JP4120118B2 - 空調方法および空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、浴室および洗面脱衣室の空調に好適な空調方法および空調装置に関するもので、特に加湿冷却効果を行う開放型吸着式冷凍機の応用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴室や洗面脱衣室には、空調装置を設置されることが少なく、冷房、暖房および浴室の乾燥などの要求に十分応ずることができなかった。この要求に応じた従来技術では、例えば、特開平10−85449号公報に記載されているように、蒸気圧縮式冷凍機を備えたヒートポンプ式空調ユニツトを洗面脱衣室の天井に搭載して、空気通路切替ドアや送風機などの組み合わせを空調の用途ごとに、空気通路を切り替えるように構成することで、浴室や洗面脱衣室の乾燥、冷房、暖房を可能としたものなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記空調装置は、浴室を十分に乾燥させる目的と、浴室および洗面脱衣室の空調熱負荷を満足する空調能力とを要求されるため、蒸気圧縮式冷凍機を備えたヒートポンプ式空調ユニツトで構成されている。この方式の空調装置では圧縮機などの冷凍サイクル機器の動力が大きくなってしまうものである。ところで、浴室および洗面脱衣室では一般的に在室の使用頻度が低いため常時空調を運転させて快適性を確保させておくよりも、浴室を使用するときに効果を発揮できる空調装置が望ましい。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を鑑み、動力の大きい蒸気圧縮式冷凍機を用いない方式の開放型吸着式冷凍機を応用した吸着材を用いて、加湿冷却効果による冷風を吹き出すように構成したことで省電力の空調を可能にした空調方法および空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の空気調和装置は、請求項1〜7に記載の技術的手段を採用する。
【0006】
すなわち、請求項1の発明では、空気の吸入口(9a)および吹出口(8a)が設けられた空調空間(2)と、吹出口(8a)から吸込口(9a)に至る空気通路(7)と、この空気通路(7)中に設けられ空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着する第1の吸脱着媒体(11)と、空気通路(7)中に第1の吸脱着媒体(11)と前後関係に設けられ、第1または第2の熱媒体と熱交換を行う第2の吸脱着媒体(12)と、空気通路(7)中に設けられ、吹出口(8a)より風を吹き出す送風手段(5b)と、送風手段(5b)による空気通路(7)中の空気の流れとは逆方向に、湿気を与えた空気を第1、第2の吸脱着媒体(11、12)を介して空調空間(2)外に流す供給手段(1、4a、5a)とを備えた空調装置の空調方法であって、供給手段(1、4a、5a)により湿度を与えた空気を供給して、第1の吸脱着媒体(11)の吸着と、第1の熱媒体との熱交換による第2の吸脱着媒体(12)の脱着を行う第1の空調運転工程と、この第1の空調運転工程の後に、送風手段(5b)を作動させて、吸入口(9a)から取り入れた空調空間(2)の空気を第1、第2の吸脱着媒体(11、12)を介して吹出口(8a)に供給して、第2の熱媒体との熱交換による第2の吸脱着媒体(12)の吸着と、第1の吸脱着媒体(11)との脱着を行わせる第2の空調運転工程とを備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明によれば、空気通路(7)中に2個の吸脱着媒体(11、12)を設置して、いずれか一方の吸脱着媒体(12)には第1および第2の熱媒体を供給して熱交換を行わせて、まず、第1の空調運転工程では第1の吸脱着媒体(11)に空気中の湿気を吸着させ、低湿となった空気をさらに第1の熱媒体(例えば、高温流体)で加熱される第2の吸脱着媒体(12)で脱着させて高温高湿の空気を空調空間(2)外に排出させておく。
【0008】
次に、この第1の空調運転工程後に第2の空調運転工程で空調空間(2)から取り入れた空気を第2の熱媒体(例えば、低温流体)で冷却される第2の吸脱着媒体(12)で吸着させ低湿となった空気を第1の吸脱着媒体(11)で脱着させることにより、取り入れた空気よりも低温低湿の空気を吹き出すことができる加湿冷却効果を応用した空調方法である。これにより、従来技術の蒸気圧縮式冷凍機と比べ構成が簡単でかつ安価な機構の空調装置が提供できる。
【0009】
また、この空調方法は、第1の空調運転で2個の吸脱着媒体(11、12)を十分に吸着および脱着させたのちに、第2の空調運転で、空調の効果を得るものであり、この第2の空調運転で2個の吸脱着媒体(11、12)が十分に吸着および脱着してしまうと終了するものである。これにより、空調の動力源は、送風手段(5a、5b)と第1および第2の熱媒体供給機器(例えば、循環ポンプや温水加熱器など)の動力と第1および第2の空調運転時間のみとなるため、従来の蒸気圧縮式冷凍機と比べ消費動力の低減が図れる。
【0010】
請求項2〜3の発明では、隣接する第1の空調空間(1)と、第2の空調空間(2)とを空調制御する空調ユニット(3)を備え、空調ユニット(3)は、2個の空気通路のうち第1の空調空間(1)から屋外に連通させた第1の空気通路(4)と、この第1空気通路(4)には、上流側を第1の空調空間(1)と連通または閉塞させる通路切替手段(6a)を備える第1の開口部(4a)と、下流側を屋外と連通または閉塞させる通路切替手段(6b)を備える第2の開口部(4b)とを形成させるとともに、第1の開口部(4a)を上流側に連通させ、第2の開口部(4b)を下流側に連通させた第2の空気通路(7)と、この第2の空気通路(7)内には、第1の開口部(4a)と連通する側に第2の空調空間の吹出口(8a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10a)を備える第3の開口部(7a)と、第2の開口部(4b)と連通する側に第2の空調空間の吸込口(9a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10b)を備える第4の開口部(7b)とを形成させ、第1の開口部(4a)と第2の開口部(4b)との間に配設する空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着を行う第1の吸脱着媒体(11)と、第1または第2の熱媒体と熱交換を行う第2の吸脱着媒体(12)とを配設するとともに、第1の空調空間(1)から第2の空気通路(7)を経由して屋外に連通させる第1の送風手段(5a)と、第2の空調空間の吸込口(9a)から第2の空調空間の吹出口(8a)に連通させる第2の送風手段(5b)とを備えた空調装置の空調方法であって、第1の送風手段(5a)を作動させて、第1の空調空間(1)から第2の空気通路(7)を経由して屋外に連通する空気を供給して、第1の吸脱着媒体(11)の吸着と、第1の熱媒体との熱交換による第2の吸脱着媒体(12)の脱着とを行わせる第1の空調運転をさせた後、第2の送風手段(5b)を作動させて、第2の空調空間の吸込口(9a)から第2の空気通路(7)を経由して第2の空調空間の吹出口(8a)に連通する空気を供給して、第2の熱媒体との熱交換による第2の吸脱着媒体(12)の吸着と、第1の吸脱着媒体(11)の脱着を行わせる第2の空調運転をさせることを特徴としている。
【0011】
請求項2〜3の発明によれば、隣接する2個所の空調空間(1、2)を空調制御する空調ユニット(3)に、第1および第2の空気通路(4、7)とを設け、これらの空気通路(4、7)に通路切替手段(6a、6b、10a、10b)を備える第1から第4の開口部(4a、4b、7a、7b)とを形成させるとともに、2個の吸脱着媒体(11、12)を設置させて、いずれか一方の吸脱着媒体(12)には第1および第2の熱媒体を供給して熱交換を行わせるよう構成させ、まず、第1の空調運転工程では、第1の空調空間(1)で発生した空気中の湿度を第1の吸脱着媒体(11)に吸着させ、低湿となった空気をさらに第1の熱媒体(例えば、高温流体)で加熱される第2の吸脱着媒体(12)で脱着させて高温高湿の空気を空調空間(2)外に排出させておく。
【0012】
次に、この第1の空調運転工程後に第2の空調運転工程で第2の空調空間(2)から取り入れた空気を第2の熱媒体(例えば、低温流体)で冷却される第2の吸脱着媒体(12)で吸着させ低湿となった空気を第1の吸脱着媒体(11)で脱着させることにより、取り入れた空気よりも低温低湿の空気を吹き出すことができる加湿冷却効果を応用した空調方法および空調装置である。
【0013】
これにより、第1の空調空間(1)で発生した湿度を第1の空調運転で排出させるとともに、第2の空調運転で第2の空調空間(2)を空調させる空調方法と空調装置が可能である。
【0014】
例えば、この空調方法と空調装置を住宅の浴室(1)と洗面脱衣室(2)の空調空間に適用させると、浴室(1)での入浴時には、第1の空調運転により発生した湿気を排出できるとともに、洗面脱衣室(2)での入浴直後の着衣時には、第2の空調運転によって低温低湿の空気が吹き出され湯上がり時の蒸し暑さで不快になりがちだった洗面脱衣室(2)を一定時間空調し快適性の確保が図れる。
【0015】
なお、2個の吸脱着媒体(11、12)が十分に吸着および脱着されると加湿冷却効果の作用が終了するが第2の吸脱着媒体(12)に第2の熱媒体(例えば、冷温流体)を循環させているので冷水による空調が継続できる。
【0016】
また、この空調方法の空調装置は、従来の蒸気圧縮式冷凍機と比べ冷凍サイクル部品の代わりに2個の吸脱着媒体(11、12)と、送風手段(5a、5b)や通路切替手段(6a、6b、10a、10b)および熱媒体供給機器などの簡単な部品で空調ユニット(3)を構成できるため省動力で安価な低騒音の空調装置が提供できる。
【0017】
請求項4の発明では、第1の吸脱着媒体(11)は、第2の熱媒体と熱交換を行う吸脱着媒体で構成することを特徴としている。
【0018】
請求項4の発明によれば、吸脱着媒体は吸着するときに発熱し脱着するときに吸熱する性質のものであるため、第1の吸脱着媒体(11)に第2の熱媒体(例えば、冷温流体)と熱交換をさせて吸着するときの発熱分を熱交換器で除去させることにより、吸着量を多く吸着できるため第1の吸脱着媒体(11)の容積を小さくすることができ小型化が図れる。
【0019】
請求項5の発明では、第2の吸脱着媒体(12)は、第1の吸脱着媒体(11)と同じものとして、両者の間に第1または第2の熱媒体(例えば、高温流体または冷温流体)を循環させる第1の熱交換器(22)を備えることを特徴としている。
【0020】
請求項5の発明によれば、第2の吸脱着媒体(12)を第1および第2の熱媒体と熱交換をさせず、第1の熱交換器(22)を別体に設置して、第1の空調運転では、第1の吸脱着媒体(11)で吸着された低湿の空気を第1の熱交換器(22)で加熱させて、第2の吸脱着媒体(12)で脱着されるとともに、取り入れた空気の湿度に比べ高湿度の空気を排出する。次に、第2の空調運転では、第2の空調空間(2)から取り入れた空気を第2の吸脱着媒体(12)で脱着させ、低湿の空気を第1の熱交換器(22)で冷却させて、第1の吸脱着媒体(11)で脱着させて、取り入れた空気より低温低湿の空気を吹き出すものである。しかし、この空調方法は、請求項1〜4とは異なり、吸脱着媒体(11、12)の吸着能力が小さくなるため、吸脱着媒体(11、12)の容積が大型となるが構造が簡単となり製造コストを低減できる効果がある。
【0021】
請求項6の発明では、第1の空気通路(4)の、第1の開口部(4a)と第2の開口部(4b)との間に、第2の熱交換器(23)を設け、第2の熱媒体を循環するように構成することを特徴としている。
【0022】
請求項6の発明によれば、第2の空調運転のときに、第2の吸脱着媒体(12)が吸着するときの発熱分を第1の空気通路(4)で放熱させることにより、第2の吸脱着媒体(12)の吸着特性を向上させることで第2の吸脱着媒体(12)の容積を請求項1〜4の技術手段より小型化にできる。
【0023】
請求項7の発明では、第1の吸脱着媒体(11)は、高湿での吸着能力が高い特性を備えるとともに、第2の吸脱着媒体(12)は、低湿での吸着能力が高い特性を備えることを特徴としている。
【0024】
請求項7の発明によれば、第1の空調運転のときに、取り入れる空気の湿度(例えば、高湿)と、第2の空調運転のときに、取り入れる空気の湿度(例えば、低湿)が異なるため、第2の吸脱着媒体(12)は、低湿での吸着能力が高い特性のものを用い、第1の吸脱着媒体(11)は、高湿での吸着能力が高い特性のものと組み合わせることにより、性能の向上もしくは空調ユニット(3)の小型化が図れる。
【0025】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は本発明に係る空調方法および空調装置を浴室および洗面脱衣室に適用した実施形態である。まず、空調装置の通風系の全体構成について図1に基づいて説明する。1は浴室、2は隣接する洗面脱衣室でこれらの間仕切部(出入りするドアも含む)には開口部2aを設けて連通している。浴室1および洗面脱衣室2の天井側に設置される空調ユニット3内には、2個の空気通路を形成している。
【0027】
このうちのひとつは、上流側を浴室1と連通させ下流側を屋外に連通する換気用空気通路4であり、下流側に設けた第1の送風機5aで浴室1を換気するものである。この換気用空気通路4には、空気通路を切替えるための制御ドア(6a、6b)を備えた第1の開口部4aと第2の開口部4bとを設けてある。ここで第1の制御ドア6aは、第1開口部4aを全開にすると浴室1と屋外が閉塞されるものである。
【0028】
次に、もう一つの空気通路は、上流側を第1の開口部4aと下流側を第2の開口部4bに連通した送風ダクト7である。この送風ダクト7内には、第1の開口部4aと連通する側に洗面脱衣室の吹出口8aと連通する第3の開口部7aと、第2の開口部4bと連通する側に洗面脱衣室の吸込口9aと連通する第4の開口部7bとを設けている。
【0029】
また、第3の開口部7aには、この第3の開口部7aを開閉制御する第3の制御ドア10aと、第4の開口部7bには、この第4の開口部7bを開閉制御する第4の制御ドア10bとを設けてある。なお、洗面脱衣室の吹出口8aと第3の開口部7aとの間には、第2の送風機5bを設け空調風を洗面脱衣室の吹出口8aより吹き出すものである。
【0030】
次に、送風ダクト7には、第1開口部4aの下流側に空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着をさせ、吸着するときには発熱する一方、脱着するときには吸熱する性質を有する第1の吸脱着媒体11と、第2の吸脱着媒体12とが前後関係に設けられている。また、この第2の吸脱着媒体12には、熱交換器13内を流れる熱媒体と熱交換容易となっており、この熱媒体には高温流体(例えば、浴槽への給湯用の差し湯など)または低温流体(例えば、水道水など)を循環ポンプ14で循環させ、高温、低温、遮断の切り替え可能な三方弁15、16を設けている。なお、これらの吸脱着媒体11、12の材質は、吸着性のよいシリカゲル、ゼオライト、アルミナなどの吸着剤を用いている。
【0031】
次に、上記構成において、本実施形態の運転モードを説明する。図2の運転モード表に示すように、5種類の運転モードを備え、図示しない空調操作パネル(例えば、洗面脱衣室2に設置された)で運転モードを選択操作させることにより、操作信号が入力される制御装置(図示しない)を介して各種電気装置を動作させるものである。この各種電気装置は、第1、第2の送風機5a、5b、各制御ドア6a、6b、10a、10b、三方弁15、16および循環ポンプ14が相当し、上述した制御装置に電気接続されており、各運転モードの選択操作に連動して各種電気装置の動作モードが選択されるように構成されている。
【0032】
第1の空調運転モードは、第1の開口部4aおよび第2の開口部4bを第1の制御ドア6aおよび第2の制御ドア6bで全開(図1のaで示す位置)にさせ、第3の開口部7aおよび第4の開口部7bを第3の制御ドア10aおよび第4の制御ドア10bで全閉(図1のbで示す位置)にさせて、第1の送風機5aを運転させることにより、入浴時に浴室1内で発生した湿度を取り入れ送風ダクト7を経由して屋外に換気するとともに、送風ダクト7内の第1、第2の吸脱着媒体11、12に、空気中の湿度を吸着および脱着(後述する)させる冷房予備運転である。なお、この第1の空調運転モードでは、三方弁15、16の開度を高温側に切り替え、高温流体を熱交換器13に循環ポンプ14で循環させる。
【0033】
第2の空調運転モードは、第1の開口部4aおよび第2の開口部4bを第1の制御ドア6aおよび第2の制御ドア6bで全閉(図1のbで示す位置)にさせ、第3の開口部7aおよび第4の開口部7bを第3の制御ドア10aおよび第4の制御ドア10bで全開(図1のaで示す位置)にさせて、第2の送風機5bを運転させることにより、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気を送風ダクト7内の第2、第1の吸脱着媒体12、11に、空気中の湿度を吸着および脱着(後述する)させて、洗面脱衣室の吹出口8aから冷風が吹き出される冷房運転である。なお、この第2の空調運転モードでは、三方弁15、16の開度を低温側に切り替え、低温流体を熱交換器13に循環ポンプ14で循環させる。
【0034】
次に、第3の空調運転モードは、第1の開口部4aを第1の制御ドア6aで全開(図1のaで示す位置)とさせ、第2の開口部4bを第2の制御ドア6bで全閉(図1のbで示す位置)とさせ、第3の開口部7aおよび第4の開口部7bを第3の制御ドア10aおよび第4の制御ドア10bで全開(図1のaで示す位置)にさせて、三方弁15、16の開度を高温側に切り替え、高温流体を熱交換器13に循環ポンプ14で循環させるとともに、第2の送風機5bを運転させることにより、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気を送風ダクト7内の高温流体との熱交換を行う第2の吸脱着媒体12を経由させて洗面脱衣室の吹出口8aから温風が吹き出されるとともに、この温風を浴室1と洗面脱衣室2の間仕切り部に設けた開口部2aから取り入れ浴室1内も空調させる暖房運転である。
【0035】
さらに、第4の空調運転モードは、第1の開口部4aおよび第2の開口部4bを第1の制御ドア6aおよび第2の制御ドア6bで全閉(図1のbで示す位置)にさせ、第3の開口部7aおよび第4の開口部7bを第3の制御ドア10aおよび第4の制御ドア10bで全開(図1のaで示す位置)にさせて、三方弁15、16の開度を高温側に切り替え、高温流体を熱交換器13に循環ポンプ14で循環させるとともに、第1と第2の送風機5a、5bを運転させることにより、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気を送風ダクト7内の高温流体との熱交換を行う第2の吸脱着媒体12を経由させて洗面脱衣室の吹出口8aから温風が吹き出されるとともに、この温風を浴室1と洗面脱衣室2の間仕切り部に設けた開口部2aから取り入れ浴室1内を乾燥させる乾燥運転である。
【0036】
次に、換気運転モードは、第1の開口部4aおよび第2の開口部4bを第1の制御ドア6aおよび第2の制御ドア6bで全閉(図1のbで示す位置)にさせ、第1の送風機5aを運転させることにより、浴室1を換気する運転モードである。なお、上記第2の空調運転モードで運転中のときには、この換気運転モードを操作すると洗面脱衣室2を空調させるとともに、浴室の換気ができるよう設定され、他の運転モードで運転中のときには、換気運転を優先するように設定されている。
【0037】
次に、上記構成の作用について述べる。まず、浴室1の入浴時には、上述の運転モードのうち第1の空調運転を選択操作させることで、第2の吸脱着媒体12の熱交換器13には高温流体を循環させるとともに、浴室1内で発生した湿気が送風ダクト7内の第1の吸脱着媒体11に導入されその湿気が吸着され、低湿となった空気がさらに高温の熱媒体で加熱される第2の吸脱着媒体12を通過することにより吸着された湿気が脱着され、その結果高湿となった空気が屋外に排出するものである。
【0038】
以上の作動を図3に示す湿り空気線図で説明する。浴室1が入浴時において、図3のAに示す状態の空気が第1の吸脱着媒体11に導入され、吸脱着媒体の吸着作用によって状態Bの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。次に、状態Bの空気は第2の吸脱着媒体12に導かれ、吸脱着媒体の脱着作用によって状態Cの空気になる。この間の状態変化は、第2の吸脱着媒体12が熱媒体によって加熱されているため等エンタルピー変化とはならず、与えた熱の分、温度、湿度ともに高い空気(状態C)となって屋外に排出される。
【0039】
従って、入浴時には浴室空気の湿度(Xa)に比べ高い湿度(Xc)で排出されるとともに、第1の吸脱着媒体11は浴室1の空気中の湿気を吸着し、第2の吸脱着媒体12は脱着する工程を完了するものである。
【0040】
次に、入浴を終え洗面脱衣室2で着衣する際に冷房を欲する場合には、第2の空調運転を選択操作させることで、第2の吸脱着媒体12の熱交換器13には低温流体を循環させるとともに、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気が、低温の熱媒体で冷却される第2の吸脱着媒体12に導入されその吸着作用によって除湿され、低湿となった空気が第1の吸脱着媒体11を通過することで、逆に吸着していた湿気を脱着することで吸熱によって温度低下を起こし、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気よりも低温低湿の冷風を洗面脱衣室の吹出口8aから吹き出され洗面脱衣室2を冷房するものである。
【0041】
以上の状態変化を図4に示す湿り空気線図で説明すると、洗面脱衣室の吸込口9aより取り入れた空気は、図4のDに示す状態の空気が第2の吸脱着媒体12に導入され、吸脱着媒体の吸着作用によって状態Eの空気となる。この間の状態変化は、第2の吸脱着媒体12が熱媒体によって冷却されているため等エンタルピー変化とはならず、奪った熱の分だけ低温低湿となる。
【0042】
次に、状態Eの空気は第1の吸脱着媒体11に導かれ、吸脱着媒体の脱着作用によって状態Fの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。また、第1の吸脱着媒体11は図3において浴室の相対湿度Φaで平衡状態に達しているので図4において第1の吸脱着媒体11から排出される空気Fの相対湿度Φfは概略Φaと等しくなる。そして、この状態の空気が洗面脱衣室の吹出口8aより吹き出され冷房効果をもたらすものである。
【0043】
なお、この冷房は第2の吸脱着媒体12が十分湿気を吸着し、かつ第1の吸脱着媒体11が十分湿気を脱着した時点で終了し、再び次の入浴者が入浴する間に上述した第1の空調運転モードを運転させたのち、第2の空調運転を繰り返すことによって湯上がり時の冷房運転が可能である。
【0044】
また、2個の吸脱着媒体11、12が十分に吸着および脱着されると加湿冷却効果の作用が終了するが第2の吸脱着媒体12に第2の熱媒体(例えば、冷水)を循環させているので冷水による空調が継続できる。
【0045】
次に、上述の運転モードのうち第3の空調運転を選択操作させることで、第2の吸脱着媒体12の熱交換器13には高温流体を循環させるとともに、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気が送風ダクト7内の高温の熱媒体で加熱される第2の吸脱着媒体12に導入され、温風となり洗面脱衣室の吹出口8aから吹き出され洗面脱衣室2を暖房するとともに、間仕切り部の開口部2aを通して浴室1内も暖房するものである。なお、以上の作用においては、第1の吸脱着媒体11および第2の吸脱着媒体12は吸着、脱着作用はなく空気はこれらを通過するのみである。
【0046】
さらに、第4の空調運転を選択操作させることで、第2の吸脱着媒体12の熱交換器13には高温流体を循環させるとともに、洗面脱衣室の吹出口8aから吹き出される温風を開口部2aより取り入れられ浴室1内の乾燥も可能である。
【0047】
以上の本実施形態の空調ユニット3の空調方法および空調装置は、吸脱着媒体を2個用いて第2の吸脱着媒体12に高温または低温の熱媒体と熱交換を行う吸脱着媒体を組み合わせ、入浴時に第1の空調運転を作動させ、吸着および脱着作用をさせておいた後、入浴後に第2の空調運転を作動させることにより、取り入れた空気よりも低温低湿の空気を吹き出すことができる加湿冷却効果を応用した空調方法である。これにより、第1の空調運転により浴室1で発生した湿気を排出できるとともに、洗面脱衣室2での入浴直後の着衣時には、第2の空調運転によって低温低湿の空気が吹き出され湯上がり時の蒸し暑さで不快になりがちだった洗面脱衣室2を一定時間空調し快適性の確保が図れるとともに、従来技術の蒸気圧縮式冷凍機と比べ構成が簡単でかつ安価な機構の空調装置が提供できる。
【0048】
また、この空調方法は、第1の空調運転で2個の吸脱着媒体を十分に吸着および脱着させたのちに、第2の空調運転で、空調の効果を得るものであり、この第2の空調運転で2個の吸脱着媒体が十分に吸着および脱着してしまうと終了するものである。これにより、空調の動力源は、送風手段5a、5bと第1および第2の熱媒体供給機器(例えば、循環ポンプや温水加熱器など)の動力と第1および第2の空調運転時間のみとなるため、従来の蒸気圧縮式冷凍機と比べ消費動力の低減が図れる。
【0049】
また、従来の蒸気圧縮式冷凍機と比べ冷凍サイクル部品の代わりに2個の吸脱着媒体11、12と、送風手段や通路切替手段および熱媒体供給機器などの簡単な部品で空調ユニット3を構成できるため狭い天井空間への収納性が良好でかつ小型化が図れるとともに、省動力で安価な低騒音の空調装置が提供できる。
【0050】
また、洗面脱衣室2の冷房運転以外にも洗面脱衣室2の暖房や浴室1の暖房および乾燥、換気などの機能が運転モードの切替えで簡単に操作できる。
【0051】
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、第1の吸脱着媒体11には吸脱着媒体のみとし、第2の吸脱着媒体12には高温流体または低温流体の熱媒体と熱交換を行う吸脱着媒体を用いた空調ユニット3を説明したが、これに限らず、以下の実施形態も加湿冷却効果を満足するものであるので説明する。
【0052】
図5に示す第2実施形態は、第1の吸脱着媒体11の代わりに、低温流体の熱媒体(例えば、水道水)とのみ熱交換を行う第3の吸脱着媒体17に置き換え、熱交換器18と循環ポンプ19と仕切弁20、21を設け、上記第1実施形態の第2の吸脱着媒体12とを組み合せて、入浴時には、運転モードのうち第1の空調運転モード選択操作させるとともに、第3の吸脱着媒体17の熱交換器18に冷水を循環させることを追加することにより、第3の吸脱着媒体17の吸着時に発生する発熱分を、低温流体が奪うことで上記第1実施形態よりも吸着量を多く吸着できるので第3の吸脱着媒体17の容積を小さくすることができ小型化が図れる。
【0053】
なお、仕切弁20、21は、この第1の空調運転モードの時のみ熱交換器18に冷水を循環させるように作動する。
【0054】
(第3実施形態)
次に、図6示す第3実施形態は、上記第1実施形態の第1の吸脱着媒体11を2個設け、これら両者の中間に第1の熱交換器22を設置し、この第1の熱交換器22に高温流体または低温流体の熱媒体を循環させたものである。この運転モードは上記第1実施形態と全く同じである。
【0055】
ところが、湿り空気線図上の空気の状態変化が第1実施形態とは異なるので図7、8で示す。まず、入浴時の浴室1からの空気は図7のAに示す状態の空気が第1の吸脱着媒体11に導入され、吸着作用によって状態Bの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。
【0056】
次に、状態Bの空気は第1の熱交換器22によって加熱され状態Bbの空気となる。この空気が次の第1の吸脱着媒体11に導かれ脱着作用で状態Cの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。そして、この状態Cの空気は、第1実施形態と同じように屋外に排出される。
【0057】
以上により入浴時には、浴室空気の湿度(Xa)に比べ高い湿度(Xc)で排出されるとともに、第1の吸脱着媒体11は空気中の湿気を吸着し下流の第1の吸脱着媒体11は脱着する工程を完了するものである。
【0058】
次に、洗面脱衣室2における冷房については、図8のDに示す状態の空気が第1の吸脱着媒体11に導入され、吸着作用によって状態Eの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。
【0059】
次に、状態Eの空気は第1の熱交換器22で冷却され状態Ebとなる。次に、この空気は次の第1の吸脱着媒体11に導入され、脱着作用によって状態Fの空気となる。この間の状態変化は、湿り空気線図における等エンタルピー変化である。そして、この状態の空気が洗面脱衣室の吹出口8aより吹き出され冷房効果をもたらすものである。
【0060】
なお、この冷房は上流側(第4の開口部7b側)の第1の吸脱着媒体11が十分湿気を吸着し、かつ下流側(第3の開口部7a側)の第1の吸脱着媒体11が十分湿気を脱着した時点で終了し、再び次の入浴者が入浴する間に上述した第1の空調運転モードを運転させたのち、第2の空調運転を繰り返すことで湯上がり時の冷房運転が可能であることは第1の実施形態と同じである。
【0061】
以上の第3実施形態によれば、上記第1および第2実施形態と異なり吸脱着媒体を直接熱交換器と熱交換をさせず、第1の熱交換器22を別体で設置し、加熱または冷却された空気と吸脱着媒体と熱交換する方式としたため、吸着量は第1および第2実施形態よりも吸着能力が小さくなるため、吸脱着媒体11の容積が大型となるが構造が簡単となり製造コストを低減できる効果がある。
【0062】
(第4実施形態)
次に、図9に示す第4実施形態は、熱交換器13の下流側に第2の熱交換器23を第1の空気通路4内に設置し、第2の熱交換器23に高温流体または低温流体の熱媒体を循環させたものである。この構成によれば、まず、浴室1の入浴時には、第1の空調運転モードで運転させて、第2の吸脱着媒体12と熱交換を行う熱媒体を三方弁15、16で高温流体に切り替え温水を循環させるとともに、浴室1内で発生した湿気が第1の吸脱着媒体11に導入されその湿気が吸着され、低湿となった空気がさらに高温の熱媒体で加熱される第2の吸脱着媒体12を通過することにより吸着された湿気が脱着され、その結果高湿となった空気が屋外に排出するものである。
【0063】
ここで、第2の熱交換器23は第1の空気通路4内の閉塞空間に閉じ込められているので何ら熱交換作用をしないため、第1実施形態と同じとなる。
【0064】
次に、洗面脱衣室2における冷房については、第2の空調運転モードで運転させて、第2の吸脱着媒体12と熱交換をなす熱媒体を三方弁15、16で低温流体に切り替え冷水を循環させるとともに、さらに、換気運転モードを操作することにより、洗面脱衣室の吸込口9aから取り入れた空気が送風ダクト7内の低温の熱媒体で冷却される第2の吸脱着媒体12に導入されその吸着作用によって低湿となる。
【0065】
この際、吸着作用による発熱分は、熱媒体によって第2の熱交換器23に運ばれ第1の空気通路4を流れる空気によって放熱されるので、第2の吸脱着媒体12の吸着量が増加し第1および第2実施形態よりも低湿の空気となり、第1の吸脱着媒体11で脱着され吸熱によって温度低下を起こし、洗面脱衣室の吸込口9aの空気よりも低温低湿の空気を洗面脱衣室の吹出口8aから吹き出され洗面脱衣室2を冷房するものである。
【0066】
以上の第4実施形態によれば、第1の空気通路4に第2の熱交換器23を設置し、第2の吸脱着媒体12で吸着する際の発熱分を放熱させることで吸着量を増加させることができるため、第2の吸脱着媒体12の容積を第1および第2実施形態よりも小型化にできる。
【0067】
なお、第1〜第3実施形態では、低温の熱媒体として水道水を用いていたがこの第4実施形態では、温度としては水道水ほど低温にならないが浴室1からの換気風相当の温度を低温熱源として代用できるため低温側の熱媒体の配管系統を不要にでき簡素化が図れる効果もある。
【0068】
(第5実施形態)
以上の実施形態では、吸脱着媒体の吸着特性を同じ物を2個設け、吸着および脱着による加湿冷却効果による洗面脱衣室2の冷房について説明したが、図10に示す第5実施形態は、第1の吸脱着媒体11は比較的高湿における吸着能力が高い特性を有するものとし、第2の吸脱着媒体12は比較的低湿における吸着能力が高い特性を有するものとを組み合せたものである。
【0069】
第1の吸脱着媒体11の吸着時においては、図3に示す相対湿度Φaの空気と接触し脱着時には図4に示す相対湿度Φeと接触するので図10に示すように、第1の吸脱着媒体11の吸着、脱着の繰り返しによる吸着量はCa−Ceとなり十分な量となるが、この第1の吸脱着媒体11と同じ物を第2の吸脱着媒体12に適用すると図3および図4に示すように相対湿度の作動範囲がΦbとΦdとの間となるため、吸着量がわずかとなってしまう。そこで、第2の吸脱着媒体12としては低湿の作動域で吸着能力の高い特性のものを用いれば図10に示すような吸着量(Cd−Cb)の増加できるものである。
【0070】
以上の実施形態では、吸脱着媒体の吸着特性の異なるものを組み合せることにより、性能の向上もしくは空調ユニット3の小型化が図れる。
【0071】
(他の実施形態)
以上の実施形態では、第2の空調運転の操作を空調操作バネルを手動操作で選択させるようにしたが、洗面脱衣室の間仕切り部に人の出入りを検出するセンサを設けて、入浴時に第1の空調運転の操作をさせて、入浴後にこのセンサが人の出入りを検出して自動的に制御装置が第2の空調運転を行うように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す空調装置の全体の概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態における空調装置の運転モードと電気装置の作動を示す表である。
【図3】第1実施形態の第1の空調運転モードにおける加湿冷却効果の空気の状態変化を示す湿り空気線図である。
【図4】第1実施形態の第2の空調運転モードにおける加湿冷却効果の空気の状態変化を示す湿り空気線図である。
【図5】第2実施形態を示す空調装置の全体の概略構成図である。
【図6】第3実施形態を示す空調装置の全体の概略構成図である。
【図7】第3実施形態の第1の空調運転モードにおける加湿冷却効果の空気の状態変化を示す湿り空気線図である。
【図8】第3実施形態の第2の空調運転モードにおける加湿冷却効果の空気の状態変化を示す湿り空気線図である。
【図9】第4実施形態を示す空調装置の全体の概略構成図である。
【図10】第5実施形態における吸脱着媒体の吸着特性を示す特性図である。
【符号の説明】
1…浴室(第1の空調空間、供給手段)
2…洗面脱衣室(空調空間、第2の空調空間)
3…空調ユニット
4…換気用空気通路(第1の空気通路)
4a…第1の開口部(供給手段)
4b…第2の開口部
5a…第1の送風機(供給手段、第1の送風手段)
5b…第2の送風機(送風手段、第2の送風手段)
6a…第1の制御ドア(通路切替手段)
6b…第2の制御ドア(通路切替手段)
7…送風ダクト(空気通路、第2の空気通路)
7a…第3の開口部
7b…第4の開口部
8a…洗面脱衣室の吹出口(第2空調空間の吹出口)
9a…洗面脱衣室の吸込口(第2空調空間の吸込口)
10a…第3の制御ドア(通路切替手段)
10b…第4の制御ドア(通路切替手段)
11…第1の吸脱着媒体
12…第2の吸脱着媒体
13…熱交換器
15、16…三方弁
Claims (7)
- 空気の吸入口(9a)および吹出口(8a)が設けられた空調空間(2)と、
前記吹出口(8a)から前記吸込口(9a)に至る空気通路(7)と、
この空気通路(7)中に設けられ空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着する第1の吸脱着媒体(11)と、
前記空気通路(7)中に前記第1の吸脱着媒体(11)と前後関係に設けられ、第1または第2の熱媒体と熱交換を行う第2の吸脱着媒体(12)と、
前記空気通路(7)中に設けられ、前記吹出口(8a)より風を吹き出す送風手段(5b)と、
前記送風手段(5b)による前記空気通路(7)中の空気の流れとは逆方向に、湿気を与えた空気を前記第1、第2の吸脱着媒体(11、12)を介して前記空調空間(2)外に流す供給手段(1、4a、5a)とを備えた空調装置の空調方法であって、
前記供給手段(1、4a、5a)により湿度を与えた空気を供給して、前記第1の吸脱着媒体(11)の吸着と、前記第1の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の脱着を行う第1の空調運転工程と、
この第1の空調運転工程の後に、前記送風手段(5b)を作動させて、前記吸入口(9a)から取り入れた前記空調空間(2)の空気を前記第1、第2の吸脱着媒体(11、12)を介して前記吹出口(8a)に供給して、前記第2の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の吸着と、前記第1の吸脱着媒体(11)との脱着を行わせる第2の空調運転工程とを備えたことを特徴とする空調方法。 - 隣接する第1の空調空間(1)と、第2の空調空間(2)とを空調制御する空調ユニット(3)を備え、
前記空調ユニット(3)は、2個の空気通路のうち前記第1の空調空間(1)から屋外に連通させた第1の空気通路(4)と、
この第1空気通路(4)には、上流側を前記第1の空調空間(1)と連通または閉塞させる通路切替手段(6a)を備える第1の開口部(4a)と、
下流側を屋外と連通または閉塞させる通路切替手段(6b)を備える第2の開口部(4b)とを形成させるとともに、
前記第1の開口部(4a)を上流側に連通させ、前記第2の開口部(4b)を下流側に連通させた第2の空気通路(7)と、
この第2の空気通路(7)内には、前記第1の開口部(4a)と連通する側に前記第2の空調空間の吹出口(8a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10a)を備える第3の開口部(7a)と、
前記第2の開口部(4b)と連通する側に前記第2の空調空間の吸込口(9a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10b)を備える第4の開口部(7b)とを形成させ、
前記第1の開口部(4a)と前記第2の開口部(4b)との間に配設する空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着を行う第1の吸脱着媒体(11)と、
第1または第2の熱媒体と熱交換を行う第2の吸脱着媒体(12)とを配設するとともに、
前記第1の空調空間(1)から前記第2の空気通路(7)を経由して屋外に連通させる第1の送風手段(5a)と、
前記第2の空調空間の吸込口(9a)から前記第2の空調空間の吹出口(8a)に連通させる第2の送風手段(5b)とを備えた空調装置の空調方法であって、
前記第1の送風手段(5a)を作動させて、前記第1の空調空間(1)から前記第2の空気通路(7)を経由して屋外に連通する空気を供給して、前記第1の吸脱着媒体(11)の吸着と、前記第1の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の脱着とを行わせる第1の空調運転をさせた後、
前記第2の送風手段(5b)を作動させて、前記第2の空調空間の吸込口(9a)から前記第2の空気通路(7)を経由して前記第2の空調空間の吹出口(8a)に連通する空気を供給して、前記第2の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の吸着と、前記第1の吸脱着媒体(11)の脱着を行わせる第2の空調運転をさせることを特徴とする空調方法。 - 隣接する第1の空調空間(1)と、第2の空調空間(2)とを空調制御する空調ユニット(3)を備えた空調装置において、
前記空調ユニット(3)は、2個の空気通路のうち前記第1の空調空間(1)から屋外に連通させた第1の空気通路(4)と、
この第1空気通路(4)には、上流側を前記第1の空調空間(1)と連通または閉塞させる通路切替手段(6a)を備える第1の開口部(4a)と、
下流側を屋外と連通または閉塞させる通路切替手段(6b)を備える第2の開口部(4b)とを形成させるとともに、
前記第1の開口部(4a)を上流側に連通させ、前記第2の開口部(4b)を下流側に連通させた第2の空気通路(7)と、
この第2の空気通路(7)内には、前記第1の開口部(4a)と連通する側に前記第2の空調空間の吹出口(8a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10a)を備える第3の開口部(7a)と、
前記第2の開口部(4b)と連通する側に前記第2の空調空間の吸込口(9a)と連通または閉塞させる通路切替手段(10b)を備える第4の開口部(7b)とを形成させ、
前記第1の開口部(4a)と前記第2の開口部(4b)との間に配設する空気の温度および湿度に応じて湿気を吸着または脱着を行う第1の吸脱着媒体(11)と、
第1または第2の熱媒体と熱交換を行う第2の吸脱着媒体(12)とを配設するとともに、
前記第1の空調空間(1)から前記第2の空気通路(7)を経由して屋外に連通させる第1の送風手段(5a)と、
前記第2の空調空間の吸込口(9a)から前記第2の空気通路(7)を経由して前記第2の空調空間の吹出口(8a)に連通させる第2の送風手段(5b)とを備え、
前記第1の送風手段(5a)を作動させて前記第1の吸脱着媒体(11)の吸着と、前記第1の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の脱着を行わせた後に、前記第2の送風手段(5b)を作動させて、前記第2の熱媒体との熱交換による前記第2の吸脱着媒体(12)の吸着と、前記第1の吸脱着媒体(11)の脱着を行わせる構成としたことを特徴とする空調装置。 - 前記第1の吸脱着媒体(11)は、第2の熱媒体と熱交換を行う吸脱着媒体で構成することを特徴とする請求項3に記載の空調装置。
- 前記第2の吸脱着媒体(12)は、前記第1の吸脱着媒体(11)と同じものとし、両者の間に第1または第2いずれかの熱媒体を循環する第1の熱交換器(22)を備えることを特徴とする請求項3に記載の空調装置。
- 前記第1の空気通路(4)の、前記第1の開口部(4a)と前記第2の開口部(4b)との間に、第2の熱交換器(23)を設け、第2の熱媒体を循環するように構成することを特徴とする請求項3、4または5に記載の空調装置。
- 前記第1の吸脱着媒体(11)は、高湿での吸着能力が高い特性を備えるとともに、前記第2の吸脱着媒体(12)は、低湿での吸着能力が高い特性を備えることを特徴とする請求項3から6のいずれかに記載の空調装置。
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