JP4106942B2 - 信号再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は信号再生装置に係り、特に光ディスク等の記録媒体から再生された信号を波形等化する波形等化回路を備えた信号再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク等の記録媒体から当該ランレングス制限符号を再生する信号再生装置では、再生信号の波形歪を除去するために、パーシャルレスポンス(以下、PRともいう)等化特性を持つ波形等化回路を使用するものが従来より知られている(特開平10−106161号公報)。
【0003】
図7はこの従来の信号再生装置の一例のブロック図を示す。同図において、光ディスク101より記録/再生系102により再生されたランレングス制限符号は、トランスバーサルフィルタ103に供給され、ここでパラメータ設定器105内のタップ係数決定器106より入力されるタップ係数に基づいて、PR等化される。
【0004】
X値選定器110は、トランスバーサルフィルタ103での例えばPR(1,X,X,1)等化における符号間干渉値であるXの値を再生波形の特性に基づいて選定するもので、誤り率判定器109の判定結果から順次Xiを求め、最終的に誤り率が許容値を満たすXの値を選定する。等化後目標波形作成器108は、パラメータ設定用二値データ用メモリ107から与えられる二値データと、X値選定器110で選定された、PR等化における符号間干渉付与値のXの値とから等化後目標波形を作成し、タップ係数決定器106に与える。
【0005】
光ディスク101には予めパラメータ設定用二値データ用メモリ107に対応するビットが記録されている。タップ係数決定器106は、このビットに対応する再生波形と等化後目標波形とから、再生波形が等化後目標波形に一致するようなタップ係数を求めてトランスバーサルフィルタ103に入力する。識別点信号レベル決定器111は、X値選定器110から与えられるXの値に基づいて識別点信号レベルを求め、これをML復号器104に供給する。ML復号器104は、トランスバーサルフィルタ3から取り出された等化後再生波形を、上記の識別点信号レベルを基準にして二値データに復号して出力する。
【0006】
ML復号器104から取り出された復号データは、誤り率判定器109に供給され、ここでパラメータ設定用二値データ用メモリ107からのパラメータ設定用二値データと比較されて誤り率が求められ、その誤り率が許容値を満たしているか否かの判定結果がX値選定器110に供給される。誤り率判定器109で誤り率が許容値を満たしていると判定された段階で、その時のタップ係数及び識別点信号レベルを用いたPR(1,X,X,1)ML方式により、PR等化及び最尤復号が行われる。
【0007】
また、従来、最小符号反転間隔が2以上の定数に制限されたランレングス制限符号による再生信号を等化した上で、符号反転間隔を拘束条件として持つような最尤検出を行う光ディスク信号再生方式で、符号の反転位置の直前又は直後の点のうちで最小符号反転間隔をもつデータ列に対応する点を除く振幅と、符号の反転位置の振幅のみを対象として、三値等化する信号再生装置も知られている(特開平7−192270号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、このような従来の信号再生装置では、システムクロックはデータレート以上である必要があり、チャネルレート(ビットレート)が高く、かつ、倍速の想定される次世代の光ディスクシステムでは、A/D変換器の性能、コスト、システム安定性の面から、低いシステムクロックで動作するシステムが望まれていた。
【0009】
そこで、光ディスクの再生信号帯域は、図8にIで示すように、再生信号のチャネルレート(ビットレート)fcに対して、光学系のMTF特性により、高域が大きく削られている低くて狭い特性であることを利用して、システムクロックをチャネルレートよりも下げることが考えられる。なぜなら、ナイキストのサンプリング定理から、折り返し歪の生じない条件として、図9にIIで示す周波数位置(再生信号の最高周波数の2倍の周波数)にサンプリング周波数を設定する周波数関係が許されるからである。なお、図8及び図9の周波数関係は、DVD(Digital Versatile Disc)を例にしている。
【0010】
このとき、システムとしては、サンプリング後に補間手段を用いてデータを補間して、パラレル処理をする必要がある。この補間手段としては、図10の構成が考えられる。同図において、チャネルレートよりも低いサンプリングレートの入力信号は、図示しない所定の遅延を与えられた後、奇数データ信号として出力されると同時に、補間手段200内の補間回路201に供給されて補間演算されることにより偶数データ信号に生成されて出力される。
【0011】
補間回路201の最も簡単な演算(1次)は、入力信号を1クロック遅延したものとの平均をとり、それを偶数データ信号として出力するものである。補間のための演算を更に高精度にするには、次数をより増やす必要があり、そのためには、公知のトランスバーサルフィルタを用いて、例えば、方形波の逆フーリエ変換であるsinX/Xで示されるインパルス応答に基づいた係数を与えて、折り返し成分を除去することにより補間することとなる。
【0012】
しかし、実際には、次数には制限があり、また、量子化された係数で表現できる値も限られるので、補間手段では周波数特性をフラットにすることができず、奇数データ信号と偶数データ信号が滑らかにつながらなくなってしまう。また、sinX/Xの特性は図11に示すように、中心のタップから離れるほど、絶対値が小さくなるため、係数の値としては、量子化ノイズの影響を受け易くなる。
【0013】
これらは、全て信号に乗算されるため、結果として、補間手段の出力のS/Nが悪くなる。補間手段の出力のS/Nが悪いということは、光ディスクの再生に最も重要な情報である、ゼロクロスポイントの情報が誤るということであり、エラーレートが悪化することはもとより、後段のPLL回路やイコライザ、復号器の誤動作により、最悪の場合、再生できないといった致命的な結果となる。
【0014】
この様子を図12に示す。同図(A)は偶数データ信号が正しく補間された場合で本来の再生信号が得られるが、量子化による特性の違い、ノイズなどにより偶数データ信号が正しく補間されないと、同図(B)に示すように再生信号が正しく得られない。
【0015】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、奇数データ信号と偶数データ信号との特性のずれを無視でき、確実、かつ、安定に再生し得る信号再生装置を提供することを目的とする。
【0016】
また、本発明の他の目的は、データレートよりも低いシステムクロックで動作し得る信号再生装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、第1の発明は、記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復号する信号再生装置において、
前記再生信号を所望のサンプリングレートのサンプリングクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記サンプリング後信号そのものを補間用信号として出力するか、又は前記サンプリング後信号をフィルタリング、補間、又は間引き・補間によるリサンプリングして補間用信号を生成する補間用信号生成手段と、
前記補間用信号に対して補間演算を行い、所望のデータレートの奇数番目の信号を出力する第1の補間手段と、
前記補間用信号に対して、前記第1の補間手段が用いる第1の係数群の各係数値と同じ又は対称な値の第2の係数群を用いて補間演算を行い、前記所望のデータレートの偶数番目の信号を出力する第2の補間手段とを有し、
前記第1の補間手段は、前記補間用信号を入力として多段遅延タップ出力を得る第1のタップ遅延手段と、奇数タップ係数群 Cfa(-m),Cfa(m)(m は任意の自然数)を生成する奇数タップ係数群生成手段と、前記第1のタップ遅延手段の出力と前記奇数タップ係数群とを乗算した後、それらの乗算結果を加算して前記奇数番目の信号を出力する第1の演算手段とよりなり、
前記第2の補間手段は、前記補間用信号を入力として多段遅延タップ出力を得る第2のタップ遅延手段と、偶数タップ係数群 Cfb(-m),Cfb(m)(m は任意の自然数)を生成する偶数タップ係数群生成手段と、前記第2のタップ遅延手段の出力と前記偶数タップ係数群とを乗算した後、それらの乗算結果を加算して前記偶数番目の信号を出力する第2の演算手段とよりなり、
前記奇数タップ係数群及び前記偶数タップ係数群は、それぞれ係数の絶対値が最も大きな2つの隣接するタップ係数(前記奇数タップ係数群では Cfa(-1) と Cfa(+1) 、前記偶数タップ係数群では Cfb(-1) と Cfb(+1) )を中心として左右非対称な値( Cfa(-m) ≠ Cfa(m) 、 Cfb(-m) ≠ Cfb(m);m は任意の自然数)に設定されると共に、前記奇数タップ係数群及び前記偶数タップ係数群は、互いのタップ係数群の係数値との関係において、それぞれ係数が最も大きな2つの隣接するタップ係数を中心として対称の関係( Cfa(-m) = Cfb(m) 、 Cfa(m) = Cfb(-m) )にあることを特徴とする信号再生装置を提供する。
第2の発明は、記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復号する信号再生装置において、
前記再生信号を所望のサンプリングレートのサンプリングクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記サンプリング後信号そのものを補間用信号として出力するか、又は前記サンプリング後信号をフィルタリング、補間、又は間引き・補間によるリサンプリングして補間用信号を生成する補間用信号生成手段と、
前記補間用信号に対して補間演算を行い、所望のデータレートの奇数番目の信号を出力する第1の補間手段と、
前記補間用信号に対して、前記第1の補間手段が用いる第1の係数群の各係数値と同じ又は対称な値の第2の係数群を用いて補間演算を行い、前記所望のデータレートの偶数番目の信号を出力する第2の補間手段とを有し、
前記所望のデータレートの偶数番目の信号と、前記所望のデータレートの奇数番目の信号を入力とし、自身が生成するビットクロックに対応した奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号を間引き・補間するリサンプリングによって演算し、かつ、前記奇数リサンプリング後信号と前記偶数リサンプリング後信号に基づいて、ビットクロックのレート(周波数)を制御するフィードバックループを構成するディジタルPLLを有することを特徴とする信号再生装置を提供する。
【0018】
本発明では、奇数番目の信号(奇数データ信号)に第1の補間手段を用意すると共に、偶数番目の信号(偶数データ信号)に第2の補間手段を用意し、使用する係数値を同じ又は対称にしたため、量子化の影響による奇数データ信号と偶数データ信号との特性のズレを全く無視することができる。
【0019】
また、本発明では、所望のデータレートの偶数番目の信号と、所望のデータレートの奇数番目の信号を入力とし、自身が生成するビットクロックに対応した奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号を間引き・補間するリサンプリングによって演算し、かつ、奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号に基づいて、ビットクロックのレート(周波数)を制御するフィードバックループを構成するディジタルPLLを設けることにより、チャネルレートの整数分の一だけでなく、任意のサンプリング周波数を選択することが可能となるので、入力信号の帯域の最高周波数の2倍ぎりぎりまで、システムクロックの周波数を下げる事が可能となる。結果として、A/Dの性能、コストの面でより効果的となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる信号再生装置の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図において、ランレングス制限符号が高密度記録された光ディスク11から、PDヘッドアンプ12で光電変換及び増幅されたランレングス制限符号(ディジタル信号)は、直流阻止回路13を用いて低域成分が阻止され、続いてA/D変換器14に供給される。
【0021】
A/D変換器14は、図示しないPLL回路によって生成されるクロックに基づいて、入力信号をサンプリングする。このとき、クロックの繰り返し周波数は、ビットクロックのそれよりも低い周波数に設定されている。A/D変換器14の出力信号は、必要に応じて、図示しないAGC回路で振幅が一定になるように自動利得制御(AGC)された後、補間回路15によって奇数データ信号と偶数データ信号とに生成される。奇数データ信号と偶数データ信号とは、復号回路16に供給され、例えばビタビ復号される。なお、補間回路15の前段又は後段において、図示しない等化回路によりフィルタリング処理をしてもよいことは勿論である。
【0022】
次に、補間回路15の構成と動作について更に詳細に説明する。図2は本発明の要部である補間回路の第1の実施の形態のブロック図を示す。同図において、入力信号は図1のA/D変換器14で、チャネルレートの整数分の一のサンプリングレート(ここでは、1/2)となるようなシステムクロックのタイミングでサンプリングされているサンプリング信号であり、タップ遅延器151oとタップ遅延器151eにそれぞれ供給される。
【0023】
タップ遅延器151oは、例えば図4(A)に示すように、複数のラッチ21が縦続接続された構成とされており、各ラッチ21がシステムクロックに基づき、入力信号を1システムクロック周期遅延して次段のラッチに入力することにより、奇数タップ出力(・・・,Da(-5),Da(-4),Da(-3),Da(-2),Da(-1),Da(+1),Da(+2),Da(+3),Da(+3),Da(+4),Da(+5),・・・)を得る。
【0024】
タップ遅延器151oから出力された奇数タップ出力は、乗算器群152oに供給され、ここで奇数タップ係数群生成器153oからの対応する奇数タップ係数群(・・・,Cfa(-5),Cfa(-4),Cfa(-3),Cfa(-2),Cfa(-1),Cfa(+1),Cfa(+2),Cfa(+3),Cfa(+4),Cfa(+5),・・・)と乗算されてレベル調節され、それらの各乗算結果が加算器154oに供給されて加算されることにより、奇数データ信号として出力される。
【0025】
同様に、タップ遅延器151eは、例えば図4(B)に示すように、複数のラッチ22が縦続接続された構成とされており、各ラッチ22がシステムクロックに基づき、入力信号を1システムクロック周期遅延して次段のラッチに入力することにより、偶数タップ出力(・・・,Db(-5),Db(-4),Db(-3),Db(-2),Db(-1),Db(+1),Db(+2),Db(+3),Db(+3),Db(+4),Db(+5),・・・)を得る。
【0026】
タップ遅延器151eから出力された偶数タップ出力は、乗算器群152eに供給され、ここで偶数タップ係数群生成器153eからの対応する偶数タップ係数群(・・・,Cfb(-5),Cfb(-4),Cfb(-3),Cfb(-2),Cfb(-1),Cfb(+1),Cfb(+2),Cfb(+3),Cfb(+4),Cfb(+5),・・・)と乗算されてレベル調節され、それらの各乗算結果が加算器154oに供給されて加算されることにより、偶数データ信号として出力される。
【0027】
このとき、奇数タップ係数群及び偶数タップ係数群の各々は、それぞれ係数の絶対値が最も大きい2つの隣接するタップ係数(Cfa(-1),Cfa(+1))及び(Cfb(-1),Cfb(+1))を中心として、左右非対称(Cfa(-m)≠Cfa(m)、Cfb(-m)≠Cfb(m);mは任意の自然数)である。また、奇数タップ係数群及び偶数タップ係数群の互いの関係は、それぞれ係数の絶対値が最も大きい2つの隣接するタップ係数(Cfa(-1),Cfa(+1))及び(Cfb(-1),Cfb(+1))を中心として、互いに対称の関係(Cfa(-m)=Cfb(m)、Cfa(m)=Cfb(-m);mは任意の自然数)とする。
【0028】
奇数タップ係数群及び偶数タップ係数群の具体的な値としては、例えばsinX/Xで示される補間係数を(・・・,Cf(-10),・・・,Cf(-5),Cf(-4),Cf(-3),Cf(-2),Cf(-1),Cf(+0),Cf(+1),Cf(+2),Cf(+3),Cf(+4),Cf(+5),・・・,Cf(+10),・・・)とした場合、
Cfa(−5)={Cf(−10)+Cf(−9)}/2
Cfa(−4)={Cf(−8)+Cf(−7)}/2
Cfa(−3)={Cf(−6)+Cf(−5)}/2
Cfa(−2)={Cf(−4)+Cf(−3)}/2
Cfa(−1)={Cf(−2)+Cf(−1)}/2
Cfa(+1)={Cf(0) +Cf(+1)}/2
Cfa(+2)={Cf(+2)+Cf(+3)}/2
Cfa(+3)={Cf(+4)+Cf(+5)}/2
Cfa(+4)={Cf(+6)+Cf(+7)}/2
Cfa(+5)={Cf(+8)+Cf(+9)}/2
Cfb(−5)={Cf(+9)+Cf(+8)}/2
Cfb(−4)={Cf(+7)+Cf(+6)}/2
Cfb(−3)={Cf(+5)+Cf(+4)}/2
Cfb(−2)={Cf(+3)+Cf(+2)}/2
Cfb(−1)={Cf(+1)+Cf(0) }/2
Cfb(+1)={Cf(−1)+Cf(−2)}/2
Cfb(+2)={Cf(−3)+Cf(−4)}/2
Cfb(+3)={Cf(−5)+Cf(−6)}/2
Cfb(+4)={Cf(−7)+Cf(−8)}/2
Cfb(+5)={Cf(−9)+Cf(−10)}/2
【0029】
ここで、上記の補間係数(・・・,Cf(-10),・・・,Cf(-5),Cf(-4),Cf(-3),Cf(-2),Cf(-1),Cf(+0),Cf(+1),Cf(+2),Cf(+3),Cf(+4),Cf(+5),・・・,Cf(+10),・・・)は、左右対称なタップ係数であるので、
Cfa(−5)=Cfb(+5)
Cfa(−4)=Cfb(+4)
Cfa(−3)=Cfb(+3)
Cfa(−2)=Cfb(+2)
Cfa(−1)=Cfb(+1)
Cfa(+1)=Cfb(−1)
Cfa(+2)=Cfb(−2)
Cfa(+3)=Cfb(−3)
Cfa(+4)=Cfb(−4)
Cfa(+5)=Cfb(−5)
となる。つまり、使用する係数の値が同じであるため、量子化の影響による奇数データ信号と偶数データ信号とのズレは全く無視することができる。
【0030】
その結果、奇数データ信号と偶数データ信号は滑らかに繋がり、光ディスクの再生に最も重要な情報であるゼロクロスポイントの検出誤りも無くなり、エラーレートの悪化を防ぎ、後段のPLL回路やイコライザ、復号器の誤動作も回避することができる。
【0031】
なお、図4(A)及び図4(B)に示すように、各ラッチ21、22のタップ出力は、Da=Dbであるので、両タップ遅延器151oと151eを共通化することも可能である。
【0032】
次に、補間回路151の第2の実施の形態について説明する。図3は本発明の要部である補間回路の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図において、入力信号は図1のA/D変換器14で、既にシステムクロック(ビットクロックの半分の周波数)のタイミングでサンプリングされている、チャネルレートよりも低いサンプリングレートのサンプリング信号であり、タップ遅延器158に供給される。
【0033】
タップ遅延器158は、例えば図5に示すように、複数のラッチ31が縦続接続された構成とされており、各ラッチ31がシステムクロック(ビットクロックの半分の周波数)に基づき、入力信号を1システムクロック周期遅延して次段のラッチに入力することにより、タップ出力(・・・,da(-3),da(-2),da(-1),da(0),da(+1),da(+2),da(+3),・・・)を得る。このタップ出力は、(・・・,da(-3),da(-2),da(-2),da(-1),da(-1),da(0),da(0),da(+1),da(+1),da(+2),da(+2),da(+3),da(+3),・・・)のように並べられて奇数タップとして出力される一方、(・・・,da(-3),da(-3),da(-2),da(-2),da(-1),da(-1),da(0),da(0),da(+1),da(+1),da(+2),da(+2),da(+3),・・・)のように並べられて偶数タップとして出力される。
【0034】
タップ遅延器158から出力された奇数タップ出力は乗算器群157oに供給されて、タップ係数群生成器156からのタップ係数群(・・・,Cf(-6),Cf(-5),Cf(-4),Cf(-3),Cf(-2),Cf(-1),Cf(+0),Cf(+1),Cf(+2),Cf(+3),Cf(+4),Cf(+5),Cf(+6),・・・)と各々対応するもの同士で乗算され、それらの乗算結果が加算器159oに供給されて加算されて奇数データ信号として出力される。
【0035】
一方、タップ遅延器158から出力された偶数タップ出力は乗算器群157eに供給されて、タップ係数群生成器156からのタップ係数群(・・・,Cf(-6),Cf(-5),Cf(-4),Cf(-3),Cf(-2),Cf(-1),Cf(+0),Cf(+1),Cf(+2),Cf(+3),Cf(+4),Cf(+5),Cf(+6),・・・)と各々対応するもの同士で乗算され、それらの乗算結果が加算器159eに供給されて加算されて偶数データ信号として出力される。
【0036】
タップ係数群の具体的な値としては、例えば、sinX/Xで示される補間係数(・・・,Cf(-6),Cf(-5),Cf(-4),Cf(-3),Cf(-2),Cf(-1),Cf(+0),Cf(+1),Cf(+2),Cf(+3),Cf(+4),Cf(+5),Cf(+6),・・・)を用いる。このような構成にすることで、第1の実施の形態と同じ値の奇数データ信号と偶数データ信号が得られる。
【0037】
このような構成にすることで、第1の実施の形態と同じ値の奇数データ信号と偶数データ信号が得られる。このとき、使用する係数値は同じであるため、量子化の影響による奇数データ信号と偶数データ信号との特性のズレは全く無視することができる。その結果、奇数データ信号と偶数データ信号は滑らかに繋がり、光ディスクの再生に最も重要な情報である、ゼロクロスポイントの検出誤りも無くなり、エラーレートの悪化を防ぎ、後段のPLL回路やイコライザ、復号器の誤動作も回避することができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面と共に説明する。図6は本発明になる信号再生装置の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図6に示す信号再生装置は、補間回路15にて生成された奇数データ信号と偶数データ信号とを復号回路16ではなく、DPLL(Digital Phase Locked Loop)17に供給し、DPLL17によって生成された奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号を復号回路16の入力として供給するようにしたものである。
【0039】
DPLL17は、奇数データ信号と偶数データ信号とを入力とし、自身が生成するビットクロックに対応した奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号をリサンプリング(間引き・補間)によって演算し、かつ、奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号に基づいて、ビットクロックのレート(周波数)を制御するフィードバックループを構成している。
【0040】
つまり、DPLL17は、そのブロック内で完結したフィードバックループを有しており、入力信号のサンプリングレートにかかわらず、所望のチャネルレートのデータ及びビットクロックを得る機能を有している。ビットクロックは図示しない経路により、後段の復号回路16にも供給される。結果として、A/D変換器14でのサンプリングレートをチャネルレートの整数分の一ではなく、更に任意のレートに選択することが可能となり、入力信号の帯域の最高周波数の2倍ぎりぎりまで、システムクロックの周波数を下げることができる特徴をもつ。本実施の形態は、A/Dの性能、コストの面でより効果的である。
【0041】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば補間回路15の入力信号は、以上の実施の形態ではA/D変換器14から出力されたサンプリング後信号として説明したが、サンプリング後信号をフィルタリングした信号、又はサンプリング後信号を補間した信号、又はサンプリング後信号をディジタルPLLでリサンプリングした信号などでもよい。ここで、リサンプリングとは、ビットクロックのタイミングにおけるサンプリングデータを、システムクロックのタイミングでA/D変換したサンプリング後信号より間引き又は補間のための演算をして求めることをいう。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、補間回路において、奇数データ信号と偶数データ信号それぞれに補間手段を用意し、かつ、使用する係数値を同じ若しくは対称にしたため、量子化の影響による奇数データ信号と偶数データ信号との特性のズレは全く無視することができ、その結果、奇数データ信号と偶数データ信号は滑らかに繋がり、光ディスクの再生に最も重要な情報である、ゼロクロスポイントの検出誤りも無くなり、エラーレートの悪化を防ぎ、後段のPLL回路やイコライザ、復号器の誤動作も回避することができ、かつ、A/D変換器の性能、コスト、システム安定性の面から、低いシステムクロックで動作するシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図である。
【図2】図1中の補間回路の第1の実施の形態のブロック図である。
【図3】図1中の補間回路の第2の実施の形態のブロック図である。
【図4】図2中のタップ遅延器の一例の構成図である。
【図5】図3中のタップ遅延器の一例の構成図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態のブロック図である。
【図7】従来の一例のブロック図である。
【図8】光ディスクの再生信号帯域の一例の説明図である。
【図9】図8の特性図において折り返し歪みの生じない周波数設定説明図である。
【図10】従来の補間手段の一例の説明図である。
【図11】sinX/Xの特性図である。
【図12】従来の課題説明図である。
【符号の説明】
11 光ディスク
12 PDヘッドアンプ
13 直流阻止回路
14 A/D変換器
15 補間回路
16 復号回路
17 DPLL
21、22、31 ラッチ
151o、151e、158 タップ遅延器
152o、152e、157o、157e 乗算器群
153o 奇数タップ係数群生成器
153e 偶数タップ係数群生成器
154o、154e、159o、159e 加算器
156 タップ係数群生成器
Claims (2)
- 記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復号する信号再生装置において、
前記再生信号を所望のサンプリングレートのサンプリングクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記サンプリング後信号そのものを補間用信号として出力するか、又は前記サンプリング後信号をフィルタリング、補間、又は間引き・補間によるリサンプリングして補間用信号を生成する補間用信号生成手段と、
前記補間用信号に対して補間演算を行い、所望のデータレートの奇数番目の信号を出力する第1の補間手段と、
前記補間用信号に対して、前記第1の補間手段が用いる第1の係数群の各係数値と同じ又は対称な値の第2の係数群を用いて補間演算を行い、前記所望のデータレートの偶数番目の信号を出力する第2の補間手段とを有し、
前記第1の補間手段は、前記補間用信号を入力として多段遅延タップ出力を得る第1のタップ遅延手段と、奇数タップ係数群 Cfa(-m),Cfa(m)(m は任意の自然数)を生成する奇数タップ係数群生成手段と、前記第1のタップ遅延手段の出力と前記奇数タップ係数群とを乗算した後、それらの乗算結果を加算して前記奇数番目の信号を出力する第1の演算手段とよりなり、
前記第2の補間手段は、前記補間用信号を入力として多段遅延タップ出力を得る第2のタップ遅延手段と、偶数タップ係数群 Cfb(-m),Cfb(m)(m は任意の自然数)を生成する偶数タップ係数群生成手段と、前記第2のタップ遅延手段の出力と前記偶数タップ係数群とを乗算した後、それらの乗算結果を加算して前記偶数番目の信号を出力する第2の演算手段とよりなり、
前記奇数タップ係数群及び前記偶数タップ係数群は、それぞれ係数の絶対値が最も大きな2つの隣接するタップ係数(前記奇数タップ係数群では Cfa(-1) と Cfa(+1) 、前記偶数タップ係数群では Cfb(-1) と Cfb(+1) )を中心として左右非対称な値( Cfa(-m) ≠ Cfa(m) 、 Cfb(-m) ≠ Cfb(m);m は任意の自然数)に設定されると共に、前記奇数タップ係数群及び前記偶数タップ係数群は、互いのタップ係数群の係数値との関係において、それぞれ係数が最も大きな2つの隣接するタップ係数を中心として対称の関係( Cfa(-m) = Cfb(m) 、 Cfa(m) = Cfb(-m) )にあることを特徴とする信号再生装置。 - 記録媒体に記録されている信号を再生し、その再生信号をフィルタリング手段を用いてパーシャルレスポンス等化した後復号する信号再生装置において、
前記再生信号を所望のサンプリングレートのサンプリングクロックでサンプリングしてサンプリング後信号を出力するサンプリング手段と、
前記サンプリング後信号そのものを補間用信号として出力するか、又は前記サンプリング後信号をフィルタリング、補間、又は間引き・補間によるリサンプリングして補間用信号を生成する補間用信号生成手段と、
前記補間用信号に対して補間演算を行い、所望のデータレートの奇数番目の信号を出力する第1の補間手段と、
前記補間用信号に対して、前記第1の補間手段が用いる第1の係数群の各係数値と同じ又は対称な値の第2の係数群を用いて補間演算を行い、前記所望のデータレートの偶数番目の信号を出力する第2の補間手段とを有し、
前記所望のデータレートの偶数番目の信号と、前記所望のデータレートの奇数番目の信号を入力とし、自身が生成するビットクロックに対応した奇数リサンプリング後信号と偶数リサンプリング後信号を間引き・補間するリサンプリングによって演算し、かつ、前記奇数リサンプリング後信号と前記偶数リサンプリング後信号に基づいて、ビットクロックのレート(周波数)を制御するフィードバックループを構成するディジタルPLLを有することを特徴とする信号再生装置。
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