JP4119711B2 - 情報伝達コネクタの電力供給機構及び情報伝達コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報機器同士を接続する際に使用する情報伝達コネクタの電力供給機構及び情報伝達コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報機器間でのデータの転送やコミュニケーションを図るため、情報機器同士を情報伝達ケーブル(情報伝達コネクタ)で接続することが頻繁に行われている。例えば、情報機器としてのパーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という)と情報機器としての周辺機器(外部記憶装置、キーボード、マウスなど)の接続に、情報伝達ケーブルが使用される。ここで、周辺機器の消費電力が少ない場合は、情報伝達ケーブルを介して電力を周辺機器に供給するバスパワーが利用される。バスパワーは、情報伝達ケーブルを介してパソコンから周辺機器に供給される電力(電源)であることから、周辺機器に、別途ACアダプタや100V電源コードなどを介して電力を供給する必要はない。
【0003】
また、周辺機器の消費電力が多い場合は、規格上の制限などにより、バスパワーでは、情報伝達ケーブルを介して消費に見合う電力を周辺機器に供給できない。この場合は、別途ACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給することで周辺機器を動作させることになるが、このようにACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給すると、情報機器の接続に手間を要することになる。また、配線類が輻輳して美観上好ましくないことになる。また、電源コンセントのタコ足配線化などを招くことになる。
【0004】
一方、外部電源無しで、情報伝達ケーブルからの電力供給の不足分を補う方法も考えられる。すなわち、電池機構を持つことが考えられる。電池機構としては、1次電池や、リチウムイオンなどの2次電池が考えられるが、前者は使用期間が限られること、後者は、電池及び充電回路がコスト高及びサイズも大きくなる欠点などが有り、このため充電回路としては電気二重槽コンデンサを使用するのが最も適している。
【0005】
このため、情報伝達ケーブルに電力供給機構を備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1の電力供給機構は、図6に示すように電力供給機構として、電気二重槽コンデンサ62とこの電気二重槽コンデンサ62への給電制御部61と情報機器への送電制御部63とこれら負荷による電圧降下に対処するためのDC/DCコンバータ64を備えている。給電制御部61は電流検出部60を伴っており、電流検出部60で給電を制御しながら電気二重槽コンデンサ62に充電する。したがって、ストレージデバイスなど一時電流が規格を超えてしまう場合でも、その電力供給機構として別途ACアダプタや100V電源を用いずとも情報伝達ケーブルで電力供給を可能としている。また、情報機器間の接続ケーブルの削減に効果を発揮している。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−202144号公報 (段落〔0004〕−〔0012〕)
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献1に記載の技術は、電流検出部60で給電を制御しながら電気二重槽コンデンサ62に充電して充電完了を電圧検出632により判定して送電開始することになるが、電流検出を行う為にバスパワーに直列に抵抗601が入ることにより電圧低下が発生する。このため出力段にDC/DCコンバータ64が必要となり、製造コストの面及び情報伝達ケーブルに取り付けるにもサイズ面で特性が悪い。したがって、このような電力供給機構が、さらに簡単な構成でできればコスト面及びサイズ面でも都合が良い。また、情報伝達ケーブルに取り付けて電力供給できれば、ACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給するなどの必要が無く、手軽にバスパワーを供給できることになり都合が良い。
【0007】
そこで本発明は、安価にそして手軽に電力を供給することのできる情報伝達コネクタの電力供給機構及び情報伝達コネクタを提供することが課題である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した情報伝達コネクタの電力供給機構は、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この電力供給機構は、蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と一定充電電圧以降は充電電流制限を解除する充電ゲートと前記蓄電器の充電完了により前記情報機器へ送電する送電ゲートと前記充電ゲートをONにする充電電圧検出器と送電ゲートをONにする送電電圧検出器とを備えていて、前記電流制限抵抗を通して充電し一定電圧充電以降は充電ゲートをONにして充電し前記蓄電器の充電完了により送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されている。以下、これを3段式自動充放電機構と呼ぶ。
【0009】
この構成によれば、電流検出部は不要であり、電流制限抵抗は情報伝達コネクタの電力供給ラインと平行に入るので電圧低下が発生しない。したがってDC/DCコンバータが必要無くなりコスト面及びサイズ面からも都合がよい。また、一定電圧充電以降は充電ゲートをONにして充電するため充電時間の短縮が図れる。
【0010】
また、情報伝達コネクタの電力供給機構は、前記充電電圧検出器と送電電圧検出器とにおいて、充電電圧検出器の電圧検出が作動した後送電電圧検出器が作動する仕組みを送電電圧検出器に備えた遅延定数コンデンサを使用して実現している。
【0011】
この構成は、情報機器への送電開始は、確実に蓄電器の充電終了後に開始されることになり電圧降下による誤動作を防ぐことができる。
【0012】
また、情報伝達コネクタの電力供給機構は、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この電力供給機構は、蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と前記蓄電器の充電完了により前記情報機器へ送電する送電ゲートと送電ゲートをONにする送電電圧検出器とを備えていて、前記電流制限抵抗を通して充電し前記蓄電器の充電完了により送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されている。以下、これを2段式自動充放電機構と呼ぶ。
【0013】
この構成によれば、電流検出部は不要であり、電流制限抵抗は情報伝達コネクタの電力供給ラインと平行に入れてあるので電圧低下が発生しない。したがってDC/DCコンバータが必要無くなりコスト面及びサイズ面からも都合がよい。前記した3段式自動充放電機構に比べると、一定電圧充電以降は充電ゲートをONにしての充電は無いため構成上はさらに簡単にすることができる。
【0014】
また、前記電力供給機構において充電可能な蓄電器は、電気二重槽コンデンサで構成することができる。電気二重槽コンデンサは、バッテリに充電を行う場合とは異なり、充電回路を必要としないために電力供給機構の大型化を避けることができ、化学反応を利用しないために繰り返し充放電を行っても充電容量の目減りを生じないなどの特徴がある。
【0015】
さらに別の構成として、情報伝達コネクタの電力供給機構は、補助電源として電池を備えていて、該電池により前記情報機器へ電力を送電するように構成することができる。
【0016】
また、前記課題を解決した情報伝達コネクタは、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この情報伝達コネクタは、蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と一定充電電圧以降は充電電流制限を解除する充電ゲートと前記蓄電器の充電完了により前記情報機器へ送電する送電ゲートと前記充電ゲートをONにする充電電圧検出器と送電ゲートをONにする送電電圧検出器とを備えていて、前記電流制限抵抗を通して充電し一定電圧充電以降は充電ゲートをONにして充電し前記蓄電器の充電完了により送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されている電力供給機構を備えて構成されている。すなわち、前記した電力供給機構(3段式自動充放電機構)を備えたものである。
【0017】
また、この情報伝達コネクタは、前記充電電圧検出器と送電電圧検出器とにおいて、充電電圧検出器の電圧検出が作動した後送電電圧検出器が作動する仕組みを送電電圧検出器に備えた遅延定数コンデンサを使用して実現する電力供給機構を備えたものである。
【0018】
前記課題を解決したもう一つの本発明の情報伝達コネクタは、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、前記した電力供給機構(2段式自動充放電機構)、又は、補助電源としての電池を備えたものである。
【0019】
これらの構成によれば、情報伝達コネクタに電力供給機構を取り付けているので、ACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給するなどの必要が無く、手軽にバスパワーを供給できることになる。しかも、電力供給機構が、コスト面及びサイズ面でも好都合になるので情報伝達コネクタとして好都合なものになる。ACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給することがないので、情報機器の接続に手間を要することもない。また、配線類が輻輳することもなく美観上も好ましい。さらに、電源コンセントのタコ足配線化などを招くこともない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の情報伝達コネクタの電力供給機構(適宜「電力供給機構」という)及び情報伝達コネクタの実施形態を詳細に説明する。
【0021】
〔第1実施形態;3段式自動充放電機構〕
本発明の第1実施形態を説明する。本発明の第1実施形態は電力供給機構であり、この電力供給機構(適宜「3段式自動充放電機構」という)は、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この電力供給機構は、蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と一定充電電圧以降は充電電流制限を解除する充電ゲートと前記蓄電器の充電完了により前記情報機器へ送電する送電ゲートと前記充電ゲートをONにする充電電圧検出器と送電ゲートをONにする送電電圧検出器とを備えていて、前記電流制限抵抗を通して充電し一定電圧充電以降は充電ゲートをONにして充電し前記蓄電器の充電完了により送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されている。以降、この方式を3段式自動充放電機構と呼ぶ。
【0022】
図1は、第1実施形態の3段式自動充放電機構1の構成図である。3段式自動充放電機構1は、パソコン本体に接続されて電流容量が500mAに規定されたUSB(Universal Serial Bus)バスパワーの出力側と、ストレージデバイスなどの電源入力端子(ストレージパワー)との間に位置されている。USBバスパワーの入力側に接続されたパソコン本体から出力される電源(図示せず)を利用してストレージデバイスなどに電源を供給している。
【0023】
3段式自動充放電機構1は、電流制限抵抗10、充電ゲートを構成するトランジスタ素子11、送電ゲートを構成するトランジスタ素子15、充電可能な蓄電器として電気二重槽コンデンサ12、充電電圧検出器13及び送電電圧検出器14とで構成されている。
【0024】
電気二重槽コンデンサ12は、バッテリに充電を行う場合とは異なり、充電回路を必要としないために電力供給機構の大型化を避けることができ、化学反応を利用しないために繰り返し充放電を行っても充電容量の目減りを生じない。さらに、急速充電が可能なために充電時間の短縮も可能となる点で有用となる。また、電気二重槽コンデンサ12は、他のコンデンサに比べ、素子サイズが小さいにも関わらず充電容量が大きいため、電流制限抵抗10からの出力電流によって比較的大容量の充電を容易に行うことが可能となる。このため、この電気二重槽コンデンサ12からの出力は、比較的長い時間にわたって継続することができる点で有用となる。なお、本発明は、このような有用な点はあるが、電気二重槽コンデンサ12に限らず他の充電可能な素子であっても構わないことはいうまでも無い。
【0025】
このような構成において、3段式自動充放電機構1は、(1)電流制限抵抗10を通しての電気二重槽コンデンサ12の充電、(2)一定充電電圧に達したら、充電ゲートである入力側トランジスタ素子11をONにしての電気二重槽コンデンサ12の充電、(3)充電完了によりストレージデバイスなどの負荷装置への送電開始、の3段階で制御される方式である。
【0026】
ここで、電流制限抵抗10は、電気二重槽コンデンサ12の充電用電流を制限するものである。電気二重槽コンデンサ12の充電は、最初は、後述する2段式自動充放電機構と同様に、電流制限抵抗10を通して充電される。充電電圧検出器13は、電流制限抵抗10の電圧を監視しており、これが一定電圧になった段階で、充電ゲートを構成するトランジスタ素子11のスイッチ動作をONにして、電流制限を解除し電気二重槽コンデンサ12を充電する。送電電圧検出器14は、電気二重槽コンデンサ12の充電電圧を監視して、充電電圧が一定の電圧になったことを検出して、送電ゲートを構成するトランジスタ素子15のスイッチ動作をONにして、ストレージデバイスなどへの電力供給を開始する。発明者の実験の結果、充電ゲートを構成するトランジスタ素子11がONになれば、その1秒後には電気二重槽コンデンサ12の充電が完了するので、それを待って送電電圧検出器14は、送電ゲートを構成するトランジスタ素子15をONにすることにより送電が開始されることになる。このとき、上記送電電圧検出器14は、電気二重槽コンデンサ12が所定容量以上に充電されるまでストレージデバイスへの出力を抑止しており、所定容量以上に充電が達すると、出力抑止を解除する。この送電ゲートからの出力が可能になると、USBバスパワーそのものからの電力と、電気二重槽コンデンサ12からの電力とを合わせて所定電圧でストレージデバイスに供給することになる。したがって、上記ストレージデバイスにおける動作時、USBバスパワーからの電力だけでは駆動電力(電流)が不足することがあっても、電気二重槽コンデンサ12からの電力を加えることで、この駆動電流の不足を解消することが可能となる。
【0027】
この方式により、図1に示すように、3段式自動充放電機構1は、電気二重槽コンデンサ12の充電時間を7秒程度に短縮することができる。したがって、ストレージデバイスを使用する際USBケーブルに接続してすぐに使用することが可能である。
【0028】
3段式自動充放電機構1は、図6に示すような電流検出部60などの負荷分を無くしているので、電圧降下が無い。したがってDC/DCコンバータ64などを備える必要が無く安価に製造することができる。また、ストレージデバイスのスピンドルモータは、瞬間的に大電流を食い、バスパワーが下がるという欠点があったが、3段式自動充放電機構によれば、電気二重槽コンデンサ12から電力(電流)の供給が可能となる。
【0029】
〔第2実施形態;電圧検出器の遅延定数応用回路〕
本発明の第2実施形態を説明する。本発明の第2実施形態は電力供給機構であり、この電力供給機構は、前記した第1実施形態の充電電圧検出器と送電電圧検出器とにおいて、充電電圧検出器の電圧検出が作動した後送電電圧検出器が作動する仕組みを送電電圧検出器に備えた遅延定数コンデンサを使用して実現している。なお、第1実施形態と共通する部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0030】
図2は、図1の構成に遅延定数コンデンサ20を応用した遅延定数コンデンサ応用回路を付加した第2実施形態の電力供給機構の構成図である。遅延定数コンデンサ応用回路は、本実施形態ではコンデンサを用いており、充電ゲートのトランジスタ素子11がONになれば、その1秒後には遅延定数コンデンサ20の充電が完了するので、それを待って送電ゲートのトランジスタ素子15をONにする回路である。
【0031】
なお、送電電圧検出器14のしきい値電圧は、送電開始後の電圧降下による誤動作を防ぐ為に、4V以下が必要となる。よって、充電ゲートのトランジスタ素子11がONになる前に、送電電圧検出器14は検出電圧に到達する。送電電圧検出器14は、検出電圧に到達すれば、遅延定数コンデンサ20に充電を開始するが、そこに充電電圧検出器13の検出電圧を加えておくことによって、充電電圧検出器13での一定電圧の検出が行われるまで、遅延定数コンデンサ20の充電が始まらないようにしておく。そして、充電電圧検出器13の監視電圧が一定電圧になった段階で、トランジスタ素子11がONとなることにより、遅延定数コンデンサ20の充電が始まり、その遅延後、すなわち、電気二重槽コンデンサ12の充電終了後に、ストレージデバイスへの送電が開始される事になる。
【0032】
したがって、この第2実施形態の電力供給機構によれば、電気二重槽コンデンサ12が、満充電されてからストレージデバイスへの供給が始まるので電圧降下による誤動作が無くなるという効果がある。
【0033】
〔第3実施形態;2段式自動充放電機構〕
本発明の第3実施形態を説明する。本発明の第3実施形態は電力供給機構であり、この電力供給機構(適宜「2段式自動充放電機構」という)は、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この電力供給機構は、蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と前記蓄電器の充電完了により前記情報機器へ送電する送電ゲートと送電ゲートをONにする送電電圧検出器とを備えていて、前記電流制限抵抗を通して充電し前記蓄電器の充電完了により送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されている。以降この方式を2段式自動充放電機構と呼ぶ。なお、第1実施形態・第2実施形態と共通する部分については同一の符号を付し、説明を省略する。
【0034】
図3は、第3実施形態の2段式自動充放電機構3の構成図である。
【0035】
この2段式自動充放電機構3は、電流制限抵抗10、充電可能な蓄電器として電気二重槽コンデンサ12、送電電圧検出器14及び送電ゲートを構成するトランジスタ素子15で構成されている。電流制限抵抗10は、電気二重槽コンデンサ12の充電用電流を制御するものである。電気二重槽コンデンサ12は、5Ω程度の抵抗でバスパワーをつないでおくことにより、過電流を発生することなく充電される。送電ゲートを構成するトランジスタ素子15は、電気二重槽コンデンサ12が充電されるまでは、ストレージデバイスへの電力の供給を止めておく。このため送電ゲートは、電気二重槽コンデンサ12及びUSBバスパワーの両方のラインにトランジスタ素子15を入れ、このトランジスタ素子15でゲート制御を行うものである。
【0036】
送電電圧検出器14は、電気二重槽コンデンサ12の電圧を監視しており、一定電圧を検出すると送電ゲートのトランジスタ素子15がONとなりUSBバスパワーからだけでなく電気二重槽コンデンサ12からもストレージデバイスへ電力が供給されることになる。すなわち、2段式自動充放電機構3は電気二重槽コンデンサ12への充電と充電完了によりストレージデバイスへの送電開始の2段式でできている。
【0037】
また、パソコン側であるUSBバスパワー供給側は、定格の電流を超えると、安全機構が働き、インピーダンスを上昇させ電流制限を働かせる機能がある。したがって、2段式自動充放電機構3は、図6に示すような電流検出部60、給電制御部61なしでも、USBバスパワーと、充電された電気二重槽コンデンサ12を付加した構成で、ストレージデバイスへの電力供給を増大することができる。USBバスパワーの使用量が増えると、インピーダンスが大きくなる特性があるため電流が低下するが、USBの電気二重槽コンデンサ12から電力が供給され、不足分を補う機能が働くことになる。
【0038】
さらに、電気二重槽コンデンサ12の充電電圧の検出のしきい値は、ストレージデバイスへの給電開始時、トランジスタ素子がONになった瞬間の電圧降下で誤動作しないように4V以下にする必要がある。したがって、しきい値電圧検出後もさらに充電が続かないと満充電にならないので、しきい値電圧検出から満充電まで15秒程度の遅延機能を持った電圧監視回路を設けており、満充電になった後、送電ゲートのトランジスタ素子15をONにするような構成になっている。
【0039】
この第3実施形態の2段式自動充放電機構3は、図6に示すような電流検出部60及びDC/DCコンバータ64を持たず簡単な回路で構成してあるため、電気二重槽コンデンサ12の容量が短時間で足らなくなるということが無いという利点がある。
【0040】
〔第4実施形態;電池式電力供給機構〕
本発明の第4実施形態を説明する。本発明の第4実施形態は電力供給機構であり、この電力供給機構(適宜「電池式電力供給機構」という)は、情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行うものであって、この電力供給機構は、補助電源として電池を備えていて、該電池により前記情報機器へ電力を送電するように構成されている。
【0041】
図4は、電池式電力供給機構4の構成図である。前記の3段式自動充放電機構1及び2段式自動充放電機構3における電気二重槽コンデンサの充電した電力の代わりに1次電池やリチウムイオンなどの2次電池などの電池40を用いる構成をしている。この第4実施形態の電力供給機構4は、外部電源なしでUSBバスパワーからの電力供給の不足分を補うことができる。
【0042】
なお、この第4実施形態の電力供給機構4は、USBバスパワーに電池40から電力が供給できれば良くその構成は特に問わない。
【0043】
〔第5実施形態;電力供給機構を備えた情報伝達コネクタ〕
本発明の第5実施形態を説明する。本発明の第5実施形態は情報伝達コネクタであり、該情報伝達コネクタは、第1実施形態から第4実施形態のうちのいずれか1つの電力供給機構を備える。
【0044】
図5に示す第5実施形態の情報伝達コネクタ5は、情報機器同士をUSBで接続する機能に加えて、バスパワーを倍加(増加)する機能を備える。このため、情報伝達コネクタ(バスパワー倍加USBケーブル)5は、一端側にプラグ51を、他端側にプラグ52を備える。プラグ51とプラグ52はメインケーブル53で接続されており、このケーブルにはバスパワーと電力供給機構50から電力が供給される。
【0045】
この図5に示される電力供給機構50としては、前記した第1・第2実施形態の3段式自動充放電機構1、2、第3実施形態の2段式自動充放電機構3、又は第4実施形態の電池式電力供給機構4のうちのいずれかを適用することができる。
【0046】
そして、情報伝達コネクタ5は、情報機器としてのパソコンと周辺機器(光磁気ディスク装置などのストレージデバイス、マウスなど)とを接続して、例えばパソコンから供給されるバスパワーで周辺機器を動作させることが可能である。
【0047】
ちなみに、情報伝達コネクタ5により接続される情報機器としての周辺機器は、動作に必要な電力を電源コンセントやACアダプタから供給されるタイプ(セルフパワーデバイス)と、動作に必要な電力をバスパワーとして供給されるタイプ(バスパワーデバイス)の2種類が存在する。バスパワーデバイスに分類される周辺機器の一般的な消費電力は一例として、それぞれ5Vで、マウス100mA、フレキシブルディスク装置500mA、2.5型ハードディスク装置500mA、コンパクトフラッシュ(R)リーダ100mA、スマートメディアリーダ100mAなどであり、5V・500mAが消費電力の上限値になっている。つまり、前記した500mAというUSB規格としての電流値が、周辺機器をバスパワーデバイスにするか、セルフパワーデバイスにするかの、一つの区切りの値になっている。
【0048】
したがって、第5実施形態の情報伝達コネクタ5によれば、このようなセルフパワーデバイスに属する周辺機器への電力供給を、情報伝達コネクタ5が備える電力供給機構50により、ACアダプタや100V電源コードなどを介さずに可能となる。
【0049】
以上説明した本発明は、前記した実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、第1実施形態から第4実施形態の電力供給機構は、ケーブル上に持たせること無く、ストレージデバイスなどの機器に備えることも可能であり、かかる場合も本発明の技術的範囲に属するものである。
【0050】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、情報伝達コネクタの電力供給機構は、さらに簡単な構成でできコスト面及びサイズ面で好都合である。また、情報伝達コネクタに取り付けて電力供給できるので、ACアダプタや100V電源コードなどを介して周辺機器に電力を供給するなどの必要が無く、手軽にバスパワーを供給できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る3段式自動充放電機構の構成図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る電力供給機構であり、図1の電力供給機構に遅延定数応用回路を付加した構成図である。
【図3】 本発明の第3実施形態に係る電力供給機構であり、2段式自動充放電機構の構成図である。
【図4】 本発明の第4実施形態に係る電力供給機構であり、電池式電力供給機構の構成図である。
【図5】 本発明の第5実施形態に係る情報伝達コネクタの概観図である。
【図6】 従来方式の構成図である。
【符号の簡単な説明】
1、2・・電力供給機構(3段式自動充放電機構)
10・・・電流制限抵抗(抵抗)
11・・・充電ゲート
12・・・蓄電器(電気二重槽コンデンサ)
13・・・充電電圧検出器
14・・・送電電圧検出器
15・・・送電ゲート
20・・・遅延定数コンデンサ
3・・・電力供給機構(2段式自動充放電機構)
4・・・電力供給機構(電池式電力供給機構)
5・・・電力供給機構を備えた情報伝達コネクタ(バスパワー倍加USBケーブル)
50・・電力供給機構
51・・・一端側プラグ
52・・・他端側プラグ
53・・・ケーブル
Claims (5)
- 情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行う情報伝達コネクタの電力供給機構であって、
この情報伝達コネクタの電力供給機構は、充電可能な蓄電器と該蓄電器に充電する電流を制限する電流制限抵抗と一定充電電圧以降は充電電流制限を解除する充電ゲートと前記情報機器へ送電する送電ゲートと前記充電ゲートをONにする充電電圧検出器と送電ゲートをONにする送電電圧検出器と前記充電ゲートがONとなってから所定時間後に前記送電ゲートをONにする時点を前記送電電圧検出器に伝達する遅延手段とを備えていて、
前記電流制限抵抗を通して充電し一定電圧充電以降は前記充電ゲートをONにして充電し前記遅延手段を介して前記送電ゲートをONにして前記情報機器へ送電するように構成されていること、
を特徴とする情報伝達コネクタの電力供給機構。 - 前記遅延手段は、
コンデンサを備え、
前記蓄電器とアースとの間に前記送電電圧検出器と前記コンデンサとが直列に接続され、前記送電電圧検出器と前記コンデンサとの間に前記充電電圧検出器が検出した電圧を加えて、前記充電電圧検出器が所定電圧になるまで前記コンデンサへの充電が始まらないように構成され、
前記充電電圧検出器の検出した電圧が前記所定電圧になったときに、前記コンデンサの充電が開始され、
前記送電電圧検出器は、前記所定時間後の前記コンデンサの充電の完了を検出して、前記送電ゲートをONにすること、
を特徴とする請求項1に記載の情報伝達コネクタの電力供給機構。 - 前記充電可能な蓄電器は電気二重槽コンデンサであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報伝達コネクタの電力供給機構。
- 補助電源として電池を備えていて、該電池により前記情報機器へ電力を送電するように構成されていること、
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の情報伝達コネクタの電力供給機構。 - 情報機器の接続において情報及び電力の伝達を行う情報伝達コネクタであって、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載した情報伝達コネクタの電力供給機構を備えたことを特徴とする情報伝達コネクタ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002248006A JP4119711B2 (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 情報伝達コネクタの電力供給機構及び情報伝達コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
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