JP4106481B2 - 脱硝触媒層異常検知装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排煙脱硝装置の触媒層異常検知装置及び方法に係り、特に触媒層の異常温度上昇を検知する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
触媒層異常検知システムを組み込んだ脱硝装置フローシートを、ボイラシステムを例にとって図2に示す。
【0003】
ボイラ1から送り出された排ガスは、触媒層6が充填されている脱硝反応器2を通りつつ脱硝され、空気予熱器3等の後流機器を通ったのち煙突4より大気に放出される。ボイラ1から排出される排ガスは、その中に未燃分を多く含んだダストやオイルミスト等を多量に混入している場合がある。そのような場合、それらダストやオイルミスト等が脱硝反応器2に流入し、触媒層6に付着又は堆積する。
【0004】
触媒層6にそのような未燃分が付着又は堆積していると、ボイラ1が停止した場合、触媒層6はまだ充分暖かく、脱硝反応器2内に酸素が豊富な場合、付着又は堆積した前記未燃分が徐々に酸化発熱し、その熱が触媒6に蓄熱され、温度が上昇して付着又は堆積した未燃分が発火する恐れがある。
【0005】
これらの触媒層の異常温度上昇を監視する従来の方法としては、触媒層6内に温度計7を設置し、温度計7からのデータを中央操作室等の操作盤に送り、この温度を表示又はプリントアウトしてその温度の変化を操作員が確認し、異常かどうかの判断を行なっていた。
【0006】
この場合早期に温度異常に気付くことが困難であり、又、未燃分の付着量が少なかった場合等は、ボイラ停止後のパージ時に一時的に温度は上昇するが、未燃分の発熱よりパージ空気の冷却の方が強く、一旦上昇後下降することが多い。このため、ボイラ停止後に温度が上昇場合、異常かどうかの判断がつかず、異常が起きた場合の処置が遅れる恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、触媒層の温度を継続して監視し、異常かどうかの判断をしなければならず、早期発見についての配慮がなされておらず、異常に対する適切な処置が取れない場合があった。
【0008】
本発明の目的は、排煙脱硝装置の触媒層の異常の早期発見と、異常検知の自動化にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、触媒層に温度計測手段を設置し、該温度計測手段からの温度データに基づいて触媒層の温度変化を時間で微分し、微分値が所定の時間、(+)値を継続した場合、又は、一定時間内の温度差が(+)値である場合には、異常と判断し、警報を出す一方、前記(+)値が所定の時間継続する前に微分値又は温度差がゼロ或いは負の値を示すときは、警報出力を指示するためのタイマーをリセットすることで達成される。
【0010】
ボイラ等の燃焼装置停止後、触媒層に異常(すなわち付着した未燃分の発火等)があった場合、触媒層の温度は上昇し続ける。この温度データを微分すれば、(+)値を示し続けるので、この状態が所定の時間継続した場合に異常とし、警報を出すことで、早期に適確に異常を発見できる。温度データを微分して微分結果が所定の時間温度上昇を示すかどうかを確認する代わりに、一定時間内の温度差を算出し、算出した温度差が触媒層の温度上昇を示すかどうかを確認するようにしても、同様に、早期に異常を発見できる。
【0011】
また、温度データの微分や一定時間での温度差の算出は、燃焼装置での燃焼が停止したことを示す信号が出されてから開始されるようにしてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の実施例を示す。図1は、ボイラが燃焼を停止した場合の異常検知装置のフローチャートである。本発明が適用される操作盤には、警報出力のためのタイマーを含む演算手段が設けられ、この演算手段には脱硝反応器2の触媒層の温度を検出して出力する温度計測手段(温度計7)の温度信号が入力されるようになっている。前記演算手段の出力は、操作盤の警報装置(ブザー、あるいは点滅灯)に接続されている。
【0013】
ボイラ等の燃焼装置の燃焼が停止すると、その停止信号を受け、触媒層6内に設置した温度計7からの温度信号が前記演算装置に入力され、この温度信号が時間で微分される(手順12,13)。その微分値が正かどうかが確認され(手順14)、微分値が負もしくは0の場合は、触媒層の温度は下降傾向もしくは安定状態にあり、触媒層6の温度は正常状態であることを示す。この場合、前記タイマーが起動されているかどうかが確認され(手順15)、起動されている場合は、タイマーがリセットされた後、手順12に戻る(手順16)。タイマーが起動されていない場合は、そのまま手順12に戻る。温度信号の微分は、あらかじめ設定された時間間隔で繰り返される。
【0014】
しかし、手順14において、微分値が(+)値を示した場合は、触媒層6の温度が上昇傾向であることから、触媒層の温度がボイラ等が停止した時より上昇したことを示す。
【0015】
しかし、未燃分の付着量が少ない場合、ボイラ等停止操作において、火炉及びダクト内をパージする際、脱硝反応器2内の酸素が豊富になり、一時的に未燃分が酸化され温度は上昇するものの、酸化発熱により発生する熱量よりもパージする空気により奪われる熱量の方が多くなり、触媒層6の温度は降下する。この場合に異常として検知するのを防止する為、タイマー設定により、ある時間以上たっても微分値が(+)値を示す場合、異常と判断し警報を鳴す。すなわち、手順14において、微分値が正の場合、タイマーが起動されているかどうかが確認され(手順17)、タイマーが起動されていない場合、手順18に進んでタイマーが起動されたのち、手順12に戻る。タイマーが既に起動されている場合、手順19に進んでタイマーがカウントアップしたかどうかが確認される。タイマーがカウントアップしていれば手順20に進んで警報が出力され、タイマーがカウントアップしていなければ、そのまま、手順12に戻る。手順13〜20が前記演算手段で実行される。
【0016】
又、微分を行なう方法とは別に、一定時間内の温度差を取り、温度差が(+)値である場合に異常と判断して警報を出力するようにしても、微分する場合と同様、触媒層の異常を早期に検知することが可能である。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、触媒層異常温度上昇を早期に適確に検知でき、異常に対する処置をより早く実施できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である異常検知装置の動作を示すフローチャートである。
【図2】従来技術の脱硝装置防災システムの例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ボイラ
2 脱硝反応器
3 空気予熱器
4 煙突
5 FDF
6 触媒層
7 温度計
Claims (7)
- 燃焼炉の排ガスを触媒層を用いて処理する排煙脱硝装置の触媒層の温度の異常上昇を検出する脱硝触媒層異常検知装置において、触媒層の温度を検出して出力する温度計測手段と、該温度計測手段から出力される温度信号を時間で微分し、微分結果が所定の時間継続して正の値を示すときは、警報出力を指示する一方、前記正の値が所定の時間継続する前に微分結果がゼロ又は負の値を示すときは、警報出力を指示するためのタイマーをリセットする演算手段と、を備えてなることを特徴とする脱硝触媒層異常検知装置。
- 燃焼炉の排ガスを触媒層を用いて処理する排煙脱硝装置の触媒層の温度の異常上昇を検出する脱硝触媒層異常検知装置において、触媒層の温度を所定の時間間隔で検出して出力する温度計測手段と、該温度計測手段から出力される触媒層の前記所定の時間間隔での温度に基づいて前記所定の時間間隔での触媒層の温度差を算出し、該温度差が所定の時間継続して正の値を示すとき、警報出力を指示する一方、前記正の値が所定の時間継続する前に温度差がゼロ又は負の値を示すときは、警報出力を指示するためのタイマーをリセットする演算手段と、を備えてなることを特徴とする脱硝触媒層異常検知装置。
- 請求項1又は2に記載の脱硝触媒層異常検知装置において、前記演算手段は、燃焼炉の燃焼が停止されたことを示す信号を入力として動作を開始するように構成されていることを特徴とする脱硝触媒層異常検知装置。
- 燃焼炉の排ガスを触媒層を用いて処理する排煙脱硝装置の触媒層の温度の異常上昇を検出する脱硝触媒層異常検知方法において、触媒層の温度を検出して出力する手順と、出力される温度信号を時間で微分する手順と、微分結果が正の値を示すものであるかどうかを判断する手順と、前記正の値が所定の時間継続しているかどうかを判断する手順と、前記正の値が所定の時間継続しているとき、警報を出力する手順と、前記正の値が所定の時間継続する前に微分結果がゼロ又は負の値を示すときは、警報出力を指示するためのタイマーをリセットする手順と、を備えてなることを特徴とする脱硝触媒層異常検知方法。
- 燃焼炉の排ガスを触媒層を用いて処理する排煙脱硝装置の触媒層の温度の異常上昇を検出する脱硝触媒層異常検知方法において、触媒層の温度を所定の時間間隔で検出して出力する手順と、出力される触媒層の前記所定の時間間隔での温度に基づいて前記所定の時間間隔での触媒層の温度差を算出する手順と、該算出された温度差が正の値であるかどうかを判断する手順と、前記正の値が所定の時間継続しているかどうかを判断する手順と、前記算出された正の温度差が所定の時間継続していると判断されたとき、警報を出力する手順と、前記正の温度差が所定の時間継続する前に温度差がゼロ又は負の値を示すときは警報出力を指示するためのタイマーをリセットする手順と、を備えてなることを特徴とする脱硝触媒層異常検知方法。
- 請求項4に記載の脱硝触媒層異常検知方法において、前記微分する手順は、燃焼炉の燃焼が停止されたことを示す信号に基づいて開始されるように構成されていることを特徴とする脱硝触媒層異常検知方法。
- 請求項5に記載の脱硝触媒層異常検知方法において、前記温度差を算出する手順は、燃焼炉の燃焼が停止されたことを示す信号に基づいて開始されるように構成されていることを特徴とする脱硝触媒層異常検知方法。
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-
1998
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