JP4113648B2 - 流量計校正システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流量計校正システムに係り、特に油液の流量を計測する流量計の校正を正確に行うように構成した流量計校正システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
組立が完了した流量計の校正を行うため、流量計を流量計校正システムの配管途中に設置し、ポンプから送液された水量を実際に計測して流量計固有の計測精度を調べている。この種の流量計校正システムとしては、水と実際の被測流体として多く用いられる油液とでは、流体の密度、粘度等の性状が異なるため、軽油や灯油等の油液を計測する流量計の校正を行う場合には、油液の質量を計測して校正を行う方がより正確に流量計を校正することができる。
【0003】
そこで、流量計校正システムでは、軽油や灯油等の油液を計測する流量計の校正を行う場合、被測流体に油液を用いて流量とその油液の密度を計測し、流量計が計測した質量を求め、この流量計測値と計量タンクに供給された油液の体積の差から計測誤差を求めることが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように油液の流量を計測する流量計校正システムにおいては、テストメータとしての流量計では計量タンクの上部空間に発生した油蒸気(ベーパ)の分も流量として計測しているが、計量タンクに油液を供給する際に計量タンクの上部空間に発生した油蒸気を計測せずに無視していた。
そのため、油液の流量を計測する場合、計量タンク内で発生した油蒸気を大気中に排出してしまい、油蒸気の発生量を計量タンクの質量計測値に加算せず、その分計測誤差の原因となるといった問題がある。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を解決した流量計校正システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、以下のような特徴を有する。
【0007】
上記請求項1記載の発明は、貯溜タンクの油液を供給する油液供給経路と、
該油液供給経路を介して油液を送液するポンプと、
前記油液供給経路に取り付けられ、前記ポンプにより送液された油液を計測するテストメータとしての流量計と、
該流量計で計測された油液が供給される計量タンクと、
前記計量タンクの質量を計測する質量計測手段を備えてなり、
前記流量計の計測値と前記質量計測手段の計測値とを演算比較して前記流量計を校正するよう構成された流量計校正システムであって、
前記計量タンクの内部に発生した油蒸気を回収するための油蒸気回収管路と、
前記油蒸気回収管路を流れる油蒸気の流量を計測する流量計測手段と、
前記油蒸気回収管路を流れる油蒸気の濃度を測定する濃度測定手段と、
前記流量計測手段により計測された油蒸気の流量と前記濃度測定手段により測定された油蒸気の濃度から前記計量タンクに油液を供給する過程で発生した油蒸気量を算出し、該油蒸気量を前記質量計測手段により計測された前記計量タンクの質量に加算する演算手段と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0008】
従って、上記請求項1記載の発明によれば、流量計測手段により計測された油蒸気の流量と濃度測定手段により測定された油蒸気の濃度から計量タンクに油液を供給する過程で発生した油蒸気量を算出し、油蒸気量を質量計測手段により計測された計量タンクの質量に加算するため、油液を計量タンクに供給する過程で計量タンク内に発生した油蒸気に相当する質量を補正して校正精度を向上させることができる。
【0009】
また、請求項2記載の発明は、前記計量タンクに油液を供給する際は前記計量タンクを前記質量計測手段から上昇させ、前記計量タンクに供給された油液の質量を計測する際は前記計量タンクを降下させる昇降手段と、
前記昇降手段により前記計量タンクが上昇位置に移動したとき、前記計量タンクの上部開口を密閉するように設けられた蓋部材と、
該蓋部材に挿通される前記油蒸気回収管路の外周をシールするシール部材と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0010】
従って、上記請求項2記載の発明によれば、計量タンクの蓋部材により昇降手段により計量タンクが上昇位置に移動したとき、計量タンクの上部開口を密閉するとともに、シール部材により蓋部材に挿通される油蒸気回収管路の外周をシールするため、計量タンクに油液を供給する際に発生した油蒸気を計量タンクの外部に漏出することを防止でき、計量タンク内で発生した油蒸気の質量を正確に求めることができ、計量タンク内に発生した油蒸気に相当する質量を補正して校正精度を向上させることができる。
【0011】
また、請求項3記載の発明は、前記請求項1記載の流量計校正システムであって、
前記濃度測定手段により測定された濃度測定値の時間的変化を監視し、濃度変化が検出された時点から前記流量計が計測した油液の油蒸気量を求めるとともに、前記計量タンクの上部空間の油蒸気濃度及び前記計量タンクの上部空間から油蒸気用流量計までの油蒸気回収管路内の油蒸気濃度を計測する油蒸気濃度計測手段を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
従って、上記請求項3記載の発明によれば、濃度変化が検出された時点から流量計が計測した油液の油蒸気量を求めるとともに、計量タンクの上部空間の油蒸気濃度及び計量タンクの上部空間から油蒸気用流量計までの油蒸気回収管路内の油蒸気濃度を計測するため、流量計による流量計測中に計量タンク内で発生した油蒸気の質量を正確に求めることができ、計量タンクの質量に油蒸気の質量を加算して校正精度を向上させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は本発明になる流量計校正システムの一実施例の全体構成を示す構成図である。また、図2は本発明になる流量計校正システムの流量計測中の状態を示す構成図である。また、図3は計量タンク22の質量を計測する際の動作を示す構成図である。
【0015】
図1及び図2に示されるように、流量計校正システム10は、被測流体に灯油または軽油等の油液を用いて流量測定するものであり、大略、油液を貯溜する貯溜タンク12と、貯溜タンク12の油液を供給する油液供給管路14と、油液供給管路14から分岐したバイパス管路16と、バイパス管路16に取り付けられた密度計18と、油液供給管路14から流入した油液を分配する転流器20と、転流器20から供給された油液を貯溜する計量タンク22と、非計測時に転流器20から供給された油液を貯溜する循環用回収タンク24と、計量タンク12を昇降させるジャッキ26と、計量タンク22に貯溜された油液の質量を測定する基準器としての基準秤28と、より構成されている。
【0016】
上記油液供給管路14には、上流側より貯溜タンク12の油液を送液する第1ポンプ30と、テストメータとしての流量計34と、油液供給量を所定流量に調整する流量調整弁36と、電磁弁よりなる開閉弁38とが配設されている。
【0017】
バイパス管路16は、一端が第1ポンプ30と流量計34との間に形成された上記油液供給管路14に分岐接続され、他端が循環用回収タンク24内に挿入されている。また、バイパス管路16には、密度計18に供給される油液の流量を一定流量値に調整する流量調整弁40が設けられている。
【0018】
尚、本実施の形態では、テストメータとしての流量計34は、例えば容積式流量計のように被測流体の体積を計測して流量を求める体積式流量計が使用されるものとする。そのため、流量計34の流量計測値は、温度変化に伴う誤差をなくすため、密度計18により測定された油液の密度を掛けて質量に換算される。
【0019】
転流器20は、計量タンク22に連通されたドロップ管路42と回収タンク24に連通されたドロップ管路44とを有しており、流量計測前、流量計測中、流量計測後の各モードに応じて計量タンク22または回収タンク24との連通系路を切り替えるものである。すなわち、転流器20は、計量タンク22と回収タンク24との分岐路に設けられており、内部に設けられた転流板21a,21bの何れか一方を回動させて流量計測前は油液を回収タンク24に導き、流量計測中は油液を計量タンク22に導くように動作する。
【0020】
計量タンク22は、ジャッキ(昇降手段)26により昇降可能に支持されており、流量計34により計測された油液が供給される際は、図2に示されるように、基準秤28より離間した上昇位置に保持されており、流量計測が終了して計測された油液の質量を測定する際は、図3に示されるように、降下して基準秤28に載置される。計量タンク22は、ゴム製の防振マット43を介して昇降ベース45に載置されており、ジャッキ26は昇降ベース45上に載置された計量タンク22を昇降させるように設けられている。
【0021】
そして、ジャッキ26のシャフト26aは、基準秤28の載置台28aを貫通して昇降ベース45に当接する。そのため、ジャッキ26の伸縮動作荷応じて昇降ベース45を基準秤28の載置台28aに載置して計量タンク22の質量を計測可能とし、あるいは昇降ベース45を基準秤28の載置台28aより上方へ移動させて基準秤28に計量タンク22の荷重が作用しないように持ち上げることができる。
【0022】
また、図2に示されるように、計量タンク22の上部開口は、ジャッキ26により上昇位置に移動している間は蓋部材78により閉塞される。その際、計量タンク22の上部開口の周縁部と蓋部材78との間は、シール部材79により気密にシールされる。
【0023】
図3に示されるように、計量タンク22が基準秤28に載置されて計量タンク22に供給された油液の質量を測定する際は、計量タンク22の上部開口は蓋部材78から離間して蓋部材78荷重の影響を受けないように質量を測定できる。
【0024】
また、計量タンク22と回収タンク24との間には、排出管路46が設けられ、排出管路46には排出弁48が配設されている。この排出弁48は、流量計測が終了して計量タンク22の質量を計測した後、開弁されて計量タンク22に貯溜された油液を回収タンク24へ排出する。また、回収タンク24には、油液を貯溜タンク12へ還流させる還流管路50が接続されている。この還流管路50には、回収タンク24の油液を貯溜タンク12へ送液する第2ポンプ52が設けられている。尚、計量タンク22の油液を回収タンク24へ排出する際は、常に一定量が残るようになっており、この一定量が流量計測前の初期値になる。
【0025】
また、計量タンク22には、流量計測前に上部空間に残っている油蒸気(ベーパ)の濃度を測定する第1濃度計(濃度計測手段)47が取り付けられている。さらに、計量タンク22の蓋部材78には、油液が供給されるのに伴って発生した油蒸気を貯溜タンク12へ回収するベーパラインとしての油蒸気回収管路49が接続されている。この油蒸気回収管路49には、貯溜タンク12へ供給される油蒸気の流量を測定する油蒸気用流量計(流量計測手段)51と、貯溜タンク12へ供給される油蒸気の濃度を測定する第2濃度計(濃度計測手段)53とが設けられている。
【0026】
尚、本実施の形態では、油蒸気用流量計51は、例えば容積式流量計のように被測流体の体積を計測して流量を求める体積式流量計が使用される。そのため、油蒸気用流量計51により計測された油蒸気量(ベーパ量)は、油蒸気濃度変化に伴う誤差をなくすため、濃度計53により測定された濃度を掛けて流量に換算される。
【0027】
上記密度計18、転流器20、分銅機構26、基準秤28、第1ポンプ30、流量計34、流量調整弁36、開閉弁38、流量調整弁40、排出弁48、第2ポンプ52、第1濃度計47、油蒸気用流量計51、第2濃度計53は、制御部54に接続されており、後述するように制御部54からの指令により駆動制御される。また、制御部54のメモリには、流量計34により計測された油蒸気の流量と濃度計47,53により測定された油蒸気の濃度から計量タンク22に油液を供給する過程で発生した油蒸気量を算出し、この油蒸気量を流量計34により計測された計量タンク22の質量に加算する制御プログラム(演算手段)が格納されている。
【0028】
転流器20の転流板21a,21bは、リンク機構を介して一対のアクチュエータ55,56に連結されている。アクチュエータ55,56は、例えばエアシリンダ装置等からなり、一方が伸長すると共に他方が縮むように動作する。そのため、転流板21a,21bは、アクチュエータ55,56の伸縮動作によっていずれか一方が回動して上記油液供給管路14から供給された油液の流れを第1連通路21cまたは第2連通路21dへ導くように流れ方向を切り替える。
【0029】
そして、第1連通路21cへ供給された油液は、ドロップパイプ44を介して循環用回収タンク24に供給され、第2連通路21dへ供給された油液は、ドロップパイプ42を介して計量タンク22に供給される。さらに、第2連通路21dの上方には、計量タンク22に供給される油液の液面に発生した泡を計量タンク22へ導く泡回収通路21eが設けられている。
【0030】
また、第1連通路21cの上方には、ドロップパイプ42を昇降させる昇降装置68が設けられている。この昇降装置68は、ドロップパイプ42の上端に係止されたワイヤ70を巻き上げるプーリ68a、プーリ68aを回転駆動するモータ68bからなる。ドロップパイプ42は、後述するように油液を計量タンク22に供給するとき、下降して計量タンク22に挿入される。そして、ドロップパイプ42の下端部が収納される昇降ガイド部66は、計量タンク22の昇降動作により蓋部材78の挿入孔78aに離間または挿入される。
【0031】
尚、ドロップパイプ42は、流量計34により流量計測された油液を計量タンク22へ供給するとき蓋部材78の挿入孔78aに挿入され、計量タンク22の質量を測定する際は、蓋部材78の挿入孔78aから引き抜かれる。また、ドロップパイプ42の外周は、蓋部材78の挿入孔78aとの間をシール部材(図示せず)により気密にシールされている。
【0032】
また、計量タンク22においては、液面を覆うフロート板72が設けられている。このフロート板72は、ドロップパイプ42が挿通される挿通孔72aを有するが、それ以外の液面上に接しているので、油液供給時に液面の上昇と共に、上昇する。そして、フロート板72は、油液供給時の液面における波立ちを防止し、波立ちによる静電気の発生が防止されるとともに、計量タンク22内での油蒸気の発生を抑える。
【0033】
ここで、上記制御部54が実行する制御処理について説明する。
【0034】
図4及び図5は制御部54が実行する制御処理のフローチャートである。
【0035】
図4及び図5に示されるように、制御部54は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)において、電源投入後、スタートスイッチ(図示せず)がオンに操作されると、S12に進み、ジャッキ26を作動させて油液供給前の計量タンク22を降下させて基準秤28に載置させる。次のS13では、流量計測前の状態の計量タンク22の質量を基準秤28により測定する。尚、この時点では、計量タンク22内には、予め決められた一定量の油液が残留している。
【0036】
続いて、S14に進み、ジャッキ26を作動させて計量タンク22を基準秤28より上昇させる。これにより、計量タンク22は、上部開口の周縁部が蓋部材78のシール部材79に当接し、シール部材79により気密状態になる。
【0037】
次のS15では、第1濃度計47により測定された計量タンク22内の油蒸気濃度を読み込み、メモリ(図示せず)に記憶させる。
【0038】
続いて、S16に進み、第1ポンプ30を起動させると共に、開閉弁38を開弁させて貯溜タンク12に貯溜された油液を送液させる。ポンプ30が起動されると、貯溜タンク12の油液が所定流量で油液供給管路14に供給されると共に、ポンプ30の下流で油液供給管路14から分岐したバイパス管路16にも油液が供給される。
【0039】
次のS17では、上記油液供給管路14に取り付けられた流量計34からの流量パルスにより流量計測可能であることを確認する。尚、S17において、流量計34から流量パルスが出力されないときは、何らかの異常があるので、S18に移行して警報を発してS11に戻る。この場合、作業員は、流量計34の取り付け方法に異常がないか、あるいは流量計34自体に異常がないかどうかを調べて最初からやり直す。
【0040】
S17において、流量計34からの流量パルスを検出することができたときは、流量計34が正常であると判断してS19に進み、密度計18の密度計測値が正常に出力されていることを確認する。尚、密度計18の密度計測値に異常があるときは、上記S18に移行して警報を発してS11に戻る。この場合、作業員は、密度計18に何らかの異常がないかどうかを調べて最初からやり直す。
【0041】
S19において、密度計18の密度計測値が正常に出力されているときは、S20に進み、油液供給管路14を通過した油液が計量タンク22へ供給されるように転流器20の転流板21a,21bを切替動作させて流量計測を開始する。
【0042】
次のS21では、上記転流器20の転流板(図示せず)が切替動作するのと同時に流量計34から出力される流量パルスの積算を開始する。続いて、S22では、油蒸気回収管路49を介して貯溜タンク12へ供給される油蒸気の流量を油蒸気用流量計51により測定し、その測定されたベーパ流量を読み込む。次のS23では、油蒸気回収管路49を介して貯溜タンク12へ供給される油蒸気の濃度を第2濃度計53により測定し、その測定されたベーパ濃度を読み込む。
【0043】
そして、S24においては、流量計34により計測された計測流量値が目標流量値に達したかどうかをチェックする。S24で、計測流量値が目標流量値に達していないときは、上記S21に戻り、S21以降の処理を繰り返す。しかし、計測流量値が目標流量値に達したときは、S25進み、油液供給管路14を通過した油液が循環用回収タンク24へ供給させるように転流器20の転流板21a,21bを切り替え動作させて流量計測を終了する。その後、S26に進み、ポンプ30を停止させると共に、開閉弁38を閉弁させて油液の送液を終了する。
【0044】
図5に示すS27に進み、ジャッキ26を作動させて油液供給前の計量タンク22を降下させて基準秤28に載置させる。次のS28では、流量計34により計測された一定量の油液が貯溜された状態の計量タンク22の質量を基準秤28により測定する。
【0045】
次のS29では、密度計18により計測された油液の密度を読み込み、S30では流量計34により計測された流量計測値を基準秤28により計測された質量計測値と密度計18により計測された油液の密度に基づいて校正処理を行なう。尚、流量計34の流量計測値と基準秤28により計測された質量計測値との差から計測誤差を求めるが、流量と質量とは、直接比較できないため、流量(m)×密度(kg/m3)=質量(kg)の関係式に基づいて演算を行なう。
【0046】
さらに、計量タンク22の上部空間には、供給された油液の油蒸気(ベーパ)が発生しており、この油蒸気の量も流量計34は流量として計測している。そのため、S30においては、後述するように計量タンク22内の油蒸気発生量も測定し、油蒸気発生量を質量計測値に加算する。
【0047】
続いて、S31では、排出管路46が設けられた排出弁48を開弁させて、計量タンク22の油液を回収タンク24へ排出させる。そして、S32では、ポンプ52を起動させて循環用回収タンク24の油液を貯溜タンク12に還流させる。
【0048】
次のS33では、基準秤28により計測された質量計測値に基づいて計量タンク22の油液が排出され流量計測前の状態に戻ったかどうかをチェックする。そして、計量タンク22の液量が流量計測前の状態に戻ったとき、S34に進み、ポンプ52を停止させると共に、排出弁48を閉弁させる。この後、S35に進み、ジャッキ26を作動させて計量タンク22を基準秤28より上昇させる。これで、流量計34の流量計測処理は、終了する。
【0049】
ここで、S30の校正処理について説明する。
【0050】
上記のように計量タンク22に油液が供給されると、計量タンク22内の液面が上昇するとともに、計量タンク22の上部空間に発生した油蒸気が油蒸気回収管路49を通過して貯溜タンク12へ排出される。その過程で、油蒸気回収管路49に設けられた油蒸気用流量計51及び濃度計53により油蒸気の排出量及び濃度が測定される。そして、流量計測前に計量タンク22の上部空間に残留している油蒸気は、油液供給から時間が経過しているので比較的濃度が低く、流量計測中に発生した油蒸気は、比較的濃度が高い。
【0051】
図6は校正処理を説明するためのフローチャートである。
【0052】
図6のS41では、流量計測中に計量タンク22内で発生した油蒸気が蒸気回収管路49を通過する際、第1濃度計47及び第2濃度計53により測定された油蒸気の濃度測定値を読み込む。
【0053】
次のS42では、流量計測前に計量タンク22内に残留している油蒸気は、流量計34で流量値として計測していないので、この流量計測前の油蒸気を除くため、第1濃度計47及び第2濃度計53により測定された油蒸気の濃度測定値が所定値以上に上昇したかどうかをチェックする。当初、第2濃度計53により測定された油蒸気の濃度測定値は、前述したS15において、第1濃度計47により測定された流量計測前の濃度測定値とほぼ等しい。しかしながら、流量計34で計測された油液が計量タンク22内に供給され始めると、先に第1濃度計47の濃度測定値が上昇し、所定時間遅れて第2濃度計53の濃度測定値が上昇する。
【0054】
このようにS42で油蒸気の濃度測定値に時間的変化が生じたとき、計量タンク22への油液供給が開始されたものと判断してS43に進む。S43では、流量計測開始後の濃度測定値αと、油蒸気用流量計51により測定された油蒸気のガス量Vとから油蒸気の質量qを求める。この質量qは、計量タンク22に油液を供給し始めた後に油液がベーパ化して貯溜タンク12に回収された油の質量である。
【0055】
次のS44では、計量タンク22への油液の供給が終了されたかどうかをチェックする。S44において、計量タンク22への油液の供給が終了すると、S45に進み、流量計測終了後の濃度測定値βと、流量計測後の計量タンク22の上部空間の容積Vと、油蒸気用流量計51までの油蒸気回収管路49内の容積Vとから油蒸気の質量qを求める。従って、この質量qは、計量タンク22への油液供給が終了した後の計量タンク22の上部空間に溜まった油蒸気と、油蒸気用流量計51までの油蒸気回収管路49内に排出された油蒸気とを合わせたガス量の質量である。
【0056】
S46上記質量qと質量qとを基準秤28により計測された質量計測値mに加算して基準質量maを求める。次のS47では、テストメータとしての流量計34により計測された体積計測値に密度計18により測定された密度を掛けて質量計測値mbを求める。そして、S48では、上記基準質量maと質量計測値mbとを比較する。続いて、S49では、基準質量maと質量計測値mbと差に基づいて当該流量計34の正確な精度を求める。これで、校正処理は、終了する。
【0057】
このように、計量タンク22に油液を供給する過程で発生した油蒸気の質量qと質量qとを基準秤28により計測された質量計測値mに加算して基準質量maを求めるため、より高精度に流量計34が計測した油液の質量を測定することが可能になる。その結果、流量計34の校正を正確に行なうことができ、流量計校正システム10の信頼性をより高めることができる。
【0058】
尚、上記実施の形態では、灯油や軽油を用いて流量計34の計測精度を検定したが、これに限らず、他の油液を用いることもできるのは勿論である。
【0059】
また、上記実施の形態では、テストメータとしての流量計が体積流量計であるものを例にとって説明したため、密度計を必要としたが、流量計として質量流量計を使用すれば、密度計は省略することができる。
【0060】
【発明の効果】
上述の如く、上記請求項1記載の発明によれば、流量計測手段により計測された油蒸気の流量と濃度測定手段により測定された油蒸気の濃度から計量タンクに油液を供給する過程で発生した油蒸気量を算出し、油蒸気量を質量計測手段により計測された計量タンクの質量に加算するため、油液を計量タンクに供給する過程で計量タンク内に発生した油蒸気に相当する質量を補正して校正精度を向上させることができる。
【0061】
また、上記請求項2記載の発明によれば、計量タンクの蓋部材により昇降手段により計量タンクが上昇位置に移動したとき、計量タンクの上部開口を密閉するとともに、シール部材により蓋部材に挿通される油蒸気回収管路の外周をシールするため、計量タンクに油液を供給する際に発生した油蒸気を計量タンクの外部に漏出することを防止でき、計量タンク内で発生した油蒸気の質量を正確に求めることができ、計量タンク内に発生した油蒸気に相当する質量を補正して校正精度を向上させることができる。
【0062】
また、上記請求項3記載の発明によれば、濃度変化が検出された時点から流量計が計測した油液の油蒸気量を求めるとともに、計量タンクの上部空間の油蒸気濃度及び計量タンクの上部空間から油蒸気用流量計までの油蒸気回収管路内の油蒸気濃度を計測するため、流量計による流量計測中に計量タンク内で発生した油蒸気の質量を正確に求めることができ、計量タンクの質量に油蒸気の質量を加算して校正精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる流量計校正システムの一実施例の全体構成を示す構成図である。
【図2】本発明になる流量計校正システムの流量計測中の状態を示す構成図である。
【図3】計量タンク22の質量を計測する際の動作を示す構成図である。
【図4】制御部54が実行する制御処理のフローチャートである。
【図5】図4の処理に続いて制御部54が実行する制御処理のフローチャートである。
【図6】校正処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 流量計校正システム
12 貯溜タンク
14 油液供給管路
16 バイパス管路
18 密度計
20 転流器
22 計量タンク
24 循環用回収タンク
26 分銅機構
28 基準秤
30 第1ポンプ
32 高精度流量計
34 流量計
36 流量調整弁
38 開閉弁
40 流量調整弁
46 排出管路
47 第1濃度計
48 排出弁
49 油蒸気回収管路
50 還流管路
51 油蒸気用流量計
52 第2ポンプ
53 第2濃度計
54 制御部
78 蓋部材
79 シール部材

Claims (3)

  1. 貯溜タンクの油液を供給する油液供給経路と、
    該油液供給経路を介して油液を送液するポンプと、
    前記油液供給経路に取り付けられ、前記ポンプにより送液された油液を計測するテストメータとしての流量計と、
    該流量計で計測された油液が供給される計量タンクと、
    前記計量タンクの質量を計測する質量計測手段を備えてなり、
    前記流量計の計測値と前記質量計測手段の計測値とを演算比較して前記流量計を校正するよう構成された流量計校正システムであって、
    前記計量タンクの内部に発生した油蒸気を回収するための油蒸気回収管路と、
    前記油蒸気回収管路を流れる油蒸気の流量を計測する流量計測手段と、
    前記油蒸気回収管路を流れる油蒸気の濃度を測定する濃度測定手段と、
    前記流量計測手段により計測された油蒸気の流量と前記濃度測定手段により測定された油蒸気の濃度から前記計量タンクに油液を供給する過程で発生した油蒸気量を算出し、該油蒸気量を前記質量計測手段により計測された前記計量タンクの質量に加算する演算手段と、
    を備えてなることを特徴とする流量計校正システム。
  2. 前記計量タンクに油液を供給する際は前記計量タンクを前記質量計測手段から上昇させ、前記計量タンクに供給された油液の質量を計測する際は前記計量タンクを降下させる昇降手段と、
    前記昇降手段により前記計量タンクが上昇位置に移動したとき、前記計量タンクの上部開口を密閉するように設けられた蓋部材と、
    該蓋部材に挿通される前記油蒸気回収管路の外周をシールするシール部材と、
    を備えてなることを特徴とする請求項1記載の流量計校正システム。
  3. 前記請求項1記載の流量計校正システムであって、
    前記濃度測定手段により測定された濃度測定値の時間的変化を監視し、濃度変化が検出された時点から前記流量計が計測した油液の油蒸気量を求めるとともに、前記計量タンクの上部空間の油蒸気濃度及び前記計量タンクの上部空間から油蒸気用流量計までの油蒸気回収管路内の油蒸気濃度を計測する油蒸気濃度計測手段を備えてなることを特徴とする流量計校正システム。
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