JP4123071B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを複数のプレーンに分離する処理を行う画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像データに対して所定の処理を行う前に、画像データを複数のプレーンに分割し、各プレーンごとにパラメータ等を変えながら処理を遂行することで、処理効率等を高める画像処理方法が行われることがある。この具体例の一つが、画像の圧縮処理前に、画像データを、文字の部分からなる文字プレーンとイメージの部分からなるイメージプレーンとに分離する、いわゆるT/I分離である。T/I分離では、文字プレーンに対しては、ランレングス圧縮等を行う一方で、イメージプレーンに対してはJPEG(Joint Picture Experts Group)圧縮方式による圧縮を行い、圧縮効率を向上させることができる。
【0003】
しかしながら、例えば上述の例においても、画像データを各プレーンに分離する処理は、常に正確に文字プレーンとイメージプレーンとを分離させることができるわけではない。例えば文字プレーンの画像中にイメージプレーンの画像の一部が含まれてしまったりする、いわゆる分離エラーも発生し得る。こうした場合、圧縮方式の性質により圧縮効率が低下したり、また、圧縮されたデータから復元した画像データの画質低下が発生することもあり得る。
【0004】
そこで従来、文字部分を検出し、検出した文字部分を元の画像データ(原画像)から除去する際に、原画像を32×32のパーツに分割し、文字部分のあるパーツについては、対応する文字部分の画像のうち、背景色に対応する原画像の画素値の平均値を、文字に対応する画素(黒色の画素)部分に上書きして、イメージのプレーンを得る技術が特許文献1に開示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−369011号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたものでは、文字部分の背景色として抽出される画素値の種類によっては、その平均値たる画素値で文字部分を埋めて得られたイメージのプレーンを用いて圧縮処理を行うと、画質の劣化が却って目立ってしまうこともあり得る。
【0007】
また、画像データを、線画のプレーンと、線画色のプレーンと、イメージのプレーンとに分離する技術もある(この場合、線画プレーンと線画色のプレーンとの組み合わせにより原画像上の線画の部分の画像が再現されることになる)。この処理では、まず線画プレーンを生成する。そして次に、線画のプレーンとして抽出した線画形状の輪郭を外側へオフセットして「膨張」させ(膨張処理)、元の画像データから当該膨張後の線画形状に相当する画素を、線画部分の背景画素に基づいて決定された背景画素値に設定する。これにより原画像データから線画プレーンに含まれる線画部分が確実に除去される。ここでの膨張処理は、線画部分の画素をイメージプレーンから確実に除去するために用いられるもので、線画プレーンのデータ自体には膨張処理は行われない。
【0008】
このため、次のような問題が発生する。すなわち、この場合にイメージの一部が分離エラーにより、線画プレーンに混入すると、当該一部分が膨張処理され、イメージプレーン上の当該膨張処理部分が処理対象の画像データ内で一つに決定される背景画素値で埋められる。こうして得られた各プレーンを元にして原画像を再現しようとすると、イメージ部分のうち、線画として誤って抽出された部分は、線画プレーンと線画色プレーンとにより再現されるが、イメージ部分のうち、膨張処理によって除去された部分は線画プレーンには含まれていないので、埋められた背景色がそのまま残り、画像データのイメージ内に、背景色が点在するといった結果になってしまう。
【0009】
このように従来から、分離エラーによる画質劣化を防止する技術が求められ、検討されている。
【0010】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、分離エラーによる画質劣化を防止できる画像処理装置を提供することを、その目的の一つとする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、画像処理装置であって、処理対象となった原画像データから、イメージに相当する性状を有する領域を画定する領域データ生成手段と前記原画像データから、線画部分を抽出し、線画プレーンを生成する線画プレーン生成手段と前記線画プレーンに含まれる画像データについて、その輪郭を外側へオフセットする膨張処理を行う線画プレーン処理手段と前記画定された領域と、前記生成された線画プレーンとに基づいて、イメージプレーンを生成するイメージプレーン生成手段と、を含み、前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素の近傍に背景画素があれば、前記注目画素に対応する画素の画素値を当該背景画素の画素値に基づいて定め、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていれば、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定めることとしたものである。
【0012】
また、前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データから、注目画素を所定の順に選択し、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていたときには、前回選択した注目画素に対応する画素について定めた画素値を、今回選択されている注目画素に対応する画素の画素値として定めることとしてもよい。
【0013】
さらに、前記イメージプレーン生成手段は、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていたときには、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素であって、前記膨張処理後の線画プレーンの画像データに含まれない画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定めることとしてもよい。
【0014】
さらに、前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データから、注目画素を所定の順に選択し、当該選択した注目画素を含む複数画素のウインドウを定め、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素を含むウィンドウ内において背景画素の有無を調べることとしてもよい、
【0016】
さらに本発明の一態様に係る画像処理プログラムは、コンピュータ、処理対象となった原画像データから、イメージに相当する性状を有する領域を画定する領域データ生成手段と前記原画像データから、線画部分を抽出し、線画プレーンを生成する線画プレーン生成手段と前記線画プレーンに含まれる画像データについて、その輪郭を外側へオフセットする膨張処理を行う線画プレーン処理手段と前記画定された領域と、前記生成された線画プレーンとに基づいて、イメージプレーンを生成するイメージプレーン生成手段と、として機能させ、前記イメージプレーン生成手段にあっては、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素の近傍に背景画素があれば、前記注目画素に対応する画素の画素値を当該背景画素の画素値に基づいて定めさせ、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていれば、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定めさせることとしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る画像処理装置は、例えば図1に示すように、スキャナ1とプリンタ2とネットワーク通信可能な制御装置3とを含んでなる複合機であり、ここで制御装置3は、制御部11と、プログラム記憶部12と、記憶部13と、通信部14とを含んでなる。
【0018】
スキャナ1は、ユーザから入力される指示に従って原稿を読み取り、当該読み取りにより得た画像データを制御装置3に出力する。プリンタ2は、制御装置3から入力される印刷対象の画像データに基づいて用紙などの媒体上に画像を形成する。
【0019】
制御装置3の制御部11は、プログラム記憶部12に格納されているプログラムを読み出し、それに従って動作しており、スキャナ1から入力される画像データをプリンタ2に出力する複写機としての機能や、ネットワークを介して受信されるデータに基づく画像データを生成し、これをプリンタ2に出力して印刷を行わせる、プリンタ機能を実現する。
【0020】
また、この制御部11は、例えばスキャナ1から入力される画像データをネットワークを介して送出する際に(いわゆるネットワークスキャナとしての機能が利用される際に)、当該画像データを圧縮する処理(圧縮処理)を行う。この圧縮処理の内容については後に詳しく述べる。
【0021】
プログラム記憶部12は、例えばROM(Read Only Memory)素子や、CD−ROM,DVD−ROM、ハードディスク等といった、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、それからプログラム等のデータを読み出して制御部11に出力する装置(例えばDVD−ROMドライブ)を含んでなる。このプログラム記憶部12は、制御部11によって実行されるべきプログラムが保持されている。
【0022】
記憶部13は、制御部11の処理の過程で生成される種々のデータを記憶するワークメモリ等であり、具体的にはRAM(Random Access Memory)等である。通信部14は、制御部11から入力される指示に従って、データ(圧縮された画像データ等)を外部に送信する。また、この通信部14は、外部からネットワークを介して受信されるデータを制御部11に出力する。
【0023】
なお、本実施の形態の複合機は、さらにユーザからの操作を受け入れて制御部11に出力する操作部や、制御部11から入力される指示に従って、データをユーザに提示するディスプレイ等の表示部を含んでなるのが全体の構成であるが、図1では簡単のため、これらを省略して図示している。
【0024】
ここで制御部11による圧縮の処理について説明する。本実施の形態の制御部11は、圧縮処理される画像データ(処理対象の画像データ)を、線画を主として含む線画プレーンと、当該線画の色の情報を含む線画色プレーンと、線画以外の画像部分を主として含むイメージプレーンとに分離する。ここで「主として」としているのは、上述のように分離エラーにより、線画とそれ以外とが完全に分離されるとは限らないことを意味する。
【0025】
制御部11によって実行される圧縮プログラムは、機能的には、図2に示すように、画像補正部21と、領域データ生成部22と、線画プレーン生成部23と、線画プレーン処理部24と、線画色プレーン生成部25と、イメージプレーン生成部26と、線画色プレーン解像度変換部27と、イメージプレーン解像度変換部28と、線画色プレーン圧縮部29と、イメージプレーン圧縮部30と、線画プレーン圧縮部31と、画像フォーマット部32とを含んで構成される。
【0026】
画像補正部21は、処理対象となった画像データの色空間を変換する処理を行う。例えば、スキャナ1から入力される画像データは、デバイス色空間で表現されているため、これを内部色空間の表現に変換する。また、この画像補正部21は、所定の画像フィルタリング処理を行う。例えば入力デバイス色空間はRGB24ビットで表され、内部色空間がL*a*b24ビット等で表されている場合、RGBからL*a*bへの変換を行うことになる。また、フィルタリング処理によって線画部分のエッジ強調処理を行ってもよい。
【0027】
領域データ生成部22は、画像補正部21が出力する画像データ内に、当該画像データに含まれる画像要素の性状に関する条件に基づいて、少なくとも一つの処理対象領域を画定し、当該画定した領域を特定するデータを、領域データとして生成する。具体的に、この領域は、次のようにして画定される。すなわち、領域データ生成部22は、画像補正部21が出力する画像データを所定の方法で2値化し、2値化した画像データから小領域を除去して、得た画像データを領域画定データとする。ここで小領域除去とは例えば注目画素に隣接する画素数が予め定めたしきい値以下であるような注目画素を、背景画素(ここでは2値化されているので例えば「白画素」)で置き換える処理である。この処理により、例えば線画部分が小領域として除去され、写真が形成されている領域など、イメージに相当する性状を有する領域が画定されることになる。この方法で生成される処理対象領域の情報は、(小領域が除去されているので)黒画素の連続したものであり、例えば図3(a)に示すように文字部分(A)と、矩形の写真部分(B),(C)とを含む画像データに対しては、図3(b)に示すように、文字部分に相当する領域が小領域として除去され、写真部分に相当する黒色の矩形(B′,C′)が処理対象領域として画定されることとなる。
【0028】
なお、領域データ生成部22は、これだけでなく、画像補正部21が出力する画像データのうち、所定の走査方向に一定範囲の色の画素が所定数以上連続している場合に、当該連続している画素部分を、画像補正部21が出力する画像データから除去し、残った部分を処理対象領域として画定してもよい。この場合、例えば自然画など、一般には類似色が連続しない部分が処理対象領域として画定されることになる。
【0029】
さらに、領域データ生成部22は、ここで示した例に限られるものではなく、画像補正部21が出力する画像データとともに、後に説明する線画プレーン生成部23が出力する線画プレーンデータを併せて利用して、画像データから線画プレーンデータに相当する画素を除去した残りを処理対象領域として画定してもよい。
【0030】
線画プレーン生成部23は、画像補正部21が出力する画像データから、線画部分を抽出し、線画プレーンを生成する。この線画プレーンは、原画像データと同一サイズの画像データである。線画プレーン生成部23は、従来から利用されている線画プレーンの生成処理と同様であるので、詳細な説明を省略する。線画プレーン処理部24は、線画プレーン生成部23によって生成された線画プレーン上の画像データについて、その輪郭を外側へオフセットする膨張処理を行う。ここで膨張処理は、例えば図4に示すように、線画プレーンに抽出された文字等の輪郭を、予め定めた画素数分膨張させる処理である。図4では、各方向に1画素ずつ膨張させているが、これに限られるものではない。
【0031】
線画色プレーン生成部25は、画像補正部21が出力する画像データと、線画プレーン生成部23で生成される線画プレーンとに基づいて線画部分の色の情報を含む、線画色プレーンを生成する。この線画色プレーンの生成についても、既に知られた方法を用いることができるので、ここでの詳しい説明を省略する。
【0032】
具体的な例を挙げて線画プレーンと線画色プレーンとについて説明すると、図5(a)に示すように、赤色の文字列「ABC」と、青色の文字列「123」と、写真等のイメージとを含む原画像の場合、線画プレーンと線画色プレーンとは、それぞれ図5(b)、図5(c)に示すようなものとなる。すなわち、これら各プレーンは、原画像と同一サイズの画像データ(幅・高さともに、同一画素数からなるデータ)であり、例えば線画プレーンは、線画部分(当該部分が原画像上で黒であるとその他の色であるとを問わない)については「1」(例えば黒色の画素に相当する)などの第1画素値、またそうでない部分(背景やイメージ(絵柄等)と判断される部分)は、「0」(例えば白色の画素に相当する)などの第2画素値とすればよい。また、線画色プレーンは、このプレーン上の画素のうち、線画プレーン上で第1画素値となっている画素を取り出したときに、元の線図部分の色が再現されるようになっていればよく、図5(c)に示すように単純な図形要素で表しておくことが好ましい。
【0033】
イメージプレーン生成部26は、画像補正部21で生成された画像データ(原画像)と、領域データ生成部22で生成された領域データと、線画プレーン処理部24で生成された膨張処理された線画プレーンのデータ(以下、膨張プレーンと呼ぶ)とに基づき、イメージプレーンのデータを生成する。
【0034】
このイメージプレーン生成部26は、具体的には、次の図6に示すように動作する。まず、原画像より、上下左右に1画素ずつ多いビットマップのデータの記憶領域を記憶部13上に確保して、このビットマップのデータ上の各画素の値を「0」などに初期化する(S1)。次に、膨張プレーン上で、例えば3×3画素のウインドウをスキャンラインの順(左から右への1ライン分の走査を、上から下へと順次行う順)で移動させながら(S2;ウインドウ位置の設定)、当該ウインドウの中心にある画素(注目画素)について、当該注目画素に対応する位置にある、膨張プレーン上の画素(対応画素)の値が「1」(線画部分又は膨張部分)となっているか否かを調べる(S3)。ここで、当該対応画素の値が「1」であれば、原画像上でのウインドウに対応する位置の画素のうち、膨張プレーン上で対応する画素が「1」でない画素(背景画素)があるか否かを調べる(S4)。ここで、背景画素があれば、当該背景画素の平均値を演算して(S5)、注目画素の値を、当該演算した平均値とする(S6)。そして、ウインドウの移動が終了したか否か(ウインドウは右下に達したか)を判断し(S7)、ウインドウの移動が終了したと判断される場合(Yesの場合)は、ビットマップデータの外周1ビット分を除去して、注目画素として選択された画素からなるデータをイメージプレーンのデータとして生成し(S8)、処理を終了する。また、処理S7においてウインドウの移動が終了していないと判断される場合(Noの場合)は、処理S2に戻って、次の移動位置にウインドウを移動して処理を続ける。
【0035】
また処理S4において、背景画素がない場合(原画像上でのウインドウに対応する位置の画素のうち、膨張プレーン上で対応する画素がいずれも「1」、すなわち、膨張プレーン上でウインドウに対応する位置の各画素がいずれも「1」となっている場合)は、領域データ上の注目画素に相当する画素が処理対象領域として画定された領域内に属するか否かを判断し(S11)、属しない場合(Noの場合)は、前回、処理S5で演算した値を、当該注目画素の値として設定し(S12)、処理S7に移行する。
【0036】
一方、処理S11で領域データ上の注目画素に相当する画素が処理対象領域として画定された領域内に属する場合(Yesの場合)は、ウインドウ位置に対応する原画像の画素群の近傍周辺の画素の値に基づいて当該注目画素の画素値を決定して設定し(S13)、処理S7に移行する。この処理S13では、例えば、膨張プレーン上でウインドウ位置に対応する画素群の近傍周辺の画素のうち、「0」となっている画素を検出し、その検出した画素に対応する原画像上の画素値の統計量に基づき、注目画素の画素値を決定する。ここで統計量は、平均値であってもよいし、頻度値を統計量として算出し、頻度値により最も数多く利用されている画素値を確定し、当該確定した画素値を注目画素の画素値として設定してもよい。
【0037】
また、処理S11で領域データ上の注目画素に相当する画素が処理対象領域として画定された領域内に属する場合(Yesの場合)に、上記処理S13に代えて、またはその前に線画プレーン上のウインドウ位置に対応する画素のうち、その値が「0」(すなわち線画部分でない画素)となっているものがあれば、当該画素の平均値を、注目画素の値とすることとし、線画プレーン上でも「0」となっている画素がない場合に、処理S13に移行するようにしてもよい。これは膨張処理前のデータであれば、背景画素が含まれている可能性があることに基づく。
【0038】
さらに、処理S3において、注目画素に対応する膨張プレーン上の画素の値が「1」でない場合は、注目画素に対応する原画像上の画素の値をそのまま注目画素の値として設定して(S14)、処理S7に移行する。
【0039】
なお、ここまでの説明では、処理のためのウインドウのサイズを3×3画素としているが、これに限られるものではない。また、ここでビットマップデータは原画像(や、膨張プレーン)よりも1画素ずつ広いため、例えば処理S13等でウインドウ内(及びそれに隣接する)画素に対応する画素が原画像等に存在しない場合もある。この場合は、当該存在しない画素は無視して(値がないものとして)扱い、平均等の統計演算には加えない。
【0040】
すなわち、本実施の形態では、イメージプレーンの生成に際して上述のように基本的に近傍の画素値に基づいて背景画素の値が定められ、また、背景画素の値が定められないときには、領域データに基づく処理がなされることで、分離ミスの発生により、イメージプレーン内部から線画プレーンへの抽出がなされた場合も、その最近傍の画素値によって膨張部分の画素値が決定され、画質の劣化が低減される。
【0041】
線画色プレーン解像度変換部27は、線画色プレーン生成部25で生成された線画色プレーンのデータの解像度を変換する。またイメージプレーン解像度変換部28は、イメージプレーン生成部26によって生成されたイメージプレーンのデータの解像度を変換する。すなわち、線画色プレーンは、図5(c)に示したように、線画部分のうち、同一の色となっている領域を矩形等の図形要素で描画したものであるので、原画像と同一の解像度は必ずしも必要とならず、また、イメージプレーンについても、原画像と同一の解像度である必要は必ずしもないことから、これらの解像度を低減させているのである。この解像度変換は、本実施の形態において必ずしも必要とされるものではないが、圧縮効率の向上に役立っている。
【0042】
線画色プレーン圧縮部29は、線画色プレーン解像度変換部27が出力する線画色プレーンのデータを圧縮処理する。イメージプレーン圧縮部30は、イメージプレーン解像度変換部28が出力するイメージプレーンのデータを圧縮処理する。これらの圧縮処理は色情報を含む圧縮処理であるので、例えばJPEG圧縮等を用いることができる。線画プレーン圧縮部31は、線画プレーン生成部23が出力する線画プレーンのデータを圧縮処理する。この圧縮処理は、例えばMH方式やMR方式やMMR方式等、ランレングス圧縮であってもよい。
【0043】
画像フォーマット部32は、線画色プレーン圧縮部29による圧縮処理結果と、イメージプレーン圧縮部30による圧縮処理結果と、線画プレーン圧縮部31による圧縮処理結果との入力を受けて、これらを所定のフォーマット(例えば、インターネットファクシミリ用の画像フォーマットであるTIFF−FXやPDF(Portable Document Format)等)のデータとして配列して出力する。
【0044】
次に、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の動作について説明する。本実施の形態の画像処理装置では、制御装置3が、処理対象となった画像データを原画像として、それを構成する画素のうち、文字等の線図部分に該当する画素が例えば、レイアウト解析等の方法(第1条件)によって決定される。そして、この線図部分に対応するとされた画素を原画像データから分離して、線図プレーンのデータを生成する。
【0045】
また、制御装置3は、線図プレーンのデータに対してそれに含まれる画素の周辺の画素についても確実に分離できるよう、線図プレーンのデータに対して、それに含まれる図形要素の画素の周辺の画素までも仮想的に線図部分であると設定して、線図の図形要素を膨張させる、膨張処理を行い、膨張プレーンを生成する。
【0046】
一方で、制御装置3は、線図プレーンの生成とは異なる方法(第2条件)により、原画像のうちから線図ではなく、イメージ(写真や絵柄など)の部分を画定する、領域データを生成し、膨張プレーンと、この領域データと、原画像とに基づいてイメージプレーンを生成する。
【0047】
イメージプレーンの生成においては、基本的には原画像を構成する画素のうち、膨張プレーンに含められる画素に対応する画素については背景色の画素値とし、膨張プレーンに含められない画素に対応する画素については、当該原画像の画素値をそのまま用いる。本実施の形態においては、ここで背景色の画素値を、原画像上で、当該画素の近傍の画素のうち、背景色部分に相当する画素の値に基づいて決定する。これにより、分離エラーの発生の結果、イメージ内部から(誤って)取り出された線図部分が膨張処理されても、当該線図部分及び膨張処理部分の画素値が、当該画素近傍の背景画素(線図部分に含まれない画素)から決定され、イメージ内部の色が反映される。従って、画質の劣化が抑制されることとなる。
【0048】
また、本実施の形態の画像処理装置は、上記の構成に限られるものではない。すなわち、原画像に含まれる画像要素の性状に関する条件に基づき、少なくとも一つの画像領域を画定し、分離により得られた画像プレーンの少なくとも一つについて、当該画定された画像領域との関係において定められている画像処理を行うことによっても、画質の劣化が抑制される。
【0049】
具体的には、画像領域を画定する領域データを利用して、線図プレーンに対し、当該領域データによって画定される領域を除去する処理を適用してもよい。このようにすると、ある条件(例えばレイアウト解析等)によって生成される線図プレーンから、これとは異なる別の条件によって生成されるデータで画定されるイメージ部分を除去するので、分離エラー自体が抑制され、この除去処理後の線図プレーンに基づき、線図色プレーンが生成され、又はこの除去処理後の線図プレーンに対する膨張処理結果に基づきイメージプレーンを生成することとすれば、画質の劣化が抑制される。
【0050】
また、ここまでの説明では、本実施の形態の画像処理装置が複合機であるとして説明したが、画像データの圧縮処理を行う装置であればいかなるものにも本発明を適用できる。
【0051】
このように本発明は、画像処理を伴う、複合機、ファクス、カメラその他の画像利用装置に適用可能であって、産業上の利用可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る画像処理装置の一例を表す構成ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る画像処理装置によって実行されるプログラムの一例を表す機能ブロック図である。
【図3】 領域データの生成例を表す説明図である。
【図4】 膨張処理の例を表す説明図である。
【図5】 線図プレーンと線図色プレーンの例を表す説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係る画像処理装置におけるイメージプレーンの生成処理の例を表すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 スキャナ、2 プリンタ、3 制御装置、11 制御部、12 プログラム記憶部、13 記憶部、14 通信部、21 画像補正部、22 領域データ生成部、23 線画プレーン生成部、24 線画プレーン処理部、25 線画色プレーン生成部、26 イメージプレーン生成部、27 線画色プレーン解像度変換部、28 イメージプレーン解像度変換部、29 線画色プレーン圧縮部、30 イメージプレーン圧縮部、31 線画プレーン圧縮部、32 画像フォーマット部。

Claims (5)

  1. 処理対象となった原画像データから、イメージに相当する性状を有する領域を画定する領域データ生成手段と
    前記原画像データから、線画部分を抽出し、線画プレーンを生成する線画プレーン生成手段と
    前記線画プレーンに含まれる画像データについて、その輪郭を外側へオフセットする膨張処理を行う線画プレーン処理手段と
    前記画定された領域と、前記生成された線画プレーンとに基づいて、イメージプレーンを生成するイメージプレーン生成手段と、を含み、
    前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素の近傍に背景画素があれば、前記注目画素に対応する画素の画素値を当該背景画素の画素値に基づいて定め、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていれば、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定める
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データから、注目画素を所定の順に選択し、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていたときには、前回選択した注目画素に対応する画素について定めた画素値を、今回選択されている注目画素に対応する画素の画素値として定める
    ことを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記イメージプレーン生成手段は、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていたときには、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素であって、前記膨張処理後の線画プレーンの画像データに含まれない画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定める
    ことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、
    前記イメージプレーン生成手段は、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データから、注目画素を所定の順に選択し、当該選択した注目画素を含む複数画素のウインドウを定め、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素を含むウィンドウ内において背景画素の有無を調べる
    ことを特徴とする画像処理装置。
  5. コンピュータ
    処理対象となった原画像データから、イメージに相当する性状を有する領域を画定する領域データ生成手段と
    前記原画像データから、線画部分を抽出し、線画プレーンを生成する線画プレーン生成手段と
    前記線画プレーンに含まれる画像データについて、その輪郭を外側へオフセットする膨張処理を行う線画プレーン処理手段と
    前記画定された領域と、前記生成された線画プレーンとに基づいて、イメージプレーンを生成するイメージプレーン生成手段と、
    として機能させ、
    前記イメージプレーン生成手段にあっては、前記膨張処理後の線画プレーン上の画像データに含まれる注目画素について、当該注目画素の近傍に背景画素があれば、前記注目画素に対応する画素の画素値を当該背景画素の画素値に基づいて定めさせ、前記注目画素の近傍に背景画素がなく、かつ当該注目画素が前記領域データ生成手段によって画定された領域に含まれていれば、原画像データの注目画素に対応する画素近傍の画素に基づいて、前記注目画素に対応する画素の画素値を定めさせることを特徴とするプログラム。
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