JP2007118115A - ワーク把持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主にワークを把持する把持力を微調整することができ、ワークの破損や品質低下などを防止することができるワーク把持装置を提供する。
【解決手段】可動爪26にはピストン54が接触していると、ワークWを把持する際にピストン54が抵抗となり、作動スプリング44の弾性力により可動爪26が瞬時に固定爪18側に移動してしまうことを防止できる。これにより、固定爪18と可動爪26とによりワークWを把持するときに、ワークWに作用する衝撃力を緩和することができる。この結果、ワークWの破損を防止できるとともに、ワークWを把持する把持力の微調整を可能にすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、任意の力でワークを把持するとともにその把持を解除することができるワーク把持装置に関する。
従来のワーク把持装置の中には、例えば、ワーク把持用爪と、爪開閉用エアシリンダと、爪引出用エアシリンダと、を1組とする複数組のハンドユニットを備え、各組のハンドユニット毎に、爪開閉用エアシリンダ及び爪引出用エアシリンダにシリンダ制御用の空気圧配管を共通接続するとともに、これらの空気圧配管とは別に、各組のハンドユニットに属する爪引出用エアシリンダに対してシリンダ保持用の空気圧配管を共通接続し、各空気圧配管を通じて加える空気圧により、爪の開閉操作、並びに爪の待機位置から使用位置への引き出し、保持操作を行うものがある(下記特許文献1参照)。
上記ワーク把持装置によれば、空気圧配管を通じて各エアシリンダに空気圧を導入することにより、爪引出用エアシリンダのロッドが下降するとともにワーク把持用爪が開く。そして、ワーク把持用爪にワークを把持させる際には、空気圧配管の圧縮空気を抜くことによりワーク把持用爪が閉じられてワークを把持することができる(下記特許文献1参照)。
特開平5−309584号公報
ところで、上記ワーク把持装置では、ワーク把持用爪にワークを把持させる際には、空気圧配管の圧縮空気を抜くことによりワーク把持用爪が閉じられる構成であるが、空気圧配管の圧縮空気を抜くとばねの弾性力によりワーク把持用爪が瞬時に閉じられることになる。ワーク把持用爪が瞬時に閉じられると、ワークに大きな衝撃力が作用し、ワークが破損したり品質が低下したりする恐れがある。
特に、ワークの軽薄短小化に合せて制御性や操作性を重要視される昨今では、上記ワーク把持装置ではその要求に対応することができなくなっている。具体的には、半導体チップなどをワーク把持装置で把持する場合には、例えば半導体チップに50グラム以上の把持力を作用させると、半導体チップに形成された電子回路などが歪んだり、半導体チップに欠けが発生することがある。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、ワークを把持する把持力を微調整することができ、ワークの破損や品質低下などを防止することができるワーク把持装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ワーク把持用爪がワークを把持する際の動作速度を調整し、ワークに衝撃力を作用させないワーク把持装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、固定爪と前記固定爪に対して移動することにより前記固定爪との離間距離を調整する可動爪とでワークを把持するワーク把持装置であって、前記可動爪に弾性力を作用させて前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させる弾性部材と、前記可動爪と接触し前記弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に前記可動爪を移動させる空気圧シリンダと、を含んで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワーク把持装置において、前記可動爪に作用する前記弾性部材の弾性力を調整する弾性力調整部材を設けたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のワーク把持装置において、前記空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより前記可動爪を前記弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に移動させ、前記空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより前記弾性部材からの弾性力によって前記可動爪を前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に移動させ、前記空気圧シリンダからの圧縮空気の排気速度を調整することができる排気速度調整部材を設けたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、固定爪と前記固定爪に対して移動することにより前記固定爪との離間距離を調整する可動爪とでワークを把持するワーク把持装置であって、前記可動爪に磁力を作用させて前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させる磁性部材と、前記可動爪と接触し前記磁性部材から作用する磁力と対向する方向に前記可動爪を移動させる空気圧シリンダと、を含んで構成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のワーク把持装置において、前記可動爪に作用する前記磁性部材の磁力を調整する磁力調整部材を設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のワーク把持装置において、前記空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより前記可動爪を前記磁性部材から作用する磁力と対向する方向に移動させ、前記空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより前記磁性部材からの磁力によって前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させ、前記空気圧シリンダからの圧縮空気の排気速度を調整することができる排気速度調整部材を設けたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、可動爪に弾性部材からの弾性力が作用すると、固定爪と可動爪との離間距離を小さくする方向に可動爪が移動される。これにより、固定爪と可動爪との間に位置したワークを把持することができる。一方、空気圧シリンダにより弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に可動爪が移動させられる。これにより、ワークを固定爪と可動爪から取り外すことができる。
ここで、空気圧シリンダから圧縮空気を排気する時には、可動爪には空気圧シリンダのピストンロッドが接触しているため、ワークを把持する際に空気圧シリンダが抵抗となり、弾性部材の弾性力により可動爪が瞬時に固定爪側に移動してしまうことを防止できる。これにより、固定爪と可動爪とによりワークを把持するときに、ワークに作用する衝撃力を緩和することができる。この結果、ワークの破損を防止できるとともに、ワークを把持する把持力の調整を弾性部材の弾性力の選択により可能にすることができる。以上の効果は、ワークが精密部品などで構成されて破損し易く、また比較的小さい力でワークを把持する必要がある場合に、特に有効となる。
請求項2に記載の発明によれば、弾性力調整部材により可動爪に作用する弾性部材の弾性力を微調整することができる。これにより、ワークに作用させる把持力の大きさを微調整することができる。
請求項3に記載の発明によれば、空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより可動爪が弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に移動させられる。これにより、固定爪と可動爪との把持からワークを解除できる。また、空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより弾性部材からの弾性力によって可動爪を固定爪と可動爪との離間距離を小さくする方向に移動させる。これにより、固定爪と可動爪とによりワークを把持することができる。
ここで、圧縮空気の排気速度調整部材を設けたことにより空気圧シリンダからの排気速度を調整することができる。これにより、例えば、圧縮空気の排気速度を遅く設定することにより、可動爪の固定爪側に移動する移動速度を低下させることができる。この結果、ワークに作用する衝撃力を大幅に緩和することができる。
請求項4に記載の発明によれば、可動爪に磁性部材からの磁力が作用すると、固定爪と可動爪との離間距離を小さくする方向に可動爪が移動される。これにより、固定爪と可動爪との間に位置したワークを把持することができる。一方、空気圧シリンダにより磁性部材から作用する磁力と対向する方向に可動爪が移動させられる。これにより、ワークを固定爪と可動爪から取り外すことができる。
ここで、空気圧シリンダから圧縮空気を排気する時には、可動爪には空気圧シリンダのピンストロッドが接触しているため、ワークを把持する際に空気圧シリンダが抵抗となり、磁性部材の磁力により可動爪が瞬時に固定爪側に移動してしまうことを防止できる。これにより、固定爪と可動爪とによりワークを把持するときに、ワークに作用する衝撃力を緩和することができる。この結果、ワークの破損を防止できるとともに、ワークを把持する把持力の調整を磁性部材の磁力の選択により可能にすることができる。特に、磁力によりワークに対する把持力を発生させているため、ワークを把持する把持力の調整精度を大幅に高めることができる。以上の効果は、ワークが精密部品などで構成されて破損し易く、また比較的小さい力でワークを把持する必要がある場合に、特に有効となる。
請求項5に記載の発明によれば、磁力調整部材により可動爪に作用する磁性部材の磁力を微調整することができる。これにより、ワークに作用させる把持力の大きさを微調整することができる。
請求項6に記載の発明によれば、空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより可動爪が磁性部材から作用する磁力と対向する方向に移動させられる。これにより、固定爪と可動爪との把持からワークを解除できる。また、空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより磁性部材からの磁力によって可動爪を固定爪と可動爪との離間距離を小さくする方向に移動させる。これにより、固定爪と可動爪とによりワークを把持することができる。
ここで、圧縮空気の排気速度調整部材を設けたことにより空気圧シリンダからの排気速度を調整することができる。これにより、例えば、圧縮空気の排気速度を遅く設定することにより、可動爪の固定爪側に移動する移動速度を低下させることができる。この結果、ワークに作用する衝撃力を大幅に緩和することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係るワーク把持装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、ワーク把持装置10は、筐体となるワーク把持装置本体12を備えている。このワーク把持装置本体12の内部には、その軸方向(図1中矢印X方向)に貫通する空間部14が形成されている。このワーク把持装置本体12の一側面には土台部16が設けられている。この土台部16は、固定爪18が取り付けられている。
また、ワーク把持装置本体12上であって土台部16の近傍には、軸が所定の方向に延在するガイドレール20が取り付けられている。このガイドレール20上には、可動爪移動体22がガイドレール20の軸方向に移動可能なるように設けられている。この可動爪移動体22は、ガイドレール20上に載置されたリニアガイド24と、リニアガイド上24に固定爪18と対向するように取り付けられた可動爪26と、ワーク把持装置本体12の内部の空間部14に配置されワーク把持装置本体12の軸方向に移動する移動部材28と、リニアガイド24と移動部材28を連結させる連結ピン30と、で構成されている。
また、ワーク把持装置本体12の軸方向一方側(図1中矢印A方向側)の端部には、空間部14を閉塞するように第1蓋部32が取り付けられている。この第1蓋部32の略中央には貫通孔34が形成されている。この貫通孔34には調整ネジ(弾性力調整部材)36が挿通されており、調整ネジ36が固定ナット38と螺合することにより、調整ネジ36が第1蓋部32に対して任意の位置で位置決めされる。また、調整ネジ36の先端部には、図示しないマイナスドライバーと嵌合する凹部40が形成されている。
また、調整ネジ36のヘッド部42と移動部材28との間の空間部14には、作動スプリング(弾性部材)44が配置されている。この作動スプリング44の一方の端部が調整ネジ36のヘッド部42に接触しており、他方の端部が移動部材28に形成された突出部46と接触している。これにより、ヘッド部42と移動部材28との離間距離が小さくなると、作動スプリング44から移動部材28に作用する弾性力が大きくなり、ヘッド部42と移動部材28との離間距離が大きくなると、作動スプリング44から移動部材28に作用する弾性力が小さくなる。
また、ワーク把持装置本体12の軸方向他方側(図1中矢印B方向側)の端部には、空間部14を閉塞するように第2蓋部48が取り付けられている。この第2蓋部48と移動部材28との間に位置する空間部14には、隔壁50が配置されている。この隔壁50の略中央には、貫通孔52が形成されている。
また、第2蓋部48と移動部材28との間に位置する空間部14には、ピストン54が配置されている。このピストン54は、ピストン本体56と、ピストン本体56と一体になるピストンロッド部58と、拡径部58Bと、で構成されている。このピストンロッド部58は、隔壁50に形成された貫通孔52を貫通している。また、拡径部58Bと隔壁50との間には、コイルばね60が配置されている。このコイルばね60の一方の端部は拡径部58Bと接触しており、このコイルばね60の他方の端部は隔壁50に形成されたばね受け溝51と接触している。また、ピストン54と第2蓋部48との間の空間部には圧力室14Aが形成されており、空気配管62を介して方向制御弁67により圧縮空気の供給・排気が圧力室14Aに対して行われる。このように、圧力室14A、ピストン54、ピストンロッド部58及びコイルばね60により単動型の空気圧シリンダが構成されている。
方向制御弁67により空気配管62を介してポンプ64の圧縮空気が圧力室14Aに供給されることにより、ピストンロッド部58が作動スプリング44及びコイルばね60の弾性力に対抗して隔壁50から図1中矢印A方向に突出し、圧力室14Aに供給された圧縮空気が排気されると、コイルばね60の弾性力によりピストン54とピストンロッド部58が圧力室14A側に収納され、それにつれて移動部材28が作動スプリング44の弾性力により図1中矢印B方向へ移動する。なお、移動部材28とピストンロッド部58は接触するだけであり、別体となっている。
また、ワーク把持装置本体12には、空気配管62が接続されている。この空気配管62の端部は、第2蓋部48を貫通し圧力室14Aに接続されている。また、空気配管62には圧力室14Aに圧縮空気を供給しあるいは圧力室14Aに供給された圧縮空気を圧力室14Aから排気させるための方向制御弁67が接続されている。また、空気配管62と方向制御弁67の途中の部位には、空気配管62から圧力室14Aに圧縮空気を供給する際には空気量に絞りが作用せず、かつ圧力室14Aに供給された圧縮空気を圧力室14Aから排気する場合には空気量に絞りを作用させて圧縮空気の排気速度を調整することができる速度制御弁(排気速度調整部材)66が取り付けられている。
次に、本実施形態に係るワーク把持装置10の作用について説明する。
以下の説明では、固定爪18と可動爪26との離間距離が小さくなっており、かつワークWが把持されていない状態を基準に説明する。
図1に示すように、可動爪26を固定爪18に対して離間距離が大きくなる方向(図1中矢印A方向)に移動させる場合には、方向制御弁67を供給状態に切替えて空気配管62から圧力室14Aに圧縮空気が供給される。このとき、速度制御弁66により流量が絞られることがないので、大量の圧縮空気が圧力室14Aに供給される。
圧力室14Aに圧縮空気が供給されると、ピストンロッド部58が隔壁50から図1中矢印A方向に突出する。ピストンロッド部58が隔壁50から図1中矢印A方向に突出すると、ピストンロッド部58とは別体の移動部材28がピストンロッド部58に押圧され、作動スプリング44及びコイルばね60の弾性力に対抗した状態で押圧方向(図1中矢印A方向)に移動していく。これにより、可動爪26の固定爪18に対する離間距離が大きくなる方向(図1中矢印A方向)に、可動爪26が移動部材28と共に移動する。なお、このとき、コイルばね60及び作動スプリング44は、それぞれ徐々に縮んでいく。
可動爪26が固定爪18に対して任意の離間距離以上に離間すると、ワーク把持装置10をロボット等により移動させて、固定爪18と可動爪26との間にワークWを配置させる。そして、圧力室14Aに供給された圧縮空気を圧力室14Aから排気させる。圧力室14Aの圧縮空気を排気させると、コイルばね60の弾性力によりピストン54とピストンロッド部58が圧力室14A側に収納され、それにつれて移動部材28が作動スプリング44の弾性力により図1中矢印B方向へ移動する。これにより、可動爪26の固定爪18に対する離間距離が小さくなる方向(図1中矢印B方向)に、可動爪26が移動部材28と共に移動する。このように、可動爪26が固定爪18側に移動すると、ワークWが固定爪18と可動爪26により挟持される。
ここで、図1に示すように、圧力室14Aの圧縮空気を排気している途中では、可動爪26と共に移動する移動部材28には、ピストンロッド部58の先端部が常に接触している。すなわち、除々に移動するピストンロッド部58が抵抗となるため、可動爪26が瞬時に固定爪18側に移動してしまうことを防止できる。
特に、圧力室14Aから圧縮空気を排気するときに、速度制御弁66により圧縮空気の排気速度を遅くなるように設定することにより、圧力室14Aから徐々に圧縮空気を排気させることができる。これにより、ピストンロッド部58が圧力室14A側に収納されるときの収納速度を遅くすることができるため、その分だけピストンロッド部58のコイルばね60及び作動スプリング44の弾性力に対する抵抗力が大きくなる。この結果、可動爪26が固定爪18側に移動する速度を遅くすることができる。この結果、ワークWの破損を防止できるとともに、作動スプリング44の弾性力の選択によりワークWを把持する把持力の調整を可能にすることができる。以上の効果は、ワークWが半導体チップなどの精密部品などで構成されて破損し易く、また比較的小さい力でワークWを把持する必要がある場合に、特に有効となる。
また、固定爪18と可動爪26とによるワークWの把持を解除する場合には、上記と同様に、圧力室14Aに圧縮空気を供給することにより、容易に実現することができる。
また、調整ネジ36の先端部に形成された凹部40に工具などを挿入して軸回りに回転させることにより、調整ネジ36のヘッド部42と移動部材28との離間距離を外部から容易に調整することができる。これにより、移動部材28に作用する作動スプリング44の弾性力の大きさを容易に微調整することができ、ワークWに作用させる把持力も微調整することができる。
また、作動スプリング44の弾性力のみでワークWを把持しているので、停電等でポンプ64が停止したり、空気配管62が途中で抜けたりして圧縮空気の供給が不可能になった場合でも、ワークWが固定爪18と可動爪26の間から脱落することはない。
なお、上記実施形態では、弾性部材の一態様として、ばねである作動スプリング44を用いた構成を例にとり説明したが、この構成に限られるものではなく、例えば、移動部材28に力を作用させるものであればよく、ゴムや、圧縮空気の供給により膨らむ風船などでもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係るワーク把持装置について説明する。
なお、第1実施形態に係るワーク把持装置10と同様の構成には同符号を付し、適宜説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態のワーク把持装置70は、作動スプリング44(図1参照)に替えて、磁石(磁性部材)を用いたものである。すなわち、移動部材の突出部46に第1磁石(磁性部材)72が取り付けられている。また、調整ネジ(磁力調整部材)36のヘッド部42にも突出部74が形成されており、この突出部74に第2磁石(磁性部材)76が取り付けられている。ここで、図2に示すように、第1磁石72と第2磁石76とは、相互に同極同士(本実施形態ではN極同士)が対向するように構成されている。
本実施形態によれば、作動スプリング(図1参照)44の弾性力に替えて、各磁石72、76の相互間に発生する磁力(反発力)を移動部材28に作用させることができる。これにより、可動爪26が磁力により固定爪18側に移動し、ワークWを把持することができる。このように、磁力を用いてワークWを把持することにより、ワークWを把持する把持力の調整精度を大幅に高めることができる。
調整ネジ36の先端部に形成された凹部40に工具などを挿入して軸回りに回転させることにより、調整ネジ36のヘッド部42と移動部材28との離間距離を外部から容易に調整することができる。これにより、第1磁石72と第2磁石76との離間距離も調整することができ、移動部材28に作用する磁力の大きさを容易に変更することができる。
本発明の第1実施形態に係るワーク把持装置の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るワーク把持装置の断面図である。
符号の説明
10、70 ワーク把持装置
18 固定爪
26 可動爪
36 調整ネジ(弾性力調整部材、磁力調整部材)
44 作動スプリング(弾性部材)
54 ピストン
66 速度制御弁(排気速度調整部材)
72 第1磁石(磁性部材)
76 第2磁石(磁性部材)
W ワーク

Claims (6)

  1. 固定爪と前記固定爪に対して移動することにより前記固定爪との離間距離を調整する可動爪とでワークを把持するワーク把持装置であって、
    前記可動爪に弾性力を作用させて前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させる弾性部材と、
    前記可動爪と接触し前記弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に前記可動爪を移動させる空気圧シリンダと、
    を含んで構成されていることを特徴とするワーク把持装置。
  2. 前記可動爪に作用する前記弾性部材の弾性力を調整する弾性力調整部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載のワーク把持装置。
  3. 前記空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより前記可動爪を前記弾性部材から作用する弾性力と対向する方向に移動させ、前記空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより前記弾性部材からの弾性力によって前記可動爪を前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に移動させ、
    前記空気圧シリンダからの圧縮空気の排気速度を調整することができる排気速度調整部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のワーク把持装置。
  4. 固定爪と前記固定爪に対して移動することにより前記固定爪との離間距離を調整する可動爪とでワークを把持するワーク把持装置であって、
    前記可動爪に磁力を作用させて前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させる磁性部材と、
    前記可動爪と接触し前記磁性部材から作用する磁力と対向する方向に前記可動爪を移動させる空気圧シリンダと、
    を含んで構成されていることを特徴とするワーク把持装置。
  5. 前記可動爪に作用する前記磁性部材の磁力を調整する磁力調整部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載のワーク把持装置。
  6. 前記空気圧シリンダに圧縮空気を供給することにより前記可動爪を前記磁性部材から作用する磁力と対向する方向に移動させ、前記空気圧シリンダに供給された圧縮空気を排気することにより前記磁性部材からの磁力によって前記固定爪と前記可動爪との離間距離を小さくする方向に前記可動爪を移動させ、
    前記空気圧シリンダからの圧縮空気の排気速度を調整することができる排気速度調整部材を設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載のワーク把持装置。
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