JP4109914B2 - 積層光学フィルム及びその用途 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学フィルター等に用いられる積層位相差フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、赤外線領域の光を透過せずに可視光線領域の光を透過する多層積層光学フィルムの多くは、蒸着多層膜の導電性を有する金属薄膜や誘電体多層膜の反射率制御、多層ポリマー層による光反射デバイス等によって得られていた。このようなフィルムを窓ガラスに貼り合わせる事で太陽光線の赤外線をカットし、室内の温度上昇を防ぎ、高温時の室内冷房効果を高めることが出来た。
【0003】
しかし、金属薄膜は入射角度に寄らず不透過であり太陽南中高度の異なる夏期、冬期に関わらず、一定の不透明度を維持するのみである。従って、暖房を行う冬期には太陽光線の入射熱量を遮断してしまい逆効果となっていた。
【0004】
一方、誘電体多層膜や多層ポリマー層は、角度依存性を有し斜め入射するとカット波長帯域が短波長側にシフトし、作製したカット波長帯域によっては可視光領域にまでシフトが及び、着色が目視されたり赤外カット性能が劣化するなどの問題があった。
【0005】
従って夏期の太陽光線の赤外線はカットし、冬期の赤外線は透過するような角度特性を有する光学フィルターが求められていた。
【0006】
一方で特許第2561483号公報に見られるように、偏光フィルム間に位相差板を挿入することで、光透過性に角度特性を付与する試みはなされてきた。しかし、従来の2色性染料やヨウ素錯体による吸収型偏光子を用いる限り、偏光子において熱吸収が発生し、貼り合わせた窓ガラスの昇温から冷房効率は劣化した。従って、熱戦遮断フィルムとして用いる場合には、透過率の角度依存性の考慮と共に反射率の角度依存性の考慮が必要となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、太陽光線の入射角度は季節変動があり冬季は南中高度は水平に近く、夏季は南中高度が高い(図12参照)。エネルギーの有効利用の観点からは、一律に赤外線を反射せず、冬季は透過し夏季は不透過とする透過率の方向制御が望ましい。
【0008】
また、遮蔽する赤外線は吸収するのではなく反射する事が昇温防止の点から望ましい。さらに窓ガラスそのものの外観、あるいは室内からの景観を考慮すると、可視光域ではニュートラルな着色のない透過特性と、可視光域で大きな減光のない高い透過率が求められる。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、エネルギーの有効利用の観点から一律に赤外線を反射せず、冬季は透過し夏季は不透過とする透過率の方向制御が可能であり、また遮蔽する赤外線は吸収するのではなく反射する事が可能で、さらに可視光域ではニュートラルな着色のない透過特性と、可視光域で大きな減光のない高い透過率を有する積層光学フィルム、及びその用途を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明者らは鋭意検討した結果、800nm以上2000nm以下の近赤外〜赤外域にて機能する同一回転方向の円偏光を与える円偏光板2枚の間に、正面位相差がほぼ0で斜め入射方向の入射光に対してはλ/2程度の位相差を有する位相差板を配置することにより、斜めから入射した太陽光線は反射され、正面方向の位相差の影響が小さい角度領域からのみ赤外線の透過が得られる事、および円偏光板に反射型偏光子を用いる事により不要な赤外線は吸収せず反射することで昇温を押さえ、冷房のエネルギー効率を高める事ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、反射型円偏光板と、位相差フィルムを含む積層光学フィルムであり、前記位相差フィルムの両面に、前記反射型円偏光板を配置し、前記位相差フィルムは、800nm以上2000nm以下の波長域において垂線方向に入射する方向でほぼ0の位相差を示し、かつ、垂線方向から斜めに入射する方向で1/2波長の位相差値を示し、前記位相差フィルムの両面に配置される前記反射型円偏光板が、800nm以上2000nm以下の波長域において一方向の円偏光を透過させ、かつ、逆方向の円偏光を反射する機能を有し、前記位相差フィルムの両面に配置される一方の前記反射型円偏光板と他方の前記反射型円偏光板とが、同一方向の円偏光を透過させるように配置されることを特徴とする積層光学フィルムを提供するものである。
【0012】
前記において、位相差フィルムは複屈折性樹脂の2軸配向フィルムであることが好ましい。
【0013】
前記の複屈折性樹脂の2軸配向フィルムは、複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルム、コレステリック液晶の選択反射域を遠赤外域に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定した層、液晶のホメオトロピック配向状態を固定した層、ディスコチック液晶をカラムナー配向もしくはネマチック配向にて固定した層、あるいは負の一軸配向性結晶体薄片を面内に平行に配向固定した層であることが好ましい。
【0014】
本発明の積層光学フィルムにおいて、前記反射型円偏光板は、コレステリック液晶の選択反射により吸収損失を有さないものであることが好ましい。
【0015】
また、本発明の積層光学フィルムにおいて、前記反射型円偏光板は、反射型直線偏光板に正面位相差1/4波長の位相差板を積層して得られる円偏光板で、吸収損失を有さないものであることが好ましい。
【0016】
前記の正面位相差1/4波長の位相差板は、2枚以上の位相差板の積層により広帯域化した円偏光板、または、Nz係数が1未満0以上の2軸性位相差板であることが好ましい。
【0017】
また、前記の反射型直線偏光板は、グリッド偏光子、または、複屈折性を有し屈折率の異なる樹脂を多層積層し、延伸により厚みと位相差値を制御した反射型直線偏光子であることが好ましい。
【0018】
また、本発明の積層光学フィルムは、前記の反射型直線偏光板を直交配置し、その間に正面位相差が約1/2波長でNz係数が2以上である前記の位相差フィルムを、その面内位相差軸を反射型直線偏光板の偏光軸と約45±5度で配置したものであってもよい。
【0019】
次に、本発明は、前記の積層光学フィルムを用いてなり、正面方向の赤外線は透過し、設定した入射角度以外では赤外線は透過せず反射することを特徴とする異方性赤外線フィルターを提供するものである。
【0020】
また、本発明は、前記の異方性赤外線フィルターと、金属または金属化合物を含有する少なくとも1つの層を有する透明導電層とを積層してなることを特徴とする積層光学フィルムを提供するものである。前記の金属は、金、銀、銅、アルミ、二酸化錫および酸化錫インジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属であることが好ましい。
【0021】
さらに、本発明は、前記の異方性赤外線フィルターを透明支持基材に積層してなる赤外カットフィルター板であって、赤外線をその入射角度に応じて選択的に反射ないし透過させることができることを特徴とする赤外カットフィルター板を提供するものである。前記の透明支持基材は、ガラス板、アクリル系樹脂板あるいはエポキシ系樹脂板であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の積層光学フィルムは、反射型円偏光板と、位相差フィルムを含み、前記位相差フィルムの両面に、前記反射型円偏光板を配置し、前記位相差フィルムは、800nm以上2000nm以下の波長域において垂線方向に入射する方向でほぼ0の位相差を示し、かつ、垂線方向から斜めに入射する方向で1/2波長の位相差値を示し、前記位相差フィルムの両面に配置される前記反射型円偏光板が、800nm以上2000nm以下の波長域において一方向の円偏光を透過させ、かつ、逆方向の円偏光を反射する機能を有し、前記位相差フィルムの両面に配置される一方の前記反射型円偏光板と他方の前記反射型円偏光板とが、同一方向の円偏光を透過させるように配置される。図1にその概略構成図を示した。なお、本発明において、位相差フィルムを位相差板と称することがあるが、両者は同義である。
【0023】
本発明において、正面位相差がほぼ0で斜め入射方向の入射光に対してはλ/2程度の位相差を有する位相差フィルムとしては、複屈折性異方性が面内に2軸配向したフィルムが好適に用いられる。図2は、位相差フィルムの一般的な入射角度の対する位相差の関係と、光学異方性を端的に表した屈折率楕円体を示す図である。図2は、複屈折樹脂の2軸配向性が、正面位相差≒0、斜め位相差=1/2波長の例であり、図例の場合は±40度の位置で1/2波長となる。
【0024】
前記の2軸配向フィルムとしては、上記のような光学特性を有するものであれば、特に制限はない。例えば、遠赤外域に選択反射波長を有するコレステリック液晶のプラナー配向状態を固定したものや、棒状液晶のホメオトロビック配向状態を固定したもの、ディスコチック液晶のカラムナー配向やネマチック配向を利用したもの、負の1軸性結晶を面内に配向させたもの、ポリマーフィルムを2軸延伸して配向させた2軸延伸配向フィルムなどが挙げられる。
【0025】
前記の2軸延伸配向フィルムは、逐次2軸延伸、同時2軸延伸のいずれにより製造されたものであっても良く、本発明の積層光学フィルムの特性を満たすものであれば、延伸倍率や延伸温度等の延伸条件等は適宜に決定されうる。図3(a)は逐次2軸延伸法によるフィルム製造例を、図3(b)は同時2軸延伸法によるフィルム製造例を示した。図3(a)の例では縦延伸後に横延伸を行っているが、この逆であっても良いことは言うまでもない。
【0026】
2軸配向フィルムの一例として、コレステリック液晶の選択反射域を遠赤外域に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定した層における選択反射特性を図4に示した。図例では、波長1980nm付近の光が選択的に反射されることを示している。
【0027】
また、図5はホメオトロピック配向状態を固定した2軸配向位相差フィルムの模式図であり、図6はディスコチック液晶をカラムナー配向にて固定した2軸配向位相差フィルムの模式図である。図7は負の一軸配向性結晶体薄片を面内に平行に配向固定した2軸配向位相差フィルムの模式図である。
【0028】
前述した特許第2561483号は、偏光板種を特定せず偏光板と位相差板の組み合わせにより透過率の角度変化を発生させるというものであった。赤外線の透過量に角度異方性を与えるには特許第2561483号の範疇で可能であるが、本発明のように赤外線吸収による昇温を押さえ省エネ効果を高めるには、用いる偏光板は反射型偏光子である必要がある。特にコレステリック液晶の選択反射を利用した反射型円偏光板は、吸収を有さないため昇温に関して好ましい結果を得ることができる。また、コレステリック液晶の選択反射を利用した反射型円偏光板は軸構造を有さないため、反射型円偏光板の垂線から一定の角度範囲に対して光学特性(反射率、透過率)が均一である。
【0029】
図8は、位相差フィルムの両面に、反射型円偏光板を積層した積層光学フィルムの構成例を示す図である。正面方向においては、位相差フィルムの位相差がほぼ0であるため、自然光が円偏光板(2)に入射すると同一方向の円偏光は透過するが、逆円偏光は透過せずに反射されて戻り光線となる。斜め入射方向でも同様に、同一方向の円偏光は透過し、逆円偏光は透過せずに反射されて戻り光線となり、さらに位相差板を透過した円偏光は、該位相差板の斜め位相差が1/2波長であるために逆円偏光となり、円偏光板(1)を透過せずに反射されて戻り光線となる。
【0030】
反射型直線偏光板を用いて積層光学フィルムを作製する場合には、800〜2000nmの広帯域をカバーできるλ/4板(1/4波長板)を組み合わせて直線偏光を円偏光に変換することにより、コレステリック液晶の場合と同様にして用いることができる。この場合、斜め方向の位相差変化を考慮してNz係数1未満0以上、望ましくは0.5前後の2軸性位相差板をλ/4板として用いることにより、より広い角度範囲での赤外カット効果を得ることができる。
【0031】
なお、前記のNz係数は、式Nz=(nx−nz)/(nx−ny)(ただし、nx、nyおよびnzはそれぞれ、面内遅相軸方向、面内進相軸方向および厚み方向の屈折率を表す)から求められる値である。
【0032】
反射型直線偏光板とλ/4板とを組み合わせる場合、λ/4板は1枚で用いてもよいが、2枚以上積層して用いることにより、広帯域化した円偏光板となり得る。2枚以上積層する場合は、位相差値の異なるものを積層したり、位相差値の同じものを角度をずらして積層する等、適宜な方法を採り得る。
【0033】
図10は、反射型直線偏光板に正面位相差λ/4の位相差板を積層した円偏光板で、吸収損失を有さないものを、位相差フィルムの両面に積層してなる積層光学フィルムの構成例を示す図である。正面方向においては、位相差フィルムの位相差がほぼ0であるため、自然光が入射すると同一方向の円偏光はそのまま透過して直線偏光となり、自然光から分離された直線偏光は円偏光板(2)に入射せずに反射されて戻り光線となる。斜め入射方向でも同様に、同一方向の円偏光は透過し、自然光から分離された直線偏光は円偏光板(2)に入射せずに反射されて戻り光線となり、さらに位相差板を透過した円偏光は該位相差板の位相差が1/2波長であるため逆円偏光となり、円偏光板(1)を透過せずに反射されて戻り光線となる。
【0034】
一方、図9は、同一方向の円偏光を入射させる吸収型偏光子と正面位相差λ/4の位相差板を積層した円偏光板を、位相差フィルムの両面に積層してなる積層光学フィルムの構成例を示す図である。正面方向では位相差がほぼ0であるため、自然光が入射すると同一方向の円偏光は透過するとともに、直線偏光は吸収される。斜め入射方向では、同一方向の円偏光は透過するとともに直線偏光は吸収され、位相差板の斜め位相差が1/2波長であるため、位相差板を透過した円偏光は逆円偏光となって、円偏光板(1)に吸収される。
【0035】
前記の反射型直線偏光板としては、グリッド型偏光子や散乱型偏光子、あるいは複屈折性を有する屈折率の異なる樹脂を多層精密積層し、厚みと位相差を制御して延伸して得られる反射型直線偏光子等を好ましく用いうるが、これに限定されない。
【0036】
また、反射型直線偏光板を用いる場合には反射型直線偏光板を直交配置し、その間に正面位相差約λ/2波長程度、なおかつNz係数2以上の2軸性位相差板を約45度(45度±5度程度)に配置することによっても、同様に斜め方向からの入射赤外線を選択的にカットできるフィルターを得ることができる。図11にその構成例を示した。正面および斜めからの光線入射に対し、正面からの入射光のうち、透過しない直線偏光は反射型偏光板(2)で反射される。また、傾斜方向では、正面位相差約λ/2波長程度、なおかつNz係数2以上の2軸性位相差板を用いることで、位相差板を透過した光線は反射型偏光板(1)で反射されて戻り光線となる。
【0037】
本発明の積層光学フィルムを実用に供する場合、その使用法は任意であるが、用いることによって、任意の入射角度に対して透過、不透過を選択的に設計することができ、斜め方向のカット角度は当該積層光学フィルムを使用する土地の緯度に応じて最適な角度設定を行うことができる。また、配置する窓ガラスが仰角/俯角を有する場合にも、同様にして設定を行うことができる。この場合は、斜め方向での1/2波長の位相差値が発生する角度を設定することにより容易に設定を行い得る。
【0038】
単純に正面方向が位相差値0、等方的に位相差が発生する場合には、垂線方向中心とする円錐型の範囲内で赤外線を透過し、その範囲外では不透過となる。従って北半球の場合、南側(南半球の場合、北側)に面する窓に本フィルムを貼り合わせることにより、南中高度の太陽だけでなく、日没前後の斜め入射光線も透過を阻止できる。一方で冬季の南中高度が低い場合には、南中時透過すると共に日の出、日没時前後の光線も透過する設定が可能である。
【0039】
また、正面方向が位相差値0、等方的に位相差が発生する場合には、垂線方向中心とする円錐型の範囲内で赤外線を透過し、その範囲外で不透過となるので、地面からの照り返しが大きい場合などには、それぞれの俯角側の入射角度を考慮してカット角度を設定することでより、省エネ効果を高めることができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0041】
(実施例1)
コレステリック液晶ポリマーの選択反射域を800nmから始まる半値巾100nmの液晶ポリマー層を5層積層し、800〜1300nmの赤外域で作動する円偏光反射型偏光子を得た。
【0042】
この円偏光反射型偏光子(円偏光板)2枚を用いて、コレステリック液晶の選択反射域を2000nm程度へ設定して得られる正面位相差約0nm、入射角30度での位相差値1/2波長(約500nm)となる位相差フィルムと3層積層して、積層光学フィルムを得た。
【0043】
得られた積層フィルムは、正面方向近傍では800nm〜1300nmの赤外線は透過し、斜め30度近辺では該当する波長帯域の赤外線透過率が著しく低下した。また、可視光域(400〜700nm)での透過率、反射率は、ともに特に変動は見られず、色調が変化することは無かった。さらに、可視光域では正面及び斜め30度近辺について透過率は80%前後であり、顕著な減光は見られなかった。
【0044】
(実施例2)
直線反射偏光板として、複屈折性を有し屈折率の異なる樹脂を多層積層し、延伸することで厚みと位相差値を制御して得られる反射型直線偏光子を、ポリエチレンナフタレートコポリマー(PEN−coPEN)を約100層積層したものを一軸延伸する事により得た。
【0045】
得られた多層積層反射型直線赤外偏光子を直交配置し、その間に正面位相差が約λ/2(約500nm)でありNz係数=3であるポリエステル系2軸延伸フィルムを、その面内位相差軸を直線偏光子の偏光軸と約45度で配置して、積層光学フィルムを得た。
【0046】
得られた積層フィルムは、正面方向近傍では900nm〜1200nmの赤外線は透過し、斜め30度近辺では該当する波長帯域の赤外線透過率が著しく低下した。
【0047】
(実施例3)
赤外域グリッド偏光子(アルミ蒸着薄層のエッチングにより作製)を2枚直交配置し、その間に正面位相差が約λ/2(約500nm)でありNz係数=3であるポリエステル系2軸延伸フィルムを、その面内位相差軸を直線偏光子の偏光軸と約45度で配置し、積層光学フィルムを得た。
【0048】
得られた積層フィルムは、正面方向近傍では900nm〜1200nmの赤外線は透過し、斜め30度近辺では該当する波長帯域の赤外線透過率が著しく低下した。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、一律に赤外線を反射せず、冬季は透過し夏季は不透過とする透過率の方向制御が可能であり、また遮蔽する赤外線は吸収するのではなく反射する事が可能で、さらに可視光域ではニュートラルな着色のない透過特性と、可視光域で大きな減光のない高い透過率を有する積層光学フィルムからなる省エネ反射板が得られる。また、赤外線の透過角度/不透過角度を任意に設定できることにより、赤外線による室内昇温を制御し、省エネ効果を高めることができる。よって、本発明の積層光学フィルムは、異方性赤外線フィルター、赤外カットフィルター板等として幅広く用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層光学フィルムの概略構成を示す図である。
【図2】2軸配向位相差フィルムの光学特性を示す模式図である
【図3】2軸延伸配向フィルムの製造例を説明する図である。
【図4】コレステリック液晶からなる2軸配向フィルムの赤外域の選択反射特性を示す図である。
【図5】ホメオトロピック配向状態を固定した液晶層からなる位相差フィルムの模式図である。
【図6】ディスコチック液晶をカラムナー配向、ネマチック配向した液晶層からなる位相差フィルムの模式図である。
【図7】負の一軸配向結晶体薄片を面内に平行に配向固定した層からなる位相差フィルムの模式図である。
【図8】コレステリック液晶選択反射円偏光板と、位相差フィルムとを積層した、積層光学フィルムの構成例を示す図である。
【図9】吸収型偏光子とλ/4板を組み合わせた円偏光板と、位相差フィルムとを積層した、積層光学フィルムの構成例を示す図である。
【図10】反射型偏光板とλ/4板を組み合わせた円偏光板と、位相差フィルムとを積層した、積層光学フィルムの構成例を示す図である。
【図11】直交配置した反射型偏光板の間に位相差フィルムを配置した、積層光学フィルムの構成例を示す図である。
【図12】季節と南中高度との関係を示す図である。
【符号の説明】
S:南
N:北
E:東
W:西

Claims (19)

  1. 積層光学フィルムであって、
    前記積層光学フィルムが、反射型円偏光板と、位相差フィルムを含み、
    前記位相差フィルムの両面に、前記反射型円偏光板を配置し、
    前記位相差フィルムは、800nm以上2000nm以下の波長域において垂線方向に入射する方向でほぼ0の位相差を示し、かつ、垂線方向から斜めに入射する方向で1/2波長の位相差値を示し、
    前記位相差フィルムの両面に配置される前記反射型円偏光板が、800nm以上2000nm以下の波長域において一方向の円偏光を透過させ、かつ、逆方向の円偏光を反射する機能を有し、
    前記位相差フィルムの両面に配置される一方の前記反射型円偏光板と他方の前記反射型円偏光板とが、同一方向の円偏光を透過させるように配置される積層光学フィルム。
  2. 前記位相差フィルムが、複屈折性樹脂の2軸配向フィルムである請求項1に記載の積層光学フィルム。
  3. 前記2軸配向フィルムが、複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルムである請求項2に記載の積層光学フィルム。
  4. 前記2軸配向フィルムが、コレステリック液晶の選択反射域を遠赤外域に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定した層である請求項2に記載の積層光学フィルム。
  5. 前記2軸配向フィルムが、液晶のホメオトロピック配向状態を固定した層である請求項2に記載の積層光学フィルム。
  6. 前記2軸配向フィルムが、ディスコチック液晶をカラムナー配向もしくはネマチック配向にて固定した層である請求項2に記載の積層光学フィルム。
  7. 前記2軸配向フィルムが、負の一軸配向性結晶体薄片を面内に平行に配向固定した層である請求項2に記載の積層光学フィルム。
  8. 前記反射型円偏光板が、コレステリック液晶の選択反射を有し、かつ、吸収損失を有さない円偏光板である請求項1に記載の積層光学フィルム。
  9. 前記反射型円偏光板が、反射型直線偏光板と円偏光板とを含み、前記円偏光板が、正面位相差が1/4波長であり、かつ、吸収損失を有さない位相差板である請求項1に記載の積層光学フィルム。
  10. 前記正面位相差1/4波長の位相差板が、2枚以上の前記正面位相差1/4波長の位相差板の積層により広帯域化した円偏光板である請求項9に記載の積層光学フィルム。
  11. 前記正面位相差1/4波長の位相差板が、Nz係数が1未満0以上の2軸性位相差板である請求項9または10に記載の積層光学フィルム。
  12. 前記反射型直線偏光板が、グリッド偏光子である請求項9に記載の積層光学フィルム。
  13. 前記反射型直線偏光板が、複屈折性を有し屈折率の異なる樹脂を多層積層し、延伸により厚みと位相差値を制御した反射型直線偏光子である請求項9に記載の積層光学フィルム。
  14. 前記位相差フィルムの両面に配置されている前記反射型円偏光板が、反射型直線偏光板と円偏光板とを含み、前記円偏光板が、正面位相差が1/4波長であり、かつ、吸収損失を有さない位相差板であり、
    前記位相差フィルムの両面に配置されている前記反射型直線偏光板が、互いに直交するよう配置され、
    前記反射型直線偏光板が、複屈折性を有し屈折率の異なる樹脂を多層積層し、延伸により厚みと位相差値を制御した反射型直線偏光子または、グリッド偏光子であり、
    前記位相差フィルムが、約1/2波長でNz係数が2以上であり、
    前記位相差フィルムが、複屈折性樹脂の2軸配向フィルム、複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルム、コレステリック液晶の選択反射域を遠赤外域に有するコレステリック液晶相のプラナー配向を固定した層を含む複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルム、液晶のホメオトロピック配向状態を固定した層を含む複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルム、ディスコチック液晶をカラムナー配向もしくはネマチック配向にて固定した層を含む複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルム、および負の一軸配向性結晶体薄片を面内に平行に配向固定した層を含む複屈折性樹脂の2軸延伸配向フィルムからなる群から選択され、
    前記位相差フィルムの面内位相差軸と、前記位相差フィルムの両面に配置されている前記反射型直線偏光板の偏光軸とが、約45±5度になるよう、前記位相差フィルムと前記反射型直線偏光板が配置されている請求項1に記載の積層光学フィルム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の積層光学フィルムを含み、正面方向の赤外線は透過し、設定した入射角度以外では赤外線は透過せず反射することを特徴とする異方性赤外線フィルター。
  16. 請求項15に記載の異方性赤外線フィルターと、金属または金属化合物を含有する少なくとも1つの層を有する透明導電層とを含み、前記異方性赤外線フィルターと前記透明導電層とが積層されていることを特徴とする積層フィルム
  17. 前記金属が、金、銀、銅、アルミ、二酸化錫および酸化錫インジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属である請求項16に記載の積層フィルム
  18. 請求項15に記載の異方性赤外線フィルター透明支持基材とを含み、前記異方性赤外線フィルターが前記透明支持基材に積層されている赤外カットフィルター板であり、赤外線をその入射角度に応じて選択的に反射ないし透過させることができることを特徴とする赤外カットフィルター板。
  19. 前記透明支持基材が、ガラス板、アクリル系樹脂板またはエポキシ系樹脂板である請求項18に記載の赤外カットフィルター板。
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