JP4109524B2 - 接点スイッチおよび多段接点スイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気機器に内蔵する接点スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気機器には、押圧によりオン・オフする接点スイッチを備えるものが従来周知である。その具体的な構造は例えば携帯電話機の数字キーのスイッチ構造などとして知られているように、プリント回路板に形成した接点の上にドーム形状の金属皿ばねを配置し、数字キーを押圧操作すると、金属皿ばねが座屈して接点と接触し、これにより閉回路が形成されて所定の入力をなすものなどがある(先行技術文献として特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−266699号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電気機器の多機能化に伴って、プリント回路板の基板回路や電子部品が狭ピッチで形成されたり密に実装されるようになっているが、前述の接点スイッチはプリント回路板に直接配置するものであるため、レイアウト上、基板回路や実装電子部品のような回路要素との干渉を如何に回避するか、ということが大きな問題となっている。その一方で、電気機器の多機能化を考えると、電気機器に備えるべき接点スイッチの数も多数にせざるを得ない傾向にあるが、前述のような他の回路要素との位置関係がボトルネックとなって、プリント回路板に直接配置できる数にも自ずと限界がある。
【0005】
このような従来技術を背景になされたのが本発明であって、その目的は、接点スイッチとプリント回路板の他の回路要素とのレイアウト上の干渉をできるだけ少なくすることにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、プリント回路板により多くの接点スイッチを配置できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成すべく、相対する導電接点の接離によりオン・オフを生成する本発明の接点スイッチにおいては、以下の特徴を備えるものとした。
【0008】
本発明の接点スイッチは、操作側シートとプリント回路板の上方位置に保持される弾性コネクタシートを備えるものとした。具体的には、一の導電接点を設けた可撓性の操作側シート、および、該導電接点に対応する他の導電接点を設けた薄肉のシート本体部と少なくともシート本体部をプリント回路板から離れた上方位置で保持する厚肉の厚み部とを有し、該厚み部に、その肉厚方向に沿って、操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続する導電路を形成したゴム状弾性体でなる弾性コネクタシート、を備えることを特徴としている。
【0009】
この発明では、操作側シートに設けた一の導電接点と、この導電接点と対面する弾性コネクタシートに設けた他の導電接点にて接点スイッチが構成されるようになっており、しかも接点スイッチを構成する導電接点を設けた弾性コネクタシートのシート本体部が、厚み部によってプリント回路板から離れた上方位置で保持されている。したがって、弾性コネクタシートとプリント回路板の間には空間を形成することができるため、プリント回路板の他の回路要素とのレイアウト上の干渉を避しつつ接点スイッチを設けることが可能となる。
【0010】
そして、この場合に、シート本体部をプリント回路板に対し浮上位置で保持する弾性コネクタシートの厚み部には、その肉厚方向に沿って、操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続する導電路を形成したので、接点スイッチを高低差のある基板回路と電気的に接続するために、操作側シートやシート本体部に回路配線を引き回す必要がなくなり配線スペースを少なくできることになる。また、回路配線を集線してプリント回路板に接続する、絶縁ハウジングに複数の端子ピンを備える電気コネクタのような接続部品の使用も廃止できるので、その分の実装スペースを低減可能で部品点数も少なくできる。そして、導電路にて得られるプリント回路板に対する接点スイッチの電気的接続は、熱可塑性エラストマーやシリコーンゴムなどのゴム状弾性体で形成した弾性のある厚み部の導電路によってなされるので、安定した接続状態が確保される。
【0011】
なお、接点スイッチの導電接点は、操作側シートと弾性コネクタシートに「設ける」ものであるが、これは導電性インクをそれらに直接印刷して形成することの他、別部材の樹脂フィルムに導電接点等を一般的なプリント回路板の配線技術によって形成したFPCを用意し、これを操作側シートや弾性コネクタシートに取付けるようにしたものでもよい。
【0012】
本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートの厚み部を、操作側シートとプリント回路板の双方に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、且つ、その導電路にて操作側シートの基板接続用接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続したものである。
【0013】
この発明では、厚み部が操作側シートとプリント回路板の双方に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、その導電路にて操作側シートの基板接続用接点をプリント回路板の相対接点に対して電気的に接続したので、厚み部が操作側シートとプリント回路板とに対して弾性接触しつつ狭持された格好となって安定した電気的接続を得ることができる。
【0014】
本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートの厚み部を、プリント回路板に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、且つ、その導電路にて弾性コネクタシートの基板接続用接点としての前記導電接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続したものである。
【0015】
この発明では、厚み部がプリント回路板に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、その導電路にて弾性コネクタシートの基板接続用接点としての前記導電接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続したので、弾性コネクタシートの導電接点(基板接続用接点)を、回路配線を引き回したり前述の電気コネクタなどの接続部品を使用しなくても、プリント回路板の相対接点に対して接続することができる。
【0016】
本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートの導電路を、厚み部の肉厚方向にわたって操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点と略同形状として形成したものである。
【0017】
この発明では、導電路を、厚み部の肉厚方向にわたって操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点と略同形状であるため、基板接続用接点との確実な電気的接続が得られる。
【0018】
本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートが、ゴム状弾性体をなす溶融樹脂に混入した多数の導電材を厚み部の肉厚方向に沿う磁場配向により整列させて導電路を形成してから硬化させた樹脂成形体としたものである。
【0019】
この発明では、弾性コネクタシートが、ゴム状弾性体をなす溶融樹脂に混入した多数の導電材を厚み部の肉厚方向に沿う磁場配向により整列させて導電路を形成してから硬化させた樹脂成形体としたので、弾性コネクタシートに導電路を容易に一体形成でき、単一部材であるため電気機器への組込み時の取扱性、位置決め性にも優れている。
【0020】
なお、ここでいう導電材とは、ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性導電金属あるいはこれらを主成分とする合金、または、銅、アルミニウム、金、銀等の導電体を磁性導電金属でメッキしたもの、あるいは逆に磁性導電金属等を導電体でメッキしたもの等に磁性導電粉を混合した材料などを使用することができ、その形状としては線条、球状体としたものを使用できる。そして、前記のような磁場配向により整列されることで、多数の導電材が数珠繋ぎ状に配列した磁性導電体鎖が形成されることで、導電路を得ることができる。
【0021】
また、導電路は、例えば線条の導電線材を厚み部に打ち込むことによっても形成することができ、このように形成される導電路であってもよい。
【0022】
そして、本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートとプリント回路板との間に空間が形成されるようになっている。この空間を有効利用して本発明では、プリント回路板の面方向ではなく高さ方向に沿って他の接点スイッチを設けた多段接点スイッチを提供し、電気機器の多機能化の要請に応えるものである。
【0023】
即ち、本発明は、前記何れかの本発明による接点スイッチの弾性コネクタシートとプリント回路板との間に他の接点スイッチを備える多段接点スイッチを提供するものである。
【0024】
これによれば、プリント回路板の他の回路要素との干渉をできるだけ回避しつつ電気機器により多くの接点スイッチを備えることができる。
【0025】
そして、この場合には、上側の接点スイッチと下側の接点スイッチとで入力を区別して行える必要があるが、このために本発明の多段接点スイッチでは、他の接点スイッチが、プリント回路板に形成した接点と、押圧により座屈して該接点回路を閉成する金属皿ばねとを有する皿ばねスイッチであるものとした。
【0026】
これによれば、上側の接点スイッチの入力荷重よりも下側の接点スイッチの入力荷重を金属皿ばねによって大きくできるので、高低差による距離感の相違だけでなく操作押圧感の段階的な大小差によっても、触感的にそれぞれ異なる入力を確実に行える。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明では、本発明の接点スイッチおよび多段接点スイッチを適用した電気機器の一例として、携帯電話機に搭載するものについて説明する。また、各実施形態で共通する構成要素(部分的に形状を変更したものも含む)については、同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0028】
第1実施形態〔図1〜図5〕: 図1には、折畳み式の携帯電話機1を開いた状態で裏側から見た透視図を示してある。携帯電話機1は、LCDなどの表示系を備える表示部2と、各種の押釦スイッチなどの入力系を備える入力部3とに分かれており、そのうちの入力部3の筐体3aには、図2で示すように、操作側シート4、弾性コネクタシート5、プリント回路板6が内蔵されている。また、入力部3には、文字、数字、記号などの入力を行う15個の楕円形の樹脂キートップ7、機能入力を行う2つの小円形の樹脂キートップ8、多方向入力を行う1つの大円形の樹脂キートップ9が操作側シート4の上面に接着されて備わっており、これらの樹脂キートップ7,8,9に対応するそれぞれの接点スイッチについて本形態が適用されている。
【0029】
操作側シート4は、ポリエステル、ポリイミドなど可撓性の樹脂フィルムに、通常の配線技術で図1で示すような回路配線を形成したFPCとして構成したものである。各樹脂キートップ7,8,9に対応する接点スイッチの構造は略同じで、互いに噛み合わせるように絶縁状態で配置した一対の櫛歯状電極4a,4bでなる導電接点を形成したものである。そして、各櫛歯状電極4a,4bの近接位置に延長させた配線の末端には、弾性コネクタシート5の下にあるプリント回路板6に対して接続する円形の基板接続用接点4c,4dが形成されている。
【0030】
弾性コネクタシート5は、熱可塑性エラストマーやシリコーンゴムなどゴム状弾性体の射出成形により得た成形体である。この弾性コネクタシート5には、薄肉のシート本体部5aと、「厚み部」としての複数の弾性コネクタ部5bが形成されている。
【0031】
シート本体部5aの上面は平坦面とされており、その上には、ポリエステル、ポリイミドなど可撓性の樹脂フィルムでなる接点シート5cが接着されている。一方、シート本体部5aの底面には下向きに突出の押し子部5dが形成されている。
【0032】
操作側シート4と対面する接点シート5cの上面には、図1で示すように、操作側シート4の各導電接点、つまり櫛歯状電極4a,4bをそれぞれ覆い隠すことのできる程度の直径をもつ円形の導電接点5eが、通常の配線技術によって形成されている。
【0033】
なお、接点シート5cには、弾性コネクタ部5bとの対応部位に挿通孔が形成されている(図7参照)。したがって、接点シート5cを接着する際には、弾性コネクタ部5bを位置決め用のボスとして挿通孔に挿通させるように重ね合わせれば、簡単に接点シート5cを正しい位置に接着できるようになっている。
【0034】
各弾性コネクタ部5bは、シート本体部5aの上面および底面から円柱状に突出して形成されている。本形態におけるその数は、操作側シート4の基板接続用接点4c,4dの総数と同数である。弾性コネクタ部5bは、図3で示すように、上端部が筐体3aに内向きに突設した押さえ部3bで裏支えされた状態で(図2参照)操作側シート4に対して弾性接触可能であり、下端部がプリント回路板6に対して弾性接触可能であるような肉厚、つまり筐体3aに取付けた状態で、操作側シート4とプリント回路板6との間隙長よりも若干厚肉となるように形成されている。したがって、全体的に圧縮を受けつつ、その上端部と下端部がしっかりと操作側シート4とプリント回路板6に押接するため、優れた取付安定性が得られるようになっている。
【0035】
また、弾性コネクタ部5bは、弾性コネクタシート5のシート本体部5aをその下にあるプリント回路板6から離間した上方位置で保持するスペーサとしても機能している。これによって、プリント回路板6との間に空間が形成されて、プリント回路板6に実装した電気部品等の回路要素とのレイアウト上の干渉を回避しつつ、操作側シート4、櫛歯状電極4a,4b、弾性コネクタシート5(接点シート5c)、導電接点5eとを備える接点スイッチSWaをプリント回路板6から離れた上方位置に設けることができるようになっている。
【0036】
弾性コネクタ部5bの内部には、図3で模式的に示すような導電路5fが形成されている。この導電路5fは、多数の導電材を数珠繋ぎ状に一連に配列した磁性導電体鎖として形成されており、接続する操作側シート4の各基板接続用接点4c,4dの形状とこれに相対するプリント回路板6の接続用接点6aの形状と略同じ円形となっている。したがって、前述のように弾性コネクタ部5bが全体的な圧縮を受けつつ操作側シート4とプリント回路板6と押接することで、導電路5fの上端部は操作側シートの基板接続用接点4c,4dと接触し、下端部はプリント回路板6の接続用接点6aと接触して、確実な電気的接続が得られるようになっている。
【0037】
この結果、弾性コネクタ部5bを形成しない場合には、例えば図4で示すように操作側シート4に回路配線を引き回さなければならなくなる不都合がある、またプリント回路板6にも回路配線を引き回す必要があるが、本形態では操作側シート4やプリント回路板6への回路配線の引き回しを無くすことができる。したがって、操作側シート4としては、入力する際の押圧操作によって操作側シート4を繰り返し撓ませても回路配線が断線するような問題を生じることがなく、一方プリント回路板6としては、回路配線を引き回さなくて済む分、実装密度を更に高めることが可能であり、他の回路要素とのレイアウト上の干渉問題をより少なくすることができるというメリットがある。
【0038】
なお、導電路5fをなす導電材としては、ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性導電金属あるいはこれらを主成分とする合金、または、銅、アルミニウム、金、銀等の導電体を磁性導電金属でメッキしたもの、あるいは逆に磁性導電金属等を導電体でメッキしたもの等に磁性導電粉を混合した材料などを使用することができ、その形状としては線条、球状体としたものを使用できる。
【0039】
ここで、弾性コネクタシート5の一製法例を説明する。この例における射出成形金型は図5で示すような断面構造であり、上金型10と下金型11には、各押し子部5dに対応する凹部5d′や各弾性コネクタ部5bに対応する凹部5b′が形成されている。そして、上下の金型10,11が締まると弾性コネクタシート5の外形と一致するキャビティ12が形成される。このキャビティ12における各弾性コネクタ部5bの導電路5fに対応する各位置には、鉄やニッケル系合金等の磁性体Mがそれぞれ上金型10と下金型11に埋め込まれている。
【0040】
このような上下の金型10,11に、弾性コネクタシート5をなす液状樹脂に、ニッケル、鉄、コバルトなどの磁性導電体あるいはこれらを主成分とする合金、または銅、アルミニウム、金、銀等の導電体をその磁性導電体でメッキしたもの、あるいは逆に磁性導電体等を導電体でメッキしたもの等とした磁性導電粉を弾性コネクタシート5をなす液状樹脂に混合した材料を、図外のゲートから流し込んで、上下で対応する磁性体Mによって磁力をかけて、材料中の磁性導電粉を磁力線方向に数珠繋ぎとして磁性導電体鎖を形成する。これによって、図3で示すように、弾性コネクタシート5(弾性コネクタ部5b)の肉厚方向に沿って磁性導電体鎖が配向されて、その肉厚方向にだけ導通する異方性を持つ導電路5fが形成される。その後、熱処理等により金型10,11中の液状樹脂を硬化させて、弾性コネクタ部5bに導電路5fが一体形成された本形態の弾性コネクタシート5が得られる。
【0041】
プリント回路板6は、ガラス布エポキシなどで形成されるリジッド基板で、携帯電話機1の動作全体を制御するCPUやメモリなどの各種の電気部品が実装されており、回路配線が形成されている。また、プリント回路板6には、前述した弾性コネクタシート5との間を収容空間として利用して、図外の基板回路に繋がる接点6bと金属皿ばね6cとでなる「接点スイッチ」としての皿ばねスイッチSWbが設けてある。そして、各皿ばねスイッチSWbは、各接点スイッチSWaの直下に設けられており、これによって多段接点スイッチが構成されている。
【0042】
このように本形態では、各樹脂キートップ7,8,9の下に、接点スイッチSWaと皿ばねスイッチSWbとが二段で設けてあるので、単一の樹脂キートップ7,8に対する押圧操作を介して接点スイッチSWaによる入力と皿ばねスイッチSWbとで複数種の入力を行うことができ、携帯電話機1の多機能化に見合った多様な入力操作を実現することができる。また、大円形の樹脂キートップ9では、各方向ごと(本形態では上下左右の4方向ごと)に、接点スイッチSWaと皿ばねスイッチSWbとによる複数種の入力を行うことができ、これによっても更なる多様な入力操作を実現できる。
【0043】
そして、皿ばねスイッチSWbは、入力荷重を金属皿ばね6cによって大きく設定できるので、高低差を介した入力荷重の段階的な大小差により、接点スイッチSWaと皿ばねスイッチSWbとによる複数種の入力を触感的に区別して行うことができる。
【0044】
本形態の変更例: 前記形態では、弾性コネクタ部5bの導電路5fを磁場配向により形成するようにしたが、金属線材の打ち込みによって導電路を形成してもよい。
【0045】
前記形態では、弾性コネクタシート5に接点シート5cを接着するようにしたが、接点シート5cを省略し、導電性インクの塗布によって、弾性コネクタシート5に導電接点を直接形成するようにしてもよい。
【0046】
前記形態では、図1で示すように、各楕円形の樹脂キートップ7についてそれぞれ基板接続用接点4c,4dを形成しているが、例えば各列ごとの5つの基板接続用接点4dを繋ぐ結線を計3本形成し、各行ごとの3つの基板接続用接点4cを繋ぐ結線を計5本形成し、その何れか一方をデータ線、他方を走査線としてソフトウェア制御による入力検知を行ういわゆるマトリックススイッチとして構成してもよい。そしてこの場合には、各結線ごとに1つの基板接続用接点を設ければ足りることから、弾性コネクタ部5bの総数を8つに減らすことが可能となり、弾性コネクタシート5の形状やその成形金型を簡略化することができる。
【0047】
第2実施形態〔図6〜図4〕: 本形態が第1実施形態と相違する点は、第1実施形態の大円形の樹脂キートップ9を廃止し、その接点スイッチSWaに換えて、より操作感に秀でるドーム形状の多方向スイッチSWcとした点である。以下、この点につき説明する。
【0048】
本形態の操作側シート13は、ドーム形状の多方向スイッチSWcとするため、ドーム状の膨出部13aが形成されている。その裏面には、図6で示すように、8方向へそれぞれ伸張する放射状の接点電極13bが導電性インクの塗布などにより形成されており、その末端には円形の基板接続用接点13cが形成されている。
【0049】
弾性コネクタシート14には、操作側シート13の膨出部13aと相対形状でシート本体部14aの上面側に突出する厚肉部14bが形成されており、シート本体部14aの底面側には、その厚肉部14bをプリント回路板6上で支持する大小二つの脚部14c,14dが二重同心円状に形成されている。それら厚肉部14bと脚部14c,14dは「厚み部」を構成するものである。
【0050】
厚肉部14bの上面には、図6で示すように、「基板接続用接点」としての導電接点14e,14fが導電性インクの塗布により二重同心円状に形成されている。そして、導電接点14e,14fをプリント回路板6の接続用接点6a(図3参照)と接続するために、前述の厚肉部14bと脚部14cには、円形の各導電接点14e,14fに対応する円筒形状とした導電路14g,14hがそれらの肉厚方向にわたって第1実施形態と同じ製法で形成されている(図8(b)参照)。つまり、本形態では、弾性コネクタシート14の厚肉部14bと脚部14c,14dを、押圧操作による操作側シート13の変形を受け止める部材として機能させるだけでなく、導電接点14e,14fを相対するプリント回路板6の接続用接点6aに電気的に接続させる第1実施形態の弾性コネクタ部5bと同様に機能させている。
【0051】
この結果、厚肉部14bに円筒形状の導電路14g,14hを形成しない場合には、例えば図8(a)で示すように、円形の導電接点の一部を欠く欠如部n1,n2を設けなければならず、この欠如部n1,n2は操作側シート13の接点電極13bとの電気的接続(入力)を感知不能な不感帯部分となってしまう不都合がある。しかしながら、本形態では、図8(b)で示すように、弾性コネクタシート14に円筒形状の導電路14g,14hを形成して配線を省略したために不感帯部分を無くすことが可能であり、特に多方向入力を特徴とする多方向スイッチSWcに好ましい接点構造にできる。
【0052】
本形態の変更例: 前記形態では、導電路14g,14hをそれぞれ円筒形状としたが、導電接点14e,14fと電気的に接触できていれば、必ずしも円筒形状とする必要はなく、円弧形状や線形状のものとして形成してもよい。
【0053】
前記形態では、厚肉部14bに導電接点14e,14fを形成したが、これを省略して、導電路14g,14hの上端を導電接点として利用してもよい。
【0054】
前記形態では、厚肉部14bに導電接点14e,14fを直接形成したが、接点シート5cで厚肉部14bを覆うようにし、接点シート5cに導電接点を形成するようにしてもよい。
【0055】
前記形態では、厚肉部14bが操作側シート13に対して接するような突出部分を形成していないが、そのような突出部分を形成してもよい。
【0056】
前記形態では、多方向スイッチSWcの下方におけるプリント回路板6に第1実施形態の皿ばねスイッチのような接点スイッチを設けていないが、ドーム形状の膨出部13aや厚肉部14bの頂部の直下にそのような皿ばねスイッチを設けるようにしてもよい。このような皿ばねスイッチは、例えば携帯電話機の文字入力を行う際の確定入力として利用することができる。
【0057】
各形態に共通の変更例: 前記各形態の弾性コネクタシート5,14については、プリント回路板6や操作側シート4,13との間隔を保持するためのスペーサとなる突起をシート本体部5a,14aの所望の位置に形成してもよい。これによって、別途の両面テープなどを利用したスペーサの使用を廃止することができる。
【0058】
前記各形態では皿ばねスイッチSWbを設けてあるが、プリント回路板6に第1実施形態のような櫛歯状電極4a,4bを設けるようにし、弾性コネクタシート5,14の押し子部5eの先端に導電接点を設けるようにした接点スイッチとしてもよい。この場合には、押込深さという距離感の違いのみによって入力を区別することになるが、例えば弾性コネクタシート5,14の硬度を高くして入力荷重の大小差により入力を区別できるようにしてもよい。
【0059】
前記各形態においては、操作側シート4に導電接点を、弾性コネクタシート5(接点シート5c)に櫛歯状電極を形成してもよい。この場合には例えば、弾性コネクタシート5に導電性インクなどによって櫛歯状電極と基板接続用接点を形成し、第2実施形態と同様の導電路を形成するようにしてプリント回路板6との電気的接続を得るようにすればよい。
【0060】
前記各形態においては、弾性コネクタシート5に、携帯電話機1に内蔵されるがプリント回路板6には実装しない電気部品、例えば電磁波シールド材や、有機または無機のEL素子の電極などをプリント回路板6と接続する弾性コネクタ部を形成してもよい。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、操作側シートに設けた一の導電接点と、この導電接点と対面する弾性コネクタシートに設けた他の導電接点にて接点スイッチが構成され、弾性コネクタシートのシート本体部が、厚み部によってプリント回路板から離れた上方位置で保持される。このため、弾性コネクタシートとプリント回路板の間に空間が形成され、プリント回路板の他の回路要素とのレイアウト上の干渉を回避しつつ接点スイッチを設けることができる。
【0062】
また、弾性コネクタシートの厚み部には、その肉厚方向に沿って、操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続する導電路を形成してある。このため、操作側シートやシート本体部に回路配線を引き回す必要がなくなり配線スペースを小さくできる。また、電気コネクタのような接続部品の使用も廃止でき、実装スペースの低減も可能で部品点数も少なくできる。
【0063】
本発明では、導電路を、厚み部の肉厚方向にわたって操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点と略同形状であるため、基板接続用接点との確実な電気的接続が得られる。
【0064】
本発明では、弾性コネクタシートが、ゴム状弾性体をなす溶融樹脂に混入した多数の導電材を厚み部の肉厚方向に沿う磁場配向により整列させて導電路を形成してから硬化させた樹脂成形体としたので、弾性コネクタシートに導電路を容易に一体形成でき、単一部材であるため電気機器への組込み時の取扱性、位置決め性にも優れている。
【0065】
そして、本発明の前記接点スイッチは、弾性コネクタシートとプリント回路板との間に空間が形成されるようになっている。この空間を有効利用して本発明では、プリント回路板の面方向ではなく高さ方向に沿って他の接点スイッチを設けた多段接点スイッチを提供し、電気機器の多機能化の要請に応えるものである。
【0066】
本発明では、本発明による接点スイッチの弾性コネクタシートとプリント回路板との間に他の接点スイッチを備える多段接点スイッチが実現される。このため、プリント回路板の他の回路要素との干渉をできるだけ回避しつつより多くの接点スイッチを備えることができ、電気機器の多機能化の要請に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態による接点スイッチを適用した折畳み式携帯電話機を裏面側から透視した操作側シートの要部説明図。
【図2】図1のSA−SA線に沿う内部構造の部分断面図。
【図3】図2のSB部拡大断面図。
【図4】図1の操作側シートの比較例を示す図。
【図5】図2の断面図と対応して表した弾性コネクタシートを製造する射出成形金型の要部断面図。
【図6】第2実施形態による接点スイッチを適用した折畳み式携帯電話機を裏面側から透視した操作側シートの要部説明図。
【図7】図6のSC−SC線に沿う内部構造の部分断面図。
【図8】分図(a)は弾性コネクタシートに設ける導電接点の比較例の平面図、分図(b)は第2実施形態による導電接点と導電路の斜視図。
【符号の説明】
4 操作側シート
4a,4b 櫛歯状電極(導電接点)
4c,4d 基板接続用接点
5 弾性コネクタシート
5a シート本体部
5b 弾性コネクタ部(厚み部)
5c 接点シート
5d 導電接点
5f 導電路
6 プリント回路板
6a 接続用接点(相対接点)
6b 接点
6c 金属皿ばね
13 操作側シート
13b 接点電極(導電接点)
13c 基板接続用接点
14 弾性コネクタシート
14a シート本体部
14b 厚肉部(厚み部)
14c,14d 脚部(厚み部)
14e,14f 導電接点
14g,14h 導電路
SWa 接点スイッチ
SWb 皿ばねスイッチ(接点スイッチ)
SWc 多方向スイッチ(接点スイッチ)

Claims (7)

  1. 相対する導電接点の接離によりオン・オフを生成する接点スイッチにおいて、
    一の導電接点を設けた可撓性の操作側シート、および、該導電接点に対応する他の導電接点を設けた薄肉のシート本体部と少なくともシート本体部をプリント回路板から離れた上方位置で保持する厚肉の厚み部とを有し、該厚み部に、その肉厚方向に沿って、操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点をプリント回路板の相対接点に対して電気的に接続する導電路を形成したゴム状弾性体でなる弾性コネクタシート、を備えることを特徴とする接点スイッチ。
  2. 弾性コネクタシートの厚み部を、操作側シートとプリント回路板の双方に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、且つ、その導電路にて操作側シートの基板接続用接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続した請求項1記載の接点スイッチ。
  3. 弾性コネクタシートの厚み部を、プリント回路板に対して弾性接触する肉厚を有するものとし、且つ、その導電路にて弾性コネクタシートの基板接続用接点としての前記導電接点をプリント回路板の相対接点と電気的に接続した請求項1または請求項2記載の接点スイッチ。
  4. 弾性コネクタシートの導電路を、厚み部の肉厚方向にわたって操作側シートまたはシート本体部に設けた基板接続用接点と略同形状として形成した請求項1〜請求項3何れか1項記載の接点スイッチ。
  5. 弾性コネクタシートが、ゴム状弾性体をなす溶融樹脂に混入した多数の導電材を厚み部の肉厚方向に沿う磁場配向により整列させて導電路を形成してから硬化させた樹脂成形体である請求項1〜請求項4何れか1項記載の接点スイッチ。
  6. 請求項1〜請求項5何れか1項記載の接点スイッチの弾性コネクタシートとプリント回路板との間に他の接点スイッチを備える多段接点スイッチ。
  7. 他の接点スイッチが、プリント回路板に形成した接点回路と、押圧により座屈して該接点回路を閉成する金属皿ばねとを有する皿ばねスイッチである請求項6記載の多段接点スイッチ。
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