JP4111489B2 - 新規バクテリオシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性ペプチドである新規バクテリオシン、その製造方法、及びその用途等に関し、詳しくは新規バクテリオシンであるムンディティシンKSとその製造方法、該バクテリオシンをコードする遺伝子、該バクテリオシン関連遺伝子や該遺伝子がコードするタンパク質、及び、該バクテリオシン、その生産微生物及びその培養物を用いる保存性に優れた食品の製造法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品の腐敗や品質の低下などを防止する目的で、食品保存料が種々の食品に添加されている。かかる食品保存料としては、これまでは主に化学的に合成された合成保存料が用いられている。しかしながら、合成保存料の大量摂取は、人体にとって健康面から好ましくなく、その原因の1つは、化学合成保存料が人体内で容易に分解されないことにある。このような問題を解決するためには、人体内で容易に分解される抗菌性物質の開発が必要である。
【0003】
ところで、乳酸菌は、古来より醤油、味噌、漬け物、日本酒などの様々な発酵食品や発酵飲料の生産に利用されている有用な微生物の1つである。乳酸菌を発酵食品などの製造過程で用いることにより乳酸発酵が行われて、生産された乳酸によって系のpHが低下したり、該乳酸菌が抗菌性物質を産生したりすることで、製造過程及び製品中での雑菌などの生育を阻害することが可能となり、製品の腐敗や品質の低下を防ぐことができる。
【0004】
乳酸菌の生成するバクテリオシンについてもいくつかの報告がある。日本食品科学工学雑誌第47巻第10号(2000年10月)752-759頁には、ラクトコッカス・ラクチスから生成したナイシンを味噌の醸造に利用することについて、Biochimica et Biophysica Acta 1373 (1998) 47-58には、エンテロコッカス・ムンディティが生産するバクテリオシンについて、特開平7−51055号公報には、リステリア・モノサイトジェネスに対して生育抑制作用を有するエンテロコッカス属に属する新規微生物について報告されている。また、特許第2618148号には、ペディオコッカス・アシディラクティシィ中のプラスミドから誘導されるバクテリオシンをコードする遺伝子配列について開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、古くから食品及び食品加工に利用されている乳酸菌が生産する、安全性の高い新規バクテリオシン、その製造法、その利用方法及び該バクテリオシンをコードする遺伝子等を提供することにある。詳細には、ナイシンやペディオシン等の、乳酸菌に由来し、人体内で容易に分解される抗菌物質であると共に、乳酸菌が産生するバクテリオシンとして広く利用され、多くの微生物の生育を阻害することが知られている公知のバクテリオシンに比較して、阻害する微生物の選択性が高く、より安全性が高い新規バクテリオシンや、該新規バクテリオシンをコードする遺伝子や、該遺伝子に関連する遺伝子及びそれがコードするタンパク質や、新規バクテリオシンを用いた保存性に優れた食品の製造法等を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究し、発酵食品やサイレージなどに存在する乳酸菌を分離して、バクテリオシン生産能を有する菌株の探索を行ったところ、バクテリオシン生産能を有する新規乳酸菌株の分離に成功し、更に該菌株によって生産されるバクテリオシンやその遺伝子が新規物質であることを確認し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、配列番号2に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNA(請求項1)に関する。
【0008】
また本発明は、配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるバクテリオシン活性を有するムンディティシンKS(請求項2)に関する。
【0009】
さらに本発明は、エンテロコッカス属に属するムンディティシンKS生産菌を培養し、培養物からムンディティシンKSを採取することを特徴とするムンディティシンKSの製造法(請求項)や、ムンディティシンKSの生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ(請求項)や、ムンディティシンKSの生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)(請求項)や、ムンディティシンKS、ムンディティシンKS生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ又はその培養液を食品に添加することを特徴とする保存性に優れた食品の製造法(請求項)や、エンテロコッカス・ムンディティが、エンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)であることを特徴とする請求項に記載の保存性に優れた食品の製造法(請求項)や、食品が非加熱食肉であることを特徴とする請求項又はに記載の保存性に優れた食品の製造法(請求項)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の対象となるDNAとしては、配列表の配列番号1に示される塩基配列若しくはその相補的配列又はこれらの配列の一部若しくは全部を含む配列からなるDNAや、配列番号2に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNAや、配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質又は配列番号5に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつバクテリオシン細胞外排出活性を有するタンパク質をコードするDNAや、配列番号4に示される塩基配列若しくはその相補的配列又はこれらの配列の一部若しくは全部を含む配列からなるDNAや、配列番号7に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質又は配列番号7に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつバクテリオシン耐性機能を有するタンパク質をコードするDNAや、配列番号6に示される塩基配列若しくはその相補的配列又はこれらの配列の一部若しくは全部を含む配列からなるDNAであれば特に制限されるものではなく、中でも、新規バクテリオシンであるムンディティシンKSや、バクテリオシン細胞外排出活性を有するタンパク質や、バクテリオシン耐性機能を有するタンパク質をそれぞれコードする遺伝子DNAを好適に例示することができ、これらDNAの由来は特に制限されない。ムンディティシンKSをコードする配列番号2に示される塩基配列からなるDNAは、組換えムンディティシンKSの大量生産や、食品製造に通常用いられているバクテリオシン耐性微生物にバクテリオシン産生能を付与するために用いることができ、その相補配列は遺伝子レベルでのバクテリオシン遺伝子の検出に用いることができる。また、配列番号4に示される塩基配列からなるDNAや配列番号6に示される塩基配列からなるDNAは、遺伝子レベルでの、バクテリオシンの細胞外分泌機構の解明や、バクテリオシンの作用機序を解明する上で有用である。さらに、配列番号1に示される塩基配列又はこれらの配列の一部若しくは全部を含む配列は、食品製造に通常用いられている微生物にバクテリオシン産生能を付与するために用いることができる。そして、バクテリオシン産生能が付与された形質転換微生物は、生ハム等のpHにシビアな食品に有利に用いることができる。
【0011】
本発明の対象となるタンパク質としては、配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるバクテリオシン活性を有するムンディティシンKSや、配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質や、配列番号5に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつバクテリオシン細胞外排出活性を有するタンパク質や、配列番号7に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質や、配列番号7に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつバクテリオシン耐性機能を有するタンパク質であれば特に制限されるものではなく、ここで、バクテリオシン細胞外排出活性とは、菌体内に生成したバクテリオシンを細胞外に排出する活性をいい、またバクテリオシン耐性機能とは、菌体内に生成したバクテリオシンから菌自らを守る機能をいう。配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるムンディティシンKS、あるいは配列番号5又は配列番号7に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質は、配列番号1又は配列番号2に示される塩基配列からなるDNA、あるいは配列番号4又は配列番号6に示される塩基配列からなるDNAを、公知のホストベクター系を利用して発現させることにより得ることができる。上記ムンディティシンKSは、非加熱食肉等の食品に存在するリステリア・モノサイトジェネスを死滅あるいは減少させ、保存性に優れた食品を製造する上で有利に用いることができ、配列番号5に示されるアミノ酸配列からなるバクテリオシン細胞外排出活性を有するタンパク質や配列番号7に示されるアミノ酸配列からなるバクテリオシン耐性機能を有するタンパク質は、バクテリオシンの細胞外分泌機構の解明や、バクテリオシンの作用機序を解明する上で有用である。
【0012】
上記ムンディティシンKSは、エンテロコッカス属に属するムンディティシンKS生産菌、好ましくはエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)を培養し、培養物からムンディティシンKSを採取することによっても、有利に生産することができる。かかるムンディティシンKS生産菌の培養培地としては、特に制限されるものではないが、TGE培地(組成:1リットルあたり牛肉抽出物(ディフコ社製)6g、トリプトン(ディフコ社製)10g、グルコース(和光純薬社製)2g)が大量生産用培地としては好ましく、この培地を用いて37℃で嫌気的に10〜12時間培養することが好ましい。このようにして得られるムンディティシンKSは、現在食品保存料として利用されている唯一のバクテリオシンであるナイシン(日本食品科学工学会誌 第47巻第10号2000年10月)に比べて、リステリア菌に対する抗菌活性が強く、また、ナイシンはバチルス等などにも抗菌活性を示すが、本発明のムンディティシンKSは、バチルス等への抗菌活性がないことから、よりリステリア菌に特異的であり、安全であると考えられる。
【0013】
ムンディティシンKS生産能を有する野生型微生物や形質転換微生物、好ましくは食品に存在するリステリア・モノサイトジェネスを死滅あるいは減少させることができる乳酸菌、より好ましくは本発明のエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)や、これらの培養液を食品に添加することにより保存性に優れた食品を製造することができる。ムンディティシンKS生産微生物や該微生物を含む培養液を食品に添加した場合、ムンディティシンKS生産微生物が食品の表面や内部で増殖し、ムンディティシンKSを分泌することから、保存性に優れた食品を簡便に製造することができる。かかる食品としては、リステリア・モノサイトジェネス等の汚染微生物を加熱殺菌することができない非加熱食品、例えば生ハム等の非加熱食肉を好適に例示することができる。また、生ハム等の非加熱肉製品において乳酸菌をスターターとして用いる場合、pHの低下による味への影響が懸念されるが、上記本発明のエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)は、他のスターター株と比べ、塩漬肉中でpHを下げないという特徴を有することから、風味への影響の少ないスターター株として特に有利に使用することができる。
【0014】
以下に、本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【実施例】
実施例1[ムンディティシンKSの生産]
(乳酸菌の分離)
本発明者らは、発酵食品及びサイレージを分離源として多数の乳酸菌を分離した。分離した乳酸菌から、エンテロコッカス・ファセウムに対する抗菌活性を指標として、抗菌性物質生産能を有する乳酸菌を選択した。
乳酸菌の分離は以下の方法で実施した。各種の発酵食品及びサイレージから採取した試料を0.5%の炭酸カルシウムを含むLactobacilli MRS培地(組成:プロテオースペプトン1%、牛肉エキス1%、酵母エキス0.5%、ブドウ糖2%、ツィーン 80 0.1%、クエン酸アンモニウム0.5%、硫酸マグネシウム0.01%、硫酸マンガン0.005%、リン酸二カリウム0.2%、ディフコ社製)を用いて培養し、必要に応じて数回の継代培養を行った後、Lactobacilli MRS寒天培地(組成:上記の培地組成に寒天2%を添加したもの)に塗抹培養し、生じたコロニーから乳酸菌を550株分離した。
【0015】
(分離した乳酸菌の同定)
次に、このようにして分離した乳酸菌550株から、エンテロコッカス・ファセウムに対する抗菌活性を指標として、ペーパーディスク法(Hoover,D.G. & Harlander,S.K., In Bacteriocins of lactic acid bacteria, Academic Press 社刊、23-39、1993)によって抗菌性物質生産能を有する乳酸菌45株を選択した。この中でも、特に強い抗菌活性を有する菌株を選択し、選択した乳酸菌の菌学的性質を調べたところ、16SリボソームDNA(rDNA)の塩基配列の相同性(Mori,K. et al.:Int.J.Syst.Bacteriol.,47巻、54-57、1997)によりエンテロコッカス・ムンディティJCM8731株と100%の相同性を示したこと、糖質の発酵性がエンテロコッカス・ムンディティJCM8731株と一致したことなどの性質から、本菌はエンテロコッカス・ムンディティに属する菌株であることが分かった。そこで、本菌をエンテロコッカス・ムンディティ7393と命名した。本菌の同定に関する知見を表1に示す。
【0016】
【表1】
Figure 0004111489
【0017】
(従来菌株との比較)
アガーウェル法により、エンテロコッカス・ムンディティJCM8731株(Type Strain)の培養上清と、エンテロコッカス・ムンディティ7393株の培養上清のリステリア・モノサイトジェネスに対する抗菌活性を、トリプトソーヤ寒天培地(日水製薬株製)を使用して調べた。7mm以上の阻止円を形成した場合に抗菌活性ありと評価した。結果を表2に示す。表2中、“+”は7〜12mmの阻止円を形成したことを、“++”は13〜18mmの阻止円を形成したことをそれぞれ示している。表2から、エンテロコッカス・ムンディティ7393株はリステリア抗菌活性物質を生産するが、エンテロコッカス・ムンディティJCM8731株は抗菌活性物質を生産しないことが明らかとなった。このことから、エンテロコッカス・ムンディティ7393株は新規な菌株であると認定し、該7393株を経済産業省独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託した。その受託番号はFERM P−18300である。
【0018】
【表2】
Figure 0004111489
【0019】
(エンテロコッカス・ムンディティ7393株による抗菌性物質の生産)
次に、単離したエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM P−18300)をLactobacilli MRS培地(組成:前記の通り、ディフコ社製)に接種し、37℃で0〜10時間培養した際の、7393株の生育状態ならびに抗菌性物質生産性について調べた。結果を図1に示す。図1には、37℃で培養したときの7393株の増殖量をOD600で測定し、抗菌性物質の活性をエンテロコッカス・ファセウムに対する抗菌活性を指標としたアガーウェル法によって調べた結果が示されている。図1から明らかなように、37℃で培養した場合、4時間で十分な菌の発育が認められ、多量の抗菌性物質が生産されることがわかった。図中、■は7393株の発育を、●は抗菌性物質の生産性を示す。また、培養温度による抗菌性物質生産性への影響について調べた。15℃〜45℃で培養した際の結果を図2に示す。図2には、15℃〜45℃で培養したときの、抗菌性物質生産性をエンテロコッカス・ファセウムに対する抗菌活性を指標としたアガーウェル法によって調べた結果が示されている。図2から明らかなように、20℃〜37℃で培養したときに抗菌活性が強いことがわかった。
【0020】
(エンテロコッカス・ムンディティ7393株の培養)
本発明のバクテリオシンであるムンディティシンKSの取得を目的として、7393株を大量に培養する場合は、培地としてTGE培地(組成:1リットルあたり牛肉抽出物(ディフコ社製)6g、トリプトン(ディフコ社製)10g、グルコース(和光純薬社製)2g)を用いることが好ましく、この培地を用いて37℃で嫌気的に10〜12時間培養することが好ましい。
【0021】
(抗菌活性物質の検出)
培養ろ液を60%の硫酸アンモニウムで沈殿させ、C−18の逆相カラムを用いてアセトニトリルで段階溶出したものを、Tricin−SDS PAGEにより電気泳動を行い、エンテロコッカス・ファセウムに対する活性染色を行った。図3は、SDS−PAGE(A)及び活性染色(B)の写真である。図3から明らかなように、分子量約5kDaの位置に抗菌活性が検出された。
【0022】
実施例2[ムンディティシンKS遺伝子とその関連遺伝子]
(ムンディティシンKS遺伝子のクローニング)
ムンディティシンKS遺伝子を含むDNA断片(配列表の配列番号1記載のDNA)のクローニングは次のように行った。
乳酸菌−大腸菌のシャトルベクターpRH100(選択マーカー;アンピシリン耐性<大腸菌>,エリスロマイシン耐性<乳酸菌>)を、文献(Maniatis, T., E. F. Fritsch, and J. Sambrook.1982. Molecular cloning: a laboratory manual. Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor)記載の方法に準じて構築し、これに制限酵素Sau3AIで部分分解した7393株ゲノムDNAを挿入してゲノムライブラリーを作製した。宿主菌としてバクテリオシン感受性菌エンテロコッカス・ファセウムを用い、作製したゲノムライブラリーをエレクトロポーレーションにより導入し、7393株を取り除いたバクテリオシンを含む培養液(5%v/v)とエリスロマイシン(5μg/ml)を添加したLactobacilli MRS寒天培地で形質転換体を選択した。
【0023】
次に、この形質転換体から抽出したプラスミドDNAを制限酵素BamHI、HindIIIで部分消化し、ベクターpBluescript II KS(+)(STRATAGENE社製、選択マーカー;アンピシリン耐性<大腸菌>)に挿入し、エレクトロポーレーションにより大腸菌に導入し、アンピシリンを添加した寒天培地で形質転換体を選択した。この形質転換体の塩基配列をDNAシークエンサーにより決定した。その結果、配列番号1に記載の配列を有するDNA断片が得られた。このDNA断片中には、少なくとも3つの解読枠(ORF)が存在し、配列番号1記載の配列中1776番目から1949番目に存在するORF1(配列番号2)がコードするアミノ酸配列と他のバクテリオシンのアミノ酸配列とのホモロジーを比較した。結果を図4に示す。図4から明らかなように、本アミノ酸配列は既知のバクテリオシンと類似性が高く、バクテリオシンのアミノ酸配列を示していることがわかった。ORF1を常法によりPCR増幅し、このPCR産物を発現ベクターpET-3を用いて常法により大腸菌で発現させ、大腸菌よりバクテリオシンを精製したところ、その精製物にエンテロコッカス・ファセウムに対する抗菌活性を確認した。したがって、ORF1がバクテリオシン生合成遺伝子を含むことも明らかとなった。また、本バクテリオシンの精製標品をプロテインシークエンサーにより解析したところ、ORF1がコードするアミノ酸配列の16番目の残基であるリジン残基以降がバクテリオシンのアミノ酸配列であることが明らかとなった(配列番号3)。
【0024】
(ムンディティシンKS)
上記配列番号3に示されるアミノ酸配列は、新規な構造を有することが判明したので、このバクテリオシンをムンディティシンKSと命名した。なお、このバクテリオシンの有する保存アミノ酸から、このバクテリオシンはKlaenhammerの示したバクテリオシンの分類(Klaenhammer,T.R.:FEMS Microbiol. Rev.,12巻、39-86、1993)における低分子量・耐熱性クラス(クラスIIa)に属することも判明した。
【0025】
(バクテリオシン関連遺伝子の領域の決定)
上記配列番号1に示される塩基配列からなるDNA断片には、上記ORF1の他に少なくとも2つのORF、すなわち、配列番号1に示される塩基配列のうち、2094番目から4118番目に存在するORF2(配列番号4)と4143番目から4439番目に存在するORF3(配列番号6)が存在する。これらORF2とORF3がコードするタンパク質の性質について調べてみた。
ホモロジー検索の結果ORF2(配列番号4)がコードするアミノ酸配列(配列番号5)からなるタンパク質は既存の細菌由来のATP依存性膜輸送タンパク質のいくつかとアミノ酸配列全体に渡り高い相同性を示したことから、バクテリオシン細胞外排出活性を有するタンパク質であることがわかった。したがって、ORF2(配列番号4)がバクテリオシンの細胞外への排出に関与する遺伝子であることも明らかとなった。また、ORF3(配列番号6)のみを常法によりPCR増幅し、このPCR産物を乳酸菌−大腸菌のシャトルベクターpRH100を用いて常法によりエンテロコッカス・ファセウムで発現させたところ、ムンディティシンKSに耐性を示すことを確認した。このことから、ORF3(配列番号6)が、バクテリオシン耐性付与活性を有するタンパク質をコードするバクテリオシンの耐性付与に関与する遺伝子であることも明らかとなった。
【0026】
実施例3[ムンディティシンKSの物性]
(ムンディティシンKSのpH安定性)
実施例1により得られた精製ムンディティシンKSを、最終濃度が0.01重量%となるように各種pHの緩衝液に溶解し、37℃で30分間保温した後、pHを6.0に戻し、ムンディティシンKSのpH安定性を調べた。緩衝液としては、10mM MES(pH4〜6)、10mM TES(pH6〜8)、10mM Tris・HCl(pH8〜11)を用い、pH6.0への調整は、等量の50mM MES(pH6.0)添加により行った。リステリア・モノサイトジェネスに対する抗菌活性は、前記トリプトソーヤ寒天培地(日水製薬株製)を使用するアガーウェル法により測定した。その結果、ムンディティシンKSはpH4〜11のときは80〜100%の活性を保ち、広いpH範囲で安定性を有することが明らかとなった。
【0027】
(ムンディティシンKSの温度安定性)
実施例1により得られた精製ムンディティシンKSを、最終濃度が0.01重量%となるように2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)緩衝液(pH6.0)に溶解し、このバクテリオシン溶解液を0〜100℃で1時間加熱又は冷却した後の残存抗菌活性を測定することにより、ムンディティシンKSの温度安定性を調べた。リステリア・モノサイトジェネスに対する残存抗菌活性は、前記トリプトソーヤ寒天培地(日水製薬株製)を使用するアガーウェル法により測定した。結果を図5に示す。図5から、0℃〜70℃では100%の抗菌活性を維持し、80℃で約80%、100℃で約50%の抗菌活性を維持していることがわかった。
【0028】
実施例4[ムンディティシンKSの抗菌特性]
(ムンディティシンKSの抗菌スペクトル)
実施例1により得られた精製ムンディティシンKSを、最終濃度が0.01重量%となるようにMES緩衝液(pH6.0)に溶解し、このバクテリオシン溶解液を用いて、ムンディティシンKSの各種病原菌に対する抗菌スペクトルをアガーウェル法により調べた。7mm以上の阻止円を形成した場合に、抗菌効果ありと評価した。測定結果と被検菌の培養条件を表3に示す。表3中、“+”は7〜12mmの阻止円を形成したことを、“++”は13〜18mmの阻止円を形成したことをそれぞれ示している。表3から明らかなように、食中毒などの原因となるリステリア・モノサイトジェネスやクロストリジウム・パーフリンジェンスに対してムンディティシンKSは生育阻害効果があることが明らかとなった。なお、試験に用いた培地の組成は以下の通りである。
トリプトソーヤ寒天培地:ペプトン1.5%、ダイズペプトン0.5%、塩化ナトリウム0.5%、寒天1.5%(日水製薬社製)
GAM寒天培地:ペプトン1%、ダイズペプトン0.3%、プロテオーゼペプトン1%、消化血清末1.35%、酵母エキス0.5%、肉エキス0.22%、肝臓エキス0.12%、ブドウ糖0.3%、リン酸二水素カリウム0.25%、塩化ナトリウム0.3%、溶性デンプン0.5%、L−システイン塩酸塩0.03%、チオグリコール酸ナトリウム0.03%、寒天1.5%(日水製薬社製)
【0029】
【表3】
Figure 0004111489
【0030】
(ムディティシンKSの食品腐敗・変敗菌に対する抗菌効果)
ムンディティシンKSの各種食品の腐敗・変敗の原因となるエンテロコッカス・フェカリスに対する抗菌効果を調べた。抗菌効果の測定は、液体培地系(培地組成:トリプトン1.25%、酵母エキス0.75%、ブドウ糖1.0%、クエン酸ナトリウム0.5%、チアミン塩酸塩0.0001%、塩化ナトリウム1.5%、リン酸水素二カリウム0.5%、硫酸マグネシウム0.08%、塩化マンガン0.014%、硫酸鉄(II)0.004%、ツィーン80 0.02%、pH6.0)で行い、エンテロコッカス・ムンディティ7393株の培養上清液を10倍濃縮し、0%(コントロール;◆)、1%(●)及び10%(△)をそれぞれ添加した。結果を図6に示す。図6から明らかなように、エンテロコッカス・フェカリスに対して、ムンディティシンKSは生育阻害効果があることが明らかとなった。
【0031】
(ムンディティシンKSとナイシンとの比較)
ムンディティシンKSと公知のバクテリオシンであるナイシンのリステリア・モノサイトジェネスに対する抗菌効果を比較した。抗菌効果の測定は、上記液体培地系で行い、エンテロコッカス・ムンディティ7393株の培養上清液を10倍濃縮し、0%(コントロール;◆)、1%(○)及び10%(×)をそれぞれ添加した。また、ナイシンは、400IU/ml溶液を1%(4IU/ml;△)及び10%(40IU/ml;■)をそれぞれ添加した。結果を図7に示す。図7から明らかなように、ムンディティシンKSは、食中毒の原因となるリステリア・モノサイトジェネスに対して、ナイシンより強い生育阻害効果を有することがわかった。
【0032】
(ムンディティシンKSとエンテロシンSE−K4との比較)
ムンディティシンKSと公知のバクテリオシンであるエンテロシンSE−K4(Biosci.Biotechnol.Biochem. Vol.65, No.2, 2001, 247-253)のリステリア・モノサイトジェネスに対する抗菌効果を比較した。抗菌効果の測定は、トリプトソーヤ寒天培地(日水製薬株製)を使用するアガーウェル法により行った。結果を表4に示す。表4中、“+”は7〜12mmの阻止円を形成したことを、“++”は13〜18mmの阻止円を形成したことをそれぞれ示している。表4から、エンテロシンSE−K4よりもムンディティシンKSの方が、リステリアに対する抗菌効果が高いことがわかった。
【0033】
【表4】
Figure 0004111489
【0034】
実施例5[ムンディティシンKSの食品への適用]
エンテロコッカス・ムンディティ7393株を生ハム製造におけるスターターとして使用した。生ハムをモデルとした塩漬肉(挽肉200g、食塩4.13%、亜硝酸ナトリウム300ppm、アスコルビン酸ナトリウム0.06%、糖類2.0%)にリステリア・モノサイトジェネスを104個/g接種した。次いで、スターター株として、エンテロコッカス・ムンディティ7393株とラクトバシルス・サケを107個/g〜108個/gそれぞれ接種し、空気封入包装をした後、10℃、15℃及び20℃で9日間それぞれ保管した。エンテロコッカス・ムンディティ7393株をスターターとした場合のリステリア・モノサイトジェネスの生菌数の推移を図8に、ラクトバシルス・サケをスターターとした場合のリステリア・モノサイトジェネスの生菌数の推移を図9にそれぞれ示す。その結果、エンテロコッカス・ムンディティ7393株をスターターとした場合、20℃保管でリステリアの殺菌効果が認められたが、ラクトバシルス・サケをスターターとした場合、リステリアの殺菌効果が認められなかった。また、エンテロコッカス・ムンディティ7393株をスターターとした場合、20℃で保管9日目における製品のpHは、10℃;pH5.73、15℃;pH5.55、20℃;pH5.37であったのに対し、ラクトバシルス・サケをスターターとした場合、20℃で保管9日目における製品のpHは、10℃;pH4.85、15℃;pH4.80、20℃;pH4.75であり、エンテロコッカス・ムンディティ7393株をスターターとした場合にはpHの低下が少なく、肉製品における味への影響も少ないことがわかった。なお、製品のpHは、5倍量の脱イオン水を添加後、ホモゲナイズした上清をpHメータにより測定した。
【0035】
実施例6[大腸菌での組換え型ムンディティシンKSとムンディティシンATO6の発現]
ムンディティシンKSとムンディティシンATO6との生物活性における差異を検証するために、大腸菌での組換え型ムンディティシンKSとATO6の発現を行った。N末端にヒスチジンのタグ配列とrTEV(recombinant tabbaco etch virus)プロテアーゼ切断認識配列を付加したムンディティシンを大腸菌で大量発現し、タグ配列を利用してアフィニティクロマトグラフィーで精製した。そして、rTEVプロテアーゼ切断により余分なN末端付加配列を取り除き、組換え型ムンディティシンのrMunKSとrMunATO6を得た。rMunKSとrMunATO6ペプチドは、ともに天然型には存在しないグリシン残基をN末端に1つ余分に持っていたが、これら組換え型ムンディティシンは、いずれもエンテロコッカス・ファセウム(E.faecium)に対して、天然のムンディティシンKSと同等の抗菌比活性(4.1×106AU/mgタンパク質)を有したが、その他のムンディティシン感受性乳酸菌に対しては、rMunKSとrMunATO6との抗菌比活性には差があり、その程度が感受性菌によって異なっていた。すなわち、ラクトバシルス・プランタルム(L.plantarum)に対してrMunATO6はrMunKSの約10%、ラクトバシルス・カルバタス(L.carvatus)に対してrMunATO6はrMunKSの約50%の抗菌比活性を示したにすぎなかった(図10参照)。これらのことから、ムンディティシンKSは一次構造と抗菌活性の両方で、ムンディティシンATO6とは異なる新規バクテリオシンであることが明らかとなった。さらに、バクテリオシンのC末端の特定のアミノ酸配列が標的細胞の特異性に関与することも明らかになった。
【0036】
【発明の効果】
本発明のムンディティシンKSは、耐熱性に優れたバクテリオシンであり、リステリア・モノサイトジェネスやクロストリジウムなど、特定の細菌に対して抗菌スペクトルを示す。そのため、このバクテリオシンを食品などに添加することによってこうした食中毒菌や一部の腐敗・変敗菌など特定の生育を阻害し、食品の腐敗や品質の低下を有効に防止することができる。また、このバクテリオシンは乳酸菌に由来しており、しかも人体内で容易に分解されるため、従来の化学合成された食品保存料と比べ、大量に摂取しても安全性の上で心配がなく、健康面から好ましいものである。しかも、従来のバクテリオシンに比べ、抗菌スペクトルが特異的であるため、腸内細菌などへの影響も少なく、より安全性が高い。
【0037】
また、本発明のムンディティシンKS産生新規乳酸菌株は、食中毒の原因となるリステリアに対して特異的な抗菌活性を有するとともに、乳酸菌であってもpHの低下が少ない等の特性を有し、例えば、非加熱食肉の製造において、製品の味を変えずに、有効な抗菌活性を付与する等、食品製造に有利に用いることができる。
【0038】
さらに、本発明のムンディティシンKSをコードするDNAは組換えムンディティシンKS等の大量生産に用いることができる。また、本発明のバクテリオシン関連遺伝子や該遺伝子がコードするタンパク質は、上記組換えムンディティシンKS等の大量生産への応用が期待できるばかりか、バクテリオシンの細胞外への排出機構の解明や、バクテリオシンの作用機序を解明する上で有用である。
【0039】
【配列表】
Figure 0004111489
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【図面の簡単な説明】
【図1】エンテロコッカス・ムンディティ7393株の37℃における増殖及びムンディティシンKS生産量を示す図である。
【図2】ムンディティシンKS生産量に及ぼす培養温度の影響を示す図である。
【図3】ムンディティシンKSのSDS−PAGE(A)や活性染色(B)の結果を示す図である。
【図4】ムンディティシンKSのアミノ酸配列と他のバクテリオシンとの比較を示す図である。
【図5】ムンディティシンKSの熱安定性を示す図である。
【図6】ムンディティシンKSの食品の腐敗・変敗菌への生育阻害効果を示す図である。
【図7】ムンディティシンKSのリステリア・モノサイトジェネスに対する生育阻害効果を示す図である。
【図8】エンテロコッカス・ムンディティ7393株のリステリアに対する殺菌効果を示す図である。
【図9】ラクトバシルス・サケのリステリアに対する殺菌効果を示す図である。
【図10】組換え型ムンディティシンKSとATO6の抗菌スペクトルの違いを示す図である。

Claims (8)

  1. 配列番号2に示される塩基配列又はその相補的配列からなるDNA。
  2. 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるバクテリオシン活性を有するムンディティシンKS。
  3. エンテロコッカス属に属するムンディティシンKS生産菌を培養し、培養物からムンディティシンKSを採取することを特徴とするムンディティシンKSの製造法。
  4. ムンディティシンKSの生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ。
  5. ムンディティシンKSの生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)。
  6. ムンディティシンKS、ムンディティシンKS生産能を有するエンテロコッカス・ムンディティ又はその培養液を食品に添加することを特徴とする保存性に優れた食品の製造法。
  7. エンテロコッカス・ムンディティが、エンテロコッカス・ムンディティ7393株(FERM−P18300)であることを特徴とする請求項に記載の保存性に優れた食品の製造法。
  8. 食品が非加熱食肉であることを特徴とする請求項又はに記載の保存性に優れた食品の製造法。
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