JP4114206B2 - 体動検知装置 - Google Patents
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Description
しかし、前記装置では開口部に対するスイッチ作動部の結合力が一定であるため、該結合力が弱い場合には、体力のある被介護者の軽い体動によってスイッチ作動部が抜けてしまうことで不必要に監視装置に信号が送信されてしまい、該結合力が強い場合には、安静を必要とする患者や小児などの微弱な体動を検知できない可能性がある。
(1) 寝具あるいはベッドなどに取り付けられる筐体と、一端が被介護者に取り付けられ他端が筺体に連結されうるスイッチ作動片に取り付けられる連結紐と、前記筺体を監視装置または通信装置に接続しうる接続手段とを有する体動検知装置であって、前記筐体内には前記スイッチ作動片を連結しうる連結手段と、前記スイッチ作動片の有無を検知する検知部材と、前記検知部材からの検知信号を監視装置または通信装置へとつながる接続手段に伝達しうる検知回路とを有し、さらに前記スイッチ作動片と前記連結手段との結合力を調節する手段が設けられてなる体動検知装置、
(2) 前記スイッチ作動片と前記連結手段との結合力を調節する手段は、前記スイッチ作動片内に設けられた磁性体と前記連結手段として筺体内部に設けられた磁石との間の磁力を調節することによるものである(1)記載の体動検知装置、
(3) 前記スイッチ作動片は先端側外周面にオスネジが設けられ、さらに前記オスネジに対応するメスネジを有する非磁性体で形成されたカバー部材が前記スイッチ作動片先端に螺合せしめられ、その螺合の度合いにより前記スイッチ作動片内に設けられた磁性体と前記連結手段として筺体内部に設けられた磁石の距離を変化させることにより磁力が調節されるものである(2)記載の体動検知装置、
(4) 前記スイッチ作動片と前記連結手段の結合力を調節する手段は、前記連結手段として筺体に設けられた開口部と、前記開口部に挿入されるスイッチ作動片との摩擦抵抗を調節することによるものである(1)記載の体動検知装置、
(5) 前記開口部は、筺体から外方向へ突出し、外周面にオスネジが設けられ、かつ突出端部にスリットを有する内筒と、一端の内周面にメスネジを有し、他端に先端側に向かって内径が小さくなるテーパー部を有し、かつ前記第一の筒に螺合により外挿される外筒とからなる筒体で形成され、外筒と内筒との螺合の度合いに応じて内筒の突出端部の内径を変化させることにより、前記筒体に挿入されるスイッチ作動片の摩擦抵抗が調節されるものである(4)記載の体動検知装置、
(6) 前記スイッチ作動片と前記連結手段の結合力を調節する手段は、前記連結手段として筐体に設けられた孔内の突部と、前記孔内に挿入されるスイッチ作動片との係合力を調節することによるものである(1)記載の体動検知装置、
(7) 前記筐体内部には筒状の孔が埋設され、前記孔の側面にはバネにより孔の内部へ突出する突部が設けられ、前記スイッチ作動片にはスイッチ作動片が前記孔内に挿入された際に前記突部と係合しうる凹部が設けられており、前記バネの付勢力を変化させることにより前記突部と前記スイッチ作動片との係合力が調節されるものである(6)記載の体動検知装置
に関する。
本発明の体動検知装置は、寝具あるいはベッドなどに取り付けられる筺体10と、一端が被介護者に取り付けられ他端が筐体10に連結されうるスイッチ作動片21に取り付けられる連結紐20と、該筐体10を監視装置または通信装置に接続しうる接続手段30とを有してなる。
前記筺体10は、前記連結手段11、検知部材12および検出回路13が収納できる限り、小型であることが好ましい。また、該筐体10の材料は、内部に設けられる連結手段11、検知部材12および検知回路13の動作に影響を与えないものであれば特に限定されないが、ABS樹脂などのプラスチックが好ましく用いられる。
前記筐体10は、寝具、ベッドの柱、ベッド近くの壁などに取り付けるための固定具14を有していてもよい。該固定具14としては、例えば図1に示されるような紐の他、壁などに固定するためのネジや、棒に引っかける部材などであってもよい。
該検知手段12で検知された信号は、同じく筐体10内に設けられた検知回路13を通り、監視装置または通信装置へとつながる接続手段30に伝達される。該検知回路13としては、例えば検知手段12と電気的に接続されている導線、抵抗体などからなる。また、該検知回路13上には、筺体10表面で検知信号の伝達をオン、オフする操作を可能とするメインスイッチや、様々な種類の監視装置または通信装置に所定の信号を伝達しうる切り替えスイッチなどの公知の電子部材をさらに備えていてもよい。
前記監視装置または通信装置としては、病院などに設置されているナースコールや、家庭内で用いられるLAN接続回線などがあるが、前記接続手段30はこれらに有線でつながれていても、あるいは無線で電波を発信するものであっても、前記検知信号を監視装置または通信装置に伝達できるものであればよい。該接続手段30には、既存のナースコールボタン31を並列的に接続しうる接続部32が設けられていてもよい。該接続部32としては、分配コネクタなど公知の電気配線部材が用いられる。
前記連結紐20は、さらにその長さを調節できる公知の調節器具23を備えていることが好ましい。この調節器具23により、本発明の体動検知装置をどこに設置しても被介護者の体動を正しく検知しうるような長さに連結紐20を調節して、被介護者とスイッチ作動片21をつなぐことができる。
前記スイッチ作動片21は、被介護者の体動を検知した検知信号を発するスイッチとなるものであるため、軽くて丈夫な材質からなることが好ましく、例えばポリアセタールなどのプラスチックで形成される。その形状は、前記連結手段11の構造に合わせて好ましいものが用いられる。
さらに、本発明の体動検知装置は、前記スイッチ作動片21と前記連結手段11との結合力を調節する手段が設けられている。この結合力を調節する手段は、図2から図4に示されるように連結手段11の態様に合わせて様々なものが用いられる。
前記スイッチ作動片21aの先端側には、外周面にオスネジ212aが設けられ、さらに該オスネジ212aに対応するメスネジ213aを有するカバー部材214aが螺合されている。該カバー部材214aはプラスチックのような非磁性体であり、筐体10内の磁石11aとスイッチ作動片21a内の磁性体211aとの吸引力を阻害しない材質からなるものである。
本実施形態において、前記スイッチ作動片21aと筐体10との連結は、該スイッチ作動片21aが該筐体10の外表面に接触保持されることによるものであるが、前記カバー部材214aが該スイッチ作動片21aに対して浅く螺合している場合、前記磁石11aと磁性体211aの距離は長くなってその磁力は弱まり、その結果該スイッチ作動片21aと連結手段としての磁石11aとの結合力は弱くなる。したがって、後述するように、安静を必要とする患者や小児などの微弱な体動を検知することが可能となる。一方、前記カバー部材214aが前記スイッチ作動片21aに対して深く螺合している場合、前記磁石11aと磁性体211aの距離は短くなってその磁力は強まり、その結果該スイッチ作動片21aと連結手段としての磁石11aとの結合力は強くなる。したがって、後述するように、体力のある被介護者の軽い体動によってスイッチが作動することを防ぐことができる。
本実施形態において、検知手段12としては、筺体10内の磁石11a付近で、スイッチ作動片21a内の磁性体211aの接近による磁力の変化によって作動するリードスイッチ12aが用いられる。すなわち、該スイッチ作動片21aが筐体10に接触保持されているときは、該リードスイッチ12aは作動しないが、該スイッチ作動片21aが筐体10から外れたときは、該リードスイッチ12aが磁力の変化を検知し、検知信号を発する。
スイッチ作動片21bと筐体10との連結は、該スイッチ作動片21bが該筐体10に設けられた筒体11bに摩擦嵌合されることによる。具体的には、該スイッチ作動片21bは前記内筒113bの内径と同じか僅かに小さい外径を有する筒状体であり、筒体11bを構成する内筒113b内に、その先端部が筐体10内に設けられたリミットスイッチ12bの一方の端子121bを押さえて他方の端子122bから離すところまで挿入される。
本実施形態においては、外筒116bが内筒113bに螺合することにより、該内筒113bに設けられたスリット112bが外筒116bのテーパー部115bに押さえられて、該内筒113bの突出端部の内径が小さくなり、該内筒113b内に挿入されるスイッチ作動片21bをより強く押さえることになる。すなわち、前記外筒116bが内筒113bに浅く螺合している場合、前記筒体11bと前記スイッチ作動片21bとの摩擦抵抗は小さくなり、その結果スイッチ作動片21bと連結手段としての筒体11bとの結合力は弱くなる。一方、該外筒116bが内筒113bに深く螺合している場合、該筒体11bと該スイッチ作動片21bとの摩擦抵抗は大きくなり、その結果スイッチ作動片21bと筒体11bとの結合力は強くなる。
ここで、検知手段12としては、上記したようにリミットスイッチ12bが用いられる。前記スイッチ作動片21bが筐体10に摩擦嵌合されているときは、該リミットスイッチ12bは一方の端子121bと他方の端子122bが離れているが、該スイッチ作動片21aが筐体10から外れたときは、前記端子121bと端子122bが接触し、検知信号を発する。
スイッチ作動片21cと筐体10との連結は、該スイッチ作動片21cが該筐体10に設けられた孔11cに摩擦嵌合されることによる。具体的には、該スイッチ作動片21cは該孔11cの内径と同じか僅かに小さい外径を有する筒状体または板状体であり、孔11c内に、その先端部が筐体10内に設けられたリミットスイッチ12cの一方の端子121cを他方の端子122cから離すところまで挿入される。この状態において、スイッチ作動片21cの外表面には、突部112cと係合する溝部211cが設けられていることが好ましい。
本実施形態においては、バネ111cの付勢力が弱いほど該突部112cと該スイッチ作動片21cの溝部211cの係合力は弱く、すなわち該スイッチ作動片21cと連結手段としての孔11cとの結合力は弱くなり、バネ111cの付勢力が強いほどスイッチ作動片21cと孔11cとの結合力は強くなる。検知手段12として用いられるリミットスイッチ12cの動作は、図3に示されるリミットスイッチ12bと同様である。
まず、筐体10をベッドサイドの支柱などに固定具14を用いて固定し、接続手段30を筐体10と監視装置または通信装置の端末40に接続する。この時、必要であればナースコールボタン31を接続具32に接続する。
次に、連結紐20の一端に設けられた介止具22を被介護者の衣服、例えば衣類の裾や襟元に取り付け、他端のスイッチ作動片21を筐体10に連結する。該連結紐20の長さは、被介護者と筐体の位置に応じて、調節器具23によって調節する。該スイッチ作動片21は、筐体10内に設けられた連結手段11による磁力によって筐体10の外表面に接触保持される。該スイッチ作動片21と連結手段11との結合力は、スイッチ作動片21が図2に示されるスイッチ作動片21aの場合はオスネジ212aとメスネジ213aとの螺合の度合いによって、被介護者の状態に応じて調節する。この時、リードスイッチ12aは作動せず、監視状態となる。
監視状態で被介護者が寝具から起き出した場合など、連結紐20が牽引されると、他端に設けられたスイッチ作動片21aが筐体10から外れるとともに、リードスイッチ12aが磁力の変化を検知し、検知信号を発する。該検知信号は、筐体10内の検知回路13から接続手段30を通じて監視装置または通信装置に送信される。
以上の操作は、図3および図4に示される本発明の体動検出装置の他の実施形態においても同様である。
11 連結手段
12 検知手段
13 検知回路
14 固定具
20 連結紐
21 スイッチ作動片
22 介止具
23 調節器具
30 接続手段
32 接続具
Claims (7)
- 寝具あるいはベッドなどに取り付けられる筐体と、一端が被介護者に取り付けられ他端が筺体に連結されうるスイッチ作動片に取り付けられる連結紐と、前記筺体を監視装置または通信装置に接続しうる接続手段とを有する体動検知装置であって、前記筐体内には前記スイッチ作動片を連結しうる連結手段と、前記スイッチ作動片の有無を検知する検知部材と、前記検知部材からの検知信号を監視装置または通信装置へとつながる接続手段に伝達しうる検知回路とを有し、さらに前記スイッチ作動片と前記連結手段との結合力を調節する手段が設けられてなる体動検知装置。
- 前記スイッチ作動片と前記連結手段との結合力を調節する手段は、前記スイッチ作動片内に設けられた磁性体と前記連結手段として筺体内部に設けられた磁石との間の磁力を調節することによるものである請求項1記載の体動検知装置。
- 前記スイッチ作動片は先端側外周面にオスネジが設けられ、さらに前記オスネジに対応するメスネジを有する非磁性体で形成されたカバー部材が前記スイッチ作動片先端に螺合せしめられ、その螺合の度合いにより前記スイッチ作動片内に設けられた磁性体と前記連結手段として筺体内部に設けられた磁石の距離を変化させることにより磁力が調節されるものである請求項2記載の体動検知装置。
- 前記スイッチ作動片と前記連結手段の結合力を調節する手段は、前記連結手段として筺体に設けられた開口部と、前記開口部に挿入されるスイッチ作動片との摩擦抵抗を調節することによるものである請求項1記載の体動検知装置。
- 前記開口部は、筺体から外方向へ突出し、外周面にオスネジが設けられ、かつ突出端部にスリットを有する内筒と、一端の内周面にメスネジを有し、他端に先端側に向かって内径が小さくなるテーパー部を有し、かつ前記第一の筒に螺合により外挿される外筒とからなる筒体で形成され、外筒と内筒との螺合の度合いに応じて内筒の突出端部の内径を変化させることにより、前記筒体に挿入されるスイッチ作動片の摩擦抵抗が調節されるものである請求項4記載の体動検知装置。
- 前記スイッチ作動片と前記連結手段の結合力を調節する手段は、前記連結手段として筐体に設けられた孔内の突部と、前記孔内に挿入されるスイッチ作動片との係合力を調節することによるものである請求項1記載の体動検知装置。
- 前記筐体内部には筒状の孔が埋設され、前記孔の側面にはバネにより孔の内部へ突出する突部が設けられ、前記スイッチ作動片にはスイッチ作動片が前記孔内に挿入された際に前記突部と係合しうる凹部が設けられており、前記バネの付勢力を変化させることにより前記突部と前記スイッチ作動片との係合力が調節されるものである請求項6記載の体動検知装置。
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