JP4111055B2 - 高炉の操業方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、TiO2含有物を高炉炉頂等から装入することによる高炉炉底の保護を効率よく行う高炉の操業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉の炉底煉瓦は、長期間の操業により侵食、磨耗による損傷を受けるが、この炉底煉瓦の浸食、損傷が高炉寿命を決定する重要な因子となっている。これは、炉体ボッシュ部から上の部分は減尺、長時間休風によるステーブ替え等により補修可能であるのに対し、炉底底部や側壁の煉瓦は操業中に補修することは不可能だからである。
【0003】
この炉底煉瓦の損耗を防止または軽減するため、従来から、TiO2源の炉頂からの装入もしくは羽口からの吹込みにより、炉底煉瓦の損耗部位に高融点の凝固層(チタンベア)を堆積させる方法が実施されている。TiO2源は高炉内で還元され、Tiとして溶銑中に移行し、チタンベアを形成して炉底の損傷部位に固着し、炉底を保護する。なお、チタンベアは、TiNにTiCが固溶した物質とコークス、グラファイト、スラグ、粒銑等が混合した固形物の総称で、前記の固溶体は2000℃以上の高い融点を有している。
【0004】
炉底煉瓦を保護するためにTiO2源を使用する方法としては、従来、種々の方法が提案されている。例えば、特許文献1には、TiO2含有物質をコークス製造過程で原料炭に配合して得た含TiO2コークスを高炉の中心部に装入する方法が開示されている。しかし、この方法では、炉底中心部での温度上昇にしか対応できず、また、原料炭に配合してからコークスが排出されるまでに24時間以上かかるので、TiO2源の高炉への装入が大幅に遅れるという問題があり、実用的でない。
【0005】
特許文献2でも、TiO2含有原料を炉中心部に装入する方法が提案されている。これは、高炉中心部にコークスを装入するとともに前記のようにTiO2含有原料を装入してTiO2の還元を促進し、TiO2含有原料の装入量を少なくする方法であるが、やはり炉底中心部での温度上昇にしか対応できない。また、炉芯に前記原料を装入するための別系統の設備も必要であり、設備費がかかるという問題もある。
【0006】
特許文献3では、TiO2源を炉壁側へ集中して装入することにより、炉底煉瓦表面へのチタンベアの堆積を促進して炉底部を保護する方法が提案されている。しかしながら、この方法では、炉底側壁部での温度上昇にしか対応し得ないという問題がある。
【0007】
また、特許文献4および特許文献5に記載される方法は、炉底の損耗部位に近い羽口から粉状のTiO2源を熱風とともに吹き込んで、その部位を迅速かつ効果的に保護する方法である。しかしながら、この方法においては、吹込みのための設備を必要とし、また、羽口が設けられている特定方位にしかTiO2源の吹き込みを行えないという問題もある。
【0008】
一方、TiO2源を高炉に装入するに際し、焼結鉱製造過程でTiO2含有物である砂鉄の配合を増加させ、得られる高TiO2焼結鉱を炉頂から装入する方法が一般に行われてきた。これは、砂鉄が粉状(平均粒径が約0.14mm)であるため、高炉に直接装入すると炉内の通気性が悪化したり、ダストとして系外に排出される等の問題があるからである。この高TiO2焼結鉱を炉頂から装入する方法の場合は、炉底の中心部、側壁部を問わずどの方位の炉底温度が上昇しても対応可能である。
【0009】
しかし、この方法においては、砂鉄中のTiO2の影響で下記の(1)、(2)に記すような問題が生じる。
【0010】
(1) 焼結生産性の低下
砂鉄が微粉原料であるため、焼結製造過程での通気性が悪化し、焼結生産性が低下する。生産性を通常レベルに維持しようとすると、凝結材比の上昇等諸元の悪化を招く。一方、焼結の生産性を維持しなかった場合は、高炉での焼結鉱の使用比率が低下するため高炉での還元材比の上昇等が必要となり、諸元が悪化する。焼結鉱の代わりにペレットを使用すると、コスト的に不利になる。
【0011】
また、TiO2の影響で、TiO2を固溶した晶出型ヘマタイトが多く、カルシウムフェライトが少ない組織が形成されるため、焼結鉱のRI等の被還元性が悪化する。さらに、焼結鉱の高温性状等も悪化し、そのため高炉炉内の通気性が悪くなり、高炉での生産量(銑鉄生産量)が低下する。
【0012】
(2)高炉装入TiO2レベル変更タイミングの遅れ
焼結工場で焼結鉱のTiO2含有量を高めるための原料配合の変更等の処置(アクション)をとってから成品が高炉へ送られるまでに3〜5時間、高炉の焼結槽に搬入後、炉頂から装入されるまでに3〜5時間と、合計6〜10時間もの時間を要することになり、その分、炉底保護対策の実施(すなわち、TiO2含有原料の高炉への装入)が遅れることになる。
【0013】
前記焼結鉱のTiO2含有量を通常時の条件へ戻す際も同様で、TiO2含有量を減少させるアクションをとった後の焼結鉱が高炉の炉頂から装入されるまでに6〜10時間を要する。そのため、例えば、高TiO2焼結鉱の装入を実施中に、副生するスラグの処理を徐冷処理から水砕処理に切り替えて水砕を製造する必要がある場合、スラグのTiO2含有量が高いと水砕の性状が悪化するので通常の焼結鉱を使用しなければならないが、前記の理由で水砕の製造開始が6〜10時間以上遅れることになる。
【0014】
【特許文献1】
特公平7−74367号公報
【特許文献2】
特開平10−110207号公報
【特許文献3】
特開平9−41009号公報
【特許文献4】
特開昭60−56004号公報
【特許文献5】
特公平6−60330号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、従来の技術においては、高炉炉底に対するTiO2装入による効果が、炉底中心部での温度上昇の抑制、または炉底側壁部での温度上昇の抑制など、特定の範囲に限定されており、また、従来一般的に行われてきた焼結原料への砂鉄の配合量の増加に伴う焼結生産性の低下、焼結鉱の性状(RI等)の悪化、さらには、高炉装入TiO2レベルの変更の遅れ、という問題がある。
【0016】
本発明は、これらの問題を解決して、高炉炉底のどの部位における温度の上昇に対しても対応することができ、焼結生産性の低下や焼結鉱の性状悪化を生じさせずに、早期にTiO2含有原料を装入し、高炉炉底の保護を効率よく行うことができる高炉の操業方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、この課題を解決するために検討を重ねた結果、下記(1)〜(5)に示す知見を得た。
(1)TiO2を25質量%以上含有する塊状鉱石を凝固層形成剤として使用すると、炉況異常の指標の一つであるスリップの回数が著しく減少する。
【0018】
(2)炉底煉瓦の保護のためには、溶銑中のTi含有量が高いほどよいが、0.30質量%以上になると、溶銑の粘性が高くなり過ぎて高炉操業に支障をきたすので、装入するTiO2原単位(TiO2としての装入量に換算した原単位)は10〜25kg/銑鉄tが望ましい。
【0019】
(3)高炉下部における通気抵抗を示す高温荷重軟化特性値(S値)が異なる塊状鉱石を使用する場合には、それらを混合して装入するよりも、別バッチにして装入する方が、通気抵抗が下がり望ましい。
【0020】
(4)高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することにより、通気性の悪化を改善することができる。
【0021】
(5)高炉鉱石槽に前記塊状鉱石を貯蔵しておけば、必要時に直ちに高炉の炉頂から装入できるので、TiO2を高TiO2焼結鉱として装入する場合と比較して、効果が発現するまでの時間を6〜10時間短縮することができる。また、焼結生産性の低下や焼結鉱の性状悪化を回避できる。
【0022】
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、下記の高炉の操業方法にある。
『TiO2を25質量%以上含有する塊状鉱石を炉頂から装入し、炉底煉瓦を保護する高炉の操業方法において、高温荷重軟化特性値が異なる塊状鉱石を別バッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することを特徴とする高炉の操業方法。』
この高炉の操業方法において、TiO2装入原単位が10〜25kg/銑鉄tの範囲内であれば、高炉操業に支障をきたすことなく炉底煉瓦を保護することができる。
【0025】
前記の「塊状鉱石」は、実質的に塊状の鉱石という意味で、後述するように、多少の粉が含まれていてもよい。
【0026】
また、「高温荷重軟化特性値」とは、鉱石をあらかじめ決められた荷重、還元ガス流量および昇温速度の下に加熱したときの圧力の変化から求められる値で、高炉の炉下部における通気抵抗を示す指標(S値と称される)である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の高炉の操業方法について、詳細に説明する。なお、TiO2の含有量、溶銑中のTiの含有量等についての「%」は「質量%」を意味する。
【0028】
本発明の高炉の操業方法は、上記のように、TiO2を25%以上含有する塊状鉱石を炉頂から装入する高炉の操業方法において、高温荷重軟化特性値が異なる塊状鉱石を別バッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することにより、炉底煉瓦を保護する操業方法である。
【0029】
TiO2源として塊状鉱石を用いるのは、砂鉄等の粉状物をTiO2源とすると、先に述べたように、高炉に直接装入することができず、前記の砂鉄を焼結原料に配合して高TiO2焼結鉱として装入すると、焼結生産性の低下や焼結鉱の性状の悪化に加えて、高炉装入TiO2レベルを変更する際の時間的な遅れが避けられず、早期にTiO2含有原料を装入して高炉炉底の保護を効率よく行うことができないからである。
【0030】
TiO2源を炉頂から装入するのは、例えば、前掲の特許文献4および特許文献5に記載されるように、粉状のTiO2源を炉底の損耗部位に近い羽口から吹き込むのでは、羽口が設けられている特定方位にしかTiO2源の吹き込みを行えず、また、吹込み設備が新たに必要となるからである。
【0031】
塊状鉱石のTiO2含有量を25%以上とするのは、この含有量範囲の下限値を境としてスリップ回数が著しく減少するからである。
【0032】
表1に、TiO2含有量が20〜35%の範囲で異なる塊状鉱石を使用し、TiO2装入原単位で25kg/銑鉄tを装入したときのスラグ比およびスリップ回数の調査結果を示す。なお、スリップ回数は、所定期間中における発生回数の平均値である。また、評価の欄の〇印は、スリップの発生頻度が極めて少なく良好であることを、△印はスリップが稀に生じるが良好であることを、×印は発生頻度が多く不良であることを表す。
【0033】
【表1】
Figure 0004111055
【0034】
表1の結果から明らかなように、TiO2含有量が25%以上の塊状鉱石を使用すれば、スリップ回数が著しく減少する。なお、TiO2含有量は高い方が望ましく、その上限は、鉱石の種類、銘柄等に応じて自ずと定まるので、特に規定しない。
【0035】
この本発明の方法で使用する塊状鉱石は、先に述べたように、実質的に塊状の鉱石であって、搬送その他のハンドリング中に発生する粉や、整粒工程で含まれてくる粉など、高炉の操業を阻害しない程度の多少の粉が含まれていてもよい。具体例により説明すると、例えば、TiO2含有鉱石をヤードから高炉へ搬送する前に5mm篩いでふるい分け、篩い下(−5mm)が3%を超えないものを塊状鉱石として使用すればよい。また、別の管理基準を設けて、−10mmが40質量%未満であれば塊状鉱石として使用することとしてもよい。
【0036】
表2に、代表的なTiO2含有鉱石の化学成分と粒度分布を示す。なお、粒度分布の欄の「+40mm」は、40mm篩いでふるい分けたときの篩い上を表す。これらの鉱石(銘柄aおよび銘柄b)はいずれも−10mmが40%未満であり、本発明の操業方法で使用できる塊状鉱石である。
【0037】
【表2】
Figure 0004111055
【0038】
本発明の操業方法では、高温荷重軟化特性値が異なる塊状鉱石を別バッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することにより、通気性の悪化を緩和することがでる。
近年、TiO2含有鉱石の入手ソースの分散化等を図るために、2種類以上のTiO2含有鉱石を使用する場合がある。この場合、例えば、2種類の鉱石を混合して使用する際、鉱石の種類によってはそれらの高温荷重軟化特性値(S値)が異なる場合がある。高温荷重軟化特性値とは、先に述べたように、高炉下部における通気抵抗を示す指標で、鉱石を、あらかじめ高炉内の状況を模して決められた荷重および還元ガス流量の下に、所定の昇温速度で加熱し、鉱石が溶融する過程での圧力損失と前記加熱温度との関係に基づいて求められる。
図1は、前記の圧損と加熱温度の関係の一例を模式的に示す図である。図中に斜線を施した部分の面積が高温荷重軟化特性値(S値)を表すが、この面積が大きいほど、高炉の炉下部における通気性がよくないと判断される。
高温荷重軟化特性が異なる2種類のTiO2含有鉱石を使用する場合、それらを2バッチ以上に分けて高温荷重軟化特性の異なる鉱石をそれぞれ別のバッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することにより、通気性への悪影響を緩和することができる。
これは、前記2種類の鉱石を混合して使用した場合は、融着帯レベルでの高炉の円周方向および半径方向での溶け落ち方が不均一になるため、部分的荷下がり不順や通気性の悪化を招きやすいが、高温荷重軟化特性の悪い鉱石を、例えば、2バッチ目で炉壁部に広く、薄く装入すれば、炉下部(特に、融着帯部)での前記特性の悪い鉱石の層厚が薄くなるので、通気性の悪化を緩和できることによるものと推察される。
本発明の高炉の操業方法は、このように、所定範囲のTiO2を含有する塊状鉱石を炉頂から装入する高炉の操業方法において、高温荷重軟化特性値が異なる塊状鉱石を別バッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することにより、炉底煉瓦を保護する操業方法である。この操業方法によれば、高炉炉底の特定の範囲に限定されないどの部位における温度の上昇に対しても対応することができ、焼結原料に砂鉄を高配合する必要がないので、焼結生産性の低下や焼結鉱の性状悪化を生じさせることもない。
【0039】
また、高炉の鉱石槽にあらかじめTiO2含有鉱石を貯蔵しておけば、必要な時に直ちに高炉の炉頂から装入することができるので、高TiO2焼結鉱を使用する場合に比べて、6〜10時間も早くTiO2含有原料の高炉への装入を行い、炉底保護のための処置を実施することができる。TiO2の装入が必要と判断した時点から対策実施のアクションが早いほど、炉底温度の上昇抑制に効果があり、必要時にすぐに高炉の炉頂から装入できる本発明の高炉の操業方法は、実効性の大きい優れた方法である。
【0040】
本発明の操業方法において、TiO2装入原単位が10〜25kg/銑鉄tであれば、高炉操業に支障をきたすことなく炉底煉瓦を保護することができる。
【0041】
炉底煉瓦の損傷の抑制には、溶銑中のTi含有量が高いほどよいが、0.30%を超えると、溶銑の粘度が上がりすぎて高炉操業に支障をきたす。そのため、通常、溶銑中のTi含有量の上限は0.30%、TiO2装入原単位では10〜25kg/銑鉄tとするのが望ましい。TiO2装入原単位を上げていくと、スラグの生成量が多くなり、通気性、排滓性が悪化し、炉況が大幅に悪化するからである。一方、前記原単位が10kg/銑鉄t未満であれば炉底煉瓦の保護に対して十分な効果が得られにくい。
【0047】
本発明の操業方法によれば、高温荷重軟化特性値が異なる2種類以上のTiO2含有鉱石を別バッチで装入するとともに、前記特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入するので、後述する実施例に示すように、通気性の悪化を改善することができる。
【0048】
【実施例】
内容積が5050m3の高炉で本発明の操業方法を実施し、その効果を調査、確認した。
【0049】
(1) TiO2含有量が25%または35%の鉱石を、TiO2装入原単位を25kg/銑鉄tとしてそれぞれ別に高炉に装入したときのスラグ比および溶銑中のTi含有量を調査した。結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
Figure 0004111055
【0051】
溶銑中のTi含有量はいずれも0.30%で、支障なく操業を続けることができた。スラグ比は、TiO2含有量が25%の鉱石を使用した場合で、324kg/銑鉄tで、TiO2含有鉱石を使用していない「ベース」の281kg/銑鉄tに比べてスラグ生成量がかなり多くなった。この結果からみて、TiO2装入原単位の上限は、25kg/銑鉄tとするのが望ましい。
【0052】
(2) 高温荷重軟化特性が異なる2種類のTiO2含有鉱石(鉱石Aおよび鉱石B)を使用した場合の高炉の通気性に及ぼす影響を調査した。使用した鉱石の高温荷重軟化特性値(S値)を表4に、調査結果を表5に示す。表5において、通気性に及ぼす影響は、高温通気性の良否を示す指標であるK値(通気抵抗指数)で評価した。
【0053】
【表4】
Figure 0004111055
【0054】
【表5】
Figure 0004111055
【0055】
表4および表5の結果から明らかなように、前記2種類の鉱石を混合して使用した場合、「ベース」に比べてK値が高く、通気性が悪化したが、2バッチに分けて炉壁部に装入することにより通気性の悪化が緩和された。さらに、高温軟化特性が劣る鉱石Aを炉壁部に装入した場合の方が緩和の程度が大きかった。
【0065】
【発明の効果】
本発明の高炉の操業方法によれば、高炉炉底のどの部位における温度の上昇に対しても対応することができる。また、焼結生産性の低下や焼結鉱の性状悪化を生じさせずに、TiO2の装入が必要と判断した後早期にTiO2含有原料を装入し、高炉炉底の保護を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、高温荷重軟化特性値(S値)を求める際の圧損と加熱温度の関係の一例を模式的に示す図である。

Claims (2)

  1. TiO2を25質量%以上含有する塊状鉱石を炉頂から装入し、炉底煉瓦を保護する高炉の操業方法において、高温荷重軟化特性値が異なる塊状鉱石を別バッチで装入するとともに、高温荷重軟化特性値が最も高い塊状鉱石を炉壁部付近に装入することを特徴とする高炉の操業方法。
  2. TiO2装入原単位が10〜25kg/銑鉄tであることを特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
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