JP6557550B2 - 液体用流量計の試験方法、および試験装置 - Google Patents
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Description
図11は、従来の試験方法において、試験液を溜めたひょう量タンクの重量の変化を示す図である。
図11には、図12に示すように3600mm2の開口面積を有するひょう量タンク90に試験液(水)を溜めた後に、ひょう量タンク90の重量が時間経過に伴ってどのように変化するかを調べた実験の結果が示されている。
したがって、微小流量をひょう量法によって計測する場合には、ひょう量タンクに溜まった液体の量も微小となるため、計測期間中にひょう量タンク内の液体の一部が気化(蒸発)すると、微小流量の計測結果に誤差が生じるおそれがある。
このように、従来の試験方法では、試験期間中の試験液の気化により、微小流量の計測結果に誤差が生じるおそれがある。
図13は、試験液を一定の流量でひょう量タンクに排出したときのひょう量タンクの重量の変化を示す図である。
同図には、図14に示すように試験液(水)を管路(外径Φ3,内径Φ2)91から0.05mL/minの一定の流量(液滴)でひょう量タンク90に排出したときに、ひょう量タンク90の重量が時間経過に伴ってどのように変化するかを調べた実験の結果が示されている。
したがって、微小流量をひょう量法によって計測する場合には、一滴の試験液がひょう量タンクに入るか否かによって計測結果が大きく変化する。特に、ダイバータを用いる従来の試験方法では、上述したようにダイバータの表面に液滴が付着する可能性が高いので、試験対象の流量計を通過した試験液の量とひょう量タンク内に排出された試験液の量との間に誤差が生じるおそれがある。
(1)試験装置の構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る試験装置の構成を示す図である。
同図に示される試験装置100は、例えば微小流量の計測が可能な液体用流量計の校正を行うための試験装置である。具体的に、試験装置100は、試験対象の流量計が接続された管路に試験液を一定の流量で通液させた状態で上記管路の排出口からひょう量タンク内に排出される上記試験液の流量を計測することにより、流量計を校正するための装置である。
試験装置100を用いて流量計2の試験を行う際には、図1に示されるように、管路1の排出口10が試験液50に浸かるまで、試験液50がひょう量タンク4内に投入される。
ここで、封止材51は、ひょう量タンク4内の溜まった試験液50の気化を防止するためのものであり、試験液50よりも比重の小さい材料から成る。これにより、ひょう量タンク4内では、図1に示すように、試験液50の表面に封止材51から成る膜が形成されることになる。
以下、データ処理装置8の具体的な構成について詳細に説明する。
図2に示されるように、データ処理装置8は、計測値取得部11、タイマ12、記憶部13、標準流量算出部14、および器差算出部15を有する。
図3は、試験装置100による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。
図4は、標準流量の算出方法を説明するための図である。
流量と通液期間における流量計2の指示値とに基づいて器差を算出する(S9)。
記憶される。また、上記器差の情報は、必要に応じて、データ処理装置8の表示装置(デ
ィスプレイ)に表示されてもよいし、サーバ等の外部装置に送信されてもよい。
図5は、実施の形態1に係る試験装置による上述の試験(図3参照)において、試験液の通液を停止した後のひょう量タンクの重量の時間変化を示す図である。
実施の形態2に係る試験装置は、少なくとも3つの計測時刻における計量器の計量結果から近似関数を算出し、その近似関数に基づいて標準流量を算出する点において、実施の形態1に係る試験装置100と相違する一方、その他の点においては、実施の形態1に係る試験装置100と同様である。
図7に示すように、データ処理装置9は、計測値取得部16、タイマ12、記憶部13、関数算出部17、標準流量算出部18、および器差算出部15を有する。
図8は、実施の形態2に係る試験装置による流量計の校正のための試験方法の手順を示す図である。
点の時刻における各計測器の指示値を取得する(S10)。
例えば、微小流量を扱う流量計の校正のための試験では、計測する試験液50の重量や流量も微小な値となることから、図10のように通液期間中の2点の計量結果から標準流量を算出した場合、計量器5をはじめとする各計測値の計測結果のバラつきにより、算出した標準流量もバラつくおそれがある。そこで、実施の形態2に係る試験装置のように、3つ以上の計測結果に基づいて近似関数を算出することで、標準流量のバラつきを抑えることができるので、微小流量を扱う流量計に対しても高精度な校正を行うことができる。
Claims (8)
- 試験対象の流量計が途中に接続された管路に試験液を一定の流量で通液させた状態で前記管路の排出口からひょう量タンク内に排出される前記試験液の流量を計測するための液体用流量計の試験方法であって、
前記管路の前記排出口が前記試験液に浸かるまで、前記試験液と前記試験液よりも比重の小さい封止材とを前記ひょう量タンク内に投入する第1ステップと、
前記試験液を一定の流量で前記管路に通液させる第2ステップと、
前記試験液が通液している期間に、前記ひょう量タンクの重量を複数の時刻において計量する計量器の指示値と前記時刻の情報とを取得する第3ステップと、
前記期間における前記流量計の指示値を取得する第4ステップと、
前記第3ステップで取得した前記複数の時刻における前記計量器の指示値と前記時刻の情報とに基づいて、前記期間における前記試験液の標準流量を算出する第5ステップと、
前記第4ステップで取得した前記流量計の指示値に基づく流量の計測値と前記第5ステップで算出した前記標準流量との器差を算出する第6ステップと、を含む
ことを特徴とする液体用流量計の試験方法。 - 請求項1に記載の液体用流量計の試験方法において、
前記第5ステップは、
前記期間内の第1時刻における前記計量器の指示値と、前記期間内の前記第1時刻より後の第2時刻における前記計量器の指示値とに基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の変化の割合を算出するステップと、
前記変化の割合に基づいて前記標準流量を算出するステップとを含む
ことを特徴とする液体用流量計の試験方法。 - 請求項1に記載の液体用流量計の試験方法において、
前記第5ステップは、
前記期間内の少なくとも3点の異なる時刻において計測された前記計量器の指示値に基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の近似関数を算出するステップと、
前記近似関数に基づいて前記標準流量を算出するステップと、を含む
ことを特徴とする液体用流量計の試験方法。 - 請求項1乃至3の何れか一項に記載の液体用流量計の試験方法において、
前記試験液は、水であり、
前記封止材は、流動パラフィンである
ことを特徴とする液体用流量計の試験方法。 - 一端に排出口を有し、試験液を流通させるための管路と、
前記試験液を一定の流量で前記管路に通液させる流量発生部と、
前記試験液と、前記試験液よりも比重の小さい封止材とが投入され、前記管路の前記排出口から排出された前記試験液を蓄えるためのひょう量タンクと、
前記ひょう量タンクの重量を計量する計量器と、
前記管路の途中に試験対象の流量計が接続され、前記管路の前記排出口が前記ひょう量タンク内の前記試験液中に浸っている状態において、前記管路が通液している期間に測定された複数の時刻における前記計量器の指示値と前記時刻の情報とを取得し、取得した前記計量器の指示値および前記時刻の情報とに基づいて前記試験液の標準流量を算出するとともに、前記標準流量と前記流量計による計測値との器差を算出するデータ処理装置とを有する
ことを特徴とする試験装置。 - 請求項5に記載の試験装置において、
前記データ処理装置は、
前記期間内の第1時刻における前記計量器の指示値と、前記期間内の第1時刻より後の第2時刻における前記計量器の指示値とに基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の変化の割合を算出し、前記変化の割合に基づいて前記標準流量を算出する標準流量算出部と、
前記標準流量算出部によって算出された前記標準流量と、前記期間における前記流量計の指示値とに基づいて、前記器差を算出する器差算出部とを含む
ことを特徴とする試験装置。 - 請求項5に記載の試験装置において、
前記データ処理装置は、
前記期間内の少なくとも3点の異なる時刻において計測された前記計量器の指示値に基づいて、経過時間に対する前記試験液の重量の近似関数を算出する関数算出部と、
前記近似関数に基づいて前記標準流量を算出する標準流量算出部と、
前記標準流量算出部によって算出された前記標準流量と、前記期間における前記流量計の指示値とに基づいて、前記器差を算出する器差算出部とを含む
ことを特徴とする試験装置。 - 請求項5乃至7の何れか一項に記載の試験装置において、
前記試験液は、水であり、
前記封止材は、流動パラフィンである
ことを特徴とする試験装置。
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