JP4109360B2 - 流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラ - Google Patents

流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラに関するものであり、より詳しくはガス流路閉止機能を付加した流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流路絞りノズルを通るガスの流れの特徴として、ノズルの一次側の圧力P1 と二次側圧力P2 の圧力比P2 /P1 がガスの臨界圧力比以下(空気や窒素などの場合は、約0.5以下)になると、ノズルを通るガスの流速が音速になって、ノズル二次側の圧力変動が一次側に伝播しなくなる事象がある。これは音速ノズルと呼ばれており、この流量制御の形態をとれば、ノズルの一次側の状態に相応した安定した質量流量のガスをノズルの二次側に得ることができる。
【0003】
上述の事象を応用した装置の一つとして、流量制御ノズルと圧力センサとからなる圧力制御装置を流路絞りノズルの一次側のガス流路に接続して、流路絞りノズルの一次側の圧力を二次側の圧力の約2倍以上に保持した状態でガスの流量制御を行うようにした圧力式のマスフローコントローラがあり、このマスフローコントローラにおいて要となるのが流路絞りノズルである。このマスフローコントローラによれば、制御の速度が早くなると共に、前記流路絞りノズルの二次側に閉止弁を設けることにより、例えば反応炉などに接続することで、反応炉に制御された質量流量のガスを瞬時に供給することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記流路絞りノズルにはその機械加工精度に限界があると共に、流路絞りノズルの取付位置等の不特定な因子があるために、その圧力−流量特性や、温度−流量特性がまちまちにならざるを得なかった。したがって、流量仕様変更やメンテナンス時などに流路絞りノズルを交換することにより、一次側のガス流路の圧力制御によって制御される流量が微妙に変化することがあった。このため、圧力制御装置に入力されたガス流量の設定信号に対する制御圧力の高さを、各流路絞りノズルに応じて調節しなおす必要があった。
【0005】
そこで、従来より圧力制御装置と流路絞りノズルと閉止弁とを一体的に組み合わせて、一つの流路絞りノズルに合わせて調節された圧力制御装置をこの流路絞りノズルと組み合わせることにより、流路絞りノズルの特性変動を補償するマスフローコントローラを構成することが行われている。
【0006】
しかしながら、上記構成のマスフローコントローラは圧力制御装置と流路絞りノズルを一体化しているので、流路絞りノズルの交換時に圧力制御装置も共に交換する必要が生じ、ガス流量の仕様の数だけマスフローコントローラを用意しなければならなかった。つまり、流路絞りノズルが詰まったり腐蝕するなどして使用不能となった場合には、圧力制御装置ごと新しいものと取り替える必要があるために、コストが高くなるという不都合があった。
【0007】
本発明は、このような実情を考慮に入れて成されたものであって、その目的は、個々の特性が異なっていても煩雑な調節作業を必要とせずにマスフローコントローラに組み込むことができると共にガス流路の開閉制御を可能とする流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の流量制御バルブは、ガス流路中に設けた流路絞りノズルと、この流路絞りノズルの下流側近傍において前記流路を開閉する閉止弁と、少なくとも前記流路絞りノズルの取付位置を因子とし、個々の流路絞りノズル毎に予め測定された流路絞りノズルの一次側の圧力−流量特性データを記録した記憶部と、この記憶部に記録されたデータを外部から読み出し可能とするインターフェイスとを有することを特徴としている。また、前記閉止弁が、バルブシートと、このバルブシートから離間した状態とバルブシートを押圧する状態とに切り換わることにより前記ガス流路を開閉するダイアフラムとを備えていてもよく、前記インターフェイスが、前記閉止弁の外部からの開閉制御を可能とするバルブ開閉命令を通信可能とするものであってもよい。
【0009】
すなわち、流量制御の要となる流路絞りノズルと閉止弁の一体となった流量制御バルブに、流路絞りノズルの特性を記憶させた記憶部を設けているので、前記記憶部に記録された流路絞りノズルの特性を外部からインターフェイスを介して読み出すことができる。したがって、前記記憶されたデータを読み取ることにより、流路絞りノズルは外部との連携を容易に行うことができ、特性の異なる流路絞りノズルを用いても外部に接続される機器の設定をしなおす必要は全くなく、流路絞りノズルだけを取り替えても常に正確な流量制御を容易に行うことができる。
【0010】
前記流路絞りノズルの近傍に温度検知センサを設けると共に、この温度検知センサからの測定温度データを前記インターフェイスを介して読み出し可能とし、かつ、前記記憶部に流路絞りノズルの温度−流量特性データを記憶する場合には、ガスの流量制御を行なう上で、温度補正を行うことも可能となる。すなわち、本発明の流量制御バルブによるガスの流量制御を温度条件が異なる場合にも正確に行うことができる。
【0011】
さらに、前記流路絞りノズルの近傍に加熱ヒータを設けると共に、この加熱ヒータを前記インターフェイスを介して外部から制御可能とする場合には、流路絞りノズルを通過するガスが低蒸気圧ガス〔例えばClF3 (三フッ化塩素)やSiH2 Cl2 (ジクロルシラン)など〕の場合にも、断熱膨張によって再液化することを防ぐことができる。
【0012】
また、交換可能である前記流量制御バルブと、この上流側の流路に供給するガスの圧力を調節する圧力制御装置と、この圧力制御装置の制御部とからなり、前記制御部が流量制御バルブとのデータのやり取りを行なうインターフェイスを有し、前記記憶部に記録されたデータを基にガス流量の設定信号で設定された流量のガスを流出できるように流量制御バルブに供給するガスの圧力を調節可能とするマスフローコントローラを形成した場合には、圧力制御装置の制御部が、流路絞りノズルの特性を記憶させた記憶部をインターフェイスを介して読み出すことができる。したがって、流路絞りノズルと圧力制御装置との連携を容易に行うことができ、特性の異なる流路絞りノズルを用いても圧力制御装置を設定しなおす必要は全くなく、流路絞りノズルの取り替えを調整作業なしに容易に行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を図面に基づいて説明する。図1は例えば反応炉に安定した質量流量のガスを供給するようにした閉止弁1v(後述する)を備えたマスフローコントローラMcを示しており、このマスフローコントローラMcは流量制御バルブ1と圧力制御装置2とから構成されている。図1において、3はガス流路4a,4bが形成された本体ブロックで、耐化学薬品性を有する素材、例えばステンレス鋼よりなり、この本体ブロック3の左右両端には、それぞれガス導入用ならびにガス導出用のパイプ継手5,6が形成されている。
【0014】
7はガス流量を調整するための流量調整弁で、前記ガス流路4a,4bにわたって設けられており、8は圧力センサで、前記ガス流路4bに臨ませて設けられている。前記流量調整弁7は例えばピエゾ式バルブよりなり、次のように構成されている。即ち、一次側のガス流路4aに連通するガス導入流路9と、二次側のガス流路4bに連通するガス導出流路10とを、それぞれブロック11に形成すると共に、このブロック11を本体ブロック3に形成された凹部12に内蔵すると共に、前記弁ブロック13とブロック11との間に、上方にやゝ撓ませたダイアフラム14を配置して、前記ガス導入流路9とガス導出流路10とを連通させるダイアフラム室15を形成している。
【0015】
そして、ダイアフラム押圧手段(例えば圧電素子型アクチュエータ)16のプランジャ17を、前記ガス導入流路9に相対峙させる状態で弁ブロック13に貫設させて成り、圧力センサ8が圧力変化を検知して、その検知情報に基づいて圧電素子型アクチュエータ16に所定の電圧が印加されると、その印加量に応じてプランジャ17が押圧駆動され、これによって、ガス導入流路9とダイアフラム14との隙間調整すなわち開度調整が行われることで、二次側のガス流路4bに流れるガス流量が制御されるのである。
【0016】
前記流量制御バルブ1は、次のように構成されている。すなわち、図2に示すように、第1ブロック18に、本体ブロック3(図1)の二次側ガス流路4bに接続されるパイプ19と反応炉20に接続されるパイプ21との接続口22,23を形成している。また、前記接続口22,23に連通させる状態で、それぞれ上部側で開口するガス導入流路24とガス導出流路25とをL字状に形成している。
【0017】
前記ガス導入流路24は第1ブロック18の中心部に位置されており、このガス導入流路24のまわりに環状凹部aを形成している。そして、ガス導入流路24の上部開口を第1ブロック18周部の上端面よりもやゝ控えさせる一方、ガス導出流路25の上部開口については、これをガス導入流路24の上部開口よりもやゝ控えさせており、このガス導出流路25の上部開口を前記凹部aに臨ませている。
【0018】
一方、ノズルブロック26の中心部には、流路絞りノズル27(以下、単にノズルともいう)を形成すると共に、このノズルブロック26の上部フランジ28に、前記ノズル27と同芯状のバルブシート29を環状に形成して、ノズルブロック26を前記ガス導入流路24に圧入(ノズルブロック26とノズル27との熱膨張係数の差を利用した圧入や機械的な圧入などを任意に選択可能)している。また、締め込み部材30によってノズルブロック26周部の上端面に向けて圧着される第2ブロック31と前記第1ブロック18との間に、バルブシート29から離間させるように上方にやゝ撓ませたダイアフラム32を配置しており、前記ガス導入流路24とガス導出流路25とを連通させるダイアフラム室33を形成する。
【0019】
更に、ダイアフラム押圧手段(例えば圧電素子型アクチュエータ)34のプランジャ35は、前記ガス導入流路24に相対峙させる状態で第2ブロック31に貫設させて成るものである。そして、後述する流路閉止命令に基づいて、圧電素子型アクチュエータ34に所定の電圧が印加されると、これに伴ってプランジャ35が押圧駆動され、ダイアフラム32が環状のバルブシート29を押圧して、ガス導入流路24が閉止(図3を参照)されることで、反応炉20へのガスの供給が停止され、この状態では、流路絞りノズル27の一次側へのガスの逆拡散が確実に防止できる。
【0020】
一方、流路開通命令に基づいて、プランジャ35が引き上げ駆動されると、これに伴ってダイアフラム32がバルブシート29から離間することで、反応炉20へのガスの供給が再開される。この際、流路絞りノズル27を通過した制御ガスのみが反応炉20に供給されることから、反応炉20には正確な制御量のガス供給が成されることになる。なお、36は流路絞りノズル27の近傍に設けられた例えば白金抵抗や熱電対、サーミスタなどによる温度検知センサである。
【0021】
次に、上記構成の流量制御を行なう制御部の構成および制御方法を図1および図3を用いて説明する。図1,3において、1mは流量制御バルブ1に設けられた記憶部、1iはインターフェイスである。2’は圧力制御装置2の制御部であって、この制御部2’はインターフェイス1iとのデータのやりとりや設定信号Sの入力用のインターフェイス2iを有している。
【0022】
また、前記制御部2’は前記圧力センサ8を接続したブリッジ回路2bと、ブリッジ回路2bからのアナログの圧力信号をデジタル信号に変換して入力するA/D変換器2aと、前記ダイアフラム押圧手段16を制御するアナログ信号を出力するD/A変換器2dと、このD/A変換器2dの出力電圧を調節するDC−DCコンバータ2eと、ダイアフラム押圧手段16を制御してガス流路4bに供給されるガスの圧力を調節すると共に、入力した設定信号Sに従って前記インターフェイス2i,1iを介して流量制御バルブ側の閉止用バルブ1vを開閉させるためのバルブ開閉命令を出力するCPU2cとを有している。なお、本発明は閉止用バルブ1vを自動制御するものに限定するものではなく、閉止用バルブ1vが手動で開閉できるように構成してもよい。
【0023】
前記記憶部1mは例えばEEP−ROMからなり、少なくとも前記流路絞りノズル27の圧力−流量特性データおよび温度−流量特性データ(以下、これらを特性データともいう)を記録している。これらのデータは個々の流路絞りノズル27によって異なるものであり、かつ、流路絞りノズル27を形成したノズルブロック26の取付位置等の不特定な因子があるので、その特性は流量制御バルブ1毎に異なるものである。
【0024】
本発明の流量制御バルブ1は、ノズル27の特性データを記憶部1mに記録しているので、CPU2cはインターフェイス1i,2iを介して流路絞りノズル27の特性データを正確に知ることができる。なお、前記データを記録する記憶部1mは例示したEEP−ROMに限られず、不揮発性を有するものであればEP−ROMや、F−RAMや、バックアップ電源を付加したその他のRAMであってもよい。また、前記インターフェイス1i,2iをどのような形態にするかは任意に選択可能であり、シリアル通信によって接続してもパラレル通信によって接続してもよい。
【0025】
上記構成により、流量制御バルブ1を圧力制御装置2およびその制御部2’と組み合わせることで、前記設定信号Sによって設定された流量を生み出すに必要な流路絞りノズル27の一次側のガス導入流路24の目標圧力は、前記圧力−流量特性データから正確に求めることができる。そして、この目標圧力と圧力センサ8から入力した測定圧力を比較し、目標値に近づくように流量調整弁7を制御することにより、流路絞りノズル27を通るガスの流量を常に一定にすることができる。
【0026】
さらに、本例の流量制御バルブ1は、ノズル27の近傍に温度検知センサ36を設けており、この温度検知センサ36からの温度測定データをインターフェイス1iを介して外部に読み出し可能としている。このように構成することにより、制御部2’は記憶部1mに記憶された温度−流量特性データを基に、より正確な流量の制御を行うことができる。
【0027】
次に、前記ノズル27の特性データを記録する方法について、図4,5を参照しながら説明する。図4において、図1,2と同じ符号を付した部材は同一または同等の部材であるので、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図4において、PCは特性測定制御用のコンピュータ、Mはマスフローメータ、RはコンピュータPCによって制御される恒温槽、Pは吸引ポンプである。本例におけるコンピュータPCは、恒温槽Rを一定温度に保った状態で、圧力制御装置2に対して圧力設定信号Spを出力し、圧力制御装置2は設定された圧力のガスを流量制御バルブ1に供給する。
【0029】
次に、前記コンピュータPCは、流量制御バルブ1に対する供給圧力を変動させて、そのときにマスフローメータMが示す流量を圧力−流量特性データとしてインターフェイス1iを介して記憶部に記録する。なお、図4に示した圧力制御装置2は図1に示した圧力制御装置2と同じである必要はなく、流量制御バルブ1の生産時に適当な圧力制御装置2と組み合わせることで、ノズル27の特性データを測定することが可能であることはいうまでもない。
【0030】
加えて、恒温槽Rの設定温度を段階的に変化させて、例えば15〜35℃の間の数ポイントの温度に保った状態における前記圧力−流量特性データをそれぞれ測定し、これを温度−流量特性データとして記録する。なお、本例においては温度の測定範囲を15〜35℃に範囲にして例えば3点(15℃,25℃,35℃)の時の特性を測定し、その他の点を補間によって補っている。実在するガスにおいてはこの程度で十分であるが、本発明はこの温度範囲を限定するものではない。すなわち、5〜45℃など必要に応じて任意に変更可能である。
【0031】
図5はこれらの特性データをグラフにして示すものである。図5が示すように、流路絞りノズル27を通過するガスの流量は、温度が高くなるにしたがって少なくなり、この関係は次の理論式(1)によって演算されるものである。ところが、実際の特性データは必ずしもこの理論値どおりにならないために、本例のように温度−流量特性データを予め測定して記憶する方が、より高精度の流量制御を行うことができる。
【0032】
Q=ACP√(N/RT) … 式(1)
但し、Q;ガス流量(Kg/sec)
A;ノズルスロート部の断面積(m2
C;臨界定数
P;ノズル一次側圧力(Pa)
N;モル質量(Kg/mol)
R;普遍気体定数(J/°K・mol)
T;ガス温度(°K)
【0033】
ここで、より正確に流量を制御する上で、温度補正を行うことが重要であることは明白であり、このことから、温度検知センサ36によって、流路絞りノズル27を通過するガスの温度をモニタリングするようにしている。なお、上記理論式(1)によって十分の精度が得られる場合には、記憶部1mに温度−流量特性データを記録するまでもなく、上記の式(1)から温度補償を行ってもよいことはいうまでもない。
【0034】
また、上記構成の流量制御バルブ1を、流量制御バルブ1内で温度検知センサ36が示す温度に基づいて、外部からインターフェイス1iを介して読みだすことができる圧力−流量特性データを選択して出力するようにして、温度補償できるように変形することも容易に考えることができる。
【0035】
上述のように本発明によれば、個々に特性が微妙に異なるノズル27の特性データを記録した記憶部1mは流路絞りノズル27を設けた流量制御バルブ1に付随されるものであるから、ノズル27が詰まったり、腐蝕するなどして交換する必要が生じた場合に、流量制御バルブ1を交換するときには記憶部1mも共に交換されて、新しいノズル27の特性を示すデータが読み出し可能となり、流量制御バルブ1の交換に伴って、圧力制御装置2およびその制御部2’の何れも一切調節しなおす必要がない。
【0036】
すなわち、本発明の流量制御バルブ1を用いることにより、マスフローコントローラを構成する流量制御バルブ1だけを交換することが可能となり、仕様変更やメンテナンス時のノズル交換を行うときにかかるコストを最小限に抑えることができる。
【0037】
図6は本発明の流量制御バルブ1の別の例を示している。図6は図2の矢符X−X線の断面に相当するもので、この流量制御バルブ2が図2に示した流量制御バルブと異なる点は、流路絞りノズル27の近傍に、温度検知センサ36に加えて加熱ヒーター37を設けた点である。なお、その他の点については前述した図1〜5と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
【0038】
即ち、加熱ヒータ37を設けることにより、ノズル27を通過するガスが低蒸気圧ガス〔例えばClF3 (三フッ化塩素)やSiH2 Cl2 (ジクロルシラン)など〕の場合、断熱膨張によって再液化することを避けることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、マスフローコントローラを構成する流量制御バルブだけを交換しても圧力制御装置の調整を一切する必要がなく、常に正確な流量制御を行うことができる。したがって、メンテナンス時や仕様変更時には、従来のように圧力制御装置と流量制御バルブを一体化したマスフローコントローラを全て交換する必要がなく、それだけコストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の流量制御バルブとこれを用いたマスフローコントローラの構成の一例を示す図である。
【図2】 前記流量制御バルブの断面図である。
【図3】 前記マスフローコントローラの制御回路を示す図である。
【図4】 前記流量制御バルブの特性データの計測方法について説明する図である。
【図5】 前記特性データの一例を示す図である。
【図6】 前記流量制御バルブの別の例を示す図である。
【符号の説明】
1…流量制御バルブ、1v…閉止弁、1m…記憶部、1i…インターフェイス、2…圧力制御装置、2’…制御部、2i…インターフェイス、24,25…ガス流路、27…流路絞りノズル、36…温度検知センサ、37…加熱ヒータ、Mc…メスフローコントローラ。

Claims (6)

  1. ガス流路中に設けた流路絞りノズルと、この流路絞りノズルの下流側近傍において前記流路を開閉する閉止弁と、少なくとも前記流路絞りノズルの取付位置を因子とし、個々の流路絞りノズル毎に予め測定された流路絞りノズルの一次側の圧力−流量特性データを記録した記憶部と、この記憶部に記録されたデータを外部から読み出し可能とするインターフェイスとを有することを特徴とする流量制御バルブ。
  2. 前記閉止弁が、バルブシートと、このバルブシートから離間した状態とバルブシートを押圧する状態とに切り換わることにより前記ガス流路を開閉するダイアフラムとを備えた請求項1に記載の流量制御バルブ。
  3. 前記インターフェイスが、前記閉止弁の外部からの開閉制御を可能とするバルブ開閉命令を通信可能とするものである請求項1または2に記載の流量制御バルブ。
  4. 前記流路絞りノズルの近傍に温度検知センサを設けると共に、この温度検知センサからの測定温度データを前記インターフェイスを介して読み出し可能とし、かつ、前記記憶部に流路絞りノズルの温度−流量特性データを記憶する請求項1〜3のいずれかに記載の流量制御バルブ。
  5. 前記流路絞りノズルの近傍に加熱ヒータを設けると共に、この加熱ヒータを前記インターフェイスを介して外部から制御可能とする請求項1〜4の何れかに記載の流量制御バルブ。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の流量制御バルブを用い、当該流量制御バルブが交換可能であるマスフローコントローラであり、前記流量制御バルブと、この上流側の流路に供給するガスの圧力を調節する圧力制御装置と、この圧力制御装置の制御部とからなり、前記制御部が流量制御バルブとのデータのやり取りを行なうインターフェイスを有し、前記記憶部に記録されたデータを基にガス流量の設定信号で設定された流量のガスを流出できるように流量制御バルブに供給するガスの圧力を調節可能とすることを特徴とするマスフローコントローラ。
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