JP4117221B2 - 化成処理用バスケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化成処理用バスケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
メッキ処理に引き続きクロメート処理等の化成処理を施す場合では、まずメッキ処理後の被処理材(例えばボルトやナット等)を透水性のバスケットへ入れ、このバスケットで化成処理ライン中を搬送してゆきながら、順次、所定の薬液を溜めた処理槽へバスケットごと浸漬させてゆくようにするが、この化成処理の前には、その前処理として被処理材にベーキング処理を施すことが知られている。このベーキング処理は、メッキ処理時に被処理材中に侵入した水素を追い出させるためのもので、180〜200℃で4〜8時間の加熱をする、というものである。
【0003】
これらから明らかなように、化成処理で被処理材の搬送に用いるバスケットは、処理槽内薬液に対しての耐薬品性を要することはもとより、ベーキング処理での高温環境に耐える材料によって製作する必要があるため、ステンレスで製作することが提案されている(例えば特許文献1参照)。ところが、バスケットを単にステンレス製としただけでは、このバスケットを用いて化成処理をしたときにバスケットと被処理材との間で電食が起こり、結果、被処理材にうまく色が乗らないといった欠陥(例えば銀白色にしたいにも拘わらず真っ白になってしまう欠陥)に繋がることがあった。
【0004】
そこでバスケットをステンレス製とする場合には、予めこのバスケットにパシペート処理(稀硝酸に浸漬させて酸化クロムによる不働態被膜を形成させる処理)を施す必要があった。なお図6に示すように、このパシペート処理に加え、バスケット100内にステンレス製の網材101を内張りしておき、被処理材との接触面積を縮小させる工夫も行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−155963号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ステンレス製のバスケットにパシペート処理を施しても、電食の抑制効果はせいぜい80%程度に過ぎず、結果、被処理材を所望する色に色づけさせることは非常に難しいということがあった。また、パシペート処理は処理単価が高くつくため、何台ものバスケットを必要とする化成処理においては、その処理ライン全体としての設備費用やメンテナンス費などが高騰するという問題もあった。また、図6に示したように網材101による内張りをしても大幅な改善は見られず、むしろ網材101を設けること自体、バスケット100のコスト高を招来することに繋がっていた。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、被処理材に対し化成処理によって所望する通りの色づけができるようにし、またこれが低コストで実施できるようにした化成処理用バスケットを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る化成処理用バスケット1は、化成処理時に被処理材Wの搬送に用いるものであって、透水性のバスケット本体2を有しており、このバスケット本体2の内面にはセラミック材料の耐電食皮膜5が設けられている。このようなセラミック材料の耐電食皮膜5であれば、バスケット1と被処理材Wとの間で起こる電食を略完全に防止することができる。そのため、被処理材Wに対し化成処理によって所望する色づけができるようになる。また、このような耐電食皮膜5は低コストで形成できるものである。
【0009】
前記セラミック材料は、バスケット本体2の内面に対して塗布及び焼き付けのような手軽な方法で耐電食皮膜5として得られるものである。
このバスケット1は、バスケット本体2をステンレス製パンチングメタルによって形成することができる。この場合、パンチングメタルに直接に耐電食皮膜5を設ければよく、このようにして設けた耐電食皮膜5で直接に被処理材Wを収容可能とすればよい。すなわち、網材等による内張りは不要となり、それだけ構造がシンプルとなり製作コストも低廉化する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図3は、本発明に係る化成処理用バスケット1の一実施形態を示している。このバスケット1は、クロメート処理等の化成処理を行うに際して、ボルトやナット等の被処理材Wを搬送するのに用いるものであって、上方が開口した容器形に形成されたバスケット本体2を有している。このバスケット本体2はステンレス製のパンチングメタルにより形成されており、従ってその周壁2aや底部2bは内外間での透水性を有したものとなっている。
【0011】
バスケット本体2に用いられるパンチングメタルにおいて、各パンチング孔3の孔径や開口率、或いは周壁2aだけとしたり底部2bだけとしたりの選択等は、このバスケット1に装填する被処理材Wの大きさ、形状、装填量などに合わせて適宜設定すればよいものである。
バスケット本体2の内面には、周壁2a及び底部2bの略全域にわたり、耐電食皮膜5が設けられている。この耐電食皮膜5は、耐熱塗料を塗布することによって形成されている。耐熱塗料としてはセラミック材料が用いられている。このように耐熱塗料にセラミック材料を用いる場合は、セラミック材料を吹きつけ等によってバスケット本体2の内面全面に塗布し、その後、焼き付け処理を施せばよい。
【0012】
本実施形態において、耐熱塗料(セラミック材料)の塗布厚みは、耐電食皮膜5として30ミクロンが得られるようにした。このときの焼き付け温度は約300℃であった。このような耐電食皮膜5は、1台のバスケット1あたり数千円程度で形成できるものであり、パシペート処理を施す費用の半分以下に抑えることができる。
図4及び図5は、このバスケット1を使用可能な化成処理ライン10の一例を示したものであって、この化成処理ライン10は亜鉛メッキを施すメッキライン11と隣接して設置され、両ライン10,11間には空のバスケット1を化成処理ライン10側からメッキライン11へ送ったり、またメッキ後の被処理材が装填されたバスケット1をメッキライン11側から化成処理ライン10へ送ったりするトラバーサ12が設けられている。
【0013】
この化成処理ライン10には、エンドレスの楕円軌道13に沿ってこれを一方向に走行する複数のキャリア15が設けられており、これら各キャリア15にはバスケット1を保持するハンド部16が下向きに設けられている。このハンド部16は、バスケット1に対するハンドリング動作と、バスケット1を上下動させつつひねりを加えるモミ動作と、バスケット1を昇降させる昇降動作との3つの動作を可能にする駆動装置17を有している。
楕円軌道13は、黒工程、グリーン工程、クロメート工程、ユニクロ工程、三価工程、といった複数の処理工程を一巡するかたちで設けられている。各キャリア15には走行モータ18が搭載され、自走可能になっており、このキャリア15の走行は、化成処理ライン10のまわりの所定箇所に設置された制御装置20によって個々に独立して制御される。
【0014】
従ってこの化成処理ライン10では、メッキ後の被処理材を装填したバスケット1がトラバーサ12によって供給されると、このバスケット1を一台のキャリア15が受け取りに来て、楕円軌道13に沿って走行を開始する。そしてこのキャリア15は所定の処理工程で停止し、図3に示したように各処理工程中に設置された処理槽23に対してバスケット1を下降させ、処理槽23内の薬液24中へバスケット1ごと浸漬させる。この状態で必要に応じてモミ動作を行う。またこのとき、処理槽23の底部側に設けたノズル25からエアを吹き入れることでバスケット1内の被処理材Wを踊らせ、処理を効率化させるのが好適である。
【0015】
このとき、上記したようにバスケット1にはその内面に耐電食皮膜5(図2参照)が設けられているため、バスケット本体2を形成しているステンレス製パンチングメタルと被処理材Wとは直接接触することがなく、これら両者間で電食が起こることは略完全に防止される。そのため、被処理材Wに対して所望する色づけができる。
このような処理槽23での浸漬を所定時間行った後、キャリア15はバスケット1を上昇させ、楕円軌道13に沿って走行を再開させ、乾燥などを経て、この化成処理ライン10の取出部26にてバスケット1内の被処理材(ここでは処理後のもの)を取り出し、空になったバスケット1を次サイクルへ向けてトラバーサ12へ送り渡す。
【0016】
ところで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。例えば、バスケット本体2はその使用素材としてステンレス以外のものを使用可能であり、材料形体として網材等を使用可能であり、構造としてはワイヤバスケット構造等にすることができ、形状としても角形やバケツ型等にすることができる。また耐熱塗料には、所定の耐薬品性及び耐熱性、機械的強度を有するものであればゴム系や樹脂系のもの等を用いてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係る化成処理用バスケットは、被処理材に対し化成処理によって所望する通りの色づけができ、またこれが低コストで実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るバスケットの一実施形態を示した要部側断面図である。
【図2】 図1の一部を示した拡大図である。
【図3】 化成処理を行う処理槽に対してバスケットを浸漬させた状況を示した側断面図である。
【図4】 化成処理ラインの一例を示した平面図である。
【図5】 図4のA−A線拡大矢視図である。
【図6】 従来のバスケットの一例を示した要部側断面図である。
【符号の説明】
1 バスケット
2 バスケット本体
5 耐電食皮膜
W 被処理材

Claims (3)

  1. 化成処理時に被処理材(W)の搬送に用いる透水性のバスケットにおいて、バスケット本体(2)の内面にはセラミック材料の耐電食皮膜(5)が設けられていることを特徴とする化成処理バスケット。
  2. 前記セラミック材料は、バスケット本体(2)の内面への塗布及び焼き付けを経て耐電食皮膜(5)に形成されていることを特徴とする請求項1記載の化成処理用バスケット。
  3. 前記バスケット本体(2)がステンレス製パンチングメタルを素材として形成されており、このパンチングメタルに直接に耐電食皮膜(5)が設けられ、この耐電食皮膜(5)によって直接に被処理材(W)を収容可能となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の化成処理用バスケット。
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