JP4106636B2 - 水中スタッド溶接方法及び水中スタッド溶接ガン - Google Patents

水中スタッド溶接方法及び水中スタッド溶接ガン Download PDF

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Description

この発明は、水中にて被溶接物にスタッドを溶接する方法及びそれに用いる水中スタッド溶接ガンに関するものであり、更に述べると、護岸、桟橋等の鋼矢板や鋼管杭等へスタッドを溶接する、水中スタッド溶接方法及び水中スタッド溶接ガンに関するものである。
護岸、桟橋等塩害を受け強度が不足してしまった鋼矢板、鋼管杭等は、スタッドを溶接し補強されるが、このスタッド溶接には、防水加工を施した陸上用スタッド溶接ガンが用いられている(例えば、特許文献1、参照)。
このガンは、スタッドジベルを挟持するジベルチャックと、該ジベルチャックに固定されているスピンドルと、該スピンドルを摺動せしめるソレノイドアクチェータと、前記スピンドルと前記アクチュエータを収納するケーシングと、該スピンドルをスタッドジベル側に付勢するメインスプリングと、を備えている。
このガンでは、ジベルチャックにスタッドジベルを装着した後、該スタッドジベルを被溶接物に押し当てる。そうすると、スピンドルが後方へ移動し、ケーシング先端の係止部とスピンドル先端の係合部との間に間隙が生じる。この間隙は、例えば、5〜6mmである。
この時、スピンドルは、メインスプリングのばね力に抗して摺動し、該メインスプリングを圧縮するので、該スタッドジベルは被溶接物に常に押し当てられる状態となる。
この状態で、トリガーを引くと、パイロットアークが発生する。その後、ソレノイドアクチュエータが作動し収縮すると、テーパー状に広がっているリフテングシャフトが引き揚げられ、鋼球が外側に押し出され、該リフテングシャフトとスピンドルが噛み合うので、リフテングシャフトとスピンドル及びジベルチャック、スタッドジベルが同時に引き上がり、メインアークが発生する。
溶接設定時間経過後、ソレノイドアクチュエータを伸張させると、前記リフテングシャフトとスピンドルを固定していた前記鋼球が外れるとともに、前記スタッドジベルがメインスプリングの反発力により摺動し、溶融地に押し込まれる。この時、押し込み代は、前記間隙の長さとなる。
なお、エアシリンダとポテンシャルメータにより引上げ量、押し込み量を制御する減圧式水中スタッド溶接装置も開発されている(例えば、特許文献3、参照)。
特開昭55−33877号公報 特開昭53−62758号公報 特公平06−53316号公報
前記特許文献1、2の従来例では、次の様な問題がある。
(1)水中スタッド溶接の主な用途として、前述のように、護岸、桟橋等塩害を受け強度が不足してしまった鋼矢板、鋼管杭等にスタッドを打設し、補強することがあげられる。しかし、この被溶接物は、腐食が激しく、そのため、スタッドジベルの当たり面が平滑でなく、凸凹の状態となっている。そのため、前記間隙が一定とならないので、押し込み量にばらつきが発生し、溶接不良が多々発生する。
(2)水中で前記ガンを使用するに当たり、内部装置(スピンドル、ソレノイドアクチュエータ等)をシールして防水した場合、シール部(〇リング等)の抵抗が大きくなり、内部装置の動作が不安定になる。逆に、内部装置を開放し、内部に溜まった水の排水装置を付けた場合には、完全に排水しない限り、残留した水の抵抗により引き上げ速度、押し込み速度にばらつきがでて溶接不良につながる。更に、排水装置を付けたことにより機器の大型化、作業性の悪化が生じる。
又、前記特許文献3の従来例では、多くのケーブル、例えば、15本のケーブル、が設けられている。そのため、水中作業時において、濁りによる視界の悪化が発生し、ケーブルが引っ掛かり等により損傷を受けやすい。従って、水中スタッド溶接ガンの制御用電気信号線は、できるだけ、少なくしなければならない。又、水中スタッド溶接ガン内部を防水加工することにより、機器が大型化し、作業能率が低下するとともに、前記ガンの耐久性が低下してしまう。
この発明は、上記事情に鑑み、スタッドの押し込み量にばらつきが発生するのを防止することを目的とする。他の目的は、水中スタッド溶接ガンの小型化及び作業性の向上を図ることである。
この発明は、スタッドジベルを装着するジベルチャックと、該ジベルチャックを摺動せしめる駆動手段と、該駆動手段を収納するケーシングと、該ケーシングの前端部に設けられたスタッドジベル収納部と、該スタッドジベル収納部に設けられたシール空間形成手段と、を備えた水中スタッド溶接ガンであって;
前記駆動手段が、前記ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒であって、前記ジベルチャックと前記押し込み用流体シリンダと前記引上げ用流体シリンダとを備えている主軸の一部をなすと共に、固定手段によって前記ケーシングに固定される軸固定用外筒と、を備えており、前記軸固定用外筒は、前記固定手段により前記主軸の中心線方向の摺動を規制されることを特徴とする。
この発明は、スタッドジベルを装着するジベルチャックと、該ジベルチャックを摺動せしめる駆動手段と、該駆動手段を収納するケーシングと、該ケーシングの前端部に設けられ、前記スタットジベルを囲む空気室カバーと、該スタッドジベル収納部に設けられたシール空間形成手段と、前記スタッドジベルと被溶接物間の放電空隙に放電を起こさせる放電手段と、を備えた水中スタッド溶接ガンであって;
前記駆動手段が、前記ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒であって、前記ジベルチャックと前記押し込み用流体シリンダと前記引上げ用流体シリンダとを備えている主軸の一部をなすと共に、固定手段によって前記ケーシングに固定される軸固定用外筒と、を備えており、
前記軸固定用外筒は、前記固定手段により前記主軸の中心線方向の摺動を規制されるとともに、付勢手段によりジベルチャック側に付勢されていることを特徴とする。
この発明のジベルチャックが、伸縮調整筒に螺着されていることを特徴とする。この発明の付勢手段が、軸固定用外筒とケーシングとの間に張設された押圧ばねであることを特徴とする。この発明の押し込み用流体シリンダは、ピストンロッドを介してジベルチャックに連結され、引上げ用流体シリンダは、ピストンロッドを介して前記押し込み用流体シリンダに連結されていることを特徴とする。この発明の押し込み用流体シリンダのピストンロッドは押し込み調整スペーサを介してジベルチャックに連結され、又、引上げ用流体シリンダのピストンロッドは引上げ調整スペーサを介して前記押し込み用流体シリンダに連結されていることを特徴とする。
この発明の軸固定用外筒の固定手段が、ケーシングに固定されている主軸固定用アクチュエータであることを特徴とする。この発明のケーシングにグリップが連接され、該グリップにトリガーとリードスイッチが設けられていることを特徴とする。この発明のグリップの下部に、ソレノイドバルブを内蔵する、シールされたソレノイドケースが設けられていることを特徴とする。この発明のソレノイドバルブが、押し込み用流体シリンダ制御用バルブ、引上げ用流体シリンダ制御用バルブ、主軸固定用アクチュエータ制御用バルブ、であることを特徴とする。
この発明の制御用バルブが、制御用エアパイプを介して押し込み用流体シリンダ、引上げ用流体シリンダ、主軸固定用アクチュエータに連結されていることを特徴とする。この発明の軸固定用アクチュエータが、バルーンを備えていることを特徴とする。この発明の押し込み用流体シリンダ及び引上げ用流体シリンダが、空気、不活性ガス、油、又は、水を用いるシリンダであることを特徴とする。
この発明は、スタッドジベルを装着するジベルチャックと、該ジベルチャックを摺動せしめる駆動手段と、該駆動手段を収納するケーシングと、該ケーシングの前端部に設けられたスタッドジベル収納部と、該スタッドジベル収納部に設けられたシール空間形成手段と、前記スタッドジベルと被溶接物間の放電空隙に放電を起こさせる放電手段と、を備えた水中スタッド溶接ガンであって;前記駆動手段が、前記ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒と、を備えており、前記軸固定用外筒は、固定手段により前後動を規制されるとともに、付勢手段によりジベルチャック側に付勢されていることを特徴とする水中スタッド溶接ガン、を用いて水中の被溶接物にスタッドを溶接する方法であって;
押し込み用流体シリンダを引き、引上げ用流体シリンダを伸ばし、軸固定用外筒の固定手段をオフにし初期状態に設定する行程と;ジベルチャックにスタッドジベルを装着する行程と;該スタッドジベルに被溶接物を押し付けて空気室カバーの先端部を当接させて前記スタッドジベルを後退させると共に、前記空気室カバー内に圧縮空気を供給し、空気室内の水を排除する行程と;前記固定手段をオンにし、前記軸固定用外筒を固定する行程と;パイロットアークを発生させた後、引上げ用流体シリンダを縮め、被溶接物とスタッドジベル間に放電空隙を形成し、メインアークを発生させる行程と;規定時間溶接後、押し込み用流体シリンダと引上げ用流体シリンダを同時に伸張させ、スタッドジベルを溶融地に押し込む行程と;該溶融地が冷却され硬化後、引上げ用流体シリンダを縮め、軸固定用外筒の固定手段をオフにして初期状態に戻す行程と、を備えていることを特徴とする。
この発明は、ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒と、を備えるとともに、これらは主軸を構成しているので、該主軸が伸縮することにより絶対的に一定の引き上げ量、押し込み量を確保することができる。
又、主軸自身が前後動し自由に遊動するため、水中スタッド溶接ガンを被溶接物に押し当てた位置で、主軸とボデイーとが連結され一体となるので、被溶接物の当たり面の平滑性に関係なく、被溶接物の溶接箇所に対して相対的に一定の引き上げ量、押し込み量を得ることができる。
この発明の主軸の伸縮及び固定には、流体シリンダ、軸固定用外筒の固定手段が用いられているので、ケーシング内部をシールする必要がなくなり、各制御用ソレノイドバルブ部分のみを防水加工することにより、機器の小型化による作業性の向上が得られる。
又、空気室内部に圧縮エアを供給し排水した際、主軸周辺内部に水等が残った場合でも流体シリンダ及び主軸固定用外筒の固定手段は、十分な伸縮力、保持力があるため、残水の抵抗を無視できるので、安定した引き上げ、押し込み速度が得られ、溶接自体も安定する。
電気的な信号線は、各制御用ソレノイドバルブの電源とリードスイッチの信号線のみであるので、従来例と異なり、フイードバック用の信号線等は必要ないので、ケーブルの耐久性の向上が得られる。又、本体は、防水加工する必要がないため、機器の小型化により作業性の向上が得られる。
この発明の実施の形態を図1〜図9により説明する。
水中スタッド溶接ガンGは、主軸Sとボデイ一Bと、空気室Aと、ソレノイドユニットUとを備えている。
主軸Sは、ジベルチャック1と、押し込み用エアシリンダ2と、引上げ用エアシリンダ3と、軸固定用外筒5と、を備えている。これら1,2,3,5の中心線は、同一直線C上に位置している。ジベルチャック1は、伝導性の良い金属で形成され、溶接電源ユニット32からの溶接用キャップタイヤーケーブル33が直接取り付けられている。このジベルチャック1は、ジベルチャック伸縮調整筒1aに螺着されており、このジベルチャック1を回転させることにより、前記調整筒1aの先端からの突出量が変化する。
このジベルチャック1は、位置調整された後、ロックナット1bにより固定される。前記調整筒1aの後端には、押し込み調整スぺーサ35が固定されている。このスぺーサ35は、断面コ字状のロッド固定部35aを備えている。
押し込み用エアシリンダ2には、ピストン2aが設けられており、このピストン2aのロッド後端部は、取付ボルト38により前記ロッド固定部35aに固定されている。このボルト38により前記ピストン2a、前記調整筒1a、前記調整スぺーサ35が一体に連結され固定される。
前記エアシリンダ2の前部と後部には、それぞれ給排口が設けられ、この給排口から駆動流体としての空気が該シリンダ2内に供給されたり、又、排出されたりする。なお、このシリンダ2は、エアシリンダに限定されるものではなく、例えば、駆動流体として、水、油、窒素ガス等を用いる、所謂流体シリンダでも良い。
このシリンダ2の後端には、引上げ調整スペーサ34が固定されている。このスペーサ34は、フランジ部34aと、断面コ字状のロッド固定部34bとを備えており、フランジ部34aは取付ボルト38bによりシリンダ2に固定され、又、ロッド固定部34bの底部には、取付ボルト38cにより引上げ用エアシリンダ3のピストン3aのロッドが固定されている。
前記エアシリンダ3の前部と後部には、それぞれ給排口が設けられ、この給排口から駆動流体としての空気が該シリンダ3内に供給されたり、又、排出されたりする。なお、このシリンダ3は、エアシリンダに限定されるものではなく、例えば、駆動流体として、水、油、窒素ガス等を使用する、所謂流体シリンダでも良い。
前記シリンダ3の後端には、軸固定用外筒5が固定されている。この外筒5は、摺動ガイド部5aと、該ガイド部5aより小径に形成され、かつ、内部にばね係止段部5bを有するアクチュエータ収容部5cと、を備えている。
この係止段部5bとボデイーBとの間には、押圧ばね(コイルばね)8が張設され、又、前記収容部5cには、ボデイーBに固定されている主軸固定用アクチュエータ4が収容されている。このアクチュエータ4の先端部には、バルーン4aが設けられている。
ボデイーBは、ケーシング6と、該ケーシング6内の、前記収容部5cと対向する位置に固定されている主軸固定用アクチュエータ4と、該ケーシング6に連続するグリップ11と、を備えている。このグリップ11には、フェライト磁石29の付いたトリガー28と、前記フェライト磁石29の接離によりオン・オフするリードスイッチ30が設けられている。
空気室Aは、ベースプレート39と、逆U字状の空気室カバー37と、トッププレート9と、前記空気室カバー37の先端部外側に設けられたストッパ24と、を備えている。該ベースプレート39は、ケーシング6の先端部に固定され、又、該ベースプレート39には前記空気室カバー37が固定されている。このストッパ24は、主軸Sのスタッドジベル25の当たり面の位置を規制する手段である。
空気室カバー37の先端部内側には、弾性体パッキン23を介してトッププレート9が設けられている。このトッププレート9は、逆U字状に形成され、連結シャフト36により前記ベースプレート39に固定されている。このトッププレート9には、遊動ピン26を介してフエルールチャック15が設けられている。
この遊動ピン26には、コイルばね16が嵌着されており、このコイルばね16は、フエルールチャック15を空気室カバー37の先端側に付勢している。
ソレノイドユニットUは、ソレノイドケース12と、ソレノイドバルブ14と、エアマニホールド13と、を備えている。前記ソレノイドケース12は、浸水しない構造となっている。ソレノイドバルブ14は、押し上げ用エアシリンダ2の制御用、引き上げ用エアシリンダ3の制御用、主軸固定用アクチュエータ4の制御用、の各ソレノイドバルブからなり、ソレノイドケース12内に収容されている。供給ライン22と、アクチュエータ排気ライン21と、5本の制御用エアパイプ20は、エアマニホールド13を介して各制御用ソレノイドバルブ14に連結されている。
次に、本実施の形態の作動について説明する。
コンプレサ17の供給圧力は、0.06MPa〜0.8MPaと変動するため、供給圧力レギュレータ18にて供給ライン22内圧力を0.5MPaに調整する。又、制御用エアパイプ20が水中において外圧を受けるので、内部への浸水を防ぐために、アクチュエータ排気ライン21の出口の背圧調整レギュレータ19で0.5MPaの背圧を加えておく。
引き上げ用エアシリンダ3の縮みしろ(引き上げ代)は、引き上げ調整スペーサ34により設計値、例えば、5mm、に設定する。又、押し込み用エアシリンダ2の縮みしろ(押し込み代)は、押し込み用調整スペーサ35により、設計値、例えば、3〜5mm、に設定する。この設計値は、打設するスタッドジベル25の外径により変化する。
図6に示すように、供給圧力を加えると、初期状態では、押し込み用エアシリンダ2は引いている状態(縮んでいる状態)、引き上げ用エアシリンダ3は伸びている状態、主軸固定用アクチュエータ4のバルーン4aは、膨らんでいない状態、となっている。そのため、主軸Sは、矢印A1(前後)方向に摺動するが、コイルばね8によりケーシング6前部に押しつけられる。
この時、主軸Sのジベルチャック1にスタッドジベル25を取り付けると、該スタッドジベル25先端が、空気室A先端より3〜5mm程度突き出る。
フエルールチャック15は、遊動ピン26にてトッププレート9に取り付けられ、該遊動ピン26はコイルばね16により前記トッププレート9に押しつけられている。そのため、フエルール27をフエルールチャック15に取り付けると、フエルール27先端が3〜5mm程度、空気室A先端から突き出る状態になる。
図7に示すように、前記ガンGの先端を被溶射物10に当接させ、空気室A前部に取り付けてあるストッパ24が当たるまで押し付ける。このスタッドジべル25は空気室A前部より突き出ているため、主軸Sごと後方へ移動する。そのため、前記コイルばね8は更に圧縮され、スタッドジベル25は被溶接物10に常に押し付けられる。
この時、フェルール27も同様に、フェルールチャック15,遊動ピ26も後方へ移動する。そのため、前記コイルばね16は圧縮され、前記フェルール27は被溶接物10に常に押し付けられる。
空気室Aでは、空気室A前部内側に両側面及び上部を囲むように取り付けられた、逆U字状の弾性体パッキン23が被溶接物10に密着し、空気室Aと被溶接物10との間をシールする。
この時、コンプレッサ17からの圧縮エアーが空気室供給パイプ7より空気室A内へ送り込まれると、該空気室Aは、下部が開放されているため、該空気室A内の水は、該下部より排出され、空気と置換される。
図8に示すように、上記の通り空気室A内部の水が、下部より排出され、空気と置換された後、トリガー28を引くと、フェライト磁石29が後方へ移動する。そのため、リードスイッチ30がオンとなり、溶接コントローラ31へオンの信号が送出され、溶接開始となる。
最初に軸固定用外筒5内で主軸固定用アクチュエータ4のバルーン4aが膨張し、前記外筒5がボデイーBに固定されるため、主軸Sが摺動不可能となる。そのため、スタッドジベル25は、被溶接物10に常に押し当てられている状態で、主軸Sが固定されることになる。この時、引上げ用エアシリンダ3と押し込み用エアシリンダ2との間には、空隙Hが発生するが、この空隙Hは引き上げしろとなる。
図8に示すように、パイロットアークが発生後、前記引上げ用エアシリンダ3が縮むと、引上げ用エアシリンダ3に該引上げ調整スペーサ34が当接し、ジベルチャック1,押し込み用エアシリンダ2,スタッドジベル25が一体のまま引き上がる。そのため、被溶接物10とスタッドジベル25との間に、放電空隙Lができるので、メインアークMが発生し、被溶接物10の溶融が開始される。
メインアークMにより被溶接物10が溶融すると、溶融地Fが発生するが、この溶融地Fはフェルール27により包囲される。
図9に示すように、規定時間溶接後、押し込み用エアシリンダ2、引上げ用エアシリンダ3を同時に伸張させると、スタッドジベル25が溶融地Fに押し込まれる。この時、押し込み量は、押し込み用エアシリンダ2の伸張する長さのみに依存するので、正確に押し込み調整スぺーサ35で調整した長さ(押し込みしろ)pだけ押し込まれる。
溶融地Fが冷却し硬化した後、押し込み用エアシリンダ2を縮め、主軸固定用アクチュエータ4を収縮させ、主軸Sが自由に前後動可能な状態にし、前記初期状態に戻す。なお、スタッドジベル25溶接後、該スタッドジベル25に付着しているフエルール27を、次の溶接に使用するスタッドジベル等で叩いて除去する。
この発明の実施の形態は、上記に限定されるものではなく、例えば、放電空隙を密封するためのシール空間形成手段として、逆U字状の空気室カバーを用いる代わりに、円筒状外筒を用い、その先端部に環状の弾性シール筒を設け、該弾性シール筒に給引口や給排口を設けても良い。
引上げ用エアシリンダ及び押し込み用エアシリンダの代わりに、窒素ガス等の不活性ガス、油、又は、水等を用いる流体シリンダを用いても良い。また、主軸固定用アクチュエータは、軸固定用外筒の摺動を規制(固定)できればよいので、必ずしも、バルーンを用いるタイプでなくても良いことは勿論である。
本件発明の実施態様を示す図である。 図1の要部拡大図である。 図2のA−A線端面図である。 図2のB−B線端面図である。 主軸の拡大断面図である。 水中スタッド溶接ガンの使用状態を示す図である。 水中スタッド溶接ガンの他の使用状態を示す図である。 水中スタッド溶接ガンの他の使用状態を示す図である。 水中スタッド溶接ガンの他の使用状態を示す図である。
符号の説明
1 ジベルチャック
2 押し込み用エアシリンダ
3 引上げ用エアシリンダ
4 主軸固定用アクチュエータ
5 軸固定用外筒
6 ケーシング
10 被溶接物
25 スタットジベル
A 空気室
B ボデイー
G 水中スタッド溶接ガン
S 主軸
U ソレノイドユニット

Claims (14)

  1. スタッドジベルを装着するジベルチャックと、該ジベルチャックを摺動せしめる駆動手段と、該駆動手段を収納するケーシングと、該ケーシングの前端部に設けられたスタッドジベル収納部と、該スタッドジベル収納部に設けられたシール空間形成手段と、を備えた水中スタッド溶接ガンであって;
    前記駆動手段が、前記ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、
    該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、
    該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒であって、前記ジベルチャックと前記押し込み用流体シリンダと前記引上げ用流体シリンダとを備えている主軸の一部をなすと共に、固定手段によって前記ケーシングに固定される軸固定用外筒と、
    を備えており、
    前記軸固定用外筒は、前記固定手段により前記主軸の中心線方向の摺動を規制されることを特徴とする水中スタッド溶接ガン。
  2. スタッドジベルを装着するジベルチャックと、該ジベルチャックを摺動せしめる駆動手段と、該駆動手段を収納するケーシングと、該ケーシングの前端部に設けられ、前記スタットジベルを囲む空気室カバーと、該スタッドジベル収納部に設けられたシール空間形成手段と、前記スタッドジベルと被溶接物間の放電空隙に放電を起こさせる放電手段と、を備えた水中スタッド溶接ガンであって;
    前記駆動手段が、前記ジベルチャックに連結され、該ジベルチャックを前後動させる押し込み用流体シリンダと、該押し込み用流体シリンダに連結され、該押し込み用流体シリンダを前後動させる引上げ用流体シリンダと、該引上げ用流体シリンダに固定された軸固定用外筒であって、前記ジベルチャックと前記押し込み用流体シリンダと前記引上げ用流体シリンダとを備えている主軸の一部をなすと共に、固定手段によって前記ケーシングに固定される軸固定用外筒と、を備えており、
    前記軸固定用外筒は、前記固定手段により前記主軸の中心線方向の摺動を規制されるとともに、付勢手段によりジベルチャック側に付勢されていることを特徴とする水中スタッド溶接ガン。
  3. ジベルチャックが、伸縮調整筒に螺着されていることを特徴とする請求項1、又は、2記載の水中スタッド溶接ガン。
  4. 付勢手段が、軸固定用外筒とケーシングとの間に張設された押圧ばねであることを特徴とする請求項2記載の水中スタッド溶接ガン。
  5. 前記押し込み用流体シリンダは、ピストンロッドを介してジベルチャックに連結され、引上げ用流体シリンダは、ピストンロッドを介して前記押し込み用流体シリンダに連結されていることを特徴とする請求項1、2、3、又は、4記載の水中スタッド溶接ガン。
  6. 前記押し込み用流体シリンダのピストンロッドは、押し込み調整スペーサを介してジベルチャックに連結され、又、引上げ用流体シリンダのピストンロッドは、引上げ調整スペーサを介して前記押し込み用流体シリンダに連結されていることを特徴とする請求項5記載の水中スタッド溶接ガン。
  7. 前記固定手段が、ケーシングに固定されている主軸固定用アクチュエータであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、又は、6記載の水中スタッド溶接ガン。
  8. ケーシングにグリップが連設され、該グリップにトリガーとリードスイッチが設けられていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、又は、7記載の水中スタッド溶接ガン。
  9. グリップの下部に、ソレノイドバルブを内蔵する、シールされたソレノイドケースが設けられていることを特徴とする請求項8記載の水中スタッド溶接ガン。
  10. ソレノイドバルブが、押し込み用流体シリンダ制御用バルブ、引上げ用流体シリンダ制御用バルブ、主軸固定用アクチュエータ制御用バルブ、であることを特徴とする請求項9記載の水中スタッド溶接ガン。
  11. 前記制御用バルブが、制御用エアパイプを介して押し込み用流体シリンダ、引上げ用流体シリンダ、主軸固定用アクチュエータに連結されていることを特徴とする請求項10記載の水中スタッド溶接ガン。
  12. 主軸固定用アクチュエータが、バルーンを備えていることを特徴とする請求項7記載の水中スタッド溶接ガン。
  13. 押し込み用流体シリンダ及び引上げ用流体シリンダが、空気、不活性ガス、油、又は、水を用いるシリンダであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は、12記載の水中スタッド溶接ガン。
  14. 請求項2記載の水中スタッド溶接ガンを用いて水中の被溶接物にスタッドを溶接する方法であって;
    押し込み用流体シリンダを引き、引上げ用流体シリンダを伸ばし、軸固定用外筒の固定手段をオフにし初期状態に設定する行程と;
    ジベルチャックにスタッドジベルを装着する行程と;
    該スタッドジベルに被溶接物を押し付けて空気室カバーの先端部を当接させて前記スタッドジベルを後退させると共に、前記空気室カバー内に圧縮空気を供給し、空気室内の水を排除する行程と;
    前記固定手段をオンにし、前記軸固定用外筒をケーシングに固定する行程と;
    パイロットアークを発生させた後、引上げ用流体シリンダを縮め、被溶接物とスタッドジベル間に放電間隔を形成し、メインアークを発生させる行程と;
    規定時間溶接後、押し込み用流体シリンダと引上げ用流体シリンダを同時に伸張させ、スタッドジベルを溶融地に押し込む行程と;
    該溶融地が冷却され硬化後、引上げ用流体シリンダを縮め、軸固定用外筒の固定手段をオフにして初期状態に戻す行程と、
    を備えていることを特徴とする水中スタッド溶接方法。
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