絶縁する。このような検出用CTと絶縁用CTの組み合わせによるPCTセンサ2〜4によって、地絡検出センサの軽量化、高信頼性の確保、及び安全性の向上が可能になる。
【0015】
図2は、検出用CT100a,100b,100cと絶縁用CT200a,200b,200cの接続(結線)を示す。検出用CT100a〜100cは架空配電線を一次巻線とし、リング形で2分割された構造のコア130a,130b,130cと、これらコアのそれぞれに50ターンを巻回した二次巻線700a,700b,700cとを備えて構成されている。一方、絶縁用CT200aは、リング形のコア201a、一次巻線202a、及び二次巻線203aを備えて構成されている。一次巻線202a及び二次巻線203aはコア201aに巻回され、一次巻線202aは2〜10ターン、二次巻線203aは300ターンである。同様に、絶縁用CT200bは、コア201b、一次巻線202b、及び二次巻線203bを備えて構成され、各巻線のターン数は絶縁用CT200aと同一である。さらに、絶縁用CT200cは、コア201c、一次巻線202c、及び二次巻線203cを備えて構成され、各巻線のターン数は絶縁用CT200a及び200bと同一である。検出用CT100a〜100cの二次巻線700a,700b,700cと絶縁用CT200a〜200cの一次巻線202a,202b,202cとは、接続ケーブル301a,301b,301cにより接続されている。さらに、絶縁用CT200a〜200cの二次巻線203a,203b,203cは、接続ケーブル302a,302b,302cを介して並列接続され、この並列接続ラインには零相電流検出部5が接続されている。絶縁用CT200a〜200cの一次巻線202a〜202cを2〜10ターンとすることにより、高周波残留特性を向上させることができ、地絡時の立ち上がり時刻を正確に計測できるようになる。
【0016】
図3は、本発明による可搬型地絡検出センサを形成するPCTセンサの1相分の外観図を示す。また、上記したように、PCTセンサ2〜4は同一構成であるので、ここではPCTセンサ2のみについて説明する。
【0017】
上部には検出用CT100aが配設され、この検出用CT100aの下部には絶縁用CT200aが配設されている。検出用CT100aのコアと絶縁用CT200aのコアとは、約90度の角度を持つように配置されており、これによって絶縁用CT200aが外部磁界から受ける影響を少なくすることができる。
【0018】
検出用CT100aは、内部に架空配電線(図1又は図2の1a)の下側が介在すると共に半円形のコア130aを内蔵する下側ケーブル押さえ101、この下側ケーブル押さえ101の上方に対向配置されると共に内部に架空配電線の上側が介在し、前記半円形のコア130aに対峙して磁路を形成する半円形のコアを内蔵した上側ケーブル押さえ102、この上側ケーブル押さえ102の両側に配設されたサブガイド103a、上側ケーブル押さえ102を覆う上ケース104、下側ケーブル押さえ101と絶縁用CT200a(コア201aを内蔵)を保持するハウジング105、このハウジング105に内挿されたリンク回転軸106、このリンク回転軸106に結合されると共に上ケース104とハウジング105を摺動自在に結合するスライドネジ107、絶縁用CT200aの下部に取り付けられた樹脂(例えば、エポキシ樹脂)モールドによる絶縁部108、スライドネジ107の近傍に立設された接点プローブ台109、下側ケーブル押さえ101及び上側ケーブル押さえ102の片側から対向するように立設された2本のメインガイド110、サブガイド103aに対向させて下側ケーブル押さえ101の両端に設けられた半円形のサブガイド押さえ111a、サブガイド103aとサブガイド押さえ111aに係合されるガイドピン112、上側ケーブル押さえ102の片側に張り出すように設けられたスロープ部113、コア201aの中心部に配設されたパイプ114(例えば、アルミニウム製)、及び絶縁部108から引き出された接続ケーブル115、下側ケーブル押さえ101及びハウジング105を保持すると共にコア201aを保護する下ケース160、リンク回転軸106の下端に取り付けられて装着棒が着脱されるリンクカラー190を備えて構成されている。なお装着棒は、先端部をリンクカラー190に係合させ、PCTセンサ2〜4のそれぞれを架空配電線に装着する際、可搬型地絡検出センサを持ち上げるための竿状の治具である。
【0019】
検出用CT100a内の架空配電線1aの介在部の内径が架空配電線1aの直径より大きい場合、その空間には各種電線サイズに対応したスペーサを介在させる。このスペーサは、導電ゴム等を用いて製作される。
【0020】
図4は、図3に示したPCTセンサ2の絶縁用CT200aに一次巻線としての架空配電線1aを装着した状態を示す。ここでは、PCTセンサ2を架空配電線1aに装着した場合を示しているが、その巻線方法は他のPCTセンサ3,4においても同じである。
【0021】
絶縁用CT200aにおける一次巻線202aは、絶縁被覆ケーブル(パイプ114内に必要な本数を通せる程度の直径を有する)をパイプ114内を潜らせ、下ケース160内の絶縁部108の外側からコア201aの半径部分に2〜10ターンを巻回している。なお、絶縁用CT200aの二次巻線203a(図2に図示)は、絶縁部108の中のコア201aに巻回されているので、図4では外部から見ることができない。二次巻線203aに接続されるケーブルは、絶縁部108内を通して外部にケーブル302a(図3のケーブル115に相当)として引き出されている。なお、図4に示す絶縁部108は、22kV程度の架空配電線を対象にしているので、6kV程度の架空配電線に装着する場合には、更に簡略な構造にすることもできる。
【0022】
一次巻線202aをコアの絶縁部108の表面に装着したことにより、必要な耐電圧に合わせて一次巻線202a用の絶縁ケーブルの種類を選択することができ、一次巻線202aを内部に組み込む構造に比べて絶縁処理が容易になるほか、絶縁用CTの小型化を図ることができる。
【0023】
次に、図5を参照して、検出用CTのコアと絶縁用CTのコアに約90度の角度を設けた理由について説明する。段落番号〔0014〕及び〔0017〕で概説したように、本発明の可搬型地絡検出センサにおいては、例えば、架空配電線1aに装着したPCTセンサ2の場合、検出用CT100aのコア130aと絶縁用CT200aのコア201aの角度が約90度を成すように配置している(他の架空配電線1b,1cにおいても同様)。図5の(a)に示すように、検出用CT100aは架空配電線1aによる磁界180の発生方向とコア130aの周回方向が一致し、二次巻線170には磁界180による起電力が発生する。一方、絶縁用CT200aにおいては、図5の(b)に示すように、検出用CT100aと同じ配置にした場合、架空配電線1aとの間に距離が生じるが、少なくはなるものの磁界180が検出用CT100aと同様に付与されるため、二次巻線203aには若干の起電力が発生する。この起電力は小レベルの地絡検出に対しては妨害となる。次に、図5の(c)に示すように絶縁用CT200aを検出用CT100aに対して90度の角度をもって配置し、架空配電線1bの磁界180が絶縁用CT200aの開口部を通過するように配置した場合、二次巻線203aには起電力が生じなくなる。この結果、小レベルの地絡に対する検出が可能になる。この様な理由から、コア201aを図5の(c)のように配置している。
【0024】
PCTセンサ2〜4を可搬型にした場合、一旦、架空配電線1a〜1cに装着したPCTセンサ2〜4は、使用が終了した時点で取り外すことが前提となる。この場合、架空配電線1a(1b,1c)に単にPCTセンサ2(3,4)を装着したのみでは、降水時に架空配電線1a(1b,1c)の表面を伝わってPCTセンサ2(3,4)内に雨水が侵入し、電圧検出特性、耐電圧特性、絶縁特性等を劣化させることになる。そこで本発明では、以下に述べる防水構造を採用している。
【0025】
図6は、図3のPCTセンサ2の下側ケーブル押さえ101と上側ケーブル押さえ102を密接させた状態を示す(図6では、図3に示した下側部分の図示を省略している)。
【0026】
図7は、図6のPCTセンサのA−A断面を示す。外部から雨水が侵入する部分は、下側ケーブル押さえ101と上側ケーブル押さえ102の接触面、及びサブガイド103a,103bとサブガイド押さえ111a,111bの取り付け部の内周部である。そこで、図4における下側ケーブル押さえ101と上側ケーブル押さえ102の架空配電線の介在部(凹部116a,116b)の両端部に封止部材を設けている。すなわち、図7に示すように、サブガイド103a及びサブガイド押さえ111a側(図の右側)には、上下に2分割された半円筒形のスポンジパッド117a,117bを配設し、サブガイド103b及びサブガイド押さえ111b側(図の左側)には、同様に上下に2分割された半円筒形のスポンジパッド118a,118bを配設している。
【0027】
さらに、スポンジパッド117aの内側にはOリング119a,120aを並列に配設し、スポンジパッド117bの内側にはOリング119b,120bを並列に配設し、スポンジパッド118aの内側にはOリング121a,122aを並列に配設し、スポンジパッド118bの内側にはOリング121b,122bを並列に配設している。更に、下側ケーブル押さえ101と上側ケーブル押さえ102の接触面には、架空配電線(1a)を挟んで両側に各1本(図6では左右、図7では手前と奥側)の棒状のパッキン123(図7では、片側のみを示す)が設けられている。なお、コア101a及びコア102aは、アルミ成形部材125a,125bによって保持されている。このアルミ成形部材125a,125bの内面は、サブガイド103a,103bの内面の半円と同一径に加工されている。図7の様な構成により、架空配電線(1a)の表面を伝わってセンサ内部に雨水が侵入するのを防止することが可能になり、上記した諸特性の劣化を防止することができるようになる。
【0028】
〔第2の実施の形態〕
図8は、可搬型地絡検出センサの第2の実施形態を示す。ここでは、一相分のPCTセンサ2についてのみ図示している。一般に、地絡検出では、電流検出と同時に電圧検出も行われる。その理由は、電流検出のみでは、地絡位置が可搬型地絡検出センサに対して左右のどちらで発生しているかを把握できないためである。従来の電圧検出用のセンサは、架空配電線に2分割した筒状の絶縁体を介在させ、この絶縁体の表面に金属電極を設け、絶縁体との間にコンデンサを形成して金属電極から電圧を取り出している。しかし、かかる構成では、架空配電線が22kVの様な高電圧の場合、絶縁体の厚みを大きくする必要があり、センサが大型化している。そこで、本発明では、小型化を図るため、以下の様な構成としている。
【0029】
図8においては、構成を原理的に示すため、図3における検出用CT100aと絶縁用CT200aを分離した状態で示しているが、図3及び図4に示したように、検出用CT100aと絶縁用CT200aが一体化されていてもよい。なお、ここでは、電圧の検出を含むことから、上記した検出用CT及び絶縁用CTは、検出用PCT及び絶縁用PCTと表現する。また、ここでは1相分についてのみ示し、更に、PCTセンサ2〜4は全て同一構造であるので、PCTセンサ2についてのみ説明する。そして、PCTセンサ2は、検出用PCT400と絶縁用PCT500を備えるものとする。また、図示を省略しているが、図8の構成においては、電圧検出と同時に電流検出も図1及び図2で説明した巻線構成及び結線により行うが、ここでは図示及び説明を省略する。
【0030】
図8に示すように、検出用PCT400は、前記した検出用CT100a〜100cと同様に、上下に二分割された上ケース401aとハウジング401bにはコア(図示しないが、図2で説明した巻線構造及びターン数を有する)が内蔵され、このコアの中心部には絶縁材で被覆された架空配電線1aが挿通される。上ケース401aとハウジング401bは、その全体にアルミニウム等の低抵抗の金属材料が用いられ、両者は電気的に接続されることにより、同電位になっている。この上ケース401aとハウジング401bの中心には、上下2分割で合体したときに円筒形になる構造の導電ゴム402a,402bが架空配電線1aに外嵌させた状態で配設される。そして、導電ゴム402a,402bは、架空配電線1aの直径が小さい場合には、線種に合わせた導電ゴム402a,402bを予め用意しておき、最適なサイズに交換する。これにより、電圧検出が効果的に行われるようになる。
【0031】
このように、上ケース401aとハウジング401bを導電材(金属)としたことにより、この一対のケース部材を高周波電流を検出するための電圧検出用電極として用いることができる。したがって、従来のようにケース内及びハウジング内の絶縁を考える必要がなくなり、耐圧の低い内部構造とすることが可能になり、小型軽量化を図ることが可能になる。
【0032】
図9及び図10は絶縁用PCT500の詳細構造を示す。図9は図8の絶縁用PCT500のC−C断面を示し、図10は図8の絶縁用PCT500のB−B断面を示す。
【0033】
絶縁用PCT500は、コア503の中心部にアルミパイプ501が挿通されており、このアルミパイプ501が検出用PCT400との接続のための接続端子として用いられる。このアルミパイプ501と検出用PCT400のハウジング401b(又は、上ケース401a)とは、図8に示すように、テフロン(R)同軸ケーブル等による接続ケーブル600によって接続されている。したがって、検出用PCT400の金属筐体部分とアルミパイプ501とは同一電位になる。接続ケーブル600とアルミパイプ501の接続はネジ502によって行われる。更に、絶縁用PCT500の下部には、図3に示した構造の絶縁部108が取り付けられ、その内部にはコアに巻回された二次巻線に接続された接続ケーブル302aと、後述する銅電極505に接続された接続ケーブル507が挿通されている。
【0034】
図9及び図10に示すように、円筒形のコア503がアルミパイプ501と同心円に配設され、このコア503には絶縁被覆508の施された二次巻線504が巻回されている(一次巻線202aは図4に示した通りである)。巻線504の内周面には銅電極505が配設されている。コア503、二次巻線504、及び銅電極505は、エポキシ樹脂の成形によるハウジング506によって保持されている。このハウジング506を樹脂成形する際、絶縁部108も同時に一体成形される。アルミパイプ501と銅電極505は中間に介在している樹脂材509(絶縁部108の一部)を介してコンデンサが形成される。したがって、アルミパイプ501に電位が生じると、その電圧を銅電極505から取り出すことができる。
【0035】
このように、絶縁用PCT500におけるアルミパイプ501は、数ターン分の電流検出用の一次巻線202aを通せる程度の直径があればよいので、電圧検出が可能な検出センサとしては極めて小型にすることが可能になる。
【0036】
図11は、本発明の可搬型地絡検出センサ(PCTセンサ2〜4)における残留電流特性・高周波特性を示す。この場合の残留電流特性は、22kVの架空配電線に最大600Aの電流が流れている場合の特性を示している。また、コア材は、検出用CT100a〜100cにおいてはパーマロイ等の高透磁率材が用いられ、絶縁用CT(200a〜200c)においては高周波特性に優れたフェライト等のコア材が用いられている場合である。地絡検出を行う場合、図1に示した様に、三相(単相の配電線では2相)のそれぞれにPCTセンサ(2〜4)が装着され、その出力電流の合成値を検出処理に用いている。その際、3つのPCTセンサの性能及び特性が全て同じであれば、通常時における零相出力は零になる。しかし、3つのPCTセンサの1つでも他のPCTセンサに対して感度差を生じていれば、残留電流が発生する。この残留電流の値が大きくなると、検出誤差が顕著になる。したがって、残留電流は小さいほど望ましい。一方、コアの周波数特性が悪いと、磁気飽和によって地絡検出時の波形の立ち上がり特性の悪化や信号波形の劣化を招き、地絡点を正確に出せなかったり、波形観測に影響を与える。したがって、コアの周波数特性は、できるだけ高周波域にまで伸びていることが望ましい。
【0037】
図11に示すように、コア材が高透磁率を示すほど高周波特性が悪くなるが、逆に残留電流は小さくなる。つまり、1種類のコア材で満足できる高周波特性と残留電流特性を得ることはできない。図11から明らかなことは、高周波特性と残留電流特性の調和した地絡検出センサを実現しようとすれば、高透磁率の占める割合が50%程度のコア材を用いればよいことがわかる。しかし、それぞれの特性を顕著に有するパーマロイとフェライトを組み合わせようとしても、検出用CTは2分割するためにパーマロイとフェライトを用いた複合構造は困難であり、パーマロイに珪素鋼板を組み合わせようとすれば錆が発生し易くなるために、屋外での使用が難しくなる。
【0038】
しかし、本発明者らは、図1〜図3に示したように、本発明に係るPCTセンサが2つのCTの組み合わせになっていることに着目し、残留電流を低減しながら、高周波特性にも優れる地絡検出センサ(PCTセンサ2〜4)を得ることに成功した。すなわち、2分割を行っても磁気的な特性変化が生じ難く錆が発生しないパーマロイを検出用CTのコアに用い、2分割する必要の無い絶縁用CTにはフェライトを用いた構成とすることにより、可搬型地絡検出センサ全体として見たときに、適度の高周波特性と残留電流特性を併せ持つコア特性を得ることができた。高周波特性と残留電流特性が調和した特性は、図11に示す2つの特性が交差する近辺である。この特性は、2つのコアの断面積を最適に設定することにより達成され、所望の高周波特性と残留電流特性が得られるように、パーマロイによるコアの断面積とフェライトによるコアの断面積の比率を設定すればよい。
【0039】
図12は、本発明による事故点探査システムを示す。この事故点探査システムは前記した第1又は第2の実施の形態に示したPCTセンサを用いて構成される。ここでは、架空配電線は地絡事故を発生した1相分のみを示し、一端に設置するPCTセンサは、図1に示したPCTセンサと同一構成のPCTセンサ21と22を用いるものとする。
【0040】
架空配電線1aの設定した区間の両端には、PCTセンサ21,22が接続され、それぞれには接続ケーブル23,24を介して検出装置25,26が接続されている。さらに、検出装置25,26にはGPS装置27,28が接続されている。GPS装置27,28は、PCTセンサ21,22の設置位置を特定するために用いられ、GPS衛星からGPS情報をアンテナ29,30により受信し、位置情報を検出装置25,26へ提供する。検出装置25,26には無線又は有線を介して通信網31が接続され、この通信網31には地絡等の発生を監視している営業所32等の探査装置(図示せず)が接続されている。なお、探査装置が検出装置25,26の機能を持ち、PCTセンサ21,22及びGPS装置27,28が出力する情報を有線又は無線で取り込む構成であってもよい。
【0041】
図12において、架空配電線1a上のPCTセンサ21と22の間のP点で地絡Sが発生すると、サージ33a,33b(サージ電圧又はサージ電流)が発生し、サージ33aは架空配電線1aの一方(図の左側)を伝搬してPCTセンサ21に到達し、サージ33bは架空配電線1aの他方(図の右側)を伝搬してPCTセンサ22に到達する。PCTセンサ21の検出信号は検出装置25に入力され、モデム等によるデータ伝送に適した信号形式に変換される。同様に、PCTセンサ22の検出信号は検出装置26に入力され、モデム等によるデータ伝送に適した信号形式に変換される。一方、GPS装置27,28においては、GPS衛星からGPS情報を受信しており、このGPS情報に基づいてPCTセンサ21及び22の位置が検出装置25,26により算出される。検出装置25,26は、算出した位置情報と生成した検出データをモデム等及び通信網31を介して営業所32へ送信する。営業所32では、検出装置25及び検出装置26からの検出データの時間差から、PCTセンサ21又はPCTセンサ22から地絡点までの距離を探査装置により算出して標定する。
【0042】
本発明の事故点探査システムによれば、PCTセンサ21,22の設置位置をGPS装置27,28によって特定できるので、PCTセンサ21,22は、架空配電線1aがビル内、長いトンネル内、森林内、地下等に布設されている場合を除き、任意の場所に設置して事故発生場所を特定することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明の可搬型地絡検出センサによれば、検出用CTと絶縁用CTが二段直列構成で接続されるため、6kV、22kVの架空配電線に装着された場合でも検出用CTの耐電圧を低くすることができ、更に、この検出用CTに接続された絶縁用CTの二次巻線は架空配電線に対して十分に絶縁され、出力信号の取り出しを安全に行うことができるため、地絡検出センサの小型化、軽量化が図れるために可搬型とすることができ、さらに架空配電線への着脱も簡単かつ安全に行えるようになる。
【0044】
また、本発明の他の可搬型地絡検出センサによれば、1相分を構成するPCTセンサの検出用PCTは外筐部を金属製にし、更に絶縁PCTにおいては導電体と電極を誘電体を介して配置することによりコンデンサを形成し、前記外筐部と前記導電体を接続して導電体を架空配電線の絶縁表面と同電位にし、コンデンサを通して電極から架空配電線の表面電圧を検出するようにしたので、検出用PCTの大型化を防止できると共に、安全性も高めることが可能になる。
【0045】
本発明の事故点探査システムによれば、架空配電線の任意の2点に設置される電圧・電流センサは、検出用PCTと絶縁用PCTの組み合わせにより耐電圧特性と安全性が確保されると共に、架空配電線の地絡検査区間内で地絡が発生すると、この地絡によるサージが検出され、一方、GPS衛星からのGPS情報がGPS装置により取得され、このGPS情報とサージ検出結果が探査装置に取り込まれ、第1及び第2の電圧・電流検出センサの位置を特定して架空配電線に発生した事故点が探査されるシステムとしたことにより、可搬型の電圧・電流検出センサを用いた場合でも、地絡発生点を特定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可搬型地絡検出センサの第1の実施の形態を示す接続図である。
【図2】図1の検出用CTと絶縁用CTの接続を示す接続図である。
【図3】本発明に係るPCTセンサの外観を示す側面図である。
【図4】図3の絶縁用CTに一次巻線を装着した状態を示すPCTセンサの正面図である。
【図5】検出用CTのコアと絶縁用CTのコアの間に約90度の角度を設けた理由を説明する説明図である。
【図6】図3のPCTセンサの上側ケーブル押さえと下側ケーブル押さえを密接させた状態を示す部分正面図である。
【図7】図6のPCTセンサのA−A断面図である。
【図8】本発明の可搬型地絡検出センサの第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図9】図8の絶縁用PCTのC−C断面を示す断面図である。
【図10】図8の絶縁用PCTのB−B断面を示す断面図である。
【図11】本発明の可搬型地絡検出センサにおける残留電流特性及び高周波数特性を示す特性図である。
【図12】本発明の事故点探査システムの構成を示す接続図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 架空配電線
2,3,4 PCTセンサ(電圧・電流検出センサ)
5 零相電流検出部
21,22 PCTセンサ(電圧・電流検出センサ)
23,24 接続ケーブル
25,26 検出装置
27,28 GPS装置
31 通信網
32 営業所
100a,100b,100c 低圧用分割CT(検出用CT)
101 下側ケーブル押さえ
101a,102a コア
102 上側ケーブル押さえ
103a,103b サブガイド
104 上ケース
105 ハウジング
106 リンク回転軸
107 スライドネジ
108 絶縁部
109 接点プローブ台
110 メインガイド
111a,111b サブガイド押さえ
112 ガイドピン
113 スロープ部
114 パイプ
115 接続ケーブル
116a,116b 凹部
117a,117b,118a,118b スポンジパッド
119a,119b,120a,120b Oリング
121a,121b,122a,122b Oリング
123 棒状のパッキン
125a,125b アルミ成形部材
130a,130b,130c コア
160 下ケース
190 リンクカラー
200a,200b,200c 絶縁用CT
201a,201b,201c コア
202a,202b,202c 一次巻線
203a,203b,203c 二次巻線
301a,301b,301c 接続ケーブル
302a,302b,302c 接続ケーブル
400 検出用PCT
401a 上ケース
401b ハウジング
402a,402b 導電ゴム
500 絶縁用PCT
501 アルミパイプ
503 コア
504 二次巻線
505 銅電極
506 ハウジング
507 接続ケーブル
508 絶縁被覆
509 樹脂材
700a,700b,700c 二次巻線

Claims (4)

  1. 一次巻線としての架空配電線に2分割したコアを挟持させ、前記架空配電線に生じたサージ電流に応じた検出電流を前記コアに巻回された二次巻線から出力する検出用CTと、
    前記検出用CTの前記二次巻線に接続される一次巻線、及び前記検出電流を出力する二次巻線が設けられた絶縁用CTとを備え
    前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、
    前記絶縁用CTは、そのコアが前記検出用CTのコアに対して約90度の角度をもつように配置されることを特徴とする可搬型地絡検出センサ。
  2. 前記検出用CTは、前記架空配電線を両側から把持及び解除可能な一対の押さえ部材と、
    前記一対の押さえ部材により前記架空配電線を把持したとき、前記一対の押さえ部材の対向面を水滴等から封止する第1の封止部材と、
    前記一対の押さえ部材以外の部分の対向面を封止する第2の封止部材とを備えることを特徴とする請求項1記載の可搬型地絡検出センサ。
  3. 一次巻線としての架空配電線に2分割したコアを挟持させ、前記架空配電線に生じたサージ電流に応じた検出電流を前記コアに巻回された二次巻線から出力すると共に、前記架空配電線の表面電位と同電位になるように前記架空配電線に静電的に結合した導電材を用いて作られた外筐部を備えた検出用PCTと、
    コンデンサ用誘電体の中心部に配設された筒状の導電体、この導電体及び前記コンデンサ用誘電体に同心円に配設されたコア、このコアに巻回された一次巻線及び前記検出電流を出力する二次巻線、及び前記コンデンサ用誘電体の外周面に配設されて前記筒状の導電体との間でコンデンサを形成する電極を有する絶縁用PCTとを備え、
    前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、
    前記絶縁用PCTは、そのコアが前記検出用PCTのコアに対して約90度の角度をもつように配置され、
    前記検出用PCTの前記外筐部と前記絶縁用PCTの前記筒状の導電体とを電気的に接続し、前記電極から前記架空配電線のサージ電圧に応じた検出電圧を出力することを特徴とする可搬型地絡検出センサ。
  4. 一次巻線としての架空配電線に着脱自在に装着され、前記架空配電線に生じたサージ電流・電圧を出力する検出用PCTと前記検出用PCTに接続された絶縁用PCTを備えて構成される第1の電圧・電流検出センサと、
    前記第1の電圧・電流検出センサが装着された前記架空配電線経路上の他の場所に装着される前記第1の電圧・電流検出センサと同一の構成及び機能の検出用PCT及び絶縁用PCTを備えて構成される第2の電圧・電流検出センサと、
    前記第1及び第2の電圧・電流検出センサのそれぞれの設置場所においてGPS( Global Positioning System)衛星からGPS情報を受信する第1及び第2のGPS装置と、
    前記第1及び第2の電圧・電流検出センサがそれぞれ出力する検出信号を処理すると共に前記第1及び第2のGPS装置がそれぞれ出力するGPS情報を処理して前記第1及び第2の電圧・電流検出センサのそれぞれの位置を特定して前記架空配電線に発生した事故点を探査する探査装置とを備え
    前記検出用CTに残留電流特性に優れる高透磁率のコア材を用いるとともに、前記絶縁用CTに高周波特性に優れるコア材を用い、
    前記絶縁用PCTは、そのコアが前記検出用PCTのコアに対して約90度の角度をも つように配置されること特徴とする事故点探査システム。
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