JP4105447B2 - 12SrO・7Al2O3化合物とその合成方法 - Google Patents

12SrO・7Al2O3化合物とその合成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性酸素であるO2 -イオンラジカルおよび/またはO-イオンラジカル(以下両酸素イオンラジカルを総称して、活性酸素種と呼ぶ。)を高濃度に包接する酸化物化合物である12SrO・7Al23化合物および12SrO・7Al23と12CaO・7Al23との混晶化合物、その合成方法および該化合物と該混晶化合物の用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
1970年に、H.B.Bartlらは、12CaO・7Al23結晶(以下、適宜「C12A7」と記す。)においては、2分子を含む単位胞にある66個の酸素のうち、2個はネットワークには含まれず、結晶の中に存在するケージ内の空間に「フリー酸素」として存在すると主張した(H.B.Bartl and T.Scheller,Neuses Jarhrb.Mineral.,Monatsh.1970,547)。
【0003】
本発明者らの一人である細野らは、CaCO3とAl23またはAl(OH)3を原料として、空気中で1200℃の温度で固相反応により合成したC12A7結晶中に、1×1019cm-3程度のO2 -が包接されていることを電子スピン共鳴の測定から発見し、フリー酸素の一部がO2 -の形でケージ内に存在するというモデルを提案している(H.Hosono and Y.Abe,Inorg.Che.26,1193,1987、「材料科学」,第33巻,第4号,P171〜172,1996)。
【0004】
本発明者らは、カルシウムとアルミニウムを概略12:14の原子当量比で混合した原料を、雰囲気と温度を制御した条件下で固相反応させ、1020cm-3以上の高濃度の活性酸素種を包接するC12A7化合物を新たに見出した。その化合物自体、その製法、包接イオンの取り出し手段、活性酸素イオンラジカルの同定法、および該化合物の用途に関して、特許出願した(特願2001-49524号[特開2002-3218号公報],PCT/JP01/03252[WO01/79115号公報])。
【0005】
また、該化合物中のOHイオンなどの酸素以外のアニオン濃度を制御し、700℃付近で、活性酸素イオンの包接、取り出し方を新たに見出し、特許出願した(特願2001-226843)。さらに、活性酸素を高濃度に含むC12A7化合物に電場を印加し、高密度のO-イオンビームを取出せることを新たに見出し、特許出願した(特願2001-377293)。
【0006】
本発明者は、水中、または水分を含む溶媒中、または水蒸気を含む気体中で水和反応させたC12A7化合物粉体を、酸素雰囲気で焼成することにより、OH-イオン濃度1021cm-3以上を含むC12A7化合物を合成し、その化合物自体、製法、OH-イオンの同定法、および該化合物の応用に関し、特許出願している(特願2001-117546)。
【0007】
C12A7中に、高濃度の活性酸素ラジカルイオンが含まれる機構に関して、本発明者らは、C12A7中に存在するフリー酸素と、C12A7中に侵入した雰囲気中の酸素分子が可逆的に反応するためと提案した。また、OH-イオンが高濃度に含まれる機構に関しては、本発明者らは、C12A7中に存在するフリー酸素と、C12A7中に侵入した雰囲気中の水分子が可逆的に反応するためと提案した。その機構の詳細な説明は、以下の通りである。
【0008】
図1は、C12A7の結晶構造を示す模式図である。C12A7は、立方晶の結晶系(格子定数=11.97Å)で、空間群はI43dに属し、単位格子あたり2式量のフリー酸素イオンが存在する。該結晶はAlO4の4面体が、重合したネットワーク構造にCa2+イオンが配した構造をとっており、結晶格子中に空隙(ケージ)を有している。
【0009】
2(12CaO・7Al23)=Ca24Al2866=[Ca24Al28644+・2O2-であり、O2-はフリー酸素と呼ばれ、ケージの中に存在している。一般に、O2-は、固体構造中では常にカチオンで配位されており、フリーな状態になることはほとんどない。
【0010】
しかし、12CaO・7Al23結晶中では、O2-イオンは、ケージ内に存在し、カチオンと結合できず、フリーな状態になっている。この状態は、固体表面に吸着した状態と類似しており、化学的に非常に活性な状態であると考えられる。ケージ内に包接されたO2-イオンは、ケージ内にあるため、直接、外界雰囲気との反応が防がれている。しかし、高温度になると、熱膨張でケージのサイズが大きくなり、雰囲気からの酸素分子がケージのボトルネックを通過できるようになり、ケージ内に包接される。その結果、以下の反応が起こる。
【0011】
2-(ケージ内)+O2(ケージ内)=O-(ケージ内)+O2 -(ケージ内)
この反応の結果、C12A7中には、大量の活性酸素ラジカルイオンが包接される。すなわち、単位胞あたり2ヶ存在する酸素イオンO2-から2つのOn-が生成される。ここで、nは、1および2の整数である。On-を高濃度に包接するC12A7化合物は、[Ca24Al28644+・(2−m)O2-(2m)On-と記述される。ここで、m≦2であり、On-とO2-はケージ内に包接されている。
【0012】
ケージ内の酸素分子と雰囲気中の酸素分子は、ケージのボトルネックを通過できる高温度域では、雰囲気中の酸素分子と平衡状態にある。一般的には、温度が高くなると、C12A7中の酸素分子は減少するので、より高温では、活性酸素イオンラジカルは減少すると考えられる。
【0013】
合成されたC12A7にH2Oが含まれていると、O2-(ケージ内)+H2O(ケージ内または結晶格子間)=2OH-(ケージ内)の反応が起こり、ケージ内にOH-イオンが包接される。OH-を高濃度に包接するC12A7化合物は、[Ca24Al28644+・(2−m)O2-(2m)OH-と記述される。ここで、m≦2であり、OH-とO2-はケージ内に包接されている。H2O分子がケージのボトルネックを通過できる温度域では、ケージ中のH2Oは、雰囲気中の水蒸気と平衡状態にある。
【0014】
酸化ストロンチューム(SrO)とアルミナ(Al23)の系で、12SrO・7Al23化合物の存在が報告されている(O.Yamaguti他 J.Am.Ceram.Soc.69[2]C-36(1986))。しかし、この化合物が活性酸素を包接するか否かは、これまで知られていなかった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
活性酸素を含むC12A7化合物の表面に接触した被酸化物質であるメタンなどの有機物、エンジン排ガスに含まれる粒状物質(PM化合物)および白金などの貴金属は活性酸素と反応して酸化される。また、C12A7から、活性酸素を外部に取り出し、O-イオンビームを作成することができる。C12A7では、300℃付近から、活性酸素種の放出が始まり、550℃程度から活発に放出が起こる。
【0016】
しかし、酸化触媒材、抗菌材、イオン伝導体、固体燃料電池用電極材、アニオンビーム源として応用する場合、より低温度で活性酸素イオンを取出せることが必要である。C12A7より低温で酸化作用を示し、また、C12A7より低温で活性酸素を放出する材料が望ましい。
【0017】
さらに、C12A7を、水分を含む雰囲気に放置するとOH-イオンが包接され、活性酸素種の形成を阻害する。炭化水素の酸化などでは水が生成するので、C12A7の触媒作用が劣化することが危惧される。こうした応用では、水分が存在しても、触媒機能が持続する化合物が望ましい。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、出発原料として、ストロンチューム(Sr)とアルミニュウム(Al)を原子当量比で12:14で湿式混合した原料を、乾燥した空気雰囲気(水蒸気分圧:10−3気圧、酸素分圧:0.2気圧)で、500℃以上で固相反応させ、12SrO・7Al化合物(以下、適宜「S12A7」と記す。)を合成し、該化合物中に活性酸素種が1019/cm以上含まれている事を見出した。
【0019】
また、水蒸気分圧を10−3気圧以上に含んだ大気中で、500℃以上で、固相反応させた場合は、S12A7は合成できるが、活性酸素種は10 18/cm以下しか含まれない。しかし、該化合物を、乾燥空気中で、200℃から600℃温度領域の一定温度に1時間以上保持し、例えば、約10℃/秒以下の降温速度で、室温まで徐冷する事により、活性酸素の含有量を1018/cm以上に増加できることを見出した。
【0020】
さらに、出発原料として、ストロンチューム(Sr)とカルシウム(Ca)の和とアルミニュウム(Al)を原子当量比で12:14、すなわち、(Sr+Ca)/Al=12:14で湿式混合した原料を、乾燥した空気雰囲気(水蒸気分圧:10−3気圧、酸素分圧:0.2気圧)で、500℃以上で固相反応させ、12(SrO)(CaO)1−x・7Al化合物(以下、適宜「(CS)12A7」と記す。)を合成し、該化合物中に活性酸素種が1019/cm以上含まれている事を見出した。
【0021】
また、水蒸気分圧を10−3気圧以上に含んだ大気中で、500℃以上で、固相反応させた場合は、(CS)12A7は合成できるが、活性酸素種は1018/cm以下しか含まれない。しかし、該化合物を、乾燥空気中で、200℃から600℃の温度領域の一定温度に1時間以上保持し、例えば、約10℃/秒以下の降温速度で、室温まで徐冷する事により、活性酸素の含有量を1018/cm以上に増加できることを見出した。
【0022】
すなわち、本発明は、活性酸素種であるO2 -イオンラジカルおよび/またはO-イオンラジカルを1018/cm3以上に包接することを特徴とする12SrO・7Al23化合物である。
また、本発明は、式:12(CaxSr1-x)O・7Al23(0<x<1)で表される上記の12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物である。
【0023】
また、本発明は、出発原料として、ストロンチューム(Sr)とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物を用い、焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で固相反応させることを特徴とする12SrO・7Al23化合物の合成法である。
【0024】
また、本発明は、出発原料として、ストロンチューム(Sr)とカルシウム(Ca)の和とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物[(Sr+Ca)/Al=12:14]を用い、焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で固相反応させることを特徴とする12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物の合成法である。
【0025】
また、本発明は、出発原料として、前記ストロンチューム(Sr)とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物、またはストロンチューム(Sr)とカルシウム(Ca)の和とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物[(Sr+Ca)/Al=12:14]を焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以上含む大気中で固相反応させた後、得られた化合物を200℃以上600℃以下で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で再焼成することを特徴とする12SrO・7Al23化合物または12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物の合成法である。
【0026】
上記合成法において、ストロンチュームとして、炭酸ストロンチュームまたは水酸化ストロンチュームを、カルシウムとして、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムまたは酸化カルシウム、アルミニウムとして、γ−アルミナまたは水酸化アルミニウムを出発原料とすることができる
【0027】
また、本発明は、12SrO・7Al23化合物または12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物を200℃以上600℃以下の温度領域で緩やかに温度を上下させることにより、活性酸素種であるO2 -イオンラジカルおよび/またはO-イオンラジカルを発生させて雰囲気中に取り出すことを特徴とする活性酸素種の生成方法である。
【0028】
また、本発明は、12SrO・7Al23化合物または12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物に電圧を印加することにより、O-イオンビームを発生させることを特徴とするO-イオンビームの作成方法である。
また、本発明は、上記の方法によって作成したO-イオンビームを有機化合物に照射して、該有機化合物を酸化させることを特徴とする有機化合物の酸化方法である。
また、本発明は、上記の方法によって作成したO-イオンビームを半導体化合物表面または超伝導体薄膜表面に照射して、該表面に酸化膜を形成することを特徴とする酸化膜の形成方法である。
また、本発明は、上記の方法によって作成したO-イオンビームを貴金属薄膜の露出した部分に照射して、該部分を酸化することにより生成した貴金属酸化物をエッチング除去することを特徴とする貴金属薄膜のパターン形成方法である。
【0029】
本発明の12SrO・7Al23化合物または12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物は、自動車エンジン排ガス中に含有される不完全燃焼化合物の酸化触媒、抗菌材、イオン伝導体、固体燃料電池用電極材、またはアニオンビーム源として用いることができる
【0030】
S12A7は、C12A7と同じ結晶構造(空間群:I43d、格子定数:12.32Å)を有しており、適切な条件で合成すれば、活性酸素種を多量に包接させることができる。また、S12A7とC12A7の混晶である式:12(CaxSr1-x)O・7Al23(0<x<1)で表される化合物[以下、適宜(CS)12A7と記す]も、適切な条件で合成すれば、活性酸素種を多量に包接させることができる。これらの化合物は、C12A7に比較して、結晶格子定数が大きく、包接された活性酸素が結晶中を移動しやすく、したがって、より低温で酸化作用を示し、活性酸素種を放出させることができる。
【0031】
該化合物は、2分子を含む単位胞に66個の酸素をもつ(2個のケージに包接された酸素イオンと64個の格子酸素)化学当量組成の(CS)12A7化合物と近似される。該化合物を、酸素を含む乾燥雰囲気中で、200℃以上600℃以下の領域で一定温度で再焼成することにより、1018cm-3以上の活性酸素を含ませることができる。活性酸素含有量の理論的最大値は、約2×1021/cmである。また、200℃以上600℃以下の温度領域で、緩やかに温度を上下させることにより、可逆的に、活性酸素を包接、放出させることができる。
【0032】
活性酸素種を含む(CS)12A7化合物の77Kでの電子スピン共鳴スペクトルは、gx=2.00、gy=2.01、gz=2.07にて規定されるスペクトルと、gx=gy=2.04、gz=2.00にて規定されるスペクトルとの重ね合わせによって構成されている。これらのg値はそれぞれ、固体中でのO2 -イオンラジカルおよびO-イオンラジカルのg値と一致することから、(CS)12A7化合物には、O2 -イオンラジカルとO-イオンラジカルが包接されていると結論される。
【0033】
ESR吸収バンドは、室温では、対称的であり、77Kの低温では、非対称になる。これは、室温では、ケージ内でO2 -イオンラジカルとO-イオンラジカルは回転運動しているが、低温では、ケージの壁にあるCa2+イオンまたはSr2+イオンと静電気的に結合し、空間的に固定されていることに対応している。また、吸収バンドの強度からO2 -イオンラジカルおよびO-イオンラジカルの濃度を定量することができる。
【0034】
該化合物のラマン散乱スペクトルには、1130cm-1付近に強い散乱ピークが見られる。このピークは、K.Nakamotoらによって報告されている(K.Nakamoto,Infrared and Raman Spectra of Inorganic and Coordination Compound,1978,Wiley)O2 -イオンラジカルのピークに一致する。ESRの吸収バンドと、ラマン散乱強度には、相関関係があり、ラマン散乱強度から、包接されているO2 -イオンラジカル強度を定量することができる。
【0035】
OH-イオンを含む(CS)12A7の赤外吸収スペクトルでは、3550cm-1付近に、OH-イオンに基づく吸収バンドが観測される。この吸収バンドから、OH-イオンのモル吸光係数εをε=90mol-1dm3cm-1として、OH-1イオン濃度を定量することができる。ラマンシフト3500cm-1近傍に、OH-イオンによるピークが見られる。該ピークの強度から、OH-イオンを定量することができる。OH-イオン濃度は、核磁気共鳴スペクトルから、定量することもできる。
【0036】
焼成温度が500℃未満では、(CS)12A7化合物は合成されにくい。焼成温度が1050℃を越えると化合物が分解し、(CS)12A7化合物は合成されにくい。水分を含んだ大気中(水蒸気分圧:10−3気圧以上)で焼成した方が、(CS)12A7は合成しやすい。この場合には、活性酸素種の包接量は、1018/cm以下になってしまう。
【0037】
しかし、活性酸素種含有量の少ない(CS)12A7を、乾燥大気雰囲気(酸素分圧:0.2気圧、水蒸気分圧:10−3気圧以下)で、200℃から600℃の温度で、約1時間以上保持する事により、活性酸素含有量を1018/cm以上に増加させる事ができる。1018/cm以上の活性酸素含有量を得るためには、乾燥大気雰囲気(酸素分圧:0.2気圧)で十分であるが、高温保持時間を短縮し、活性酸素種含有量をより増加させるために、より酸素分圧の大きな純酸素雰囲気(酸素圧:1気圧)が望ましい。また、例えば、約100℃/秒の速度で、焼成温度から室温まで急冷した方が、(CS)12A7は合成しやすい。
【0038】
水蒸気圧が10−3気圧以下の乾燥大気あるいは乾燥酸素雰囲気で、500℃以上、1050℃以下で、焼成しても、(CS)12A7化合物を合成する事ができる。この場合も、焼成温度から室温まで急冷した方が、(CS)12A7化合物は合成しやすい。焼成雰囲気中で、例えば、約100℃/秒の速度で、焼成温度から室温まで急冷すれば、該化合物中の活性酸素含有量は1018/cm以上にする事ができる。しかし、降温速度が大きくなると、該化合物中の活性酸素含有量は、少なくなり、降温速度が約200℃/秒以上になると、活性酸素含有量は1018/cm以下になる。
すなわち、(CS)12A7化合物を合成するためには、水蒸気を含む雰囲気で焼成し、焼成後急冷するのがよい。一方、活性酸素含有量を増加されるためには、水蒸気を含まない雰囲気で焼成し、焼成後徐冷するのがよい。
【0039】
固相反応で、(CS)12A7を合成する場合には、原料は、水酸化ストロンチューム、水酸化カルシウムとγ―酸化アルミニウムが適しているが、水酸化ストロンチュームの代わりに、炭酸ストロンチュームまたは硝酸ストロンチューム、水酸化カルシウムの代わりに、炭酸カルシウムまたは酸化カルシウム、γ―酸化アルミニウムの代わりに、水酸化アルミニウム、または各種酸化アルミニュウム(α、δ、θ相)を用いても合成は可能である。
【0040】
(CS)12A7化合物に含まれた活性酸素種は、該化合物中に溶解した酸素分子を介して、雰囲気中の酸素分子と平衡状態にあるので、200℃以上の高温では、一部、雰囲気中の酸素分子と交換する。該C12A7化合物を電気絶縁状態に置くと、電気中性を保つ必要があるために、活性酸素種は、該化合物に電子を奪われ、雰囲気中に、電気的中性な酸素ラジカル(O・)または酸素分子として放出される。該化合物に電場を印加し、外部からの電子供給を行なうと、活性酸素種を、そのまま、雰囲気中に、放出させることができる。すなわち、(CS)12A7に包接された活性酸素種が電場で取り出される
【0041】
電場により(CS)12A7から引き出されたO-イオンビームを照射すると、メタン、エタン、などの炭化水素化合物と反応して、メタノール、エタノールを生成する。さらに、生成したアルコール類は、O-イオンを反応して、アルデヒドを生成する。すなわち、O-イオンビームを用いて、有機物を酸化することができる。
【0042】
シリコン電界効果型トランジスターに用いられるゲート酸化膜は、シリコン結晶を熱酸化し作成されている。電場により(CS)12A7から引き出されたO-イオンビームをシリコン結晶表面に照射した場合、O-イオンは、酸化力が強いので、1,000℃以下の低温で、シリコン表面に薄い酸化膜を形成することができる。
【0043】
ジョセフソン素子では、ニオブなどの超伝導体とニオブ金属酸化膜の積層構造をとっている。こうした金属酸化膜は、熱酸化により作成されている。電場により(CS)12A7から引き出されたO-イオンビームをニオブなど超伝導体表面に照射した場合、O-イオンは、酸化力が強いので、1,000℃以下の低温で、ニオブ表面に薄い酸化膜を形成することができる。すなわち、電場により(CS)12A7から引き出されたO-イオンを用いて、シリコンなどの半導体表面およびニオブなどの超伝導体表面に酸化膜を形成することができる。
【0044】
白金などの貴金属は、強誘電体電界効果型素子のゲート金属材として優れた特性を示すが、化学反応性が乏しくエッチング加工が難しく、パターン化するのが難しい。電場により(CS)12A7から引き出されたO-イオンビームを白金などの貴金属表面に照射すると、O-イオンは、酸化力が強いので、貴金属を酸化することができる。この結果、形成した貴金属酸化物は、酸溶液あるいは、塩素などの活性ガスにより、エッチング除去することができる。すなわち、フォトレジスト材に被われていない、貴金属膜の露出部分のみにO-イオンを照射して、酸化させ、エッチング除去することにより、貴金属薄膜をパターン化することができる。
【0045】
また、表面に酸化されやすい化合物、例えば、炭素微粒子、アセトンなどの有機化合物または水素分子などが付着した場合は、電場を印加しなくても、活性酸素種、特にO-イオンラジカルは、付着した化合物または分子を酸化する。この場合は、酸化された化合物あるいは分子から、電子が該(CS)12A7化合物に移動し、電気中性が保たれる。表面近傍の活性酸素種は移動・放出されやすいので、アセトンなどの有機化合物のように酸化されやすい化合物に対しては200℃以下の低温でも該酸化反応が起こる。
すなわち、該C12A7化合物の表面では、200℃以下の低温でも酸化反応が起こるので、該C12A7化合物を200℃以下の低温で作用する酸化触媒および抗菌材として利用することができる。
【0046】
。活性酸素種が被酸化物との反応により消費されたときは、雰囲気中のO2が(CS)12A7中に取り込まれ、O2 -との反応で活性酸素種が生成される。
すなわち、該C12A7化合物は、200℃から600℃に保持すると、雰囲気中の酸素分子を活性酸素種に変換させる機能を有する。したがって、該化合物を酸素含有雰囲気中に保持すれば、酸化触媒作用を継続させることができる。酸素を含む自動車エンジン排ガスを該(CS)12A7化合物に接触させることにより、自動車エンジン排ガス中に含有される炭化水素、炭素微粒子などの不完全燃焼化合物を酸化することができる。よって、該(CS)12A7化合物は、自動車エンジン排ガス浄化触媒として有用である。
【0047】
200℃以上の温度で、活性酸素種、酸素イオンあるいは酸素分子を放出させることができるので、本発明の(CS)12A7を用いて、有機物を酸化することができる。活性酸素種、特に、O-イオンは、優れた抗菌作用を持つことが知られており、活性酸素種を多量に包接する本発明の(CS)12A7を抗菌剤として使用することができる。表面での酸化反応は、200℃より低温でも発生する。
【0048】
該化合物中の活性酸素種は、500℃以下では、化合物中に保持され、比較的フリーな状態で存在して、結晶中を移動できるので、本発明の(CS)12A7は、イオン伝導体として使用することができる。また、該化合物の有するイオン伝導性と、各種化合物を酸化する能力を組み合わせることにより、酸化物固体燃料電池の電極材料として用いることができる。
【0049】
【実施例】
実施例1
水酸化ストロンチュームとγ―アルミナを12:7(Sr/Al=12:14)で当量混合した原料粉末を、アルコール中で混合し、室温静水圧プレスにより、円盤状に加工し、大気中で、800℃で2時間焼成し固相反応させ、その後、室温まで、約100℃/秒の速度で急冷した。得られた化合物は、12SrO・7Al23であることをX線回折により確認した。
【0050】
該12SrO・7Al23のESRスペクトルを測定した(図2)。このスペクトルから、この化合物中には、1018/cm3のO2 -が包接されていることが分かった。さらに、得られた化合物を、酸素1気圧の乾燥雰囲気中で、550℃で12時間再焼成した。焼成後の化合物のESRスペクトルを測定した(図3)。スペクトルから、該化合物には、4×1019/cm3のO2 -ラジカルと1×1019/cm3のO-ラジカルが含まれていることが分かった。
【0051】
4×1019/cm3のO2 -ラジカルと1×1019/cm3のO-ラジカルを含む再焼成後の12SrO・7Al23(S12A7)と自動車排ガスから得られたパテキュレート物質(PM)を混合し、示差熱(DTA)・天秤(TG)測定を行った。図4に示すように、PMのみの試料に比較し、該12SrO・7Al23を添加した試料は、TGが減少し始める温度が300℃以上、また、DTAでの発熱ピークが100℃以上低下した。また、C12A7を添加した試料に比較しても、TGが減少し始める温度が200℃以上、DTAでの発熱ピークが10℃程度低下した。
【0052】
以上のことのことから、焼成後の12SrO・7Al2Oには、活性酸素ラジカルが、1019/cm3以上の高濃度に含有されていること、また、該化合物がPMの燃焼温度を低下させる触媒として機能することが示された。
【0053】
実施例2
水酸化ストロンチューム、炭酸カルシウムとγ―アルミナを6:6:7(Sr+Ca)/Al=12:14)の当量混合した原料粉末を、アルコール中で混合し、室温静水圧プレスにより、円盤状に加工し、大気中で、900℃で2時間焼成し固相反応させ、その後、室温まで、約100℃/秒の速度で急冷した。得られた化合物は、12(Ca0.5Sr0.5O)・7Al23であることをX線回折により確認した。
【0054】
該12(Ca0.5Sr0.5O)・7Al23のESRスペクトルを測定し、このスペクトルから、この化合物中には、2×1018/cm3のO2 -が包接されていることが分かった。さらに、得られた12(Ca0.5Sr0.5O)・7Al23化合物を、酸素1気圧の乾燥雰囲気中で、550℃で12時間再焼成した。再焼成後の化合物のESRスペクトルを測定した。スペクトルから、該化合物には、5×1019/cm3のO2 -ラジカルと2×1019/cm3のO-ラジカルが含まれていることが分かった。
【0055】
4×1019/cm3のO2 -ラジカルと1×1019/cm3のO-ラジカルを含む再焼成後の12(Ca0.5Sr0.5O)・7Al23(CS12A7)と自動車排ガスから得られたパテキュレート物質(PM)を混合し、示差熱(DTA)・天秤(TG)測定を行った。PMのみの試料に比較し、該CS12A7を添加した試料は、TGが減少し始める温度が250℃以上、また、DTAでの発熱ピークが90℃以上低下した。また、C12A7を添加した試料に比較しても、TGが減少し始める温度が150℃以上、DTAでの発熱ピークが5℃程度低下した。
【0056】
以上のことのことから、乾燥大気中で焼結し、室温まで約100℃・秒の速度で急冷した12(Ca0.5Sr0.5O)・7Al23化合物には、活性酸素種が1×1019/cm以上含有されており、活性酸素種の含有量は再焼成後1×1019/cm以上の高濃度に増加されていること、また、該化合物がPMの燃焼温度を低下させる触媒として機能することが示された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、C12A7の結晶構造を示す模式図である。
【図2】図2は、実施例1において、固相反応で得られた12SrO・7Al23のESRスペクトルを測定したグラフである。
【図3】図3は、実施例1において、再焼成で得られた12SrO・7Al23のESRスペクトルを測定したグラフである。
【図4】図4は、得られた12SrO・7Al23と自動車排ガスから得られたパテキュレート物質を混合し、示差熱(DTA)・天秤(TG)測定を行った結果を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 活性酸素種であるO2 -イオンラジカルおよび/またはO-イオンラジカルを1018/cm3以上に包接することを特徴とする12SrO・7Al23化合物。
  2. 式:12(CaxSr1-x)O・7Al23(0<x<1)で表される請求項1記載の12SrO・7Al23化合物と12CaO・7Al23化合物との混晶化合物。
  3. 出発原料として、ストロンチューム(Sr)とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物を用い、焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で固相反応させることを特徴とする請求項1記載の化合物の合成法。
  4. 出発原料として、ストロンチューム(Sr)とカルシウム(Ca)の和とアルミニウム(Al)を原子当量比で12:14に含む混合物[(Sr+Ca)/Al=12:14]を用い、焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で固相反応させることを特徴とする請求項2記載の化合物の合成法。
  5. 出発原料として、請求項3または4記載の混合物を焼成温度500℃以上で、水蒸気圧を10−3気圧以上含む大気中で固相反応させた後、得られた化合物を200℃以上600℃以下で、水蒸気圧を10−3気圧以下しか含まず、酸素分圧0.2気圧以上の雰囲気中で再焼成することを特徴とする請求項または記載の化合物の合成法。
  6. 請求項1または2に記載される化合物を200℃以上600℃以下の温度領域で緩やかに温度を上下させることにより、活性酸素種であるO2 -イオンラジカルおよび/またはO-イオンラジカルを発生させて雰囲気中に取り出すことを特徴とする活性酸素種の生成方法。
  7. 請求項1または2に記載される化合物に電圧を印加することにより、O-イオンビームを発生させることを特徴とするO-イオンビームの作成方法。
  8. 請求項記載の方法によって作成したO-イオンビームを有機化合物に照射して、該有機化合物を酸化させることを特徴とする有機化合物の酸化方法。
  9. 請求項記載の方法によって作成したO-イオンビームを半導体化合物表面または超伝導体薄膜表面に照射して、該表面に酸化膜を形成することを特徴とする酸化膜の形成方法。
  10. 請求項記載の方法によって作成したO-イオンビームを貴金属薄膜の露出した部分に照射して、該部分を酸化することにより生成した貴金属酸化物をエッチング除去することを特徴とする貴金属薄膜のパターン形成方法。
  11. 請求項1または2記載の化合物を用いた自動車エンジン排ガス中に含有される不完全燃焼化合物の酸化触媒。
  12. 請求項1または2記載の化合物を用いた抗菌材。
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