JP4124599B2 - 埃付着性評価方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に偏光板表面の挨付着性に関して、挨の付着しやすさを定量的に評価することが可能な評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光板表面に対する挨の付着性の評価には、サンプルである偏光板表面をゴムローラなどにより、摩擦帯電させた後に、約3×3mmの正方形にそろえられている紙を多量にふりかけ、付着した量を個数、または重量を測定することによりサンプルの挨付着のしやすさを評価することが多かった。
【0003】
この評価方法により、挨付着性を評価する場合、ふりかける紙のサイズ、厚み、材質など明確な規格がないため、測定の再現性に乏しく、定量的なデータとしての情報交換などが非常に困難であった。また、偏光板そのものの材質、挨の材質によっても付着の仕方が異なっているため、測定時の環境により評価結果が異なってしまうことが多かった。
【0004】
他の評価方法としては、予め用意しているちり紙などの微少な挨、繊維等を強制的に偏光板表面にちりばめ、それを綿添付白布などで拭き集めた状態で、異種サンプル同士見比べて優劣を判定するなどの方法があった。特にこの方法での評価結果については、測定者の主観にゆだねられる部分が多いため、測定者によっては評価結果が異なり、サンプル同士の優劣が逆転してしまうことも多かった。また、非常に再現性などに乏しく評価結果を記録として残すことが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記課題を解決するため、使用環境、材質の異なっている偏光板に対する挨の付着性を評価する場合に、測定時間、測定者による違いがなく挨付着性を再現性のある数値データとして表わし、偏光板表面の挨付着性を定量的に評価することを可能とする埃付着性評価方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、偏光板を裏面側から吸着させることのできる受台上に載置し、該偏光板表面を羊毛からなる摩擦材を接触回転させてラビングし、帯電した偏光板を受台に吸着保持したまま帯電圧を検出する帯電圧センサに移動させ、偏光板の帯電圧に基づいて埃付着性を評価することを特徴とする埃付着性評価方法を提供する。
【0007】
前記摩擦材は羊毛であり、特にJIS L 1094規定の羊毛であることが好ましく、本評価方法では下記の埃付着評価装置が好ましく用いられる。
【0008】
本発明の評価方法で好ましく用いられる挨付着性評価装置においては、前記受台が、偏光板を人の手に触れることなく前記ラビング部および前記帯電圧センサに自動的に移動する手段を備えていることが好ましい。このように偏光板を移動可能とすることで、偏光板が人の手に触れることなく帯電量を測定できるので、測定ばらつきを最小限に抑えることができる。また、ラビング部の偏光板に接触している時間や、ラビング後に帯電圧センサに移動するために要する時間を一定にできるので、測定ばらつきを最小限に抑えることができる。
【0009】
本発明によれば、前記ラビング装置を用いることにより、回転数、摩擦布を固定できるため、摩擦による帯電量が一定となる。また、帯電量を人の体に触れることなく帯電メーターにより測定できるため、帯電量の数値データに測定者の違いによる差が生ずることなく、常に安定した埃付着性評価を行うことができる。
【0010】
本評価方法によれば、材質、使用環境の異なる偏光板の挨付着性を評価する場合に、測定時間、測定者が異なる場合でも再現性が得られ、偏光板の挨付着性を定量的に評価することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明を説明する。
【0012】
図1は、本発明の埃付着性評価方法で用いられる装置の一例の全体を示す外観斜視図である。偏光板表面上の挨付着性の評価方法において、摩擦布を固定でき、一定の回転数、回転スピードにより、摩擦帯電量をコントロールすることが可能な測定装置を表わしている。
【0013】
図1において、1が埃付着性評価装置、2がサンプル受台、3が摩擦布付き回転体(ラビング部)、4が帯電量測定器(帯電圧センサ)、5が偏光板をラビング部および帯電圧センサ部に移動するためのステージである。図中の矢印は摩擦布付き回転体の回転方向を表している。
【0014】
図2は、図1に示す評価装置の測定部の拡大図である。図2において、11は偏光板(試験片)であり、21の矢印は図1と同様にステージが移動可能な進行方向を表わしている。
【0015】
本装置を用いれば、ラビング部に摩擦布付き回転体を使用しており、摩擦後にサンプルが自動的に帯電量センサ部に移動するため、測定中に偏光板サンプルに測定者が直接ふれる必要がない。また、摩擦偏光板の帯電圧を測定した後は、再び別の偏光板をセンサ下でセッティングし(帯電量0)、ステージを自動的にラビング部の下方に移動させることで、別の偏光板を用いて繰り返し評価を行うことができる。
【0016】
本発明の評価方法において、試験片は偏光板である。また、回転体の回転数や摩擦時間等は、偏光板の使用環境や材質などに応じて決定する。また、帯電圧センサとしては、通常用いられる帯電量測定器を使用することができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0018】
(実施例1)
図1に示す測定装置を用い、測定者を変えて帯電圧を測定することにより、挨の付着性の評価を実施した。評価サンプルには、それぞれ、材料、構成、製法等が異なっている、偏光板A、偏光板B、偏光板Cの合計3種類の偏光板を用いた。測定者ごとの摩擦帯電量測定結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
表1より、測定者全員の帯電量測定結果から、偏光板Bの帯電量が最も小さいという傾向の結果が得られた。
【0021】
(比較例1)
評価サンプルには、それぞれ、材料、構成、製法等が異なっている、偏光板A、偏光板B、偏光板Cの合計3種類の偏光板サンプルを用い、これについて次の評価を行った。それぞれの偏光板サンプルの表面をゴムローラにより3往復させ、摩擦帯電させた後に、約3×3mmの正方形にそろえられている紙を多量にふりかけ、付着した紙の個数を数えた。この付着量により偏光板サンプルの挨付着性の評価を行った。測定者ごとの埃付着量の評価結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
(比較例2)
評価サンプルには、それぞれ、材料、構成、製法等が異なっている、偏光板A、偏光板B、偏光板Cの合計3種類の偏光板サンプルを用い、これについて次の評価を行った。ちり紙などの微少な挨、繊維等を強制的に偏光板表面にちりばめ、それを綿添付白布を用いて拭き集めた状態を目視することにより、偏光板サンプルの挨付着性の評価を行った。
【0024】
この評価方法により、偏光板Bの挨付着が最も少ないという傾向が得られた。評価結果については表5に示す。
【0025】
(評価結果)
以上3種類の評価方法を用い、それぞれ、材料、構成、製法等が異なっている、偏光板A、偏光板B、偏光板Cの合計3種類の評価サンプルについて挨付着性の順位付けを行った。評価は、5人の測定者が、日時、温度、湿度が異なる条件で行っている。評価結果を表3、表4、表5に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
以上の結果より、実施例では、測定者全員が同じ傾向の測定結果を出しており測定者による評価ばらつきが見られない。また、従来評価法と同様の傾向が得られている。これに対し、従来評価法では測定者による評価結果のばらつきがあり、特に埃付着量が少ない(付着しにくい)場合に評価がばらつく傾向がある。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の埃付着性評価方法によれば、回転数、摩擦布を固定できるため、摩擦による帯電量が一定になるとともに、帯電量を人の体に触れることなく帯電メーターにより測定することもできるため、帯電量の数値データに測定者の違いによる差が生ずることなく、常に安定した埃付着性評価を行うことができる。
【0031】
特に、材質や使用環境の異なる偏光板表面の挨付着性を評価する場合に、測定時間や測定者が異なっても評価結果に再現性が得られ、偏光板の挨付着性を定量的に評価することができるので、測定時や測定者に左右されない定量的な偏光板の評価を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の評価方法で用いられる埃付着性測定装置の一例の全体斜視図である。
【図2】 本発明の評価方法で用いられる埃付着性測定装置測定部の一例の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 挨付着性評価装置
2 サンプル受台
3 摩擦布付き回転体
4 帯電量測定器
5 ステージ
11 偏光板
21 ステージ進行方向
Claims (1)
- 偏光板を裏面側から吸着させることのできる受台上に載置し、該偏光板表面を羊毛からなる摩擦材を接触回転させてラビングし、帯電した偏光板を受台に吸着保持したまま帯電圧を検出する帯電圧センサに移動させ、偏光板の帯電圧に基づいて埃付着性を評価することを特徴とする埃付着性評価方法。
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JP2002027148A JP4124599B2 (ja) | 2002-02-04 | 2002-02-04 | 埃付着性評価方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102636679A (zh) * | 2012-04-16 | 2012-08-15 | 深圳市新纶科技股份有限公司 | 摩擦电压自动测试设备 |
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- 2002-02-04 JP JP2002027148A patent/JP4124599B2/ja not_active Expired - Fee Related
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