JP4112612B2 - 活性成分の担体として使用するためのポリアミノ酸をベースとする粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の分野は、細胞膜を通して活性成分(APs)を投与するために有用なデリバリー担体の分野である。これらデリバリー担体は、体内において、APsを保護された状態でその作用部位にまで輸送することを可能にする。このAPは、動物またはヒトに対して、経口、鼻腔内、膣内、眼内、皮下、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、脳内、非経口的等の経路で投与するための、好ましくは医薬生成物または栄養素である。しかし、これらは植物保護のための応用として、農業作物の治療のための除草剤、農薬、殺虫剤、殺真菌剤等であってもよい。これら全ての用途において、APデリバリー担体は、APsの生体利用性の改善に向けられている。これらのデリバリー担体は、例えば、APの持続的放出を与える系であり得る。
本発明に関連するAPsは、より詳細には、例えばタンパク、糖タンパク、ペプチド、多糖、リポ多糖、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドであるが、これらに限定されるものではない。。
本発明は、より詳細には、ポリアミノ酸をベースとし、且つAPs、特に医薬APsのデリバリー担体として使用することを意図した粒子(有利にはサブミクロンサイズおよび/またはミクロンサイズのタイプ)である。従って、これらはデリバリー粒子(DPs)である。そのなかで、以下の説明では、以下で定義する本発明の特殊な命名法に従って、ナノデリバリー粒子(NDPs)およびミクロデリバリー粒子(MDPs)が区別される。
本発明は、本来の粒子自体と、APまたはAPsを含有させた粒子からなるAPデリバリー担体系の両者に関する。
本発明はまた、上記粒子を製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
遺伝子工学およびバイオテクノロジーにおける進歩は、それに関する遺伝子ツール、タンパクおよび生物学的に活性なペプチドの発見と相俟って、高い選択性および固有の活性を与える新規な医薬活性成分(APs)を開花させている。他方、これらのAPsは、その作用部位に到達する前に体内で容易に分解され、その結果として生体利用性は非常に低い。経口で投与する場合、胃腸管はAPsに対する著しい障壁となり、APは一方では消化系による分解に耐えなければならず、他方では胃腸管の上皮膜を通過しなければならない。この点に関しては、例えば、エム・ジェイ・ハンフェリー(M.J. HUMPHEREY)の文献(ペプチド薬のためのデリバリー系、S.DAVIDSおよびL.ILLUM編、Plenum Press,N.Y.,1986)が参照され、この文献は経口的に投与されたペプチドの低い生体利用性について述べている。
当然ながら、このような体内における輸送および滞留の障害はタンパクのみに限定されるわけではなく、遺伝子治療技術に用いることができる遺伝子ツール(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、プラスミド)からなるAPsにも当てはまる。
これを解決するために、DPsとして知られるAPデリバリー粒子の中に、APsを封入することが提案されている。これらの封入技術の価値は、その生体利用性を向上させるために、身体によるダメージに対する防御を与えることによって、APを保護し、および/またはこれを治療的作用部位にまで輸送することである。
APsの封入を想定している全ての材料のなかで、ポリマーは、それらの固有の特性の故に使用される頻度が増大している。
このようなDPsを得るために望ましい要件のリストとして、特に下記の事項が要求されている。
1. 有利には、選択された投与法および/または目的とする治療部位に対してDPsの粒子サイズを適合させることができるように、狭い粒子サイズ分布をもった平均直径が1ミクロン〜数ミクロンのDPsを自由に使用することが可能でなければならない。例えば、経口ルートでの粘膜の免疫感作が求められるときは、DPsがパイエル板に導入されてリンパ組織に到達できるように、DPsのサイズは0.5μm〜10μmでなければならない。皮下投与の場合は、粒子が一般循環系に再導入しないように、10μmを越えるサイズのDPsを自由に使用できるのが有利である。このようなサイズの粒子は網内皮系によって迅速に取り込まれ、その注入部位から徐々に拡散する。この要件には、DPsの粒子サイズ分布およびその平均直径の両者に関するDPsの寸法制御が含まれている。これは、技術的な立場からは非常に複雑な操作である。
2. DPsは、APの放出部位に到達するまで保護されるのが望ましい。例えば、ワクチンからなるAPの経口投与において、該ワクチンは胃腸管の全長を通して保護されるのが有益であろう。
3. DPsを構成するポリマーは、生体適合性で且つ生体分解性であることが好ましく、更に、身体に対する毒性の無い生成物に代謝されるのが好ましい。
4. DPsを構成するポリマーは、免疫応答を誘導しない(免疫原性でない)のが有利である。
5. 最後に、DPsは、APを変性させない方法により得られるものであることが好ましい。従って、有機溶媒および/または高温の使用は排除すべきである。
多くの従来技術において、これらの事項を全体的に満たそうとする試みがなされてきたが、成功していない。これまで用いられてきたアプローチは、上記の要件を部分的および不完全に満たすに過ぎないものであった。
成功に至らなかったこれらの提案のなかで、米国特許第5,286,496号に従う方法は、アルギネートおよびポリリジンからなる材料を用いて、タンパクを水相中に封入する方法に関するものである。この方法は、有機溶媒、破壊性の化学試薬または高温を使用しないので、タンパク性のAPsに対する変性作用を有していない。しかし、このDPsの製造技術を蒸着に用いると、35μmよりも小さいサイズの粒子を製造することができず、従って、これら粒子を身体の細胞に取り込ませることができない。
更に、数μサイズのミクロ粒子の調製には、エマルジョン技術が一般に用いられる。
例えば、特許出願WO91/06,286およびWO91/06,287号は、エマルジョン中の粒子を形成する方法であって:
・コラーゲン、カゼイン、ケラチンおよび、好ましくはプロラミン(prolamines)から選択される疎水性タンパク、または
・ポリ(乳酸)またはポリ(オルトエステル)のような生体適合性で且う生分解性のポリマー
の何れかをポリマーとして用いる方法を開示している。
このAPは、疎水性または親水性の何れであってもよいが、後者の場合には、二重エマルジョン技術が推奨される。ミクロ粒子の寸法は略100μm、好ましくは50μm〜100μmである。
特許出願WO89/08,449号はまた、APSを10μm未満のポリ乳酸ミクロ粒子の中に封入するために、エマルジョンによって封入することに言及している。また、この文献には、このサイズは粘膜のリンパ組織を通して吸収されるための最大値(口腔、鼻腔、直腸および眼科的な投与)であることが特記されている。
このエマルジョン技術は、1μm程度の寸法に制御できるミクロ粒子中に殆どのAPsを用いることを可能にするので、理論的には非常に魅力的である。しかし、これらの技術においては、該粒子を構成するポリマーを溶解するために有機溶媒が用いられる。これらの溶媒は、例えばケトン、アルコール、アミンまたはそれらの混合物である。また、不幸なことに、これらの溶媒は特にペプチドまたはポリペプチドAPsを変性させ得ることが示されている。
過度の温度上昇を伴わずに水溶液中に形成された、プロテノイドと称される生体適合性DPsもまた公知である。これらのDPsは、1970年以来、W.FOXおよびK.DOSEによる「分子進化および生命の起源」(マーシャル・デッカーInc.社発行(1977))に記載されている。
この研究に基づいて、特許出願WO88/01,213(’1213)は、プロテノイドに基づくAPデリバリー系を提案している。使用された該ポリマーは、合成または天然のアミノ酸および/または小ペプチド鎖の熱縮合によって得られた人工ペプチドの混合物である。縮合モードを選択することによって、極く僅かに可溶性であるに過ぎない分岐オリゴマーが得られる。次いで、これらの分岐オリゴマーを濾過することによって、水溶性画分を回収するように選別が行われる。この画分は、当然ながら、極めて小さい分岐架橋生成物を含んでいる。本発明によるミクロ粒子は、pHを変化させて、分岐オリゴマーをプロテノイドとして沈殿させることにより得られる。
沈殿を生じる溶液がAPsを含有していれば、プロテノイドが形成される際に、該プロテノイドの中に該APsの一部が含有せしめられることになる。
このシステムの欠点は:
・封入の程度が低いこと、
・精製の方法が煩雑であること
・合成のモードに起因して、アミノ酸の不規則な結合(非アルファペプチド)が生じるため、その酵素分解反応がアルファポリアミノ酸の分解と同じであることが保証されないこと、および
・免疫反応を誘導する可能性のある多くの異なったアミノ酸モノマーを用いていること、
である。
特許出願WO93/25,589号は、アミノ酸の熱縮合によってプロテノイドを合成する方法の改良を含んでいる。
このプロテノイドは、この場合にも、アミノ酸の不規則な結合からなる低分子量の分岐オリゴマーから形成される。これら分岐オリゴマーの水溶性の特徴は、
・一方では、2〜20のアミノ酸の非常に短い結合に対応する非常に低い分子量(250〜2,400)の使用によって、
・他方では、出発アミノ酸の選択によって
得られる。
先に述べたように、プロテノイドは、水溶性分岐オリゴマーのpHを低下させることによりトリガーされた沈殿によって形成される。この沈殿が水溶性APsの存在下で起きると、該APsの一部は、沈殿が形成される際に該沈殿の中に随伴される。封入の程度は適度(20〜40%)である。更に、幾つかのAPsにとってpHの低下は有害である。
加えて、特定のpHで封入を行わなければならないという事実は、厄介な方法論的な制限であり、これらミクロ粒子の使用をプロテノイドの沈殿pHに限定するが、このpHは生物学的pH値に必ずしも対応しない。例えば、胃腸管において、pHは2〜7.5の範囲で変化し得る。
米国特許第4,351,337号について公式に言及するが、これは、本発明に特異的なAPsのデリバリーの分野とは異なった技術分野に属するものである。この特許は、身体内の極めて限定された場所に配置される固定された移植片を開示している。従って、このような移植片は、例えば経口的に、または注射によって投与できる形態とは何の関係も有してはいない。該移植片は、就中、400〜800μmオーダーの大きさのマトリックスタイプまたは被覆タイプの球状マイクロカプセルであることができ、従って、身体の細胞によって取り込まれるべきミクロ粒子に要求される、0.5μm〜10μmオーダーの寸法よりも遙かに大きい。これらの移植片は、ポリアミノ酸等(特にLeu/Glu)のポリマー材料から製造される。これら移植片の整形は、例えば、ジオキサン(最終的には留去される)中のポリアミノ酸用を用いて行われる。
この知識の状態において、本発明の一つの本質的な目的は、ポリアミノ酸をベースとし、活性成分(AP)をヒト又は動物の体内に投与するために、AP、特に医薬および/又は栄養学的なAPのためのデリバリー担体として使用することができるDPs、特にサブミクロンサイズおよびミクロンサイズのDPsであって、上記に詳述し、下記に再度列記する要件を完全に満たすDPsを提供することである。
1. 有利には、選択された投与法および/または目的とする治療部位に対してDPsの粒子サイズを適合させることができるように、狭い粒子サイズ分布をもった平均直径が1ミクロン〜数ミクロンのDPsを自由に使用することが可能でなければならない。例えば、経口ルートでの粘膜の免疫感作が求められるときは、DPsがパイエル板に導入されてリンパ組織に到達できるように、DPsのサイズは0.5μm〜10μmでなければならない。皮下投与の場合は、粒子が一般循環系に再導入しないように、10μmを越えるサイズのDPsを自由に使用できるのが有利である。このようなサイズの粒子は網内皮系によって迅速に取り込まれ、その注入部位から徐々に拡散する。この要件には、DPsの粒子サイズ分布およびその平均直径の両者に関するDPsの寸法制御が含まれている。これは、技術的な立場からは非常に複雑な操作である。
2. DPsは、APの放出部位に到達するまで保護されるのが望ましい。例えば、ワクチンからなるAPの経口投与において、該ワクチンは胃腸管の全長を通して保護されるのが有益であろう。
3. DPsを構成するポリマーは、生体適合性で且つ生体分解性であることが好ましく、更に、身体に対する毒性の無い生成物に代謝されるのが好ましい。
4. DPsを構成するポリマーは、免疫応答を誘導しない(免疫原性でない)のが有利である。
5. 最後に、DPsは、APを変性させない方法により得られるものであることが好ましい。従って、有機溶媒および/または高温の使用は排除すべきである。
本発明のもう一つの目的は、制御可能で且つ調節可能な平均粒子サイズを有する、ポリアミノ酸をベースとしたDPsを提供することであり、その粒子サイズは200μm(MDP)〜数ナノメータ(NDP)で変化する範囲である。
本発明の他の目的は、簡単に調製され(非ダメージpH)、4〜13の如何なるpHでも安定であり、また非免疫原性であるDPsを提供することである。
本発明の他の目的は、ポリアミノ酸をベースとするDPsであって、工業的に実施可能で経済的であり、しかも多量のAPを含有せしめることができるDPsを提供することである。
本発明の他の目的は、ポリアミノ酸をベースとし、且つAPデリバリー担体として使用することができるMDPsおよび/またはNDPsを製造する方法であって、安価であり、簡単に実施でき且つAPsに対して非変性的であり、加えて、得られる粒子の平均粒子サイズ(最大200μm)を高精度で制御することを可能にする方法を提供することである。
本発明の他の目的は、タンパク、糖タンパク、ペプチド、多糖、リポ多糖、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドのような活性成分を、特に経口、鼻腔、膣内、眼内、皮下、静脈内、筋肉内、真皮内、腹腔内、脳内または非経口的に投与するための、医薬製品(例えばワクチン)および/または栄養剤の製造のための上記粒子の使用である。
本発明の他の目的は、生体適合性で且つAPの高い生体利用性を生じるような、APの持続的放出を与える系を含むタイプの医薬製品を提供することである。
本発明の他の目的は、それ自体が非免疫原性で、且つ一以上の抗原との組み合わせにおいても非免疫原性であるような、ワクチンのデリバリー系を提供することである。
〔発明の概要〕
特に製品に関する上記目的は、ポリアミノ酸をベースとし、平均サイズが200μmよりも小さいタイプの、活性成分のデリバリー用ナノ粒子に関する本発明によって達成される。この方法は、
・平均サイズが0.01〜0.5μm、好ましくは0.03〜0.4μmであることと、
・水溶液とポリアミノ酸(PAA)を接触させることによって得られることと、
・該ポリアミノ酸(PAA)は、アルファ−ペプチド結合を有する直鎖であり、少なくとも二つのタイプの繰り返しアミノ酸、即ちAANタイプおよびAAIタイプを含んでいて、
◆AANタイプは疎水性の中性アミノ酸に対応しており、
◆AAIタイプはイオン化可能な側鎖を有するアミノ酸に対応し、該AAIタイプの繰り返しアミノ酸の少なくとも一部はイオン化された形であり、
各タイプの繰り返しアミノ酸、即ちAANおよびAAIは、他方と同一または異なっていることと、
・ポリアミノ酸の平均分子量MWは4,000D以上、好ましく5,000D以上であること
・PAAsは、酸性pHおよびpH3〜12で水に不溶性であること
とを特徴とするデリバリー用ナノ粒子とを特徴とするものである。
出願人に帰せられるべき貢献は、非水溶性で、かつ適用を意図した生理学的媒質のpH値に適合する広いpH範囲に亘って安定なコロイド懸濁液を形成する特徴を有し、疎水性の中性アミノ酸からなる第一のタイプのAANモノマーと、当該タンパクを変性させない生理学的pH値でイオン化可能なカルボキシ官能基を有する側鎖を特徴とするAAIアミノ酸(Glu、Asp)で構成される少なくとも一つの第二のタイプのモノマーとを含有するポリアミノ酸のみを使用するように、ポリアミノ酸を選択したことである。
〔発明の詳細な説明〕
本発明の特徴に従えば、これらのポリアミノ酸(PAAs)は直鎖状で、より好ましくはアルファペプチド結合を有している。
有利には、本発明のDPsの構成要素として選択されるPAAsは、「ブロック」PAAsおよび/または「統計的」PAAsであることができる。「ブロック」PAAsは、アミノ酸がポリマー鎖に沿ってブロック状に分布している、連続的かつ交互に並んだ構造を有するものである。「統計的」PAAsは、ポリマー鎖に沿ってアミノ酸が不規則に分布した、連続的且つランダムな構造を有するものである。
AAN/AAI+AANのモル比は、PAAsの「ブロック」構造または「統計的」構造に依存する。即ち、このモル比は、
・「ブロック」PAAsについては、≧6%、好ましくは≧15%であり、
・「統計的」PAAsについては、≧20%、好ましくは≧25%である。
本発明の他の特徴に従えば、選択されるポリアミノ酸は高分子量である。
これに関して、本発明に関連して用いられるポリアミノ酸の好ましい平均分子量(MW)は、予定されるポリアミノ酸のタイプに従って別々に定義される。即ち、上記で定義された「ブロック」ポリアミノ酸については、MW≧5,500D、好ましくは6,500D〜200,000D、さらに好ましくは、8,000〜20,000Dである。
一方、同じく上記で定義された「統計的」ポリアミノ酸については、MW≧10,000Dであり、好ましくは、20,000D〜500,000D、さらに好ましくは、20,000〜150,000Dである。
これらのポリアミノ酸は、疎水性物質とも親水性物質とも作用し得る両親媒性のポリマーを形成し、界面活性剤または分散剤として注目すべき特性を与える。しかし、それらの両親媒性に加えて、これらのポリアミノ酸は、新規かつ予期せぬ性質によって特徴付けられる。すなわち、ポリアミノ酸鎖は水溶液中で自然に会合して、タンパクと会合し得る粒子を形成する。原則的には、これらの粒子は、好ましくは、その中にPAまたはPAsを分散させるようなマトリックスを形成する。アルファ−ペプチド結合による好ましい鎖状構造および高分子量も、これらのポリアミノ酸の重要な特徴である。
これらの非水溶性PAAsは、新規且つ予期せぬ特性によって特徴付けられる。水溶液に接触させると、それらは、凝集してマイクロ粒子(MDPs)になり得るナノ粒子(NDPs)のコロイド状懸濁液を自然に形成する。さらに、溶液中のタンパクは、自然にこれらの粒子と会合して、APsを含有する粒子を形成する。
WO出願93/25,583号の教示により、当業者は、ポリアミノ酸以外の製品からタンパクを「封入」するための理想的な物質を探索しようとしていたため、この発見はさらに驚くべきものといえる。事実、WO出願93/25,583号に記載された多くの試みは、試された全てのポリアミノ酸のうち、選ばれて請求の範囲に記載されたものだけしか適さないことを示唆している。出願人は、発明的創作を行った後に初めて、WO93/25,583号のものとは異なる挙動を示すポリアミノ酸を選択することを提案して、これが事実ではないことを示すことができた。これらのPAAsは、特に:
−小さい分枝オリゴマーではなく、高分子量(約4,000D)鎖状PAAsであり、
−可溶性ではなく不溶性のPAAsであり、驚くべきことに、これらの不溶性PAAsは、自然にNDPsのコロイド懸濁液を生じ、タンパクは、これらのNDPsに自然に会合する。
好ましいポリアミノ酸は、有利には、ペプチド結合を介して結合したアルファ−アミノ酸からなる合成鎖状ポリマーである。多様な鎖を含み且つ特定のアミノ酸配列を含む、ブロックポリマーまたは統計的ポリマーの合成技術は多数存在する(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, volume 12, page 786;John Wiley & Sons参照)。多数のアミノ酸およびペプチド誘導体が、ポリアミノ酸を作成するためのモノマーとして用いられてきた。しかし、最も一般的に用いられるモノマーは、N-カルボキシ-アルファ−アミノ酸無水物であり、その調製は、例えばBiopolymers,15,1869(1976)に記載されている。これらのモノマーを重合する技術は当業者に公知であり、例えば、クリシェルドルフ(H.R.KRICHELDORF)の著作(「アルファ−アミノ酸−N−カルボキシ無水物および関連複素環式化合物(α-Aminoacid-N-Carboxy Anhydrides and Related Heterocycles)」,Springer Verlag(1987))に詳述されている。
合成技術には、通常、重合反応の過程での妨害を防ぐために、イオン化可能な側鎖を有するアミノ酸の反応性官能基を保護することが含まれる。それ故、ポリマーのイオン化可能な側鎖の官能性を再確立させるための脱保護のステップを要することになる。例えば、メチルエステルのけん化[STAHMAN et al., J. Biol. Chem., 197, 771(1952);KYOWA HAKKO, FR 2,152,582号]または脱ベンジル化[BLOUT et al., J. Amer. Chem. Soc., 80, 4631(1858)]による脱保護の方法が述べられている。
有利には、DPsは、乾燥重量で0.01%〜25%、好ましくは0.05%〜10%の平均ポリアミノ酸濃度を有する。
本発明による粒子の好適な実施態様によれば、AANまたはAANsは、以下のリストの中から、すなわち、ロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、プロリン、フェニルアラニンおよびそれらの混合物の中から選ばれ、AAIまたはAAIsは、グルタミン酸およびアスパラギン酸から構成される。
さらに好ましくは、本発明の粒子は、好ましくはグルタミン酸に相当する一種類のAAIモノマー、および好ましくはロイシンに相当する一種類のモノマーにより特徴付けられる。
コモノマーの数を二つだけ、すなわち、一種類のAANおよび一種類のAAIに限定することにより、粒子の免疫原性を最小にすることができる。このことは、本発明の好適な実施において、極めて有利な点である。
選択されたポリアミノ酸粒子の大きさは、本発明の基本的構成要素をなしている。有利には、これらの粒子は0.01〜200μmの平均サイズを有し、粒子サイズの分布は狭い。
本発明の大きな長所の一つは、粒子の平均サイズおよび粒子サイズの分布をきわめて上手く制御し得た点にある。制御をなし得たのは、数ナノメートルのオーダーで、且つ極めて小さい多分散度の微粒子サイズを達成し、重合によりこれらのナノ粒子のサイズを増大させることができると分かったからである。何ら限定を課すものではないが、サイズによって粒子を二群に分けることができる。
第一の群は、平均サイズが0.01μm〜0.5μm、好ましくは、0.03〜0.4μmのナノ粒子型NDPの粒子からなる群である。
第二の群は、平均サイズが0.5μm以上で、好ましくは20μmを超えないMDP型粒子からなる。
本発明の目的において、平均粒子サイズとは、MDPsの場合には、レーザー散乱で確定した容量(D4.3)から算出した直径の算術平均であり、NDPsの場合には、弾性的光散乱によって測定した回転直径の算術平均である。
マイクロ粒子MDPsは、有利には、例えば凝集によって、ナノ粒子NDPsから得られる。
変形例によれば、マイクロ粒子は、少なくとも一つの凝集剤を含む。
本発明の好適な特徴によれば、粒子は、少なくとも一つの活性成分を含む。
さらに、MDPsとNDPsのサイズの制御は、ポリアミノ酸の組成によって達成されるが、組成が同じ場合には、秩序のある構造(順番に入れ替わる、すなわちブロック:S1)または無秩序な構造(順番がランダム、すなわち統計的:S2)によって達成される。
本明細書中において、ポリアミノ酸の命名に用いる命名法は以下の通りである。:ポリAAN1/AAN2/.../AAI1/AAI2/...A/B/C/D...、A,B,C,Dはアミノ酸のモル百分率である。さらに、秩序のあるブロック構造は、「ブロック」という語を付けて、無秩序なすなわち統計的な構造と区別する。例えば、30%のロイシンと70%のグルタミン酸からなる統計的コポリマーは、ポリLeu/Glu-30/70であり、同じ組成で、(Leu)n-(Glu)mなるブロック構造のものは、ポリLeu/Gluブロック-30/70である。
本発明の好適な実施態様によれば、粒子は、AAI=グルタミン酸、AAN=ロイシンに特定される。
それ自体が新規生成物である上記の粒子以外に、本発明の主題は、ポリアミノ酸をベースとし、活性成分のデリバリー担体として使用し得る粒子の調製法であって:
−用いられるポリアミノ酸が(PAAs):
◆少なくとも二種類のアミノ酸、すなわちAANおよびAAIの繰り返しからなり:
・前記AANが、疎水性の中性アミノ酸に相当し、
・前記AAIが、イオン化可能な側鎖を有するアミノ酸に相当し、繰り返される各アミノ酸、すなわちAANおよびAAIが同一または相互に異なり、
◆AAN/AAI+AANのモル比が≧3%、好ましくは≧5%であり
◆ポリアミノ酸の平均分子量が4,000D以上、好ましくは5,000D以上であることと、
−少なくとも、AAI型アミノ酸の一部が、イオン化された型になるように選ばれたpH値に調製された液体、好ましくは生理的食塩水中で、これらのポリアミノ酸の分散液が作成されることと、
−粒子のコロイド溶液を回収することと
を特徴とする方法である。
粒子の説明において上述したPAAsの特質についての記載は、その全てを、ここのでの方法についての説明に導入することができる。
この方法は、上記NDP粒子を得ることを可能にする方法の一つである。これらの粒子は、AANまたはAANsが、以下のリスト、すなわちロイシン、イソロイシン、バリン、アラニン、プロリン、フェニルアラニンおよびそれらの混合物、並びにAAI(s)が、グルタミン酸および/またはアスパラギン酸からなる粒子であり得る。
このようにNDPsの形成は、(例えば)生理的食塩水溶液中で、少なくともAAI単量体(同一または互いに性質が異なる)の一部がイオン化されるように選択したpHにおいて、単純な様式で起こる。生理的食塩水中でのコポリアミノ酸の分散によるナノ粒子の自然な生成は、平易さ、経済性、および産業上の利用性という点で、特記すべきものである。
さらに、この方法によれば、通常この種の粒子の調製に用いられ、且つタンパクの変性を生じせしめることが知られているような有機溶媒を避けることができる。
NDPsを得るための条件は、当業者に容易に修得され得るものである。
NDPsの形成は、一方では、分散水溶液の性質に、他方では、ポリアミノ酸の特質に依存する。
ポリアミノ酸を分散させるための水溶液は、pHおよびイオン強度に関してある条件を満たさねばならない。イオン化された基を含むポリマーのナノ粒子の安定性が、イオン強度に依存するということは容易に理解されよう。pHは、イオン化可能な基のイオン化率fを決定するものであり、むろんイオン化可能な基の種類に依存する。それ故、カルボキシル基については、fはpHとともに増大する。
いずれにしろ、本発明による方法の明確な利点は、3〜13の間の幅広い範囲のpHにおいて、pH非依存的にNDPsを生成せしめることにあり、これにより、生体のpH値の範囲を十分にカバーして、広い分野への応用の途を開くものである。
ポリアミノ酸のNDPsは、コロイド溶液を形成する。
これらのポリアミノ酸において、NDP形成を区別する特性は、
i)分子量
2i)アミノ酸の種類
3i)アミノ酸の割合、
4i)鎖状結合、好ましくはアルファ−ペプチド結合の存在
5i)ポリマー鎖中のアミノ酸の分布、それぞれ「ブロック」構造または「統計的」構造に由来する規則的様式またはランダム様式
これらの特質について、以下で議論する。
分子量の影響に関しては、NDPsの形成が、ポリアミノ酸鎖間のアミノ酸の会合によって生じ、ポリマーの構造および分子量により、会合が異なって機能することを明記すべきであろう。
「統計的」構造のポリアミノ酸に関しては、分子量10,000D以上、好ましくは20,000D〜500,000Dの間、さらに好ましくは20,000Dから150,000Dの間のポリマーは、水溶液中に即座に溶け、安定なNDPsのコロイド懸濁液を生ずる。
これより小さいポリマーは、同じ条件下では、安定なコロイド懸濁液を生じず、粒子の一部が沈殿し、NDPsは、分散液中に維持され、拡散する傾向を殆ど示さない。このように、ポリアミノ酸の分子量が大きくなればなるほど、ポリマー鎖はNDPsへと会合しやすくなる。
「ブロック」構造のポリアミノ酸の場合には、鎖間の会合は、同一のアミノ酸のブロックの間で起こりやすく、「統計的」構造のポリアミノ酸より、小さい分子量のポリマーを使用することが可能となる。分子量5,000D以上、好ましくは6,500D〜200,000D、さらに好ましくは8,000D〜20,000Dの分子量のポリマーは、水溶液に即座に分散し、NDPsの安定なコロイド懸濁液を生じる。
アミノ酸の種類と割合の影響に関しては、ロイシンとグルタミン酸のPAAsの場合、ロイシンは、ポリマーが完全に溶解するのを防ぎ、且つポリマー鎖がNDPsに会合するのに十分な疎水性相互作用を十分与える十分割合でなければならないことを指摘したい。これらの鎖間相互作用は、「ブロック」ポリアミノ酸で起こりやすく、NDPsを形成するのに必要なロイシンの、最少割合は、「統計的」ポリアミノ酸より「ブロック」ポリアミノ酸の方が小さい。例えば、それ以下では、ポリマーが可溶性になるような臨界濃度は、ロイシンとグルタミン酸の「統計的」ポリアミノ酸については20〜30%であることを示し得た。
本発明によるNDPsの調製を行うには、生理的食塩水の容量モル濃度を、有利には10-4と1Mの間、好ましくはおよそ10-2〜0.5Mの間に設定する。
本発明の他の実施細目(detail)によれば、溶液中のポリマー濃度は、%重量/容量で表せば、10-2以上、好ましくは、0.05〜30、さらに好ましくは0.05〜5になるように選ばれる。
本発明による粒子およびそれを得る方法の、最も注目すべき応用は、活性成分を保護しながら、ヒトまたは動物の体内において輸送することにあるので、この目的のためには粒子を形成させるための溶媒中に、少なくとも一つの活性成分が溶解するようにすることが有利である。
特にタンパクおよびポリペプチド性活性成分の場合、活性成分の溶解は、ポリアミノ酸を溶媒中に導入する前に行われ、該導入の後に、活性成分を含有した粒子のコロイド溶液が得られる。
理論上は、結合が起こることを望むものではないが、APとポリアミノ酸の間の相互作用は、疎水性および静電的会合であると推測される。
要するに、本発明による封入は、
−APを水溶液中に封入せしめ、
−ポリアミノ酸を水溶液に分散させ、生じたナノ粒子のコロイド懸濁液をAPの溶液と混合し、または代わりに且つ好ましくはポリアミノ酸をAPの溶液中に直接分散させ、APを含有したナノ粒子を、自然に得ることにある。
本発明の主要な本質的特性は、APまたはApsと粒子との会合現象が、pH非依存的であるところにある。
コポリアミノ酸を溶媒、好ましくは生理的食塩水中に分散させることは、本発明に従って適切にAPを含有させた粒子の調製法における重要なステップである。本発明による方法は、更に、好ましくは塩および/または酸および/またはポリマー(有用には、ポリ電解質)の助けにより、ナノ粒子(NDPs)をマイクロ粒子(MDPs)に凝集させる少なくとも一つのステップを含んで成るという事実によって特徴付けられる。
本発明の方法の特徴の結果、0.01〜0.05μmの大きさのNDPsを0.05〜200μmの大きさ、さらに理想的には、0.05〜10μmの大きさのMDPsに凝集させることができる。
凝集は、APが変性しない条件下で行わねばならず、出願人は、特に塩または酸または陽イオン性ポリマーの添加が、NDPsをMDPsに凝集させることを見出した。塩を添加すると、溶媒のイオン強度が増大し、粒子間の静電的反発を遮断することによってNDPsの凝集を引き起こすことができる。さらに、塩は、粒子表面に存在するポリアミノ酸のカルボキシル官能基を架橋させる物質としても作用し、数個のカルボン酸と塩の陽イオンとの複合体を形成させて、凝集を引き起こす。この場合、ポリ陽イオン塩は、Fe2+、Fe3+、Zn2+、Ca2+、Al2+、Al3+およびCu2+のような、カルボン酸と複合体を形成するものから選ぶことが好ましい。
酸の添加は、ポリアミノ酸のカルボキシル官能基を中和することにより、イオン化率fを減少させ、NDPsをMDPsに凝集させる。凝集がおこるイオン化率は、ポリアミノ酸の組成AAN/(AAN+AAI)に依存する。AAIの割合が高くなるほど、イオン化率は小さくなる。添加する酸は、有利には、ポリアミノ酸中のカルボキシル官能基よりもpKaが小さい強酸である。
陽イオン性ポリマーは、NDPsを会合させる凝集剤として作用する。すなわち、陽イオン性ポリマーは、粒子表面のカルボキシル官能基と複合体を形成し、陽イオン性ポリマー分子により互いに結合される。
NDPsをMDPsに凝集させる条件は、実施例の中で述べる。
APの封入を行う、または行わない方法の最後で、ナノおよびマイクロ粒子は、既知の適切な手段により回収される。実際には、例えば遠心と凍結乾燥を用いる。本発明による粒子中に含まれ得るまたは取り込まれ得る(好適には、マトリックス型配置による)活性成分は、上記の方法で得られるかどうかにかかわらず、医学的および/または栄養学的なものである。それは、
◆タンパクおよび/またはペプチド、その中でも最も好適に選択されるもの:ヘモグロビン、チトクローム、アルブミン、インターフェロン、抗原、抗体、カラトニン(calatonin)、エリスロポエチン、インシュリン、成長ホルモン、第IX因子、インターロイキンまたはそれらの混合物
◆多糖、特にヘパリン
◆核酸、好適には、RNAおよび/またはDNAのオリゴヌクレオチド
◆およびそれらの混合物のなかから選ばれる。
医薬製品の範疇に分類され、本発明による粒子によって適切に運ばれるAPsは、ワクチンである。栄養学的製品の例としては、ビタミン、アミノ酸および微量元素があげられよう。
〔産業上の利用性〕
本発明の他の側面によれば、本発明は、制御されたAPの放出を可能にするシステムを含む型の医薬製品を製造するために、APを含有したNDPsおよびMDPsの使用することに関する。
最後に、本発明は、前に定義したAPを含有したDPsを具備する、医薬品または薬学的もしくは栄養学的産物に関する。医薬品の場合、例えば、好ましくは経口、鼻腔内、腟内、眼内、皮下、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、脳内、非経口的等の経路で投与されるものがあり得る。
本発明の応用は、医療的または栄養学的性質をもつAPのデリバリーまたは輸送に限定されない。実際には、DP中に含まれ得るまたは取り込まれ得るAPには、少なくとも一つの化粧品または植物保護用製品がある。化粧品への適用としては、経皮的に用いられる組成物がある。問題の植物保護用製品には、除草剤、農薬、殺虫剤、殺真菌剤などがある。本発明の主題は、上述の型のAPを含有したDPsからなる植物保護用組成物および化粧品組成物でもある。
以下の実施例により、異なる産物/方法/応用の面から、本発明をよりよく理解することができるであろう。これらの例は、活性成分を収載した(または含有しない)ポリアミノ酸の粒子の調製を説明し、これらの粒子の構造的特性と性質を提示する。
〔実施例〕
I-試験用ポリアミノ酸の調製
この実施例において用いられている重合体は、ブロック構造(block structure)または統計的構造(statistical structure)を有する、ロイシンおよびグルタミン酸ベースの直鎖合成共重合体である。ポリアミノ酸の平均分子量は、トリフルオロ酢酸溶媒中での弾性的光散乱によって決定され、50,000Dから150,000Dの間にある。
これらのポリマーは、ロイシンとメチルグルタミン酸の共重合体から得られ、当該重合体のグルタミン酸ナトリウム中のイオン化可能な側鎖の官能性は、例えば、スタウマンら(STAHMAN et al.),J. Biol. Chem., 771,(1952)または協和発酵(KYOWA HAKKO)特許FR 2,152,582号に記載されている、既知のメチルエステルの脱保護法を用いて再確立される。
ロイシンとメチルグルタミン酸の共重合体は、ロイシンとメチルグルタミン酸のN-カルボキシ-α-アミノ酸無水物(NCAs)から得られ、その調製法は、例えば文献(Biopolymers, 15, 1869(1976))に収載されている。NCAの重合に用いられる技術は、当業者に公知であり、クリシェルドルフ(H.R.KRICHELDORF)の著書(「アルファ−アミノ酸−N−カルボキシ無水物および関連複素環式化合物(α-Aminoacid-N-Carboxy Anhydrides and Related Heterocycles)」,Springer Verlag(1987))に詳述されている。
実施例1:「統計的」ポリアミノ酸、ポリ(LEU/GLU)50/50
ステップ1):NCA-LEUとNCA-GLU(OME)の共重合:
ポリ(LEU-CO-GLU(OME))50/50:
15.0gのメチルグルタミン酸N-カルボキシ無水物(NCA-Glu(OMe):0.08mol)および12.5gのロイシンN-カルボキシ無水物(NCA-Leu:0.08mol)を、窒素を送風しながら、グラス攪拌機および送気装置につないだ窒素の取込口と排出口を取り付けた1Lの反応装置に入れる。381mLのジオキサンを添加し、反応液を40℃にする。
NCAを溶かした後、24mLの水を入れ、次に0.22mL(NCAに対して、モル比で1%に相当)のトリエチルアミンを入れる。重合は、赤外線でモニターし、1,860cmと1,790cm-1のカルボニルバンドの消失を観察することにより行った。重合時間は、単量体の組成により、1.5時間から3時間の間で変動する。バンドが完全に消失したら、反応液を380mLのジオキサンで希釈し、室温で3時間ホモジナイズする。効率よく攪拌ながら、5Lの水中で沈殿させることにより共重合体を回収する。生成物を濾過し、真空下、12時間、50℃で乾燥させる。
得られた共重合体の重量は、18.4gであり、重量で90%の収率に相当する。
1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):0.85ppm(CH3-Leu,6H*0.5);1.58(CH2およびCHMe2Leu,3H*0.5);2.10と2.22(CH2-Glu,2H*0.5);2.58(CH2-Glu,2H*0.5);3.75(CH3-Glu,3H*0.5);4.62(NCHCO-Leu,1H*0.5);4.70(NCHCO-Glu,1H*0.5)
25℃における還元粘度(0.5g/dLトリフルオロ酢酸中):2.2dL/g
ステップ2):ポリ(LEU-CO-GLU(OME))50/50のメチルエステルの加水分解
354mLのトリフルオロ酢酸を添加した反応装置に、上記で得られた共重合体17.7gを入れる。攪拌しながら、反応液を40℃にする。共重合体が完全に溶けたら、354mLの水を少しずつ加える。反応液を48時間攪拌し続ける。
5Lの水に沈殿させて、重合体を回収する。濾過後、再懸濁し、水の中で0.5時間攪拌し、その後に濾過および水切りを行う。水の中で透析を行って精製する。
収量は、15.9g(95%)。1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):3.75(CH3-Glu)のシグナルが著しく減弱または消失している点を除き、元の重合体と同一である。この実施例では、残存エステルの含量は、グルタミン酸単量体に対して1%以下である。
25℃における還元粘度(0.5g/dL;トリフルオロ酢酸中):0.95dL/g
実施例2:「ブロック」ポリアミノ酸、ポリ(LEU/GLU)50/50ジブロックの合成
攪拌しながら、15.0gのNCA-Glu(OMe)(0.08mol)と180mLのジオキサンを1Lの反応装置に入れる。溶解後、180mLのトルエンを加え、混合物を60℃にする。0.156g(1.58mol%/NCA)のベンジルアミンを添加する前に、溶液の赤外線スペクトルを記録する。反応液は、即座に濁り、40分後に、1,860と1,790cm-1の特有のバンドが消失する。
1時間後、ジオキサン/トルエン混合物(それぞれ15mL)中のNCA-Leu12.5g(0.08mol)の溶液を入れる。18時間攪拌を続ける(この時間は、至適化されてはいない)と、カルボニルのバンドが消失する。100mLのジオキサンを加え、反応液を1時間ホモゲナイズする。激しく攪拌しながら、3Lの無水アルコール中で、共重合体を沈殿させる。1Lのエタノールで洗浄し、濾過および水切りし、最後に真空下、50℃で一晩乾燥させる。
回収された生成物の質量は、19.5g(収率=95%)である。
1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):0.85ppm(CH3-Leu,6H*0.5);1.58(CH2およびCHMe2Leu,3H*0.5);2.10と2.22(CH2-Glu,2H*0.5);2.58(CH2-Glu,2H*0.5);3.75(CH3-Glu,3H*0.5);4.62(NCHCO-Leu,1H*0.5);4.70(NCHCO-Glu,1H*0.5)
25℃における還元粘度(0.5g/dL;トリフルオロ酢酸中):0.62dL/g
メチルエステルの加水分解を行う2番目のステップは、実施例1のステップ2の記載と同一である。収率95%。
1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):3.75(CH3-Glu)のシグナルが著しく減弱または消失している点を除き、元の重合体と同一である。この実施例では、残存エステルの含量は、グルタミン酸単量体に対して1%以下である。
25℃における還元粘度(0.5g/dL;トリフルオロ酢酸中):0.55dL/g
実施例3:「ブロック」ポリアミノ酸の合成、ポリ(GLU/LEU/GLU)29/57/14トリブロック
7.5gのNCA-Glu(OMe)(0.04mol)と180のジオキサンを攪拌しながら、1Lの反応装置に入れる。溶解後、180mLのトルエンを加え、混合物を60℃にする。0.156gのベンジルアミンを添加する前に、溶液の赤外線スペクトルを記録する。
モノマーが完全に消失したら、ジオキサン/トルエン混合物(それぞれ15mL)中のNCA-Leu12.5g(0.08mol)の溶液を入れる。18時間攪拌を続ける。7.5g(0.04mol)のNCA-Glu(OMe)を再度入れ、12時間反応させる。100mLのジオキサンを加え、反応液を1時間ホモジナイズする。
激しく攪拌しながら、3Lの無水アルコール中で、共重合体を沈殿させる。1Lのエタノールで洗浄し、濾過、水切りし、最後に真空下、50℃で一晩乾燥させる。
回収された生成物の質量は、19.4g(収率=95%)。
1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):0.85ppm(CH3-Leu,6H*0.5);1.58(CH2およびCHMe2Leu,3H*0.5);2.10と2.22(CH2-Glu,2H*0.37);2.58(CH2-Glu,2H*0.37);3.75(CH3-Glu,3H*0.37);4.62(NCHCO-Leu,1H*0.5);4.70(NCHCO-Glu,1H*0.37)
25℃における還元粘度(0.5g/dLトリフルオロ酢酸中):0.58dL/g
メチルエステルの加水分解を行う2番目のステップは、実施例1のステップ2の記載と同一である。1H NMR(トリフルオロ酢酸-d):3.75(CH3-Glu)のシグナルが著しく減弱または消失している点を除き、初発の重合体と同一である。個の実施例では、残存エステルの含量は、グルタミン酸単量体に対して1%以下である。
25℃における還元粘度(0.5g/dLトリフルオロ酢酸中):0.38dL/g
II-活性成分を取り込んだまたは取り込まないポリアミノ酸のナノ粒子(NDPs)の形成
II.1-粒子の形成に対するAAN濃度の影響
実施例4:「統計的」構造を有するポリ(LEU/GLU)30/70,50/50,および75/25のナノ粒子の形成
Leu/Gluの組成が、30/70であり、分子量が36,000Dであるロイシンとグルタミン酸ナトリウムの統計的共ポリアミノ酸100mgを、容量モル濃度10-2mol/Lの塩化ナトリウム溶液100mL中に分散させる。溶液のpHが4.5から12の間であれば(塩酸または水酸化ナトリウムを加えて調整してもよい)、重合体は、自然にナノ粒子のコロイド状分散を生じる。イオン化率fが0.05に相当するpHが4.5以下の酸性溶媒では、凍結乾燥した共重合体は溶液中に分散せず、不溶性のままである。
下表1に、同一の分散条件下で記録した、組成がLeu/Glu=50/50および75/25で、分子量が、それぞれ60,000Dおよび34,000Dである、ロイシンとグルタミン酸ナトリウムとの統計的共ポリアミノ酸の観測結果をまとめる。
実施例5:「ブロック」構造を有するポリ(LEU/GLU)20/80,40/60,および50/50のナノ粒子の形成
Leu/Gluの組成が、50/50であり、分子量が14,600Dであるロイシンとグルタミン酸ナトリウムのブロック共ポリアミノ酸100mgを、容量モル濃度10-2mol/Lの塩化ナトリウム溶液100mL中に分散させる。溶液のpHが3から12の間であれば(塩酸または水酸化ナトリウムを加えて調整してもよい)、重合体は自然にナノ粒子のコロイド状分散を生じ、光を散乱して、溶液を極度に濁らせる。重合体のナノ粒子は、15〜20℃の室温で数時間放置しても沈殿しない。pH3以下の酸性溶媒下では、重合体は溶液中に分散せず、不溶のままである。
pH3〜12の同条件下において、「ブロック」構造を有する、分子量がそれぞれ11,000Dおよび15,000Dのポリ(Leu/Glu)20/80およびポリ(Leu/Glu)40/60は分散し、コロイド懸濁液を生ずる。重合体中のロイシンの割合が高くなるほど、コロイド懸濁液は光をより大きく散乱する。pH3以下では、ポリ(Leu/Glu)50/50と同様に、重合体は分散せず、不溶性のままである。
実施例6:「統計的」構造を有するポリ(LEU/GLU)18/82の溶解度
本実施例では、Leu/Gluの組成が18/82であるロイシンとグルタミン酸ナトリウムの共重合体は、pH4.5以下であれば水に完全に溶けるため、ナノ粒子を形成しないことを示す。10mgの凍結乾燥したポリ(Leu/Glu)18/82を、容量モル濃度10-2mol/Lの塩化ナトリウム溶液0.5mL中に分散させる。ポリマーは完全に溶け、溶液は清澄である。
ナノ粒子は形成されない。
実施例7:種々のポリ(LEU/GLU)重合体のコロイド懸濁液の安定性
Leu/Gluの組成が、30/70、50/50および75/25であり、分子量が、それぞれ36,000D、60,000Dおよび34,000Dであるロイシンとグルタミン酸ナトリウムとの統計的共ポリアミノ酸100mgを、容量モル濃度10-2mol/Lの水酸化ナトリウム溶液10mL、5mL、および2mL中に分散させ、各ポリアミノ酸が1%、2%および5%の濃度の溶液を作成する。分散液を4ヶ月、室温(15-25℃)で放置し、安定性試験を行う。この期間の終了時点でも、ナノ粒子は沈殿せず、溶液の拡散係数は変化していなかった。
実施例8:等張リン酸緩衝液中での、「統計的」構造および「ブロック」構造を有するポリ(LEU/GLU)50/50のナノ粒子の形成
「統計的」構造を有する、分子量が、60,000Dのポリ(Leu/Glu)50/50ポリアミノ酸100mgを、0.01mol/Lのリン酸緩衝液、0.138mol/Lの塩化ナトリウムおよび0.0027mol/Lの塩化カリウムを含む、pH7.4の等張溶液(PBS,SIGMAカタログP4417参照)に分散させる。重合体は、自然にナノ粒子のコロイド状分散を形成し、光を散乱する。重合体のナノ粒子は、数時間、15〜25℃の間で室温放置しても沈殿しない。
同一の条件下で、分子量が14,600Dのポリ(Leu/Glu)50/50ブロックポリアミノ酸100mgをPBS緩衝液中に分散させると、室温で安定な、極度に濁って光を散乱するナノ粒子の懸濁液が得られる。
II.2-「統計的」構造をおよび「ブロック」構造を有するポリ(LEU/GLU)の大きさと構造
ポリアミノ酸のナノ粒子は、コロイド溶液を形成する。静的または準弾性的光散乱により、ナノ粒子中の重合体のサイズと重合密度を測定することができる。
下表2に、Leu/Gluの組成が30/70および50/50であり、分子量が、46,000D〜21,000Dの統計的ポリアミノ酸と、Leu/Gluの組成が20/80および50/50であり、分子量が、11,000D〜16,300Dのブロックポリアミノ酸について行った測定をまとめる。これらの測定においては、ポリアミノ酸は、0.01mol/Lのリン酸緩衝液、0.138mol/Lの塩化ナトリウムおよび0.0027mol/Lの塩化カリウムを含む、pH7.4の等張溶液(SIGMAカタログP4417参照)に分散させている。
ナノ粒子の大きさは、ポリアミノ酸の組成によって異なる。同じ組成であれば、大きさは、ポリアミノ酸鎖がジブロック構造であるか無秩序構造であるかに依存する。
さらに、準弾性的光散乱による分析に基づけば、ポリアミノ酸のナノ粒子の直径分布は、単峰性で、平均値周辺に集中している。分布の幅は、多分散度が1.2のポリスチレンと同等またはそれ以下である。ナノ粒子中の重合体濃度は著しく低く、常に6% w/v以下である。重合体濃度は、ポリアミノ酸の組成と構造、すなわちジブロック構造であるか、無秩序構造であるかに依存する。
さらに、電子顕微鏡(ネガティブ染色を用いたTEM)による観察により、ナノ粒子が、球形かまたは僅かに延びた形状であることが示されている。
II.3-ナノ粒子の免疫原性
実施例9:ポリ(LEU/GLU)40/60、50/50および60/40ブロックのナノ粒子の免疫原性能
分子量が、約12,000Dのポリ(Leu/Glu)40/60、50/50および60/40を、0.01mol/Lのリン酸緩衝液、0.138mol/Lの塩化ナトリウムおよび0.0027mol/Lの塩化カリウムを含む、pH7.4の等張溶液(SIGMAカタログP4417参照)に分散させる。重合体濃度は、2.5mg/mLに等しい。懸濁液は濁っており、除菌するために孔径0.2μmのポリスルホン膜を通せば、格別の困難なく濾過される。
動物は、血縁のないOF1系統マウスを用いる(被試験重合体あたり、5匹のマウスからなる群)。
重合体の懸濁液は、一回あたり懸濁液100μL(250μgの重合体)の容量で、皮下に注射する。最初の投与をD0の時点で行い、強化投与をD35の時点で行った。サンプルは、D42の時点(すなわち、2回目の投与から7日後)において採取する。血液サンプルは、室温で24時間放置した後、3,000rpmで、10分間遠心する。
血清は、ELISA定量法で分析した。1/10の低希釈度のものでさえ、血清中からは、抗-重合体抗体は検出されなかった。
この実施例は、ポリ(Leu/Glu)40/60、50/50および60/40ブロックのナノ粒子が、特に免疫応答を引き起こさないことを示している。
II.-4着色したモデルタンパクとナノ粒子との会合
ヘモグロビン、ウマ心臓チトクロームcおよびサッカロマイセス セレビジア(Saccharomyces cerevisea)をモデルタンパクに用いて、封入の方法を説明する。重合体ナノ粒子とタンパクとの会合は、超遠心分析によって、示される。重合体とタンパクの溶液を高速で遠心し、波長250nmと410nmにおける光学密度を測定して、重合体とタンパクの沈降最前線の進行をモニターする。
タンパクとコロイド粒子との会合は、両波長でみた沈降最前線が重なった、単一の沈降最前線の存在を特徴としている。逆に、会合していない場合には、タンパクとコロイド粒子の沈降最前線は分離しており、重ならない。
実施例10ポリ(LEU/GLU)30/70とチトクロームcとの会合
10mgのチトクロームcをpH7.2、容量モル濃度0.01mol/mLのリン酸ナトリウム緩衝液100mLに溶かす。分子量が36,000Dのポリ(Leu/Glu)30/70 100mgをこの溶液に直接分散させる。遠心の間に、チトクロームcの多くは、重合体のコロイド粒子とともに沈降する。光学密度による、沈降最前線の分析は、80%のチトクロームがコロイド粒子と会合していることを示す。
実施例11ポリ(LEU/GLU)50/50とチトクロームcとの会合
10mgのチトクロームcをpH7.2、容量モル濃度0.01mol/mLのリン酸ナトリウム緩衝液100mLに溶かす。分子量が60,000Dのポリ(Leu/Glu)50/50 200mgをこの溶液に直接分散させる。遠心の間に、チトクロームcの多くは、重合体のコロイド粒子とともに沈降する。光学密度による、沈降最前線の分析は、80%のチトクロームがコロイド粒子と会合していることを示す。
実施例12ポリ(LEU/GLU)30/70とヘモグロビンとの会合
本実施例では、ポリアミノ酸のコロイド懸濁液およびタンパクは、溶かす順序を変えた実施例4と同一の溶液から、二つの異なる方法で調製される。
1- 実施例4と同一の条件により、分子量90,000Dのポリ(Leu/Glu)30/70をヘモグロビン溶液に分散させる。コロイド懸濁液を超遠心で分析すると、ヘモグロビンとナノ粒子中のポリアミノ酸が会合していることが示される。
2- 分子量40,000Dのポリ(Leu/Glu)30/70をヘモグロビンを含まない緩衝液に分散させる。生じたコロイド懸濁液を、ヘモグロビン溶液と混ぜ合わせる。この場合、大部分のヘモグロビン(推定80%)はポリアミノ酸のナノ粒子と会合せず、超遠心分析においても、それぞれ、ポリアミノ酸のナノ粒子とヘモグロビンに対応する二つの沈降最前線が示される。
ポリアミノ酸を分散させる前に、タンパクを溶解させておく、前者のステップの方がよい封入率を得ることができる。
II.5-ナノ粒子とタンパクとの会合
実施例13:オボアルブミン存在下での、ポリ(LEU/GLU)30/70の会合
分子量が90,000Dのポリ(Leu/Glu)30/70を、実施例4または5と同一の条件下で、さらにオボアルブミンを加えて、塩化ナトリウム溶液中に分散させる。光散乱で分析したコロイド粒子の特性は、タンパク非存在下で形成されたものと同一であった。このように、タンパクは、ポリアミノ酸がナノ粒子に会合するのを阻害せず、このことは、ポリアミノ酸に対して20% w/vに及ぶタンパク濃度まで成り立つ。
実施例14:ポリ(LEU/GLU)50/50ブロックとインシュリンとの会合
1mg/mLの濃度の組換えヒトインシュリン(SIGMA、参照文献10259)溶液を0.01mol/Lのリン酸緩衝液、0.138mol/Lの塩化ナトリウムおよび0.0027mol/Lの塩化カリウムを含む、pH7.4の等張溶液で調製する。分子量が12,400Dのポリ(Leu/Glu)50/50ブロック50mgを、5mLのインシュリン溶液に分散させる。きわめて濁った、安定な懸濁液が得られる。300,000Dカットの膜(Millipore, Ultrafree-CI. filter)を通す超遠心によって、溶液中の遊離のインシュリンとナノ粒子と会合したインシュリンとを分離し、濾過液をHPLCクロマトグラフィーで定量した。遊離のインシュリンの量を用いて、差を求め、ナノ粒子と会合しているインシュリンの量(0.65mg/mLに相当)を測定した。
実施例15:「統計的」構造を有するポリ(LEU/GLU)50/50とインシュリンとの会合
ポリ(Leu/Glu)50/50ブロックの代わりに、「統計的」構造を有するポリ(Leu/Glu)50/50用いて、実施例14と同一の条件下で、操作を行った。ナノ粒子に会合したインシュリンの量は、0.60mg/mLに相当する。
III-ナノ粒子の凝集
III.1-塩の添加による凝集
実施例16:硫安の添加による凝集
分子量が36,000Dのポリ(Leu/Glu)30/70 100mgを、容量モル濃度0.05mol/L、pH5のクエン酸/リン酸ナトリウム緩衝液200mLに分散させる。濃縮硫安溶液を、ゆっくりと分散溶液に加える。NDPがMDPに凝集するまで入れた量は、分散溶液の量に比して十分に少ない。このようにして得られたMDPの、平均直径は8μmである。
III.2-pHの低下による凝集
ナノ粒子中のポリアミノ酸の側鎖カルボキシル官能基は、一部イオン化している。酸の添加によってそれらを中和すると、ナノ粒子の凝集が起こる。
ポリアミノ酸の側鎖カルボキシル官能基より解離定数(AP)が小さい酸によって、凝集が引き起こされる可能性がある。
実施例17:塩酸の添加による凝集
Leu/Gluの組成が30/70、50/50および75/25で、分子量が、それぞれ36,000D、60,000D、および34,000Dの統計的ポリアミノ酸を、容量モル濃度0.05mol/L、pH5のクエン酸/リン酸ナトリウム緩衝液に分散させる。Leu/Gluが30/70と50/50の組成のポリアミノ酸の濃度は、0.01% w/vで、75/25の組成のものは、0.005% w/vである。NDPが凝集してMDPになるまで、0.1mol/Lの塩酸を徐々に添加して、コロイド懸濁液中のナノ粒子を凝集させる。MDPの粒子サイズの測定結果を下表3にまとめる。
III.3-陽イオン性重合体との複合体形成による凝集
実施例18:ポリDL-リシンとの複合体形成による、ポリ(LEU/GLU)50/50のナノ粒子の凝集
ナノ粒子中のポリアミノ酸の側鎖カルボキシル官能基は、一部イオン化されている。ポリリシンのような陽イオン性重合体とカルボキシル官能基との複合体を形成させると、ナノ粒子の凝集が起こる。
分子量60,000Dのポリ(Leu/Glu)50/50 10mgを容量モル濃度0.01mol/L、pH6のリン酸ナトリウム緩衝液100mLに分散させる。分子量15,000Dの、ポリ-DL-リシン・臭化水素15mgを添加すると、重合体のナノ粒子を凝集させてマイクロ粒子にすることができる。マイクロ粒子の平均直径は、塩酸または水酸化ナトリウムを添加して、pHを2から9まで変化させたとき、10〜20μmの間にある。
III.4-ナノ粒子の凝集によるタンパクのカプセル化
実施例19:ポリDL-リシンとの複合体形成による、チトクロームcのカプセル化
分子量60,000Dのポリ(Leu/Glu)50/50 10mgを10mgのウマ心臓チトクロームcを含有する容量モル濃度0.01mol/L、pH6のリン酸緩衝液100mLに分散させる。分子量15,000Dの、ポリ-DL-リシン・臭化水素15mgを添加すると、重合体のナノ粒子を凝集させてマイクロ粒子にすることができる。マイクロ粒子は、遠心によって沈降させる;遠心の沈殿物が赤い色であることは、基本的に全てのチトクロームcがナノ粒子とともに沈降し、チトクロームがマイクロ粒子中にカプセル化されていることを示している。
Claims (17)
- ポリアミノ酸をベースとした、活性成分のデリバリー用ナノ粒子であって:
・平均サイズが0.01〜0.5μmであることと、
・水溶液とポリアミノ酸(PAA)を接触させることによって得られることと、
・該ポリアミノ酸(PAA)は、アルファ−ペプチド結合を有する直鎖であり、少なくとも二つのタイプの繰り返しアミノ酸、即ちAANタイプおよびAAIタイプを含んでいて、
◆AANタイプは疎水性の中性アミノ酸に対応しており、
◆AAIタイプはイオン化可能な側鎖を有するアミノ酸に対応し、該AAIタイプの繰り返しアミノ酸の少なくとも一部はイオン化された形であり、
各タイプの繰り返しアミノ酸、即ちAANおよびAAIは、他方と同一または異なっていることと、
・ポリアミノ酸の平均分子量MWは4,000D以上であること
・PAAsは、水に不溶性であること
を特徴とするデリバリー用ナノ粒子。 - 請求項1に記載の粒子であって:
・その成分であるPAAsは、「ブロック」PAAsおよび/または「統計的」PAAsであることと、
・また
◆「ブロック」PAAsについては、
- AAN/AAN+AAIのモル比は、≧6%であり、
- Mw≧5,500Dであり、
◆「統計的」PAAsについては、
- AAN/AAN+AAIのモル比は、≧20%であり、
- Mw≧10,000D
であること
を特徴とする粒子。 - 請求項1または2に記載の粒子であって、
・ANNまたはAANsが、Leu、Ile、Val、Ala、Pro、Phe、およびこれらの混合物から選択され、
・AAIまたはAAIsがGluおよび/またはAspで構成されることと
を特徴とする粒子。 - 請求項1に記載の粒子であって、PAAsが1種類のコモノマーAANおよび1種類のコモノマーAAIからなることを特徴とする粒子。
- 請求項1に記載の粒子であって、0.01〜25乾燥重量%で変化する平均ポリアミノ酸濃度を特徴とする粒子。
- 請求項1に記載の粒子であって、平均サイズが0.5μmよりも大きいミクロデリバリー粒子(MDP)であることを特徴とする粒子。
- 請求項6に記載の粒子であって、請求項5に記載の粒子から得られ、且つ少なくとも一つの凝集剤を含むことを特徴とする粒子。
- 請求項1に記載の粒子であって、少なくとも一つの活性成分を含有することを特徴とする粒子。
- ポリアミノ酸をベースとし、且つ活性成分のデリバリー担体として使用することができる粒子を製造する方法であって:
・用いられるポリアミノ酸は、
◆平均サイズが0.01〜0.5μmであり、
◆水溶液とポリアミノ酸(PAA)を接触させることによって得られ、
◆アルファ−ペプチド結合を有する直鎖であり、
◆少なくとも二つのタイプの繰り返しアミノ酸、即ちAANおよびAAIを含有し、
- AANタイプは疎水性の中性アミノ酸に対応し、
- AAIタイプはイオンか可能な側鎖を有するアミノ酸に対応し、
上記の各繰り返しアミノ酸、即ちAANおよびAAIは他方と同一または異なっており、
◆AAN/AAN+AAIのモル比は、≧3%であり、
◆ポリアミノ酸の重量平均分子量MWは4,000D以上であり、
◆前記PAAsは、水に不溶性であることと、
・これらポリアミノ酸の懸濁物が水溶液中に製造されることと、
・こうして、粒子のコロイド溶液が回収されること
を特徴とする方法。 - 請求項9に記載の粒子であって、PAAsが1種類のコモノマーAANおよび1種類のコモノマーAAIからなることを特徴とする粒子。
とを特徴とする方法。 - 請求項9に記載の方法であって、少なくとも一つの活性成分が前記液体中に溶解されて、前記導入の後に、該活性成分が添加された粒子のコロイド溶液が得られる方法。
- 請求項9に記載の方法であって、少なくとも一つの凝集剤を用いて粒子を凝集させる追加の工程を具備することを特徴とする方法。
- 請求項12に記載の方法であって、前記溶液中のポリマー濃度(重量/容量%)が、0.05〜30重量/容量%であることを特徴とする方法。
- 請求項1の粒子および/または請求項9の方法により得られた粒子であって、前記活性成分が医薬であり、
◆タンパクおよび/またはペプチド、
◆多糖、
◆核酸、
◆および上記の混合物
から選択されることを特徴とする方法。 - 請求項1に記載の粒子および/または請求項9に記載の方法によって得られる粒子であって、前記活性成分が少なくとも一つのワクチンからなることを特徴とする粒子。
- 請求項1に記載の粒子および/または請求項9に記載の方法によって得られる粒子であって、前記活性成分が少なくとも一つの植物保護製品または化粧品から構成されることを特徴とする粒子。
- 請求項1の粒子および/または請求項9に記載の方法によって得られる粒子を含有することを特徴とする、医薬製品、栄養剤、植物保護剤または化粧品。
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