JP4112914B2 - Inductor built-in printed wiring board manufacturing method - Google Patents

Inductor built-in printed wiring board manufacturing method Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法に関し、より具体的には、プリント配線基板内部にパターニング加工された磁性コアを設け、基板表面の配線パターンと、スルーホールとで作製されるコイル巻線とで構成される内蔵型インダクターを有するプリント配線基板を製造する方法に関する。特には、鉛フリー半田による実装性に優れ、高効率、高精度なインダクター特性を示す、内蔵型インダクターを生産歩留まりよく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子・通信分野の目覚しい発展に伴い、電気・電子機器に持ちられる磁気応用製品の需要の拡大、これに伴う製品形態の多様化が急速に進んでいる。その一つに、プリント配線基板に実装される半導体素子回路とともに、使用される個別素子のインダクターを、予めプリント配線基板の所定部位に内蔵したインダクター内蔵型プリント配線基板がある。このインダクター内蔵型プリント配線基板中に内蔵されるインダクターでは、インダクターの磁気コアは、薄層化した上で、プリント配線基板自体を構成する平板コア材を積層する工程の際、基板内に配置・積層した形態と利用される。その後、基板内に配置されている薄層型磁気コアに対して、インダクター用コイル巻線を、プリント配線基板の上下の両表面に形成した配線パターンと、基板を貫通するスルーホールとで構成する形態とされる。
【0003】
前記の形態を有する、基板中内蔵型のインダクターでは、薄層にもかかわらず、磁気コアを、目的とする磁気特性を示すものとするため、例えば、非晶質磁性金属箔体の利用が検討されている。非晶質磁性金属箔体は、単位体積当たりの磁気特性が優れていることから、薄層の磁性材料を必要とする、様々な用途への応用が考えられている。その際、非晶質磁性金属箔体は、所望とする磁気特性を発揮させる上では、箔体に作製後、磁気特性向上を目的とする熱処理が必要である。一方、その熱処理後に、非晶質箔体は脆弱化してしまうため、そのままでは、機械的な加工・利用に大きな制限があった。しかし、特開2001−118715号公報により提案されている手法、すなわち、予め耐熱性樹脂を補強材として付与された非晶質磁性金属箔体では、この耐熱性樹脂による保護機能により、熱処理後、非晶質箔体自体の脆弱化は進むものの、耐熱性樹脂を付与された状態では、機械的な破壊は防止される。また、熱処理を施した、耐熱性樹脂を付与された非晶質箔体を、1層以上の積層化して、積層型の磁性材料として利用することも可能となる。
【0004】
しかしながら、前記の耐熱性樹脂付き非晶質箔体積層体をプリント配線基板の内層に配置して、内蔵型インダクター用の磁気コアとして利用する場合、かかる積層体の表面に付与された耐熱性樹脂は、磁気特性向上のために熱処理を施した結果、通常、プリント配線基板の積層に汎用されているBステージの樹脂(以降、プリプレグと言う)を介して、加熱プレスにより積層した際、接着力が大幅に低下することが問題点として挙げられる。特に、積層基板の作製に多用されているガラスクロスを含浸したエポキシ樹脂製のプリプレグ(以降、FR4プリプレグと言う)を使用した場合、プリント配線基板に半導体チップ等の部品を実装する工程、なかでも、半田リフロー工程において、かかるFR4プリプレグ部で膨れ・はがれが発生する問題点があった。この膨れ・はがれの発生は、融点の高いPbフリー半田を利用する場合に顕著であった。
【0005】
一方、耐熱性樹脂を付与した非晶質磁性金属箔体を2層以上含む積層型の磁性薄膜材料を使用して、高効率のインダクタンスを示す内蔵型インダクターを製造する工程では、耐熱性樹脂は、勿論、銅箔等の金属箔の加工に通常使用する塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液で加工できない。従って、積層化した磁性薄膜材料を、単一のエッチング液によるエッチング加工することでは、磁性コアの形状形成が困難であった。その他、非晶質磁性金属箔体の工業的に得られる寸法は、幅10mm〜200mm程度の狭幅であり、他方、工業的に製造するプリント配線基板の平面寸法は、しばしば、500mm以上×500mm以上とされる。その場合、狭幅の非晶質箔体を利用して別途作製された磁性コアを、プリント配線基板の内層に配置し、内蔵型インダクターを形成する場合、内層に配置される磁性コアの平面位置と、プリント配線基板の上下表面に形成される、コイルとなる配線の位置を、精度良く配置することは容易でなかった。すなわち、別途作製された磁性コアを内層に配置し、積層型プリント配線基板を作製する際、磁性コアの配置位置にバラツキを生じやすく、その後、作製される上下表面の配線パターンとの、精度の良いアライメントを阻害する要因となっていた。
【0006】
例えば、特開平4−148512により提案されているインダクター内蔵型プリント配線基板では、別途作製された磁性コアを所望の位置に配置する目的で、適所に凹部を設け、この凹部に非晶質磁性金属箔体製の磁性コアを嵌め込むように配置した上で、凹部の周辺にスルーホールを介したコイル配線を作製する方法が挙げられる。その際、凹部内に嵌め込むように配置される非晶質磁性金属箔体製の磁性コアと、スルーホールとの位置合わせ精度は必ずしも高くなく、精密なインダクターを内蔵するプリント配線基板を高い再現性、歩留まりで製造することを困難としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、プリント配線基板に内蔵されるインダクターを作製する上で、磁性コアとして、上述する磁性特性に優れた非晶質磁性金属箔体を利用し、その際、従来の作製方法よりも格段に高い精度のインダクターを高い再現性、歩留まりで製造する方法の開発が望まれている。加えて、インダクター内蔵型プリント配線基板に半導体チップ等の部品を実装する工程、なかでも、半田リフロー工程において、融点の高いPbフリー半田を利用する場合に、積層型基板のプリプレグ部で膨れ・はがれが発生することをも防止できる、インダクター内蔵型プリント配線基板の作製方法の開発が望まれている。
【0008】
本発明は前記の課題を解決するもので、本発明の目的は、性能の優れた平面インダクターを内蔵する、インダクター内蔵型プリント配線基板を高い再現性、歩留まりで製造する方法を提供することにある。特には、本発明の目的は、プリント配線基板内に内蔵される平面インダクターを、高い再現性、歩留まりで製造する方法を提供することにある。加えて、本発明の更なる目的は、かかる平面インダクターの製造工程を採用することで、基板の内層に設ける、非晶質磁性金属箔体製の磁性コアに対する、コイル部の位置合わせ精度を格段に向上させ、性能の均一性に優れ、かつより精密な平面インダクターを内蔵する、インダクター内蔵型プリント配線基板を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決すべく鋭意研究を進めたところ、耐熱性樹脂を付与し、磁気特性向上のための熱処理を施した非晶質磁性金属箔体、ならびにその積層体を利用して、磁性コアを作製する際、磁性コア形状への加工に先立ち、積層基板の作製に利用されるプリプレグを使用して、積層シートに形成した上で、エッチング・パターニングを行い、また、その後、コイル配線を作製する工程では、前記のパターニング工程の際に、同時に形成され、相対的な配置が決定されているターゲットマークに基づき、位置合わせを行うことにより、磁性コアとコイル配線とを高い精度で位置合わせできることを見出した。加えて、非晶質磁性金属箔体を磁性コアに加工する前に、プリプレグを使用して、積層シートに形成しるため、熱圧着に伴う応力歪みの導入を低減でき、更には、プリプレグとの接合面に予め表面粗化処理を容易に施すこともでき、耐熱性に優れた積層体とすることが可能であることをも見出し、本発明者らは、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明のインダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法は、
インダクター内蔵型プリント配線基板を製造する方法であって、
前記内蔵されるインダクターは、該配線基板の内層に設けられる磁性コアと、該配線基板を貫通するスルーホールと表面の配線パターンとからなるコイル配線とで構成され、
非晶質磁性金属箔体の片面または両面の少なくとも1部分に耐熱性樹脂が付与された磁性箔体とプリプレグを使用し熱圧着を行い積層する工程と
プリプレグに積層された前記磁性箔体をエッチング・パターニングして、所定の形状の磁性コアを形成する工程と
プリプレグに積層された磁性コア材に対して、プリプレグを介して金属箔を熱圧着により積層し、得られる積層体を貫通するスルーホールを形成し、その後、前記金属箔のエッチング加工により配線パターンを形成し、コイル配線を形成する工程を有し、
前記磁性箔体とプリプレグを使用し熱圧着を行い積層する工程において、
所定の領域に該磁性箔体を配置し、残る領域に付加的な金属箔を配置し、該磁性箔体と金属箔を同一層に配置する形態で熱圧着による積層を行い、
前記付加的な金属箔に対して、該磁性箔体のエッチング・パターニングとともに、同時に形成されるエッチングマスク上のターゲットマークを形成するエッチング・パターニングを施し、
スルーホールの形成、ならびに、配線パターンの形成に際し、前記ターゲットマークに基づき、位置合わせを行うことを特徴とするインダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法である。なお、前記熱圧着に使用するプリプレグは、その熱硬化後のプリプレグ材の示すガラス転移温度Tgは、200℃以上350℃未満の樹脂組成物であることが好ましい。
【0011】
本発明の製造方法では、
該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の耐熱性樹脂表面と該プリプレグとを接する形態とし、
該熱圧着に先立ち、該耐熱性樹脂表面を粗化処理する形態を選択することができる。あるいは、該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の非晶質磁性金属箔体表面と該プリプレグとを接する形態とし、
該熱圧着に先立ち、該非晶質磁性金属箔体表面を粗化処理する形態を選択することもできる。
【0012】
加えて、利用する前記磁性箔体は、片面または両面の少なくとも部分に耐熱性樹脂が付与された非晶質磁性金属箔体が、2層以上に多層化された積層構造を有し、
該積層構造を有する磁性箔体をエッチング・パターニングする工程は、各層において、非晶質磁性金属箔体のエッチング加工と付与されている耐熱性樹脂のエッチング加工を繰り返し行うことによって、該積層構造を有する磁性コアを形成すること工程とすることが可能である。
【0013】
本発明の製造方法では、該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の非晶質磁性金属箔体表面と該プリプレグとを接する形態とする際には、プリプレグに積層された前記磁性箔体をエッチング・パターニングする工程に先立ち、表層の耐熱性樹脂を剥離する処理を施した後、前記非晶質磁性金属箔体のエッチング・パターニングを行う工程とすることが好ましい。
【0014】
なお、本発明の製造方法において作製するインダクターの構成は、得られる積層体を貫通するスルーホールによる、両面間の電気的導通は、該スルーホールに対する、銅メッキフィルドビア法により達成する形態とすることが望ましい。
【0015】
なお、前記ターゲットマークに基づく位置合わせにおいては、
X線により、予め作製されているターゲットマークを検出して、位置合わせを行うことが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるインダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法をより詳しく説明する。
【0017】
まず、本発明の製造方法で作製されるインダクター内蔵型プリント配線基板では、非晶質磁性金属箔体をエッチング加工して形成される、磁性コアをプリント配線基板の内層に配置し、一方、かかる磁性コアに対して、コイル巻線は、プリント配線基板を貫通するスルーホール部と、基板の上下両面に形成される配線パターンを利用して構成される、平面型のインダクターの形態を利用する。その際、磁性コアの配置位置に合わせて、スルーホールの穴あけ、上下両面の配線パターンのエッチング・パターニング工程がなされる。
【0018】
次に、本発明の製造方法を、その工程順序に従って説明する。
【0019】
本発明で利用される非晶質磁性金属箔体は、非晶質磁性金属箔体の片面、あるいは、両面に予め耐熱性樹脂を付与した上、この耐熱性樹脂を付与した非晶質磁性金属箔体に熱処理を施し、その磁気特性を改善したものである。
【0020】
第一工程では、かかる表面に耐熱性樹脂を付与した非晶質磁性金属箔体を、最終的に積層基板を構成する内層の一つに利用される所定の寸法を有するプリプレグに対して、所望の位置、すなわち、磁性コアを配置すべき位置に応じて、配置した上で、熱圧着を行いシート状の積層体とする。この熱圧着は、通常、加熱プレス法により実施される。耐熱性樹脂を付与した非晶質磁性金属箔体と、プリプレグとの接触面は、非晶質磁性金属箔体面、あるいは、耐熱性樹脂面のいずれを選択することも可能である。
【0021】
例えば、耐熱性樹脂面と、プリプレグとを接着させ、積層する際には、耐熱性樹脂層の表面に、表面粗化処理を予め施すことが好ましい。かかる耐熱性樹脂面の表面粗化方法として、プラズマ処理等が好ましい。具体的には、該非晶質箔体を、プラズマ処理容器中において、表面粗化を施す耐熱性樹脂表面にプラズマが作用する方向に設置し、プラズマ処理を行う。プラズマ処理時間は、プラズマ条件に依存するが、0.1秒から3時間行うことが好ましい。該耐熱性樹脂に対する表面粗化の処理は、プリプレグとの加熱プレスによる積層の直前に行うことが好ましい。少なくとも、表面粗化の処理後、50時間以内に、プリプレグとの加熱プレスによる積層を行うことが好ましい。
【0022】
あるいは、非晶質磁性金属箔体面とプリプレグとを接着させ、積層することもでき、その際には、予め非晶質磁性金属箔体の表面に、表面粗化処理を施すことが好ましい。また、非晶質磁性金属箔体表面に対する表面粗化の方法として、前述のプラズマ処理が好ましい。さらには、マイクロエッチング処理により、非晶質磁性金属箔体表面の粗化することも好ましい。このマイクロエッチング処理の方法としては、例えば、エバラ電産のNBD処理、メックのCZ処理)、マクダミットのMD処理等が好ましい。プラズマ処理により、非晶質磁性金属箔体表面の粗化を行った後、該非晶質箔体は、ただちにプリプレグと加熱プレスにより積層することが好ましい。
【0023】
この工程で使用されるプリプレグとしても、通常、積層型プリント配線基板の作製に用いられるプリプレグが使用できる。その際、プリント配線基板に半導体チップ等の部品をPbフリー半田等の高温半田で実装する工程において、膨れ、はがれを防止する上では、熱硬化後の耐熱性が付与されたプリプレグが好ましい。使用されるPbフリー半田等の高温半田に対応するリフロー温度に応じて、好ましくは、熱硬化後のTgが200℃以上、更に好ましくは、熱硬化後のTgが250℃以上のプリプレグを使用することが好ましい。前記の耐熱特性を有するプリプレグ用樹脂の組成物として、変成イミド樹脂を主体とした組成物が好適に利用できる。更に、具体的には、BN300(三井化学製)、BTレジン(三菱ガス化学製)等のプリプレグを用いることが好ましい。
【0024】
非晶質磁性金属箔体は、プリプレグの片面または両面に積層する。例えば、プリプレグの両面に該非晶質磁性金属箔体を積層する際にも、上述するプラズマ処理又はマイクロエッチング処理により、表面粗化された表面をそれぞれプリプレグ側として積層する。
【0025】
インダクター内蔵型プリント配線基板中、平面インダクターの作製される部分には、非晶質磁性金属箔体を積層する必要はあるものの、それ以外の部分には、必ずしも、非晶質磁性金属箔体を積層する必要はない。従って、この積層工程では、必須領域には、非晶質磁性金属箔体を、それ以外の領域には、他の金属箔を同一面に並べて積層する。併用される金属箔としては、工業的に安価に入手可能な金属箔であり、かつ、非晶質磁性金属箔体をエッチング加工する際、併せて、エッチングを実施できるものが望ましい。例えば、銅箔、及びそれらの合金箔が好ましい。併用される金属箔と同一面に並べる方法としてじゃ、特に制限はないが、例えば、具体的には、必要部分に、10〜200mmの幅で所定の長さの該非晶質箔体を並べ、その空いた隙間及び外枠の空いた部分に金属箔を並べる方法とすることができる。
【0026】
この併用される金属箔は、その後、エッチング工程で利用されるターゲットマークを、かかる金属箔、例えば、銅箔を加工すること作製することができる。また、金属箔を使用することにより、加熱プレスの際、薄体の基材全体の補強することができる。具体的には、銅箔に所定の大きさのくり抜きを設け、このくり抜き部に該非晶質磁性金属箔体を並べて積層する形態とすることが望ましい。また、片面のみに該非晶質磁性金属箔体を積層する場合は、反対面には、銅箔又は剥離用フィルムを使用することが好ましい。加熱プレスの方法は、鏡面板及びクラフト紙等の所定のクッション材に挟み込み加熱プレスを行う。温度範囲は、150℃〜250℃、圧力は、0.1MPa〜10MPa、プレス時間は、温度、圧力に依存するが、1分〜3時間が好ましい。
【0027】
次いで、第二の工程では、得られたシート状積層体上の該非晶質磁性金属箔体を所定の形状の磁性コアへとエッチング加工を行う。磁性コアの形状は、インダクターの磁性コアとして利用できる形状であればいずれの形状でもよいが、代表的な形状として、トロイダル形コア、棒形コア、ギャップ形コア、EI形コア等がある。
【0028】
磁気コアに形成方法は、次の方法により形成する。
【0029】
▲1▼シート状積層体表層部が非晶質磁性金属箔体の場合、ドライフィルム、液状パターンレジスト等の感光性樹脂をラミネート又は塗布し、指定の形状を描いたフォトマスクを使用して露光を行い、現像する。このエッチングマスクを利用して、非晶質磁性金属箔体のエッチング、剥離により磁気コアの形状加工が可能となる。同時に、外枠部等の併用金属箔、例えば、銅箔についても、ターゲットマークの形状加工を行う。このエッチング液としては、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液が容易に利用できる。
【0030】
非晶質磁性金属箔体と銅箔とのエッチング速度の差がある際、両者のエッチングに要する時間を一致させるため、併用されている銅箔の厚みを変更して調整することも好ましい。
【0031】
▲2▼シート状積層体表層部が耐熱性樹脂の場合、予め、耐熱性樹脂エッチングを行う。例えば、表層部の耐熱性樹脂がポリイミド、熱可塑性ポリイミドの場合は、ヒドラジンヒドラ−ト、苛性カリ(KOH)溶液を使用してエッチングを行う。条件としては、常温から100℃未満の温度範囲で、1秒〜3時間でエッチング処理を行う。該耐熱性樹脂のエッチング処理を行った、シート状積層体では、非晶質磁性金属箔体が表面に露呈しており、その後、前記▲1▼の方法で磁気コアの形状加工とターゲットマークの形状加工を行うことができる。
【0032】
▲3▼該非晶質磁性金属箔体を2層以上積層している場合は、シート状積層体を形成したのち、上記▲1▼、▲2▼に記載する非晶質磁性金属箔体のエッチング加工、耐熱性樹脂のエッチング除去方法を、各層で繰り返し行うことにより、かかる積層構造を有する磁性コアの形状を加工できる。
【0033】
更に、磁性コアの形状を加工したシートに対して、プリプレグを介して、さらに、非晶質磁性金属箔体を積層して上で、ターゲットマークを利用することで位置合わせを行い、▲1▼〜▲3▼の形状加工を行うことにより、更に多層化された磁性コアを形成することもできる。なお、かかる更に積層する非晶質磁性金属箔体、積層されるシート状の磁性コアの表層を、プリプレグを介する加熱プレス工程に先立ち、プラズマエッチング処理またはマイクロエッチング処理により、表面の粗化処理を施すことが好ましい。
【0034】
以上に説明した非晶質磁性金属箔体のエッチング加工に利用するマスクと、ターゲットマークの形成に用いるマスクは、同一のフォトマスク上に形成されており、その相互の相対位置は、一義的に決定されたものとなる。
【0035】
次いで、第三工程として、磁性コアに対するコイル配線の加工方法について詳細に説明する。磁性コアの形状に加工した該シートの両面に、プリプレグを介して銅箔を積層する。このとき、プリプレグと接する、磁性コアの表面には、前もって所定のプラズマエッチング処理またはマイクロエッチング処理による表面粗化を施すことが好ましい。このプリプレグを介する銅箔の積層も、上記の加熱プレス条件に準じて行うことがでできる。
【0036】
両面に銅箔を積層して、加熱プレスにより得られたシート体の端部を揃えるため、端部切断を行う。その後、X線穴あけ機を使用して、X線により、予め作製されている内層のターゲットマーク部を検出して、基準となる穴あけを行う。該非晶質磁性金属箔体と銅箔とを同一面に設けることで、磁性コアのエッチング加工に合わせて、銅箔部分にターゲットマークの加工がなされており、X線穴あけ機により穴あけされる、基準穴は、磁性コアと所定の相対位置に確実に形成される。次いで、この基準穴を使用して、NCによりスルーホールを形成する穴あけを行う。その後、デスミヤ処理、銅メッキ処理を行い、スルーホールに層間導通用の銅メッキ層を形成する。その後、両面の銅箔表面に、ドライフィルム又は液状パターンレジスト等の感光性樹脂をラミネート又は塗布し、配線パターンの描いたフォトマスクを使用して、露光機により露光、現像し、エッチングマスクを形成する。このエッチングマスクも、前記基準穴、ならびに、スルーホールに対して、位置合わせがなされる結果、内層の磁性コアと所定の相対位置に確実に形成される。続いて、エッチング機によるマスクエッチング、感光性樹脂マスクの剥離を行い、コイルの配線パターンを形成する。
【0037】
配線パターンを形成する銅薄層を多層化して、多重のコイル配線を形成することもできる。多重のコイル配線を形成する方法の一例ついて述べる。前記の一重巻きコイル配線の形成を終えた後、プリント配線基板を更に加工する。該シート状基板に、更にプリプレグを介して、第二層目の銅箔を積層する。積層前に、予め、内層(第一層目)のコイル配線部をマイクロエッチング処理する。プリプレグを介する、第二層目の銅箔の積層も、前述の加熱プレス法で行う。
【0038】
なお、内層(第一層目)のコイル配線を形成する際、第二のコイル配線に利用されるスルーホールの形成と、スルーホール・メッキを同時に行っておく。加えて、この第二のコイル配線に利用されるスルーホールに付随する接続用パッドを、内層(第一層目)のコイル配線部の配線パターンと同時に形成する。
【0039】
その後、第二層目の銅箔表面に、ドライフィルム等のラミネート、露光、現像、エッチング、樹脂剥離を行い、前記接続用パッドに対応する部位、層間の導通を行う位置の銅箔を除去する。この位置合わせについても、前述の基準穴位置を読み取り行う。レーザーにより、部分的に銅箔を除去した部分に穴あけを行い、銅メッキによりフィルドビアを形成し、第一層と第二層間の導通を実施する。内層に設ける前記接続用パッドについては、スルーホール上に形成したパッド、あるいは、スルーホールに近接した位置に設けるパッド、いずれを利用することも好ましい。その後、再び、第二層目の銅箔表面に、ドライフィルム等をラミネートし、予め配線パターンを描いたフォトマスクを使用して、露光、現像、エッチング、樹脂剥離を行い、二重目のコイル配線パターンを形成する。多重のコイル配線を形成する際には、対応する多層の配線パターン層を設け、同様の工程を繰り返し行うことにより、全体として、多重のコイル配線を形成することも可能となる。
【0040】
本発明かかるインダクター内蔵型プリント配線基板の製造では、配線基板の内層に設ける磁性コアは、帯状の非晶質磁性金属薄膜の片面または両面に耐熱性樹脂が付与された磁性基材、もしくはこの磁性基材を積層した積層体を、熱処理して、非晶質磁性金属薄膜の磁気特性を向上したものを利用している。
【0041】
ここで利用される非晶質磁性金属薄膜には、一般に、Fe系、Co系の非晶質磁性金属薄膜が用いられる。これら帯状の非晶質磁性金属薄膜は、通常、溶融金属を急冷ロールを用いて、急冷して得られる。通常は、利用可能な帯状の非晶質磁性金属薄膜は、厚さ10〜50μmであり、好ましくは、10〜30μm厚の帯状の薄膜が用いられる。Fe系非晶質磁性金属材料としては、Fe−Si−B系、Fe−B系、Fe−P−C系などのFe−半金属系非晶質磁性金属材料や、Fe−Zr系、Fe−Hf系、Fe−Ti系などのFe−遷移金属系非晶質磁性金属材料を挙げることができる。Co系非晶質磁性金属材料としては、Co−Si−B系、Co−B系などの非晶質磁性金属材料が例示できる。
【0042】
これらの中でも、非晶質磁性金属薄膜の組成が、一般式(Co1-cFec100-a-bab(式中、Xは、Si、B、C、Geから選ばれる少なくとも1種類以上の元素を表し、Yは、Zr、Nb、Ti、Hf、Ta、W、Cr、Mo、V、Ni、P、Al、Pt、Ph、Ru、Sn、Sb、Cu、Mn、希土類元素から選ばれる少なくとも1種類以上の元素を表す。また、c、a、bは、それぞれ、0≦c≦0.2、10<a≦35、0≦b≦30の範囲であり、ここで、a、bは原子%を示す)で表される組成が好ましい。上記の非晶質磁性金属薄膜組成における、CoのFe置換は、得られる非晶質合金の飽和磁化の増加に寄与する傾向にある。このため、置換比率cは、0≦c≦0.2であることが好ましい。さらに、0≦c≦0.1であることが好ましい。
【0043】
上記組成中、X元素は、かかる非晶質磁性金属薄膜を製造する上で、非晶質化を達成する上で、結晶化速度を低減するために有効な元素である。X元素の含有比率が、10原子%より少ないと、非晶質化の比率が低下し、一部に結晶質粒子が混在し、また、35原子%を超えると、非晶質構造は得られるものの、合金薄膜の機械的強度が低下し、連続的な、帯状の薄膜が得られなくなる。したがって、X元素の含有比率a(原子%)は、10<a≦35であることが好ましく、さらに好ましくは、12≦a≦30である。
【0044】
Y元素の添加は、かかる非晶質磁性金属薄膜の耐食性に効果がある。この中で、特に有効な元素は、Zr、Nb、Mn、W、Mo、Cr、V、Ni、P、Al、Pt、Ph、Ru元素である。Y元素の添加比率bは、30原子%以上になると、耐食性の効果はあるが、得られる帯状薄膜の機械的強度が脆弱になるため、0≦b≦30であることが好ましい。さらに好ましい範囲は、0≦b≦20である。
【0045】
なお、前記組成の帯状の非晶質磁性金属薄膜は、例えば、所望組成の金属を調合したものを高周波溶解炉等を用いて溶融し、均一な溶融体としたものを、不活性ガス等でフローして、急冷ロールに吹き付けて、急冷して得られる。通常は、薄膜厚さは10〜50μmであり、好ましくは10〜30μm厚の帯状薄膜が用いられる。
【0046】
また、上述する熱処理に際し、該非晶質磁性金属薄膜に付与される耐熱性樹脂としては、ポリイミド系樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレ−ト系樹脂、スルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を挙げることができる。これらのうちでも、ポリイミド系樹脂、スルホン系樹脂、アミドイミド系樹脂を用いることが好ましい。
【0047】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。これらの実施例は、本発明にかかる最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は、これらの実施例の形態に限定されるものではない。
【0048】
(実施例1)
非晶質磁性金属箔体として、ハネウエル社製、Metglas:2714A(商品名)、約50mm幅、厚さ約15μmのものを使用した。耐熱性樹脂として、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とを、配合分子比 1:0.97とし、加熱縮合したポリイミドを利用し、前記非晶質磁性金属箔体の片面に8μm厚で付与し、温度400℃で1時間熱処理し、磁気特性を改善した非晶質磁性金属箔体とした。この耐熱性樹脂を付与した非晶質箔体を、1枚の長さ150mmに裁断し、30枚用意した。次いで、プラズマエッチング装置中で、プラズマ出力500Wで160秒のエッチング処理を施し、非晶質箔体に付与されている耐熱性樹脂層表面の粗化処理を行った。
【0049】
一方、厚さ18μm、444mm×374mmの銅箔(GTS:古河電工製)を2枚用意し、該非晶質箔体の平面寸法に合わせたくり抜き部を形成する。厚さ60μm、410mm×340mmの変性イミド樹脂を主体とした、熱硬化後のTgは300℃となるプリプレグ、BN300(商品名:三井化学製)を用意し、その両面に、前記銅箔とそのくり抜き部に非晶質箔体を配置し、鏡面板、クラフト紙の間に入れ、温度:180℃、加圧:3MPa、時間:1時間の加熱プレスを行った。その際、プリプレグと接する面は、表面の粗化処理した耐熱性樹脂層としている。
【0050】
次いで、加熱プレス積層した基材に、旭化成社製 ドライフィルム、サンフォート(商品名)をラミネートした。その表面に、コロイダル形コア形状とターゲットマークを描いたフォトマスクを使用し、露光、現像してエッチングマスクを形成した。このエッチングマスクを利用し、銅箔、非晶質箔体のエッチング、ラミネート樹脂層の剥離を行い、磁性コア形状、ならびに、銅箔部にターゲットマークを形成した。用いた銅箔、非晶質箔体のエッチング条件は、40℃の塩化第二鉄溶液中、120秒間である。その際、エッチング速度は、銅箔1に対し、非晶質磁性金属箔体は0.6であり、上述する厚さ差を選択することで、不必要に過剰なオーバー・エッチングを起こさず、最適なエッチングが可能であり、精密な形状が得られた。
【0051】
次いで、得られたシート上の磁性コア表面を、プラズマエッチング装置中で、プラズマ出力500W、160秒処理し、粗化処理を行った。その後、該シート両面に、それぞれプリプレグを介して18μm銅箔を加熱プレス積層した。この積層工程の条件は、前述の非晶質箔体の積層工程と同じとした。得られた積層シートの端部を外形加工機で揃えた後、X線穴あけ機で、銅箔部のターゲットマークを検出し、所定の位置にマーク部の基準穴を形成した。基準穴位置を合わせ、NCドリルマシンでスルーホール用の穴あけを行った。デスミヤ処理後、前記スルーホール部を埋め込むように、銅メッキを行い、コイル配線用スルーホールを形成した。該積層シート表面にドライフィルムをラミネートし、コイル配線を描いたフォトマスクを使用し、露光、現像してエッチングマスクを形成した。このエッチングマスクを利用し、表面銅箔層のエッチング、ラミネート樹脂層の剥離を行い、両表面上のコイル配線パターンを形成した。得られる積層基板は、以上の工程で作製される平面インダクターを内蔵するプリント配線基板となる。
【0052】
作製後、積層基板に対して、半田耐熱性試験を288℃10秒行ったところ、剥がれ、膨れもなく、良好な半田耐熱性特性を示すことが確認された。さらに、内層の磁性コア部とコイル配線部が接近した部位の断面について、積層基板を切断して、その端面を観察した。磁性コアとコイル配線との相対位置は、設計通りの位置関係にあり、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮でき、高い精度の平面インダクターを内蔵する基板であった。
【0053】
(実施例2)
実施例1と同様に、加熱縮合したポリイミドを利用し、非晶質磁性金属箔体の片面に8μm厚で付与し、温度400℃で1時間熱処理し、磁気特性を改善した非晶質磁性金属箔体とした。この耐熱性樹脂層を付与した非晶質磁性金属箔体を使用し、その磁性金属箔体面に、実施例1に記載のプラズマエッチング処理による表面の粗化処理を施した。次いで、プリプレグと接する面は、表面の粗化処理した非晶質磁性金属箔体に選択して、上述の実施例1に記載する条件で、プリプレグ面に加熱プレス積層した積層体基材とした。なお、利用するくり抜き部を設けた銅箔の厚さは、18μmに選択した。
【0054】
作製された積層体基材を、予め、KOHを溶解したヒドラジンヒドラ−ト溶液に浸漬して表層部のポリイミド耐熱性樹脂層をエッチング処理した。引き続き、ドライフィルムによるラミネート工程以降、一連の工程を、実施例1と同様の方法で実施した。
【0055】
作製後、積層基板に対して、半田耐熱性試験を288℃10秒行ったところ、剥がれ、膨れもなく、良好な半田耐熱性特性を示すことが確認された。さらに、内層の磁性コア部とコイル配線部が接近した部位の断面について、積層基板を切断して、その端面を観察した。磁性コアとコイル配線との相対位置は、設計通りの位置関係にあり、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮でき、高い精度の平面インダクターを内蔵する基板であった。
【0056】
(実施例3)
非晶質磁性金属箔体として、ハネウエル社製、Metglas:2714A(商品名)、約50mm幅、厚さ約15μmのものを使用した。耐熱性樹脂として、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とを、配合分子比 1:0.97とし、加熱縮合したポリイミドを利用し、前記非晶質磁性金属箔体の片面に8μm厚で付与した。この非晶質磁性金属箔体シート2枚を使用して、予め、温度:260℃、加圧:1MPa、時間:1時間の条件で加熱プレスを行い、積層シートとした。積層シートを温度400℃で1時間熱処理し、磁気特性を改善した非晶質磁性金属箔体積層シートとした。次いで、プラズマエッチング装置中で、プラズマ出力500Wで160秒のエッチング処理を施し、非晶質箔体積層シートの耐熱性樹脂層表面の粗化処理を行った。
【0057】
一方、厚さ18μm、444mm×374mmの銅箔(GTS:古河電工製)を2枚用意し、該非晶質箔体体積層シートの平面寸法に合わせたくり抜き部を形成する。厚さ60μm、410mm×340mmの変性イミド樹脂を主体としたのプリプレグ、BN300(商品名:三井化学製)を用意し、その両面に、前記銅箔とそのくり抜き部に非晶質箔体積層シートを配置し、鏡面板、クラフト紙の間に入れ、温度:180℃、加圧:1MPa、時間:1時間の加熱プレスを行った。その際、プリプレグと接する面は、表面の粗化処理した耐熱性樹脂層としている。
【0058】
次いで、加熱プレス積層した基材に、旭化成社製 ドライフィルム、サンフォート(商品名)をラミネートした。実施例1と同様の条件、手順で、非晶質箔体積層シートの第一層にマスク・エッチングを施し、磁性コアの形状を形成した。次いで、第一層のポリイミド耐熱性樹脂層に対して、KOHを溶解したヒドラジンヒドラ−ト溶液に浸漬して、磁性コア形状の非晶質箔体部をマスクに利用し、ポリイミドのエッチング処理し、第二層の非晶質箔体表面を露出させた。引き続き、得られる磁性コア形状のポリイミド耐熱性樹脂層を最下部、最表面に磁性コア形状の非晶質箔体表面を被覆しているエッチングマスクを設けた状態で、これをマスクとして、第二層の非晶質箔体をエッチングした。この第二層の非晶質箔体に、磁性コア形状を形成した後、それ以降、実施例1に記載する工程、条件、手順に従って、コイル部を作製し、平面インダクターを内蔵するプリント配線基板を得た。この平面インダクターでは、磁性コア部は、積層シートに基づき、多層コア形態となっている。
【0059】
作製後、積層基板に対して、半田耐熱性試験を288℃10秒行ったところ、剥がれ、膨れもなく、良好な半田耐熱性特性を示すことが確認された。さらに、内層の磁性コア部とコイル配線部が接近した部位の断面について、積層基板を切断して、その端面を観察した。多層コア各層の形状相互、磁性コアとコイル配線との相対位置は、設計通りの位置関係にあり、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮でき、高い精度の平面インダクターを内蔵する基板であった。
【0060】
(実施例4)
平面インダクターの構成を、磁性コアに対して、コイル配線が二重に形成されたものとした。その際、二重のコイル配線の内、一重目のコイル配線は、実施例1に記載する形態とし、残る二重目のコイル配線は、前記一重目のコイル配線の作製に利用する配線パターン層を覆う、さらに上層の銅箔を積層する二層構造とし、この上層の銅箔に配線パターン層を設ける形態とした。
【0061】
すなわち、実施例1に記載する工程に従って、磁性コア形成後、積層した表面銅箔層(下層の銅箔層)を利用して、一重目のコイル配線を作製する工程の際、一重目のコイル配線用のスルーホールに加えて、二重目のコイル配線用のスルーホールを併せて、穴あけ加工を行った。次いで、前記二種のスルーホール部を埋め込むように、銅メッキを行い、一重目コイル配線用スルーホールを形成し、同時に、二重目のコイル配線用スルーホールをも形成した。その後、一重目のコイル配線の作製に利用する配線パターン層を形成する際、二重目のコイル配線用スルーホールの近傍に、上層の配線パターン層との連結に利用する接続パッドを併せて形成する。
【0062】
次いで、前記下層の配線パターン層上に、実施例1に記載する要領で、その両面に、プレプレグを介して18μm銅箔を加熱プレス積層した。この上層の銅箔層にドライフィルムをラミネート後、基準穴を標準にして、下層に設けた接続パッドとの間で層間の接続を行う、層間ビア位置を決定した。この層間ビア位置上の上層の銅箔層を選択的に除去するため、対応するフォトマスクを利用し、露光、現像してエッチングマスクを形成し、エッチングを行い、ビア加工部の銅箔をエッチングした。露呈したビア加工部のプレプレグ層に、レーザー穴あけ機でビア位置を穴あけした。先のスルーホール・銅メッキ工程と同様に、デスミヤ処理後、銅メッキを行い、レーザー・フィルド・ビアを形成した。次いで、下層の配線パターン層形成工程の手順に準じて、上層の銅箔層のパターニングを行い、上層の配線パターン層を作製した。二重目のコイル配線は、この上層の配線パターンと下層の配線パターン中のパッドとの間は、前記レーザー・フィルド・ビアにより接続され、さらに、パッドは二重目のコイル配線用スルーホールへと連結されたものとなる。従って、内層に設けた磁気コアに対して、二重のコイル配線が形成された平面インダクターが構成される。得られる積層基板は、かかる二重のコイル配線を有する平面インダクターが内蔵され、また、プレプレグを介して積層された上層、下層の二配線層を両面に具えたプリント配線基板となっている。
【0063】
作製後、積層基板に対して、半田耐熱性試験を288℃10秒行ったところ、剥がれ、膨れもなく、良好な半田耐熱性特性を示すことが確認された。さらに、内層の磁性コア部とコイル配線部が接近した部位の断面について、積層基板を切断して、その端面を観察した。磁性コアと二重のコイル配線との相対位置は、設計通りの位置関係にあり、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮でき、高い精度の平面インダクターを内蔵する基板であった。
【0064】
(参考例1)
実施例1に記載する工程において、非晶質箔体に付与されている耐熱性樹脂層表面の粗化処理を行った後、二枚の非晶質磁性金属薄膜をプリプレグ介して加熱プレス積層する工程の際、くり抜き部を設けた銅箔を配置しなかった。そのため、かかる非晶質磁性金属薄膜と同一層に設ける銅箔をエッチング・パターニングすることで形成される、ターゲットマークを設けない状態となった。
【0065】
そのため、スルーホール加工の際に利用する基準穴は、積層シート全体の外形寸法に基づき、位置決めし、基準穴を形成した。以降の工程は、実施例1と同様に進め、平面インダクターを内蔵するプリント配線基板を作製した。
【0066】
作製後、積層基板に対して、半田耐熱性試験を288℃10秒行ったところ、剥がれ、膨れもなく、良好な半田耐熱性特性を示すことが確認された。さらに、内層の磁性コア部とコイル配線部が接近した部位の断面について、積層基板を切断して、その端面を観察した。作製された複数枚のプリント配線基板に関して、前記の観察を行ったところ、磁性コアとコイル配線との相対位置は、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮できる範囲のものが大半であった。なお、詳細に相対位置を測定したところ、設計通りの位置関係からズレを生じているものが相当にあった。すなわち、スルーホール加工の際に利用する基準穴の位置決めを、磁性コアとの相対位置に変動の起こり得ない、非晶質磁性金属薄膜と同一層に設ける銅箔をエッチング・パターニングすることで形成されるターゲットマークに基いて行っていないため、基準穴と磁性コアと相対的位置に若干のバラツキを生じていた。
【0067】
大半は、かかるバラツキは、内蔵型インダクターの機能を十分に発揮できる範囲に収まっているものの、仮に、磁性コアとコイル配線を構成するスルーホールとの間隙を更に狭く設定する、より高い位置精度を必要とする設計に変更した場合、スルーホール配線と磁性コアとの接触が相当の頻度で起こる懸念があるものであった。
【0068】
【発明の効果】
本発明にかかるインダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法では、積層基板の内層に配置される磁性コアの材料として、耐熱性樹脂を付与し、磁気特性向上のための熱処理を施した非晶質磁性金属箔体、ならびにその積層体を利用することで、磁性コア自体の磁気特性を優れたものとできる。加えて、磁性コアを作製する際、磁性コア形状への加工に先立ち、積層基板の作製に利用されるプリプレグを使用して、プリプレグ上に非晶質磁性金属箔体を積層したシートに形成した上で、エッチング・パターニングを行い、また、その後、コイル配線を作製する工程では、前記のパターニング工程の際に、同時に形成され、相対的な配置が決定されているターゲットマークに基づき、位置合わせを行うことにより、磁性コアとコイル配線とを高い精度で位置合わせできることを見出した。加えて、非晶質磁性金属箔体を磁性コアに加工する前に、プリプレグを使用して、積層シートに形成しるため、熱圧着に伴う応力歪みの導入を低減でき、更には、プリプレグとの接合面に予め表面粗化処理を容易に施すこともでき、耐熱性に優れた積層体とすることを可能としている。加えて、磁性コアとコイル配線との位置合わせを高い精度で行える利点は、両者により精密な構造を採用する際にも、磁性コアとコイル配線との接触等の不具合もなく、特性にバラツキのない内蔵型インダクターを高い歩留まりで製造することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインダクター内蔵型プリント配線基板の製造プロセスの一例を示す図である。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of manufacturing a printed wiring board with a built-in inductor, and more specifically, a coil that is provided with a patterned magnetic core inside a printed wiring board, and is formed by a wiring pattern on the board surface and a through hole The present invention relates to a method of manufacturing a printed wiring board having a built-in inductor composed of windings. In particular, the present invention relates to a method for manufacturing a built-in inductor with high production yield that is excellent in mountability by lead-free solder and exhibits high-efficiency and high-precision inductor characteristics.
[0002]
[Prior art]
With the remarkable development of the electronic / communication field, the demand for magnetic application products possessed by electric / electronic devices is rapidly increasing and the product forms are diversifying accordingly. One of them is a built-in inductor type printed wiring board in which an inductor of an individual element to be used is built in a predetermined portion of the printed wiring board together with a semiconductor element circuit mounted on the printed wiring board. In the inductor built into this printed circuit board with built-in inductor, the magnetic core of the inductor is thinned and placed in the board during the process of laminating the flat core material that constitutes the printed wiring board itself. Used with laminated form. After that, for the thin-layer magnetic core disposed in the substrate, the coil winding for the inductor is composed of a wiring pattern formed on both upper and lower surfaces of the printed wiring board and through holes penetrating the board. Formed.
[0003]
In the inductor built in the substrate having the above-described form, the magnetic core exhibits the desired magnetic characteristics despite the thin layer. For example, the use of an amorphous magnetic metal foil is considered. Has been. Since the amorphous magnetic metal foil has excellent magnetic properties per unit volume, it is considered to be applied to various uses that require a thin magnetic material. At that time, in order to exhibit the desired magnetic properties, the amorphous magnetic metal foil needs to be heat-treated for the purpose of improving the magnetic properties after being produced in the foil. On the other hand, since the amorphous foil body becomes brittle after the heat treatment, there is a great limitation on mechanical processing and utilization as it is. However, in the method proposed by Japanese Patent Laid-Open No. 2001-118715, that is, in the amorphous magnetic metal foil previously provided with a heat-resistant resin as a reinforcing material, the heat-resistant resin has a protective function, and after heat treatment, Although weakening of the amorphous foil itself progresses, mechanical destruction is prevented in a state where a heat resistant resin is applied. Further, it is possible to laminate one or more layers of an amorphous foil body that has been heat-treated and provided with a heat-resistant resin, and use it as a laminated magnetic material.
[0004]
However, when the amorphous foil body laminate with a heat-resistant resin is disposed as an inner layer of a printed wiring board and used as a magnetic core for a built-in inductor, the heat-resistant resin applied to the surface of the laminate As a result of heat treatment to improve the magnetic properties, the adhesive strength when laminated by a hot press through a B-stage resin (hereinafter referred to as prepreg), which is generally used for lamination of printed wiring boards Is a significant problem. In particular, when an epoxy resin prepreg impregnated with glass cloth, which is frequently used in the production of laminated substrates (hereinafter referred to as FR4 prepreg), is used to mount components such as semiconductor chips on a printed wiring board, In the solder reflow process, the FR4 prepreg part has a problem of swelling and peeling. The occurrence of swelling / peeling was remarkable when Pb-free solder having a high melting point was used.
[0005]
On the other hand, in the process of manufacturing a built-in inductor exhibiting high efficiency using a laminated magnetic thin film material containing two or more layers of amorphous magnetic metal foil to which a heat resistant resin is applied, Of course, it cannot be processed with an etching solution such as ferric chloride or cupric chloride which is usually used for processing metal foil such as copper foil. Therefore, it is difficult to form the magnetic core by etching the laminated magnetic thin film material with a single etching solution. In addition, the industrially obtained dimensions of the amorphous magnetic metal foil are as narrow as 10 mm to 200 mm in width, while the plane dimensions of industrially manufactured printed wiring boards are often 500 mm or more × 500 mm. It is said above. In that case, when a magnetic core separately manufactured using a narrow-width amorphous foil body is arranged in the inner layer of the printed wiring board to form a built-in inductor, the planar position of the magnetic core arranged in the inner layer In addition, it has been difficult to accurately arrange the positions of the wirings that are formed on the upper and lower surfaces of the printed wiring board and serve as coils. That is, when a magnetic core manufactured separately is arranged in the inner layer to produce a multilayer printed wiring board, the magnetic core is likely to vary in the position of the magnetic core. It was a factor that hindered good alignment.
[0006]
For example, in a printed wiring board with a built-in inductor proposed by Japanese Patent Laid-Open No. 4-148512, a concave portion is provided at an appropriate position in order to place a separately manufactured magnetic core at a desired position, and an amorphous magnetic metal is formed in the concave portion. A method of producing a coil wiring through a through hole around a recess after arranging a magnetic core made of a foil body so as to be fitted can be mentioned. At that time, the alignment accuracy between the magnetic core made of amorphous magnetic metal foil and the through-hole, which is arranged so as to fit in the recess, is not necessarily high, and the printed wiring board with a built-in precise inductor is highly reproduced. It was difficult to manufacture with good characteristics and yield.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, when producing an inductor built in a printed wiring board, the above-described amorphous magnetic metal foil having excellent magnetic properties is used as the magnetic core, and at that time, it is much higher than the conventional production method. Development of a method for manufacturing a precision inductor with high reproducibility and yield is desired. In addition, when Pb-free solder with a high melting point is used in the process of mounting a component such as a semiconductor chip on a printed wiring board with a built-in inductor, especially in the solder reflow process, the prepreg part of the multilayer board swells and peels off. Development of a method for producing a printed wiring board with a built-in inductor that can prevent the occurrence of the occurrence of this phenomenon is desired.
[0008]
The present invention solves the above-mentioned problems, and an object of the present invention is to provide a method of manufacturing a printed wiring board with a built-in inductor having a high performance and a high reproducibility and yield. . In particular, an object of the present invention is to provide a method of manufacturing a planar inductor built in a printed wiring board with high reproducibility and yield. In addition, a further object of the present invention is to significantly improve the alignment accuracy of the coil portion with respect to the magnetic core made of an amorphous magnetic metal foil provided on the inner layer of the substrate by adopting the manufacturing process of such a planar inductor. It is an object of the present invention to provide a printed wiring board with a built-in inductor, which has a flat inductor with excellent performance uniformity and a more precise uniformity.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to solve the above-mentioned problems, the inventors of the present invention provided an amorphous magnetic metal foil body provided with a heat-resistant resin and subjected to heat treatment for improving magnetic properties, and a laminate thereof. When using a magnetic core to produce a magnetic core prior to processing into a magnetic core shape, using a prepreg used for production of a laminated substrate, forming a laminated sheet, etching and patterning, Thereafter, in the step of producing the coil wiring, the magnetic core and the coil wiring are aligned by performing alignment based on the target marks that are formed at the same time and determined in the patterning step. It was found that alignment can be performed with high accuracy. In addition, since the amorphous magnetic metal foil body is formed into a laminated sheet using a prepreg before processing into a magnetic core, the introduction of stress strain accompanying thermocompression bonding can be reduced. The present inventors have also found that a surface roughening treatment can be easily applied to the joint surface in advance and that a laminate having excellent heat resistance can be obtained, and the present inventors based on these findings It came to complete.
[0010]
  That is, the manufacturing method of the inductor built-in type printed wiring board of the present invention,
  A method of manufacturing a printed wiring board with a built-in inductor,
  The built-in inductor is composed of a magnetic core provided in an inner layer of the wiring board, a coil wiring including a through hole penetrating the wiring board and a wiring pattern on the surface,
A step of laminating by performing thermocompression bonding using a magnetic foil body and a prepreg in which a heat-resistant resin is applied to at least one part of one side or both sides of an amorphous magnetic metal foil body;
  Etching and patterning the magnetic foil laminated on the prepreg to form a magnetic core having a predetermined shape;
  A metal foil is laminated on the magnetic core material laminated on the prepreg by thermocompression bonding through the prepreg to form a through hole penetrating the obtained laminate, and then a wiring pattern is formed by etching the metal foil. Forming a coil wiringAnd
  In the step of laminating by thermocompression bonding using the magnetic foil and prepreg,
Laminating the magnetic foil body in a predetermined region, placing an additional metal foil in the remaining region, performing lamination by thermocompression bonding in a form in which the magnetic foil body and the metal foil are disposed in the same layer,
  The additional metal foil is subjected to etching / patterning to form a target mark on an etching mask formed simultaneously with etching / patterning of the magnetic foil body,
  In the formation of the through hole and the formation of the wiring pattern, the alignment is performed based on the target mark.It is a manufacturing method of a printed wiring board with a built-in inductor. In addition, it is preferable that the prepreg used for the said thermocompression bonding is a resin composition whose glass transition temperature Tg which the prepreg material after the thermosetting shows is 200 degreeC or more and less than 350 degreeC.
[0011]
In the production method of the present invention,
In the thermocompression bonding using the magnetic foil body and the prepreg, the heat-resistant resin surface of the magnetic foil body and the prepreg are in contact with each other,
Prior to the thermocompression bonding, a form of roughening the heat-resistant resin surface can be selected. Alternatively, in the thermocompression bonding using the magnetic foil body and the prepreg, the amorphous magnetic metal foil body surface of the magnetic foil body and the prepreg are in contact with each other,
Prior to the thermocompression bonding, a form in which the surface of the amorphous magnetic metal foil body is roughened can be selected.
[0012]
  In addition, the magnetic foil to be used is at least one side or both sides.oneAmorphous magnetic metal foil with a heat-resistant resin applied to the part has a laminated structure in which two or more layers are formed,
  The step of etching and patterning the magnetic foil body having the laminated structure is performed by repeatedly performing the etching process of the amorphous magnetic metal foil body and the etching process of the provided heat-resistant resin in each layer. It is possible to form a magnetic core having the process.
[0013]
In the manufacturing method of the present invention, when the magnetic foil body and the prepreg are used for thermocompression bonding, the amorphous magnetic metal foil body surface of the magnetic foil body and the prepreg are brought into contact with each other. Prior to the step of etching and patterning the magnetic foil body, it is preferable that the amorphous magnetic metal foil body is etched and patterned after a heat-resistant resin on the surface layer is removed.
[0014]
In addition, the configuration of the inductor manufactured in the manufacturing method of the present invention is such that electrical conduction between both surfaces by a through hole penetrating the obtained multilayer body is achieved by a copper plating filled via method for the through hole. It is desirable.
[0015]
  In the alignment based on the target mark,
It is possible to detect a target mark prepared in advance by X-ray and perform alignment.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Below, the manufacturing method of the inductor built-in type printed wiring board concerning this invention is demonstrated in detail.
[0017]
First, in a printed wiring board with a built-in inductor manufactured by the manufacturing method of the present invention, a magnetic core formed by etching an amorphous magnetic metal foil is disposed on the inner layer of the printed wiring board. In contrast to the magnetic core, the coil winding uses a form of a planar inductor configured by using a through-hole portion that penetrates the printed wiring board and wiring patterns formed on both upper and lower surfaces of the board. At that time, in accordance with the arrangement position of the magnetic core, through holes are drilled and wiring patterns on both the upper and lower sides are etched and patterned.
[0018]
Next, the manufacturing method of this invention is demonstrated according to the process order.
[0019]
The amorphous magnetic metal foil used in the present invention is obtained by applying a heat resistant resin to one side or both sides of the amorphous magnetic metal foil in advance and then applying this heat resistant resin. The foil was heat treated to improve its magnetic properties.
[0020]
In the first step, an amorphous magnetic metal foil having a heat-resistant resin applied to the surface is desired for a prepreg having a predetermined dimension that is finally used as one of the inner layers constituting the laminated substrate. According to the position, that is, the position where the magnetic core is to be arranged, thermocompression bonding is performed to obtain a sheet-like laminate. This thermocompression bonding is usually performed by a hot press method. As the contact surface between the amorphous magnetic metal foil to which the heat-resistant resin is applied and the prepreg, either the amorphous magnetic metal foil surface or the heat-resistant resin surface can be selected.
[0021]
For example, when the heat resistant resin surface and the prepreg are bonded and laminated, it is preferable to perform a surface roughening treatment on the surface of the heat resistant resin layer in advance. As such a surface roughening method of the heat-resistant resin surface, plasma treatment or the like is preferable. Specifically, the amorphous foil is placed in a direction in which plasma acts on the surface of the heat-resistant resin to be surface-roughened in a plasma processing container, and plasma processing is performed. Although the plasma treatment time depends on the plasma conditions, it is preferably performed for 0.1 seconds to 3 hours. The surface roughening treatment for the heat-resistant resin is preferably performed immediately before lamination with a prepreg by heating press. It is preferable to perform lamination with a prepreg by heating press within 50 hours after the surface roughening treatment.
[0022]
Alternatively, the surface of the amorphous magnetic metal foil body and the prepreg can be bonded and laminated, and in this case, it is preferable to perform a surface roughening treatment on the surface of the amorphous magnetic metal foil body in advance. Moreover, the above-mentioned plasma treatment is preferable as a surface roughening method for the surface of the amorphous magnetic metal foil. Furthermore, it is also preferable to roughen the surface of the amorphous magnetic metal foil body by microetching treatment. As a method of this micro-etching process, for example, Ebara's NBD process, MEC's CZ process), McDamit's MD process and the like are preferable. After the surface of the amorphous magnetic metal foil is roughened by plasma treatment, the amorphous foil is preferably laminated immediately by prepreg and heating press.
[0023]
As the prepreg used in this step, a prepreg usually used for production of a multilayer printed wiring board can be used. At that time, in the process of mounting components such as a semiconductor chip on a printed wiring board with high-temperature solder such as Pb-free solder, a prepreg imparted with heat resistance after thermosetting is preferable in order to prevent swelling and peeling. Depending on the reflow temperature corresponding to the high-temperature solder such as Pb-free solder used, preferably, a prepreg having a Tg of 200 ° C. or higher after thermosetting, more preferably 250 ° C. or higher of Tg after thermosetting is used. It is preferable. As the prepreg resin composition having the above heat resistance, a composition mainly composed of a modified imide resin can be suitably used. More specifically, prepregs such as BN300 (manufactured by Mitsui Chemicals) and BT resin (manufactured by Mitsubishi Gas Chemical) are preferably used.
[0024]
The amorphous magnetic metal foil is laminated on one side or both sides of the prepreg. For example, when laminating the amorphous magnetic metal foil on both sides of the prepreg, the surfaces roughened by the plasma treatment or microetching treatment described above are laminated on the prepreg side.
[0025]
In the printed wiring board with built-in inductor, it is necessary to laminate an amorphous magnetic metal foil on the part where the planar inductor is manufactured, but the amorphous magnetic metal foil is not necessarily provided on the other parts. There is no need to stack. Therefore, in this lamination process, the amorphous magnetic metal foil body is arranged in the essential area, and other metal foils are laminated in the other area on the same surface. The metal foil used in combination is preferably a metal foil that is industrially available at a low cost and that can be etched together when the amorphous magnetic metal foil body is etched. For example, copper foil and alloy foils thereof are preferable. As a method of arranging the metal foil to be used in the same plane, there is no particular limitation, for example, specifically, the amorphous foil body of a predetermined length with a width of 10 to 200 mm is arranged in a necessary part, It can be set as the method of arranging metal foil in the vacant gap and the vacant part of the outer frame.
[0026]
This metal foil used in combination can then be produced by processing such a metal foil, for example, a copper foil, as a target mark used in the etching process. In addition, by using a metal foil, the entire thin substrate can be reinforced during the hot pressing. Specifically, it is desirable that the copper foil is provided with a predetermined cutout, and the amorphous magnetic metal foil is laminated and stacked on the cutout portion. Moreover, when laminating | stacking this amorphous magnetic metal foil on only one side, it is preferable to use a copper foil or a film for peeling on the opposite surface. The heating press is performed by sandwiching a predetermined cushion material such as a mirror plate and kraft paper. The temperature range is 150 ° C. to 250 ° C., the pressure is 0.1 MPa to 10 MPa, and the pressing time is preferably 1 minute to 3 hours, depending on the temperature and pressure.
[0027]
Next, in the second step, the amorphous magnetic metal foil on the obtained sheet-like laminate is etched into a magnetic core having a predetermined shape. The shape of the magnetic core may be any shape as long as it can be used as a magnetic core of an inductor, but typical shapes include a toroidal core, a rod-shaped core, a gap-shaped core, an EI-shaped core, and the like.
[0028]
The magnetic core is formed by the following method.
[0029]
(1) When the surface layer of the sheet-like laminate is an amorphous magnetic metal foil, it is exposed using a photomask with a specified shape that is laminated or coated with a photosensitive resin such as a dry film or a liquid pattern resist. And develop. Using this etching mask, the shape of the magnetic core can be processed by etching and peeling of the amorphous magnetic metal foil. At the same time, the shape processing of the target mark is also performed on the combined metal foil such as the outer frame, for example, the copper foil. As this etching solution, a ferric chloride solution and a cupric chloride solution can be easily used.
[0030]
When there is a difference in etching rate between the amorphous magnetic metal foil body and the copper foil, it is also preferable to adjust by changing the thickness of the copper foil used together in order to match the time required for the etching of both.
[0031]
(2) When the surface layer of the sheet-like laminate is a heat resistant resin, the heat resistant resin etching is performed in advance. For example, when the heat-resistant resin in the surface layer is polyimide or thermoplastic polyimide, etching is performed using hydrazine hydrate or caustic potash (KOH) solution. As conditions, etching is performed in a temperature range from room temperature to less than 100 ° C. for 1 second to 3 hours. In the sheet-like laminate subjected to the etching treatment of the heat-resistant resin, the amorphous magnetic metal foil is exposed on the surface, and then the magnetic core shape processing and target mark formation by the method (1) are performed. Shape processing can be performed.
[0032]
(3) When two or more layers of the amorphous magnetic metal foil are laminated, after forming the sheet-like laminated body, the amorphous magnetic metal foil described in (1) and (2) above is etched. The shape of the magnetic core having such a laminated structure can be processed by repeatedly performing the processing and the etching removal method of the heat resistant resin for each layer.
[0033]
Furthermore, the sheet with the processed magnetic core shape is further laminated with an amorphous magnetic metal foil through a prepreg, and then aligned using a target mark. (1) By performing the shape processing of (3) to (3), a multilayered magnetic core can be formed. Further, the surface layer of the laminated amorphous magnetic metal foil body and the laminated sheet-like magnetic core is subjected to a surface roughening process by a plasma etching process or a micro-etching process prior to the heat pressing process through the prepreg. It is preferable to apply.
[0034]
The mask used for the etching process of the amorphous magnetic metal foil described above and the mask used for forming the target mark are formed on the same photomask, and their relative positions are uniquely defined. It will be decided.
[0035]
Next, as a third step, a method for processing coil wiring on the magnetic core will be described in detail. Copper foil is laminated on both surfaces of the sheet processed into the shape of the magnetic core via a prepreg. At this time, the surface of the magnetic core in contact with the prepreg is preferably subjected to surface roughening by a predetermined plasma etching process or microetching process in advance. Lamination of the copper foil through this prepreg can also be performed according to the above-mentioned hot press conditions.
[0036]
Copper foils are laminated on both sides and end cutting is performed in order to align the ends of the sheet obtained by hot pressing. Thereafter, an X-ray drilling machine is used to detect the target mark portion of the inner layer prepared in advance using X-rays, and a reference hole is made. By providing the amorphous magnetic metal foil body and the copper foil on the same surface, the target mark is processed on the copper foil portion in accordance with the etching processing of the magnetic core, and is drilled by an X-ray drilling machine. The reference hole is reliably formed at a predetermined relative position with the magnetic core. Next, using this reference hole, drilling is performed to form a through hole by NC. Thereafter, desmearing and copper plating are performed to form a copper plating layer for interlayer conduction in the through hole. After that, a photosensitive resin such as a dry film or liquid pattern resist is laminated or applied to the copper foil surfaces on both sides, and using a photomask drawn with a wiring pattern, it is exposed and developed with an exposure machine to form an etching mask. To do. As a result of the alignment with respect to the reference hole and the through hole, this etching mask is also surely formed at a predetermined relative position with the magnetic core of the inner layer. Subsequently, mask etching using an etching machine and peeling of the photosensitive resin mask are performed to form a coil wiring pattern.
[0037]
Multiple coil wirings can be formed by multilayering thin copper layers that form wiring patterns. An example of a method for forming multiple coil wirings will be described. After the formation of the single winding coil wiring, the printed wiring board is further processed. A second layer of copper foil is further laminated on the sheet-like substrate via a prepreg. Prior to the lamination, the coil wiring portion of the inner layer (first layer) is micro-etched in advance. Lamination of the second layer copper foil through the prepreg is also performed by the above-described hot pressing method.
[0038]
When forming the inner layer (first layer) coil wiring, the formation of a through hole used for the second coil wiring and the through hole plating are performed at the same time. In addition, a connection pad associated with the through hole used for the second coil wiring is formed simultaneously with the wiring pattern of the coil wiring portion of the inner layer (first layer).
[0039]
Thereafter, laminating a dry film or the like, exposure, development, etching, and resin peeling are performed on the surface of the second layer copper foil, and the copper foil at the position corresponding to the connection pad and the position where conduction between the layers is performed is removed. . Also for this alignment, the above-mentioned reference hole position is read. A portion where the copper foil is partially removed is drilled by a laser, a filled via is formed by copper plating, and conduction between the first layer and the second layer is performed. As the connection pad provided in the inner layer, it is preferable to use either a pad formed on the through hole or a pad provided at a position close to the through hole. Then, again, dry film etc. are laminated on the copper foil surface of the second layer, and exposure, development, etching, and resin peeling are performed using a photomask on which a wiring pattern has been drawn in advance. A wiring pattern is formed. When forming multiple coil wirings, it is possible to form multiple coil wirings as a whole by providing corresponding multilayer wiring pattern layers and repeating the same process.
[0040]
In the manufacture of a printed wiring board with a built-in inductor according to the present invention, the magnetic core provided in the inner layer of the wiring board is a magnetic base material in which a heat-resistant resin is applied to one or both sides of a belt-like amorphous magnetic metal thin film, or the magnetic core. A laminate in which a base material is laminated is heat treated to improve the magnetic properties of the amorphous magnetic metal thin film.
[0041]
As the amorphous magnetic metal thin film used here, Fe-based and Co-based amorphous magnetic metal thin films are generally used. These strip-like amorphous magnetic metal thin films are usually obtained by quenching molten metal using a quenching roll. Usually, a usable strip-shaped amorphous magnetic metal thin film has a thickness of 10 to 50 μm, and preferably a strip-shaped thin film having a thickness of 10 to 30 μm. Examples of Fe-based amorphous magnetic metal materials include Fe-semi-metallic amorphous magnetic metal materials such as Fe-Si-B-based, Fe-B-based, and Fe-PC-based, Fe-Zr-based, Fe- Examples thereof include Fe-transition metal-based amorphous magnetic metal materials such as -Hf-based and Fe-Ti-based materials. Examples of the Co-based amorphous magnetic metal material include Co-Si-B-based and Co-B-based amorphous magnetic metal materials.
[0042]
Among these, the composition of the amorphous magnetic metal thin film has a general formula (Co1-cFec)100-abXaYb(In the formula, X represents at least one element selected from Si, B, C, and Ge, and Y represents Zr, Nb, Ti, Hf, Ta, W, Cr, Mo, V, Ni, and P. , Al, Pt, Ph, Ru, Sn, Sb, Cu, Mn, and at least one element selected from rare earth elements, and c, a, and b are 0 ≦ c ≦ 0.2, 10 <a ≦ 35 and 0 ≦ b ≦ 30, where a and b represent atomic%). In the above amorphous magnetic metal thin film composition, Co substitution with Fe tends to contribute to an increase in saturation magnetization of the obtained amorphous alloy. For this reason, the substitution ratio c is preferably 0 ≦ c ≦ 0.2. Furthermore, it is preferable that 0 ≦ c ≦ 0.1.
[0043]
In the above composition, the X element is an effective element for reducing the crystallization rate in producing the amorphous magnetic metal thin film and achieving the amorphization. When the content ratio of the X element is less than 10 atomic%, the ratio of amorphization is reduced, and some of the crystalline particles are mixed, and when it exceeds 35 atomic%, an amorphous structure is obtained. However, the mechanical strength of the alloy thin film decreases, and a continuous, strip-shaped thin film cannot be obtained. Therefore, the content ratio a (atomic%) of the X element is preferably 10 <a ≦ 35, and more preferably 12 ≦ a ≦ 30.
[0044]
Addition of element Y is effective for the corrosion resistance of the amorphous magnetic metal thin film. Among these, particularly effective elements are Zr, Nb, Mn, W, Mo, Cr, V, Ni, P, Al, Pt, Ph, and Ru elements. When the addition ratio b of the Y element is 30 atomic% or more, there is an effect of corrosion resistance, but the mechanical strength of the obtained strip-like thin film becomes weak, so 0 ≦ b ≦ 30 is preferable. A more preferable range is 0 ≦ b ≦ 20.
[0045]
The band-shaped amorphous magnetic metal thin film having the above composition is prepared by melting a metal composition having a desired composition using a high-frequency melting furnace or the like to obtain a uniform melt with an inert gas or the like. It is obtained by flowing and spraying on a quenching roll and quenching. Usually, the thin film thickness is 10 to 50 μm, and preferably a strip-shaped thin film having a thickness of 10 to 30 μm is used.
[0046]
In addition, as the heat-resistant resin imparted to the amorphous magnetic metal thin film in the heat treatment described above, polyimide resin, silicon-containing resin, ketone resin, polyamide resin, liquid crystal polymer, nitrile resin, thioether resin Examples thereof include resins, polyester resins, arylate resins, sulfone resins, imide resins, and amideimide resins. Among these, it is preferable to use a polyimide resin, a sulfone resin, or an amideimide resin.
[0047]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. These examples are examples of the best mode according to the present invention, but the present invention is not limited to the modes of these examples.
[0048]
Example 1
As the amorphous magnetic metal foil, Metglas: 2714A (trade name), manufactured by Honeywell, having a width of about 50 mm and a thickness of about 15 μm was used. As heat-resistant resin, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene and 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride are added at a blending molecular ratio of 1: 0.97, and heat condensation is performed. Using the prepared polyimide, an amorphous magnetic metal foil was applied to one surface of the amorphous magnetic metal foil with a thickness of 8 μm and heat-treated at a temperature of 400 ° C. for 1 hour to improve the magnetic properties. 30 sheets of the amorphous foil body to which the heat-resistant resin was applied were cut into one sheet having a length of 150 mm. Next, in a plasma etching apparatus, an etching process was performed at a plasma output of 500 W for 160 seconds to perform a roughening process on the surface of the heat resistant resin layer applied to the amorphous foil body.
[0049]
On the other hand, two copper foils (GTS: manufactured by Furukawa Electric Co., Ltd.) having a thickness of 18 μm and 444 mm × 374 mm are prepared, and a hollow portion is formed in accordance with the planar dimensions of the amorphous foil body. A prepreg having a thickness of 60 μm and a modified imide resin of 410 mm × 340 mm as a main component and a Tg after thermosetting of 300 ° C. and BN300 (trade name: manufactured by Mitsui Chemicals) are prepared. An amorphous foil was placed in the cut-out portion, placed between a mirror plate and kraft paper, and subjected to a heat press at a temperature of 180 ° C., a pressure of 3 MPa, and a time of 1 hour. At that time, the surface in contact with the prepreg is a heat-resistant resin layer whose surface is roughened.
[0050]
Next, a dry film, Sunfort (trade name) manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd. was laminated on the base material subjected to heat press lamination. An etching mask was formed by exposing and developing a photomask having a colloidal core shape and a target mark on the surface. Using this etching mask, the copper foil and the amorphous foil were etched and the laminate resin layer was peeled off to form the target mark on the magnetic core shape and the copper foil portion. Etching conditions for the copper foil and amorphous foil used were 120 seconds in a ferric chloride solution at 40 ° C. At that time, the etching rate is 0.6 for the amorphous magnetic metal foil body with respect to the copper foil 1, and by selecting the above-described thickness difference, excessive over-etching is not caused unnecessarily. Optimal etching was possible and a precise shape was obtained.
[0051]
Next, the surface of the magnetic core on the obtained sheet was subjected to a roughening treatment by treating it with a plasma output of 500 W for 160 seconds in a plasma etching apparatus. Thereafter, 18 μm copper foil was heated and laminated on both sides of the sheet via prepregs. The conditions for this lamination process were the same as those for the amorphous foil body. After aligning the end portions of the obtained laminated sheet with an outline processing machine, a target mark in the copper foil portion was detected with an X-ray drilling machine, and a reference hole in the mark portion was formed at a predetermined position. The reference hole position was aligned and through holes were drilled with an NC drill machine. After the desmear treatment, copper plating was performed so as to fill the through hole portion, thereby forming a coil wiring through hole. A dry film was laminated on the surface of the laminated sheet, and a photomask on which coil wiring was drawn was used for exposure and development to form an etching mask. Using this etching mask, the surface copper foil layer was etched and the laminate resin layer was peeled off to form coil wiring patterns on both surfaces. The obtained multilayer substrate becomes a printed wiring board in which the planar inductor manufactured by the above steps is incorporated.
[0052]
After the production, the laminated substrate was subjected to a solder heat resistance test at 288 ° C. for 10 seconds. As a result, it was confirmed that the laminated substrate did not peel and swell and exhibited good solder heat resistance characteristics. Furthermore, the laminated substrate was cut | disconnected about the cross section of the site | part which the magnetic core part and coil wiring part of the inner layer approached, and the end surface was observed. The relative position between the magnetic core and the coil wiring is in the positional relationship as designed, so that the function of the built-in inductor can be fully exhibited, and the substrate has a highly accurate planar inductor built-in.
[0053]
(Example 2)
In the same manner as in Example 1, the heat-condensed polyimide was used, applied to one side of the amorphous magnetic metal foil with a thickness of 8 μm, and heat treated at 400 ° C. for 1 hour to improve the magnetic properties. A foil body was obtained. The amorphous magnetic metal foil body provided with this heat-resistant resin layer was used, and the surface of the magnetic metal foil body was subjected to surface roughening treatment by plasma etching treatment described in Example 1. Next, the surface in contact with the prepreg was selected as an amorphous magnetic metal foil with a roughened surface, and a laminate base material that was hot-press laminated on the prepreg surface under the conditions described in Example 1 above. . In addition, the thickness of the copper foil provided with the cut-out portion to be used was selected to be 18 μm.
[0054]
The prepared laminate base material was previously immersed in a hydrazine hydrate solution in which KOH was dissolved to etch the polyimide heat-resistant resin layer in the surface layer portion. Subsequently, a series of steps were performed in the same manner as in Example 1 after the laminating step with the dry film.
[0055]
After the production, the laminated substrate was subjected to a solder heat resistance test at 288 ° C. for 10 seconds. As a result, it was confirmed that the laminated substrate did not peel and swell and exhibited good solder heat resistance characteristics. Furthermore, the laminated substrate was cut | disconnected about the cross section of the site | part which the magnetic core part and coil wiring part of the inner layer approached, and the end surface was observed. The relative position between the magnetic core and the coil wiring is in the positional relationship as designed, so that the function of the built-in inductor can be fully exhibited, and the substrate has a highly accurate planar inductor built-in.
[0056]
(Example 3)
As the amorphous magnetic metal foil, Metglas: 2714A (trade name), manufactured by Honeywell, having a width of about 50 mm and a thickness of about 15 μm was used. As heat-resistant resin, 1,3-bis (3-aminophenoxy) benzene and 3,3 ′, 4,4′-biphenyltetracarboxylic dianhydride are mixed at a molecular weight ratio of 1: 0.97, and heat condensation is performed. The obtained polyimide was used and applied to one side of the amorphous magnetic metal foil with a thickness of 8 μm. Using the two amorphous magnetic metal foil sheets, a heat-pressing was performed in advance under the conditions of temperature: 260 ° C., pressure: 1 MPa, time: 1 hour to obtain a laminated sheet. The laminated sheet was heat treated at a temperature of 400 ° C. for 1 hour to obtain an amorphous magnetic metal foil laminated sheet with improved magnetic properties. Next, an etching process was performed for 160 seconds at a plasma output of 500 W in a plasma etching apparatus, and the heat-resistant resin layer surface of the amorphous foil laminate sheet was roughened.
[0057]
On the other hand, two copper foils (GTS: manufactured by Furukawa Electric Co., Ltd.) having a thickness of 18 μm and 444 mm × 374 mm are prepared, and a cutout portion is formed in accordance with the planar dimensions of the amorphous foil body laminated sheet. A prepreg mainly composed of a modified imide resin having a thickness of 60 μm and 410 mm × 340 mm, BN300 (trade name: manufactured by Mitsui Chemicals) is prepared, and the copper foil and the amorphous foil laminated sheet are formed on the cut-out portion on both sides thereof. Was placed between a mirror surface plate and kraft paper, and a heat press was performed at a temperature of 180 ° C., a pressure of 1 MPa, and a time of 1 hour. At that time, the surface in contact with the prepreg is a heat-resistant resin layer whose surface is roughened.
[0058]
Next, a dry film, Sunfort (trade name) manufactured by Asahi Kasei Co., Ltd. was laminated on the base material subjected to heat press lamination. Under the same conditions and procedures as in Example 1, the first layer of the amorphous foil laminate sheet was subjected to mask etching to form a magnetic core shape. Next, the polyimide heat-resistant resin layer of the first layer is immersed in a hydrazine hydrate solution in which KOH is dissolved, and the polyimide is etched using the amorphous core of the magnetic core shape as a mask. The surface of the second layer amorphous foil was exposed. Subsequently, with the obtained magnetic core-shaped polyimide heat-resistant resin layer at the bottom and the outermost surface provided with an etching mask covering the surface of the magnetic core-shaped amorphous foil, The amorphous foil of the layer was etched. After forming the magnetic core shape on this second layer of amorphous foil body, a coil part is manufactured according to the steps, conditions, and procedures described in Example 1, and a printed wiring board with a built-in planar inductor Got. In this planar inductor, the magnetic core portion is in the form of a multilayer core based on a laminated sheet.
[0059]
After the production, the laminated substrate was subjected to a solder heat resistance test at 288 ° C. for 10 seconds. As a result, it was confirmed that the laminated substrate did not peel and swell and exhibited good solder heat resistance characteristics. Furthermore, the laminated substrate was cut | disconnected about the cross section of the site | part which the magnetic core part and coil wiring part of the inner layer approached, and the end surface was observed. The layers of the multilayer cores and the relative positions of the magnetic core and the coil wiring are in the positional relationship as designed, so that the function of the built-in inductor can be fully exhibited, and the substrate incorporates a highly accurate planar inductor.
[0060]
Example 4
The planar inductor was configured such that the coil wiring was doubled with respect to the magnetic core. At that time, of the double coil wiring, the first coil wiring is in the form described in the first embodiment, and the remaining double coil wiring is a wiring pattern layer used for producing the first coil wiring. Further, a two-layer structure in which an upper copper foil is laminated is provided, and a wiring pattern layer is provided on the upper copper foil.
[0061]
That is, according to the process described in Example 1, after forming the magnetic core, using the laminated surface copper foil layer (lower copper foil layer), the first coil wiring is produced in the process of producing the first coil wiring. In addition to the through-hole for wiring, the through-hole for the second coil wiring was also drilled. Next, copper plating was performed so as to embed the two types of through-hole portions to form a single-hole coil wiring through-hole, and at the same time, a double-coil wiring through-hole was also formed. After that, when forming the wiring pattern layer used for the production of the first coil wiring, a connection pad used for connection with the upper wiring pattern layer is also formed in the vicinity of the through hole for the second coil wiring. To do.
[0062]
Next, on the lower wiring pattern layer, 18 μm copper foil was hot-press laminated on both surfaces via a prepreg in the manner described in Example 1. After laminating a dry film on the upper copper foil layer, the interlayer via position for determining the interlayer connection with the connection pad provided in the lower layer was determined using the reference hole as a standard. In order to selectively remove the upper copper foil layer on the interlayer via position, using a corresponding photomask, exposure and development are performed to form an etching mask, etching is performed, and the copper foil in the via processing portion is etched. did. The via position was drilled with a laser drilling machine in the exposed prepreg layer of the via processed part. Similarly to the previous through-hole / copper plating process, after desmear treatment, copper plating was performed to form a laser filled via. Subsequently, according to the procedure of the lower wiring pattern layer forming step, the upper copper foil layer was patterned to produce an upper wiring pattern layer. In the second coil wiring, the upper wiring pattern and the pad in the lower wiring pattern are connected by the laser filled via, and the pad is connected to the second coil wiring through hole. Will be concatenated. Therefore, a planar inductor in which double coil wiring is formed is configured with respect to the magnetic core provided in the inner layer. The obtained multilayer substrate is a printed wiring substrate in which a planar inductor having such a double coil wiring is incorporated, and an upper layer and a lower layer two wiring layers laminated via a prepreg are provided on both sides.
[0063]
After the production, the laminated substrate was subjected to a solder heat resistance test at 288 ° C. for 10 seconds. As a result, it was confirmed that the laminated substrate did not peel and swell and exhibited good solder heat resistance characteristics. Furthermore, the laminated substrate was cut | disconnected about the cross section of the site | part which the magnetic core part and coil wiring part of the inner layer approached, and the end surface was observed. The relative positions of the magnetic core and the double coil wiring are in the designed positional relationship, and the board can fully demonstrate the function of the built-in inductor and has a high-accuracy planar inductor.
[0064]
(Reference Example 1)
In the process described in Example 1, after roughening the surface of the heat-resistant resin layer applied to the amorphous foil, two amorphous magnetic metal thin films are heated and pressed through a prepreg. During the process, a copper foil provided with a cut-out portion was not arranged. Therefore, a target mark formed by etching and patterning a copper foil provided in the same layer as the amorphous magnetic metal thin film is not provided.
[0065]
Therefore, the reference hole used in the through-hole processing was positioned based on the outer dimensions of the entire laminated sheet to form the reference hole. Subsequent steps were carried out in the same manner as in Example 1, and a printed wiring board incorporating a planar inductor was produced.
[0066]
After the production, the laminated substrate was subjected to a solder heat resistance test at 288 ° C. for 10 seconds. As a result, it was confirmed that the laminated substrate did not peel and swell and exhibited good solder heat resistance characteristics. Furthermore, the laminated substrate was cut | disconnected about the cross section of the site | part which the magnetic core part and coil wiring part of the inner layer approached, and the end surface was observed. When the above-mentioned observation was performed with respect to the plurality of printed wiring boards produced, most of the relative positions of the magnetic core and the coil wiring were within a range where the function of the built-in inductor could be sufficiently exhibited. When the relative position was measured in detail, there was a considerable amount of deviation from the designed positional relationship. In other words, the positioning of the reference hole used for through-hole processing is formed by etching and patterning a copper foil provided in the same layer as the amorphous magnetic metal thin film, which cannot change relative to the magnetic core. Since the measurement was not performed based on the target mark, the relative position between the reference hole and the magnetic core was slightly varied.
[0067]
For the most part, such variation is within the range where the functions of the built-in inductor can be fully demonstrated, but it is assumed that the gap between the magnetic core and the through-hole forming the coil wiring is set to be even narrower with higher positional accuracy. When the design is changed to the required design, there is a concern that the contact between the through-hole wiring and the magnetic core occurs at a considerable frequency.
[0068]
【The invention's effect】
In the method for manufacturing a printed wiring board with a built-in inductor according to the present invention, an amorphous magnetic material provided with a heat-resistant resin as a material for a magnetic core disposed in an inner layer of a multilayer substrate and subjected to a heat treatment for improving magnetic properties. By using the metal foil body and the laminated body, the magnetic properties of the magnetic core itself can be made excellent. In addition, when producing a magnetic core, prior to processing into a magnetic core shape, a prepreg used for producing a laminated substrate was used to form a sheet in which an amorphous magnetic metal foil was laminated on the prepreg. In the process of etching and patterning, and subsequently producing the coil wiring, alignment is performed based on the target marks that are simultaneously formed and the relative arrangement is determined during the patterning process. By doing so, it was found that the magnetic core and the coil wiring can be aligned with high accuracy. In addition, since the amorphous magnetic metal foil body is formed into a laminated sheet using a prepreg before processing into a magnetic core, the introduction of stress strain accompanying thermocompression bonding can be reduced. The joint surface can be easily subjected to surface roughening in advance, and a laminate having excellent heat resistance can be obtained. In addition, the advantage of being able to align the magnetic core and the coil wiring with high accuracy is that there is no problem such as contact between the magnetic core and the coil wiring even when a precise structure is adopted by both, and the characteristics vary. This makes it possible to manufacture high-yield non-built-in inductors.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an example of a manufacturing process of an inductor built-in type printed wiring board according to the present invention.

Claims (8)

インダクター内蔵型プリント配線基板を製造する方法であって、
前記内蔵されるインダクターは、該配線基板の内層に設けられる磁性コアと、該配線基板を貫通するスルーホールと表面の配線パターンとからなるコイル配線とで構成され、
非晶質磁性金属箔体の片面または両面の少なくとも部分に耐熱性樹脂が付与された磁性箔体とプリプレグを使用し熱圧着を行い積層する工程と
プリプレグに積層された前記磁性箔体をエッチング・パターニングして、所定の形状の磁性コアを形成する工程と
プリプレグに積層された磁性コア材に対して、プリプレグを介して金属箔を熱圧着により積層し、得られる積層体を貫通するスルーホールを形成し、その後、前記金属箔のエッチング加工により配線パターンを形成し、コイル配線を形成する工程を有し、
前記磁性箔体とプリプレグを使用し熱圧着を行い積層する工程において、
所定の領域に該磁性箔体を配置し、残る領域に付加的な金属箔を配置し、該磁性箔体と金属箔を同一層に配置する形態で熱圧着による積層を行い、
前記付加的な金属箔に対して、該磁性箔体のエッチング・パターニングとともに、同時に形成されるエッチングマスク上のターゲットマークを形成するエッチング・パターニングを施し、
スルーホールの形成、ならびに、配線パターンの形成に際し、前記ターゲットマークに基づき、位置合わせを行うことを特徴とするインダクター内蔵型プリント配線基板の製造方法。
A method of manufacturing a printed wiring board with a built-in inductor,
The built-in inductor is composed of a magnetic core provided in an inner layer of the wiring board, a coil wiring including a through hole penetrating the wiring board and a wiring pattern on the surface,
Etching the magnetic foil laminated on process and prepreg laminating by thermal compression bonding using one or both sides of the magnetic foil and prepreg heat-resistant resin is applied to at least a portion of the amorphous magnetic metallic foil・ Pattern to form a magnetic core of a predetermined shape and through-holes that penetrate through the resulting laminate by laminating metal foil via prepreg to the magnetic core material laminated on the prepreg is formed and then, the wiring pattern is formed by etching the metal foil, have a step of forming a coil wire,
In the step of laminating by thermocompression bonding using the magnetic foil and prepreg,
Laminating the magnetic foil body in a predetermined region, placing an additional metal foil in the remaining region, performing lamination by thermocompression bonding in a form in which the magnetic foil body and the metal foil are disposed in the same layer,
The additional metal foil is subjected to etching / patterning to form a target mark on an etching mask formed simultaneously with etching / patterning of the magnetic foil body,
A method of manufacturing a printed wiring board with a built- in inductor , wherein alignment is performed based on the target mark when forming a through hole and a wiring pattern .
前記熱圧着に使用するプリプレグは、その熱硬化後のプリプレグ材の示すガラス転移温度Tgは、200℃以上350℃未満の樹脂組成物であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。  2. The production method according to claim 1, wherein the prepreg used for the thermocompression bonding is a resin composition having a glass transition temperature Tg indicated by a prepreg material after thermosetting of 200 ° C. or more and less than 350 ° C. 3. 該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の耐熱性樹脂表面と該プリプレグとを接する形態とし、
該熱圧着に先立ち、該耐熱性樹脂表面を粗化処理することを特徴とする
請求項1または2に記載の製造方法。
In the thermocompression bonding using the magnetic foil body and the prepreg, the heat-resistant resin surface of the magnetic foil body and the prepreg are in contact with each other,
Prior to the thermocompression bonding, the surface of the heat resistant resin is roughened.
該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の非晶質磁性金属箔体表面と該プリプレグとを接する形態とし、
該熱圧着に先立ち、該非晶質磁性金属箔体表面を粗化処理することを特徴とする
請求項1または2に記載の製造方法。
In thermocompression bonding using the magnetic foil body and prepreg, the amorphous magnetic metal foil body surface of the magnetic foil body and the prepreg are in contact with each other,
The method according to claim 1 or 2, wherein the surface of the amorphous magnetic metal foil is roughened prior to the thermocompression bonding.
前記磁性箔体は、片面または両面の少なくとも部分に耐熱性樹脂が付与された非晶質磁性金属箔体が、2層以上に多層化された積層構造を有し、
該積層構造を有する磁性箔体をエッチング・パターニングする工程は、各層において、非晶質磁性金属箔体のエッチング加工と付与されている耐熱性樹脂のエッチング加工を繰り返し行うことによって、該積層構造を有する磁性コアを形成することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
The magnetic foil body, amorphous magnetic metallic foil to a heat-resistant resin is applied to one surface or at least a part of both sides, has a multi-layered laminate structure of two or more layers,
The step of etching and patterning the magnetic foil body having the laminated structure is performed by repeatedly performing the etching process of the amorphous magnetic metal foil body and the etching process of the provided heat-resistant resin in each layer. The manufacturing method according to claim 1, wherein the magnetic core is formed.
該磁性箔体とプリプレグを使用した熱圧着に際し、磁性箔体の非晶質磁性金属箔体表面と該プリプレグとを接する形態とし、
プリプレグに積層された前記磁性箔体をエッチング・パターニングする工程に先立ち、表層の耐熱性樹脂を剥離する処理を施した後、前記非晶質磁性金属箔体のエッチング・パターニングを行うことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
In thermocompression bonding using the magnetic foil body and prepreg, the amorphous magnetic metal foil body surface of the magnetic foil body and the prepreg are in contact with each other,
Prior to the step of etching and patterning the magnetic foil laminated on the prepreg, the amorphous magnetic metal foil is etched and patterned after the heat-resistant resin on the surface layer is removed. The manufacturing method according to claim 1.
得られる積層体を貫通するスルーホールによる、両面間の電気的導通は、該スルーホールに対する、銅メッキフィルドビア法により達成することを特徴とする請求項1に記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 1, wherein electrical conduction between both surfaces by a through hole penetrating the obtained laminate is achieved by a copper plating filled via method for the through hole. 前記ターゲットマークに基づく位置合わせにおいては、In alignment based on the target mark,
X線により、予め作製されているターゲットマークを検出して、位置合わせを行うことを特徴とする請求項1から7に記載の製造方法。  The manufacturing method according to claim 1, wherein alignment is performed by detecting a target mark prepared in advance by X-rays.
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