JP4107708B2 - 車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法およびその装置 - Google Patents

車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪旋盤における鉄道車両用車輪(以下、車輪と記載)を心出しする方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の鉄道車両の高速化,経済規模の拡大に伴う貨物輸送量の増加,都市部における通勤地獄解消のための客車の数の増加などにより、鉄道車両とその車輪は多くの場面で酷使されている。
その結果、鉄道車両工場で行われている車輪の整備は、従来にも増して自動化を進め高能率化することが要求されている。
【0003】
車輪には狭軌用から広軌用まで各種のものがあり、その直径もたとえば約600mmから約1200mmまである。車輪は鋼製であり、鉄道車両が走行することにより、線路との接触による摩耗や剥離現象,鉄道車両の発進や停止による摩耗,および線路の継ぎ目の衝撃などによって次第に変形していく。車輪の踏面(線路と接触する外周面)の変形は、騒音を大きくし乗り心地を悪くする。
したがって、車輪がある程度変形したら、車輪旋盤により車輪の外周を再切削加工して所定の形状にし、再び車輪として復元しなければならない。なお、車輪旋盤で車輪を切削加工することを「削正」ともいう。
【0004】
車輪旋盤は、対向配置された一対の加工装置を有しており、この加工装置で車輪の左右の車輪部を切削加工する際に車輪を支持するために、車輪旋盤には車輪を昇降させ、かつ心出し(センタリング)するリフターが設けられている。
このリフターは、一対の加工装置の間に配置されており、一台のサーボモータにより昇降動作を行っている。一つの車輪に関して両方の車輪部がほぼ同じ直径であれば、車輪の車軸の軸線は常にほぼ水平方向を向いているので、リフターで車輪を持ち上げて所定位置に位置決めすれば、車輪の心出しができる。
特開平8−267302号公報には、車輪旋盤において、左右の車輪部の直径がほぼ等しい場合の自動心出し方法(検芯方法)およびその装置が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
車輪部の損耗が進み、踏面の直径が修正削り(削正)の限界に達すると、車軸を残して両方の車輪部を交換することになる。
両車輪部は、新品で同じ踏面直径のものに交換するのが一般的であるが、時には、保管してある中古の車輪部の中から、車軸の軸径に合うものを選んで交換することがある。
この場合、なるべく踏面直径の近い車輪部を選択するのであるが、どうしても10〜15mm程度の直径差が生じてしまうことがある。
【0006】
このような、車輪部に直径差がある車輪を車輪旋盤で切削加工する場合に、従来のリフターで車輪をそのまま持ち上げると、車輪の車軸軸線が傾いた状態になる。
両車輪部に10〜15mm程度の直径差があっても、センタ部材を車軸の両端のセンタ穴に強引に押し込むことで、車軸軸線は見かけ上は水平になるので自動での切削は可能であるが、踏面の加工精度が低下する恐れがあった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、鉄道車両用車輪の一対の車輪部に大きな直径差がある場合に、車輪の車軸の中心軸線を加工装置の主軸の中心軸線に自動的に合わせて心出しすることができる車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明にかかる車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法は、対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体の少なくとも一方の前記移動体と、前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算し、この直径差に基づいて、前記一方の車輪部の心出しを行ったのち前記他方の車輪部を移動させてこの他方の車輪部の心出しを行うことにより、前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にした。
【0009】
本発明の心出し方法は、対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体のうち一方の前記移動体と、前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算し、前記昇降装置の主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、前記主リフターの両側部に設けられ昇降移動自在に位置決めされる一対の補助リフターのうち一方の前記補助リフターの位置を、前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にするのが好ましい。
【0010】
なお、心出し方法は、対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体と、主リフターおよびこの主リフターの一方の側部に設けられ昇降移動自在に位置決めされる補助リフターにより前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算するとともに前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、前記補助リフターの位置を前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしてもよい。
【0011】
述の各心出し方法において、前記一方の車輪部と前記他方の車輪部との直径差を演算する時点までは、前記車輪を支持する左右の前記リフターを同一高さで維持している。これにより、前記車輪が直径差以上に左右に大きく傾くことがないようにしている。
【0012】
前記方法を実施する上で好適な車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し装置は、対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする装置において、前記一対の加工装置に設けられて計測手段を有する一対の移動体と、主リフターの両側部に昇降移動自在に設けられた一対の補助リフターにより、前記一対の車輪部をそれぞれ支持して位置決めするための昇降装置と、一方の前記移動体と前記昇降装置とを同期制御して接近させ、前記計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算する制御部とを備え、前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、前記一対の補助リフターのうち一方の前記補助リフターの位置を前記制御部で前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にした。
【0013】
なお、本発明の心出し装置は、対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする装置において、前記一対の加工装置に設けられて計測手段を有する一対の移動体と、主リフターの一方の側部に設けられた補助リフターが昇降移動自在に位置決めされ、前記主リフターおよび前記補助リフターにより前記一対の車輪部をそれぞれ支持して昇降させるための昇降装置と、前記移動体と前記昇降装置とを同期制御して接近させ、前記計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算する制御部とを備え、前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、記補助リフターの位置を前記制御部で前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしてもよい。
【0014】
上述の各心出し装置において、前記一方の車輪部と前記他方の車輪部との直径差を演算する時点までは、前記車輪を支持する左右の前記リフターを同一高さで維持している。これにより、前記車輪が直径差以上に左右に大きく傾くことがないようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施の形態の一例を図1から図6を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1から図4は本発明の第1の実施形態を示す図である。図1は車輪の心出し装置を含む車輪旋盤の一部を示す正面図、図2は心出し装置の昇降装置の平面図、図3は左側の車輪部の直径が小さい車輪を心出し(センタリング)する手順を示す説明図、図4は右側の車輪部の直径が小さい車輪を心出しする手順を示す説明図である。
【0016】
図1および図2において、長時間の走行により変形し鉄道車両から取外された車輪(鉄道車両用車輪)1は、所定の形状に復元するために車輪旋盤2により切削加工される。
車輪旋盤2は、数値制御装置(以下、NC装置と記載)により数値制御される。NC装置は、車輪1を心出しして切削加工するためのNC加工プログラムを加工プログラムメモリに記憶させておき、切削作業をする場合には、必要なNC加工プログラムを加工プログラムメモリから呼び出して車輪旋盤2の加工動作を制御する。
【0017】
車輪旋盤2は、対向配置された一対の加工装置6a,6bにより、車輪1の一対の車輪部7a,7bをほぼ同時に切削加工する。
一対の加工装置6a,6bは、加工位置にある車輪1の車軸3の中心軸線C と平行な方向(たとえば、図1における左右方向であり、Z軸方向)に左右対称に並設されており、左右の主軸台4a,4bと左右の移動体としての刃物台5a,5bとを有している。なお、加工装置に設けられた移動体は刃物台以外のものであってもよい。
【0018】
図示する車輪旋盤2は、車輪1が中央部を通り抜ける門形構造タイプの車輪旋盤である。このタイプの車輪旋盤2では、ベッド(図示せず)が床面に埋設され、門形のコラム(図示せず)がベッドに立設され、加工装置6a,6bはベッドとコラムに取付けられている。
一対の搬送用レール12が、昇降装置10のベース8に取付けられている。車輪1は、この搬送用レール12により搬入方向から搬出方向に向かって車輪旋盤2に対して搬入,搬出される。
【0019】
左主軸台4a,右主軸台4bは、ベッドの上面にZ軸方向に移動可能に対向配置されている。左右の主軸台4a,4bには、主軸が回転可能にそれぞれ軸支されており、左主軸台4aの主軸の中心軸線C と右主軸台4bの主軸の中心軸線C は、同一直線上にあってZ軸と平行になっている。
左右の主軸台4a,4bの間には、昇降装置10がベッド上に設けられている。昇降装置10は、NC装置の制御部11に制御されて、車輪1を上下方向(Z軸と直交するX軸と平行な方向)に昇降させ、かつ心出しする。
【0020】
左主軸台4aと右主軸台4bには、左面板13aと右面板13bがそれぞれ設けられている。左右の面板13a,13bは、左主軸台4aと右主軸台4bに軸支された前記主軸を介して、左右一対の主軸駆動モータ(図示せず)によって駆動されてそれぞれ回転する。
車輪1に無理なねじれ力が加わらないように、左右の主軸および左面板13a,右面板13bは同期して回転するように制御されている。
左右の面板13a,13bの中心部には、車輪1の車軸3の左右両端面のセンタ穴14a,14bをそれぞれ係止するための左右のセンタ部材15a,15bが設けられている。左右のセンタ部材15a,15bは、駆動体(図示せず)によりZ軸方向に進退移動可能になっている。
【0021】
左右のセンタ部材15a,15bの半径方向外方の面板13a,13bには、左右の車輪部7a,7bに圧接して車輪1を駆動するためのジョー機構(図示せず)が設けられている。
左右のセンタ部材15a,15bが、車軸3のセンタ穴14a,14bをそれぞれ係止することにより、車輪1はセンタ部材15a,15bに支持される。ジョー機構で車輪部7a,7bを両側から挟持して主軸駆動モータを駆動すると、車輪1は、センタ部材15a,15bに支持された状態で左右の面板13a,13bと一体的に回転する。
【0022】
左右の刃物台5a,5bは、加工位置にある車輪1の上方に位置して移動自在にコラムに取付けられており、左右対称な同一の構造を有している。刃物台5a,5bには複数の工具が放射状に取付けられている。
刃物台5a,5bは、X軸サーボモータ16a,16bとZ軸サーボモータ(図示せず)により、X軸およびZ軸方向の所要位置にそれぞれ移動して車輪部7a,7bを切削加工する。
車輪1が切削加工される加工領域は、ベッドおよびコラムに取付けられて開閉自在なスプラッシュガードにより遮蔽可能になっているので、切削加工により発生する切屑は機械周囲に飛散しない。
【0023】
次に、車輪1を切削加工するために、車輪旋盤2に車輪1を心出ししてセットする心出し装置20について説明する。
図1から図3に示すように、心出し装置20は、一対の計測手段21a,21bを有する一対の刃物台5a,5bと、昇降装置10と、心出し装置20を制御する制御部11とを備えている。
心出し装置20は、左右の車輪部7a,7bに直径差のある車輪1であっても心出しができるような機能を有している。
【0024】
左右の計測手段21a,21bには、たとえばタッチセンサが使用されており、タッチセンサの接触子22a,22bが車輪部7a,7bに接触した時に信号を出力する。
昇降装置10は、昇降移動自在な主リフター23と、主リフター23の両側部に配置されて主リフター23に昇降移動自在に設けられた一対の補助リフター24a,24bとを備えている。左右の補助リフター24a,24bは、それぞれ車輪部7a,7bを支持して位置決めするように昇降移動する。
【0025】
ベース8はベッドに取付けられ、ベース8の側面9には、主リフター用スライド本体17,17が左右に設けられてX軸と平行な方向を向いている。主リフター23の側面18には、X軸と平行な方向に、一対の主リフター用ガイドレール25,25が取付けられている。
主リフター23は、スライド本体17,17とこれに移動自在に係合する主リフター用ガイドレール25,25とを介して、ベース8に対してX軸方向に昇降移動自在に支持されている。スライド本体17および主リフター用ガイドレール25は、直動転がり案内を構成している。
なお、スライド本体17を主リフター23に取付け、ガイドレール25をベース8に取付けてもよい。
【0026】
ベース8には、ベース8に固定された支持部材26を介して主リフター用サーボモータ27が取付けられている。主リフター用サーボモータ27の出力軸に設けられた歯付プーリ28は、歯付ベルト29を介して被駆動側の歯付プーリ29aに接続されている。歯付プーリ29aは、主リフター用ボールねじ30のねじ軸31に直結されている。
主リフター用サーボモータ27の回転力は、歯付プーリ28,歯付ベルト29,歯付プーリ29aを介してねじ軸31に伝達され、ねじ軸31が中心軸線Bまわりに正逆方向に回転する。
なお、主リフター用サーボモータ27の出力軸とねじ軸31を、直結または歯車列などによって連結して回転力を伝達してもよい。
【0027】
主リフター23にはブラケット39が固定され、ブラケット39にはナット32が取付けられている。主リフター用ボールねじ30のねじ軸31がナット32にねじ込まれている。
主リフター用サーボモータ27に駆動されてねじ軸31が回転すれば、ナット32とブラケット39を介して、主リフター23がガイドレール25とスライド本体17に案内されてX軸方向に昇降移動する。
【0028】
主リフター23の両側部の前面(または、側面)には、一対の補助リフター用ガイドレール33,33がX軸と平行に取付けられている。補助リフター24a,24bには、スライド本体34,34がX軸と平行に取付けられている。
補助リフター24a,24bは、補助リフター用ガイドレール33,33とこれに移動自在に係合するスライド本体34,34とを介して、主リフター23に対してX軸方向に昇降移動自在に支持されている。
補助リフター用ガイドレール33およびスライド本体34は直動転がり案内を構成している。
【0029】
補助リフター24a,24bの下部は、主リフター23の両側にそれぞれ取付けられた昇降駆動源としての流体圧シリンダ35a,35bのピストンロッド上端にそれぞれ連結されている。
流体圧シリンダ35a,35bには、圧力油を用いた油圧シリンダが使用されているが、昇降駆動源には、他の流体圧を使用するシリンダ、または電動モータなどを使用してもよい。
【0030】
左の補助リフター24aの上部には、車輪部7aのフランジ部38aを支持するガイド43a,44aが設けられている。右の補助リフター24bの上部には、車輪部7bのフランジ部38bを支持するガイド43b,44bが設けられている。
ガイド43a,43b,44a,44bは、車輪部7a,7bが車軸中心軸線C方向に関して動かないように規制している。
【0031】
制御部11は、刃物台5a,5bと昇降装置10とを同期制御して接近させ、計測手段で車輪部を計測することにより一方の車輪部と他方の車輪部との直径差Dを演算している。
すなわち、少なくとも一方の刃物台(たとえば、右刃物台5b)と主リフター23とは、一方の刃物台のX軸用サーボモータと主リフター用サーボモータ27を制御部11で制御することにより、主軸の中心軸線C を中心として同期して互いに接近,離反するようになっている。
【0032】
左右の車輪部7a,7bの直径がほぼ同じ車輪1の場合、主リフター23に対して左右の補助リフター24a,24bを最も下方に位置決めする。車輪部7a,7bを左右の補助リフター24a,24bで支持した状態で、右刃物台5bと昇降装置10とを制御部11により同期制御して互いに接近させる。
右のタッチセンサ21bの接触子22bが、右側の車輪部7bのフランジ部38bの頂点に接触した時に、車輪1の車軸中心軸線C が右主軸台4bの主軸中心軸線C にほぼ一致するようになっている。これにより、車軸3の右のセンタ穴14bが、右のセンタ部材15bに対向して心出しされる。
【0033】
この場合、車輪1の左右の車輪部7a,7bの直径がほぼ同じなので、車輪1の車軸中心軸線C は常にZ軸と平行(すなわち、水平方向)な姿勢を保っている。
その結果、車軸3の右側が心出しされれば、車軸3の左側のセンタ穴14aも左のセンタ部材15aに対向して心出しされるので、車輪1の心出しは容易になされる。
【0034】
ところが、図3(A)に示すように、左側の車輪部7aの直径D と右側の車輪部7bの直径D とが大きく異なっている場合には、補助リフター24a,24bを同一高さにして車輪1を支持すると、車軸3が傾いた状態になる。
そのため、たとえば右側の車輪部7bの車軸中心軸線C を、右主軸台4bの主軸中心軸線C にほぼ一致させても、左側の車輪部7aの車軸中心軸線C は、左主軸台4aの主軸中心軸線C に一致しない。
【0035】
そこで、本実施形態では、一対の刃物台5a,5bのうち一方の刃物台と昇降装置10とを同期制御して接近させ、刃物台5a,5bにそれぞれ設けられたタッチセンサ21a,21bで車輪部7a,7bを計測することにより一方の車輪部7bと他方の車輪部7aとの直径差Dを制御部11で演算する。
なお、刃物台5a,5bとは別体でX,Z軸方向に移動する一対の移動体に、タッチセンサ21a,21bをそれぞれ取付け、このタッチセンサ21a,21bが付いた移動体を昇降装置10と同期制御してもよい。
そして、主リフター23により一方の車輪部の心出しを行った後、一対の補助リフター24a,24bのうち一方の補助リフターの位置を、制御部11で直径差D(D=D −D ,またはD=D −D )に基づいて制御して他方の車輪部の心出しを行うことにより、直径差Dのある車輪1の心出しを可能にしている。
また、本実施形態では、左側の車輪部7aと右側の車輪部7bとの直径差Dを演算する時点までは、車輪1を支持する左右の補助リフター24a,24bを同一高さで維持しているので、車輪1が直径差D以上に左右に大きく傾くことはない。
【0036】
次に、図3に示すように、左側の車輪部7aの直径D が右側の車輪部7bの直径D より小さい車輪1を心出しする手順について説明する。
切削加工作業を始める時は、まず最初に、刃物台5a,5bが所定の退避位置にあり、主軸台4a,4bも所定の退避位置にあることを確認する。これにより、搬入される車輪1と、刃物台5a,5bのバイトや工具等とが干渉することを防止し、また、車輪1と、主軸台4a,4bのセンタ部材15a,15b等とが干渉することを防止している。
【0037】
次いで、搬送用レール12上を搬送されてきた未加工の車輪1を心出し装置20で心出しする。この場合、主リフター23と補助リフター24a,24bは下方の退避位置に退避している。
車輪1が搬送用レール12上を転がって昇降装置10上にセットされると、制御部11からの出力指令により主リフター用サーボモータ27が駆動され、主リフター用ボールねじ30を介して主リフター23がX軸方向に上昇する。
補助リフター24a,24bも主リフター23と一体的に上昇し、ガイド43a,44a,43b,44bでフランジ部38a,38bを支持した状態で、車輪1を持ち上げる。このとき、車輪1を支持する左右の補助リフター24a,24bを同一高さで維持しているので、車輪1が直径差D以上に左右に大きく傾くことはない。
【0038】
制御部11は、主リフター用サーボモータ27と右刃物台5bのX軸用サーボモータ16bとを同期制御しているので、主リフター23,左右の補助リフター24a,24bと、右刃物台5bとは同期制御されて、図3(A)の矢印Fに示すように互いに接近する。
右刃物台5bの同期制御は、接触子22bの下面と主軸中心軸線Cとの間のX軸方向の距離が、右側のガイド部43bの上面と主軸中心軸線Cとの間のX軸方向の距離と同一になるまで、先行して右刃物台5bをX軸方向に移動させた後に行う。
【0039】
やがて、右刃物台5bに設けられたタッチセンサ21bの接触子22bが、右側の車輪部7bのフランジ部頂点に接触すると、タッチセンサ21bは信号を出力する。
同期制御により接触子22bが右側の車輪部7bに接触している状態では、この車輪部7bの車軸中心軸線C は、右側のセンタ部材15bの中心位置にほぼ一致して心出しがなされている。
制御部11は、タッチセンサ21bの信号に基づいて、主リフター用サーボモータ27と右刃物台5bのX軸用サーボモータ16bとを停止するとともに、この時の右刃物台5bのX軸方向の位置(たとえば、接触子22bの下面の高さ位置L )を検出し記憶しておく。
この接触子22bの高さ位置L は、右側の車輪部7bのフランジ部頂点の高さ位置に相当する。
【0040】
次いで、図3(B)に示すように、左刃物台5aを、矢印Gに示すようにX軸方向に下降させる。左刃物台5aに設けられた左のタッチセンサ21aの接触子22aが、左側の車輪部7aのフランジ部頂点に接触すると、タッチセンサ21aは信号を出力する。
制御部11は、左のタッチセンサ21aの信号に基づいて、左刃物台5aの下降動作を停止させるとともに、この時のX軸方向の位置(たとえば、接触子22aの下面の高さ位置L )を検出し記憶しておく。
この接触子22aの高さ位置L は、左側の車輪部7aのフランジ部頂点の高さ位置に相当する。
車輪部の直径差のために、車輪1の車軸中心軸線C は左方向が低くなるように傾いているので、車軸中心軸線C と左のセンタ部材15aの中心位置とは一致していない。
【0041】
制御部11は、検出された左右のフランジ部頂点の高さ位置L ,L の差から、次式によって車輪部7a,7bの直径差Dを演算する。
D=L −L
この演算式により、直径差Dのほか、直径差Dの値の正,負により左右どちらの車輪部の直径が小さいかが判別できる。図3に示す例では、L >L であり、D>0になるので左側の車輪部7aの直径が小さいことが分かる。
【0042】
次いで、図3(C)に示すように、左刃物台5aを、矢印Hに示すように、高さ位置L から直径差Dの半分(すなわち、半径差でありD/2)だけX軸方向に上昇させてこの所定位置で待機させる。
制御部11からの信号により左の流体圧シリンダ35aを駆動して、図3(D)の矢印Jに示すように、左の補助リフター24aを上昇させる。左側の車輪部7aのフランジ部頂点が接触子22aに接触すると、タッチセンサ21aが信号を出力する。
【0043】
この信号に基づいて、左の流体圧シリンダ35aを停止して、左の補助リフター24aを停止させる。これにより、左側の車輪部7aは、右側の車輪部7bより半径差(D/2)分だけ上方に持ち上げられるので、左側の車輪部7aの車軸中心軸線C は、左のセンタ部材15aの中心位置にほぼ一致して心出しがなされる。
したがって、車軸中心軸線C は左右の主軸台4a,4bの主軸中心軸線C とほぼ一致して水平になり、車輪1の心出しが完了する。
【0044】
次に、図4に示すように、右側の車輪部7bの直径D が小さい車輪1を心出しする手順について説明する。
最初に、図4(A)の矢印Fに示すように、右刃物台5bと昇降装置10とを同期制御して接近させ、タッタセンサ21bを右側の車輪部7bのフランジ部頂点に接触させて、右側の車輪部7bの心出しを行う。この手順は前記図3(A)の手順と同じである。
なお、左側の車輪部7aと右側の車輪部7bとの直径差Dを演算する時点までは、車輪1を支持する左右の補助リフター24a,24bを同一高さで維持しているので、車輪1が直径差D以上に左右に大きく傾くことはない。
【0045】
次に、図4(B)の矢印Gに示すように、左刃物台5aを下降させて、タッチセンサ21aを左側の車輪部7aのフランジ部頂点に接触させる。制御部11は、タッチセンサ21a,21bから出力される信号により、左右の刃物台5a,5bの位置すなわちフランジ部頂点の高さ位置L ,L を検出する。
次いで、この高さ位置L ,L を前記演算式に代入して直径差Dを演算する。この場合には、左側の車輪部7aの直径D の方が右側の車輪部7bの直径D より大きいので、L <L となって、直径差Dの値が負(D<0)になり、右側の車輪部7bの直径D が小さいことが分かる。なお、直径差Dが負の時は、絶対値に変換しておくのが好ましい。
【0046】
次に、図4(C)の矢印Kに示すように、主リフター23を補助リフター24a,24bと一緒に半径差(すなわち、D/2)だけ下降させる。車輪1は全体的に半径差分だけ下降するので、左側の車輪部7aの車軸中心軸線C が、左のセンタ部材15aの中心位置にほぼ一致して心出しがなされる。
この時、右刃物台5bは、図4(B)に示す位置(すなわち、タッチセンサ21bが右側の車輪部7bを検出した高さ位置L )にそのまま待機させておく。
【0047】
次いで、右側の流体圧シリンダ35bを駆動して、図4(D)の矢印Mに示すように、右の補助リフター24bを上昇させる。右のタッチセンサ21bが右側の車輪部7bのフランジ部頂点に接触して信号を出力すると、制御部11はこの信号により流体圧シリンダ35bを停止させて、右の補助リフター24bを停止させる。
【0048】
その結果、右側の車輪部7bは、右の補助リフター24bにより半径差(D/2)分だけ持ち上げられるので、右側の車輪部7bの車軸中心軸線C は、右側のセンタ部材15bの中心位置にほぼ一致して心出しがなされる。
これにより、車軸中心軸線C は左右の主軸台4a,4bの主軸中心軸線C とほぼ一致して水平になり、車輪1の心出しが完了する。
【0049】
次に、車輪旋盤2の全体の動作について説明する。
床面上の搬送用レール上を転がって搬送されてきた車輪1を、搬入装置(図示せず)によって、自動的に車輪旋盤2の昇降装置10の搬送用レール12上に搬入する。
次いで、心出し装置20で上述の手順により車輪1の心出しがなされると、左右のセンタ部材15a,15bにより車軸3のセンタ穴14a,14bを係止し、ジョー機構により車輪1を挟持する。その後、主リフター23と補助リフター24a,24bを退避位置まで下降させる。
次いで、車輪部7a,7bの計測などを行った後、左右の主軸台4a,4bで車輪1を所定の回転数で回転させ、刃物台5a,5bをX軸,Z軸方向に移動させることにより、両方の車輪部7a,7bをほぼ同時に切削加工する。
【0050】
切削加工作業が完了すると、刃物台5a,5bを退避位置に退避させた後、昇降装置10を駆動して主リフター23,補助リフター24a,24bを上昇させる。
加工済みの車輪部7a,7bを補助リフター24a,24b上に載せた状態で、センタ部材15a,15bおよびジョー機構を後退させる。
次いで、車輪1を載せた補助リフター24a,24bおよび主リフター23を一体的に下降させ、車輪1を搬出装置(図示せず)により自動的に搬出位置に搬出する。その後、車輪1は、床面上の搬送用レール上に搬出されて車輪旋盤2から送り出される。
車輪1の搬入,心出し,切削加工,搬出までの一連の動作は、制御部11などを有するNC装置により自動的に制御される。このようにして切削加工することにより、車輪1は所定の形状に復元する。
【0051】
本実施形態では、主リフター23の両側部に補助リフター24a,24bを設けたので、左右のタッチセンサ21a,21bで検出された信号により、制御部11で流体圧シリンダ35a,35bをそれぞれオン・オフ制御して、補助リフター24a,24bを昇降移動させればよい。したがって、心出しのための制御が簡単である。
また、一台のサーボモータによりリフターを昇降動作させていた従来の構造の車輪旋盤に補助リフターを付加すればよいので、制御軸数が増加せず、簡単な設計変更で本発明を実現できる。
【0052】
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態にかかる心出し装置40の概略構成図である。
なお、第2,第3の実施形態において、第1の実施形態と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
図5に示すように、車輪1を心出しする心出し装置40は、対向配置された一対の加工装置により車輪1の車輪部7a,7bを切削加工する車輪旋盤に設けられている。
【0053】
心出し装置40は、タッチセンサ21a,21bをそれぞれ有する一対の刃物台5a,5bと、主リフター45の一方の側部に設けられた補助リフター41が昇降移動自在に位置決めされ、補助リフター41および主リフター45により車輪部7a,7bをそれぞれ支持して昇降させるための昇降装置42と、刃物台5a,5bと昇降装置42とを同期制御して接近させ、タッチセンサ21a,21bで車輪部7a,7bを計測することにより一方の車輪部と他方の車輪部との直径差を演算する制御部11とを備えている。
そして、主リフター45により一方の車輪部の心出しを行った後、制御部11で直径差に基づいてサーボモータ27aを制御することにより補助リフター41を昇降移動させて、他方の車輪部の心出しを行うことにより、直径差のある車輪1の心出しを可能にしている。
【0054】
この心出し装置40による心出し方法は、刃物台5a,5bと昇降装置42とを同期制御して接近させる。そして、タッチセンサ21a,21bで一対の車輪部を計測することにより、一方の車輪部と他方の車輪部との直径差Dを演算するとともに主リフター45により一方の車輪部の心出しを行った後、補助リフター41の位置を直径差に基づいて制御(すなわち、左側の車輪部7aの直径が小さい場合には、補助リフター41を半径差分だけ上昇させ、左側の車輪部7aの直径が大きい場合には、半径差分だけ下降させる。)して他方の車輪部の心出しを行うことにより、直径差のある前記車輪の心出しを可能にしている。
また、この第2の実施形態では、左側の車輪部7aと右側の車輪部7bとの直径差Dを演算する時点までは、車輪1を支持する左の補助リフター41と右の主リフター45を同一高さで維持しているので、車輪1が直径差D以上に左右に大きく傾くことはない。
【0055】
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態にかかる心出し装置50の概略構成図である。
図6に示すように、心出し装置50は、一対の刃物台5a,5bと、一対の車輪部7a,7bをそれぞれ支持して昇降させるための一対の主リフター51a,51bと、一方の刃物台5aと一方の主リフター51aとを同期制御して接近させ、他方の刃物台5bと他方の主リフター51bとを同期制御して接近させる制御部11とを備えている。
主リフター51a,51bは、制御部11からの指令により、サーボモータ52a,52bに駆動されてそれぞれ独立して昇降移動する。
そして、制御部11により制御される両方の主リフター51a,51bで、一方の車輪部7aと他方の車輪部7bの心出しを行うことにより、直径差のある車輪1の心出しを可能にしている。
【0056】
この心出し装置50による心出し方法は、一方の刃物台5aと一方の主リフター51aとを同期制御して接近させ、他方の刃物台5bと他方の主リフター51bとを同期制御して接近させ、両方の主リフター51a,51bで一方の車輪部7aと他方の車輪部7bの心出しを行うことにより、直径差のある車輪1の心出しを可能にしている。
【0057】
第1から第3の実施形態で説明したように、本発明によれば、すでに従来から刃物台5a,5bに設けられているタッチセンサ21a,21bなど計測手段を流用して車輪1の心出しができるので、心出しのための新たな計測手段を設ける必要がない。
未加工の車輪1の車輪部7a,7bにおける直径差の有無にかかわらず、車軸3の両端のセンタ穴14a,14bを、対向するセンタ部材15a,15bの中心位置に自動的に一致させることができる。
したがって、高精度な心出しを自動的に行って、車輪旋盤による車輪1の加工を自動化するとともに、踏面を精度よく加工することができる。
【0058】
本発明の第1の実施形態では、NC軸数や同期軸数を増やさないで、直径差のある車輪の自動心出しを行うことができる。
なお、各実施形態では、車輪部の踏面の直径を計測せずにフランジ部頂点の高さ位置から直径差を演算する場合を示したが、両方の車輪部の踏面の直径を計測することにより直径差を演算してもよい。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0059】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したので、鉄道車両用車輪の一対の車輪部に大きな直径差がある場合に、車輪の車軸中心軸線を加工装置の主軸の中心軸線に自動的に合わせて心出しすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1から図4は本発明の第1の実施形態を示す図で、図1は鉄道車両用車輪の心出し装置を含む車輪旋盤の一部を示す正面図である。
【図2】 前記心出し装置の昇降装置の平面図である。
【図3】 左側の車輪部の直径が小さい車輪を心出しする手順を示す説明図である。
【図4】 右側の車輪部の直径が小さい車輪を心出しする手順を示す説明図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態にかかる心出し装置の概略構成図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態にかかる心出し装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 鉄道車両用車輪
2 車輪旋盤
3 車軸
5a,5b 刃物台(移動体)
6a,6b 加工装置
7a,7b 車輪部
10,42 昇降装置
11 制御部
20,40,50 心出し装置
21a,21b タッチセンサ(計測手段)
23 主リフター
24a,24b,41 補助リフター
45,51a,51b 主リフター
D 直径差

Claims (5)

  1. 対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、
    前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体の少なくとも一方の前記移動体と、前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算し、
    この直径差に基づいて、前記一方の車輪部の心出しを行ったのち前記他方の車輪部を移動させてこの他方の車輪部の心出しを行うことにより、
    前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしたことを特徴とする車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法。
  2. 対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、
    前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体のうち一方の前記移動体と、前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算し、
    前記昇降装置の主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、
    前記主リフターの両側部に設けられ昇降移動自在に位置決めされる一対の補助リフターのうち一方の前記補助リフターの位置を、前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、
    前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしたことを特徴とする車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法。
  3. 対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする方法において、
    前記一対の加工装置に設けられた一対の移動体と、主リフターおよびこの主リフターの一方の側部に設けられ昇降移動自在に位置決めされる補助リフターにより前記車輪部を支持して昇降させるための昇降装置とを同期制御して接近させ、前記一対の移動体にそれぞれ設けられた計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算するとともに前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、
    前記補助リフターの位置を前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、
    前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしたことを特徴とする車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し方法。
  4. 対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする装置において、
    前記一対の加工装置に設けられて計測手段を有する一対の移動体と、
    主リフターの両側部に昇降移動自在に設けられた一対の補助リフターにより、前記一対の車輪部をそれぞれ支持して位置決めするための昇降装置と、
    一方の前記移動体と前記昇降装置とを同期制御して接近させ、前記計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算する制御部とを備え、
    前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、
    前記一対の補助リフターのうち一方の前記補助リフターの位置を前記制御部で前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、
    前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしたことを特徴とする車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し装置。
  5. 対向配置された一対の加工装置により鉄道車両用車輪の一対の車輪部を切削加工する車輪旋盤における前記車輪を心出しする装置において、
    前記一対の加工装置に設けられて計測手段を有する一対の移動体と、
    主リフターの一方の側部に設けられた補助リフターが昇降移動自在に位置決めされ、前記主リフターおよび前記補助リフターにより前記一対の車輪部をそれぞれ支持して昇降させるための昇降装置と、
    前記移動体と前記昇降装置とを同期制御して接近させ、前記計測手段で前記一対の車輪部を計測することにより一方の前記車輪部と他方の前記車輪部との直径差を演算する制御部とを備え、
    前記主リフターにより前記一方の車輪部の心出しを行った後、
    前記補助リフターの位置を前記制御部で前記直径差に基づいて制御して前記他方の車輪部の心出しを行うことにより、
    前記直径差のある前記車輪の心出しを可能にしたことを特徴とする車輪旋盤における鉄道車両用車輪の心出し装置。
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