JP4124794B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは金属ベルトとの接着性能及び低発熱性が改良されたタイヤ用ゴム組成物をベルトコート用ゴム及び/又はベルトエッジクッションに用いた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて金属製のベルトとゴムとの接着性能は、タイヤが複合材である観点からも重要であることはいうまでもなく、この接着性能が低いとタイヤセパレーションなどの故障につながることになる。その対策として、コバルト(Co)塩の配合や加硫促進剤の変更によって接着反応を優位にする手法が試みられているが(非特許文献1参照)発熱性が悪化するという問題がある。
日本ゴム協会誌65巻及び70頁(1992年)
従って、本発明の目的は、金属ベルトとの接着性能及び低発熱性が改良されたゴム組成物をベルトコート用ゴム及び/又はベルトエッジクッションに用いた空気入りタイヤ提供することにある。
本発明に従えば、(A)天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)を少なくとも30重量部以上含むジエン系ゴム100重量部、
(B)式(I):
Figure 0004124794
(式中、R1 ,R2 及びR3 は、独立に、水素又は炭素数1〜20のヘテロ原子及び/又は置換基を有してもよい有機基であり、Xは炭素数2〜20のヘテロ原子及び/又は置換基を有してもよい有機基である。)
で表されるカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物0.1〜5重量部、
(C)よう素吸着量が70〜140(g/kg)、DBP吸収量が60〜180(10-53/kg)のカーボンブラック20〜80重量部並びに
(D)有機金属塩を金属含有量として0.05〜0.5重量部
を含んでなるタイヤ用ゴム組成物をベルトコート用ゴム及び/又はベルトエッジクッションに用いた空気入りタイヤが提供される
本発明によれば、カルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物を加硫促進剤としてゴム組成物に配合することにより、空気入りタイヤの金属ベルトとの接着性能の向上と低発熱性との両立を可能にした。
本発明者らは、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、カルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物を加硫促進剤として、ゴム成分、特定のカーボンブラック及び有機金属塩と共に、ゴム組成物中に配合することによって、タイヤの金属ベルトとの接着性能の向上と低発熱性との両立を可能にすることに成功した。
本発明のゴム組成物に成分(A)として配合されるゴム成分は、ジエン系ゴム100重量部中に天然ゴム(NR)及び/又はポリイソプレンゴム(IR)を少なくとも30重量部以上、好ましくは40〜90重量部を配合する。NR及び/又はIRの配合量が少ないと強度が不足するので好ましくない。本発明において使用することのできる他のジエン系ゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、具体的にはブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴムなどをあげることができる。
本発明によれば、前記一般式(I)のカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物を、ジエン系ゴム100重量部当り、0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜4.5重量部配合する。このカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物(I)の配合量が少ないと硬度が不足するので好ましくなく、逆に多いと破断伸びが不足するので好ましくない。
本発明において使用するカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物(即ち本発明のジスルフィドのアミン塩化合物)は、前記式(I)で表わされる化合物であり、その詳細は平成18年8月14日に出願の特願2006−221258号出願に記載の通りである(引用によりこの出願の内容を本明細書に組み入れるものとする)。具体的には、前記式(I)において、R1 ,R2 及びR3 は、それぞれ独立に、水素又は炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の有機基であることができ、そのような有機基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ステアリル基などの鎖式炭化水素基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基などの環式炭化水素基が挙げられる。それら有機基の鎖内に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。そのような有機基の例としては、例えば、メトキシプロピル基、メトキシエチル基、テトラヒドロフルフリル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシシクロヘキシル基等が挙げられる。R1 及びR2 は、それらが結合している窒素原子と共に、複素環基、例えばイミダゾール基、トリアゾール基、ピラゾール基、アジリジン基、ピロリジン基、ピペリジン基、モルホリン基、チアモルホリン基等の基を形成していてもよい。R1 及びR2 がそれらが結合している窒素原子と共に複素環基を形成している場合には、さらにその複素環上に置換基を有していてもよい。この置換基の例としては、例えばメチル、エチルなどのアルキル基;ブロモ、クロロなどのハロゲン基;ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、エステル基等が挙げられる。
前記式(I)において、Xは、置換基を有していてもよい炭素数2〜20の、好ましくは炭素数2〜12の、鎖式炭化水素基もしくは脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及び複素環基から選ばれる有機基である。この有機基の例としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ヘキシレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基、チアゾール基、チアジアゾール基、ピルジルナフチレン基等が挙げられる。Xが鎖式炭化水素基又は脂環式炭化水素基である場合には、Xは、その炭素鎖内に、窒素原子、酸素原子、硫黄原子から成る群から選ばれるヘテロ原子を有していてもよく、メチル、エチルなどのアルキル基、ブロモ、クロロなどのハロゲン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基などを有してもよい。
本発明に係るジスルフィドのアミン塩化合物(I)は、下記反応式(1)に示すように、前記式(II)で示される1つの分子にカルボン酸を有するジスルフィド化合物(式中、Xは前記定義の通りである)と前記式(III)のアミン類(式中、R1 ,R2 及びR3は前記定義の通りである)とを反応させることにより製造することができる。この反応には酸化剤や触媒などを必要とすることなく、適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、プロパノールなどの脂肪族アルコール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類など)中で式(II)及び式(III)の化合物を混合反応させることによって、製造することができる。
Figure 0004124794
本発明の別の態様によれば、前記ジスルフィドのアミン塩化合物(I)は、下記反応式(2)に示すように、1つの分子にカルボン酸を含有するチオール化合物(IV)とアミン(III)との反応を酸化剤の存在下で反応させることによって製造することができる。
Figure 0004124794
前記反応式(1)及び(2)において、アミン(III)は、ジスルフィド化合物(II)又はチオール化合物(IV)に対して、化学量論的に過剰量(例えば1.01〜1.15当量)で反応させるのが好ましい。
前記反応式(1)において、出発原料として用いられるカルボン酸含有ジスルフィド化合物(II)の具体例としては、例えば、ジチオジグリコール酸、ジチオジプロピオン酸、ジチオサリチル酸、ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)などがあげられる。一方、反応式(2)で用いられる式(IV)で表わされるチオール化合物としてはメルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、チオサリチル酸、チオニコチン酸などがあげられる。
一方、上記式(III)で表されるアミンの具体例としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン,ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、exo−2−アミノノルボルナン、2−メトキシエチルアミン、ビス(2−メトキシエチル)アミン、テトラフルフリルアミン、モルホリン、チオモルホリン、1−メチルピペラジン、2−メチルイミダゾール、エタノールアミン、2−アミノシクロヘキサノール、ピペラジン、2−ピペラジンメタノール、2−ピペラジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンなどが挙げられる。
前記反応式(2)に使用することができる酸化剤としては、特に制限はないが、次の化合物が挙げられる。塩素酸ナトリウム、塩素酸カリウム、塩素酸アンモニウムなどの塩素酸塩類;過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウムなどの過塩素酸塩類;過酸化リチウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどの無機過酸化物;亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムなどの亜塩素酸塩類;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどの臭素酸塩類;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウムなどの硝酸塩類;ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸カルシウムなどのヨウ素酸塩類;過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなどの過マンガン酸塩類;重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウムなどの重クロム酸塩類;過ヨウ素酸ナトリウムなどの過ヨウ素酸塩類;メタ過ヨウ素酸などの過ヨウ素酸;無水クロム酸(三酸化クロム)などのクロム酸化物;二酸化鉛などの鉛酸化物;五酸化二ヨウ素などのヨウ素酸化物;亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムなどの亜硝酸塩類;次亜塩素酸カルシウムなどの次亜塩素酸塩類;三塩素化イソシアヌル酸などの塩素化イソシアヌル酸;ペルオキソ二硫酸アンモニウムなどのペルオキソ二硫酸塩類;ペルオキソホウ酸アンモニウムなどのペルオキソホウ酸塩類;過塩素酸;過酸化水素;硝酸;フッ化塩素、三フッ化臭素、五フッ化臭素、五フッ化ヨウ素、ヨウ素などのハロゲン化化合物;エチレンジアミンテトラ酢酸銅、ニトリロトリプロピオン酸銅などの銅の水溶性キレート化合物;ジメチルスルホキシドなどの有機化合物;酸素など。酸化剤として酸素を使用する場合、酸素源として空気を用いることもできる。これらは単独で用いてもよく、危険のない限り複数を組合せて用いてもよい。これらのうち、反応が容易で効率が高い点で、塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素、ヨウ素、エチレンジアミンテトラ酢酸銅、ニトリロトリプロピオン酸銅および酸素が好ましい。
前記反応に用いることができる溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、アセトン、2−ブタノンなどのケトン類、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)などの含窒素有機溶媒などがあげられる。これらの溶媒は単独または混合溶媒の形で使用しても良い。これらのうち、ジスルフィド類、チオール類とアミン類への溶解性が高く、反応生成物から取り除きやすい点から、脂肪族アルコール類、エーテル類、ケトン類が好ましい。
前記反応の反応温度には特に限定はないが、0℃〜100℃の範囲内であることが好ましい。0℃未満では反応時間が遅くなり、100℃を超える温度では生成物の望ましくない副反応が起こるおそれがある。この反応温度は、さらに好ましくは20℃〜70℃の範囲内である。
本発明のゴム組成物において使用する加硫促進剤は前記カルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物(I)のみから成っていても、そのカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物に加えて当該技術分野において未加硫ゴムの加硫促進剤として一般的に使用されているものを含むものであってもよい。本発明のカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物は、当該カルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物の加硫促進作用を妨げずに所望の加硫促進効果を達成できる限り、他の加硫促進剤の合計量に対して、任意の割合で使用することができる。
本発明に係るゴム組成物には、他の加硫促進剤として例えばスルフェンアミド系、チウラム系又はチアゾール系の加硫促進剤を併用してもよく、スルフェンアミド系、チウラム系又はチアゾール系の加硫促進剤を用いることにより、ゴム成分の加硫をさらに促進することができる。スルフェンアミド系の加硫促進剤としては、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが挙げられる。チウラム系の加硫促進剤としては、例えばテトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドが挙げられる。チアゾール系の加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドが挙げられる。
本発明に係るゴム組成物に含めることのできる加硫剤の具体例としては、例えば、硫黄、有機過酸化物、キノンジオキシム、金属酸化物、及びアルキルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
本発明のゴム組成物は成分(C)としてよう素吸着量が70〜140(g/kg)、好ましくは75〜130(g/kg)、そしてDBP吸収量が60〜180(10-53/kg)、好ましくは65〜160(10-53/kg)のカーボンブラックをゴム成分(A)100重量部当り、20〜80重量部、好ましくは30〜70重量部配合する。使用するカーボンブラックのよう素吸着量(JIS K 6217−1に準拠して測定)が小さいとゴムの強度が不足するので好ましくなく、逆に大きいと発熱が悪化するので好ましくない。またカーボンブラックのDBP吸収量(JIS K 6217−4に準拠して測定)が小さいと硬度が不足するので好ましくなく、逆に大きいと破断伸びが不足するので好ましくない。
本発明のゴム組成物には、成分(D)として有機金属塩を金属含有量としてゴム成分(A)100重量部当り、0.05〜0.5重量部、好ましくは0.1〜0.4重量部配合する。この配合量が少ないと金属ベルトとの接着性能が不足するので好ましくなく、逆に多いと耐疲労性が不十分となるので好ましくない。本発明において使用することができる有機金属塩としては、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)塩の使用が好ましく、具体的には日本化学産業製ナーセムニッケル(Ni含有率20.04%)、日鉱マテリアルズ社製ナフテン酸コバルト(Co含有率10%)、ローディア社製マノボンド(Co含有率22%)、日本化学産業製ナーセム第二コバルト(Co含有率16.54%)などを用いることができる。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、シリカなどの補強剤(フィラー)、加硫又は架橋剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で汎用のゴム用混練機、例えばロール、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて、混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明に係るゴム組成物は図1に模式的に示す典型的な空気入りタイヤのベルトコート用ゴム及びベルトエッジクッッションに好適に用いることができ、従来の一般的な空気入りタイヤの製造ラインにそのまま使用することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
調製例1:ジスルフィドのアミン塩化合物Aの合成:
メタノール1000g中、ジチオサリチル酸306.4g(1mol)とシクロヘキシルアミン218.2g(2.2mol)を入れ、室温で30分反応させた。反応終了後、減圧下でメタノールを除いてからろ過し、アセトンで2回洗浄・乾燥後、下記式で示される白色粉末の化合物Aを499.2g(収率99%)得た。
Figure 0004124794
1HNMR(400MHz,DMSO−d6)δ in ppm:1.0−1.3,1.5,1.7,1.9,2.9,7.1,7.2,7.5,7.8
元素分析値(%):C26H36N204S2
計算値:C,61.87;H,7.19;N,5.55;S,12.71
測定値:C,61.54;H,7.28;N,5.56;S,12.72
実施例1〜4及び比較例1〜4
サンプルの調製
表Iに示す配合において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、160℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と硫黄をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に得られたゴム組成物を所定の金型中で150℃で30分間加硫して試験サンプルを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
破断伸び:JIS K 6251に準拠しダンベル3号型のサンプルを速度500mm/minで伸張し、20℃における破断伸びを測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど伸びが高いことを示す。
発熱性:JIS K 6394に準拠し、初期歪10%、振幅2%、周波数20Hzにて20℃におけるtanδを測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど低発熱で発熱性が良好であることを示す。
接着試験:ASTM D1871C法に準拠し、25mm幅の試験片を500mm/minの速度で剥離させたときに必要な剥離力を測定した。結果は比較例1の値を100として指数表示した。この数値が大きいほど接着力が高いことを示す。
Figure 0004124794
表I脚注
NR:天然ゴム RSS#3
CB:東海カーボン(株)製 カーボンブラック シーストKH(よう素吸着量 90cm3/100g,DBP吸収量119×10-53/kg)
亜鉛華:正同化学工業(株)製 酸化亜鉛 3種
ステアリン酸:日本油脂(株)製 ビーズステアリン酸
老化防止剤(6D):大内新興化学工業(株)製 ノクラック224
コバルト塩:ローディア社製 マノボンド(Co含有率22%)(化学式:(C919CoO)3B)
硫黄:アクゾノーベル(株)製 クリステックスHS OT 20
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製 ノクセラーDZ−G
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製 ノクセラーDM−P0
加硫促進剤3:調製例1で合成した化合物A
本発明では、ジエン系ゴムにカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物を加硫促進剤として使用すると共に、特定のカーボンブラック及び金属塩を使用することによって、タイヤの金属ベルトとの接着性能の向上と低発熱性との両立を可能にしたので、空気入りタイヤのベルトコート用ゴム及び/又はベルトエッジクッションなどのゴム組成物として有用である。
本発明に係るゴム組成物を用いるベルト及び/又はベルトエッジクッションを他の部位と共に模式的に示す典型的な空気入りタイヤの子午線半断面図である。

Claims (1)

  1. (A)天然ゴム及び/又はポリイソプレンゴムを少なくとも30重量部以上含むジエン系ゴム100重量部、
    (B)式(I):
    Figure 0004124794
    (式中、R1 ,R2 及びR3 は、独立に、水素又は炭素数1〜20のヘテロ原子及び/又は置換基を有してもよい有機基であり、Xは炭素数2〜20のヘテロ原子及び/又は置換基を有してもよい有機基である。)
    で表されるカルボン酸含有ジスルフィドのアミン塩化合物0.1〜5重量部、
    (C)よう素吸着量が70〜140(g/kg)、DBP吸収量が60〜180(10-53/kg)のカーボンブラック20〜80重量部並びに
    (D)有機金属塩を金属含有量として0.05〜0.5重量部
    を含んでなるタイヤ用ゴム組成物をベルトコート用ゴム及び/又はベルトエッジクッションに用いた空気入りタイヤ。
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JPH078006U (ja) * 1993-07-19 1995-02-03 開発工業有限会社 タイヤ加温装置

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