JP4122124B2 - 半導体基板の両面エッチングシステム及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体基板の両面エッチングシステム及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の分野は、一般的には半導体プロセスに関するものである。更に詳細には、本発明の分野は、半導体基板の両側に堆積した膜を同時にエッチングするシステム及び半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体の製造では、ウエハ又は他の半導体基板の両側に膜が成長され、及び(又は)堆積される。ウエハの一側でパターニング及びエッチングすることによってデバイス構造を形成した後、これらの膜はしばしば除去される必要がある。デバイスを形成したウエハの一側は通常、ウエハの頂側又は前側と呼ばれている。ウエハの他側、即ちデバイスの形成されていない側をウエハの後側と呼んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ウエハの両側からこれらの膜を同時に除去する一つの方法はウエットエッチング処理液を用いている。例えば、低圧化学蒸着法反応装置で作られた窒化ケイ素膜は、選択酸化法(LOCOS)や浅いトレンチアイソレーション(STI)の技術における選択酸化のためのマスク膜として使用されてきた。窒化膜は熱リン酸のウエットエッチング処理液を用いて除去され得る。このようなウエット処理液が、どんな下側の膜に対しても高いエッチング速度及び高い選択性のような他の良好な特性を示している間に、ウエハの両側から同時に膜を除去できる。しかしながら、ウエット処理液は、ウエハのサイズが大きくなると共に、デバイスの大きさが小さくなるにつれ、ますます不都合になる。これらの不都合は特に下記の点を含んでいる。(i)安定した処理結果を得るため、頻繁に化学物質を交換する必要があるので、化学物質の使い捨ては不経済であるかもしれない。(ii)通常のウエット処理液からの蒸気は作業者の健康に有害であり、作業のために化学物質を環境的に分離することは高くつくかもしれない。(iii)エッチング処理液は小さな幾何学的デバイスの製造に悪影響を及ぼす粒子や、望ましくない残留物を残すことがある。(iv)ウエットエッチングは、より新しくて小さなサブミクロン構造に共通する高アスペクト比に適さないかもしれない。(v)ドライエッチングは一つの処理室で多層膜を除去できるが、単一のウエットエッチング処理液は多層膜をエッチングすることができないことがある。(vi)典型的には、ウエハの全カセット(又は幾つかのカセット)がウエットエッチングで危険にさらされ、そして、ドライエッチング製法は通常、一度に一つ又は二つのウエハを処理するので、もし製法や自動装置に不具合があったならば、カセットを失う可能性がある。
【0004】
両面エッチングに使用される一つのタイプのドライエッチングシステムは、バレルエッチャー(barrel etcher)である。このタイプのエッチャーはフォトレジスト除去に用いられたが、次のような欠点を有することがある。即ち、強力なウエハ−ウエハの、又はウエハ内のローディング効果、乏しいエッチングの一様性、真空ロードロック(vacuum load lock)の不足による粉塵発生の影響され安さ、及び、処理の失敗の場合にはウエハのカセット全体、又は多数のカセットにおける損失の危険である。
【0005】
ウエハのサイズが増大し、デバイスの特性が減少するにつれ、プロセスの要求は益々厳しくなる。その結果、望まれることは次のような等方性エッチャーである。即ち、その等方性エッチャーは、改良された処理性能及び制御と、各ウエハに対して処理持続時間を正しく制御するように本来の立場での終点監視(in-situ end point monitoring)と、低減された粉塵汚染とをもたらす。
【0006】
典型的なプラズマエッチャーは一回でウエハの一側をエッチングするので、特別な注意を払って前側の感光物質を損傷させることなく後側から不要な物質を除去しなければならない。一つの解決法は、ウエハの前側にフォトレジストを塗布し、ウエハを逆にして後側をエッチングすることである。別の解決法は、ウエハの下方にプラズマ源を置くことである。この後者の方法では、後側をエッチングしている間に、デバイスの特性を保護するため反応しないガスがウエハの前側を横切って流される。後側のエッチングが完了した後、前側が従来方法でエッチングされる。この方法は有効ではあるが、前側と後側とのエッチングが同時になされないので、生産量が制限される。
【0007】
特に、デバイスの特性が処理条件に影響されやすい時に、ウエハの両面同時エッチングを多くの従来のプラズマエッチャー内で実行することは難しい。例えば、LOCOS窒化物処理において、ウエハの両側には窒化ケイ素の膜(厚さ約1000オングストロームである)が堆積される。膜はマスクになる。そして、トランジスタの接点及びゲートに結局なるウエハの前側で表面を保護することによって、フィールド酸化膜の成長場所を明確にするために、その膜が用いられる。露出した及び(又は)下側にある領域は、シリコンのエッチング、イオン衝撃、又は紫外線に非常に影響され易く、これらのいずれもが、発生した機構に損傷を与える。窒化ケイ素を除去するエッチング処理は非常に選択的であり、窒化ケイ素と酸化ケイ素との選択的なエッチング速度は約30:1又はそれ以上である。他の影響され易い処理は浅いトレンチアイソレーションを含んでいる。その浅いトレンチアイソレーションは、100:1と同じ窒化物:酸化物の選択性を必要とし、前側又は後側がより早くエッチングされるか否かに依存している。後側を前側より速くエッチングする態様のうち幾つかでは、選択性が約40:1(LOCOS処理の場合)であることが必要だけである。
【0008】
ウエハの両側が同時にエッチングされる両面エッチングでは、ウエハの前側及び後側でエッチングできる平均厚さに略比例して前側と後側とのエッチング速度を有することがしばしば望ましい。そうでなければ、一側を他側より長く過剰にエッチングし、他側上で他の膜への選択性を更に増大させて損傷を避けなければならない。ある応用では、前側のエッチング速度より速い、即ち浅いトレンチアイソレーション又は他の可能な新しい処理内で3倍速い後側のエッチング速度を有することが望まれている。一側だけ(典型的には前側)からウエハまで反応物を供給する時に、単一のウエハプラズマエッチャー内でこの種の制御を得ることは困難である。反応性イオンエッチャーのようなプラズマエッチャーがリフトピン上でのウエハの処理によって両面エッチングを行うことができるが、ウエハの下方のハードウエアが後側のエッチング速度を制限し、又は一様でなくなるかもしれない。また、ウエハがプラズマに直接さらされると、イオン衝撃、UV露光、及び電荷効果が敏感な特性を傷めることがある。
【0009】
両面同時エッチング用のシステム及び方法は次の多くの点で望まれている。即ち、(i)イオン衝撃や紫外線光からの低減された損傷、(ii)下側の膜への高度な選択性、(iii)後側:前側の高いエッチング速度の比、(iv)ウエハの両側上での良好なエッチング速度の一様性、(v)高い生産量を備えるための単一処理ステップにおいてウエハの両側上でのエッチングの高い速度である。これらの特徴の各々を適当に組み合わせることが特に望ましい。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一つの態様は、半導体基板の両面をエッチングする反応装置システムを提供する。典型的な反応装置システムは、反応種を生成する生成室と、生成室にガスを供給するガス入口と、半導体基板を処理する処理室と、処理室からのガスを排気するガス出口とを有している。この反応装置システム内においては、通常、ガスは生成室から処理室へ流れ、それから排気される。処理室内には、基板の前側及び後側を露出させる基板用支持と、次のようなダイバータとがある。即ち、(a)ダイバータによって生成室から反応種の流れの第1部分基板の一側へ流れさせることが可能となる。(b)ダイバータが、自身と基板との周囲における反応種の流れの第2部分を方向転換して基板の他側へ流す。
【0011】
本発明の別の形態は、次のように形成されたダイバータを提供する。即ち、ダイバータとウエハの第1側との間の領域に到達するように、反応種の流れの第1部分がダイバータを通過し又はある角度までダイバータの周囲を移動するように、或いはその両方であるように、ダイバータが形成されている。これに関連して、ウエハの「第1側」はウエハにおいてダイバータに略対向する側であり、従って、第1側はウエハの前側又は後側のいずれかである。反応種の流れの第2部分はダイバータを迂回し、ダイバータとウエハの第1側との間の領域を避ける。これは一部分で達成される。なぜならば、生成領域からのガス流の幾らかはダイバータと略平行な方向へ方向転換されるので、ダイバータとウエハの第1側との間の領域を通過しないからである。ガス状種の流れの第1及び第2部分はウエハの第2側を通過する。これに関して、用語「第2側」は、ダイバータから離れて略対向するウエハの側である。ウエハの第1及び第2側を通って流れる際に、反応ガス状種によって、ウエハの表面上、即ち第1及び第2側上で材料の幾らかが適切な選択且つ一様な方法でエッチングされる。
【0012】
本発明の別の態様は、第一組のピン上で基板を処理する方法を提供し、第二組のピンへウエハを移動させずにピンとウエハとの間の材料を充分に除去する。その方法では、第2組の領域接点が第1組の領域接点と重ならない。
【0013】
本発明の更に別の態様は両面エッチングの方法を提供し、両面エッチングによって次の処理結果が所望の仕方で調和可能となる。即ち、(i)ウエハの第1側上でエッチング速度の一様性とエッチング速度の選択性、(ii)第1側:第2側のエッチング速度比、(iii)第2側におけるエッチング速度の一様性である。
【0014】
本発明の態様は、半導体基板の両側上で膜を同時にエッチングすることを考慮している。本発明の態様は、反応種における殆ど任意源(ソース)で使用され、プラズマ源を利用したもの、下流のウエハ処理室へ反応種を供給するものを含んでいる。一つの態様において、基板は先端の尖った3本のピンで支持されているので、基板の両側がエッチング用の反応種へ露出される。反応種の源で発生された反応種の流れの第1部分は反応用の基板の一側(これは前側であるかもしれない)に供給される。反応種の流れの第2部分は他側(後側かもしれない)へ向けて基板の周囲に導かれ、それから第2部分が処理室から汲み上げられる。反応種の充分且つ適切な流れを基板の後側に供給するために、ガス流ダイバータは、反応種生成室と基板との間に置かれ、前側への流れを低減している。これにより、反応種の幾らかが、ウエハの前側に隣接して通過することなくウエハの後側ヘ流れる。それから、流れ絞りが基板と排気口との間に置かれ、ウエハの第2側(後側であるかもしれない)に隣接した反応種の滞留時間と可能性とを増大させる。
【0015】
本発明の態様では、所望の処理結果を得るために種々のタイプのダイバータと、ダイバータ、整流装置(baffles)、及び絞りの組合せとを使用できる。ある態様で使用されたダイバータは、1つ以上のプレートと、1つの孔又は複数の孔パターンを有する少なくとも1つのプレートとを備えている。ダイバータの直径、孔パターン、孔サイズ、及び、ダイバータと基板との間の分離距離は、所望の処理結果を達成するように調整される。一つの態様では、ダイバータが、プラズマから基板への視線を遮蔽し、UV放射を最小化し、及び、損傷を負担し、それによりプロセスの最適化に寄与する。ダイバータが一つ以上のプレートから成る場合に、典型的な様態は、ウエハに最も近いダイバータの部分が、ガス状種をウエハへ通す孔を有するような形状である。この多重プレートのダイバータは、生成領域から、プラズマを含んだウエハへの視線を阻止するのに用いられる。
【0016】
本発明の別の態様は、反応ガスの流れに関してウエハから下流に配置された流れ絞りを備えている。ダイバータと同様に、流れ絞りが、孔パターン(又はガス流を制限する他の機構)を備えたプレートである。そこでは、孔が排気ポンプへの出口通路を与えている。孔のサイズ及び形状は、長い滞留時間を反応種に提供するのに充分小さいだけでなく、十分なガス流コンダクタンスを備えるのに充分に大きくなるように選択されている。基板の直径に関してプレート又は他の制限機構と、基板との間の距離は、所望の後側のエッチング速度及び一様性を達成するように選択されている。底部プレート又は他の機構の形状もまた処理結果を最適化するために変更される。
【0017】
本発明の前記及び他の態様の利益として、高い選択性、低いイオン損傷、良好なエッチング速度(例えば毎分200〜1000オングストローム)、及び、良好な一様性が両面同時エッチング処理において達成される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の形態は、種々のプラズマ源と連結して用いられ、誘導結合型プラズマ源、らせん型共振器、及び、マイクロ波プラズマ源を用いたものを含んでいる。本発明の形態と連結して用いられた付加的で典型的な反応装置の形状とプロセスとが以下で与えられている。即ち、米国特許第5534231号、米国特許第5234529号、米国特許第5811022号、本出願の譲受人に譲渡されて1996年1月23日に出願された米国特許出願第08/811893号、本出願の譲受人に譲渡されて1998年11月16日に出願された米国特許出願第09/192810号、本出願の譲受人に譲渡されて1998年11月25日に出願された米国特許出願第09/200660号、及び、本願の譲受人に譲渡されて1998年11月16日に出願された米国特許出願第09/192835号であり、上記のそれぞれは全て本明細書に参照文献として結合されている。特に、商業的な実施の形態では生産量を高め、構成要素の余分を低減するため、米国特許第5811022号と米国特許出願第08/811893号とで開示されているように、二重ウエハ、二重プラズマ生成室の構成を用いている。
【0019】
本発明の形態を用いて除去された一タイプのマスク膜の一例は、図1A〜図1Cに示すように、LOCOS応用に用いた窒化ケイ素膜である。図1Aでは、二酸化ケイ素膜101が、例えばシリコンウエハの基板102上に設けられている。図1Aのマスク膜103は、順に、酸化物膜101の頂部に付着され、パターニングされている。マスク膜103は、図1Aで示されるように、窒化ケイ素105上で酸窒化ケイ素のデュアル膜104から成るが、この例では窒化物マスク膜103として一般的に呼ばれている。なお、ウエハの前側に窒化物を付着するという操作はまた、後側に窒化物膜106を付着する。
【0020】
図1Bに示すように、保護されていない(マスクしていない)領域で酸化物膜101を成長させ、本質的に二つの部分、即ちパッド酸化物109とフィールド酸化物110とを形成する。窒化物マスク103が、ある領域内で酸化物膜101を保護するので、パッド酸化物109が厚く成長せず、フィールド酸化物110ほど厚くならない。パッド酸化物109の厚さは100オングストローム台、又はそれ以下である。
【0021】
それから、図1Cに示すように、ウエハの前側の窒化物膜103とウエハの後側の窒化物膜106とが除去される。少なくとも窒化物膜103を除去した後の段階の間に充分な窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性(例えば約40:1)を備えることの重要性は、同時に窒化物膜103を完全に除去する間ずっと、極端に薄いパッド酸化物109のエッチングを最少化することである。ウエハの前側に対して望まれている高い選択性は、後側で適切な窒化物エッチング速度を達成することで釣り合わされなければならない。事実、ウエハの後側における窒化物エッチング速度の一様性が、絶対的なエッチング速度自身と同程度に重要なパラメーターである。これにより、後側の中央部の窒化物108が後側の縁部の窒化物107と略同程度に速く除去されるのが保証されている。
【0022】
次の事項は上記のプロセスにとって重要なパラメーターである。即ち、(i)ウエハの前側における窒化物:酸化物エッチング速度の選択性、(窒化物103のエッチング速度:酸化物109のエッチング速度の比)、(ii)ウエハの前側におけるエッチングの一様性、(iii)後側:前側の窒化物エッチング速度の比(窒化物106のエッチング速度:窒化物103のエッチング速度の比)、(iv)ウエハの後側における窒化物エッチング速度の一様性であり、それはエッチングされた窒化物108の量から、エッチングされた窒化物107の量を引き、平均で割って百分率で定義されている。
【0023】
もちろん、本発明の形態は種々のプロセスで使用され、そのプロセスでは半導体基板の両側から材質をエッチングすることが望ましい。特に、本発明の形態を使用した膜を含む酸化物膜及び(又は)シリコン含有膜に関して、高い選択性を備えた種々の窒化物膜及び(又は)ポリシリコン膜をエッチングすることが望ましいかもしれない。
【0024】
図2の反応装置は、例えば上述のサンプルプロセスのように、両面エッチング処理に対して所望の前側の一様性及び選択性と、後側:前側のエッチング速度の比と、後側の一様性とを達成するために用いられている。図2は、本発明の一実施の形態によれば、符号200で一般に示めされた反応装置の側断面で部分的な概略図である。この実施の形態においては、二つの円筒状プラズマ生成室202a,202bが並んで配列されている。類似の構成要素が、二つの円筒状プラズマ生成室202a,202bに接続して使用されている。これらの類似な構成要素は図2での各円筒状プラズマ生成室に対して同じ参照番号で呼ばれるが、添字「a」及び「b」はプラズマ生成室202a,202bの構成要素の間で区別を付けるためにそれぞれ付加されている。これらの構成要素は添字なしの参照番号によって一般に呼ばれる。二つのプラズマ生成室は、ほぼ対の要素を使って略独立的に動作する間に、ガス供給システム204、排気システム206、ウエハ処理室208、及び、制御システム210を共有している。第3の実施の形態におけるシステムは、生産量を二倍にするため二つのウエハを同時に処理するように形成されている。
【0025】
図2の実施の形態では、ガス供給システム204が、所望の流速でガス入口212a,212bを介してプラズマ生成室202へガス混合物を供給するために形成されている。プラズマ生成室はプラズマを発生させてエッチング処理用の活動種(active species)を生成させる。室壁214a,214bは、例えば石英やアルミナのような非導電性材料で形成されている。誘導コイル216a,216bがプラズマ生成室壁214を囲んでいる。これらの誘導コイルは電源システム218a,218b(RF源と従来のインピーダンス整合回路網とを有する)に接続されている。電源システムは、所望の電力レベル及び周波数で、例えば約500〜1500ワットの電力及び13.56MHzの周波数で誘導コイルに無線周波(RF)電力を供給するために形成されている。もちろん、(本明細書に参照文献として含まれた米国特許出願第08/727209号で説明されたように、一定のサイクルの間に高電力を備えたパルス電力のような)特定のプラズマ特性を発生するのに望ましいように、他の電力レベル及び周波数が使用されている。誘導コイルは、プラズマ生成室内のガスにRF電力を誘導的に結合してプラズマを形成し、それにより処理用の活動種を生成する。
【0026】
図2の実施の形態において、誘導コイルとプラズマとの間に分離ファラデーシールド220a,220bが置かれている。分離ファラデーシールドの底部は処理室208の頂部222(又は接地への他の通路)に結合され、分離ファラデーシールドの全断面に共通接地を与えている。分離ファラデーシールドは、プラズマ生成室への電力の容量型結合(プラズマを変調し、イオンを壁内へ及びウエハに向って駆動できる)を低減する。しかし、分離ファラデーシールドによって電力が、プラズマ生成室に誘導的に結合されてプラズマを生成可能となる。容量型結合及び変調における所望のレベルがプラズマをより容易に燃やし、プラズマの電力、組成、及び他の特性を制御するのを可能とするように、分離ファラデーシールドが形成されている。
【0027】
例えば次のようなものを含んだ本発明の他の実施の形態では、種々のプラズマ源が使用されている。即ち、(i)米国特許第5811022号と米国特許第5534231号とに記載されたような分離ファラデーシールドを備え、又は備えない誘導結合型プラズマ生成室、(ii)マイクロ波プラズマ源、共振空洞、導波管、及び(又は)ECR型室、(iii)RF励振を用いた容量結合型プラズマ、(iv)供給ガスにおける一種又は複数種を分離するUV光源、(v)反応ラジカルを発生するように自然に反応するガスを混合する領域、(vi)一つ又はそれ以上のガスを分離するための高温要素である熱分解セル、及び(又は)(vii)10MHz〜1.0GHzの励起周波数を用いた超高周波(UHF)プラズマ源である。
【0028】
生成室は処理用のガスから反応種(reactive species)を発生させ、その反応種は処理室208内へ基板224a,224bの表面を横切って流れる。窒化ケイ素をエッチングするようなLOCOS(選択酸化法)又はSTI(浅いトレンチアイソレーション)処理用の典型的なガスは次のものを含んでいる。即ち、(i)CF4のようにフッ素と化合させられた炭化水素、又は、NF3、又はSF6であるフッ素源、(ii)NH3、CH3OH又はH2O、又は、(例えばCH22又はCHF3のようなペルフロオロ(perfluoro)成分でない)過フッ化炭化水素から成る水素源(不活性ガス中における稀釈混合物である)、(iii)O2、H2O、又はN2Oである酸素源である。
【0029】
ガス流は各成分ガスに対して約十SCCM〜数千SCCMの範囲、又はこれに包括された任意の範囲である。ガス出口226は、基板下方の処理室の底部に配置され、処理室からガスを排気するためガス排気システム206に結合されている。ガス供給システム204とガス排気システム206とは、一定処理のために処理室内で所望の圧力を維持し、例えば、約0.03Torrから大気圧までの範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲に維持するため形成されている。種々のプラズマ源とプラズマ処理とのための典型的な圧力及びガスは更に以下に記載され、そして参照文献として結合された上記の米国出願に開示されている。
【0030】
図2の実施の形態において、プラズマからの活動種は処理室内の基板の前側及び後側を横切って流れる。活動種は、エッチングすべき窒化物又は他の膜に反応し、それにより基板の両側を同時にエッチングする。その構成が処理室内に置かれ(及び(又は)処理室壁内に組み込まれ)、活動種の流れを制御するので、基板の各側が所望の速度でエッチングされる。特に、後側へ十分な流れを方向転換させることが望ましいので、後側が高速度でエッチングされる(例えば、窒化物膜が後側でより厚い時に)のが望ましい。更に、種が後側の中央部から排出され、そして排気流を制限することによって、種が十分なエッチング期間の間、後側付近に滞留するのが保証される。図2の実施の形態では、流れがガスダイバータ228及び(又は)流れ絞り230を用いて制御される。ダイバータ228によって活動種が基板224の前側を横切って流れ、しかも後側に向う流れの一部を方向転換するのが可能となる。図2の実施の形態では、ダイバータは本質的にはプレート(基板の中央部を通ってそれに垂直な軸のまわりで略対称に形成された)であり、そのプレートは孔232を有し、その孔によって活動種の一部がダイバータに対向した基板の表面(ここでは前側)に直接流れるのを可能とする。そして、ダイバータはまたその周囲に開口を形成し、その開口によって活動種の一部が、ダイバータから離れて対向する表面(ここでは後側)に向って基板の縁部を過ぎた所に流れる。スカート229がダイバータを取り囲んで基板へ向けて周囲の流れを導く。ダイバータ及びスカートを構成する材料の例は、アルミニウム、酸化皮膜を生じさせるアルミニウム、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))及び(又は)石英、又は、金属酸化物を含んだセラミック、又は、活動種でエッチングされないフッ素化合物である。ダイバータはまた、セラミック、安定な金属酸化物、又は、フッ素化合物を含んだ他の材質から形成され、そして、不反応剤、好ましくは、サファイアのような円滑な塗布材料、又は、セラミックのような他の不反応剤で塗布されている。
【0031】
流れ絞り230は基板の第2側(即ち、基板においてダイバータに対向していない側)に対向し、流れ絞り230の目的は活動種の充分な滞留時間を提供し、基板の第2側を処理する。流れ絞りは、アルミニウム、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))及び(又は)石英から形成され、或いは、セラミック、不反応性金属酸化物、又はフッ素化合物のような相対的に不反応塗布材料で塗布された他の材料から形成されている。典型的な実施の形態では、流れ絞りは、中央に対称的に集められた孔を備えたプレートである。その孔はガス出口226を介してガス流を制限するのに用いられる。孔は基板背後の中央部に数インチの範囲で集中されている。孔は、適切な流れコンダクタンスのため充分に大きいが、所望のエッチングのために基板の第2側上で活動種の充分な滞留時間を可能としている。孔のサイズ及びパターンは、前側エッチング速度と後側エッチング速度との均衡を保つように選択され、ウエハの前側で所望の窒化物:酸化物の選択性を維持している。流れ絞り230と基板224との間の距離もまた最適な選択性、エッチング速度、及び一様性のために調整されている。
【0032】
図2の実施の形態では、ダイバータは基板の上方で約0.5〜3インチであり、また絞りは基板の下方で約0.5〜3インチであるが、これらの距離は所望の流れを達成するために調整される。特別な実施の形態においては、ダイバータはウエハの上方に約1インチであり、また絞りはウエハの下方に約3/4インチである。別の実施の形態では、ダイバータはウエハの上方に2.43インチ又は2.62インチ(支持ピンの位置に依存する)であり、また絞りはウエハの下方に1.3インチ又は1.12インチである。代替の実施の形態では、ダイバータは処理室208の頂部222の一部として形成され、また絞りは処理室の底部内に形成されている。このような実施の形態では、処理室の高さは基板の前側と後側とを横切って所望の流れをもたらすように調整されている。しかしながら、ダイバータ及び絞りを異なる構成に置き換えることによって、及び、基板表面に関してそれらを動かすことによって異なる処理のために流れを調整するには適応性が乏しい。本発明の実施の形態で組合わせて用いられた典型的なダイバータと絞りとは更に以下説明する。
【0033】
ガス供給システム204、排気システム206、及び電源システム218a,218bは、図2の実施の形態では制御システム210に連結されている。制御システムは処理全体を制御するように形成されている。その処理は、ガス流、圧力、電力レベル、電力周波数、電力パルス(存在すれば)、他のパラメータ、及び、構成要素(例えば米国特許出願第09/200660号に記載されたようにウエハ搬入搬出の自動装置及びロードロック)を含んでいる。制御システムは、それぞれの構成要素の動作を制御するために、一つ以上のコンピューターシステム又は回路に形成されたソフトウエアから成る。また、代替的に種々の反応装置システムと構成要素(例えば、ガス供給システム204、排気システム206、及び電源システム218a,218b)とに含まれ、又はそれらに関係された制御ソフトウエア及び(又は)回路を横切って制御システムを分配することもまた容易に明らかになるだろう。制御システム(又は分配コントローラ)によって、それぞれの処理パラメータが自動処理のために制御可能となる。
【0034】
図3は、図2に関して上述されたものと同様な構成をもつ反応装置システムの一部の側断面であり、一般に符号300で示されている。しかしながら、図3の実施の形態では、ダイバータ338は比較的厚く、また処理室308の頂部322は積極的に冷却される。冷却システム334は水又は別の冷却剤を入口336へ供給し、そして処理室308の頂部322におけるパイプ又は通路を介して循環させる。種々の実施の形態において頂板を積極的に冷却する任意の冷却剤又は機構を使用することができる。典型的な実施の形態においては、頂板はその温度を約0〜50℃の範囲、又はその範囲に包括された任意の範囲、典型的な例では約25℃の温度を維持するように冷却される。これにより処理室及び反応種の冷却が促進され、酸化物(処理においてエッチングしたくない)に対するエッチング速度を低減できる。窒化物のエッチング速度は、処理の選択性(酸化物に関して窒化物のエッチング速度)が増大するようにように低減されていない。望まれる冷却は、エッチングしたくない膜(例えば酸化物)のエッチング速度が、エッチングしたい膜(例えば窒化物)のエッチング速度以上に低減された時である。それは、選択性が増大されるからである。冷却レベルは選択性と全体のエッチング速度との均衡を保つように選択される。
【0035】
図4には、図2に関して上述したものと同様な構成をもち符号400で示された反応装置システムの一部が側横断図で示されている。しかしながら、図4の実施の形態では、ダイバータ428及び流れ絞り430の構成は異なり、そしてダイバータ428は積極的に冷却される。冷却システム(図4に示していない)は入口436a,436bに水又は別の冷却剤を供給し、そしてダイバータのパイプ又は通路に循環させる。種々の実施の形態において、ダイバータを積極的に冷却する任意の冷却剤又は機構を使用することができる。典型的な実施の形態においては、ダイバータは、その温度を約0〜50℃の範囲、又はその範囲に包括された任意の範囲の温度を維持するように冷却される。上記で説明したように、冷却は選択性を高めるために使用される。
【0036】
更に、図4の実施の形態では、ダイバータ428は比較的厚く、そして基板の中央部に向って角度をなした通路を備えている。これにより、基板の前側の中央部における反応種の流れを促進させ、孔を介してのウエハのUV露光及びイオン衝撃を低減する。基板の下方の流れ絞り430は凸状形である。ダイバータ及び流れ絞りの両方について、厚さ、ガスを流す通路の角度、基板からの距離、及び曲率は、反応種の所望の流れを促進させて一様性を高め、後側:前側とのエッチング速度の均衡を保つように選択され、且つ調整されている。
【0037】
上記の各実施の形態において、基板は、選択性を改善するためにエッチングする前に冷却される。例えば、ウエハは処理前に約0〜25℃の温度に冷却される。これは、各室に搬入する前に、隣接した室内の冷却板上にウエハを置くことにより行われる。こうして、ウエハはエッチング処理における温度より低い温度にされる。この結果、酸化物のエッチング速度はゆっくりになり、窒化物:酸化物の選択性が増大することになる。
【0038】
上記各実施の形態において、基板224は処理中、尖ったピン233(尖ったスタンドオフ)で支持される。当然、代替の実施の形態においては、エッチングすべき領域を露出させて支持する縁部支持体、又は他の支持体を使用することができる。エッチングしたい領域が覆われていると、基板は、エッチングする領域を露出させるため同じ又は異なった支持体で位置決めし直さなければならず、ある実施の形態では、二段階エッチング処理が必要となる。
【0039】
ピン233によって、材料の取外しは、基板をピン233上の元の位置から第2組のピン(図示していない)へ移さずに行われ、言い換えれば、ピンと基板との間において基板224の後側の窒化物材料は、基板をピンに支持した状態で、十分に除去される。基板の縁部に向ってピンを配置することによって、ウエハの前側が後側(LOCOS応用のように)と同じ、又はそれより速くエッチングされるのに役立っている。それは、一部には、中央部より縁部の方が速いからである。
【0040】
ピンとウエハとの接触面積は典型的な実施の形態では小さい。ピンは図5に符号502で示すように頂部が球状であり、その曲率半径は約3〜50ミクロンの範囲である。ピンは、サファイヤ又は他の不活性セラミック材料のような耐久不反応性材料で形成され、又は、サファイヤ又は不活性セラミック材料で被覆される。
【0041】
ある実施の形態では、ピンは、処理する基板の位置を調整するように、又は処理室から基板の搬入及び搬出を容易にするように動くことができる。特別な実施の形態では、ピンは二つの異なった処理位置、即ち「アップ」位置(処理室の底部から約5.53インチ)と「ダウン」位置(処理室の底部から約5.35インチ)との間で動かされる。
【0042】
図6及び図7には、本発明の典型的な実施の形態において使用された典型的なダイバータを示している。図6のダイバータ628は丸い形状、又は基板の中央部に垂直でしかも基板の中央部を通る軸線に対して略対称な形状のプレートである。ダイバータ628は、プラズマ生成室202からのガスを(ダイバータに略垂直な方向に)通す孔パターン638を備えている。これにより、ガスは後側に沿っても流れるが、基板の第1側(ダイバータに対向)に集中することになる。孔のない領域に拡散し、その領域のプレートに衝突する反応種はプレートを通過する通路を見出せず、半径方向(プレートに平行でプレートの外縁部に向う)へダイバータを囲んで移動する。プレートの周囲の流れは第1側を迂回し、後側へウエハの縁部の回りに移動する傾向がある。(それにもかかわらず、幾分かのガスは前側に移動する)。孔のサイズ及び配列と、ガスがダイバータをまわって流れた周囲での領域のサイズとは、反応種の所望の流れを達成するように調整されている。図7のダイバータ728は、基板の後側への流れを高めるためにダイバータの外側縁部に近接して環状に配列した多数のスロット740を備えている点を除いて、ダイバータ628と同様である。図7の実施の形態において、ガスは、スロットを通ると共に、ダイバータの周囲をまわって流れ、後側に向う流れを高める。しかしながら、代替の実施の形態では、ダイバータの縁部はプラズマ生成室の壁まで延び、それによりガスは基板を回って流れず,むしろスロットを通ってのみ流れる。
【0043】
ダイバータの構造の付加的な特徴は、その直径、基板からの分離距離、及び孔のサイズである。図6及び図7に示したダイバータの直径は、少なくとも基板の直径と同じ程度であり、そして40%以上まで大きくできる。しかしながら、一般には、ダイバータは基板より直径が約5%〜20%大きい。ダイバータの直径が本質的に基板より約5%〜20%大きいので、「方向変換された」ガスはプレートをまわって流れ、そして(通常前側を迂回して)基板の縁部を通って後側へ流れる傾向がある。当然、実際のガスの流れは複雑であり、周囲からのガスは最初に前へ流れる。しかしながら、ダイバータの周囲の流れは後側のエッチングを促進させる傾向があるが、中央部における孔を通過する流れは前側のエッチングを促進させる傾向がある。
【0044】
図6及び図7に示す実施の形態では、孔パターン738をもつ孔は約0.2インチ以下の直径をもつ。一般には、図6及び図7に示す実施の形態の場合、孔のサイズは約0.1〜0.2インチの範囲であるが、特別な実施の形態では0.10インチが用いられる。当然、孔のサイズ及びパターンは、望まれるような流れに調整するために変更される。
【0045】
上述の典型的な実施の形態では、基板の第1側とダイバータとの間の距離は基板直径の約5〜50%の範囲である。8インチウエハの場合、一実施の形態では、この距離は約0.2〜1.0インチであり、更に典型的には約0.4〜0.6インチの範囲である。別の実施の形態では、この距離は2〜3インチの範囲である。当然、この距離は、特定のガスと、エッチングされるべき材料と、ウエハのサイズと、ガスの流れ、その圧力、及び、後側からダイバータまでの距離とに依存して、所望の流れ及びエッチング速度になるように変更される。
【0046】
図8A及び図8Bは、典型的なダイバータ828の平面図及び斜視図であり、ダイバータ828は冷却通路842、冷却剤入口846、及び冷却剤出口844を備えている。図4に関係して説明されたように、ダイバータは選択性を高め、且つ処理中の温度の安定性を改善するために冷却される。水又は別の冷却剤が冷却剤入口846に供給され、冷却通路842を循環し、そして冷却剤出口844から排出される。上記で説明したように、この機構はダイバータを、例えば約25℃に冷却するのに用いられる。
【0047】
図8A及び図8Bの典型的なダイバータはアルミニウムから成り、そして直径は(8インチウエハを処理するのに使用する場合)略9インチである。300mmウエハの場合には大きなダイバータが使用される。ウエハはタブ848を介してスカート429(図4)に接続される。タブ848はダイバータの主プレートをスカートから約0.5インチ離し、それによりダイバータの周囲に約1/2インチ幅の通路が形成され、通路を通って基板へガスを流れさせ、それから、主に基板の縁部をまわって後側へ流れさせる。ダイバータの中央部における孔(基板の第1側へ向って主にガスを流れさせる)の直径は約0.1インチであり、また孔は(図4に示すように)基板の中央部に向って垂直線に対して約30°の角度傾斜している。孔は、直径約1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、及び、5インチのリングに形成されている。ダイバータの厚さは約0.5インチである。図4に示す実施の形態では、このダイバータは、典型的には、基板の前側から約2〜3インチ離間されている。特別な実施の形態では、ピン233は二つの異なった処理位置、即ち「アップ」位置と「ダウン」位置との間で動かされる。「アップ」位置では、ダイバータは基板から約2.43インチにあり、また「ダウン」位置では、ダイバータは基板から約2.62インチにある。
【0048】
図9には、ウエハの前側における所望のエッチング速度の選択性と、所望の前側:後側のエッチング速度の比と、ウエハの後側における所望のエッチング速度の一様性とを達成するために、ダイバータがガスの流れをどのように制御するかを示している。反応種936はダイバータ928の孔938を通ってダイバータ928に略垂直な方向に流れ、所望の第1側のエッチングを行うようにしている。代替的に、ダイバータを通過したガス936はウエハの他側に回り込み(符号938で示す)、所望の第2側をエッチングする。同様に、反応種939はダイバータ928のスロット940を通って(ダイバータに略垂直な方向)流れ、符号942で示されるようにエッチングした第1側、又は、符号944で示されるようにエッチングした第2側のいずれかを達成する。
【0049】
生成室からの反応種の幾分かは、プレートの孔に設けられてないダイバータの領域に到達する。その結果、ダイバータに平行で半径方向へ流れ、ダイバータの外側縁部をまわって(又は、外側縁部がスカート又は壁で塞がっている場合にはスロット940を通って)流れる。このガスは流れ942と同様にウエハの第1側へ、又は、流れ944と同様にウエハの第2側へ反応種を供給する。孔938を通る反応種の主な流れは基板の第1側へ向かい、一方スロット940を通り、又はダイバータの周縁部をまわる流れは後側に主に向うことが分かる。
【0050】
図10A及び図10Bはそれぞれ、例えば図4に示された実施の形態に関係して使用され、一般に符号1000で示された典型的な流れ絞りの平面図と正面図とである。流れ絞りはガス出口426の上方に配置されている。流れ絞りは各基板処理部の下方に延び、円形排気領域1050a,1050bを形成している。これらの円形排気領域を通ってガスはシステムから排出される。各排気領域の中心に対する流れ絞りの中心は、図4に示された実施の形態では、略3.5インチである。排気領域の直径は略4.5インチである。各排気領域には直径約0.15インチの孔が形成されている。これらの孔は直径約0.95、1.95、2.95、3.95でリング状に形成されている。図10Bに示すように、排気領域は凸状である。流れ絞りの高さは、各排気領域の頂部において約4.23インチであり、周囲において約3.907インチである。図4に示す実施の形態において、この流れ絞りは、典型的には、基板の後側から約1〜2インチ離間されている。特別な実施の形態では、ピンがアップ位置にある時には流れ絞りが基板から約1.3インチであり、またダウン位置では流れ絞りが基板から約1.12インチである。
【0051】
上記の典型的な実施の形態を用いて、種々の両面エッチング処理を本発明の形態に従って実行できる。ある典型的な処理では、選択性を高めるため比較的低い電力で作動するのが望ましいが、これによって処理の開始時にCH22のようなある一定のガスから堆積させる。それを避けるために、初期の処理段階はプラズマ状態を安定させるように約10秒の間、CH22なしで実行される。この段階の間ではO2とCF4との混合が各々約250SCCMの流れで使用される。この段階中、700又は750ワットの電力が印加される。
【0052】
上記の安定化段階の後、典型的な実施の形態においてエッチングを行うために以下の圧力、ガス、及び流れが使用される。ある典型的な処理では、ガス供給システム204と排気システム206とは、生成室内を約0.5〜2Torrの圧力の範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲に維持され、特別な実施の形態では、0.9、1.0、及び、1.1Torrの圧力が使用されている。ガス供給システム204は、約500〜1500SCCMの範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲の総流量で、CF4、N2、O2、及び、CH22を供給し、特別な実施の形態では、900、1050、及び、1200SCCMが用いられる。CF4は、これらの典型的な実施の形態では、流れの15%〜30%の範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲を含み、特別な実施の形態では、18%、21.5%、及び、25%が使用される。N2は、これらの典型的な実施の形態では、流れの20%〜50%の範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲を含み、特別な実施の形態では、25%、32.5%、及び、40%が使用されている。O2は、これらの典型的な実施の形態では、流れの20%〜40%の範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲を含み、特別な実施の形態では、25%、28.5%、及び、33%が使用されている。CH22は、これらの典型的な実施の形態では、流れの10%〜20%の範囲、又はこの範囲に包括された任意の範囲を含み、特別な実施の形態では、13%、15%、及び、18%が使用されている。電源システム218は500〜1500ワットの電力を誘導コイル216に供給し、特別な実施の形態では、750ワットが使用されている。
【0053】
上記の範囲内における典型的な処理は、例えば、次のことを提供するために使用されている。即ち、450〜800オングストローム/分以上の窒化物エッチング速度、20:1から70:1以上の窒化物:酸化物の選択性(多くの典型的な処理の場合40:1以上の選択性)、及び、0.90〜1.05以上の後側:前側の窒化物エッチング速度の比である。
【0054】
一つの典型的な処理では、下記の条件が使用されている。即ち、(i)CF4の226SCCM、O2の325SCCM、N2の341SCCM、及び、CH22の168SCCMを備えた1050SCCMの合計流れ速度、(ii)約1.1Torrの圧力、(iii )約750ワットの電力である。この処理は、約605オングストローム/分の窒化物のエッチング速度、約41:1の選択性、及び、約1.03の後側:前側のエッチング速度を提供するために使用されている。
【0055】
別の典型的な処理では、下記の条件が使用されている。即ち、(i)CF4の300SCCM、O2の391SCCM、N2の300SCCM、及び、CH22の209SCCMを備えた1200SCCMの合計流れ速度、(ii)約1.1Torrの圧力、(iii )約750ワットの電力である。この処理は、約567オングストローム/分の窒化物エッチング速度、約43:1の選択性、及び、約1.05の後側:前側のエッチング速度を提供するために使用されている。
【0056】
別の典型的な処理では、下記の条件が使用されている。即ち、(i)CF4の162SCCM、O2の335SCCM、N2の225SCCM、及び、CH22の178SCCMを備えた900SCCMの合計流れ速度、(ii)約1.1Torrの圧力、(iii )約750ワットの電力である。この処理は、約583オングストローム/分の窒化物エッチング速度、約41:1の選択性、及び、約1.01の後側:前側のエッチング速度を提供するために使用されている。
【0057】
別の典型的な処理では、下記の条件が使用されている。即ち、(i)CF4の216SCCM、O2の329SCCM、N2の480SCCM、及び、CH22の175SCCMを備えた1200SCCMの合計流れ速度、(ii)約1.1Torrの圧力、(iii )約750ワットの電力である。この処理は、約482オングストローム/分の窒化物エッチング速度、約45:1の選択性、及び、約1.03の後側:前側のエッチング速度を提供するために使用されている。
【0058】
より高い選択性の要求される応用では、O2及びCH22に関してCF4の流れは減少される(これもまた窒化物のエッチング速度を減少させるけれども)。例えば、CF4は、約0.7〜1.3Torrの圧力を備えて約70〜150SCCMの範囲で使用される。O2及びCH22の合計の流れは、約500〜700SCCMの範囲である。窒化物のエッチング速度は、例えば約400〜100オングストローム/分以下の範囲であり、また選択性は、例えば50〜200以上の範囲である。
【0059】
他の典型的な処理では、CF4の代わりにSF6又はNF3が使用されている。SF6に対する流速は、例えば、一般的である25〜50SCCMを備えた10〜100SCCMの範囲である。NF3に対する流速は、例えば20〜100SCCMの範囲である。
【0060】
典型的な処理から観察された処理傾向の一例を以下説明する。750ワットの電力及び900ミリTorrの圧力を使用したこの典型的な処理では、エッチング速度は約620オングストローム/分以上であり、一様性は約7.5%(1−σ)であり、後側:前側のエッチング速度の比は約86%であり、そして、窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性は約40:1以上であった。
【0061】
圧力が約10%(言い換えれば100ミリTorr)まで増大しても、窒化物及び酸化物のエッチング速度の比は略同じままである。しかしながら、窒化物のエッチング速度の一様性は、エッチング速度がウエハの縁部で速くなるので、約5%まで悪化する。同様に、後側:前側のエッチング速度の比は悪化する(低下する)。窒化物及び酸化物に対する個々のエッチング速度は変わらないので、エッチング速度の選択性もまた一定である。再堆積の形跡はない。
【0062】
CH22が合計ガスの流れの約18%(即ち、860SCCMの合計ガスの流れのうちでCH22の160SCCM)を占めている場合に、典型的な処理傾向について以下説明する。CH22の流れが約160〜約255SCCMに増加したならば、酸化物のエッチング速度が約20%まで減少し、窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性は約20%増加する。メタノールを添加すると、所定の選択性に対する生産量が低下される。窒素ガスを添加すると、窒化ケイ素:二酸化ケイ素のエッチング速度の比が増加される。
【0063】
プラズマに対する電力が750〜1000ワットまで増加させられると、窒化物のエッチング速度の比が600〜900オングストローム/分まで増加する。同様に、750〜900ワットまでの電力増加が選択性を20:1まで減少させる。
【0064】
ダイバータに関して、ダイバータの孔の直径が増大するにつれ、エッチング速度の選択性が低下する傾向がある。ダイバータが最適な位置にある時よりウエハに近付けて配置されると、一様性が悪化する。しかし、後側:前側のエッチング速度の比はより良好になる。より大きなダイバータはウエハの縁部におけるエッチング速度を著しく減少させない。
【0065】
次に、本発明の典型的な実施の形態による付加的且つ代替的なダイバータと反応装置とが以下に説明される。代替的なダイバータは図11で示されている。そこでは、ダイバータ1128は二つの別個の平行プレート1128a,1128bを備えている。図11でのダイバータは、生成室1102と基板1124との間でまっすぐな視線が存在しないように形成されている。この表示は、ダイバータと基板とに垂直な方向でプレートを通って移動することが不可能な紫外線(又はイオン)1136を示している。この構成は基板のイオン衝撃又はUV露光を低減するのに用いられている。
【0066】
ウエハの第2側に対する別個のガス供給は、図11での入口1160で示されるように、反応装置システムに含まれている。この入口は、符号1160で表示されるように、ガス注入リングの形態である。入口1160の目的は、ガス流を、基板の第2側に直に、それ故、ウエハのその側における化学的エッチングに供給することである。その化学的エッチングは、即ち、中性ラジカル種、又はイオン化種(プラズマの典型的な成分)を用いずに達成されたエッチングである。第2側のエッチングを促進させるガスは、NO、N2O、又はNO2、或いはフッ素化合物源又は他の反応ガス源を含んでいる。ガス流は、例えば、処理室1108内への合計ガス流の40%までを有する。そこでは、合計ガス流は、入口1120を通る流れに、入口1160を通る流れを加えたものである。一般に典型的な後側のガス流は約100SCCMである。ここで説明された代表的な実施の形態のうちの幾つかと連係して、補足的な後側のガス流を使用することが理解されるだろう。基板の後側に隣接して第2のプラズマ源が、後側に反応種を供給するために、使用されている。他の実施の形態では、プラズマ光又は他の源が、基板の両側に入口を介して供給可能な反応種を発生させるために、使用されている。
【0067】
図12を参照すると、処理室1208は、図12の符号1210で示されたような大きい部屋内に収納されている。その目的は、符号1208の大きさによって画定された比較的小さな容積内に反応種を保つことである。円筒状包囲体1208は、ダイバータと基板との中心を通ってその中心に垂直な線に略一致する中心線を有する。円筒体(円筒状包囲体)の壁の高さは、通常は、基板の直径より小さい。円筒体の壁は、ウエハに関して反応種の流れを対称に保ち、制限された容積のためウエハに隣接した反応種の僅かな滞留時間を伝える。円筒体は、アルミニウム、フッ素樹脂(テフロン(登録商標))、及び(又は)石英のような不反応性材料から形成されている。
【0068】
ダイバータと、部屋内のその配置との代替的な実施の形態は、図12〜図16で示されている。図12には二枚の平行なプレートを備えたダイバータ1228が示され、頂部プレート1228aは、固体又はブランケット状のプレートである。図13はダイバータ1328を示し、そのダイバータ1328は、図11で示されたダイバータと類似し、オフセットした孔パターンをもつ二枚の平行プレートを有する。図13のダイバータでは、ダイバータの頂部プレートから下方へ延びたスカート1350が付加されている。このスカートの目的は、基板の第2側へのガス流の方向転換を助けることである。同様に、図14に示すように、スカート1450が底部プレートから下方へ延びている。このスカートもまた単一プレートのダイバータ1428と共に用いられ、ウエハに向ってある距離下方へ延びている。スカートは、所望の処理特性を達成するのに必要なように、ウエハまでの距離、ウエハの縁部までの距離、又はウエハを越えた距離より短く延びている。図15は、スカート1550を備えた単一プレートのダイバータ1528を示している。図2、図3、及び図4の実施の形態で使用したスカート(例えば図2で符号229、図4で符号429で示されている)は、ある実施の形態では、基板の縁部に向って、又は基板の縁部を越えて更に下方へ延びていることもまた理解されるだろう。
【0069】
上記のダイバータ、円筒体、流れ絞り、及び、それらの組合わせは下記の事項を達成するのに用いられる。即ち、1)基板の後側から不要の材料を除去するために、基板の後側へ幾らかのガス流を方向転換し、2)酸化物のエッチング速度を低減するために、基板の前側からプラズマを遮蔽し、それにより窒化物:酸化物の選択性を改善し、3)前側及び後側のエッチング速度の一様性を改善することである。
【0070】
図16で示された代替的な実施の形態では、プラズマは基板の下側で発生される。この構成では、生成室1602及びダイバータ1628が基板の下側に配置されているので、反応種の流れの第1部分が基板の後側へ向き、流れの方向転換された第2部分が基板の前側に向かって基板の回りを移動する。この状態が図16で示されている。そこでは、供給ガス入口1612が反応装置システムの底部に位置している。ガス入口1612は生成室1602へガスを供給する。部屋303で発生された反応種は処理室1608へ拡散し、出口1626を介して排出される。ダイバータ1628は次の点を除いて以前と類似の役割をする。即ち、この時には、ダイバータに略垂直である(即ち、ダイバータを通過する)ガスの流れが、主としてウエハの後側1620をエッチングすることの原因となり、そしてダイバータ周囲のガスの流れが、主としてウエハの前側1622をエッチングすることの原因となる点である。再び、ウエハはピン1633で支持されるので、前側及び後側の同時エッチングが達成される。
【0071】
本発明の典型的な実施の形態では、少なくとも30:1の窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性と、基板において少なくとも85%の第2側:第1側の窒化物のエッチング速度の比とを達成することができる。少なくとも30:1の窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性と、基板の第2側における25%以下の窒化物のエッチング速度の一様性とを達成することもできる。
【0072】
上述された本発明の典型的な実施の形態における多くの変更を、当業者が容易に気づくだろう。従って、本発明は、特許請求の範囲内にある全ての構造及び方法を包含するものと解釈されるべきである。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、高い選択性、低いイオン損傷、良好なエッチング速度(例えば毎分200〜1000オングストローム)、及び、良好な一様性が両面同時エッチング処理において達成される。
【0074】
また、ダイバータ、円筒体、流れ絞り、及び、それらの組合わせは下記の事項を達成するのに用いられる。即ち、1)基板の後側から不要の材料を除去するために、基板の後側へ幾らかのガス流を方向転換し、2)酸化物のエッチング速度を低減するために、基板の前側からプラズマを遮蔽し、それにより窒化物:酸化物の選択性を改善し、3)前側及び後側のエッチング速度の一様性を改善することである。
【0075】
更に、少なくとも30:1の窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性と、基板において少なくとも85%の第2側:第1側の窒化物のエッチング速度の比とを達成することができる。少なくとも30:1の窒化物:酸化物のエッチング速度の選択性と、基板の第2側における25%以下の窒化物のエッチング速度の一様性とを達成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】典型的な窒化物マスク除去プロセスのステップの間での半導体基板の側断面図である。
【図1B】典型的な窒化物マスク除去プロセスのステップの間での半導体基板の側断面図である。
【図1C】典型的な窒化物マスク除去プロセスのステップの間での半導体基板の側断面図である。
【図2】本発明の典型的な実施の形態による両面エッチングプラズマ反応装置の側断面で部分的な概略図である。
【図3】本発明の典型的な実施の形態による反応装置の一部の側断面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態による反応装置の一部の側断面図である。
【図5】基板を支持するためのピン構造の典型的な実施の形態を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態による典型的なダイバータを示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態による典型的なダイバータを示す図である。
【図8A】本発明の典型的な実施の形態によるダイバータの平面図である。
【図8B】本発明の典型的な実施の形態によるダイバータの斜視図である。
【図9】本発明の典型的な実施の形態においてガスの流れを示すダイバータの側断面図である。
【図10A】本発明の典型的な実施の形態で使用される流れ絞りの平面図である。
【図10B】本発明の典型的な実施の形態で使用される流れ絞りの側面図である。
【図11】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【図12】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【図13】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【図14】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【図15】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【図16】本発明の代替の実施の形態によるダイバータを備えた反応装置の側断面図である。
【符号の説明】
101 二酸化ケイ素膜
102 基板
103 マスク膜
104 酸窒化ケイ素のデュアル膜
105 窒化ケイ素
106 窒化物膜
107 縁部の窒化物
108 中央部の窒化物
109 パッド酸化物
110 フィールド酸化物
200 反応装置
202a 円筒状プラズマ生成室
202b 円筒状プラズマ生成室
204 ガス供給システム
206 排気システム
208 ウエハ処理室
210 制御システム
212a ガス入口
212b ガス入口
214a プラズマ生成室壁
214b プラズマ生成室壁
216a 誘導コイル
216b 誘導コイル
218a 電源システム
218b 電源システム
220a 分離ファラデーシールド
220b 分離ファラデーシールド
222 頂部
224a 基板
224b 基板
226 ガス出口
228 ガスダイバータ
229 スカート
230 流れ絞り
232 孔
233 ピン
300 反応装置システム
303 部屋
308 処理室
322 頂部
334 冷却システム
336 入口
338a ダイバータ
338b ダイバータ
400 反応装置システム
426 ガス入口
428a ダイバータ
428b ダイバータ
429a スカート
429b スカート
430 流れ絞り
436a 入口
436b 入口
502 ピン
628 ダイバータ
638 孔パターン
728 ダイバータ
738 孔パターン
740 スロット
828 ダイバータ
842 冷却通路
844 冷却剤出口
846 冷却剤入口
848 タブ
928 ダイバータ
936 反応種
938 孔
939 反応種
940 スロット
942 流れ
944 流れ
1000 流れ絞り
1050a 円形排気領域
1050b 円形排気領域
1102 生成室
1108 処理室
1112 入口
1124 基板
1128 ダイバータ
1128a 平行プレート
1128b 平行プレート
1136 紫外線(又はイオン)
1160 入口
1208 円筒状包囲体
1210 大きな室
1228 ダイバータ
1228a 頂部プレート
1328 ダイバータ
1350 スカート
1428 ダイバータ
1450 スカート
1528 ダイバータ
1550 スカート
1602 生成室
1608 処理室
1612 供給ガス入口
1620 ウエハの後側
1622 ウエハの前側
1626 出口
1628 ダイバータ
1633 ピン

Claims (2)

  1. 半導体基板の両面をエッチングするための反応装置システムであって、
    前記反応装置が、反応種を生成する生成室と、
    該生成室にガスを供給するガス入口と、
    内部で半導体基板を処理する処理室と、
    前記処理室から前記ガスを排気し、前記反応種を前記生成室から前記処理室を通して誘導するガス出口と、
    前記生成室と前記半導体基板との間のダイバータと、
    冷却システムとを備え、
    前記半導体基板が前記ダイバータに向かって略対向する第1側と、前記ダイバータから離れて略対向する第2側とを有し、
    プレートが、前記半導体基板の前記第2側に対向して設けられ、
    前記プレートが、その中央に対称的に設けられた孔を有し、
    前記ダイバータが前記反応種の一部を方向転換するように形成され、前記半導体基板の前記第1側を迂回し、前記半導体基板の前記第2側の処理を促進し、
    前記ダイバータが、前記半導体基板の前記第1側への前記ガスの流入を可能とする孔を有するプレートの形状であり、前記孔が水平から30度の角度であり、
    前記ダイバータが冷却通路、冷却剤入口、及び冷却剤出口を有し、前記冷却システムが、処理の間に前記ダイバータを介して冷却剤をポンピングすることを特徴とする半導体基板の両面エッチングシステム。
  2. 反応種生成室と処理室と排気部とを備えたエッチングシステムを用いて半導体基板の第1面及び第2面をエッチングする半導体装置の製造方法であって、
    前記反応種生成室でエッチングのための反応種を生成する工程と、
    前記処理室内において、前記半導体基板と前記反応種生成室との間に設けられたダイバータを用いて前記反応種の一部は前記半導体基板の前記第1面へ導き、残りの反応種は前記半導体基板の前記第1面を迂回するように方向転換させる工程と、
    前記半導体基板の前記第1面に導かれた前記反応種の一部により前記半導体基板の前記第1面をエッチングし、前記半導体基板の前記第2面に回り込んだ前記残りの反応種により前記半導体基板の前記第2面をエッチングする工程と、
    を有し、
    前記ダイバータが、前記半導体基板の前記第1側への前記ガスの流入を可能とする孔を有するプレートの形状であり、前記孔が水平から30度の角度であり、
    前記半導体基板と前記排気部との間に、中央に対称的に設けられた孔を有するプレートからなる流れ絞りを配置することにより、前記半導体基板の前記第2面に回り込んだ前記残りの反応種の滞在時間を増大させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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