JP4116589B2 - 容量均等化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、容量均等化装置に関する。
電気自動車(PEV:Pure Electric Vehicle)やハイブリッド車両(HEV:Hybrid Electric Vehicle)等の電動車両に、モータの動力源及び各種負荷の駆動源として、エネルギー密度、出力密度、サイクル寿命等の基本特性に優れている密閉型のニッケル−金属水素化物電池(以下、「ニッケル−水素電池」と言う。)が近年注目され、実用化への開発がすすんでいる。この電池を電動車両用電源として用いる場合、所定の駆動出力を得るためには電池容量が50Ah〜120Ahで且つ100V〜350V程度の総電圧が必要となる。ニッケル−水素電池は、電池を構成する最小単位である単電池(即ち、1セル)の出力電圧が1.2V程度であるため、一つのニッケル−水素電池からなるセル又は複数のセルからなる電池ブロックを、複数個直列接続した組電池によって所要の総電圧を得る。
組電池を構成するセルの温度は均一ではなく、特に自動車のような使用環境では、セル間の温度格差が生じやすい。また、製造工程やその後の使用状態によって、セル毎に残存容量(SOC:State of Charge)及び充電効率(供給電気量に対して蓄電される電気量の比)が異なる。従って、組電池を構成するセルの実際の残存容量には、ばらつきがあり、組電池として使用できる容量の範囲が狭まっていく。即ち、組電池の寿命が見かけ上、大きく低下していく。組電池においては、組電池を構成するセルの過充電及び過放電を防止するために、セル又は電池ブロック間の容量を均等化する制御を行うことが重要である。
特開平11−355966号公報に記載の組電池の充電装置および放電装置では、組電池に対して、各単電池(以下、「セル」と言う。)と並列に接続可能なコンデンサを設ける。組電池の充電時には、過充電間近のセルを含む隣接する2つのセルにコンデンサを並列に接続し、コンデンサに対して充電を行った後、コンデンサを最も充電レベルの低いセルに並列接続して放電させる。組電池の放電時には、過放電間近のセルに、充電レベルの最も高いセルを含む隣接する2つのセルにコンデンサを並列に接続し、コンデンサに対して充電を行った後、コンデンサを過放電間近のセルと並列接続して放電させる。この充放電を繰返して行うことによって、各セルの電圧を、組電池全体で均一化させるようにしている。セルの電圧は容量にほぼ対応するため、セル間の容量のばらつきが均等化される。
しかしながら、コンデンサがセルと充放電を行うには時間が必要なため、例えば組電池の充電において、コンデンサを最も充電レベルの低いセルに並列接続して放電させているときに、過充電間近のセルの充電が進行し、コンデンサの放電が完了する前に、過充電に至ることがあった。このため、例えば上記の装置を、組電池への充電と放電とが急速に切り替わるハイブリッド車両に利用した場合は、車両の力行制御で、組電池に急速に大電流の放電が要求されるときに、各セルの電圧ばらつきが均一化される前に、容量の小さいセルが完全放電になり、組電池としては、これ以上放電できなくなった。回生制御時には、大電流によって、電圧ばらつきが均一化される前に、電圧が高くなったセルが満充電になり、回生電力をこれ以上に充電にまわすことができなくなった。
特開2003−189492号公報に記載の充放電制御装置は、組電池を充電する際に、最も電圧の高いセルを検出し、そのセルに並列に調整用セルを接続する。これにより、電圧上昇の早いセルの充電量が調整され、各セル電圧が均一化される。即ち、容量が均一化される。組電池の放電時には、最も電圧の低いセルを検出し、そのセルに並列に調整用セルを接続する。これにより、電圧が低いセルの電圧下降が遅らされ、各セル電圧が均一化される。上記の充放電制御装置は、セル電圧の均等化を行うためのスイッチをセルの2倍の数だけ設ける必要がある。電動車両に使用される組電池では、高電圧を得るために数百個のセルを直列接続して使用するため、上記の充放電制御装置の回路規模及びコストが増加するいう問題があった。
特開平11−355966号公報 特開2003−189492号公報
本発明は上記従来の課題を解決するもので、1又は複数の二次電池からなる電池ブロックを直列接続した組電池において、電池ブロックの容量を均等化する、小型で安価な容量均等化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は以下の構成を有する。請求項に記載の発明は、1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、一端が前記第1の端子に接続され他端が前記第2の端子に接続され電池電圧を蓄積する容量手段と、前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサのスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサ又は前記第2マルチプレクサの複数のスイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗との閉ループによる放電回路を少なくとも1つ形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、を有することを特徴とする容量均等化装置である。
請求項に記載の発明は、1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、電池電圧を蓄積する容量手段と、前記第1の端子を前記容量手段の一端又は他端に選択的に接続し、前記第2の端子を前記容量手段の他端又は一端に選択的に接続するスイッチを有し、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を、その極性を所定の極性に揃えて前記容量手段に印加する極性補正手段と、前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を所定の極性で前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサ又は前記極性補正手段のスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサ又は前記第2マルチプレクサの複数のスイッチを導通させることにより、又は前記第1のマルチプレクサ及び前記第2マルチプレクサのスイッチを導通させ且つ前記補正極性手段のスイッチで前記第1の端子と前記第2の端子とを接続することにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗との閉ループによる放電回路を少なくとも1つ形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、を有することを特徴とする容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、各電池ブロックの電圧を測定する積層電圧測定装置に抵抗を追加し、容量均等化処理を実行するプログラムをCPU内のメモリに記憶させるだけで、安価に実現できる。本発明の容量均等化装置は、電池ブロックの過充電を防止しながら、全ての電池ブロックの容量を均等化できる。放電回路による放電は、コンデンサを用いた放電よりも急速に実行できる。本発明の容量均等化装置は、充電状態と放電状態との切り替えが頻繁に行われるハイブリッド車両用電源等に有用である。
請求項に記載の発明は、1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、一端が前記第1の端子に接続され他端が前記第2の端子に接続され電池電圧を蓄積する容量手段と、前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、前記容量手段に並列に接続され前記容量手段の両端子を前記サンプルスイッチを介さずに短絡するバイパススイッチと、前記サンプルスイッチ及び前記バイパススイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサのスイッチ、前記第2マルチプレクサのスイッチ及び前記バイパススイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗と前記バイパススイッチとの閉ループによる放電回路を形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、を有することを特徴とする容量均等化装置である。
請求項に記載の発明は、1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、電池電圧を蓄積する容量手段と、前記第1の端子を前記容量手段の一端又は他端に選択的に接続し、前記第2の端子を前記容量手段の他端又は一端に選択的に接続するスイッチを有し、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を、その極性を所定の極性に揃えて前記容量手段に印加する極性補正手段と、前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、前記容量手段に並列に接続され前記容量手段の両端子を前記サンプルスイッチを介さずに短絡するバイパススイッチと、前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を所定の極性で前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサ又は前記極性補正手段のスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサのスイッチ、前記第2マルチプレクサのスイッチ及び前記バイパススイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗と前記バイパススイッチとの閉ループによる放電回路を形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、を有することを特徴とする容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、各電池ブロックの電圧を測定する積層電圧測定装置に抵抗及びバイパススイッチを追加し、容量均等化処理を実行するプログラムをCPU内のメモリに記憶させるだけで、安価に実現できる。本発明の容量均等化装置は、電池ブロックの過充電を防止しながら、全ての電池ブロックの容量を均等化できる。放電回路による放電は、コンデンサを用いた放電よりも急速に実行できる。
極性補正手段を有さない、請求項1及び請求項に記載の容量均等化装置は、安価に実現できる。
請求項に記載の発明は、前記組電池に流れる充放電電流を検出する電流検出素子を更に有し、前記制御部は、少なくとも前記各電池ブロックの電圧及び前記充放電電流の積算値により前記各電池ブロックの残存容量を算出する残存容量算出処理を実行し、前記検索処理及び前記容量均等化処理において、前記各電池ブロックの電圧に代えて前記各電池ブロックの残存容量に基づいて前記第1の電池ブロック及び前記第2の電池ブロックを定め、又は、前記第1の電池ブロック及び前記第2の電池ブロックを定め、又は、前記第1の直列電池ブロック群及び前記第2の直列電池ブロック群を定め、又は、残存容量が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群を含む閉ループによる放電回路を形成することを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
残存容量とは、電池の中にある放電しうる電気量であり、電池の容量に対応する。電池の残存容量は、電圧と相関がある量である。本発明の容量均等化装置は、電池ブロックの容量を確実に均等化できる。
請求項に記載の発明は、前記各電池ブロックの温度を検出する温度検出部を更に有し、前記制御部が前記残存容量算出処理において前記各電池ブロックの温度を残存容量を算出する算出処理のパラメータとして使用することを特徴とする、請求項に記載の容量均等化装置である。
温度検出部は、電池ブロックの内部温度、表面温度又は雰囲気温度のいずれかを検出し、残存容量演算部に送信する。温度検出部は、好ましくは電池ブロックの表面温度を検出する。温度検出部の数は、電池ブロックの数より少なくても良い。例えば、実験又はシミュレーションによって、温度が近い複数の電池ブロックのグルーピングを行い、同一グループの複数の電池ブロックに共通の温度検出部を設けても良い。電池の容量は、温度に依存する。本発明の容量均等化装置は、より正確に充電状態を演算でき、電池ブロックの容量を確実に均等化できる。
請求項に記載の発明は、前記制御部が、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧又は残存容量が所定の閾値より高い場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、過充電を防止し、効率的且つ確実に電池ブロックの容量を均等化できる。
請求項に記載の発明は、前記制御部が、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧又は残存容量が所定の閾値より低い場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、過放電を防止し、効率的且つ確実に電池ブロックの容量を均等化できる。
請求項に記載の発明は、前記制御部が、前記各電池ブロックの電圧又は残存容量のばらつきの大きさが所定の閾値より大きい場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、効率的且つ確実に電池ブロックの容量を均等化できる。
請求項10に記載の発明は、前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
ニッケル−金属水素化物電池は、高いエネルギー密度を有するが、過充電等に弱い。
本発明の容量均等化装置は、電動車両のモータ駆動等のための高電圧電源として使用される。ニッケル−金属水素化物電池の組電池の過充電等を防止し、実質的に組電池を長寿命化することが出来る。
請求項11に記載の発明は、前記組電池の電圧によって負荷を駆動し前記組電池と前記負荷との間に挿入接続されるリレーを有する電動車両に搭載され、前記各電池ブロックの電圧又は残存容量を記憶する記憶部を更に有し、前記制御部は前記リレーがオフからオンに切り替わる時に、前記電圧測定処理に代え、前記リレーが前回オンからオフに切り替わった時の前記各電池ブロックの電圧又は残存容量を前記記憶部から読み出す、ことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
本発明の容量均等化装置は、例えば、ユーザが電動車両を停めてイグニションキーをオフし、次に使用する時に、速やかに電池ブロックの容量を均等化できる。
請求項12に記載の発明は、前記組電池の電圧によって負荷を駆動し前記組電池と前記負荷との間に挿入接続されるリレーを有する電動車両に搭載され、前記制御部は、前記リレーがオフの時に前記容量均等化処理を行う、ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置である。
制御部は、「リレーがオフの時」にも組電池以外のバッテリーによって駆動される。本発明の容量均等化装置は、電動車両が停止している時(例えば、ユーザが夜中電動車両を使用していない時)にも組電池を構成する電池ブロックの容量を均等化する。従って、常に電池ブロックの容量が均等化され、組電池が最適の状態に保たれる。
本発明は、複数の電池ブロックを直列接続した組電池において、電池ブロックの容量を均等化する、小型で安価な容量均等化装置を実現できるという効果を奏する。これによって、組電池への充電エネルギーの無駄な消費を避けることができると共に、組電池の能力を十分に発揮せしめることができる。また、信頼性の高い電源を実現することができる。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施の形態1》
図1〜図3を用いて、本発明の実施の形態1の容量均等化装置を説明する。図1は、本発明の実施の形態1の容量均等化装置を有する電動車両1の概略構成を示すブロック図である。
電動車両1は、電池パックシステム100、リレー11、インバータ12、モータ13を有する。電池パックシステム100は、組電池20及び容量均等化装置150を有する。電動車両1は、電池パックシステム100内の組電池20の直流電力をインバータ12において交流電力に変換し、モータ13を駆動させて走行する。リレー11は、組電池20とインバータ12との間の電気的な接続を継断する。
電池パックシステム100内の容量均等化装置150は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4(極性補正手段である。)、コンデンサC(容量手段である。)、サンプルスイッチS3、電圧測定回路24、制御部160、温度検出素子t1〜t20(温度検出部である。)を有する。
組電池20は、N個(Nは2以上の正整数。図1ではN=20である。)の電池ブロックB1〜B20を直列接続したものであり、各電池ブロックB1〜B20はさらに複数(12個)の二次電池セルの直列接続体により構成されている。この構成により、組電池20は、全体として240セルの組電池となる。実施の形態1において、各セルは公称電圧1.2Vのニッケル−水素電池であり、組電池20から総公称電圧288Vが得られる。
第1のマルチプレクサ21は、11個のスイッチS11、S13、S15、……及びS121からなる。第2のマルチプレクサ22は、10個のスイッチS22、S24、……及びS220からなる。
極性選択スイッチS4は、スイッチS4a、S4b、S4c、S4dからなる。例えば第1のマルチプレクサ21のスイッチS11と、第2のマルチプレクサ22のスイッチS22とを閉じて電池ブロックB1の電圧をコンデンサCに出力した場合(本明細書では、電池電荷をコンデンサに蓄積することを、電池電圧をコンデンサに出力する、又は電池電圧をコンデンサに蓄積すると表現している。)、スイッチS4a、S4cが共に接続する端子の電位が高く、スイッチS4b、S4dが共に接続する端子の電位が低い。この場合、スイッチS4a、S4bが閉じる。第1のマルチプレクサ21のスイッチS13と、第2のマルチプレクサ22のスイッチS22とを閉じて電池ブロックB2の電圧をコンデンサCに出力した場合、スイッチS4a、S4cが共に接続する端子の電位が低く、スイッチS4b、S4dが共に接続する端子の電位が高い。この場合、スイッチS4c、S4dが閉じる。極性選択スイッチS4は、コンデンサC及び電圧測定回路24に一定の極性の電圧を印加する機能を有する。
実施の形態1のコンデンサCは、容量均等化の仲立ちをする役割を果たす故に、大容量のコンデンサが用いられる。
各電池ブロックB1〜B20の奇数番目の電圧検出端子T1、T3、T5、……及びT21は、第1のマルチプレクサ21及び極性選択スイッチS4を介してコンデンサCの一電極に接続される。各電池ブロックB1〜B20の偶数番目の電圧検出端子T2、T4、……及びT20は、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を介してコンデンサCの他方の電極に接続される。コンデンサCは、スイッチS3a及びS3bからなるサンプルスイッチS3を経由して電圧測定回路24に接続される。
各スイッチは開いた状態を基準とする。スイッチS11、S22、S4a及びS4bを所定時間閉じれば、電池ブロックB1が選択され、電池ブロックB1の電圧V1でコンデンサCが充電される。次に、スイッチS11、S22、S4a及びS4bを開き、サンプルスイッチS3を所定時間閉じると、コンデンサCの充電電圧、即ち電池ブロックB1の電圧V1が、電圧測定回路24に入力される。電圧測定回路24は電圧V1を測定し、制御部160に入力する。次に、サンプルスイッチS3を開き、スイッチS22、S13、S4c及びS4dを所定時間閉じると、電池ブロックB2が選択され、電池ブロックB2の電圧V2でコンデンサCが充電される。次に、スイッチS22、S13、S4c及びS4dを開き、サンプルスイッチS3を所定時間閉じると電圧測定回路24にコンデンサCの充電電圧、即ち電池ブロックB2の電圧V2が入力される。電圧測定回路24は電圧V2を測定し、制御部160に入力する。
同様に、順次、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4をマルチプレックスすることにより、電池ブロックB3、B4、……B20が順次選択され、電池ブロックの各電圧V3、V4、……V20が電圧測定回路24から制御部160に入力される。
第1のマルチプレクサ21及び第2のマルチプレクサ22によって、奇数番目の電池ブロックが選択される場合、スイッチ4a及びスイッチ4bが閉じる。第1のマルチプレクサ21及び第2のマルチプレクサ22によって、偶数番目の電池ブロックが選択される場合、スイッチ4c及びスイッチ4dが閉じる。従って、コンデンサCの、スイッチS3a側の電極は、サンプルスイッチS3が開いている期間に、選択されている電池ブロックの正極側と常に接続される。コンデンサCは、スイッチS3a側の電極の電位が、他方の電極の電位に対して高い状態で充放電される。
第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4とサンプルスイッチS3とは同時に閉じないので、各電池ブロックB1〜B20の電圧は、各電池ブロックB1〜B20と絶縁的に測定される。
なお、各スイッチ素子として、LEDの光で光電素子を介してMOSトランジスタを開閉する構成のフォトMOSリレー(SSR(Solid State Relay)とも言う。)を使用する。フォトMOSリレーは機械式のリレーに比べて、絶縁効果、高オフ耐圧、低オン抵抗、許容オンオフ回数等の面で優れている。
温度検出素子t1〜t20はサーミスタであり、それぞれ電池ブロックB1〜B20のセル表面温度を検出し、温度に依存して変換する抵抗値を、通電することで電圧信号に変換し、制御部160に出力する。
電流検出素子23は、組電池20に流れる充放電電流によって電線に発生する電磁界をホール素子によって検出し、電圧信号に変換し、制御部160に出力する。
制御部160は、電流算出部161、温度算出部162、容量演算部163、スイッチ駆動部164を有する。電流算出部161は、電流検出素子23からの電圧信号に基づき、組電池20に流れる充放電電流Iを算出する。温度算出部162は、温度検出素子t1〜t20からの電圧信号に基づき、各電池ブロックB1〜B20の電池温度を算出する。容量演算部163は、電池ブロックB1〜B20の残存容量SOC1〜SOC20を演算する。本明細書において「残存容量(State of Charge)」とは、電池の中にある放電しうる電気量であり、電池の容量に対応する量である。具体的には、電流算出部161が算出した電流値I及び容量の初期値(出荷時の容量又は前回電動車両1を停止した時の容量)を用い、電流積算法によって容量を算出し、その容量に対して電圧及び電池温度による補正を施し、残存容量を演算する。スイッチ駆動部164は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、サンプルスイッチS3及び極性選択スイッチS4を構成するスイッチの開閉を制御する。
制御部160のハード構成(図示しない)を説明する。制御部160は、CPU(中央演算処理装置)とメモリとI/Oポートとを有するマイクロコンピュータ及び周辺回路を有する。制御部160は、図示しない低電圧電源(例えば、公称電圧が12Vの鉛蓄電池)によって駆動される。制御部160にI/Oポートを介して入力された各電圧信号は、所定のサンプリング周波数でA/D変換される。CPUは、メモリ内に記憶された容量均等化処理用のプログラム(後述する)に基づいて、A/D変換されたデータを用いて容量均等化処理を実施する。そして、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4及びサンプルスイッチS3を構成するスイッチの開閉を制御する制御信号を、I/Oポートを介して各スイッチに出力する。
図2及び図3を用いて、容量均等化処理の方法を説明する。図2は、本発明の実施の形態1の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャートである。図2のフローチャートは、運転者が電動車両1のイグニションキー(図示しない)をONし、制御部160に低電圧電源(図示しない)から電力が供給されると開始し、走行中は常に実行され、イグニションキーがOFFされると終了する。
ステップ201で制御部160は、nに初期値として1を代入する。ステップ202で制御部160は、n番目の電池ブロックBnの電圧Vnを測定する。スイッチ駆動部164は、奇数番目の電池ブロックの電圧を測定する場合、始めにスイッチS1n、S2(n+1)、S4a及びS4bを所定時間閉じ、次にスイッチS1n、S2(n+1)、S4a及びS4bを開き、サンプルスイッチS3を閉じる。スイッチ駆動部164は、偶数番目の電池ブロックの電圧を測定する場合、始めにスイッチS1(n+1)、S2n、S4c及びS4dを所定時間閉じ、次にS1(n+1)、S2n、S4c及びS4dを開き、サンプルスイッチS3を閉じる。
ステップ203で容量演算部163は、電流算出部161が算出した電流値I及び電池ブロックBnの容量の初期値(出荷時の容量又は前回電動車両1を停止した時の容量)を用い、電流積算法によって容量を算出し、その容量に対して電圧Vn及び電池温度(温度検出素子tnによって検出された、電池ブロックBnの温度)による補正を施し、残存容量SOCnを演算する。演算結果をメモリに格納する。
ステップ204で制御部160はnに1を加算し、ステップ205に進む。nが電池ブロックの総数N以下の場合、ステップ205からステップ202に戻る。nがNより大きい場合、ステップ206に進む。制御部160は、ステップ202〜205で、全ての電池ブロックの電圧測定及び残存容量の演算を行う。テップ201〜ステップ205における処理を、電圧測定シーケンスSv1と言う。
ステップ206で制御部160は、メモリに記憶された各電池ブロックの残存容量の中で、残存容量が所定の閾値SOCaより高い電池ブロックの個数Mを調べ、ステップ207に進む。Mがゼロの場合は、ステップ207からステップ201に戻る。
Mが1以上の場合はステップ207からステップ208に進み、mに初期値として1を代入する。制御部160は、残存容量がSOCaより高い電池ブロックの番号k及びその電池ブロックの残存容量の値を記憶する。ステップ209で制御部160は、残存容量がSOCaより高い電池ブロックのうち、m番目の電池ブロック(電池ブロックBk(m)、残存容量がSOCk(m)である。)の電圧を測定する。電圧測定の方法は、ステップ202における処理と同じである。ステップ210で制御部は、残存容量がSOCk(m)より低い電池ブロックの電圧を測定する。実施の形態1において、ステップ210で制御部は、残存容量が最も低い電池ブロックの電圧を測定する。ステップ211で制御部160はmに1を加算し、ステップ212に進む。mがMよりも大きい場合、ステップ212からステップ209に戻り、mがM以下の場合ステップ201に戻る。ステップ208〜ステップ212における処理を、容量均等化シーケンスSh1と言う。
図3は、本発明の実施の形態1の容量均等化装置におけるスイッチの開閉タイミング図である。電圧測定シーケンスSv1の各期間P1、P2、P3、P4……、及びP20において、電池ブロックB1、B2、B3、B4、……及びB20の電圧V1、V2、V3、V4、……及びV20が測定される。なお、図3では、電池ブロックB5以降の電池ブロックの電圧測定期間P5〜P20の記載を省略している。各期間の長さは4m秒である。制御部160は、80m秒で全て(20個)の電池ブロックの電圧測定及び残存容量の算出を行う。
図3には、電池ブロックB4の残存容量SOC4のみがSOCaより高く、電池ブロックB1の残存容量SOC1が最も低い例を示す。容量均等化シーケンスSh1の期間P21において、制御部160は電池ブロックB4の電圧を測定する。コンデンサCは、電圧V4で充電される。なお、期間P21のサンプルスイッチS3が閉じている期間において、コンデンサCの電荷は、ほとんど電圧測定回路24に移動しない。引き続き、制御部160は電池ブロックB1の電圧を測定する。一般に、二次電池の電圧は、容量又は残存容量の値が高いほど、高い。従って期間P22では、コンデンサCから電池ブロックB1に電荷が移動する。電池ブロックB1とコンデンサCとの間の電荷の流れが平衡状態に近づくにつれ、電池ブロックB1の電圧がV1からV1とV4(V1<V4)との間の電圧に近づいて上昇する。
電圧測定シーケンスSv1と容量均等化シーケンスSh1とを交互に繰り返すと、残存容量がより低い電池ブロックが充電されるので、電池ブロックの過放電が防止されながら全ての電池ブロックの残存容量が、均等化される。組電池20を構成する二次電池セルの電圧は、その容量及び残存容量と相関があるので、このことは、全ての電池の電圧及び残存容量が均等化されることを意味する。
電動車両1の制動は、いつ行われるか予測することは困難であるため、組電池20は、回生制動によって発生した電力を十分受け入れられるような状態であることが望ましい。一方、エンジンの出力だけでは運転者の所望する加速を得られない場合、モータ13を発電機として動作させるために、組電池20はある程度の容量を確保している必要がある。このような理由により、SOCaの値は60%程度であることが望ましい。
容量均等化処理の方法は、図2に示したものに限らない。
容量均等化シーケンスSh1において、残存容量が高い電池ブロックの電圧を測定した後に、残存容量がより低い電池ブロックの電圧を測定すればよい。例えば、N個の電池ブロックすべての電圧測定を、残存容量が高い電池ブロックから順に行っても良い。
図2に示したフローチャートでは、残存容量がSOCaより高い電池ブロックがある場合に、容量均等化シーケンスSh1が実行される。これに代え、残存容量の最大値と最小値の差(残存容量のばらつきの大きさ)が、所定値(例えば、10%)を超えた時に、容量均等化を行っても良い。例えば、残存容量が上位の電池ブロックの電圧測定を行った後に、残存容量がより低い電池ブロックの電圧測定を行う。
残存容量が所定の閾値より低い電池ブロックがある場合に、残存容量が上位の電池ブロックの電圧測定を行った後に、残存容量が所定の閾値より低い電池ブロックの電圧測定を行っても良い。
実施の形態1の容量均等化処理(図2)においては、容量均等化シーケンスSh1のステップ209及びステップ210で所望の電池ブロックの電圧測定を行った。即ち、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御して所望の電池ブロックの電圧をコンデンサCに出力した後、全てのスイッチを開き、サンプルスイッチS3を閉じ、コンデンサCの電圧(所望の電池ブロックの電圧に等しい)を電圧測定回路24で測定した。これに代え、ステップ209で、残存容量がSOCaより高い電池ブロックのうち、m番目の電池ブロック(電池ブロックBk(m)、残存容量がSOCk(m)である。)の電圧を、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御してコンデンサCに出力した後、全てのスイッチを開き、その後ステップ210で、残存容量がSOCk(m)より低い電池ブロックを、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御して、コンデンサCに接続しても良い。即ち、サンプルスイッチS3の開閉による電圧測定を行わない。
図2において、ステップ209及び210を複数回繰り返し、電池ブロックBk(m)の電圧降下を促進しても良い。
組電池20の各セルを、ニッケル−水素電池以外の二次電池としても良い。例えば、組電池20を、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池又はリチウムイオン二次電池から構成しても良い。特に、組電池20を、リチウムイオン二次電池のセルから構成する場合、電圧と容量とは高い相関関係があるので、残存容量に代えて電圧を残存容量の指標とすることができる。
一般に、電動車両には各電池ブロックの電圧を測定するための積層電圧計測装置が搭載される。実施の形態1の容量均等化装置は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置、又は第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置(いずれも、電圧測定シーケンスSv1を実行する。)に、新たなハードウェアを追加することなく、容量均等化シーケンスSh1を実行するプログラムをCPU内のメモリに記憶させるだけで、安価に実現できる。
容量均等化装置150を、極性選択スイッチS4を設けない構成としても良い。極性選択スイッチS4を有さない容量均等化装置は、より安価に実現できる。この場合、奇数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時と、偶数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時とで、コンデンサCの電圧の極性が逆になる。従って、容量均等化シーケンスSh1において、ステップ210で電圧測定を行う電池ブロックの電圧の極性を、ステップ209で電圧測定を行う電池ブロックの極性と同じに制御する必要がある。更に、奇数番目の電池ブロックと偶数番目の電池ブロックの検出電圧の極性を揃えるための極性補正手段を、電圧測定回路24の後段に設ける。極性補正手段は、例えば、絶対値回路等のアナログ回路、又は制御部160に設けられ入力信号のA/D変換時に極性出力ビットを無視するデジタル回路等で実現できる。
各電池ブロックを構成するセルの数は、一個又は複数の何れでも良いが、電池ブロック間でセルの個数は同じである必要がある。
実施の形態1において、全ての電池ブロックB1〜B20に対して、温度検出素子t1〜t20を設けた。これに代え、実験又はシミュレーションによって、温度が近い電池ブロックを調べ、電池ブロック温度が近いグループに分け、グループ毎に共通の温度検出素子を設けても良い。
《実施の形態2》
図1及び図4を用いて、本発明の実施の形態2の容量均等化装置を説明する。本発明の実施の形態2の容量均等化装置の構成は、実施の形態1の容量均等化装置の構成(図1)と同じであるので、説明を省略する。実施の形態2の容量均等化装置は、容量均等化処理の方法のみが、実施の形態1の容量均等化装置と異なる。実施の形態2の容量均等化装置における処理において、実施の形態1の容量均等化装置における処理と異なる部分のみを説明する。
図4は、本発明の実施の形態2の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャートである。図2のフローチャートは、運転者が電動車両1のイグニションキー(図示しない)をONし、制御部160に低電圧電源(図示しない)から電力が供給されると開始し、走行中は常に実行され、イグニションキーがOFFされると終了する。図4に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートのステップ206〜ステップ212を、ステップ406〜ステップ412に置き換えたものである。
電圧測定シーケンスSv1(ステップ201〜ステップ205)において、全ての電池ブロックの電圧測定及び残存容量の演算が行われる。
ステップ406で制御部160は、残存容量が所定の閾値SOCbより低い電池ブロックの個数Mを調べ、ステップ407に進む。Mがゼロの場合は、ステップ407からステップ201に戻る。
Mが1以上の場合はステップ407からステップ408に進み、mに初期値として1を代入する。制御部160は、残存容量がSOCbより低い電池ブロックの番号k及びその電池ブロックの残存容量の値を記憶する。ステップ409で制御部160は、残存容量がSOCbより低い電池ブロックのうち、m番目の電池ブロック(電池ブロックBk(m)、残存容量がSOCk(m)である。)の電圧を測定する。電圧測定の方法は、ステップ202における処理と同じである。ステップ410で制御部は、残存容量がSOCk(m)より高い電池ブロックの電圧を測定する。実施の形態2において、ステップ410で制御部は、残存容量が最も高い電池ブロックの電圧を測定する。ステップ411で制御部160はmに1を加算し、ステップ412に進む。mがMよりも大きい場合、ステップ412からステップ409に戻り、mがM以下の場合ステップ201に戻る。ステップ408〜ステップ412における処理を、容量均等化シーケンスSh2と言う。
ステップ410で電圧測定を行う電池ブロックの電圧は、ステップ409で電圧測定を行う電池ブロックの電圧より高い。従って、ステップ410において、コンデンサCに電池ブロックBk(m)を接続すると、電池ブロックBk(m)からコンデンサCに電荷が移動する。その電荷の流れが平衡状態に近づくにつれ、電池ブロックBk(m)の電圧、残存容量が低下する。電圧測定シーケンスSv1と容量均等化シーケンスSh2とを交互に繰り返すと、残存容量が高い電池ブロックの放電が繰り返されるので、電池ブロックの過充電が防止されながら全ての電池ブロックの残存容量が、均等化される。SOCbの値は60%程度であることが望ましい。
容量均等化処理の方法を示すフローチャートは、図4に示したものに限らない。
容量均等化シーケンスSh2において、残存容量が低い電池ブロックの電圧を測定した後に、残存容量がより高い電池ブロックの電圧を測定すればよい。例えば、N個の電池ブロックすべての電圧測定を、残存容量が低い電池ブロックから順に行っても良い。
図4に示したフローチャートでは、残存容量がSOCbより低い電池ブロックがある場合に、容量均等化シーケンスが実行される。これに代え、残存容量の最大値と最小値の差(残存容量のばらつきの大きさ)が、所定値(例えば、10%)を超えた時に、容量均等化処理を行っても良い。例えば、残存容量が下位の電池ブロックの電圧測定を行った後、残存容量がより高い電池ブロックの電圧測定を行う。
残存容量が所定の閾値より高い電池ブロックがある場合に、残存容量が下位の電池ブロックの電圧測定を行った後に、残存容量が所定の閾値より高い電池ブロックの電圧測定を行っても良い。
各電池ブロックの残存容量に代えて、各電池ブロックの電圧を残存容量の指標としても良い。
図4において、ステップ409及び410を複数回繰り返し、電池ブロックBk(m)の電圧上昇を促進しても良い。
実施の形態2の容量均等化処理(図4)においては、容量均等化シーケンスSh1のステップ409及びステップ410で所望の電池ブロックの電圧測定を行った。即ち、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御して所望の電池ブロックの電圧をコンデンサCに出力した後、全てのスイッチを開き、サンプルスイッチS3を閉じ、コンデンサCの電圧(所望の電池ブロックの電圧に等しい)を電圧測定回路24で測定した。これに代え、ステップ409で、残存容量がSOCbより低い電池ブロックのうち、m番目の電池ブロック(電池ブロックBk(m)、残存容量がSOCk(m)である。)の電圧を、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御してコンデンサCに出力した後、全てのスイッチを開き、その後ステップ410で、残存容量がSOCk(m)より高い電池ブロックを、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を制御して、コンデンサCに接続しても良い。即ち、サンプルスイッチS3の開閉による電圧測定を行わない。
図2、4において電圧測定シーケンスSv1において各電池ブロックの残存容量を測定した後、その測定結果をメモリに保存する。次の電圧測定シーケンスSv1において、前回の電圧測定結果において、残存容量が高い方から1番目の電池ブロックの電圧を測定し、次に残存容量が低い方から1番目の電池ブロックの電圧を測定する。残存容量が高い方からi番目の電池ブロックの電圧を測定し、次に残存容量が低い方からi番目の電池ブロックの電圧を測定する(1≦i≦N/2)。これを繰り返す。これにより、前回の容量均等化シーケンス(Sh1又はSh2)を次の容量均等化シーケンスSv1のための電圧測定シーケンスとすることが出来る。
コンデンサCに代えて、従来例の積層電圧測定装置と同様の小容量の第1のコンデンサと、大容量の第2のコンデンサとスイッチとの直列接続体と、を並列に接続した回路を設けても良い。スイッチを開いて後述する電圧測定処理を行い、スイッチを閉じて容量均等化処理を行う。大容量の第2のコンデンサの両端電圧が静定するまでには多少の時間がかかる。上記の方法により、電圧測定処理を素早く行い、且つ効率的に容量均等化処理を行うことが出来る。
実施の形態1及び2において、全電池ブロックの電圧(又はSOC)の平均値を算出して、全ての電池ブロックの電圧(又はSOC)が平均値に近づくように測定の順番を制御しても良い。
全電池ブロックの電圧(又はSOC)の平均値を算出して、平均値より所定値以上電圧(又はSOC)が高い電池ブロックの電圧を測定した後、次に平均値より所定値以上電圧(又はSOC)が低い電池ブロックの電圧を測定するように測定の順番を制御しても良い。
全電池ブロックの電圧(又はSOC)の平均値を算出して、平均値より所定値以上電圧(又はSOC)が低い電池ブロックの電圧を測定した後、次に平均値より所定値以上電圧(又はSOC)が高い電池ブロックの電圧を測定するように測定の順番を制御しても良い。 一番高い電圧(又はSOC)の電池ブロックの電圧を測定した後に、一番低い電圧(又はSOC)の電池ブロックの電圧を測定するように測定の順番を制御しても良い。
一番低い電圧(又はSOC)の電池ブロックの電圧を測定した後に、一番高い電圧(又はSOC)の電池ブロックの電圧を測定するように測定の順番を制御しても良い。
《実施の形態3》
図5及び図6を用いて、本発明の実施の形態3の容量均等化装置を説明する。
図5は、本発明の実施の形態3の容量均等化装置を有する電動車両2の概略構成を示すブロック図である。電動車両2は、図1の電動車両1の電池パックシステム100を電池パックシステム500に置き換えたものである。電池パックシステム500は、電池パックシステム100(図1)の容量均等化装置150を、実施の形態3の容量均等化装置550に置き換えたものである。容量均等化装置550は、電池パックシステム500に搭載される。容量均等化装置550は、容量均等化装置150の制御部160を制御部560に置き換え、電圧検出端子T1、T3、T5、……及びT21と第1のマルチプレクサ21又は第2のマルチプレクサ22との間に抵抗R1、R2、R3、……及びR21を直列に接続したものである。その他の構成は実施の形態1の容量均等化装置150と同じであるので、共通のブロックには共通の符号を用い、説明を省略する。図5において、図1と共通する部分には共通の符号を用い、説明を省略する。
抵抗R1、R2、R3、……及びR21は、全て同じ抵抗値を有する。制御部560は、電流算出部161、温度算出部162、容量演算部163、スイッチ駆動部164を有する。制御部560のハード構成は、制御部160のハード構成と同じである。
図6は、本発明の実施の形態3の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャートである。図6のフローチャートは、運転者が電動車両2のイグニションキー(図示しない)をONし、制御部560に低電圧電源(図示しない)から電力が供給されると開始し、走行中は常に実行され、イグニションキーがOFFされると終了する。
ステップ601で制御部560は、電圧測定シーケンスSv1を実行する。電圧測定シーケンスSv1は、実施の形態1の容量均等化装置150が実行するフローチャート(図2)のステップ201〜ステップ205である。電圧測定シーケンスSv1において、電池ブロックB1〜B20の電圧V1〜V20が測定され、残存容量SOC1〜SOC20が算出される。
ステップ602で制御部560は、残存容量の最大値SOCmax及び最小値SOCminを検索し、残存容量のばらつきΔSOC(=SOCmax−SOCmin)を算出し、ステップ603に進む。ΔSOCが閾値(例えば、10%)以下の場合は、ステップ603からステップ601に戻る。ΔSOCが閾値より大きい場合は、ステップ603からステップ604に進む。
ステップ604で制御部560は、nに初期値1を代入する。ステップ605で制御部560は、n番目の電池ブロックBnの残存容量SOCnが、(SOCmin+閾値)より大きいか否か判断する。SOCnが(SOCmin+閾値)より大きい場合は、ステップ606に進む。
ステップ606でスイッチ駆動部164は、サンプルスイッチS3を開いた状態で、電池ブロックBnを含む直列電池ブロック群と抵抗との閉ループによる放電回路を形成する。実施の形態3において制御部560は、電池ブロックBn及び電池ブロックBnと温度が近い電池ブロックとで直列電池ブロック群と抵抗とで閉ループを形成するように、制御信号を第1のマルチプレクサ21及び/又は第2のマルチプレクサ22に送信する。
第1のマルチプレクサ21又は第2マルチプレクサ22の複数のスイッチを導通させることにより、閉ループを形成できる。又は第1のマルチプレクサ21及び第2マルチプレクサ22のスイッチを導通させ、且つ極性選択スイッチS4で第1のマルチプレクサ21の共通端子と第2マルチプレクサ22の共通端子とを接続することにより、閉ループを形成できる。極性選択スイッチS4は、スイッチ4a及び4dを閉じることにより、又はスイッチ4b及び4cを閉じることにより、2つの共通端子を接続できる。
例えば、電池ブロックB1と電池ブロックB2とを選択する場合、スイッチS11とスイッチS13とを閉じ、電池ブロックB1、抵抗R1、抵抗R3及び電池ブロックB2で閉ループを形成する。このとき、抵抗R1及びR3に電流が流れ、電池ブロックB1及びB2の電力が消費される。
ステップ607で制御部560は、ステップ606のスイッチの閉状態を所定時間保持し、ステップ606で選択した直列電池ブロック群を放電する。放電終了後、ステップ606で閉じたスイッチを開く。
ステップ608で制御部560はnに1を加算し、ステップ609に進む。nが電池ブロックの総数Nより大きい場合は、ステップ609からステップ601に戻る。nがN以下の場合は、ステップ609からステップ605に戻る。なお、ステップ605で、SOCnが(SOCmin+閾値)以下の場合は、放電(ステップ606及びステップ608)を行わず、ステップ608に進む。ステップ604〜ステップ609における処理を、容量均等化シーケンスSh3と言う。容量均等化シーケンスSh3において、残存容量が所定のばらつきの範囲より高い電池ブロックが放電される。電圧測定シーケンスSv1と容量均等化シーケンスSh3とを交互に繰り返すと、電池ブロックの過充電が防止されながら、全電池ブロックの残存容量のばらつきが閾値以内になるように均等化される。即ち、電圧及び容量のばらつきが均等化される。
一般に、電動車両には電池ブロックの電圧を測定するための積層電圧計測装置が搭載される。実施の形態3の容量均等化装置は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置、又は第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置(いずれも、電圧測定シーケンスSv1を実行する。)に、抵抗R1〜R21を追加し、容量均等化シーケンスSh3を実行するプログラムをCPU内のメモリに記憶させるだけで、安価に実現できる。
電動車両2には、組電池20を冷却するための冷却装置(図示しない)が設けられるものの、冷却装置の配置及び冷媒の流速によって電池ブロック間には温度差が生じる。電池ブロックの温度と容量、充電効率には相関関係があるため、温度が近い電池ブロック間では、残存容量の値も近い。ステップ606で制御部560は、温度が近い電池ブロックを複数選択することにより、残存容量の値が近い直列電池ブロック群を選択する。なお、ステップ606で選択する直列電池ブロック群は、複数であっても良い。一つの電池ブロックを直列電池ブロック群としても良い。制御部560は、所望の電池ブロックを最も効率的に放電できるように、各スイッチの開閉を制御する。例えば、スイッチS11、S22及びS24、S13を閉じることにより、電池ブロックB1、抵抗R1、抵抗R3及び電池ブロックB2の閉ループと、電池ブロックB2、抵抗R2、抵抗R4及び電池ブロックB3の閉ループとの放電回路が形成される。このとき、電池ブロックB2は2つのループに含まれるので、他の電池ブロックB1及びB3より効率的に放電される。
実施の形態3の容量均等化装置によれば、残存容量が高い電池ブロックを効率的に放電できる。
図6に示した容量均等化処理の方法に代え、残存容量が所定値(例えば、70%)を超えた電池ブロックがある場合に、その電池ブロックを含む直列電池群を放電しても良い。残存容量が所定値(例えば、70%)より小さい電池ブロックがある場合に、残存容量がより高い電池ブロックを含む直列電池群を放電しても良い。
各電池ブロックの残存容量に代えて、各電池ブロックの電圧を残存容量の指標としても良い。
容量均等化装置550を、極性選択スイッチS4を設けない構成としても良い。極性選択スイッチS4を有さない容量均等化装置は、より安価に実現できる。この場合、奇数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時と、偶数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時とで、コンデンサCの電圧の極性が逆になるので、コンデンサCより後段に、電圧の極性を揃えるための極性補正手段を設ければ良い。
《実施の形態4》
図5及び図7を用いて、本発明の実施の形態4の容量均等化装置を説明する。
本発明の実施の形態4の容量均等化装置の構成は、実施の形態3の容量均等化装置の構成(図5)と同じであるので、説明を省略する。実施の形態4の容量均等化装置は、容量均等化処理の方法のみが、実施の形態3の容量均等化装置と異なる。実施の形態4の容量均等化装置における処理において、実施の形態3の容量均等化装置における処理と異なる部分のみを説明する。
図7は、本発明の実施の形態4の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャートである。図7のフローチャートは、運転者が電動車両2のイグニションキー(図示しない)をONし、制御部560に低電圧電源(図示しない)から電力が供給されると開始し、走行中は常に実行され、イグニションキーがOFFされると終了する。図7に示すフローチャートは、図6に示すフローチャートのステップ604〜ステップ609を、ステップ704〜ステップ707に置き換えたものである。
電圧測定シーケンスSv1(ステップ601)において、電池ブロックB1〜B20の電圧V1〜V20が測定され、残存容量SOC1〜SOC20が算出される。残存容量のばらつき(SOCmax−SOCmin)が所定の閾値より大きい場合、ステップ603からステップ704に進む。
ステップ704で制御部560は、残存容量が最も高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群を、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4のスイッチングによって、コンデンサCに並列接続する。例えば、電池ブロックB2の残存容量SOC2が最も高い場合、スイッチS11、S24、S4a及びS4bを閉じ、電池ブロックB1、B2及びB3をコンデンサCに並列接続する。コンデンサCが、電圧(V1+V2+V3)で充電される。所定時間経過後、制御部560は、ステップ704で閉じたスイッチを開く(ステップ705)。
ステップ706で制御部560は、残存容量が最も低い電池ブロックを含む直列電池ブロック群を、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4のスイッチングによって、コンデンサCに並列接続する。例えば、電池ブロックB4が最も低い場合、スイッチS15、S24、S4c及びS4dを閉じ、電池ブロックB4をコンデンサCに並列接続する。コンデンサCから電池ブロックB4及び抵抗R4、R5に電流が流れ、電池ブロックB4が充電される。この時、上記の例では、コンデンサCの電圧は電池ブロックB4の電圧のほぼ3倍であるから、効率的に充電される。所定時間経過後、制御部560は、ステップ706で閉じたスイッチを開く(ステップ707)。ステップ707からステップ601に戻る。ステップ704〜ステップ707の処理を、容量均等化シーケンスSh4と言う。なお、容量均等化シーケンスSh4において、サンプルスイッチS3は開いた状態が保持される。
なお、ステップ704で選択される直列電池ブロック群の両端の電圧は、ステップ706で選択される直列電池ブロック群の両端の電圧より高い。典型的には、ステップ704で選択される電池ブロックの数は、ステップ706で選択される電池ブロックの数より多く制御される。ステップ704で選択される直列電池ブロック群と、ステップ706で選択される直列電池ブロック群とに、共通の電池ブロックが含まれていても良い。電圧測定シーケンスSv1と容量均等化シーケンスSh4とを交互に繰り返すことにより、残存容量が高い電池ブロックから、残存容量が低い電池ブロックに電荷が移動し、容量が均等化される。即ち、電池ブロックの残存容量が均等化される。実施の形態4の容量均等化処理によれば、実施の形態3の容量均等化処理よりも早く、確実に電池ブロックの容量を均等化できる。実施の形態4の容量均等化装置は、電池ブロックの過充電及び過放電を防止できる。
図7に示したフローチャートに代え、以下の処理を行っても良い。
電圧測定シーケンスSv1(ステップ701)を実行した後、少なくとも一つの電池ブロックの残存容量が所定値を超えている場合又は所定値を下回っている場合に、容量均等化シーケンスSh4を実行する構成としても良い。
各電池ブロックの残存容量に代えて、各電池ブロックの電圧を残存容量の指標としても良い。
容量均等化装置550を、抵抗R1〜R21を設けない、実施の形態1の容量均等化装置150(図1)としても良い。
《実施の形態5》
図8及び図9を用いて、本発明の実施の形態5の容量均等化装置を説明する。
図8は、本発明の実施の形態5の容量均等化装置を有する電動車両3の概略構成を示すブロック図である。電動車両3は、図5の電動車両2の電池パックシステム500を電池パックシステム800に置き換えたものである。電池パックシステム800は、電池パックシステム500(図5)の容量均等化装置550を、実施の形態5の容量均等化装置850に置き換えたものである。容量均等化装置850は、電池パックシステム800に搭載される。容量均等化装置850は、容量均等化装置550の制御部560を制御部860に置き換え、コンデンサCとサンプルスイッチS3との間に、コンデンサCと並列にバイパススイッチS5を接続したものである。その他の構成は実施の形態3の容量均等化装置550と同じであるので、共通のブロックには共通の符号を用い、説明を省略する。図8において、図5と共通する部分には共通の符号を用い、説明を省略する。
制御部860は、電流算出部161、温度算出部162、容量演算部163、スイッチ駆動部164を有する。制御部860のハード構成は、制御部560のハード構成と同じである。スイッチ駆動部164は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4及びサンプルスイッチS3を構成するスイッチに加え、バイパススイッチS5の開閉を制御する。
図9は、本発明の実施の形態5の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャートである。図9のフローチャートは、運転者が電動車両3のイグニションキー(図示しない)をONし、制御部860に低電圧電源(図示しない)から電力が供給されると開始し、走行中は常に実行され、イグニションキーがOFFされると終了する。図9のフローチャートは、図6のフローチャート(実施の形態3の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート)の、ステップ606をステップ906に置き換えたものである。
ステップ906で制御部860は、残存容量が組電池20を構成する電池ブロックの残存容量の最小値Sminに所定の閾値を加えた値より大きい電池ブロックBnを放電するために、以下の制御を行う。電池ブロックBnの電圧を測定する時(電圧測定シーケンスSv1における、ステップ202。)と同じように、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22及び極性選択スイッチS4を閉じる。更に、バイパススイッチS5を閉じる。例えば、電池ブロックB2を放電する場合、スイッチS22、S13、S4c、S4d及びバイパススイッチS5を閉じる。電池ブロックB2、抵抗R2、スイッチS4d、バイパススイッチS5、スイッチS4c及び抵抗R3によって、閉ループの放電回路が形成されるので、抵抗R2及びR3に電流が流れ、電池ブロックB2の電力が消費される。
ステップ604、605、906、607〜609における処理を、容量均等化シーケンスSh5と言う。容量均等化シーケンスSh5において、残存容量が所定のばらつきの範囲より高い電池ブロックが放電される。電圧測定シーケンスSv1と容量均等化シーケンスSh5とを交互に繰り返すと、電池ブロックの過充電が防止されながら、電池ブロックの残存容量のばらつきが閾値以内になるように均等化される。
なお、ステップ906において、電池ブロックBnを含む直列電池ブロック群を選択しても良い。例えば、スイッチS11、S24、S4a、S4b及びバイパススイッチS5を閉じると、電池ブロックB1、B2、B3を放電させることができる。
一般に、電動車両には電池ブロックの電圧を測定するための積層電圧計測装置が搭載される。実施の形態5の容量均等化装置は、第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、極性選択スイッチS4、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置、又は第1のマルチプレクサ21、第2のマルチプレクサ22、コンデンサC、サンプルスイッチS3及び電圧測定回路24を有する積層電圧計測装置(いずれも、電圧測定シーケンスSv1を実行する。)に、抵抗R1〜R21及びバイパススイッチS5を設け、容量均等化シーケンスSh5を実行するプログラムをCPU内のメモリに記憶させるだけで、安価に実現できる。
なお、バイパススイッチS5を、コンデンサCと極性選択スイッチS4との間に設けても良い。極性選択スイッチS4を設けない構成としても良い。極性選択スイッチS4を有さない容量均等化装置は、より安価に実現できる。この場合、奇数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時と、偶数番目の電池ブロックをコンデンサCに接続する時とで、コンデンサCの電圧の極性が逆になるので、コンデンサCより後段に、電圧の極性を揃えるための極性補正手段を設ければ良い。
電圧測定シーケンスSv1(ステップ601)を実行した後、少なくとも一つの電池ブロックの残存容量が所定値を超えている場合又は所定値を下回っている場合に、容量均等化シーケンスSh5を実行する構成としても良い。
各電池ブロックの残存容量に代えて、各電池ブロックの電圧を残存容量の指標としても良い。
なお、上記の実施の形態の容量均等化装置を、電池パックシステムを構成し、組電池20の状態を把握して出力制御を行う、電池ECU(Electronic Control Unit)の一部として構成しても良い。
コンデンサCは、電池電圧を蓄積する容量手段であれば良い。コンデンサCとして、セラミックコンデンサや電気二重層キャパシタのような蓄電デバイスを使用することで、同様の機能を実現できる。
上記の実施の形態の容量均等化装置は、電動車両の走行時(リレー11がONしている時)に容量均等化処理を行ったが、イグニションキーがOFFされ、リレー11がOFFの状態にも、その制御部に低電圧電源から給電し、容量均等化処理を行っても良い。これにより、組電池を構成する電池ブロックの容量を、常に均等化しておくことができる。
上記の実施の形態の容量均等化装置は、走行開始時(リレー11がOFFからONに切り替わる時)に電圧測定シーケンスSv1を実行し、各電池ブロックの電圧を測定した。これに代え、前回電動車両が停車した時(リレー11がONからOFFに切り替わった時)の各電池ブロックの電圧測定値又は残存容量をメモリに記憶しておき、走行開始時にその電圧測定値又は残存容量をメモリから読み出し、1回目の電圧測定シーケンスSv1を実行しない構成としても良い。
本発明の容量均等化装置は、電気自動車(PEV)、ハイブリッド車両(HEV)、燃料電池と二次電池とを有するハイブリッド車両等の電動車両等の用途に有用である。
本発明の実施の形態1及び実施の形態2の容量均等化装置を有する電動車両の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態1の容量均等化装置におけるスイッチの開閉タイミング図 本発明の実施の形態2の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態3及び実施の形態4の容量均等化装置を有する電動車両の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態4の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート 本発明の実施の形態5の容量均等化装置を有する電動車両の概略構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5の容量均等化装置が行う容量均等化処理の方法を示すフローチャート
符号の説明
1、2、3 電動車両
11 リレー
12 インバータ
13 モータ
20 組電池
21 第1のマルチプレクサ
22 第2のマルチプレクサ
23 電流検出素子
24 電圧測定回路
100、500、800 電池パックシステム
150、550、850 容量均等化装置
160、560、860 制御部
161 電流算出部
162 温度算出部
163 容量演算部
164 スイッチ駆動部
C コンデンサ(容量手段)
S3 サンプルスイッチ
S4 極性選択スイッチ(極性補正手段)
S5 バイパススイッチ
B1〜B20 電池ブロック
R1〜R21 抵抗
T1〜T21 電圧検出端子
t1〜t20 温度検出素子(温度検出部)

Claims (12)

  1. 1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、
    奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、
    偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、
    前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、
    一端が前記第1の端子に接続され他端が前記第2の端子に接続され電池電圧を蓄積する容量手段と、
    前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、
    前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサのスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサ又は前記第2マルチプレクサの複数のスイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗との閉ループによる放電回路を少なくとも1つ形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、
    を有することを特徴とする容量均等化装置。
  2. 1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と
    奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、
    偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、
    前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、
    電池電圧を蓄積する容量手段と、
    前記第1の端子を前記容量手段の一端又は他端に選択的に接続し、前記第2の端子を前記容量手段の他端又は一端に選択的に接続するスイッチを有し、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を、その極性を所定の極性に揃えて前記容量手段に印加する極性補正手段と、
    前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、
    前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を所定の極性で前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサ又は前記極性補正手段のスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサ又は前記第2マルチプレクサの複数のスイッチを導通させることにより、又は前記第1のマルチプレクサ及び前記第2マルチプレクサのスイッチを導通させ且つ前記補正極性手段のスイッチで前記第1の端子と前記第2の端子とを接続することにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗との閉ループによる放電回路を少なくとも1つ形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、
    を有することを特徴とする容量均等化装置。
  3. 1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、
    奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、
    偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、
    前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、
    一端が前記第1の端子に接続され他端が前記第2の端子に接続され電池電圧を蓄積する容量手段と、
    前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、
    前記容量手段に並列に接続され前記容量手段の両端子を前記サンプルスイッチを介さずに短絡するバイパススイッチと、
    前記サンプルスイッチ及び前記バイパススイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサのスイッチ、前記第2マルチプレクサのスイッチ及び前記バイパススイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗と前記バイパススイッチとの閉ループによる放電回路を形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、
    を有することを特徴とする容量均等化装置。
  4. 1又は複数の二次電池からなる電池ブロックをN個(Nは2以上の正整数)直列に接続した組電池の、前記N個の電池ブロックに接続された(N+1)個の電圧検出端子と、
    奇数番目の前記電圧検出端子を第1の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第1のマルチプレクサと、
    偶数番目の前記電圧検出端子を第2の端子に選択的に接続する複数のスイッチを有する第2のマルチプレクサと、
    前記第1のマルチプレクサ及び前記第2のマルチプレクサの各スイッチに直列に接続された(N+1)個の抵抗と、
    電池電圧を蓄積する容量手段と、
    前記第1の端子を前記容量手段の一端又は他端に選択的に接続し、前記第2の端子を前記容量手段の他端又は一端に選択的に接続するスイッチを有し、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を、その極性を所定の極性に揃えて前記容量手段に印加する極性補正手段と、
    前記容量手段の電圧を測定する電圧測定回路と、
    前記容量手段の両端子を前記電圧測定回路の2つの入力端子に接続するサンプルスイッチと、
    前記容量手段に並列に接続され前記容量手段の両端子を前記サンプルスイッチを介さずに短絡するバイパススイッチと、
    前記サンプルスイッチを開いた状態で前記第1及び第2のマルチプレクサにより所望の電池ブロックを選択し、選択された電池ブロックの両端電圧を所定の極性で前記容量手段に印加した後に、前記第1及び第2のマルチプレクサ又は前記極性補正手段のスイッチを開いて前記サンプルスイッチを閉じる動作を繰り返すことにより前記各電池ブロックの電圧を測定する電圧測定処理と、電圧が高い前記電池ブロックを検索する検索処理と、前記サンプルスイッチを開いた状態で、前記第1のマルチプレクサのスイッチ、前記第2マルチプレクサのスイッチ及び前記バイパススイッチを導通させることにより、1又は複数の前記電池ブロックから成り前記電圧が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群と前記抵抗と前記バイパススイッチとの閉ループによる放電回路を形成する容量均等化処理と、を実行する制御部と、
    を有することを特徴とする容量均等化装置。
  5. 前記組電池に流れる充放電電流を検出する電流検出素子を更に有し、前記制御部は、少なくとも前記各電池ブロックの電圧及び前記充放電電流の積算値により前記各電池ブロックの残存容量を算出する残存容量算出処理を実行し、前記検索処理及び前記容量均等化処理において、前記各電池ブロックの電圧に代えて前記各電池ブロックの残存容量に基づいて前記第1の電池ブロック及び前記第2の電池ブロックを定め、又は、前記第1の電池ブロック及び前記第2の電池ブロックを定め、又は、前記第1の直列電池ブロック群及び前記第2の直列電池ブロック群を定め、又は、残存容量が高い電池ブロックを含む直列電池ブロック群を含む閉ループによる放電回路を形成することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  6. 前記各電池ブロックの温度を検出する温度検出部を更に有し、前記制御部が前記残存容量算出処理において前記各電池ブロックの温度を残存容量を算出する算出処理のパラメータとして使用することを特徴とする、請求項5に記載の容量均等化装置。
  7. 前記制御部が、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧又は残存容量が所定の閾値より高い場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  8. 前記制御部が、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧又は残存容量が所定の閾値より低い場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  9. 前記制御部が、前記各電池ブロックの電圧又は残存容量のばらつきの大きさが所定の閾値より大きい場合に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  10. 前記二次電池がニッケル−金属水素化物電池であることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  11. 前記組電池の電圧によって負荷を駆動し前記組電池と前記負荷との間に挿入接続されるリレーを有する電動車両に搭載され、
    前記各電池ブロックの電圧又は残存容量を記憶する記憶部を更に有し、
    前記制御部は前記リレーがオフからオンに切り替わる時に、前記電圧測定処理に代え、前記リレーが前回オンからオフに切り替わった時の前記各電池ブロックの電圧又は残存容量を前記記憶部から読み出すことを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置。
  12. 前記組電池の電圧によって負荷を駆動し前記組電池と前記負荷との間に挿入接続されるリレーを有する電動車両に搭載され、
    前記制御部は、前記リレーがオフの時に前記容量均等化処理を行うことを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれかの請求項に記載の容量均等化装置
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