JP4117397B2 - 無拘束生体情報検知装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高齢者や病人の就寝中の突発性重大事故を未然に防ぐとともに、快適な治療環境の創造、および今後の高齢化社会での看護の効率化を図るもので、ベッドまたは、布団に装着した生体情報検知マットに病人または、高齢者が衣類を身に付けたまま寝るだけで、生体情報検知マット信号からの生体情報から、血流、心拍・呼吸数計測、心拍・呼吸波形や脈波伝播速度、心拍値、心拍波形、呼吸値、呼吸波形のピーク値の時系列表示及び異常検知、苦痛検知、寝返り検知、離床検知、不整脈検知、生体情報の三次元表示、体温測定が行える。また、徘徊を未然に防ぐ為の離床検知機能が作動したり、生体異常が自動判断されると、介護人や看護婦に音や光で知らせることができる。また、ナースステーションに設置したパソコンで複数センサの管理や、高齢者住宅と遠隔地の間を双方向通信で結び生体情報を管理することにより、高齢者の孤独死を未然に防ぐセンサである。また、乳幼児突然死症候群による事故を未然に防ぐ無拘束生体情報検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、血圧は手動型と自動型のいずれかの方法で測定を行っていたが、測定毎に血圧計を装着する必要がある為、間欠測定を必要とする高齢者、病人には大きな負担になっていた。また、血圧測定を意識して測ると正確な測定ができない等の問題が残されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように血圧測定は、高齢者の病人には大きな負担になっている為、高齢者自らのバイタルチェックが遠のく。しかし、毎日若しくは間欠的に行うバイタルチェックが重大事故を未然に防ぐ鍵になるので、出来る限りライフサイクルに合った計測を継続することが大事である。
【0004】
本発明は、従来型の拘束による間欠測定の煩わしさや、測定時の心理的影響による誤差等の課題に着目してなされたもので、生体情報検知マットに衣類着用のまま寝るだけで血流や、センサ出力レベル、血圧の相対値、心拍・呼吸計測から呼吸停止、心拍数異常、不正脈、寝返り、苦痛、離床、体温等の解析を行い、高齢者、病人、乳幼児の生体情報を自動管理し、病気や突発性重大事故を未然に防ぐ事が出来る無拘束生体情報検知装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決する為に、本願の第1の発明に係る無拘束生体情報検知装置は、人体の血流を検知する2個の心音マイクを所定の間隔を空けて配置してなるセンサペアを複数組配列した生体情報検知マットと、前記複数組のセンサペアの出力信号の中から、特定のセンサペアの出力信号を抽出するマルチプレクサと、前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアの出力信号から心拍信号を抽出する心拍信号抽出手段と、前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアのー方の心音マイクから抽出された心拍信号と他方の心音マイクから抽出された心拍信号のズレ値を測定する信号ズレ測定手段と、前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアの間隔を前記心拍信号のズレ値で除して当該特定のセンサペアの脈波伝播速度を算出する演算手段と、脈波伝播速度、心拍値、心拍波形及び介護記録を表示する表示手段と、脈波伝播速度、心拍値、心拍波形、日時及び介護記録を印字する印字手段と、脈波伝播速度及び心拍値の異常を判断する異常判断手段と、前記異常判断手段が異常を検出した場合に外部に警報を出力する警報出力手段とを有する無拘束生体情報検知装置において、前記信号ズレ測定手段は前記複数組のセンサペア毎に心拍信号のズレ値を順次測定し、前記演算手段は前記複数組のセンサペアの心音マイク間の距離を前記心拍信号のズレ値で除して前記複数組のセンサペア毎に脈波伝播速度を算出するとともに、前記表示手段は、前記複数組のセンサペアの脈波伝播速度と心拍値を三次元的に表示するものである。
【0006】
また、本願の第2の発明に係る無拘束生体情報検知装置は、前記第1の発明に係る無拘束生体情報検知装置において、前記心音マイクの出力信号から呼吸信号を抽出する呼吸信号抽出手段と、呼吸の異常を判断する呼吸異常判断手段を備えるとともに、前記表示手段は、呼吸波形、呼吸値及び呼吸波形のピーク値を時系列表示し、前記警報出力手段は、前記呼吸異常判断手段が異常を検出した場合に外部に警報を出力するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の生体情報検知マット7内のセンサ配列を説明する。図1において生体情報検知マット7上の人体の血流を検知するセンサa1は、生体情報解析器8の入力に接続され、上述同様のセンサb2はセンサa1からセンサ間距離L9の位置に設け生体情報解析器8の入力に接続される。
【0008】
(第2の実施形態)以下、本発明の第2の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の生体情報検知マット7内のセンサ配列を説明する。図2において生体情報検知マット7上の人体の血流を検知するセンサは、縦列配置され、センサa1は生体情報解析器8の入力に接続され、センサb2はセンサa1からセンサ間距離L9の位置に設け生体情報解析器8の入力に接続され、センサb2からセンサnまで上述同様にセンサ間距離L9の間隔に各センサが配置され、各センサは生体情報解析器8の入力に接続される。
【0009】
(第3の実施形態)以下、本発明の第3の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の生体情報検知マット7内のセンサ配列を説明する。図3において生体情報検知マット7上の人体の血流を検知するセンサは、マトリックス状に配置され、センサYoXo10は生体情報解析器8の入力に接続され、センサYoXn11とセンサYoXo10間とX方向に等間隔で各センサが配置され、各センサは生体情報検知器の入力に接続され、センサY1Xo12はセンサYoXo10からセンサ間距離L9の位置に設け生体情報解析器8の入力に接続され、センサY1Xo12とセンサYnXo14間にY方向にセンサ間距離L9に各センサが配置され、各センサは生体情報解析器8の入力に接続される。
【0010】
(第4の実施形態)図4は、本発明の第4の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図であり、図5は、該無拘束生体情報検知装置の動作を説明するタイミングチャートである。図4に示すように実施形態4の生体情報検知マット7内に複数配列された1ペアの一つであるセンサa1上の人体の生体情報検知出力(a)図5に示される。生体情報検知出力(a)から心拍信号検知部A22より心拍信号(b)を抽出し、信号ズレ測定部24に入力される。またセンサb上の人体の生体情報検知出力(c)から心拍信号検知部B23より心拍信号(d)を抽出し、信号ズレ測定部24に入力される信号ズレ測定部24では、心拍信号(b)と(d)の信号のズレ値は位相差方式で測定され、血流演算部25に入力される血流演算部25にあらかじめセンサ間距離L9を記憶させておき、センサ間距離L9を信号ズレ測定部で得られた信号ズレ値である位相差(c)=△θで除し、必要に応じて係数kを乗じ脈波伝播速度vを(1)式により得る。
V=L/△θ・k−(1)
また、心拍値の計測も血流演算部で行い後段に出力する。
【0011】
また、信号ズレ測定部が位相差方式に限られたものではなく、例えば心拍信号(b)と(d)の時間差による方式心拍信号(b)と(d)の周波数差による方式、ドップラ方式その他の心拍信号(b)と(d)のズレ値を測定する方式なども使用できるものである。
【0012】
また、血流演算部25は血流演算部25の出力である脈波伝播速度・心拍値・心拍波形、及び外部コンピュータから入力される介護記録、日付等の表示を行う表示部27と、表示部27に表示された内容のプリントアウトに必要なプリンタ28と、脈波伝播速度・心拍値・心拍波形レベルから人体の異常を解析する血流・心拍異常判断部30に接続される。
【0013】
また、生体情報検知マット9上の人体の有無を検知する人体検知部29出力は、生体情報検知マット9上の人が居るときのみ血圧・心拍値・心拍波レベルの異常を解析する血流・心拍異常判断部30が機能するインネガル信号として血流・心拍異常判断部30に接続される。
【0014】
また、血流・心拍異常判断部30が異常と判断した時に、第三者に異常生体情報を知らせる為、警報出力部31にはブザー・ランプや別置表示部や遠隔地向けインターネット対応型自動通報部37に接続される。
【0015】
また、上述を専用IC、ハード、ソフトで構成することも可能である。
【0016】
また、病院、高齢者、その他の生体管理を必要とする施設で本発明の第5,6の無拘束生体情報検知装置を複数台、1カ所で集中的に管理するシステムを含まれるものである。
【0017】
また、インターネットを用いて遠隔地で単数、または複数の生体情報検知装置を総合的に管理を行うシステムを含まれるものである。
【0018】
(第5の実施形態)図6は、本発明の第5の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。図5は、第5の実施形態の動作を説明するタイミングチャートである。図6において図4と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。図6に示すように実施形態5の生体情報検知マット9内に複数配列されたセンサの中で縦列方向で隣り合わせの二つのセンサを1ペアとして、血流演算部25のCPUにより順次1ペア毎にセンサ出力を切り換えるマルチプレクサの入力に接続される。センサa1の出力信号(a)は、マルチプレクサを介して心拍信号検知部A22に出力信号(a)が入力される一方、センサb2の出力信号(c)もマルチプレクサを介して心拍信号検知部B23に出力信号(c)が入力され、血流演算部25のCPUのタイミングに周期して順次入力が切り換えられ、縦列方向最終ペアであるセンサan33、センサbn34を切り換えた後、連続してセンサa1、センサb2ペアに切り換える。
【0019】
また、心拍信号検知部A22の出力と心拍信号検知部B23以降のブロックダイアグラムとは前項の実施形態4と同一であるため説明を省略する。動作も表示部27の表示に脈波伝播速度と心拍値・心拍波形を三次元表示機能を追加する以外前項の実施形態と同一であるため説明を省略する。
【0020】
また、血流演算部の脈波伝播速度に心拍信号レベル値を乗じた相対脈波伝播速度を演算し、表示、異常判断を行い異常時に第三者に通報を行う警報出力部の機能も含む。
【0021】
(第6の実施形態)図7及び図8は、本発明の第6の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。図7及び図8において、図4、図6と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。図7,図8において心拍信号検知部B23の入力に呼吸信号抽出部35の入力が接続され、呼吸信号抽出部35の入力信号である図5の生体情報検知出力(a)から呼吸信号を呼吸信号抽出部35で抽出し、血流演算部(cpu)25に入力される血流演算部(cpu)25で呼吸値を演算し、表示部27に呼吸値と呼吸波形、呼吸波形・呼吸ピーク値の時系列表示を行う。
【0022】
また、血流演算部(cpu)25の出力は、呼吸異常判断部36の入力に接続され、呼吸値、呼吸波形、呼吸波形・呼吸ピーク値の異常解析と生体情報検知マット9上の人体有無を検知する人体検知部29出力をイネブル信号とした呼吸異常判断部36で行う。
【0023】
また、呼吸異常判断部36が異常を判断した時に第三者に異常生体情報を知らせる為、警報出力部31にはブザー・ランプや別置表示部や遠隔地向インターネット対応型自動通報部37に接続され、異常を知らせるとともに心拍、血流・呼吸を含めたその他の生体情報を双方向で通信を行うものである。
【0024】
また、血流演算部(cpu)25により人体の心拍・呼吸カラ不整脈、苦痛、寝返り、離床検知と、これらの生体情報の異常を警報出力部31、自動通報部37で第三者に通報を行う機能を含まれるものである。
【0025】
また、本発明に第6、7に上述の実施形態を追加した実施形態6の複数の生体情報検知装置をナースステーションに設置したパソコンで生体情報管理を行うこともある。
【0027】
また、上述を専用ICハード、ソフトDSPで構成することも可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による情報検知装置では生体情報検知装置マット上の人体の血流を無拘束で計測できるので、従来型と比較すると披験者の計測時、心理的な生体情報変化が少なくなるので人に優しく、かつ計測値が正確である。
【0028】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置での人体の生体情報管理は、プライバシーの保護が確保される。
【0029】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は人体の血流・心拍その他の生体情報を、三次元的に見ることができるので、今までにない生体情報、生体異常管理・計測器として応用する事が期待できる。
【0030】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は、一台のセンサで心拍、血流、呼吸計測や異常解析、不整脈、寝返り、苦痛状況等の解析、体温計測その他の生体情報が管理出来るので経済的で環境に優しい。
【0031】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は、本装置で解析できる生体情報に異常が認められると警報器が自動的に作動し、第三者に音や光で知らせる事ができるので重大事故を未然に防ぐ事が出来る。
【0032】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は、複数台をパソコンで総合的に管理できるので介護・看護効率のアップと作業負担が軽減される。
【0033】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は、インターネットで遠隔地による総合管理ができるので介護・看護効率がアップする。
【0034】
また、本発明の無拘束生体情報検知装置は、独居老人の異常を通信回線を介して外部に知らせる事が出来るので孤独死を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る生体情報検知マット内のセンサ配列を説明する図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る生体情報検知マット内のセンサ配列を説明する図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る生体情報検知マット内のセンサ配列を説明する図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。
【図5】本発明の第4及び第5の実施形態に係る該無拘束生体情報検知装置の動作を説明するタイミングチャートである。
【図6】本発明の第5の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。
【図7】本発明の第6の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る無拘束生体情報検知装置の概略ブロック図である。
【符号の説明】
1 センサa 21 出力信号YnXn
2 センサb 22 心拍信号検知部A
3 出力信号a 23 心拍信号検知部B
4 出力信号b 24 信号ズレ測定部
5 センサn 25 血流演算部
6 出力信号n 26 外部コンピュータ
7 生体情報検知マット 27 表示部
8 生体情報解析器 28 プリンタ
9 センサ間距離L 29 人体検知部
10 センサYoXo 30 血流・心拍異常判断部
11 センサYoXn 31 警報出力部
12 センサY1Xo 32 マルチプレクサ
13 センサY1Xn 33 センサan
14 センサYnXo 34 センサbn
15 センサYnXn 35 呼吸信号抽出部
16 出力信号YoXo 36 呼吸異常判断部
17 出力信号YoXn 37 自動通報部
18 出力信号Y1Xo
19 出力信号Y1Xn
20 出力信号YnXo

Claims (2)

  1. 人体の血流を検知する2個の心音マイクを所定の間隔を空けて配置してなるセンサペアを複数組配列した生体情報検知マットと、
    前記複数組のセンサペアの出力信号の中から、特定のセンサペアの出力信号を抽出するマルチプレクサと、
    前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアの出力信号から心拍信号を抽出する心拍信号抽出手段と、
    前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアのー方の心音マイクから抽出された心拍信号と他方の心音マイクから抽出された心拍信号のズレ値を測定する信号ズレ測定手段と、
    前記マルチプレクサで抽出された当該特定のセンサペアの間隔を前記心拍信号のズレ値で除して当該特定のセンサペアの脈波伝播速度を算出する演算手段と、
    脈波伝播速度、心拍値、心拍波形及び介護記録を表示する表示手段と、
    脈波伝播速度、心拍値、心拍波形、日時及び介護記録を印字する印字手段と、
    脈波伝播速度及び心拍値の異常を判断する異常判断手段と、
    前記異常判断手段が異常を検出した場合に外部に警報を出力する警報出力手段とを有する無拘束生体情報検知装置において、
    前記信号ズレ測定手段は前記複数組のセンサペア毎に心拍信号のズレ値を順次測定し、
    前記演算手段は前記複数組のセンサペアの心音マイク間の距離を前記心拍信号のズレ値で除して前記複数組のセンサペア毎に脈波伝播速度を算出するとともに、
    前記表示手段は、前記複数組のセンサペアの脈波伝播速度と心拍値を三次元的に表示する
    ことを特徴とする無拘束生体情報検知装置。
  2. 前記心音マイクの出力信号から呼吸信号を抽出する呼吸信号抽出手段と、
    呼吸の異常を判断する呼吸異常判断手段を備えるとともに、
    前記表示手段は、呼吸波形、呼吸値及び呼吸波形のピーク値を時系列表示し、
    前記警報出力手段は、前記呼吸異常判断手段が異常を検出した場合に外部に警報を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無拘束生体情報検知装置。
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