JP4118847B2 - 細胞内の特定物質の採取のための生体試料チップおよび採取された細胞内の特定物質の測定方法 - Google Patents

細胞内の特定物質の採取のための生体試料チップおよび採取された細胞内の特定物質の測定方法 Download PDF

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Description

本発明は種々の検査項目を一度に検査するプローブチップすなわち多項目センサーに関するもので、対象はDNA、RNA、およびタンパク質で、例えば、最近注目をあつめているDNA検査用のDNAチップに関するもので、生きた細胞内から細胞内の特定物質の採取の可能な生体試料チップおよび細胞内の特定物質の測定方法に関する。
ゲノム計画の進展とともにDNAレベルで生体を理解し、病気の診断や生命現象の理解をしようとする動きが活発化してきた。生命現象の理解や遺伝子の働きを調べるには遺伝子の発現状況を調べることが有効である。この有力な方法として固体表面上に数多くのDNAプローブを種類毎に区分けして固定したDNAプローブアレーあるいはDNAチップ(実際には固定されているのはオリゴヌクレオチドの誘導体であるのでオリゴチップと呼ぶこともある)が用いられている。あるいは、最近では種々のタンパク質(一般的には抗体をプローブ)としてアレー状に固定したプロテインチップが用いられるようになっている。
DNAチップを作るには光化学反応と半導体工業でよく用いられるリソグラフィーを用いて区画された多数のセルに設計された配列のオリゴマーを一塩基づつ合成して行く方法(Science 251, 767-773(1991)),あるいはDNAプローブやタンパク質プローブを各区画に一つ一つ植え込んでいく方法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93, 4613-4918(1996))などがある。
これらのチップは、いずれもスライドガラスなどの平面状に区画を区切り、多数のプローブをアレー状に整列させた構造をしている。いずれの方法も、試料としては、細胞や組織を破砕して細胞内に存在するDNA、RNAあるいはタンパク質を抽出し、プローブチップと反応させ、チップ上に捕捉した物質を何らかの方法で標識して検出するのが一般的である。特にDNAやRNAの分析には、一旦、このようにして抽出したDNAやRNAをPCRなどで増幅する前処理を行い、この段階で、試料DNA或いはRNAを転写したcDNAに蛍光標識を行うのが一般的である。
検出に関しては、チップ基板上のプローブに蛍光標識したDNA断片やmRNAやこれを逆転写したcDNAなどの試料ポリヌクレオチド(以下単に試料ポリヌクレオチド)をハイブリダイズさて基板上に導入される蛍光体を蛍光スキャナーで検出する。あるいは、試料ポリヌクレオチドをハイブリダイズさせた後に、プローブと隣接して試料ポリヌクレオチドに相補な蛍光標識オリゴをライゲーション反応で連結したり、DNAポリメラーゼを用いて蛍光標識dNTP基質を反応させたりして、基板上に導入する蛍光体を検出するのが主流である。
最近では、酸化還元反応を利用した電気化学的な検出を行う方法も実用になっている。タンパク質の場合は抗原抗体反応のようなアフィニティー反応を利用して、基板上に特定タンパク質などを捕捉した後、質量分析機で分析したり、蛍光標識抗体や酵素標識抗体でサンドイッチ反応をおこない、基板上に残る蛍光体や酵素活性を検出する方法、電気化学発光を用いる検出法がある。電気化学発光法では、電極表面に抗原捕捉用の抗体が存在する。サンドイッチ用抗体の標識物にはルテニウム錯体を用いる(Clin. Chem., 37, 1534-1539 (19991))。電極表面ではルテニウムが酸化され、TPAのレドックス反応とカップルさせて還元するときに励起状態となったルテニウムの電子が基底状態に落ちる時に光を発する。高感度で定量的な検出を目的とした検出法としては、通常の顕微鏡検出が可能な700 μm程度の粒子を標識に用いて、反応した粒子数をカウンターでカウントして目的物質を定量検出するイムノアッセイの報告がある(Anal. Biochem. 202, 120-125 (1992))。
Science 251, 767-773(1991) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93, 4613-4918(1996) Clin. Chem., 37, 1534-1539 (1991) Anal. Biochem. 202, 120-125 (1992)
現状のチップ技術、特にDNAプローブアレーあるいはDNAチップでは、検出感度が十分ではないために、PCRなどの増幅工程を前処理として行うのが一般的である。PCRは理想的には反応サイクルをn回行うことで特定配列領域が2倍になるといわれている。サンプルとして抽出したDNAないしRNAが必要なため、元の試料である細胞や組織が死んでしまう欠点がある。このため、同一細胞や組織を経時的に解析することはできない。もちろん十分に多量の細胞試料があり、その一部を取り出してその都度PCRを行えば、見かけ上連続して解析した結果が得られるが、実際は同一の細胞の状態を経時的に追いかけているわけではない。
昨今の生物学では、個々の細胞が外界や隣接する細胞とどのような影響を与え合いながら機能しているかを調べる研究が盛んになりつつあるが、このような目的には、従来の細胞を破壊してそのRNAなどを調べる方法は適切ではない。また、再生医療に用いるエンブリオニックステムセルのような基本的に1細胞の取り扱いが必要な場合は、元の細胞を分析のために破壊することはできない。これらは分化誘導して利用するわけであるが、分裂初期の段階からの細胞状態の追跡とコントロールが必要となる。
さらに、PCRの重大な問題点はその定量性の低さにある。特にmRNAの分析は多種類の同時測定もさることながら、定量解析が重要な課題である。mRNAは細胞が外界から受ける刺激や細胞の周期によって大きく変動するものが多いからである。
DNAチップ(DNAマイクロアレー)では、定量性が悪いため、一般にディファレンシャルハイブリダイゼーションとか競争ハイブリダイゼーションと呼ばれる技術を用いるのが一般的である。これは、2系統のサンプルAとBがあるときに、AとBそれぞれに異なる波長の蛍光体をラベルし、両サンプルを混合する。混合状態で同一DNAチップに競争的にハイブリダイズさせる、両者の量比に応じて2種の蛍光体の強度比が検出される。この方法では、定量性が悪く、再現性に乏しいDNAチップにおいても、とりあえずのデータを得ることができる。
このように、PCRの定量性の低さが加わるため、DNAチップで定量的な検討を行う場合はデータに対する十分な注意が必要である。PCRでは一回の増幅ごとに理想的には標的配列部分が2回になる反応である。しかし、増幅すべき標的がmRNAのように複数ある場合は各々のmRNAが独立事象で増幅しないことが定量性を低くする原因である。即ち、限られた量の基質とDNAポリメラーゼで増幅を行うのであるから全ての反応は複数の種類の標的mRNAでの競争反応となる。増幅しやすいmRNAが優先して増幅する上に、各mRNAのスタート量がサンプルごとにまちまちであるので、増幅後は各cDNAの比率はスタートのmRNAの量比を反映しないばかりか、多い少ないが逆転してしまうことも頻繁に起きている。これらを回避するには、増幅を行わないで直接細胞一個一個のmRNAを分析するほか手立てはない。
これらの問題点を解決するために、本発明では、細胞1個からの経時的な情報を逐次得ることのできる手段を提供することにある。細胞は使いきりではなく生かしたまま、逐次複数種のmRNAやタンパク質の解析ができる方法を提案することを目的とする。このためのチップ形状、チップに使用するケミストリーと測定方法を提案する。
細胞を生かしたまま、その内容物を解析するには、in vivoで解析を行うか、in vitroで行う両方が考えられる。本発明では、細胞を殺さずに核或いは細胞質に存在するmRNAやタンパク質を回収し、in vitro解析を行う方法である。細胞を殺さないために先端直径が2nm以下の生体試料チップ先端部を細胞に刺して内容物を回収する。生体試料チップ先端部先端にはmRNAを釣り上げるオリゴTが固定されている。或いは、生体試料チップ先端部の先端部分をサジタル方向にいくつかのエリアに区切り、各々にオリゴTの3’末端側に2から4程度の異なる配列のオリゴを固定してmRNAをポリAに隣接する2から4塩基の配列で分類しながら分取する。
このときに用いるプローブは、通常のリン酸ジエステル結合で作られているポリヌクレオチドでは細胞内のエンドヌクレア−ゼで分解を受けやすいのと、ホールディングしやすいmRNAのプロービング配列部分が塞がれてしまうことを回避するために、PNAやそれに類してマイナス荷電をプローブに持たない人工ポリヌクレオチドを用いる。特定のタンパク質解析に関しては、抗体を生体試料チップ先端部先端に固定したものを用いて特定タンパク質を釣り上げる。
細胞に生体試料チップ先端部を刺す場合は、細胞に与える物理的なダメージを少なくするために、先端部分(細胞に挿入される部分)の直径を細胞の大きさに対して1/5以下とする。また、酸化チタンTiOをコートして置く。あるいは酸化チタンTiOのコートに代えて、細胞に挿入される部分全体にアルギニンをコートしておき、細胞表面の細胞膜のりん脂質とのインタラクションを容易とし、スムーズに生体試料チップ先端部が細胞に差し込まれるようにする。必要なら、さらに、細胞に挿入される部分全体にアルギニンをコートしておき、先端部のみに酸化チタンTiOをコートして置く。
細胞に生体試料チップ先端部を刺してプローブ先端表面に測定対象物を捕捉した生体試料チップ先端部を細胞から引き抜き、表面に捕捉されている特定物質の量を測定するわけであるが、先ず、特定物質に対していわゆるサンドイッチ反応を用いてナノ粒子を結合させる。生体試料チップ先端部表面に残るナノ粒子を走査型電子顕微鏡でスキャンすることで、どのような物質がどのくらい回収されたかを定量的に測定する。或いは生体試料チップ先端部の上に残っているナノ粒子を原子間力顕微鏡で計測する。
本発明によれば、細胞を破壊せずに中に含まれる生体物質を回収し、解析できるようになるので同一の細胞の状態をモニターできるようになる。従来は困難であった細胞を破壊せずにmRNAや核内タンパク質の定量解析が可能となる。細胞を殺さないので、解析した細胞そのものを培養して利用することが可能となる。これにより、再生医療の最大のボトルネックであるステムセルの素性を解析し、目的に合った細胞のみを分化誘導し、利用することが可能となる。分化誘導中においても分裂細胞を殺さずに細胞内生体物質を解析できるようになる。
(実施例1)
図1は本発明による細胞内生体物質の回収分析法の流れを示す図、図2(A)は本発明に係る生体試料チップ先端部3を模式的に示す拡大図、(B)は本発明に係る生体試料チップの全体像を模式的に示す斜視図である。
図1において、1は細胞であり、2は、細胞1の核である。3は本発明に係る生体試料チップ先端部である。生体試料チップ先端部3は先端部分が細胞1の大きさに比べ1/5以下の直径の先の鋭い針である。5は生体試料チップ先端部3にコートされた酸化チタンTiO、6は335nmの紫外線であり、生体試料チップ先端部3を細胞1に刺すときに照射される。生体試料チップ先端部3を細胞1に刺すときに335nmの紫外線を照射すると、コートされた酸化チタン5の有機物分解作用により容易に細胞1に刺さる。プレマチュアーなmRNA或いは核タンパク質を解析するには生体試料チップ先端部3を細胞1の核2に刺す。
生体試料チップ先端部3に得られた生体試料を、生体試料チップ先端部3を細胞1から抜いた後洗浄し、金ナノ粒子で標識し、洗浄、乾燥の手順を経て測定をする。矢印4は生体試料チップ先端部3が、細胞に対して上下動して操作されることを示す。
図2(A)に示すように生体試料チップ先端部3のプローブ領域22にプローブ21が固定されている。プローブ21は回収したい細胞内生体物質に親和性のある物質である。プローブ領域22は、細胞の大きさを考慮して決めれば良いが、たかだか10μm、プローブ領域22の根元部分で4μm程度である。生体試料チップ先端部3には酸化チタンTiO5がコートされる。上述したように、生体試料チップ先端部3はきわめて小さいものである。この取り扱いを容易にするために、図2(B)に示すように、本発明に係る生体試料チップ先端部3は、生体試料チップ先端部ホルダ8を有し、ホルダ8は操作基板7に結合される。ホルダ8は、例えば、1mmφとし、操作基板7は4mm×5mmとする。細胞1を顕微鏡の対物レンズの下に保持して、操作基板7を保持した操作部で生体試料チップ先端部3を細胞に刺す操作をすることができ、操作を安定、且つ、安全に行うことができる。また、SEMあるいはAFMで測定する場合にも、操作基板7を保持した操作部で生体試料チップ先端部3を操作することができる。
実施例1では大腸がん切除組織断片の細胞に生体試料チップ先端部を刺して、中に存在する特定mRNAの解析に関し説明する。プローブ21としては26塩基長のポリTの3’末端に5塩基長のランダム配列オリゴDNAが結合してある。これは、ポリTだけではmRNAのハイブリダイゼーションの安定性が十分確保できないためである。プローブ21は細胞内のmRNAと容易にインタラクションするようにPNA(ペプチドヌクレイックアシド)でできている。PNAは通常のDNAのようにリン酸ジエステル結合に由来するマイナス荷電を持たないので、標的となるDNAとの間に静電的反発力が働かない。
このため、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22が細胞内に挿入されたとき、プローブ21と細胞内に存在する特定mRNAのハイブリダイゼーションの効率が高くなる効果がある。また、生体試料チップ先端部3が細胞膜を通過するときにリン脂質との反発力を生じないのでスムーズに生体試料チップ先端部を刺すことができる。実施例1のようにプローブ領域22の固相表面上にプローブ21が高密度に固定されているケースでは、プローブ21を通常のDNAによるプローブとすると、プローブ領域22が作るマイナス荷電のバリアーを超えて標的DNAがプローブ21に接近する必要があり、反応速度論的にも熱力学的に見ても不利になる。また、標的mRNAは必ず1本鎖になる必要があるが、実際は分子内で3次元的にホールディングしており、プローブが結合するプロービングサイトが埋まっているケースがある。
PNAのようにマイナス荷電を持たないプローブを用いることで、プローブ自体の電荷をなくすことができ、プローブ領域22マイナス荷電のバリアーを作ることはないので、ハイブリダイゼーションの速度と収率が向上する。さらに、PNAの電荷を持たない特性は、静電的な反発力を生じないので、標的DNAが2本鎖であっても競争的に2本鎖に潜りこみ、競争的にハイブリダイゼーションすることができる。
さらに、細胞膜もマイナスに荷電したリン脂質で覆われているため、生体試料チップ先端部表面にマイナス荷電があると、生体試料チップ先端部と細胞の間で反発力がはたらき、生体試料チップ先端部を刺しづらくなる。PNAでできたプローブを固定した生体試料チップ先端部を用いることでスムーズに細胞に生体試料チップ先端部を刺すことができる。
細胞1に生体試料チップ先端部3を刺し、プローブ領域22を細胞内に30秒間置いた後、生体試料チップ先端部3を細胞1から引き抜き、直ちに2×SSCで洗浄する。次に粒径8.3nmの金ナノ粒子を標識した第2のプローブをプローブ領域22のプローブ21にハイブリダイズしたmRNAと40℃で5分間ハイブリダイズさせる。ここでは、第2のプローブは特定の配列のオリゴPNAを用いる。PNAを用いるのは上記理由と同じである。例えば、上皮細胞でガンになると多量に発現するといわれているEpCAMに特異的な28塩基長の配列を用いる。再度洗浄後、純水で洗浄する。実施例1では、PNAプローブを用いるために、純水で洗浄してもハイブリダイズしたプローブが脱ハイブリダイズすることはない。
第2のプローブに通常のDNAのプローブを用いると、分子同士がリンサンジエステル結合部分のマイナス荷電による反発力のため、ハイブリダイゼーションが、溶媒の誘電率に大きく影響を受ける。このため、高塩濃度でリン酸基同士の反発力を遮蔽しなければハイブリダイゼーションしない。純水中では2本鎖の構造が緩むし、実施例1のようにオリゴAとオリゴTのコンプレックスで通常のヌクレオチド構造を用いると安定な2本鎖を維持することが難しい。実施例1では、第2のプローブにPNAを用いるため、プローブと試料mRNAの静電反発力が生じない。このため、純水中でもハイブリダイズしたRNA/PNA2本鎖を安定した状態で保持できる。
次に、第2のプローブを標識している金ナノ粒子を生体試料チップ先端部3のプローブ領域22の表面上に固定するために乾燥させる。溶液状態では、金ナノ粒子がブラウン運動してしまうので、例えばAFMによる測定は精度が落ちるし、SEMによる観察はできない。乾燥した生体試料チップ先端部3のプローブ領域22をSEM或いはAFMで観察することでプローブ領域22の表面に捕捉されている金ナノ粒子数を定量的に測定する。プローブ領域22の表面に捕捉されている金ナノ粒子の数は、プローブ領域22の表面に捕捉されているmRNAの量に依存するし、プローブ領域22の表面に捕捉されるmRNAの量はプローブ領域22のプローブ21によって細胞内から釣り上げられてくるmRNAの量に依存するので、細胞の生体試料チップ先端部3が挿入された位置の周りに存在するmRNA量と相関する。
以上の方法で、細胞を殺さずに細胞内のEpCAMのmRNA量を測定することができる。
図3は大腸ガン組織断片のガン病巣細胞とその線上で隣接する細胞から1細胞ごとに上記方法で得ることのできるEpCAMを定量的に比較した図である。大腸ガン組織断片に少しずつ位置を変えながら、新しい生体試料チップと交換して生体試料チップ先端部3を挿入して、各位置でのEpCAM発現量を評価する。ある特定の細胞を境に高発現細胞群31と低発現細胞群32に規格化されていることがわかる。EpCAM発現量が多い部分ががん細胞、少ない部分がガン化していない細胞と推測される。
(実施例2)
実施例2では、実施例1の第2のプローブを複数の粒径の金ナノ粒子で標識した複数の異なる配列のPNAとし、プローブ領域22表面に捕捉した複数のmRNAを同時に検出する方法について図4を参照しながら述べる。
図4は、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22の表面に固定されたプローブ21に複数の粒径の金ナノ粒子で標識した複数の異なる配列のPNAがハイブリダイズしている様子を示す模式図である。
生体試料チップ先端部3のプローブ領域22の表面には、実施例1と同様に26塩基長のポリTの3’末端に5塩基長のランダム配列オリゴDNAプローブ21が固定してある。実施例1と同様に、生体試料チップ先端部3を細胞1に差し込み、大腸がん由来の組織片の細胞からプローブ領域22のプローブ21にmRNAを釣り上げ、洗浄する。
図4に示すように、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22のプローブ21にハイブリダイズしている複数のmRNA25−1,25−2および25−3に、複数の粒径の金ナノ粒子26,27および28で標識した複数の異なる配列の第2のプローブがハイブリダイズしている。図4で単に参照符号を25として示したものは、プローブ21にハイブリダイズしている複数のmRNAであるが、第2のプローブとハイブリダイズしなかったものである。第2のプローブは、EpCAM配列を持つオリゴPNA(28塩基)、同じくガン細胞での発現が多くなるといわれているCD44とCEAのmRNA配列に対応するそれぞれ26塩基と29塩基からなるPNAをプローブ配列として、それらの5’末端にそれぞれ、8.3nmの金ナノ粒子26、11nmの金ナノ粒子27および17nmの金ナノ粒子28を連結した。25−1,25−2,25−3はそれぞれ捕捉されているEpCAM、CD44、CEAのmRNA断片である。
実施例1と、同様にガン病巣細胞近傍の細胞に含まれる3種のmRNA量を測定すると、EpCAMとCEAに関しては、図3のような結果を得るが、CD44に関してはいずれの細胞も250分子/生体試料チップ先端部程度の値になり大きな変化はない。CD44に関しては大腸がんではスプライシングバリアントが生じるようになるとの報告があるが、トータルのCD44のmRNA量は変化しないのかもしれない。ここで用いているCD44用のプローブ配列は、最もポリAテール側に位置するエキソン内の配列を用いているが、いずれのスプライシングバリアントでも利用されているエキソンかもしれないが、詳細は不明である。
(実施例3)
実施例3は生体試料チップ先端部3のプローブ領域22を長さ方向に複数のエリアに分け、それぞれに、異なったプローブを固定した例である。
図5(A)は、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22を長さ方向に、五つのエリア41,42,43,49および50に区分し(エリア49および50は背面にあるため図5(A)では見えない)、それぞれの面に所定のプローブ44,45および46を固定した状態を模式的に示す図である。図5(B)は、図5(A)のA−A位置で矢印方向に見た断面図である。
41,42,43のエリアには、それぞれに、EpCAM、CD44、CEAの最終エキソンとその一つ前のエキソンにまたがる相補な配列(それぞれ28、26、29塩基)で固定する。エリア49はネガティブコントロールとして使用し、何も固定しない。エリア50はポジティブコントロールとして使用しTTTT---Tと塩基Tを26塩基固定する。固定法は、シランカップリング反応でグリシドキシ基を生体試料チップ先端部表面に導入し、5’末端にアミノ基を有するPNAを固定する方法で調製している。エリアを区切って異なったPNAを固定するには、固定したいPNAをDMSO懸濁して、生体試料チップ先端部3と同程度の鋭さを持った支持片に塗布し、この支持片の先端部で生体試料チップ先端部3表面のプローブ領域22の1区分の面のみをなぞることで調整する。液の付着した方向を下にし、50℃で5分間過熱することでプローブを固定することができる。乾燥後、別の面に別のプローブを固定する。これで、異なる4面に異なるプローブを固定することができる。
実施例3のようにプローブを固定する面を分離することで、各面に捉えられる生体試料が特定のものに特化されるので、測定の精度を上げることができる。
(実施例4)
実施例4は、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22にアルギニンが固定されたものである。
図6は実施例4の生体試料チップ先端部3を模式的に示す図である。プローブ領域22の表面には、プローブ21に加えて、アルギニン48が固定される。固定するアルギニンはアミノ酸1個でも良いし、オクタマーまでの長さでも良い。固定法はPNAを固定する溶液に1/40モル比で加えておいて生体試料チップ先端部全体に満遍なく固定している。固定法について述べる。まず、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの0.5%水溶液(酢酸を0.5%添加、シランカップリング剤が溶解しない場合は溶解するまで酢酸を加える)を30分間室温(25℃)で放置し、メトキシ基を加水分解し、活性なシラノール基を生成させる。
表面に酸化膜を有するシリコン製の生体試料チップ先端部3を活性化したシランカップリング溶液に浸し、1時間放置する。純水で5秒間リンスする。この時点でシランカップリング剤のシラノール基が部分的に酸化シリコンの表面のシラノール基と脱水縮合したものと、シランカップリング剤のシラノール基と酸化シリコン表面の酸素が水素結合で結合したものの準安定な混合物ができる。次に105〜110℃、空気中で30分間加熱する。この操作で、水素結合しているシランカップリング剤のシラノール基とシリコン表面の酸素分子の間で脱水縮合が完結する。また、シリコン表面に存在するシランカップリング剤同士でも脱水縮合が進行する。最終的にシリコン表面にグリシドキシプロピル基が導入される。このうちグリシドキシ基をなす原子団の一部がアミノ基との反応性が高いエポキシ基である。pH10の水溶液条件下で50pmol/μlの濃度の上記アミノ基を有するPNAと1.25μMのL−Arg或いはアルギニンオリゴマー((L−Arg)(n:2〜8)混合溶液を1時間50℃で反応させる。この反応でアルギニンを部分的に固定したPNA固定生体試料チップ先端部を得ることができる。
実施例4で調製した生体試料チップ先端部を用いると細胞に生体試料チップ先端部を刺すときに細胞の保持がほとんど必要がない程度の力で生体試料チップ先端部を刺すことができる。このため、実施例1〜3のように組織細胞以外にも培養細胞のように固定されていない細胞でも比較的容易に生体試料チップ先端部を刺すことができる。PNAにEpCAMのmRAN由来の配列を用いることで実施例1と何ら変わりがない結果を得ることができる。
なお、実施例4では、生体試料チップ先端部3に酸化チタンTiO5をコートすることには言及しなかったが、これを行えば、より容易に生体試料チップ先端部3を細胞1に刺すことができる。
本発明による細胞内生体物質の回収分析法の流れを示す図。 (A)は本発明に係る生体試料チップ先端部3を模式的に示す拡大図、(B)は本発明に係る生体試料チップの全体像を模式的に示す斜視図。 大腸ガン組織断片のガン病巣細胞とその線上で隣接する細胞から1細胞ごとに上記方法で得ることのできるEpCAMを定量的に比較した図。 生体試料チップ先端部3のプローブ領域22の表面に固定されたプローブ21に複数の粒径の金ナノ粒子で標識した複数の異なる配列のPNAがハイブリダイズしている様子を示す模式図。 (A)は、生体試料チップ先端部3のプローブ領域22を長さ方向に、五つのエリア41,42,43,49および50に区分し(エリア49および50は背面にあるため図5(A)では見えない)、それぞれの面に所定のプローブを固定した状態を模式的に示す図、(B)は、A−A位置で矢印方向に見た断面図。 実施例4の生体試料チップ先端部3を模式的に示す図。
符号の説明
1…細胞、2…細胞1の核、3…生体試料チップ先端部、5…生体試料チップ先端部3にコートされた酸化チタンTiO2、6…335nmの紫外線、7…操作基板、8…ホルダ、21,44,45および46…プローブ、22…プローブ領域、25−1,25−2および25−3…プローブ21にハイブリダイズしている複数のmRNA(EpCAM,CD44,CEAのmRNA断片)、26,27および28…複数の粒径の金ナノ粒子、41,42,43,49および50…プローブ領域の区切られた面、48…アルギニン。

Claims (10)

  1. 細胞内の特定生体物質を採取するための生体試料チップであって、該生体試料チップは尖った先端を有する針構造の生体試料チップ先端部を有し、前記生体試料チップ先端部の細胞に挿入されるプローブ領域に前記特定生体物質に親和性のある物質が固定された生体試料チップ。
  2. 前記生体試料チップ先端部の最先端部に細胞に挿入される部分にTiOが固定された請求項1記載の生体試料チップ。
  3. 前記特定生体物質に親和性のある物質に加えて(Arg)(n:1〜8)が前記生体試料チップ先端部の細胞に挿入されるプローブ領域に固定された請求項1記載の生体試料チップ。
  4. 前記生体試料チップ先端部の根元部分にホルダを有し、該ホルダは操作基板に連結された請求項1ないし3記載の生体試料チップ。
  5. 特定生体物質に親和性のある物質を固定した生体試料チップ先端部のプローブ領域を細胞に刺し、前記生体試料チップのプローブ領域に固定された物質に親和性のある物質を前記プローブ領域に捕捉した後、ナノ粒子を標識したプローブを前記プローブ領域に捕捉された前記細胞内の生体物質に反応させてハイブリダイズさせ、前記プローブ領域に捕捉された前記細胞内の生体物質にハイブリダイズした前記プローブのナノ粒子の数を計数する細胞内の特定物質の測定方法。
  6. 特定生体物質に親和性のある物質と(Arg)(n:1〜8)を固定した生体試料チップ先端部のプローブ領域を細胞に刺し、前記生体試料チップのプローブ領域に固定された物質に親和性のある物質を前記プローブ領域に捕捉した後、ナノ粒子を標識したプローブを前記プローブ領域に捕捉された前記細胞内の生体物質に反応させてハイブリダイズさせ、前記プローブ領域に捕捉された前記細胞内の生体物質にハイブリダイズした前記プローブのナノ粒子の数を計数する細胞内の特定物質の測定方法。
  7. 前記特定生体物質がmRNAである請求項5または6記載の細胞内の特定物質の測定方法。
  8. 前記特定生体物質がタンパク質である請求項5または6記載の細胞内の特定物質の測定方法。
  9. 前記生体試料チップ先端部を刺す場所が細胞の細胞核である請求項5から8の何れかに記載の細胞内の特定物質の測定方法。
  10. 前記生体試料チップ先端部を刺す場所が細胞の細胞質である請求項5から8の何れかに記載の細胞内の特定物質の測定方法。
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