JP4123684B2 - 広帯域ヘリカルアンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、広帯域ヘリカルアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等で使用される800MHz帯または1.5GHz帯よりも高い周波数の2.4GHz帯の電波は、低電力であれば許可を得ずに使用できるために、無線LAN等への応用が期待されている。
この無線LAN等では、小型化のため、セラミックを用いた1/4波長モノポールアンテナ等が用いられることが多い。
【0003】
図8にこの型式のアンテナ11と給電部2を示す。このアンテナは、基板上に印刷等によって導電パターンを形成してアンテナ素子が構成され、大量生産に適するとともに、高い寸法精度を得ることが可能である。図9にこのアンテナの周波数と帯域との関係を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
無線LAN等で使用するアンテナは、アンテナに周波数変動があっても使用する帯域全体をカバーするように通過帯域幅を広くする方法が採られる。
ところが上述の小型のチップアンテナでは、通過帯域幅を広くすることが困難であるという課題があった。
【0005】
本発明はこのような背景の下になされたもので、複数の共振周波数をもつ構造とすることによって通過帯域幅を広くすることができる広帯域ヘリカルアンテナを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、誘電体または磁性体のうち少なくとも一からなる基体表面に導電性パターンを形成してなるアンテナであって、該アンテナの給電部近傍に複数の導電路を設けて複数の共振周波数をもたせることにより広帯域化しており、前記複数の導電路は、それぞれ個別に接地点を有し、前記複数の導電路は、導電路の一部をリング状として、当該リング状の導電路の表面側を通って接地点に至る電流の流路と、前記リング状の導電路の裏面側を通って接地点に至る電流の流路との複数の電流流路を有することを特徴とする広帯域ヘリカルアンテナを提供する。
この発明によれば、複数の導電路毎に異なる共振周波数をもち、複合特性を広帯域とすることができる。また、この発明によれば、複数の導電路に個別に接地点を設け、より確実に複数の共振周波数を得る構造とすることができる。さらに、この発明によれば、接地点を1つとしても実効的に2つの接地点を持つ効果があり、アンテナの帯域幅を広くすることができる。また、アンテナを小型化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図を参照しながら説明する。図1はこの発明の参考例による広帯域ヘリカルアンテナの構成を示す概念図である。この図において、符号1はアンテナであり、a点と接地点e間の導電路1a、b点と接地点f間の導電路1b、c点とd点間のヘリカル部1cの要素から構成され、図に示すように給電部2から点cに給電される。また、d点は開放され、a点とb点間は導電路1dだけ離れている。ヘリカル部1cは短縮効果を持ち、アンテナ全体の形状を小型化する効果を有する。なお、1aの接地点eおよび1bの接地点fは共通の接地点としてもよい。
【0015】
このアンテナは、基本的に1/4波長モノポールアンテナであり、接地点をグランドプレーンとみなしたときのグランドプレーン側にできる影像によって1/2波長ダイポールアンテナに近い特性を得るものと考えられる。
【0016】
図2にアンテナ1の周波数対反射損失特性の一例を示す。
この図においてアンテナ1は、導電路1aおよび1dとヘリカル部1cとで決まる共振周波数faと、導電路1bとヘリカル部1cとで決まる共振周波数fbの2つの共振周波数(点線)を有するものと考えられ、アンテナ1の通過帯域幅を広くすることができる。図1に示すアンテナ1は、単一の共振周波数をもつ図7に示した従来の技術によるヘリカルアンテナに比べ、広帯域化される。
【0017】
2つの共振周波数faおよびfbは、導電路1a、1b、1cまたは1dの幅、長さまたは接地方法によって変化して約2倍の通過帯域幅を持つ。
【0018】
次に、図3および図4を参照して上述の広帯域ヘリカルアンテナの第1の構成例について説明する。
図3は、第1の構成例による広帯域ヘリカルアンテナの構成図である。アンテナ1は、3の表面および裏面に設けられたマイクロストリップ1a、1b、1cおよび1dによって構成され、点線で示した部分は配線基板の裏面側に設けられ、表面側のマイクロストリップと接続してヘリカル部1cとしている。
【0019】
このような構成によるアンテナ1に給電部2によって給電したときの特性図を図4に示す。
図4は、アンテナ1の周波数対反射損失の特性図で、共振周波数は約2.47GHz、反射損失が−10dB以下の帯域は2.37〜2.57GHzとなっている。
アンテナ共振は、2.5GHzよりやや低い周波数にメインの共振があり、それより更にやや低周波数側に小さな共振が生じ、それらが合成されて広帯域化している。
【0020】
次に、図5を参照して第2の構成例について説明する。
この図が図3と異なる箇所は、導電路1aおよび1bの形状であり、互いに接続されたランドとなっている。
この図のように導電路1aと1bとが互いに接続された形状であってもGHz帯の高周波領域では、接地点をe点およびf点に分離することにより、2つの同調点をもつことによる広帯域化の効果を得ることができる。
また実際には、f点の接地をはずした構成であっても接地点付近のランドを広くすることによって広帯域化の効果が見られる。
【0021】
次に、本発明の実施形態について図6および図7を参照して説明する。図6(a)はこの構成例によるアンテナの原型の斜視図であり、図6(b)はその表面図、図6(c)は裏面図を表す。この第3の構成例が第1の構成例と異なる箇所は、主として1a、1b、および1eで示されている面積の広い導電部に接続される外部端子のうち、中間の外部端子fを持つ部分の形状であり、外部端子fから裏面の導電路によって表面の1bに接続され、リング状となっている。また、外部端子cおよびeは、それぞれ裏面の導電路を介して1eおよび1aに接続されている。
【0022】
図7に実際の使用状態のアンテナの形状を示す。この図に示すようにT1およびT2部分の導体が試作時のトリミングによって削除され、導電路1a、1b、および1dが顕在化する。実際の製品は、トリミング時の形状によって生産される。
この図のe点を接地端子とし、給電端子をc点とすることにより、接地端子は1つであるにもかかわらず、実効的に2つの接地点を持ち2つの共振周波数を有する動作となってアンテナの帯域幅を広くすることができる。
それは、前記リング状の導電路1bの表面側を通って接地点eに至る電流の流路と、前記リング状の導電路1bの裏面側を通って接地点eに至る電流の流路との2つの電流流路ができ、この電流流路の違いによって2つの共振周波数を持つことによる。
【0023】
以上、本発明の一実施形態の動作を図面を参照して詳述してきたが、本発明はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。たとえば、上記実施形態のマイクロストリップパターンは一例を示したもので、これらのパターンの形状に限定されるものではなく、どのようなパターンであっても2つの共振周波数をもつ構成であれば本発明に含まれる。
【0024】
【発明の効果】
これまでに説明したように、この発明によれば、ヘリカルアンテナの給電部付近に2つの導電路を設けることにより2つの共振周波数をもつようにしたので、帯域幅を広くすることができるという効果が得られる。
【0025】
また、端子部の一部の導電路をリング状とすることによって、この部分に流れる電流の流路を分割することができ、1つの接地点としたときでも2つの共振周波数を持ち、アンテナの帯域を広くすることができるという効果が得られる。
さらに、リング状の導電路を設けることによってアンテナの形状を小型化することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例による広帯域ヘリカルアンテナの構成を示す概念図。
【図2】 図1の広帯域ヘリカルアンテナの特性図。
【図3】 本発明の参考例による広帯域ヘリカルアンテナの第1の構成例を示す図。
【図4】 図3の広帯域ヘリカルアンテナの周波数対反射損失特性図。
【図5】 本発明の参考例による広帯域ヘリカルアンテナの第2の構成例を示す図。
【図6】 本発明の一実施形態による広帯域ヘリカルアンテナの構成例を示す図。
【図7】 図6の広帯域ヘリカルアンテナをトリミングした後の表面図。
【図8】 従来の技術によるヘリカルアンテナの構成を示す概念図。
【図9】 図8のヘリカルアンテナの周波数対反射損失特性図。
【符号の説明】
1…アンテナ
1a、1b、1d、1e…導電路
1c…ヘリカル部導電路
2…給電部
3…配線基板
Claims (1)
- 誘電体または磁性体のうち少なくとも一からなる基体表面に導電性パターンを形成してなるアンテナであって、
該アンテナの給電部近傍に複数の導電路を設けて複数の共振周波数をもたせることにより広帯域化しており、
前記複数の導電路は、それぞれ個別に接地点を有し、
前記複数の導電路は、導電路の一部をリング状として、当該リング状の導電路の表面側を通って接地点に至る電流の流路と、前記リング状の導電路の裏面側を通って接地点に至る電流の流路との複数の電流流路を有することを特徴とする広帯域ヘリカルアンテナ。
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2000
- 2000-05-17 JP JP2000145505A patent/JP4123684B2/ja not_active Expired - Lifetime
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