JP4115837B2 - 照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法およびシステム - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、必ずしも制御されてはいない光によって照射された場面の新しいオブジェクトを検出する場合において、前記場面が、連続した画像を提供することのできる、ビデオカメラなどの少なくとも1つのセンサーによって監視されている時に照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法およびシステム関する。
【背景技術】
【0002】
単一のカメラからオブジェクトを検出する従来の方法では、長期にわたって得られた画像の平均値によって具体化する基準画像が形成される。オブジェクトは、画像と基準画像の間の差に閾値を適用することによって検出される。大きな差はオブジェクトの存在を示す。
【0003】
2つの主要な理由により、制御されない光によって照射された場面の場合、この従来の方法は適切でない。第1の理由は、照射条件が制御されていないので、どのような光の変化でも画像の変化を誘発し、誤検出を誘発するということである。第2の理由は、この方法が、影または光点までも新しいオブジェクトとして検出するということである。
【0004】
No.99/16124で1999年12月21日に出願され、No.FR2802653で2001年6月22日に公告された、Poseidonによる「Method and system fordetecting an object against abackground」という名称の、以下でKernel4技術と称する特許出願は、立体原理に基づく方法およびシステムを記載している。これは、本物のオブジェクトから陰影現象を区別しながら、照射条件とは独立してオブジェクトを検出することができる。しかしその演算のためには、少なくとも2台のカメラを使用することが必要である。
【特許文献】
FR2802653
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
提起された問題は、必ずしも制御されてはいない光、すなわち人工照明または採光によって提供された光によって照射された場面の新しいオブジェクトを検出することであり、この場面は、連続した画像を提供することのできる、ビデオカメラなどの少なくとも1つのセンサーによって監視されている。
本発明者らの知る限り、従来技術は、この問題に対する完全な、または満足な解決を含んでいない。
本発明において解決しようとする課題は、1台のカメラで本物のオブジェクトから陰影現象を区別しながら、照射条件とは独立してオブジェクトを検出する方法およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法およびシステムにおいては、境界面を持つ場面に隣接し、オブジェクトを偏光フィルタを介して連続した画像を検出する検出手段と、この検出手段の出力信号を処理するデジタル化手段と、デジタル化した信号を処理するためのメモリとプロセッサを備えるコンピュータを備えるシステムを使い、
連続する瞬間を電気信号の形で前記画像を前記検出手段で検出し、作成する段階と、
連続する瞬間を、獲得した電気信号を前記デジタル化手段でデジタル化し、デジタル画像データ、特にピクセルを作成する段階と、
前記コンピュータで前記デジタル画像データを格納する段階と、
前記コンピュータでオブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化を評価する段階とで構成され、
人工照明または採光によって提供され、必ずしも制御されていない光によって照射された場面(3)の新しいオブジェクト(1)を検出する方法であって、
前記オブジェクト(1)の特性と、このオブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する段階が、照射条件に依存しないことと、光点とオブジェクト(1)の間のベースラインまたはカロットの少なくとも一方を前記画像から抽出する段階を含むようにした。
【0007】
また、本発明の照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法およびシステムにおいては、1つまたは複数のベースラインを(本発明の趣旨の範囲内で)各ピクセルに関連付ける段階と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1を通して定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N1を数える段階であって、
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる段階と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N2を数える段階であって、
前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化されないと考えられる段階と、
判定条件、
条件1:前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されない、
条件2:前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されない、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する段階と、
ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインにおける変化の回数N3を数える段階であって、
変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルに変化が生じたと考えられる段階と、
ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクト(1)が出現したか否かを検出する段階を含むことも考えられる。
【0008】
更に、本発明の照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法およびシステムにおいては、前記オブジェクト(1)の疑わしい軌道または移動がある場合には、警報手段を作動させる段階をさらに含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出することなども考えられる。
【0009】
本発明における語彙の定義について説明する。
使用される技術用語に関して以下で説明する定義を、図1a、1b、1c、2a、2b、2c、3a、3b、4a、4b、および5を参照して例によって示す。これらの図面は、ピクセルの値が上に示されているピクセルのグリッドから構成された画像を表している。
【0010】
次に、画像、グリッド、ピクセル、ピクセル値について説明する。
ピクセルとは、画像の一般的には等辺等角のグリッドを作成することによって得られる前記画像の基本的なゾーンのことであると定義される。画像が、ビデオカメラまたは端末または音響カメラなどのセンサーから発信されている場合、一般的に値はこのピクセルに割り当てることができる。すなわち、ビデオ画像に対しては色または中間調レベル、またはサーマルカメラに対しては温度である。
【0011】
更に、ひとつの例について説明する:
図1aは画像101を表している(人物と木によって表される)。図1bは、この画像の上にピクセル103のグリッド102が重ね合わされたものである。図1cは、ピクセルの値を上に示したグリッドを示している。
【0012】
以下に、隣接ピクセルについて説明する。
グリッドの2つのピクセルは、それらのエッジまたは角が接触している場合は隣接であると称される。
【0013】
以下に、グリッドの経路について説明する。
グリッドの経路は、各ピクセルが(順序付けの方向で)次のピクセルに隣接しているピクセルの順序付けられた有限集合である。経路のサイズは、その経路を構成するピクセル数で与えられる。
【0014】
以下に、結合されたピクセルについて説明する。
一方で始まりもう一方で終了する最短経路のサイズが指定されたピクセル数よりも小さい場合、2つのピクセルは結合されていると称される。
【0015】
以下に、ピクセルの連結集合について説明する。
一方で始まりもう一方で終了する経路が集合のピクセルの対ごとに存在し、その経路がその集合のピクセルから構成されている場合、そのピクセルの集合は連結されていると称される。
【0016】
次に、他の例について説明する:
図2aは、16個のピクセル203のグリッド202を表している。この中で3つのピクセルを特にA、B、Cと示す。ピクセルAとBが隣接しており、ピクセルBとCが隣接していることが理解できる。したがって、これらのピクセルをリンクする経路(A→B→C)が存在する。したがって、ピクセルの集合{A、B、C}は連結されている。
【0017】
図2bも、文字AからPで示される16個のピクセル203のグリッド202を表している。ピクセルの集合{A、B、C、E、F、I}が選択されると、ピクセルAとBは隣接しており、ピクセルBとCは隣接しており、また以下同様であることが理解できる。したがって、経路A→B→C→とC→B→F→E→Iが存在する。この集合のピクセルの各対は、その集合に属するピクセルの経路によってリンクされており、したがってピクセルの集合{A、B、C、E、F、I}は連結されている。
【0018】
図2cは、ピクセルの集合{A、C、F、N、P}が選択された状態の図2bと同じグリッド202を示す。ピクセルA、CおよびFをリンクする経路A→C→Fは存在するが、この集合に属し、NとPをリンクするか、またはNからAにリンクするピクセルの経路は存在しない。ピクセルの集合{A、C、F、N、P}は連結されていない。反対に、集合{A、C、F}は連結されている。
【0019】
以下に、集合に隣接するピクセルについて説明する。
ある集合に属さないピクセルは、その集合に属する少なくとも1つのピクセルに結合されている場合は、その集合に隣接すると称される。
【0020】
以下に、カロットについて説明する。
正(または負)のカロットは、その値が所定の値よりも大きく(または小さく)、以下の条件を満たすピクセルの連結集合であると定義される。
【0021】
この集合に隣接した(その集合のメンバーではない)ピクセルの値がこの所定値以下(または以上)であり、
その結果、この集合内に位置するピクセルの値がこの集合に隣接したピクセルの値以上(または以下)である。
【0022】
カロットは、正のカロットまたは負のカロットと称される。
【0023】
以下に、カロットのレベルについて説明する。
カロットのレベルはこの所定値であると定義される。
【0024】
以下に、第2実施例について説明する:
図3a、3b、3c、および3dは、それぞれの値を上に示したピクセル303のグリッド302から構成される画像を表している。
【0025】
図3aは、(太線305内部304の)4個のピクセルの集合を表している。この集合は以下の特性を有する。
【0026】
所与の定義の趣旨の範囲内で連結されており、
この集合のすべてのピクセルの値は1よりも大きく、
この集合に隣接する(12個の)ピクセルの一部は1よりも大きな値を有する。
【0027】
したがって、問題のピクセルの集合はレベル1以上のカロットではない。
【0028】
反対に、このピクセルの集合は以下の特性を有する。
【0029】
所与の定義の趣旨の範囲内で連結されており、
この集合のすべてのピクセルの値は2よりも大きく、
この集合に結合する(12個の)ピクセルのすべてが2以下の値を有する。
【0030】
したがって、このピクセルの集合はレベル2の正のカロットである。
【0031】
図3bは、以下の特性を有する8個のピクセルの集合306を表している。
【0032】
所与の定義の趣旨の範囲内で連結されており、
この集合のすべてのピクセルの値は1よりも大きく、
この集合に結合される(18個の)ピクセルのすべてが1以下の値を有する。
【0033】
したがって、問題のピクセルの集合はレベル1以上のカロットである。
【0034】
図4aは、ピクセル403のグリッド402を表している。このグリッド402内では、2つのゾーン404aと404bに分類される10個のピクセルの集合404を太線405が分離している。ピクセルのこの集合404は以下の特性を有する。
【0035】
所与の定義の趣旨の範囲内では連結されておらず、
すべてのピクセルの値は1よりも大きく、
この集合に隣接される(25個の)ピクセルのすべてが1以下の値を有する。
【0036】
したがって、この太線で分離された集合の10個のピクセルはレベル1の正のカロットを含まない。
【0037】
図4bは、以下の特性を有する12個のピクセルの集合406を表している。
【0038】
所与の定義の趣旨の範囲内で連結されており、
このピクセルの値のすべてが1よりも大きいわけではなく、
この集合に結合された(24個の)ピクセルのすべてが1以下の値を有する。
【0039】
したがって、問題のピクセルの集合はレベル1の正のカロットではない。
【0040】
以下に、カロットに関連付けられた1つ以上の特徴について説明する。
カロットに関連付けられた1つまたは複数の特徴は、事前定義された算術と論理演算の少なくとも一方によってカロットのピクセルの値とグリッドの少なくとも一方でのピクセルの位置とカロットの少なくとも一方のレベルから得られる1つまたは複数の値であると定義される。
【0040】
たとえば、算術演算は、カロットの各ピクセルの値の間の差の和と、カロットのレベルと、あるいはこのカロットのサイズ(ピクセル数)を使用して成立させることができる。
【0041】
具体化されたカロットについて説明する。
具体化されたカロットは、その関連付けられた特徴が指定値域にあるカロットであると定義される。
【0043】
ピクセルに関連付けられたベースラインについて説明する。
ピクセルに関連付けられたベースラインは、所定の算術と論理演算の少なくとも一方によってこのピクセルの値から、またそこに結合されたピクセルの値から得られる2進値(すなわち、0または1)またはブール値(すなわち、真または偽、この場合、真は1に対応し偽は0に対応するという条件が使用される)であると定義される。
【0042】
以下に、図5における例について説明する:
図5は、9個のピクセル503のグリッド502を表す。ここで1つのピクセルは値4を有しており、記号504で表されている。このピクセル504は、それぞれの値が1、2、3、4、5、6、7、8であるピクセルA、B、C、D、E、F、G、Hで囲まれている。
【0043】
結合されたピクセルの定義に対する最大経路長として2が選択された場合、ピクセル504には以下のベースラインPa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pg、Phを関連付けることができる。
【0044】
Pa:→テストの論理的な結果:Xの値はAの値よりも大きい。
【0045】
Pb:→テストの論理的な結果:Xの値はBの値よりも大きい。
【0046】
C、D、E、F、G、Hに関しても同様である。
【0047】
可能な値がそれぞれ1と0とも表記できる「真」と「偽」であるベースラインPa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pf、Pg、Phが得られる。
【0048】
以下に、具体化されたベースラインについて説明する。
値が1に等しい場合、ベースラインは具体化されると考えられる。
【0049】
上記の例の場合、以下のテーブルが得られる。
【0052】
Pa:偽 ←→ 0:ベースラインは具体化されていない。
【0053】
Pb:偽 ←→ 0:ベースラインは具体化されていない。
【0054】
Pc:偽 ←→ 0:ベースラインは具体化されていない。
【0055】
Pd:偽 ←→ 0:ベースラインは具体化されていない。
【0056】
Pe:真 ←→ 1:ベースラインは具体化されている。
【0057】
Pf:真 ←→ 1:ベースラインは具体化されている。
【0058】
Pg:真 ←→ 1:ベースラインは具体化されている。
【0059】
Ph:真 ←→ 1:ベースラインは具体化されている。
【0050】
本発明は、必ずしも制御されてはいない光によって照射された場面の新しいオブジェクトを検出する方法であって、この場面が、連続した画像を提供することのできる、ビデオカメラなどの少なくとも1つのセンサーによって監視されている方法に関する。本発明の趣旨の範囲内で、必ずしも制御されてはいない光とは、人工照明または採光によって提供された光であると定義される。本発明による方法は複数の段階を含んでいる。本発明は、
連続する瞬間に電気信号の形で前記画像を検出し、作成する段階と、
連続する瞬間に、獲得した電気信号をデジタル化し、デジタル画像データ、特にピクセルを作成する段階と、
前記デジタル画像データを格納する段階と、
オブジェクトの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する段階とを含む。
【0061】
オブジェクトの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する前記段階は、照射条件にあまり敏感でなく、光点とオブジェクトの間を効率的に区別するために使用するのに適したベースラインとカロットの少なくとも一方を、前記連続した画像から抽出する段階を含む。
【発明の効果】
【0051】
本発明によって、必ずしも制御されてはいない光、すなわち人工照明または採光によって提供された光によって照射された場面の新しいオブジェクトを検出し、連続した画像を提供することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下に、第1実施形態1について説明する:
本発明の第1の実施形態によれば、前記方法は、
1つまたは複数のベースラインを(本発明の趣旨の範囲内で)各ピクセルに関連付ける段階と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1を通して定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N1を数える段階と
を含むことが好ましい。
【0053】
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる。
【0054】
前記方法は、各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N2を数える段階も含む。前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化されないと考えられる。
【0055】
前記方法は、判定条件として、
前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されないという条件、
前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する段階も含む。
【0056】
前記方法は、ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインにおける変化の回数N3を数える段階も含む。変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルに変化が生じたと考えられる。
【0057】
前記方法は、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する段階も含む。
【0058】
本発明の方法は、前記オブジェクトの疑わしい軌道または移動がある場合には、警報手段を作動させる段階も含むと有利である。
【0059】
本発明の第2の実施形態によれば、前記方法は、
1つまたは複数の特徴を前記カロットに関連付ける段階と、
特徴が閾値を超えているカロットを選択する段階と、
ピクセルごとに、時間枠T1中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1を数える段階と
を含むことが好ましい。
【0060】
前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1が閾値S1を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中には存在しないと考えられる。
【0061】
前記方法は、ピクセルごとに、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N2を数える段階も含む。前記ピクセルが前記カロットに属する回数N2が閾値S2を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中には存在しないと考えられる。
【0062】
この方法は、判定条件として、
条件1:前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在し、かつ通常は時間枠T2中には存在しないという条件、
条件2:前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在し、かつ通常は時間枠T1中には存在しないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに変化が生じたか否かを判定する段階も含む。
【0063】
前記方法は、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを検出することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する段階も含む。
【0064】
この方法は、前記オブジェクトの疑わしい軌道または移動がある場合には、警報手段を作動させる段階も含むと有利である。
【0065】
以下にシステムについて説明する。
本発明は、必ずしも制御されてはいない光によって照射された場面で新しいオブジェクトを検出するシステムであって、この場面が、ビデオカメラなどの少なくとも1つのセンサーによって連続した画像を提供することのできる全てのシステムに関する。本発明の趣旨の範囲内で、必ずしも制御されてはいない光とは、人工照明または採光による自然光であると定義される。
【0066】
本発明のシステムは、
連続する瞬間に電気信号の形で前記画像を検出し、作成する手段と、
連続する瞬間に、デジタル画像データ、特にピクセルを作成するために、獲得した電気信号をデジタル化する手段と、
前記デジタル画像データを格納する手段と、
オブジェクトの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する手段とを含む。
【0078】
オブジェクトの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する手段は、照射条件にあまり敏感でなく、光点とオブジェクトの間を効率的に区別するために使用するのに適したベースラインとカロットの少なくとも一方を、前記連続した画像から抽出する情報処理手段を含む。
【0067】
システムの形態1について説明する:
第1の実施形態によれば、このシステムは、
1つまたは複数のベースラインを(本発明の趣旨の範囲内で)各ピクセルに関連付ける関連付け手段と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1を通して定期的な時間間隔dtで、各ピクセルが具体化された回数N1を数える第1の計数手段と
を含むことが好ましい。
【0068】
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる。
【0069】
このシステムは、各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N2を数える第2の計数手段も含んでいる。前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化されないと考えられる。
【0070】
このシステムは、判定条件として、
条件1:前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されないという条件、
条件2:前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する判別手段も含む。
【0071】
このシステムは、ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインにおける変化の回数N3を数える第3の計数手段も含む。変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルに変化が生じたと考えられる。
【0072】
このシステムは、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する検出手段も含む。
【0073】
この第1の実施形態(形態1)の場合、このシステムは、前記オブジェクトの疑わしい軌道または移動がある場合には、警報信号を作動させる警報手段も含むと有利である。
【0074】
システムの形態2について説明する:
第2の実施形態によれば、このシステムは、
1つまたは複数の特徴を前記カロットに関連付ける関連付け手段と、
特徴が閾値を超えているカロットを選択する選択手段と、
ピクセルごとに、時間枠T1中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1を数える第4の計数手段と
を含むことが好ましい。
【0075】
前記ピクセルが前記カロットに属する回数N1が閾値S1を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中には存在しないと考えられる。
【0076】
このシステムは、ピクセルごとに、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N2を数える第5の計数手段も含む。前記ピクセルが前記カロットに属する回数N2が閾値S2を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中には存在しないと考えられる。
【0077】
このシステムは、判定条件、
条件1:前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に存在し、かつ通常は時間枠T2中には存在しない、
条件2:前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在し、かつ通常は時間枠T1中には存在しない、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに変化が生じたか否かを判定する判別手段も含む。
【0078】
このシステムは、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを検出することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する検出手段も含む。
【0079】
このシステムは、前記オブジェクトの疑わしい軌道または移動がある場合には、警報信号を作動させる警報手段も含むと有利である。
【0080】
本発明の他の特徴および利点は、本発明を限定するのではなく説明するための例として提供される本発明の実施形態の説明を読み、また以下を読むことによって明らかになろう。
【0081】
図6には、本発明による方法を使用することによってオブジェクトの検出を可能にするシステムの全体図が示されている。
図7には、このシステムのさまざまな部分と、前記部分間のさまざまな相互作用の全体的組織図が示されている。
【0082】
本発明で説明する実施形態では、この方法およびこのシステムの目的は、少なくとも3秒間は相対的に定常な新しいオブジェクトの存在を検出することである。オブジェクトが画像内である区間内に含まれるピクセル数を占めるという意味で、求められているオブジェクトは、画像内でピクセルBの2つの数と数の間に含まれるサイズを有すると仮定される。この区間は、テストによって経験的に決定される。
【0083】
説明した実施例の閾値は、画像内のオブジェクトのサイズとそのコントラストである、求められているオブジェクトの特性を反映するように選択されたものである。
【0084】
次に、本願による方法を使用してオブジェクトを検出するシステムの全体図を表す図6について説明する。
【0085】
このシステムの目的は、新しいオブジェクト1、特に水面下に、あるいは境界面2でスイミングプールに位置する泳者を検出することである。場面3は、必ずしも制御されてはいない光によって照射されている。
【0086】
検出手段、特にCDDタイプのビデオカメラなどのセンサーの組み立ては、オブジェクト1が位置する監視ゾーン3の連続したビデオ画像を連続する瞬間に作成する。これらの画像は電気信号によって表される。少なくとも部分的には、光の反射を除去するために偏光フィルター8を使用すると有利である。
【0087】
各ビデオ画像に対応するデータ、特にピクセル値を得るために、デジタル化手段6は(特にCDD画像デジタル化ボード)は、前記信号のデジタル化を可能にする。
【0088】
最後に、前記データの処理手段、特にメモリ7aとプロセッサ7bとを備えるコンピュータ7は、次に説明する方法によって達成されるべき新しいオブジェクトの区別を可能にする。デジタル画像データはメモリ7aに格納される。プロセッサ7bには、オブジェクの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する手段が装備されている。
【0101】
オブジェクトの性質と、オブジェクトの軌道および姿勢の変化とを評価する前記手段には、前記連続した画像から、照射条件にあまり敏感でなく、光点とオブジェクトの間を効率的に区別するために使用するのに適したベースラインとカロットの少なくとも一方を抽出する情報処理手段が装備されている。
【0089】
次に、図7は、このシステムの構成部分間のさまざまな相互作用の全体的な流れを示している。
【0090】
以下で説明する第2の形態に排反しない第1の実施形態(形態1)によると、前記システムのプロセッサ7bは、
1つまたは複数のベースラインを各ピクセルに関連付ける(本発明の趣旨の範囲内で)関連付け手段701と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1全体の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N1を数えるための、クロック704に関連付けられた第1の計数手段702とを含んでいる。
【0091】
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる。
【0092】
前記システムのプロセッサ7bも、第1の計数手段と同じであってよい第2の計数手段703を含む。クロック704に関連付けられたこれらの第2の計数手段703は、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、各ベースラインが具体化された回数N2を数える。前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化はされないと考えられる。
【0093】
前記システムのプロセッサ7bは、判定条件、
条件1:前記ベースラインが、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されない、
条件2:前記ベースラインが、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されない、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する判別手段708も含む。判別手段708は上記事項を判定する。
【0094】
このシステムのプロセッサ7bは、第1と第2の計数手段と同じであってよい第3の計数手段705も含む。クロック704に関連付けられている第3の計数手段705は、ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインの変化の回数N3を数える。変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルには変化が生じたと考えられる。
【0095】
このシステムのプロセッサ7bは、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する検出手段706も含む。
【0096】
次に、第2の実施形態(形態2で示す)について説明する。第1の実施形態に排反しないこの第2の実施形態は、同じ要素を使用して動作することができる。これらは、説明の残りと同じ数字記号で表す。
【0097】
第2の実施形態によれば、前記システムのプロセッサ7bは、1つまたは複数の特徴をカロットに関連付ける関連付け手段701を含む。プロセッサ7bは、閾値を超える特徴を有するカロットを選択する選択手段701aを含む。プロセッサ7bは、ピクセルごとに、時間枠T1中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記カロットに属する回数N1を数えるための、クロック704に関連付けられた第4の計数手段702、703、705も含む。前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1が閾値S1を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中には存在しないと考えられる。前記システムのプロセッサ7bは、ピクセルごとに、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N2を数えるための、クロック704に関連付けられた第5の計数手段702、703、705も含む。前記ピクセルが前記カロットに属する回数N2が閾値S2を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中には存在しないと考えられる。前記システムのプロセッサ7bは、判定条件として、
条件1:前記ピクセルが、通常は時間枠T1中に存在し、かつ通常は時間枠T2中には存在しないという条件と、
条件2:前記ピクセルが、通常は時間枠T2中に存在し、かつ通常は時間枠T1中には存在しないという条件と、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルで変化が生じたか否かを判定する判別手段708も含む。判別手段は上記事項を判定する。
【0098】
前記システムのプロセッサ7bは、ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを検出することによって、新しいオブジェクトが出現したか否かを検出する検出手段706も含む。
【0099】
第1の実施形態と第2の実施形態の両方で、このシステムのプロセッサ7bは、前記オブジェクトの疑わしい軌道または移動がある場合、警報信号を作動させる警報手段707も含む。
【0100】
図3aおよび4aを参照しながら以下で説明する実施形態では、少なくとも3秒間は相対的に定常な新しいオブジェクトの存在を検出する方法は、形態1および2の概念を同時に使用する。
【0101】
実際に、ピクセルに関連付けられたベースラインとして(上記説明の趣旨の範囲内で)以下の2つのベースライン、すなわち正型の有意のカロットの存在と負型の有意のカロットの存在が使用される。正型の有意のカロットの存在と負型の有意のカロットの存在を定義するために、以下の特徴が使用される。
【0102】
面積(カロットのピクセル数)は3より大きく10より小さい数でなければならない。したがって、画像内の小さすぎず大きすぎないオブジェクトだけが検討される。カロットの各ピクセルの値とカロットのレベルとの間の差の合計の絶対値と定義される「ボリューム」は、6よりも大きくなければならない。この方法では、十分に対照的なオブジェクトだけが対象である。
【0103】
カメラ4によって作成された信号は、それ自体が知られている方法で、デジタル化ボード6と、メモリ7aおよびプロセッサ7bを装備したコンピュータ7とを使用して毎秒ごとにデジタル化される。すべての正のカロットと負のカロットが検査されたが、有意のカロットだけが保存される。したがって、有意のカロットに属するピクセルでは2つのベースラインの少なくとも1つが具体化される。
【0104】
本実施形態の趣旨の範囲内で、ベースラインが関連付けられているピクセルが正型の有意のカロット、または負型の有意のカロットに属している場合に限り、ベースラインが具体化されると考えられる。
【0105】
たとえば、図3aに示すデジタル化された画像は、以下の正のカロットを含んでいる。
【0106】
値が4である単一ピクセルによって構成されたレベル3のカロット。その周辺の値は1である。これはレベル3のカロットより周辺の値が小さいので、これは有意ではない。
【0107】
図3aで境界線が太線で強調表示されたレベル2のカロット。その面積は4であり、ボリュームは5である。ボリューム+が6よりも小さいので、これは有意ではない。
【0108】
一例として、図4aに示したデジタル化画像は、以下の正のカロット、すなわち2つの太線の境界線で囲まれた2つのレベル1のカロットを含んでいる。これらのうちの一方(右側)は2個のピクセルの面積を有しており、したがって有意ではない。もう一方は、8個のピクセルの面積と、13の体積を有している。したがって、これは有意である。
【0109】
したがって、図4aに示した画像は、単一の正型の有意のカロットだけを含んでいる。同様に、負型の有意のカロットの検査も、同様であるが本図には示されていない。図4aの左側にある太線の境界線で囲まれた8個のピクセルは、したがって少なくとも1つの具体化されたベースラインを含んでいる唯一のピクセルである。
【0110】
ピクセルごとに、それらのベースラインの過去10秒間の具体化の履歴は、メモリに格納されている。この履歴に基づいて、ピクセルのそれぞれの各ベースラインが過去10秒間と、過去3秒間に具体化された回数が数えられる。ピクセルで、ベースラインが、通常は過去10秒間に具体化されるが(または通常は具体化されないが)、具体化の回数は過去3秒間の過半数を占めていない(または過半数を占めている)場合、このピクセルでは変化が生じたと考えられる。
【0111】
この方法で、変化が生じたピクセルのマッピングがメモリで設定される。そのようなピクセルの連結集合は、画像内のサイズがその集合に存在するピクセル数で与えられる新しいオブジェクトの存在を示す。
【0112】
そのような集合のサイズが3個のピクセルを超え、10個のピクセルを超えない場合には新しいオブジェクトを検出したことになり、前記新しいオブジェクトは過去3秒間に相対的に定常であり、サイズが指定された間隔内であったことになる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理を説明するための図である。
【図3】本発明の原理を説明するための図である。
【図4】本発明の原理を説明するための図である。
【図5】本発明の原理を説明するための図である。
【図6】本発明のシステムの全体図を示す図である。
【図7】本発明のシステムの部分間のさまざまな相互作用を示す全体的組織図である。
【符号の説明】
【0114】
1…ハンドスキャナ、
Claims (8)
- 境界面を持つ場面に隣接し、オブジェクトを偏光フィルタを介して連続した画像を検出する検出手段と、この検出手段の出力信号を処理するデジタル化手段と、デジタル化した信号を処理するためのメモリとプロセッサを備えるコンピュータを備えるシステムを使い、
連続する瞬間を電気信号の形で前記画像を前記検出手段で検出し、作成する段階と、
連続する瞬間を、獲得した電気信号を前記デジタル化手段でデジタル化し、デジタル画像データ、特にピクセルを作成する段階と、
前記コンピュータで前記デジタル画像データを格納する段階と、
前記コンピュータでオブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化を評価する段階とで構成され、
人工照明または採光によって提供され、必ずしも制御されていない光によって照射された場面(3)の新しいオブジェクト(1)を検出する方法であって、
前記オブジェクト(1)の特性と、このオブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する段階が、照射条件に依存しないことと、光点とオブジェクト(1)の間のベースラインと、カロットの少なくとも一方を前記画像から抽出する段階を含む方法において、この方法が、
1つまたは複数のベースラインを(本発明の趣旨の範囲内で)各ピクセルに関連付ける段階と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1を通して定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N1を数える段階であって、
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる段階と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N2を数える段階であって、
前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化されないと考えられる段階と、
判定条件として、
前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されないという条件、
前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する段階と、
ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインにおける変化の回数N3を数える段階であって、
変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルに変化が生じたと考えられる段階と、
ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクト(1)が出現したか否かを検出する段階を含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。 - 請求項1に記載の照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法において、
前記オブジェクト(1)の疑わしい軌道または移動がある場合には、警報手段を作動させる段階をさらに含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。
ことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。 - 境界面を持つ場面に隣接し、オブジェクトを偏光フィルタを介して連続した画像を検出する検出手段と、この検出手段の出力信号を処理するデジタル化手段と、デジタル化した信号を処理するためのメモリとプロセッサを備えるコンピュータを備えるシステムを使い、
連続する瞬間を電気信号の形で前記画像を前記検出手段で検出し、作成する段階と、
連続する瞬間を、獲得した電気信号を前記デジタル化手段でデジタル化し、デジタル画像データ、特にピクセルを作成する段階と、
前記コンピュータで前記デジタル画像データを格納する段階と、
前記コンピュータでオブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化を評価する段階とで構成され、
人工照明または採光によって提供され、必ずしも制御されていない光によって照射された場面(3)の新しいオブジェクト(1)を検出する方法であって、
前記オブジェクト(1)の特性と、このオブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する段階が、照射条件に依存しないことと、光点とオブジェクト(1)の間のベースラインと、カロットの少なくとも一方を前記画像から抽出する段階を含む方法において、この方法が、
1つまたは複数の特徴を前記カロットに関連付ける段階と、
特徴が閾値を超えているカロットを選択する段階と、
ピクセルごとに、時間枠T1中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1を数える段階であって、
前記ピクセルが前記カロットに属する回数N1が閾値S1を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中には存在しないと考えられる段階と、
ピクセルごとに、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N2を数える段階であって、
前記ピクセルが前記カロットに属する回数N2が閾値S2を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中には存在しないと考えられる段階と、
判定条件として、
前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在し、かつ通常は時間枠T2中には存在しないという条件、
前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在し、かつ通常は時間枠T1中には存在しないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに変化が生じたか否かを判定する段階と、
ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを検出することによって、新しいオブジェクト(1)が出現したか否かを検出する段階と
を含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。 - 請求項3に記載の照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法において、
前記オブジェクト(1)の疑わしい軌道または移動がある場合には、警報手段を作動させる段階をさらに含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。
ことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出する方法。 - 人工照明または採光によって提供された、必ずしも制御されてはいない光によって照射された場面(3)で新しいオブジェクト(1)を検出し、前記場面は、連続した画像を提供することのできる、ビデオカメラによって監視されているシステムにおいて、
連続する瞬間に電気信号の形で前記画像を検出し、作成する検出手段としてのビデオカメラ(4)と、
連続する瞬間に、デジタル画像データ、特にピクセルを作成するために、獲得した電気信号をデジタル化する手段(6)と、
前記デジタル画像データを格納する手段(7a)と、
オブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する評価手段(7、7a、7b)とで構成された照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステムにおいて、
前記オブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する前記評価手段(7、7a、7b)が、照射条件にあまり敏感でなく、
該評価手段(7、7a、7b)が、光点とオブジェクト(1)の間を効率的に区別するために使用するのに適したベースラインと、カロットの少なくとも一方を、前記連続した画像から情報処理により抽出するシステムにおいて、
このシステムは、1つまたは複数のベースラインを(本発明の趣旨の範囲内で)各ピクセルに関連付ける関連付け手段(701)と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、時間枠T1を通して定期的な時間間隔dtで、各ピクセルが具体化された回数N1を数える第1の計数手段(702)であって、
ベースラインが具体化された回数N1が閾値S1を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T1中には具体化されないと考えられる第1の計数手段(702)と、
各ピクセルおよび前記ピクセルに関連付けられた各ベースラインに対して、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、各ベースラインが具体化された回数N2を数える第2の計数手段(703)であって、
前記ベースラインが具体化された回数N2が閾値S2を超える場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化されると考えられ、反対の場合、前記ベースラインは、通常は時間枠T2中には具体化されないと考えられる第2の計数手段(703)と、
判定条件として、
前記ベースラインは、通常は時間枠T1中に具体化され、かつ通常は時間枠T2中には具体化されないという条件、
前記ベースラインは、通常は時間枠T2中に具体化され、かつ通常は時間枠T1中には具体化されないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに関連付けられたベースラインに変化が生じたか否かを判定する判別手段(708)と、
ピクセルごとに、前記ピクセルに関連付けられたベースラインにおける変化の回数N3を数える第3の計数手段(705)であって、
変化の回数N3が、具体的には前記ピクセルに関連付けられたベースラインの数の半分に等しい閾値S3を超える場合、前記ピクセルに変化が生じたと考えられる第3の計数手段(705)と、
ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを判定することによって、新しいオブジェクト(1)が出現したか否かを検出する検出手段(706)と
を含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステム。 - 請求項5に記載の照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステムにおいて、
前記オブジェクト(1)の疑わしい軌道または移動がある場合には、警報信号を作動させる警報手段(707)をさらに含む
ことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステム。 - 人工照明または採光によって提供された、必ずしも制御されてはいない光によって照射された場面(3)で新しいオブジェクト(1)を検出し、前記場面は、連続した画像を提供することのできる、ビデオカメラによって監視されているシステムにおいて、
連続する瞬間に電気信号の形で前記画像を検出し、作成する検出手段としてのビデオカメラ(4)と、
連続する瞬間に、デジタル画像データ、特にピクセルを作成するために、獲得した電気信号をデジタル化する手段(6)と、
前記デジタル画像データを格納する手段(7a)と、
オブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する評価手段(7、7a、7b)とで構成された照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステムにおいて、
前記オブジェクト(1)の性質と、オブジェクト(1)の軌道および姿勢の変化とを評価する前記評価手段(7、7a、7b)が、照射条件にあまり敏感でなく、
該評価手段(7、7a、7b)が、光点とオブジェクト(1)の間を効率的に区別するために使用するのに適したベースラインと、カロットの少なくとも一方を、前記連続した画像から情報処理により抽出するシステムにおいて、
このシステムが、
1つまたは複数の特徴を前記カロットに関連付ける関連付け手段(701)と、
特徴が閾値を超えているカロットを選択する選択手段(701a)と、
ピクセルごとに、時間枠T1中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N1を数える第4の計数手段(702、703、705)であって、
前記ピクセルが前記カロットに属する回数N1が閾値S1を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T1中には存在しないと考えられる第4の計数手段(702、703、705)とを含み、
前記システムが、ピクセルごとに、T1よりも短くなるように選択された時間枠T2中の定期的な時間間隔dtで、前記ピクセルが前記選択されたカロットに属する回数N2を数える第5の計数手段(702、703、705)であって、
前記ピクセルが前記カロットに属する回数N2が閾値S2を超える場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在すると考えられ、反対の場合、前記ピクセルは、通常は時間枠T2中には存在しないと考えられる第5の計数手段(702、703、705)と、
判定条件として、
前記ピクセルは、通常は時間枠T1中に存在し、かつ通常は時間枠T2中には存在しないという条件、
前記ピクセルは、通常は時間枠T2中に存在し、かつ通常は時間枠T1中には存在しないという条件、
のどちらか一方を適用することによって、ピクセルに変化が生じたか否かを判定する判別手段(708)と、
ピクセルの連結集合に変化が生じたか否かを検出することによって、新しいオブジェクト(1)が出現したか否かを検出する検出手段(706)と
を含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステム。 - 請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載された照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステムにおいて、
前記オブジェクト(1)の疑わしい軌道または移動がある場合には、警報信号を作動させる警報手段(707)をさらに含むことを特徴とする照明された場所の新しいオブジェクトを検出するシステム。
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