JP4122076B2 - インプラント体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯科技工の分野で用いられるインプラント体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、インプラント体を歯槽骨に植立し固定する歯科技工の分野においては、インプラント体を歯槽骨に植立した後、再びその部分の歯肉を縫合して約数年間待ち、歯槽骨が成長することによりインプラント体と歯槽骨を強固に固着させるようにしている。
【0003】
図17に従来の拡張形のインプラント体50を示す。このインプラント体50は、下部にスリット55を有する本体51の内周部に、ねじ体53の回転力を利用して拡開体52を上昇させ、本体51の下部に左右に開く拡開部51aを形成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17に示した従来技術の場合、拡開部51aの下部には空洞が生じて、上部からの力に対して大きな抵抗力を示さない。また、周辺の骨成分がこの空洞を埋めるよになるため拡開部51aの先端部分の骨密度は極めて薄くなってしまう。また拡開によって生じた骨密度の濃くなった部分も保持力に寄与していないと言える。
【0005】
また、従来技術の場合、一般的に言って一旦インプラント体を歯槽骨に植立しこの後、再びインプラント体の植立部の歯肉を切開し、インプラント体の上部を露出させ、その後の作業を続ける必要があった。患者は半年間は充分な咀嚼機能が回復せず、不便な生活を強いられるばかりでなく、半年後に再びインプラント体の植立部を切開するという肉体的苦痛をも伴った。
【0006】
すなわち、従来のインプラント体は、抜歯直後の抜歯溝へ植立するのは不可能であった。抜歯溝の形状には個人差があり、円筒形をしたインプラント体を抜歯溝へ植立しても歯槽骨との密着部分が少なく固定することは不可能であった。従って、抜歯してから数年待ち抜歯溝が完全になくなるまで待たなければならないこととなるが、抜歯溝の後は歯槽骨が薄くなることが知られている。このためインプラント体の植立自体が難しくなるケースが頻繁に生じていた。
【0007】
尚、従来においては、インプラント体の一部分を歯槽骨に埋没した直後に機械的に拡張する技術も提案されているが、この場合、インプラン体の下部のみを拡張するため歯槽骨との充分な固着力は得られないという課題があった。
【0008】
また、この従来技術の場合、インプラント体の一部分の拡張時に歯槽骨に空洞を作ってしまうため、歯槽骨が薄くなる危険性も指摘されていた。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、抜歯溝等との間の保持力を増し、即日に使用可能な人工歯牙を形成することを可能としたインプラント体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のインプラント体は、肉厚部の外周にネジ部を設けるとともに、肉厚部を貫く任意個数の膨出部形成用のスリット部を設けた略円筒状の本体と、前記本体のスリット部を境として前記本体の外周より外方に膨出させた前記スリット部の形状で画される膨出部を形成する拡開ねじ体とから成るインプラント体において、前記本体の前記膨出部形成用のスリット部のうち、本体上部にはスリット部に囲まれる領域を本体の外周面から円周方向に沿って膨出させた膨出部と、本体中央部には、スリット部に囲まれる領域を外周面から外方に膨出させ、本体の上方に向けて開口する膨出部と、本体下部には、スリット部に囲まれる領域を本体の外周面から外方に膨出させ、本体の下方に向けて開口する膨出部とを設けるとともに前記本体の内側には一方の端部より他方の端部に偏心したテーパ部を備える複数の孔を開口し、かつこの本体の中心には前記各孔のテーパ部を損なうことのないサイズの孔を貫通するように開口して設けることにより構成し、前記拡開ねじ体を前記本体の内側に挿入しつつ回転することにより前記拡開ねじ体の各凸部を、前記本体の各孔のテーパ部に沿って回転し、拡開ねじ体の各凸部の段部を、前記本体の各テーパ部の角部に係合して、前記拡開ねじ体を前記本体内の定位置に固定しつつ前記本体の各膨出部を形成することにより構成したことを特徴とするものである。
【0011】
本発明の請求項1のインプラント体によれば、本体の上部、中央部及び下部に膨出部を膨出するため、あらゆる方向からの力に対して強力な保持力を発揮できる。従って、従来のインプラント体に比較して植立直後から強力な保持力を発揮し即日の上部構造の構築が可能であり即咀嚼機能が回復する。また抜歯溝を利用しての植立が可能になり、抜歯溝が起因となり歯槽骨が薄くなることを防止することもできる。
【0012】
また、本発明の請求項2のインプラント体は、請求項1記載のインプラント体において前記各膨出部は、前記各スリット部を境として本体の外周面より外方に膨出させた、前記各スリット部により画されるコの字形状又はコの字形状に近似した形状の膨出部により構成したことを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、インプラント体の一部をコの字形状又はコの字形状に近似した形状の膨出部を利用して、前記本体の中央部及び下部においては、その長さ方向に沿って上向き及び下向きに膨出させるとともに、前記本体の上部においては、その円周方向に沿って膨出させるため、インプラント体に加わるあらゆる方向からの力に対して強力な保持力を発揮できる。従って、従来のインプラント体に比較して植立直後から強力な保持力を発揮し即日の上部構造の構築が可能であり即咀嚼機能が回復する。また抜歯溝を利用しての植立が可能になり、抜歯溝が起因となり歯槽骨が薄くなることを防止することもできる。
【0017】
また、本発明の請求項3は、肉厚部の外周にネジ部を設け、肉厚部を貫く膨出部形成用のスリット部を設け、スリット部により囲まれる領域の内周側に受凸部を設けた略円筒状の本体の内部に、拡開ねじ体を挿入して回転し、前記受凸部を拡開ねじ体に設けた膨出凸部により外方に膨出させてスリット部により囲まれる領域を膨出部とすることにより構成したことを特徴とするものである。
【0018】
この請求項3の発明によれば、拡開ねじ体の回転操作という簡略な工程に基づいて、前記本体の受凸部が拡開ねじ体に設けた膨出凸部により外方に膨出することになり、これにより、スリット部により囲まれる領域を膨出部とすることができる。
【0019】
また、本発明の請求項4記載の発明のインプラント体は、肉厚部の外周にネジ部を設け、肉厚部を貫く膨出部形成用のスリット部を設けるとともに、このスリット部の下側に雌ねじを有するとともに外側に突出する押上凸部を備えた押上体が挿通可能な空隙部を設けた略円筒状の本体に対して、この本体の上部から前記空隙部に挿通された押上体の雌ねじに螺合する雄ねじ体を挿入し、雄ねじ体を回転させて前記押上体を上昇させ、押上体の押上凸部を介して前記スリット部により囲まれる領域を外方に膨出させて任意数の膨出部とすることにより構成したことを特徴とするものである。
【0020】
この発明によれば、既述した請求項1記載の発明のような作用を発揮するインプラント体を、雄ねじ体の回転による押上体の上昇動作という簡略な工程で形成できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0024】
図1乃至図5は、本発明の実施の形態1のインプラント体1及びその形成方法を示すものである。
図1に示すインプラント体1は、チタン又はステンレスにアパタイト等をコーティングして生体への親和性の良い材料を用いて略円筒状に形成した本体2を具備している。本体2は、円筒状とする他、臼歯部の抜歯溝での使用状態を考慮すると四角筒状とすることも可能である。
【0025】
本体2には、歯槽骨との密着性を高めるためと、上方からかかる咀嚼による力を分散させるために、雄ねじ部2aが設けられている。また、本体2には、少なくとも一部がこの本体2の肉厚部と分離しない図2に示すようなコの字形状のスリット部3を、例えば本体上部に2箇所、本体中央部及び下部に各々2箇所、合計6箇所設けている。本体2の上部の2箇所のスリット部3は、図2の上側に示すように本体2の円周方向に長辺が沿い、本体2の長さ方向に短辺が沿う形状としている。また、本体中央部及び下部に各々2箇所ずつ設けたスリット部3は、図2の下側に示すように本体2の長さ方向に長辺が沿い、本体2の円周方向に短辺が沿う形状としている。尚、スリット部3の部分は外周側から切り込みを入れ、スリット部3を外側へ膨出させ易くするようにしても良い。
【0026】
そして、本体2の上部の2箇所のスリット部3に囲まれる領域を各々本体2の外周面から外方に膨出させて、2個の膨出部4a、4bとしている。また、本体中央部の2箇所のスリット部3に囲まれる領域を各々本体2の外周面から外方に膨出させて、本体2の上方に向けて開口した2個の膨出部5a、5bとしている。さらに、本体下部の2箇所のスリット部3に囲まれる領域を各々本体2の外周面から外方に膨出させて、本体2の下方に向けて開口した2個の膨出部6a、6bとしている。
【0027】
これら各膨出部4a、4b、5a、5b、6a、6bの形状は、コの字形状の他、これと近似した山形状、略半円状、台形状等とすることができる。
【0028】
前記本体2の内側は、図3に示すように長さ方向或いは円周方向に沿ってテーパー状に加工されている。
【0029】
このテーパー状の加工について以下に説明する。外形加工をしたインプラント体1の本体2の一方の端部から図3に示すように偏心した孔7a、7b、7cを他方の端部を貫通する若干手前まで開ける。さらに、孔7a、7b、7cにより形成される本体2の内周におけるテーパ部8を損なわないようなサイズの孔9を本体2の中心に沿って貫通するように開ける。さらに、3箇所の孔7a、7b、7cにより形成される本体2の内周におけるテーパ部8を含むような孔(図示せず)をインプラント体1の本体2の上部に開ける。以上の孔加工はドリルでの加工以外にも放電加工等によって行うことも可能である。次に、一番大きな孔の途中まで雌ねじを切る。
【0030】
前記膨出部4a、4b、5a、5b、6a、6bを拡開させる拡開ねじ体10について図4を参照して説明する。この拡開ねじ体10の下端はインプラント体1の本体2の下端の孔に嵌合し、拡開ねじ体10に設けた任意数の凸部11bはインプラント体1の本体2内のテーパー部分に沿って回転し、図5に示すようにテーパー部分を外側へ押し開き、膨出部4a、4b、5a、5b、6a、6bを形成する。上端部は本体2の上部の孔に嵌合する。拡開ねじ体10の上端部に設けた溝11aは、手動による回転力を与えるものである。
【0031】
前記凸部11bの外側面に設けた段部11cは、前記本体2内のテーパー部分の角部12に係合し、拡開ねじ体10を定位置に固定する。このようにして、図1に示すような本体2を製造することができる。
【0032】
膨出部4a、4bをインプラント体1の最上部に設ければ歯槽骨の縦密な部分へ拡張することができ強力な保持力を発揮する。また、膨出部4a、4bの向きは歯槽骨の薄い患部に対応する短いインプラント体1に使用する事もできる。さらに、臼歯部の抜歯溝のように先端が二つないしは三つに分岐しているような場合、従来の拡張形のインプラント体では対応が不可能であったが、このタイプの短いインプラント体1により臼歯部への適応が可能になった。
【0033】
前記膨出部6a、6bのようにインプラント体1の下方向きに設けた場合には、咀嚼時に上方からインプラント体1にかかる力に対して大きな保持力を有することになる。膨出部6a、6bの膨出によって骨密度が増した部分が有効に作用すると言える。
【0034】
次に、本発明の実施の形態2について図6乃至図9を参照して説明する。本実施の形態2のインプラント体1Aは、肉厚部の外周にネジ部21を設けるとともに、肉厚部を貫くコの字形状の任意数のスリット部22を設け、スリット部22により囲まれる領域の内周側に例えば上下合計3箇所の受凸部23を設けた略円筒状の本体20の内部に、図6及び図7に示すような頭部25bを有するとともに外周における前記各受凸部23に各々対応する位置に上下合計3箇所の膨出凸部24を設けた拡開ねじ体25を挿入し、頭部25bを回転し、前記受凸部23を拡開ねじ体25の膨出凸部24により外方(インプラント体1Aの長さ方向、外周方向)に膨出させてスリット部22により囲まれる領域を任意数の膨出部27とし、図1に示す場合と同様な形状を有する図7に示すインプラント体1Aとするものである。
【0035】
図8は、前記拡開ねじ体25に設けた膨出凸部24による膨出部27の膨出動作を示すものである。膨出凸部24は拡開ねじ体25の軸部25aに対して、例えば180度対称配置に前記軸部25aの直径(D)よりも大きい突出長(L)となるように全体として楕円を呈するように形成され、拡開ねじ体25を図8に示す矢印方向に90度回転することで、膨出凸部24の両突出端を対応する受凸部23に当てて外方に押し出すことで、スリット部22により囲まれる領域を膨出部27とするものである。膨出凸部24としては、図9に示すような形状、即ち、前記軸部25aに対して180度対称配置に外方に突出させた段差付きのカム形状で、かつ、外周部にネジ状部24aを備えたものを用いる事もできる。この場合、膨出凸部24により拡開される受凸部23側にもネジ状部23aを設ける事で、拡開ねじ体25を図8に示す如く矢印方向に90度回転したとき、膨出凸部24に受凸部23に螺合する感じで膨出部27を形成できる。
【0036】
尚、インプラント体1Aに対する加工は、外形加工をしたインプラント体1Aの一方の端部から内部を貫通する孔を開け、さらにスリット部22により囲まれる領域の内周側に受凸部23を設ける。また、放電加工を利用してもインプラント体1Aの加工を実行できる。さらにまた、図7に示すように、前記本体20の一部に抜孔20aを設け、拡開ねじ体25にも貫通孔28を設けて、緩み止めピン29を抜孔20aから貫通孔28に挿入する事で、拡開ねじ体25を定位置に固定して膨出部27が本体20側に没入しない構成とする事ができる。
【0037】
次に、図10乃至図14を参照して本発明の実施の形態3のインプラント体1Bについて説明する。このインプラント体1Bは、肉厚部の外周にネジ部31を設け、肉厚部を貫くコの字状の任意数のスリット部32(図10において上部側は図12に示すように本体20の円周方向、下部側は本体20の長さ方向)を設ける。また、前記スリット部32の下側に、図14にも示すように雌ねじ33bを有する円筒状で、その外周から180度対称配置に最突出端から内方に至る上昇勾配の押上凸部33aを設けた押上体33が挿通可能な空隙部34(この空隙部34はスリット部32の一辺を大きく切り欠くことで形成される)を設けた略円筒状の本体20に対して、この本体20の上部から前記空隙部34に挿通された押上体33の雌ねじ33に螺合する雄ねじ体35を挿入する。
【0038】
そして、雄ねじ体35を回転させて前記押上体33を上昇させ、押上体33の押上凸部33aの上昇力を前記スリット部32により囲まれる領域の内周側に作用させて外方に膨出させ、これにより、上部側は図11に示すように本体20の円周方向に膨出する任意数の膨出部36Aとし、下部側は本体20の長さ方向の斜め下方に膨出する膨出部36Bとし、これによりインプラント体1Bを形成するものである。
【0039】
図13は、本体20の円周方向に膨出して形成される前記膨出部36Aの形状を示すものであり、この膨出部36Aは、上部が薄く下部が薄く形成されるとともに、その内周側において最下端から斜め上方に向かって最も側方に突出した稜線37を有し、前記押上体33の押上凸部33aが上昇するとき、押上凸部33aの傾斜面が常に稜線37に沿って接触するようにして、膨出部36Aを円周方向に膨出させるものである。
【0040】
図15、図16は、前記インプラント体1の使用例を概略的に示すものであり、図10に示すように、上向きの膨出部5a、5bと、下向きの膨出部6a、6bとを有するインプラント体1を使用し、これらを隣接して膨出部5a、5b、膨出部6a、6bの位置を調整しつつ抜歯溝60に植立することにより、これらが互いに干渉することなく抜歯溝60に高密度で植立することが可能となる。
【0041】
また、インプラント体1の任意の箇所から膨出部4a、4b、5a、5bを膨出させることで、図16に示すように不定型な抜歯溝60にもこのインプラント体1を埋め込むことができる。
【0042】
以上説明した本実施の形態によれば、抜歯溝へのインプラント体1の植立が可能となり、以下の説明のようにインプラント体1の適応症例を飛躍的に拡大させる。即ち、通常咀嚼により歯牙からの力により歯槽骨がわずかに歪み、微少な電位が歯槽骨に生じる。この電位に血液中のカルシウムイオンが引き寄せられ、歯糟骨ヘのカルシウム成分の補給を行っている。
【0043】
従来のインプラント体では抜歯溝が完全に塞がるのを待つ必要があったが、この間には抜歯部の歯槽骨には充分なカルシウム成分は供給されない。また、抜歯溝を周辺の骨成分が埋めようとするので歯槽骨が薄く脆弱になり、インプラント体が植立できないケースが上顎で約80%、下顎で30%あるのがインプラント体を処置する際の最大のネックであった。
【0044】
本実施の形態では、抜歯溝ヘインプラント体1を植立してもインプラント体1の上下各部に膨出部4a等を設けることができのるで、埋め込みの為の穴が完全な円で無くても良く、抜歯直後にインプラント体1を歯槽骨へ植立できる。
【0045】
従って、インプラント体1の不適合な症例は極めて限られたケースとなる。抜歯溝は不定形であり、従って従来の非拡張形インプラント体を埋め込むのは不可能である。また、従来の拡張形インプラント体もこのインプラント体の下部のみしか拡張しないため不可能であった。本本実施の形態によれば、インプラント体1の各所を膨出できるので、不定型な抜歯溝にもインプラント体1を埋め込むことができる。
【0046】
現在、インプラント体1を扱う術者はごく限られた人数しかいない。その主な原因は、歯槽骨に穴を開けるという高度な技術を要求されるためである。穴の深さ、方向に細心の注意を払わなければ、直ちに医療事故につながる事態が生じるが、抜歯溝がそのままインプラント体1の埋め込みのための穴として利用できるのであれば遥かに容易に、そして安全にインプラント体1の植立を行うことが可能となる。
【0047】
さらに、本実施の形態のインプラント体1によれば、抜歯溝の複数箇所に膨出部を当てて支持できるので、インプラント体1に作用する曲げモーメントに対しても従来例の場合よりも強くなるという利点がある。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のインプラント体に比較して植立直後から強力な保持力を発揮し、即日の上部構造の構築が可能であり、歯槽骨が薄くなることを防止することもできるインプラント体を提供することができる。
【0050】
さらに、本発明によれば、前記膨出部を外周に備えたインプラント体を抜歯溝に植立することで、抜歯溝周辺部との接合強度の強化を図り、抜歯溝等との間の保持力を増し、即日に使用可能な人工歯牙を形成することが可能なインプラント体提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のインプラント体を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態のインプラント体におけるスリット部の方向を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態のインプラント体の加工状態を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態のインプラント体の拡開ねじ体を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態のインプラント体の製造工程を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2のインプラント体の本体を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2のインプラント体を示す断面図である。
【図8】本実施の形態2のインプラント体の膨出凸部の動作を示す説明図である。
【図9】本実施の形態2のインプラント体の膨出凸部の他例を示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態3のインプラント体を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3のインプラント体を示す断面図である。
【図12】本実施の形態3のインプラント体の膨出部を示す部分斜視図である。
【図13】本実施の形態3のインプラント体の膨出部の拡大図である。
【図14】本実施の形態3のインプラント体の押上体を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態1のインプラント体の使用例を示す概略図である。
【図16】本発明の実施の形態1のインプラント体の他の使用例を示す概略図である。
【図17】従来のインプラント体の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 インプラント体
2 本体
3 スリット部
4a 膨出部
4b 膨出部
5a 膨出部
5b 膨出部
6a 膨出部
6b 膨出部
8 テーパ部
10 拡開ねじ体
11b 凸部

Claims (4)

  1. 肉厚部の外周にネジ部を設けるとともに、肉厚部を貫く任意個数の膨出部形成用のスリット部を設けた略円筒状の本体と、
    前記本体のスリット部を境として前記本体の外周より外方に膨出させた前記スリット部の形状で画される膨出部を形成する拡開ねじ体とから成るインプラント体において、
    前記本体の前記膨出部形成用のスリット部のうち、本体上部にはスリット部に囲まれる領域を本体の外周面から円周方向に沿って膨出させた膨出部と、本体中央部には、スリット部に囲まれる領域を外周面から外方に膨出させ、本体の上方に向けて開口する膨出部と、本体下部には、スリット部に囲まれる領域を本体の外周面から外方に膨出させ、本体の下方に向けて開口する膨出部とを設けるとともに前記本体の内側には一方の端部より他方の端部に偏心したテーパ部を備える複数の孔を開口し、かつこの本体の中心には前記各孔のテーパ部を損なうことのないサイズの孔を貫通するように開口して設けることにより構成し、前記拡開ねじ体を前記本体の内側に挿入しつつ回転することにより前記拡開ねじ体の各凸部を、前記本体の各孔のテーパ部に沿って回転し、拡開ねじ体の各凸部の段部を、前記本体の各テーパ部の角部に係合して、前記拡開ねじ体を前記本体内の定位置に固定しつつ前記本体の各膨出部を形成することにより構成したことを特徴とするインプラント体。
  2. 前記各膨出部は、前記各スリット部を境として本体の外周面より外方に膨出させた、前記各スリット部により画されるコの字形状又はコの字形状に近似した形状の膨出部により構成したことを特徴とする請求項1記載のインプラント体。
  3. 肉厚部の外周にネジ部を設け、肉厚部を貫く膨出部形成用のスリット部を設け、スリット部により囲まれる領域の内周側に受凸部を設けた略円筒状の本体の内部に、拡開ねじ体を挿入して回転し、前記受凸部を拡開ねじ体に設けた膨出凸部により外方に膨出させてスリット部により囲まれる領域を膨出部とすることにより構成したことを特徴とするインプラント体。
  4. 肉厚部の外周にネジ部を設け、肉厚部を貫く膨出部形成用のスリット部を設けるとともに、このスリット部の下側に雌ねじを有するとともに外側に突出する押上凸部を備えた押上体が挿通可能な空隙部を設けた略円筒状の本体に対して、この本体の上部から前記空隙部に挿通された押上体の雌ねじに螺合する雄ねじ体を挿入し、雄ねじ体を回転させて前記押上体を上昇させ、押上体の押上凸部を介して前記スリット部により囲まれる領域を外方に膨出させて任意数の膨出部とすることにより構成したことを特徴とするインプラント体。
JP19082497A 1997-07-16 1997-07-16 インプラント体 Expired - Fee Related JP4122076B2 (ja)

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