JP4120991B2 - 洗浄ノズル及びそれを用いた洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、微細な氷粒子及び過冷却液滴を超音速で噴射する洗浄ノズル及びそれを用いた洗浄方法に関する。
近年の半導体デバイスの微細化、多層化、及び基板の大口径化に伴い、環境負荷が少なく、洗浄効果の高い洗浄装置が望まれており、例えば、アイスブラスト(氷の噴霧)を利用した洗浄装置として、特許文献1には、液体窒素が供給されている容器の中に水滴を噴霧して氷粒子を生成させ、この氷粒子を洗浄対象物(半導体ウエハ、ガラス基板等)の表面に高速で衝突させて、汚染物質を除去するウエハ洗浄装置が開示されている。また、特許文献2には、水とこれより凝固点の低い有機化合物液(イソプロピルアルコール等)との混合物を水の凝固点以下に冷却して、氷粒子を含む固液共存のシャーベット状とした洗浄材を洗浄対象物に噴射して衝突させて汚染物質を除去する洗浄装置が開示されている。更に、特許文献3には、圧縮空気が供給されるラバールノズルと、ラバールノズルの上流側側面に設けられラバールノズルに洗浄液を供給する小径の水孔とを備えた超音速ノズルが開示されている。
特開平6−132273号公報 特開2003−151942号公報 特開平10−223587号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、氷粒子の粒径が数十μmと比較的大きく、高い洗浄効果を有する反面、洗浄対象物表面にダメージを与えるので、利用される工程が限られ、また、液体窒素及びその付帯設備を必要とするため、コストがかかるという問題があった。また、特許文献2の発明では、水と有機化合物液を混合した混合液を機械式冷凍機で冷却するので、コストが高くなるという問題があった。更に、特許文献3の発明では、ラバールノズルを通過して超音速かつ低温の圧縮空気によって、洗浄液が加速されると共に冷却され氷粒子となり、この氷粒子を超音速ノズルから噴出して、被洗浄物の表面に付着している汚染物質を除去することができるが、水孔が超音速ノズルの側面に設けられているので、洗浄液がラバールノズルの突出部分及び内側壁面の影響を受け速度が低下し、洗浄液を効率よく冷却できず、氷粒子の生成が少なくなると共に、超音速ノズルの噴出口から噴出される氷粒子の噴出範囲が偏るという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、低コストで汚染物質を除去でき、しかも、洗浄対象物を損傷しない洗浄ノズル及びそれを用いた洗浄方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る洗浄ノズルは、スロート(喉)部の下流側に流れ方向に拡径するダイバージェント(divergent)部を備えたノズル本体と、該ノズル本体に供給される圧縮気体(以下、圧縮気体Aともいう)の流れと同方向に洗浄液を吐出する洗浄液供給管とを有する洗浄ノズルであって、
前記洗浄液供給管の吐出口が、前記ノズル本体の内側壁面から離れて、前記スロート部の中心から下流方向に前記スロート部の直径の5倍の長さの範囲以内に配置され、前記スロート部で音速となった前記圧縮気体を前記ダイバージェント部で断熱膨張させて超音速とし、該洗浄ノズルからの前記洗浄液を微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方とする。
圧縮気体としては、空気、窒素等が使用できる。圧縮気体は、スロート部で音速となるように、2〜10気圧程度に圧縮されてノズル本体に供給される。また、洗浄液としては、純水等が使用できる。なお、圧縮気体及び洗浄液は、洗浄対象物を損傷(化学反応等)させない材料を使用する。圧縮気体は、スロート部から拡径するダイバージェント部で断熱膨張して、音速(330m/sec程度)から更に加速して超音速(400〜500m/sec程度)になると共に、低温(−60〜−110℃程度)に冷却される。
圧縮気体の流れの中に供給された洗浄液は、高速(100m/sec以上、超音速まで)の圧縮気体中に供給される液体の衝突によって微粒化される。この微粒化された洗浄液(液滴)は、ダイバージェント部で−60〜−110℃程度に冷却されている圧縮気体によって急激に冷却され、微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方となる。ここで、過冷却液滴とは、0℃以下に冷却された液滴である。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、前記ノズル本体は、前記スロート部の上流側が流れ方向に縮径してコンバージェント(convergent)部となってラバールノズル(laval nozzle)が形成されているのが好ましい。
ラバールノズルは、スロート部の上流側にコンバージェント部が、スロート部の下流側にダイバージェント部が形成される。ここで、ラバールノズルは、特性曲線法(H.W.Lipmann and A.Roshko:「Elements of Gasdynamics」、1960)によって、圧縮気体を適切に断熱膨張させ、洗浄液を微粒化して低温に冷却可能な形状に設計(解析)される。特性曲線法によって設計されたラバールノズルにおいては、ラバールノズルに供給された圧縮気体が、コンバージェント部で亜音速であり、断面積の小さいスロート部で音速となり、断面積の大きくなったダイバージェント部で圧力が下がって超音速となる。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、前記洗浄液供給管中には、前記洗浄液と混合される別の圧縮気体(以下、圧縮気体Bという)を供給する気体供給管を配設することもできる。
気体供給管から供給される別の圧縮気体Bの成分は、圧縮気体Aと同じであってもよく、しかも、圧縮気体Aよりも高圧で圧縮されて高速で吐出されるのが好ましい。洗浄液は、高速の別の圧縮気体Bと混合されて、微粒化が促進される。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、吐出口をスロート部の中心からスロート部の直径の5倍の長さの範囲より下流側に配置した場合には、ノズル本体出口(噴射口)までの距離が短くなり、液滴を十分に冷却することができない。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、前記ノズル本体は、前記ダイバージェント部の下流側に、流れ方向に徐々に拡径する加速冷却部を有してもよい。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、前記圧縮気体は温度及び湿度が調整され、更に前記洗浄液は温度が調整されているのが好ましい。
ここで、例えば、圧縮気体は、温度を0〜40℃、好ましくは10〜30℃(常温程度)に、湿度を露点温度換算で−20〜0℃、好ましくは−15〜−5℃に調整される。また、洗浄液は、温度を−5〜30℃、好ましくは0〜20℃に調整される。
第1の発明に係る洗浄ノズルにおいて、前記スロート部の上流側には、前記圧縮気体の流れを揃える整流板を設けることもできる。
前記目的に沿う第2の発明に係る洗浄方法は、スロート部の下流側に、流れ方向に拡径するダイバージェント部を備えたノズル本体の上流側から圧縮気体を供給して該スロート部で該圧縮気体を音速とする第1工程と、
前記ノズル本体の内側壁面から離れて、前記スロート部の中心から下流方向に前記スロート部の直径の5倍の長さの範囲以内に配置され洗浄液供給管の吐出口から前記ノズル本体に供給される圧縮気体の流れと同方向に洗浄液を吐出する第2工程と、
前記ダイバージェント部での圧縮気体の流れにより前記洗浄液が微粒化されて生成した液滴、急激に冷却して微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方からなる洗浄材生成する第3工程と、
超音速の前記洗浄材を前記ノズル本体の噴射口から噴射して、洗浄対象物に衝突させて該洗浄対象物上の汚染物質を剥離させる第4工程と、
前記洗浄材を前記洗浄対象物表面を滑走させて、前記剥離した汚染物質を除去する第5工程とを有する。
請求項1〜に記載の洗浄ノズルにおいては、洗浄液供給管の吐出口が、ノズル本体の内側壁面から離れたスロート部の近傍に配置されているので、吐出された洗浄液がノズル本体の内側壁面に形成される境界層領域の影響を受け難くなり、ノズル本体の内側壁面での洗浄液、すなわち、微粒化された液滴の速度低下を防止して、微粒化された液滴を十分に加速でき低温に冷却できる。
また、洗浄液供給管の吐出口が所定範囲以内に配置されているので、洗浄液が圧縮気体の流れで加速されて微細な液滴となって、微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方からなる洗浄材を生成することができる。また、洗浄材がノズル本体の内側壁面に形成される境界層領域の影響を受け難く、ノズル本体の内側壁面での速度低下を防止でき、洗浄材が十分に加速して、より低温に冷却される
特に、請求項2記載の洗浄ノズルにおいては、スロート部の上流側が流れ方向に縮径してコンバージェント部となってラバールノズルが形成されているので、コンバージェント部の速度が亜音速でも、スロート部で音速まで加速することができる。
請求項3記載の洗浄ノズルにおいては、洗浄液供給管中に洗浄液と混合される別の圧縮気体Bを供給する気体供給管が配設されているので、液滴を所定の粒度に微粒化することができる。
請求項記載の洗浄ノズルにおいては、ノズル本体が、ダイバージェント部の下流側に、流れ方向に徐々に拡径する加速冷却部を有しているので、ノズル本体の内側壁面との境界層領域での速度低下を防止して、微粒化された液滴を十分に加速して冷却できる。
請求項記載の洗浄ノズルにおいては、圧縮気体の温度及び湿度と、洗浄液の温度とがそれぞれ調整されているので、液滴の凍結比率を変化させることができる。
請求項記載の洗浄ノズルにおいては、スロート部の上流側に圧縮気体の流れを揃える整流板が設けられているので、圧力損失を少なくして、圧縮気体をスムーズに効率よくスロート部に供給し、圧縮気体のスロート部での速度を音速にできる。
請求項記載の洗浄方法においては、微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方からなる洗浄材をノズル本体の噴射口から超音速で噴射して洗浄対象物に衝突させるので、氷粒子は融解して水となり、過冷却液滴は瞬時に過冷却解除されて氷となり、洗浄対象物に衝突した洗浄材はシャーベット状となり、優れた洗浄効果を有する。しかも、洗浄材がシャーベット状となっているので、洗浄対象物表面で滑走し易くなる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る洗浄ノズルの説明図、図2は同洗浄ノズル内の圧縮気体の速度と温度の関係を示すグラフ、図3は本発明の第2の実施の形態に係る洗浄ノズルの説明図である。
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る洗浄ノズル10について説明する。
洗浄ノズル10のノズル本体18は、管内径が最小となる断面円形のスロート部(喉部)11と、スロート部11の上流側にあって流れ方向に縮径されたコンバージェント部12と、スロート部11の下流側にあって流れ方向に拡径されたダイバージェント部13とによって形成されるラバールノズル14を有している。なお、ラバールノズル14は、スロート部11の直径を、例えば、3〜10mmとし、コンバージェント部12及びダイバージェント部13を、供給される圧縮気体が適切に断熱膨張されて低温に冷却されるような形状に、特性曲線法で設計(解析)し、求められた形状に加工して製作される。
ノズル本体18には、ラバールノズル14の上流側に、図示しない圧縮気体供給機構から2〜10気圧(例えば、5気圧)に加圧された圧縮気体Aの一例である圧縮空気15が供給される圧縮気体供給部16が設けられている。また、ラバールノズル14のダイバージェント部13の下流側に、流れ方向に徐々に拡径する加速冷却部17が設けられている。通常、パイプ内に供給された流体は、パイプの内側壁面付近(境界層領域)で速度が低下するが、同径のパイプでは、パイプの出口付近で速度低下を起こす境界層領域が広がり、パイプの中心以外では流体の速度が低下する。しかしながら、加速冷却部17は、この境界層領域を考慮して流れ方向に徐々に拡径し、圧縮空気15とノズル本体18の内側壁面23とによって形成される境界層領域において圧縮空気15の速度低下の影響を抑えるので、ノズル本体18の出口(噴射口19)付近でも広範囲で高速の流れを十分に確保できるようになっている。
ここで、ノズル本体18は、圧縮気体供給部16、ラバールノズル14、及び加速冷却部17によって構成されている。また、圧縮気体供給部16、ラバールノズル14、及び加速冷却部17は、例えば、テフロン(登録商標)樹脂でそれぞれ形成され、一体化されている。なお、ノズル本体18は、一体形成して製造してもよい。スロート部11の中心からノズル本体18の下流側端部の噴射口19までの距離は、例えば、100〜300mmとなって、圧縮空気15を十分に加速することができる。
圧縮空気15は、スロート部11で音速となるように、圧縮気体供給機構で圧力が調整された後、圧縮気体供給部16に送られている。なお、圧縮空気15は、圧縮気体供給部16から亜音速(例えば、50m/sec程度)でコンバージェント部12に供給されている。圧縮空気15は、コンバージェント部12で加速され、スロート部11で音速(330m/sec程度)となり、ダイバージェント部13で更に加速され、例えば、400〜500m/sec程度(例えば、500m/sec)の超音速となっている。なお、圧縮空気15は、ダイバージェント部13で、加速されて超音速となると共に、図2に示すように、温度が、およそ−60〜−110℃程度(本実施の形態では、およそ−110℃)となる。
また、圧縮気体供給機構には、図示しない温度及び湿度調整部が設けられ、圧縮気体供給部16に供給される圧縮空気15の温度を、例えば0〜40℃(例えば、常温)に、湿度を例えば、露点温度換算で−20〜0℃(例えば、−10℃)に調整している。また、スロート部11の上流側には整流板19aが設けられ、圧縮空気15の流れが揃えられて圧力損失が少なくなり、圧縮空気15がスムーズにスロート部11に供給される。
また、洗浄ノズル10は、管状のノズル本体18内に供給される圧縮空気15の流れと同方向に洗浄液(例えば、純水)20を吐出する洗浄液供給管21を備えている。ここで、洗浄液20の温度を、−5〜30℃(例えば、25℃)に調整している。洗浄液供給管21の吐出口22は、スロート部11の近傍かつノズル本体18の内側壁面23から離れた位置、例えば、スロート部11の中心から下流方向にスロート部11の直径の5倍(例えば、1倍)の長さの範囲以内である吐出口配置位置(図中、2点鎖線で示す)24内に配置されている。
ここで、洗浄ノズル10は、圧縮気体供給部16に供給された圧縮空気15をコンバージェント部12、スロート部11、及びダイバージェント部13を介して、超音速かつ低温の流れとし、圧縮空気15中に吐出した洗浄液20を、圧縮空気15の高速の流れによって液滴30とし、更に液滴30が冷却されて微細な氷粒子31及び過冷却液滴(0℃以下に冷却された液滴)32のいずれか一方又は双方からなる洗浄材33を生成させ、この洗浄材33をノズル本体18の噴射口19から洗浄対象物(例えば、シリコンウエハ等)35に噴射して衝突させ、洗浄対象物35表面の汚染物質36を除去する図示しない洗浄装置に組み込まれて使用される。
次に、洗浄ノズル10を使用した洗浄方法について説明する。
(第1工程)
まず、圧縮気体供給機構から所定の圧力(5気圧)、温度(常温)、及び湿度(露点温度換算−10℃)の圧縮空気15をノズル本体18の圧縮気体供給部16に供給する。圧縮空気15は、圧縮空気15の流れ方向に縮径するコンバージェント部12によって加速されて音速(およそ330m/sec)となる。なお、圧縮空気15は、スロート部11を通過した後、拡径するダイバージェント部13で圧力が低下して超音速(およそ500m/sec)まで加速されると共に、およそ−110℃に冷却される。
(第2工程)
次に、吐出口配置位置24内に配置された洗浄液供給管21の吐出口22から圧縮空気15の流れと同方向に洗浄液20を吐出する。
(第3工程)
ダイバージェント部13において、圧縮空気15の高速の流れにより、洗浄液20が圧縮空気15と衝突して、例えば、数μm程度、例えば、平均粒径が7μm程度に微粒化された液滴30が生成する。液滴30は、ダイバージェント部13内の冷却された−110℃の圧縮空気15によって急激に冷却されて微細な氷粒子31及び過冷却液滴32のいずれか一方又は双方からなる洗浄材33が生成する。
(第4工程)
超音速の洗浄材33をノズル本体18の噴射口19から噴射して、洗浄対象物35に衝突させて洗浄対象物35上の汚染物質36を剥離させる。洗浄対象物35に衝突した洗浄材33は、氷粒子31が融解して水となり、過冷却液滴32が瞬時に過冷却解除されて氷となってシャーベット状となる。シャーベット状の洗浄材33は、優れた洗浄効果を有する。なお、平均粒径が7μmの液滴30から形成される氷粒子31では、洗浄対象物35が損傷しない。
(第5工程)
更に、シャーベット状の洗浄材33は、洗浄対象物35表面を滑走し、剥離した汚染物質36を除去する。
図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る洗浄ノズル40について説明する。なお、洗浄ノズル10と同一の構成要素については同一の番号を付してその詳しい説明を省略する。
洗浄ノズル40は、ノズル本体18内に供給される圧縮空気15の流れと同方向に洗浄液20を吐出する洗浄液供給管41中に、洗浄液20と混合される別の圧縮気体Bの一例である圧縮空気42を供給する気体供給管43が配設されている点が、洗浄ノズル10と異なっている。これによって、液滴30を所定の粒度に微細化することができ、より細かい液滴30とすることで、冷却速度を高め、過冷却液滴32よりも氷粒子31の割合の多い洗浄材33を生成でき、洗浄能力を向上させることができる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。ここで、図4は洗浄ノズルでの除去可能な汚染物質の平均粒径を示すグラフである。
スロート部を5mmとして特性曲線法で設計したラバールノズルと、ラバールノズルの上流側に設けられた圧縮気体供給部と、ラバールノズルの下流側に設けられ徐々に拡径する加速冷却部とが設けられたノズル本体内に、圧縮気体の流れと同方向に洗浄液を吐出する洗浄液供給管を備えた洗浄ノズルを用いて、洗浄対象物表面の汚染物質を除去した。
また、比較例として、特許文献3記載の超音速ノズルを使用して同様に洗浄対象物を洗浄した。図4に示すように、洗浄材の噴射速度が同じ場合には、実施例の洗浄ノズルの使用によって、より微細な汚染物質を除去可能なことが解った。これは、本発明の洗浄ノズルによって製造される洗浄材が、微細であると共に、洗浄ノズルの噴射口から洗浄対象物表面に向けて超音速かつ均一に噴出されているためであると解される。
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の洗浄ノズル及び洗浄方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態の洗浄ノズル及び洗浄方法において、圧縮気体A及び別の圧縮気体Bとして圧縮空気を、洗浄液として純水をそれぞれ使用したが、洗浄対象物を劣化させず、汚染物質を除去できるもの、例えば、圧縮気体として窒素等を、洗浄液としてアルコール等を使用してもよい。また、ノズル本体をテフロン樹脂で形成したが、他の合成樹脂、又は金属等で形成してもよい。更に、前記実施の形態の洗浄ノズルは、ノズル本体がラバールノズルを有しているが、ノズル本体がスロート部の下流側にダイバージェント部を備えていればよく、スロート部の上流側にコンバージェント部を設けなくてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る洗浄ノズルの説明図である。 同洗浄ノズル内の圧縮気体の速度と温度の関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る洗浄ノズルの説明図である。 洗浄ノズルでの除去可能な汚染物質の平均粒径を示すグラフである。
符号の説明
10:洗浄ノズル、11:スロート部、12:コンバージェント部、13:ダイバージェント部、14:ラバールノズル、15:圧縮空気、16:圧縮気体供給部、17:加速冷却部、18:ノズル本体、19:噴射口、19a:整流板、20:洗浄液、21:洗浄液供給管、22:吐出口、23:内側壁面、24:吐出口配置位置、30:液滴、31:氷粒子、32:過冷却液滴、33:洗浄材、35:洗浄対象物、36:汚染物質、40:洗浄ノズル、41:洗浄液供給管、42:圧縮空気、43:気体供給管

Claims (7)

  1. スロート部の下流側に流れ方向に拡径するダイバージェント部を備えたノズル本体と、該ノズル本体に供給される圧縮気体の流れと同方向に洗浄液を吐出する洗浄液供給管とを有する洗浄ノズルであって、
    前記洗浄液供給管の吐出口が、前記ノズル本体の内側壁面から離れて、前記スロート部の中心から下流方向に前記スロート部の直径の5倍の長さの範囲以内に配置され、前記スロート部で音速となった前記圧縮気体を前記ダイバージェント部で断熱膨張させて超音速とし、該洗浄ノズルからの前記洗浄液を微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方とすることを特徴とする洗浄ノズル。
  2. 請求項1記載の洗浄ノズルにおいて、前記ノズル本体は、前記スロート部の上流側が流れ方向に縮径してコンバージェント部となってラバールノズルが形成されていることを特徴とする洗浄ノズル。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、前記洗浄液供給管中には、前記洗浄液と混合される別の圧縮気体を供給する気体供給管が配設されていることを特徴とする洗浄ノズル。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、前記ノズル本体は、前記ダイバージェント部の下流側に流れ方向に徐々に拡径する加速冷却部を有していることを特徴とする洗浄ノズル。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、前記圧縮気体は温度及び湿度が調整され、更に前記洗浄液は温度が調整されていることを特徴とする洗浄ノズル。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の洗浄ノズルにおいて、前記スロート部の上流側には、前記圧縮気体の流れを揃える整流板が設けられていることを特徴とする洗浄ノズル。
  7. スロート部の下流側に、流れ方向に拡径するダイバージェント部を備えたノズル本体の上流側から圧縮気体を供給して該スロート部で該圧縮気体を音速とする第1工程と、
    前記ノズル本体の内側壁面から離れて、前記スロート部の中心から下流方向に前記スロート部の直径の5倍の長さの範囲以内に配置され洗浄液供給管の吐出口から前記ノズル本体に供給される圧縮気体の流れと同方向に洗浄液を吐出する第2工程と、
    前記ダイバージェント部での圧縮気体の流れにより前記洗浄液が微粒化されて生成した液滴、急激に冷却して微細な氷粒子及び過冷却液滴のいずれか一方又は双方からなる洗浄材生成する第3工程と、
    超音速の前記洗浄材を前記ノズル本体の噴射口から噴射して、洗浄対象物に衝突させて該洗浄対象物上の汚染物質を剥離させる第4工程と、
    前記洗浄材を前記洗浄対象物表面を滑走させて、前記剥離した汚染物質を除去する第5工程とを有することを特徴とする洗浄方法。
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