JP4124452B2 - 分離型電源装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ等の通信回線に接続されたネットワーク機器と、パソコン等の通信端末とを接続する分離型電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−261869号公報
【特許文献2】
特開2002−261789号公報
【特許文献3】
特開平6−217319号公報
【特許文献4】
特開平8−125767号公報
【特許文献5】
特表2002−534937号公報。
【0003】
本発明に関連する技術は、例えば上記特許文献1〜5に開示されている。
従来、インターネット接続のために、戸建住宅に光サービスを導入する場合、光ファイバーを宅内に引き込み、該光ファイバーをメディアコンバータのようなネットワーク機器に接続し、該メディアコンバータからLAN(Local Area Network)ケーブルで通信端末であるパソコンに接続していた。
一方、マンションやアパートの集合住宅に光サービスを導入する場合、集合型のメディアコンバータやメディアコンバータとルーターなどのネットワーク機器を設置する共用スペースから各家庭までは光ファイバーが敷設できず、曲げに強いLANケーブルを敷設したり、あるいは既にLANケーブルが敷設されている場合では、集合型のメディアコンバータやメディアコンバータとルーターなどのネットワーク機器を共用スペースに設置していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、戸建住宅に光サービスを導入する場合、光ファイバーは曲げに弱いため、宅内への引き込みが容易ではない。また、光ファイバーを宅内に引き込むことができても、曲げの弱さにより足下など床付近に置くことができず、天井近くの壁に設置されることが多く、メディアコンバータを自由に設置することができない。さらにこの場合、該メディアコンバータなどのネットワーク機器は外部電源を必要とするため、該ネットワーク機器を取り付ける位置の近くに電源がない場合には、電源延長コードなどを用いて必要な電源を導く必要があり、配線部分が増加してしまう。一方、導入された光ファイバーを宅内に設置するメディアコンバータに接続するには専門的な道具、技術が必要であるため、パソコンの使用者が在宅している時にしか工事ができず、不在の場合には開通が遅れてしまう。
一方、マンションやアパートの集合住宅に光サービスを導入する場合、集合型メディアコンバータやメディアコンバータとルーターなどのネットワーク機器は外部電源を必要とするため、電源工事をしなければならず、工事期間が長くなり、工事費も高くなるという問題があった。
本発明の目的は、ネットワーク機器の設置自由度向上、ネットワーク機器への電力供給用の電源延長コードの使用や、電源工事を不要とすることができるネットワーク機器と通信端末との接続用の分離型電源装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の分離型電源装置は、通信端末接続用コネクタ、交流電源の交流を直流に変換する整流器、通信および電力供給兼用コネクタを有する電源アダプタ部と、通信および電力受電兼用コネクタ、前記直流の電圧をネットワーク機器が動作する電圧に変換するコンバータ、電力供給用コネクタ、ネットワーク機器接続用コネクタを有するリモート電源部と、前記電源アダプタ部と前記リモート電源部とを接続する通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部とを具備し、前記リモート電源部は、1個の筐体内に、前記通信および電力受電兼用コネクタ、前記コンバータ、前記ネットワーク機器接続用コネクタから成る複数の組と、前記複数の組に共通する前記電力供給用コネクタを1個設けて成り、前記複数の組に対応して前記電源アダプタ部がそれぞれ設けられ、少なくとも1個の前記電源アダプタ部からの給電で前記ネットワーク機器が動作するように構成し、前記電源アダプタ部が前記交流電源に接続されるときにのみ、当該電源アダプタ部に接続された前記通信端末と前記ネットワーク機器との通信が可能となるような通信用スイッチを、前記リモート電源部側における前記複数の組のそれぞれに設けたという構成になっている。
また、通信端末接続用コネクタ、交流電源の交流を直流に変換する整流器、通信および電力供給兼用コネクタを有する電源アダプタ部と、通信および電力受電兼用コネクタ、前記直流の電圧をネットワーク機器が動作する電圧に変換するコンバータ、電力供給用コネクタ、ネットワーク機器接続用コネクタを有するリモート電源部と、前記電源アダプタ部と前記リモート電源部とを接続する通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部とを具備し、前記リモート電源部は、1個の筐体内に、前記通信および電力受電兼用コネクタ、前記ネットワーク機器接続用コネクタから成る複数の組と、前記複数の組に共通する前記コンバータ、前記電力供給用コネクタをそれぞれ1個設けて成り、前記複数の組に対応して前記電源アダプタ部がそれぞれ設けられ、少なくとも1個の前記電源アダプタ部からの給電で前記ネットワーク機器が動作するように構成し、前記電源アダプタ部が前記交流電源に接続されるときにのみ、当該電源アダプタ部に接続された前記通信端末と前記ネットワーク機器との通信が可能となるような通信用スイッチを、前記リモート電源部側における前記複数の組のそれぞれに設けたという構成になっている。
また、前記ケーブル部は、通信用ケーブルと、電力供給用ケーブルとが同一の被覆線内に収容されて成るという構成になっている。
また、前記ケーブル部内の通信用ケーブルに電力を重畳するか、電力供給用ケーブルに通信信号を重畳して、前記電源アダプタ部から前記リモート電源部に電力供給を行うようになっているという構成になっている。
【0006】
すなわち、本発明は、上記従来技術における間題点を解決するためになされたものであって、上記の構成により、メディアコンバータのようなネットワーク機器への電力供給と通信信号送受を同時に可能とするので、光ネットワークの戸建住宅やマンション等の集合住宅への敷設を容易とする。例えば戸建住宅において本発明による分離型電源装置を用いることによって、屋外と宅内間は引き込み工事が容易な曲げに強いメタルケーブルによって電源アダプタ部からリモート電源部に電力を供給し、メディアコンバータのようなネットワーク機器を駆動し、同時に通信(通信信号送受)も可能にすることで、敷設工事、設置工事を容易にし、工期を短縮し、メディアコンバータの設置自由度を向上することができる。光ファイバーを宅内に引き込むことができる場合でも、リモート電源部は電源アダプタ部からメタルケーブルを介して電力を供給されており、ネットワーク機器を駆動することができるため、電源延長コードを新たに設置する必要がない。また、パソコンの使用者が不在の場合でも、リモート電源部側の工事が可能であり、電源アダプタ部はパソコンの使用者でも取り付け、接続、設置が可能である。さらにマンションやアパートの集合住宅においては、個々のリモート電源部を共用スペースに設置し、各家庭に設置した電源アダプタ部からメタルケーブルを介してリモート電源部に電力を供給することでネットワーク機器のための電源工事を行う必要がなく、コストを抑え、迅速にサービスを提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。また、符号は付してなくても、同一配置、同一形状のものは同一の部材を示すこととする。
図1は、本発明の実施の形態の分離型電源装置の基本構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態の分離型電源装置は、パソコン等の通信端末14と接続するための通信端末接続用コネクタ3、商用交流電源等の交流を直流に変換する整流器2、通信および電力供給兼用コネクタ4を有する電源アダプタ部1と、通信および電力受電兼用コネクタ7、前記直流の電圧をネットワーク機器13が動作する電圧に変換するコンバータ6、電力供給用コネクタ8、メディアコンバータ等のネットワーク機器13と接続するためのネットワーク機器接続用コネクタ9を有するリモート電源部5と、電源アダプタ部1とリモート電源部5とを接続する通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部10とを具備する。また、ケーブル部10は、通信用ケーブル11と、電力供給用ケーブル12とが同一の被覆線内に収容されて成る。26は交流電源に接続するコンセント、27は電力供給用ケーブルである。
【0008】
このように、電源アダプタ部1は、通信端末接続用コネクタ3と、整流器2と、通信および電力供給兼用コネクタ4で構成され、電力は、電源アダプタ部1の整流器2によって、コンセント26を介して得られる商用交流電源の商用交流を直流に変換し、通信および電力供給兼用コネクタ4を通じて、ケーブル部10の同一被覆線内の電力供給用ケーブル12を介してリモート電源部5に供給される。ケーブル部10の同一被覆線内の通信用ケーブル11は、電源アダプタ部1の通信および電力供給兼用コネクタ4を通じて、通信端末接続用コネクタ3に接続される。通信端末接続用コネクタ3には、例えばLANケーブル24の一端を接続し、LANケーブル24の他端にパソコンのような通信端末14を接続する。
リモート電源部5は、通信および電力受電兼用コネクタ7と、コンバータ6と、電力供給用コネクタ8と、ネットワーク機器接続用コネクタ9で構成され、電力を電源アダプタ部1から電力供給用ケーブル12を介して通信および電力受電兼用コネクタ7で受電し、コンバータ6で直流電圧をメディアコンバータのようなネットワーク機器13が動作可能な電圧に変換し、電力供給用コネクタ8を通じて電力供給用ケーブル27を介してネットワーク機器13に供給する。
ケーブル部10の通信用ケーブル11は、リモート電源部5の通信および電力受電兼用コネクタ7を通じて、ネットワーク機器接続用コネクタ9に接続されている。ネットワーク機器接続用コネクタ9は、LANケーブル24を介してネットワーク機器13と繋がっており、その結果、通信ラインは光ファイバー21から通信端末14まで通じており、ネットワーク機器13と通信端末14とで双方向の通信を行うことがきできる。
【0009】
図2(a)〜(c)は、それぞれ、電源アダプタ部1からリモート電源部5への電力供給手段として、ケーブル部10の通信用ケーブルに電力を重畳するか、電力供給用ケーブルに通信信号を重畳する構成を示す図である。通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部10内の通信用ケーブルまたは電力供給用ケーブルに電力または通信信号を重畳して、電源アダプタ部1からリモート電源部5に電力供給を行うことができる。すなわち、図1で示した通信用ケーブル11と電力供給用ケーブル12の独立したそれぞれの配線を同一の被覆線内に収容するケーブル部10の構成の他に、図2(a)〜(c)に示すような構成を用いてもよい。
この場合、図2(a)に示すように、電力供給用ケーブルであるプラスライン15とマイナスライン16のどちらか(ここではプラスライン15)にトランスを設け、通信信号を重畳させる構成、図2(b)に示すように、2対の通信用ケーブル11を用いて、トランス部にタップを出し、電力を重畳させる構成、図2(c)に示すように、通信信号のみを通すコンデンサ25を用いて電力を分離することによって通信用ケーブル11に電力を重畳させる構成等を適用することができる。
【0010】
図3、図4は、それぞれ、戸建住宅17への分離型電源装置の設置形態の例を示す図である。図3に示すように、リモート電源部5とメディアコンバータのようなネットワーク機器13を収容する収容箱(筐体)18を戸建住宅17の外壁に取り付け、戸建住宅17内の電源アダプタ部1へは引き回しが容易なメタルケーブルから成るケーブル部10を引き込む。この設置形態により、屋外から戸建住宅17内への引き込みが曲げに弱い光ファイバーに比べて容易になる。
図4は、分離型電源装置の別の設置形態として、リモート電源部5とネットワーク機器13を収容した収容箱18を戸建住宅17内に設置した例である。光ファイバー21は戸建住宅17内に引き込むことができたが、ネットワーク機器13を取り付ける位置の近くに電源がない場合には、電源アダプタ部1からケーブル部10を介してリモート電源部5に電力を供給し、リモート電源部5からネットワーク機器13に電力を供給してネットワーク機器13を駆動することができるので、ネットワーク機器13の駆動用に電源延長コードを新たに設置する必要がなくなる。また、ネットワーク機器13に接続されたリモート電源部5と電源アダプタ部1との間は、メタルケーブルから成るケーブル部10で接続されているため、戸建住宅17内での引き回しが容易であり、電源アダプタ部1は自由に移動することができる。
【0011】
図5は、リモート電源部5を1箇所に集約した構成を示す図、図6はこの集約したリモート電源部5をマンション28に設置した例を示す図である。図5に示すように、電源アダプタ部1と、リモート電源部5と、ネットワーク機器13とはそれぞれ1個ずつ対応して設けられている。複数のリモート電源部5と複数のネットワーク機器13は、収容箱19内に集約されて収容されている。リモート電源部5の各1個に対してそれぞれ対応する電源アダプタ部1の各1個から給電するように構成されており、すべてのリモート電源部5はそれぞれ対応する電源アダプタ部1によって給電される。
図5に示すように集約したリモー卜電源部5をマンション28に設置した形態を図6に示す。複数のリモート電源部5と複数のネットワーク機器13を収容した収容箱19は、マンション28の共用スペース20に設置する。光ファイバー(光ファイバーケーブル)21がマンション28に導入され、収容箱19内のネットワーク機器13に接続される。図6に示すように個々の電源アダプタ部1は各家庭に設置され、加入者が増えるごとに、1対の電源アダプタ部1とリモート電源部5とこれに対応するネットワーク機器13、光ファイバー21が収容箱19に設置される。
リモート電源部5とネットワーク機器13を集約した設置形態の例を図7に示す。収容箱19には、ケーブル部10、リモート電源部5、ネットワーク機器13を収容するほか、光ファイバー21の余長処理部22も収容される。このように余長処理部22を共通化して収容箱19に収容することで個々のネットワーク機器13の光ファイバー21の余長処理部を別々に設置する場合に比べて設置スペースを削減することができる。
集合住宅の共用スペースに収容箱19を設置するスペースがない場合や、数戸の住宅のリモート電源部5およびネットワーク機器13を集約する場合は、電柱や駐車場などの空きスペースなど屋外に設置することも可能である。収容箱19を電柱29に設置する形態の例を図8に示す。図8からわかるように、ネットワーク機器13に電力を供給するための電力ケーブルを新たに敷設する必要がない。
上記のように、光ファイバー21と加入者が1対1で構成されるネットワークの他に、1対複数で構成されるネットワークにも、本発明による分離型電源装置は適用することができる。図9に個々のリモート電源部5を統合し、ネットワーク機器13への電力供給を統合した構成の例を示す。集合型のメディアコンバータあるいはメディアコンバータとルーターなどのネットワーク機器13には、1本の光ファイバー21が接続され、そこから各家庭に分岐するような構成の場合、リモート電源部5内のコンバータ6の少なくとも1個からの給電でネットワーク機器13が動作する。個々のコンバータ6の入力あるいは出力にはスイッチ23が設けられており(図9では出力に設けられている)、電源アダプタ部1が商用交流電源や無停電電源等の電源に接続された場合に限り、通信ができるようになっている。
すなわち、図9に示す分離型電源装置では、リモート電源部5は、1個の収容箱(筐体)30内に、通信および電力受電兼用コネクタ7、コンバータ6、ネットワーク機器接続用コネクタ9から成る複数の組と、これら複数の組に共通する電力供給用コネクタ8を1個設けて成り、これら複数の組に対応して電源アダプタ部1がそれぞれ設けられ(電源アダプタ部1とケーブル部10は図9では図示省略。図5、図6参照)、少なくとも1個(つまり、1個あるいは2個以上)の電源アダプタ部1からの給電でネットワーク機器13が動作するように構成されている。また、電源アダプタ部1が電源に接続されるときのみ、当該電源アダプタ部1に接続された通信端末14とネットワーク機器13との通信が可能となるような通信用スイッチ23が、リモート電源部5側にそれぞれ設けられている。すなわち、個々のコンバータ6の入力あるいは出力には、スイッチ23が設けられており(図では出力)、電源アダプタ部1が電源に接続された場合に限り、通信ができるようなっている。
図10に個々のリモート電源部5内のコンバータ6を統合した構成の例を示す。収容箱30に統合されたリモート電源部5の1個のコンバータ6を介して、電源アダプタ部1の少なくとも1個からの給電で動作する。すなわち、図10に示す分離型電源装置では、リモート電源部5は、1個の収容箱30内に、通信および電力受電兼用コネクタ7、ネットワーク機器接続用コネクタ9から成る複数の組と、これら複数の組に共通するコンバータ6、電力供給用コネクタ8をそれぞれ1個設けて成り、これら複数の組に対応して電源アダプタ部1が複数設けられ(図10では図示省略)、少なくとも1個の電源アダプタ部1からの給電でネットワーク機器13が動作するように構成されている。また、電源アダプタ部1が電源に接続されるときのみ、当該電源アダプタ部1に接続された通信端末14とネットワーク機器13との通信が可能となるような通信用スイッチ23が、リモート電源部5側の複数の組のそれぞれに設けられている。すなわち、個々の通信および電力受電兼用コネクタ7の後段には、スイッチ23が設けられており、電源アダプタ部1が電源に接続された場合に限り、通信ができるようなっている。つまり、図9、図10に示した構成は、複数のリモート電源部5を1つの筐体(収容箱30)内に統合し、供給される電力に対応してスイッチ23を制御して通信経路をつなぐ構成であり、図10はさらにコンバータ6を1つに統合する構成である。
図9、10に示すスイッチ23を設けたことにより、使用しない通信端末14に接続された電源アダプタ部1以外の電源アダプタ部1からの電力を使用して通信ができるようになることを防止し、電力の受益者負担を明確にすることができる。
なお、上記実施の形態におけるリモート電源部5内のコンバータ6は直流出力であったが、交流出力の場合も本発明は適用可能である。また、電源アダプタ部1は、図11に示すようなコンセントタイプでもよいし、図12に示すようなアダプタタイプでもよい。
【0012】
以上説明したように、本発明による分離型電源装置を用いることにより、図3に示したように、戸建住宅17において、メディアコンバータのようなネットワーク機器13とリモート電源部5を戸建住宅17の壁に設置し、屋外と戸建住宅17内との間は引き込み工事が容易な曲げに強いメタルケーブルから成るケーブル部10を利用することで、敷設工事、設置工事を容易にし、工期を短縮でき、メディアコンバータのようなネットワーク機器13の設置自由度を向上することができる。また、図4に示したように、光ファイバー21を戸建住宅17内に引き込むことができた場合でも、リモート電源部5によって電力をネットワーク機器13に供給できるため、電源コードを新たに設置する必要がない。また、通信端末14の使用者が不在の場合でも、リモート電源部5側の工事が可能であり、電源アダプタ部1は通信端末14の使用者でも取り付け、接続、設置が可能である。また、図5〜図10に示したように、マンション28やアパート等の集合住宅においては、個々のリモート電源部5を集約したり、あるいはリモート電源部5内のコンバータ6を統合し(図10)、共用スペース20(図6)あるいは電柱29(図8)や駐車場などの空きスペースに設置し、各家庭に設置した電源アダプタ部1からメタルケーブルから成るケーブル部10を介してリモート電源部5に電力を供給することで、電源工事を行う必要がなく、コストを抑え、迅速にサービスを提供することができる。また、電源アダプタ部1からリモート電源部5への電力供給を直流電圧とすることで、通信に及ぼす影響や雑音の発散を少なくすることができる。
【0013】
以上本発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワーク機器の設置自由度が向上でき、ネットワーク機器への電力供給用の電源延長コードの使用や、電力工事を不要にできるネットワーク機器と通信端末との接続用の分離型電源装置を提供することができるため、敷設工事、設置工事を容易にし、工期を短縮でき、電源コードを新たに設置したり、電源工事を行う必要がなく、コストを抑え、迅速にサービスを提供することができる。また、パソコンの使用者が不在の場合でも、リモート電源部側の工事が可能であり、電源アダプタ部はパソコンの使用者でも取り付け、接続、設置が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の分離型電源装置の基本構成を示す図である。
【図2】(a)〜(c)はケーブル部の通信用ケーブルに電力を重畳するか、電力供給用ケーブルに通信信号を重畳する構成を示す図である。
【図3】分離型電源装置の戸建住宅への設置形態の例を示す図である。
【図4】分離型電源装置の戸建住宅への設置形態の例を示す図である。
【図5】分離型電源装置のリモート電源部を1箇所に集約した構成を示す図である。
【図6】集約したリモート電源部をマンションに設置した例を示す図である。
【図7】リモート電源部とネットワーク機器を集約した設置形態の例を示す図である。
【図8】リモート電源部とネットワーク機器を集約した収容箱を電柱に設置する形態の例を示す図である。
【図9】個々のリモート電源部を統合し、ネットワーク機器への電力供給を統合した構成の例を示す図である。
【図10】個々のリモート電源部内のコンバータを統合した構成の例を示す図である。
【図11】電源アダプタ部の形態例を示す図である。
【図12】電源アダプタ部の形態例を示す図である。
【符号の説明】
1…電源アダプタ部
2…整流器
3…通信端末接続用コネクタ
4…通信および電力供給兼用コネクタ
5…リモート電源部
6…コンバータ
7…通信および電力受電兼用コネクタ
8…電力供給用コネクタ
9…ネットワーク機器接続用コネクタ
10…ケーブル部
11…通信用ケーブル
12…電力供給用ケーブル
13…ネットワーク機器
14…通信端末
17…戸建住宅
18…収容箱
19…収容箱
20…共用スペース
21…光ファイバ−
24…LANケーブル
25…コンデンサ
26…コンセント
27…電力供給用ケーブル
28…マンション
29…電柱
30…収容箱
Claims (4)
- 通信端末接続用コネクタ、交流電源の交流を直流に変換する整流器、通信および電力供給兼用コネクタを有する電源アダプタ部と、
通信および電力受電兼用コネクタ、前記直流の電圧をネットワーク機器が動作する電圧に変換するコンバータ、電力供給用コネクタ、ネットワーク機器接続用コネクタを有するリモート電源部と、
前記電源アダプタ部と前記リモート電源部とを接続する通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部と
を具備し、
前記リモート電源部は、
1個の筐体内に、前記通信および電力受電兼用コネクタ、前記コンバータ、前記ネットワーク機器接続用コネクタから成る複数の組と、前記複数の組に共通する前記電力供給用コネクタを1個設けて成り、
前記複数の組に対応して前記電源アダプタ部がそれぞれ設けられ、
少なくとも1個の前記電源アダプタ部からの給電で前記ネットワーク機器が動作するように構成し、
前記電源アダプタ部が前記交流電源に接続されるときにのみ、当該電源アダプタ部に接続された前記通信端末と前記ネットワーク機器との通信が可能となるような通信用スイッチを、前記リモート電源部側における前記複数の組のそれぞれに設けたことを特徴とする分離型電源装置。 - 通信端末接続用コネクタ、交流電源の交流を直流に変換する整流器、通信および電力供給兼用コネクタを有する電源アダプタ部と、
通信および電力受電兼用コネクタ、前記直流の電圧をネットワーク機器が動作する電圧に変換するコンバータ、電力供給用コネクタ、ネットワーク機器接続用コネクタを有するリモート電源部と、
前記電源アダプタ部と前記リモート電源部とを接続する通信および電力供給兼用メタルケーブルから成るケーブル部と
を具備し、
前記リモート電源部は、
1個の筐体内に、前記通信および電力受電兼用コネクタ、前記ネットワーク機器接続用コネクタから成る複数の組と、前記複数の組に共通する前記コンバータ、前記電力供給用コネクタをそれぞれ1個設けて成り、
前記複数の組に対応して前記電源アダプタ部がそれぞれ設けられ、
少なくとも1個の前記電源アダプタ部からの給電で前記ネットワーク機器が動作するように構成し、
前記電源アダプタ部が前記交流電源に接続されるときにのみ、当該電源アダプタ部に接続された前記通信端末と前記ネットワーク機器との通信が可能となるような通信用スイッチを、前記リモート電源部側における前記複数の組のそれぞれに設けたことを特徴とする分離型電源装置。 - 前記ケーブル部は、通信用ケーブルと、電力供給用ケーブルとが同一の被覆線内に収容されて成ることを特徴とする請求項1または2記載の分離型電源装置。
- 前記ケーブル部内の通信用ケーブルに電力を重畳するか、電力供給用ケーブルに通信信号を重畳して、前記電源アダプタ部から前記リモート電源部に電力供給を行うようになっていることを特徴とする請求項1または2記載の分離型電源装置。
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