JP4110957B2 - イオン化放射検出器及び該検出器の製造方法 - Google Patents

イオン化放射検出器及び該検出器の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒子検出器または粒子をイオン化する放射の検出器の分野に関し、特に中性子またはγ線もしくはX線の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、イオン化した放射に対して感応セル2の従来構造を概略的に表し、本発明と同じ検出原理を使用する。このセルは、混合ガスで満たされた導電性チューブ4を有し、絶縁プラグ6でそのチューブの先端は密閉される。導電性ワイヤ8は、その先端が張った状態でプラグ6と交差し、チューブ内にあるばね10により、チューブ4の中央に張った状態で保たれる。測定回路12により、ワイヤ8へ印加された正の電気電圧は、チューブ内のドリフトとイオン化放射の通過で発生する電子の振幅に適した電界を定義でき、イオン化放射は、チューブの軸にほぼ直交する方向でチューブに入る。チューブに沿った位置測定が、電荷分割により行われることが所望の場合、抵抗ワイヤが使用される。測定回路は、ワイヤの各先端で、電荷信号の振幅の測定ができる読取り電子回路を備える。もう一つのいわゆる「計数」作動モードは、基準電圧に関して、ワイヤの一方の先端で測定された信号との比較に基づく電子回路を使用する。チューブに含まれる混合ガスが、供給されて、直接またはイオン化粒子に変換後、検出を所望する粒子をイオン化する。例えば、CFとHeの混合物において、Heはコンバータの役目を果たし、CFはHe原子による中性子の捕獲後に放出された、二つのイオン化粒子(陽子と三重陽子)の阻止ガスの役目を果たす。そのCFとHeの混合物が、中性子検出の場合に使用される。
【0003】
チューブ4の大きさと混合ガスを閉じ込める圧力は、可変である。例として、チューブ4は、約1メーターの幅、約8mmの直径、約0.2mmの厚さを有し、混合ガスが、チューブ内に約15バールの圧力で閉じ込められ得る。このようなセルを形成することは、ワイヤの位置決め後、高圧下において、プラグ6の完全に気密な溶接を意味し、特に費用がかかる。各セルに個々の充填手段を提供することは可能だが、これは望ましくない余計な機械的な容積を創造する。
【0004】
チューブ4の内壁とばね10との間に存在する距離δは、電極とチューブとの間に印加され得る最大の電気電圧または破壊電圧を決定する。チューブ4の直径に関して、ばね10の直径が大きくなればなるほど、破壊電圧は低くなり、破壊電圧のかかった状態で、ばねとチューブの壁との間にアークができる。更に、セル応答の均一性は、チューブの内部でセンタリングしているワイヤの不正確さによって影響を受け、そのようなワイヤのセンタリングは、ばね10を使って行うことは難しい。実際には、チューブ内のばね10の存在と、ばね10によるワイヤ8のセンタリングの難しさが、検出器が作動する最大増幅ゲインを制限する。増幅ゲインは、検出器のパフォーマンス(エネルギーと位置分解能)に直接的に重要である。
【0005】
イオン化放射は、従来、いくつかのセル2で形成され、セルのチューブは並置され、感応表面を形成する。セルの動作は、その品質と、セルが含む混合ガスの圧力によって決まる。だが、長期安定を有し、全てのセルに全く同じ混合ガス圧力を有する、いくつかの感応セルを形成することは、困難である。結果として、どの感応セルも、他と全く同じ動作を有することは実際にない。
【0006】
いくつかのセルの組立体は、正確な装置を必要とする。更に、チューブ間の最小のスペースで、いくつかの感応セルが使用されなければならないとき、セルが、チューブの外部直径を越えて広がることなしに、チューブの外被と測定回路12との間の電磁遮蔽の連続性を保証することは困難である。従って、セルどうしの間にデッドスペースを結果として作り出し、それが組立体の感度の損失となる。この制約、及び内部ばね10により課される制約は、チューブの最小直径を約7−8mmに制限する。更に、感応セルは、次第に損耗し、交換が必要となる。例えば、セルが含む混合ガスが、受信放射の影響を受けて、変わる。特に、X線検出に使用され、感応セルに含まれるブタンやアルゴンの混合ガスは、放射の影響を受けて、ワイヤの周りにポリマーを形成し、感応セルの動作を変える。セルの交換は、費用がかかる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、イオン化放射に対して感応セルを形成するための、シンプルで費用のかからない組立体を提供することである。
【0008】
他の本発明の目的は、維持費がかからない前記組立体を提供することである。
【0009】
他の本発明の目的は、均質の動作を有する感応セルを形成する前記組立体を提供することである。
【0010】
もう一つの本発明の目的は、高い増幅ゲインを示す小さい直径の管状の感応セルを含む前記組立体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、圧力のかかった混合ガスを含み、並列に配置された複数の導電性チューブと、各チューブの中心で張った状態で、チューブに対して分極されるように適合された導電性ワイヤとを含み、第一及び第二の気密エンクロージャが、開口部を備える壁をそれぞれ有し、開口部に、各チューブの第一及び第二の先端が気密に挿入され、各チューブの先端が開いているイオン化放射検出器を提供する。
【0012】
本発明の一実施形態によると、漏れ性の導電性ワイヤのセンタリング手段が、各チューブの各先端に組み立てられる。
【0013】
本発明の一実施形態によると、該ワイヤが、各チューブの少なくとも一つの先端で、チューブの外部に配置された張力手段により、強く張った状態に維持される。
【0014】
本発明の一実施形態によると、各チューブの前記少なくとも一つの先端において、センタリング手段が、チューブに取り付けられた絶縁部材のキャップを含み、キャップがワイヤのガイドが可能な軸方向の孔を備える。
【0015】
本発明の一実施形態によると、絶縁部材のキャップを、チューブの軸に沿って、第一の筒状開口部が横切り、開口部には、ワイヤの先端を挿入したソケットがスライド可能に搭載され、張力手段が絶縁部材のキャップの上に位置して、ソケットをチューブの外側へ押しやり、第二の開口部が絶縁部材のキャップ、チューブの内部及びチューブが取り付けられている気密エンクロージャの内部との間で横切る
【0016】
本発明の一実施形態によると、チューブの先端が、チューブバルクの直径よりも小さい予め定められた直径を有し、二つの隣接するチューブの先端が挿入された壁の開口部は、チューブの先端の直径とチューブバルクの直径との間の差異と同じスペース分だけ離れている。
【0017】
本発明はまた、複数の導電性チューブの第一及び第二の先端を、第一及び第二の気密エンクロージャの壁に作られた開口部へ、チューブが並列に配置されるように挿入し、各チューブの各先端を、該先端が挿入された開口部に溶接によって、同時にまたは一つずつ取り付けて、チューブの内部及び気密エンクロージャの内部を気密に接続し、予め定められた圧力のかかった状態で、気密エンクロージャ及びチューブを、予め定められた混合ガスで満たす、以上のステップを含むイオン化放射検出器の製造方法を目的としている。
【0018】
前述した本発明の特徴及び効果は、添付図面を用いて、何ら限定しない具体的な実施形態を以下に詳細に説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明による検出器14を概略的に示し、検出器は、管状の感応セル16の並置により形成される感応外面を備える。各感応セル16は、導電性チューブ18と、気密エンクロージャ20の金属製の壁19を横切るチューブの第一の先端と、気密エンクロージャ22の壁21を横切る第二の先端とを含む。チューブ18の先端は、エンクロージャ20及び22の壁19及び21に溶接され、チューブ18並びにエンクロージャ20及び22が、圧力のかかった状態で、一つの混合ガスで充填される。チューブ18の先端は、チューブバルクの直径より小さい直径を有する。二つの隣接するチューブの先端が挿入される壁19及び21の開口部は、チューブの先端の直径とチューブバルクの直径との差異と同じ間隔だけ離れている。二つの隣接する開口部の間のこの間隔により、チューブの先端を壁19及び21に容易に溶接できる。導電性部材で形成されたエンクロージャ20及び22は、支柱24によって互いにつなげられ、支柱24は、検出される放射とチューブとの間に遮壁を形成せず、組立体の剛性を保証する。各感応セル16は、導電性ワイヤ26を備え、このワイヤは、縦方向の位置決めモードでは抵抗性であり、エンクロージャ20及び22内のチューブ18の先端にそれぞれ配置されたキャップ28及び29により、チューブ18の中央で、張った状態で保持される。キャップ28及び29が、更に、エンクロージャ20及び22並びにチューブ18の間の伝達を確実にするために提供される。少なくともエンクロージャ20及び22の一つが、示されていない手段へ接続される。その手段は、真空を作り出すことが可能で、混合ガスを望ましい圧力のかかった状態にさせる。導電性ワイヤ26の先端は、エンクロージャ20及び22の壁に配置された気密電気密閉ワイヤ30へ接続される。これらの密閉ワイヤは、適当なコネクタを経由して、測定回路12へ接続される。
【0020】
本発明によると、検出器の製造は、特にシンプルである。第一のステップにおいて、チューブ18は、壁19及び21へ溶接せずに組み立てられる。例えば、チューブを挿入する目的で壁に作られた開口部へ単にチューブを挿入することによって組み立てられる。第二のステップにおいて、チューブは全て、壁19及び21へ次々とまたは一度に炉内で溶接される。本発明の一つの実施例では、チューブの組み立てを強固にするため、隣接するチューブを一緒に溶接することを提供する。本発明によると、検出器における全チューブの同時溶接は、特に、好ましい時間の利得と節約を示す。第三のステップにおいて、壁19及び21が、他の素子と組み立てられて、エンクロージャ20及び22を定義する。組み立てられたものの内部はガス抜きされ、その後、適した混合ガスが、エンクロージャ20及び22並びにチューブ18へ取り入れられる。
【0021】
好ましくは、本発明によると、検出器に含まれる混合ガスは、容易に変更され得る。このようにして、異なる混合ガスで充填された同一の検出器が、いくつかの種類のイオン化放射の検出に使用され得る。
【0022】
さらに好ましくは、各エンクロージャの壁は、感応セルのワイヤへ容易にアクセスできるように、取り外し可能である。そのため、容易にそして費用をかけずに欠陥ワイヤや破損ワイヤの取り替えができる。
【0023】
好ましくは、本発明によると、チューブの組立体は、一つの機械的ブロックを形成する。そのブロックは、従来技術では、個々のチューブに関して提起された組立体の問題を抑制する。
【0024】
図3は、壁19の開口部に取り付けられたチューブ18の先端を示す。ワイヤ26は、チューブ18の先端に取り付けられた絶縁部材のキャップ28により、チューブ18の中央で、張った状態で維持される。キャップ28はチューブの軸に沿って筒型の開口部34を横切り、その開口部の中に、波型ソケット36がスライド可能に組み立てられる。ワイヤ26の先端は、ソケット36内に挿入される。ばね38は、キャップ28の上に位置し、ワイヤ26がチューブの中央で張った状態を維持するために、チューブの外側へソケット36を押しやる。チューブ内及びエンクロージャ20または22に含まれる混合ガスを伝達するために、開口部40がキャップ28を横切る。壁21に取り付けられたチューブ18の先端に取り付けられたキャップ29は、図3の構造と全く同じ構造を有するが、ばね38は備えていない。ソケット36はキャップ29に直線支持される。
【0025】
キャップ28及び29、ソケット36並びにばね38を備える、ワイヤ26のセンタリング及び張力維持構造は、チューブ18の気密を確実にすることを目的としていない。結果として、このような構造を形成することにより、特にシンプルで、各感応セルにおけるチューブ18の先端の中央で正確に、張った状態で各ワイヤ26を維持することができる。このようにして、小さい直径のチューブ18で形成され、高い増幅ゲインを有する感応セルを形成することができる。その構造は、全てが同一の形状を有する感応セルの組立体を可能にする、キャップ28及び29、ソケット36並びにばね38とを備える感応セルは、全てが同一の圧力で同一の混合ガスを含み、その感応セルは、高くて、完全に均一の増幅ゲインを示す。
【0026】
図4は、図2における検出器14のチューブ18の上面図を概略的に示す。検出器の感応外面が平らになるように、チューブ18は接続して、同一平面上に配置される。実際に、本発明による検出器は、多くのチューブを備え得る。
【0027】
勿論、本発明は、当業者によれば容易に種々の変更、修正及び改善をすることができる。特に本発明は、検出器に関して示し、感応外面は、平面に配置された感応セルで形成されるが、当業者は、容易に本発明を検出器に適合させることができ、検出器の感応セルは別の仕方で配置され得る。
【0028】
図5は、本発明のもう一つの代替的実施形態による、検出器におけるチューブ18の断面の上面図の例を示す。チューブ18は結合せず、五点型で二つの平行な面に沿って、平行に配置される。このようなチューブの配置は、特に、検出器の効率を改良することができる。チューブ18が結合していないので、チューブ18の直径は、チューブ全体の長さにわたり、一定になり得る。
【0029】
図6は、本発明の他のもう一つの代替的実施形態による、検出器におけるチューブ18の断面図を示す。チューブ18は結合し、例えば、円の弧のように、十分にカーブした面を形成するように配置される。
【0030】
本発明の記述によると、チューブの集まりを備える検出器を有し、そのチューブの第一及び第二の先端は、第一及び第二の気密エンクロージャへ接続され、気密エンクロージャはそれぞれ、少なくとも一つの気密電気密閉ワイヤ30を含む。
【0031】
図7は、本発明のもう一つの代替的実施形態による、検出器における気密エンクロージャ50の断面図である。検出器は、チューブ18の集まりを含み、そのチューブの第一の先端はエンクロージャ50の壁48へ接続される。チューブ18の第二の先端は、図示はないが、図2のエンクロージャ20または22のような気密エンクロージャの壁に取り付けられる。エンクロージャ50内で、隣接したチューブ18内に配置されたワイヤ26の先端は、二つずつ接続され、それによって、エンクロージャ50は、気密コネクタ30を含まない。このようなもう一つの代替的実施形態では、測定回路12の読取り通路の数を二で割ることができ、二つのエンクロージャのうちの一つにより生成されるデッドエリアを減少させることが出来る。
【0032】
図8は、本発明のもう一つの代替的実施形態による、イオン化放射検出器の感応セルにおけるチューブの簡略化した断面図である。多くのカソード導電ワイヤ42は、中心のアノード導電ワイヤ26の周りで、チューブ18の壁よりもアノードワイヤに近い位置で、並列に張った状態で維持される。例えば、約2−3cmの直径を有するチューブ用に、カソードワイヤは、アノードワイヤから2−3mmの距離で強く張られ得る。図8は、明確化のために、一律の縮尺に従わずに描かれている。六つのカソードワイヤ42が図8で描かれているが、カソードワイヤの適した数が使用される。各チューブの先端に取り付けられた絶縁部材のキャップを、前記カソード導電ワイヤの一つをスライド可能に受け入れるために、中央の筒型開口部の周りに円に沿って配置された筒型の開口部がクロスする。開口部の先端は、ソケットにより押し込められ、それによって、容易に組み立てられ、容易に維持できる構造を提供する。
【0033】
実施形態において、カソードワイヤは、アノードの電圧とチューブの電圧との間の中間にある電圧にバイアスされる。これにより、チューブの壁とカソードワイヤとの間のドリフトフィールドと呼ばれる第一の電子フィールドと、カソードワイヤとアノードワイヤとの間の増幅フィールドと呼ばれる第二のフィールドが提供される。ドリフト及び増幅フィールドは、放射によりチューブ内に生成された電子の収集時間を減らすように、個々に最適化され得る。
【0034】
更に、どこで電子が生成されるかに関する角情報を与えるために、カソードワイヤは、独立して、または小群で接続され得る。
【0035】
このような変更、修正及び改善は、この開示の中にあり、本発明の技術的思想及び見地の中にある。従って、前述は例としてのみであり、限定しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びそれらの均等物として規定されるものにのみ限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオン化放射に対して感応する従来のセルの簡略化された断面図である。
【図2】 本発明による、イオン化放射検出器の簡略化された断面図である。
【図3】 本発明による、感応セルの先端のより詳細な断面図である。
【図4】 図2のA−A面に沿って取り出された本発明による検出器の横断面を概略的に示す図である。
【図5】 本発明のもう一つの代替的実施形態の横断面を概略的に示した図である。
【図6】 本発明のもう一つの代替的実施形態の横断面を概略的に示す図である。
【図7】 本発明のもう一つの代替的実施形態による、イオン化放射検出器の簡略化された断面図である。
【図8】 本発明のもう一つの代替的実施形態による、イオン化放射検出器の感応セルの簡略化された断面図である。
【符号の説明】
2 セル
4 チューブ
6 プラグ
8 ワイヤ
10 ばね
12 測定回路
14 検出器
16 セル
18 チューブ
19 壁
20 エンクロージャ
21 壁
22 エンクロージャ
24 支柱
26 アノードワイヤ
28 キャップ
29 キャップ
30 密閉ワイヤ
34 開口部
36 波型ソケット
38 ばね
40 開口部
42 カソードワイヤ
48 壁
50 エンクロージャ

Claims (8)

  1. 所定の圧力の混合ガスを含み、並列に配置された複数の導電性チューブ(18)と、各チューブの中央で張られ、前記導電性チューブに対して分極されるように適合された導電性ワイヤ(26)とをふくみ、該チューブの方向に対してほぼ直交するイオン化放射を検出するイオン化放射検出器において、
    第一及び第二の気密エンクロージャ(20、22)が、開口部を備える壁をそれぞれ有し、該開口部に、各チューブ(18)の第一及び第二の先端が気密に挿入され、各チューブの該先端が開いていることを特徴とするイオン化放射検出器。
  2. 漏れ性の導電性ワイヤのセンタリング手段(28)が、各チューブ(18)の各先端に組み立てられることを特徴とする請求項1に記載の検出器。
  3. 前記ワイヤ(26)が、各チューブ(18)の少なくとも一つの先端で、該チューブ(18)の外部に配置された張力手段(38)により、強く張った状態に維持されることを特徴とする請求項2に記載の検出器。
  4. 各チューブ(18)の前記少なくとも一つの先端において、センタリング手段が、前記チューブに取り付けられた絶縁部材のキャップ(28)を含み、該キャップが前記ワイヤ(26)のガイドが可能な軸方向の孔を備えることを特徴とする請求項3に記載の検出器。
  5. 絶縁部材の前記キャップ(28)を、前記チューブ(18)の軸に沿って、第一の筒状開口部(34)が横切り、該開口部には、前記ワイヤ(26)の前記先端を挿入したソケット(36)がスライド可能に搭載され、張力手段(38)が絶縁部材の前記キャップ(28)の上に位置して前記ソケット(36)を該チューブの外側へ押しやり、第二の開口部(40)が絶縁部材の前記キャップ(28)、該チューブ(18)の内部と該チューブが取り付けられている気密エンクロージャ(20、22)の内部との間で横切ることを特徴とする請求項4に記載の検出器。
  6. 前記チューブ(18)の前記先端が、前記チューブの直径の大きな部分であるチューブバルクの直径よりも小さい予め定められた直径を有し、二つの隣接するチューブ(18)の前記先端が挿入された前記壁(19、21)の開口部は、前記チューブの先端の直径と前記チューブバルクの直径との間の差異と同じスペース分だけ離れていて、該チューブの前記先端が、該壁の前記開口部へ溶接されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかひとつに記載の検出器。
  7. 複数の導電性ワイヤ(42)が、各チューブ(18)の前記中央にある導電性ワイヤ(26)のまわりに並列に強く張った状態で維持されることを特徴とする請求項1に記載の検出器。
  8. イオン化放射検出器の製造方法において、
    複数の導電性チューブ(18)の第一及び第二の先端を、第一(20)及び第二(22)の気密エンクロージャの金属製の壁に作られた開口部へ、前記チューブが並列に配置されるように挿入し、
    各チューブ(18)の各先端を、前記先端が挿入された開口部に溶接によって、同時にまたは一つずつ取り付けて、該チューブ(18)の内部及び該気密エンクロージャ(20、22)の内部を気密に接続し、
    予め定められた圧力のかかった状態で、該気密エンクロージャ(20、22)及び該チューブ(18)を、予め定められた混合ガスで満たすことを特徴とするイオン化放射検出器の製造方法。
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