JP4104046B2 - アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法 - Google Patents

アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4104046B2
JP4104046B2 JP2001306069A JP2001306069A JP4104046B2 JP 4104046 B2 JP4104046 B2 JP 4104046B2 JP 2001306069 A JP2001306069 A JP 2001306069A JP 2001306069 A JP2001306069 A JP 2001306069A JP 4104046 B2 JP4104046 B2 JP 4104046B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
drum
agitator
mixing
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001306069A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003103512A (ja
Inventor
祥弘 會澤
孝 宇田川
雄 福島
智庸 新里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pacific Machinery and Engineering Co Ltd
Aizawa Koatsu Concrete KK
Original Assignee
Pacific Machinery and Engineering Co Ltd
Aizawa Koatsu Concrete KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pacific Machinery and Engineering Co Ltd, Aizawa Koatsu Concrete KK filed Critical Pacific Machinery and Engineering Co Ltd
Priority to JP2001306069A priority Critical patent/JP4104046B2/ja
Publication of JP2003103512A publication Critical patent/JP2003103512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4104046B2 publication Critical patent/JP4104046B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャーシーに対して、その軸心が傾斜したドラムを有し、該ドラム内の内壁に沿って螺旋状のブレードが取り付けられているアジテータトラックおよびこのアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートの製造装置すなわちバッチャープラントは、従来周知のように、コンクリート混練用の専用のミキサを備えている。そして、その上方に砂利計量機、砂計量機、セメント計量機等からなる計量装置が配置され、さらにその上方に砂利貯蔵ビン、砂貯蔵ビン、セメント貯蔵ビン等からなる材料貯蔵ビン装置が設けられている。このようなコンクリート混練用のミキサ、計量装置、材料貯蔵ビン装置は、地上所定高さに組み立てられた層状構造物に設けられている。一方、地上に設置されたセメント貯蔵サイロの下方には、セメント貯蔵ビンまで延びている空気輸送管が設けられている。また、同様に地上に設置されている砂貯蔵サイロ、砂利貯蔵サイロ等からなる骨材貯蔵サイロの下方には、略水平に配置されている第1の骨材受入ベルトコンベヤが設けられ、この第1の骨材受入ベルトコンベヤは、傾斜状に配置されている第2の骨材受入ベルトコンベヤを介して振分装置に接続されている。したがって、骨材貯蔵サイロから第1、2の骨材受入ベルトコンベヤで送られる砂利と砂は、この振分装置により砂利貯蔵ビンと砂貯蔵ビンとにそれぞれ振り分けられる。
【0003】
従来のバッチャープラントは、概略上記のように構成されているので、従来周知のようにしてコンクリートを製造し、そしてアジテータトラックに供給することができ、色々な利点を有する。例えば貯蔵ビン装置、計量装置およびコンクリート混練用ミキサは、上下方向に配置されているので、コンクリート原料、製造されたコンクリート等を重力により順次移送することができる利点がある。また、製造されたコンクリートを、出荷のために配車されたアジテータトラックのドラムに短時間に落下供給することもできる。特に、専用のコンクリート混練用ミキサで混練されるので、骨材、セメント、混練水および混和剤をミキサに供給するとき、供給順序、供給方法等にある程度の制約はあるが、格別に拘束されない利点もある。
【0004】
しかしながら、問題点も多い。例えば従来のバッチャープラントは、コンクリート混練用の専用のミキサを備え、このコンクリート混練用ミキサの上方には計量装置、貯蔵ビン装置等が配置されているので、バッチャープラント全体が高くなる欠点がある。高くなると、一般に地上に設けられている骨材貯蔵サイロあるいはセメントサイロから、高所に設けられている貯蔵ビン装置までの搬送距離が長くなるので、バッチャープラントの建設費が高くなると同時にコンクリート原料を搬送する動力費が嵩むようにもなる。さらには、コンクリート混練用の専用のミキサを備えているので、消費電力も大きく、コンクリート混練用ミキサの保守、点検例えば操業後の洗浄という大きな問題もある。また、従来のバッチャープラントも、自動化は進んでいるが、コンクリート混練用ミキサを備えているので、これを監視する専門の操作員が必要で、完全に無人化できないという問題もある。
【0005】
そこで、本出願人は、定置されたコンクリート混練用ミキサを設置せずに、コンクリートを製造することができる、コンクリートの製造方法を特願2000−324974により提案している。このコンクリートの製造方法は、砂利、砂およびセメントからなるコンクリート原料と、混練水と混和剤とを複数回のバッチに分けてコンクリートミキサ車のドラムに投入して該ドラムを高速回転駆動して、前記コンクリートミキサ車において所要のコンクリートを得るとき、先行するバッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を投入して練り混ぜ、最終バッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を投入して練り混ぜ、その後先行する各バッチと最終バッチにおいて減じた所定量の全量を投入して混練し、所要のコンクリートを得るように構成されている。
【0006】
したがって、本出願人により提案されている上記発明によると、従来のように定置されたコンクリート混練用ミキサを必要としないので、またコンクリート原料と混練水と混和剤を複数回に分けてバッチ的に計量してコンクリートミキサ車のドラムに投入するので、コンクリート原料を計量する計量機が小型ですむ。したがって、コンクリート製造装置全体を低く且つ安価に構成することができる。また、先行するバッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を投入して練り混ぜ、最終バッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を、投入して練り混ぜ、その後先行する各バッチと最終バッチにおいて減じた所定量の全量を投入して混練し、所要のコンクリートを得るので、あるいは最終バッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量と、先行する各バッチにおいて減じた所定量の全量とを投入して混練し、所要のコンクリートを得るので、練玉、ブリージング等のない高品質のコンクリートをコンクリートミキサ車において直接製造することができる。さらには、定置されたコンクリート混練用ミキサがないので、保守点検の費用も安く、骨材管理、計量管理、出荷管理等を集中管理できるシステムを具備することにより、別置された集中管理室からの指令により無人運転で、例えばコンクリートミキサ車のドライバーが、コンクリート製造装置の押釦を押して、コンクリート原料をコンクリートミキサ車に投入するだけでコンクリートを製造することもできる効果も得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、本出願人が提案している発明によると、上記のような数々の優れた効果が得られるが、改良の余地も認められる。例えばコンクリートミキサ車すなわちアジテータトラックは、そのドラム内の内壁に沿って螺旋状のブレードが取り付けられているが、このブレードは固定式のコンクリート混練用ミキサにより混練された生コンクリートを消費地まで輸送するとき、輸送中に品質が変化しないように攪拌するためのもので、必ずしもコンクリートの混練用のブレードとしては満足のいくものではない。さらに説明すると、高品質のコンクリートを得るためには、コンクリート原料の対流作用および原料相互間の拡散作用並びに原料と混練ブレード等との間の相対速度差によるすべりや衝突による剪断作用、原料に対する加圧、すりつぶし作用等からなるいわゆる練り、すなわち混練作用および原料相互の相対位置の変換作用からなる混ぜ、すなわち混合作用を必要とするが、アジテータトラックの螺旋状のブレードは上記のような混合および混練作用は必ずしも奏しない。このように、従来の螺旋状のブレードではコンクリートの製造に必要な充分な混合作用と、特に剪断作用に伴う混練作用が充分に得られないので、これを補うために、本出願人が提案している前記発明は、混練水の投入管理が比較的複雑になっている。
【0008】
したがって、本発明は、混合、混練作用が大きく、高品質のコンクリートを直接製造することができるアジテータトラックを提供することを目的としている。また、構造が簡単で既存のアジテータトラックにも容易に適用することができるアジテータトラックを提供することも目的としている。さらには、混練水の投入管理が比較的容易であるにも拘わらず、高品質のコンクリートを直接製造することができるアジテータトラックを提供することも目的としている。また、アジテータトラックによる高品質のコンクリートを製造することができる、コンクリートの製造方法を提供することも目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、螺旋状のブレードを有する従来の、あるいは既存のアジテータトラックにミキシング部材、またはミキシング部材と攪拌棒ユニットの両部材を設けることにより達成される。また、一般にアジテータトラックは、そのドラムの軸心は傾斜しているので、すなわち積込口から奥に向かって傾斜しているので、ドラムに積み込まれるコンクリート原料は比較的早期に奥の方へ移送され、対流混合が不足する傾向にある。そこで、混合、混練を目的とするときは、なるべくドラムの軸心が水平に近づくように傾けてドラムを比較的高速で回転駆動するように構成される。すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、シャーシーに対して、その軸心が傾斜したドラムを有し、該ドラム内の内壁に沿って螺旋状のブレードが取り付けられているアジテータトラックであって、前記ドラムの内周壁、前記螺旋状のブレード間の所要箇所に、半径中心方向に所定高さの複数個のミキシング部材の下端部が固着されるように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアジテータトラックにおいて、前記ミキシング部材が、プレートからなり、その面はドラムの軸心と略平行で、複数個の透孔が開けられている。請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアジテータトラックにおいて、前記ミキシング部材が、所定間隔に配置された複数枚のブレードまたは複数本の棒状部材からなるように構成される。請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載のアジテータトラックにおいて、前記螺旋状のブレードには、その所要箇所には、ドラムの中心方向を向いた複数本の攪拌棒からなる攪拌棒ユニットがさらに設けられている。請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれかの項に記載のアジテータトラックのドラムに砂利、砂およびセメントからなるコンクリート原料と、混練水と混和剤とを投入してコンクリートを得るとき、アジテータトラックのドラムを、その軸心が水平に近づくように傾けて回転駆動してコンクリートを得るように構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜7により本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態によると、アジテータトラックにより直接的にコンクリートが製造されるので、従来のバッチャープラントのような専用のコンクリート混練用ミキサは必要としない。したがって、コンクリート原料供給装置は、図には示されていないが、従来のコンクリート製造装置からコンクリート混練用ミキサを取り払ったように構成されている。すなわち、配車されるアジテータトラックよりも高所に設けられた材料投入シュートを備えている。そして、この材料投入シュートから骨材、砂利、セメント等からなるコンクリート原料と、混練水と混和剤とが、その下方に配車されるアジテータトラックのドラムに直接的に投入されるようになっている。なお、本実施の形態によっても、コンクリート原料と混練水と混和剤は複数回に分けてバッチ的に計量してアジテータトラックのドラムに投入されるので、小型の砂利計量機、砂計量機、セメント計量機、水計量機、混和剤計量機等の計量装置を備えている。また、これらの計量機等を制御する制御装置も備えている。
【0011】
アジテータトラックATは、図1に示されているように、ドラム1を備えている。このドラム1は、その軸心がシャーシーSに対して傾斜して設けられ、図1において左方の上方部分にコンクリート原料および混練水と混和剤の投入ホッパ2が設けられ、その下方が製造されたコンクリートの排出口となっている。また、右方の下方部分において正確には示されていないが、駆動装置3が設けられ、この駆動装置3によりコンクリート製造時には、ドラム1は比較的高速で回転駆動されるようになっている。このように構成されているドラム1の内周壁4に、従来周知の形態をした螺旋状のブレード5が設けられている。そして、本実施の形態によると、このようなドラム1内に、詳しくは後述するようにミキシング部材10、20、30、40および50と攪拌棒ユニット60とが設けられている。このように、螺旋状のブレード5が設けられている従来周知の形態をしたドラム1内に、本実施の形態によると、ミキシング部材10〜50と攪拌棒ユニット60とが設けられるので、既存のアジテータ専用のアジテータトラックも、コンクリートが製造可能なアジテータトラックに容易に改造できることになる。
【0012】
図1に示されている実施の形態によると、所定幅あるいは高さの螺旋状のブレード5はドラム1内に所定のリードで底部から投入口に向かって取り付けられている。そして、第1〜5の実施の形態に係わるミキシング部材10、20、30、40および50は、螺旋状のブレード5とブレード5との間においてドラム1の内周壁に、また攪拌棒ユニット60はブレード5に所定の間隔をおいてそれぞれ設けられている。
【0013】
第1の実施の形態に係わるミキシング部材10は、図2に示されているように、所定高さのプレート本体11と、このプレート本体11を支持している補助プレート12と、一対の補強棒16、16とからなっている。プレート本体11は、理想的には高張力鋼板等の耐摩耗性材料から略方形を呈するように構成されている。そして、その面には複数個例えば4個の長孔14、14、…が開けられている。補助プレート12も方形の板状を呈し、その下端部がドラム1の内周壁4に溶接Y等により、その面がドラム1の軸心方向を向くようにして固着されている。補助プレート12には、複数個のボルト孔15、15、…が開けられ、プレート本体11はこれらのボルト孔14、15…を利用して、補助プレート12に取り付けられている。このように、プレート本体11の面がドラム1の軸心方向を向くようにして取り付けられているので、ドラム1が回転駆動されると、プレート本体11はドラム1と一体的に回転し、コンクリート原料がプレート本体11と補助プレート12の面に当たることになる。そこで、補助プレート12の上方部分あるいはプレート本体11の下方部分は、両端部が螺旋状のブレード5、5に固定されている一対の補強棒16、16により支持されている。
【0014】
攪拌棒ユニット60は、複数本の棒、本実施の形態では2本の第1、2の攪拌棒61、61’からなっている。すなわち、図3の(イ)〜(ハ)に示されているように、複数個のボルト孔62、62、…が開けられている基台63と、この基台63に溶接等により固定されている第1、2の攪拌棒61、61’とからなっている。第1の攪拌棒61は、基台63の面に平行に延びているが、第2の攪拌棒61’は基台63から所定角度に傾斜して延びている。したがって、これらの第1、2の攪拌棒61、61’は、側面的に見れば二股状になっている。このようにユニット化されている攪拌棒ユニット60の基台63が、第1、2の攪拌棒61、61’の先端部がドラム1の中心方向を向くようにして、図1および図3の(ニ)に示されているように、ブレード5にボルトにより取り付けられている。8個取り付けられている配置状態が、図4に示されている。
【0015】
次に、上記アジテータトラックATを使用したコンクリートの製造例を説明する。アジテータトラックATを、例えば囲壁内へ配車する。このとき、望ましくは傾斜していない平坦なグランドに配車する。そうすると、アジテータトラックATのドラムの軸心は傾斜しているので、コンクリート原料の呑み込みが良くなる。次いで、例えばアジテータトラックATのドライバーが制御装置のスタートスイッチ釦を押す。そうすると、制御装置からの制御信号により、砂利計量機、砂計量機およびセメント計量機が適宜駆動されて設定された配合割合の1バッチ目のコンクリート原料が自動的に計量され、そしてアジテータトラックATのドラム1に自動的に投入される。また、混練水は水計量機により、混和剤は混和剤計量機により、それぞれ計量され、投入される。設定バッチ数の投入が終わったら、図7に示されているように、アジテータトラックATの前方をジャッキJによりジャッキアップする。そうすると、シャーシーSが傾きドラム1の傾きは緩和される。ジャッキアップする代わりに、傾斜した配車グランドを予め建設しておき、この傾斜したグランドに配車する。そして、次に説明するように、混合、混練される。なお、1バッチ目のコンクリート原料が計量され投入されたら、混合、混練を開始し、混合、混練している途中に次のバッチのコンクリート原料と混練水と混和剤とを計量、投入し、以下設定バッチ数だけコンクリート原料と混練水および混和剤とを投入し、混合、混練するように実施することもできる。このときは、アジテータトラックATは、初めから傾斜させておくのが望ましい。図7において参照文字Hは、このように設定バッチ数だけ投入されたときの、コンクリート原料と混練水および混和剤の量を示している。なお、混合、混練効果は多少落ちるが、アジテータトラックATを水平状態にして混合、混練するように実施できることは明らかである。
【0016】
ドラム1が比較的高速で回転駆動される。投入されたコンクリート原料と混練水と混和剤とは、螺旋状のブレード5により材料積込口から奥の方へ移送され、また螺旋状のブレード5の切り返し作用により材料積込口の方へ循環される。このようにドラム1内で対流的に移送され混合される。また、ある程度混練もされる。このとき、ドラム1が水平に近づくようにして混合、混練されるので、ドラム1内で対流的移送が促進される。また、本実施の形態によると、ドラム1内には4個のミキシング部材10、10、…が設けられているので、コンクリート原料と水と混和剤は、これらのミキシング部材10、10、…により所定高さまで持ち上げられ、そして落下する。このようにして、コンクリート原料相互間の衝突剪断作用、コンクリート原料とミキシング部材10、10、…との間の相対的な速度差によるすべり剪断作用、コンクリート原料に対する加圧、すりつぶし作用等により混練される。また、本実施の形態によると、ミキシング部材10、10、…のプレート本体11、11、…には複数個の長孔14、14、…が開けられているので、これらの長孔14、14、…を通過するコンクリート原料と、通過しないコンクリート原料との間には局部的に速度差が生じ、練り混ぜ効果が増大する。
【0017】
また、コンクリートの原料であるセメントは、水あるいは砂利、砂等の表面に付着している付着水と接触すると直ちに吸着し、一時的に練玉を生じることがあり、そのまま練玉の状態でコンクリートに残る可能性もある。特に、複数回のバッチに分けて投入すると、先に投入され混練されているコンクリート中の水分とセメントが急速に接触しして多くの練玉が発生しやすい。しかしながら、本実施の形態によると、攪拌棒ユニット60、60、…が設けられているので、ドラム1の回転により第1、2の攪拌棒61、61’の間をコンクリート原料が通過するとき剪断作用を受け、練玉が崩壊される。これにより、練玉のない高品質のコンクリートが得られる。混合および混練が終わったら通常の低速度に戻し、そしてコンクリートの打設現場へ運行する。以下同様にして、コンクリートを得る。
【0018】
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、色々な変形が可能である。例えば、ミキシング部材10および攪拌棒ユニット60が上記実施の形態の数に限定されないことは明らかである。また、ミキシング部材10のみでも実施できるし、これとは逆に攪拌棒ユニット60のみでも実施できる。このように実施しても混練時間を多少長くすることにより、所望の品質のコンクリートを得ることができる。また、混練水と混和剤は、前述した特願2000−324974に記載されているように投入することもできる。すなわち、先行するバッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を投入して練り混ぜ、最終バッチにおいては、コンクリート原料は計量した全量を、混練水と混和剤は前記計量したコンクリート原料に対する配合量から所定量を減じた量を投入して練り混ぜ、その後先行する各バッチと最終バッチにおいて減じた所定量の全量を投入して混練するように実施することもできる。このように実施すると、より練玉の少ない高品質のコンクリートが得られる。したがって、攪拌棒ユニットがなくても実施できることになる。
【0019】
図5により、本発明のミキシング部材20、30の第2、3の実施の形態を説明する。第2の実施の形態によると、図5の(イ)、(ロ)に示されているように、プレート本体21は一方は低くなっている。また、その面には切欠長孔24、24、…が複数個形成されている。そして、切欠長孔24、24、…を下側にして、且つ図5の(ロ)に示されているように低い方が低くなるようにしてドラム1の内周壁4に直接溶接により取り付けられている。また、螺旋状のブレード5、5には、一対の補強棒26、26が溶接により固定され、これらの補強棒26、26によりプレート本体21の上方部分が支持されている。このような、プレート本体21が、図1に示されているようにブレード5、5の間に複数個例えば前述したように4個設けられている。第2の実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様な効果が得られることは明らかであるが、プレート本体21の高さが位置により異なるので、ドラム1が回転駆動されるとき、コンクリート原料がプレート本体21の先端部を越えるときに、位置的に差が生じる。したがって、ミキシング効果が促進される。
【0020】
図5の(ハ)〜(ホ)には、複数枚の矩形状のブレード31、31、…からなる第3のミキシング部材30の実施の形態が示されている。すなわち、第3の実施の形態によると、板状の基板33と複数枚のブレード31、31、…とからなっている。これらの複数枚のブレード31、31、…は、所定の間隔をおいて、その下端部が溶接により基板33に固定されている。なお、これらのブレード31、31、…は、図5の(ハ)に示されているように、基板33に、その面が斜めになるように固定されている。したがって、基板33の長辺33’がドラム1の軸心と平行になるように、該基板33をドラム1の内周壁4に溶接等により取り付けると、ブレード31、31、…の面はドラム1の軸心に対して斜めになり、ドラム1が回転駆動されるとき、コンクリート原料はブレード31、31、…の面により、投入口の方へ送り返されることになる。本実施の形態によると、複数本のブレード31、31、…の間隔が、上記した第1あるいは第2の実施の形態の長孔14、14、…あるいは切欠長孔24、24、…に相当する。なお、これらのブレード31、31、…も、一対の補強棒36、36により補強されている。
【0021】
図6の(イ)、(ロ)に本発明の第4の実施の形態に係わるミキシング部材40が示されている。本ミキシング部材40と、図2に示されている第1の実施の形態に係わるミキシング部材10とを比較すると、第4の実施の形態に係わるミキシング部材40のプレート本体41の長孔44、44、…の下方部分は、補助プレート42で塞がれていない点で相違するのみで、他の点では一致している。すなわち、第4の実施の形態に係わるミキシング部材40は、既設のミキシングプレートがない場合に適用されるもので、プレート本体41と、このプレート本体41を支持している補助プレート42と、一対の補強棒46、46とからなっている。プレート本体41は、望ましくは高張力鋼板等の耐摩耗性材料から略方形を呈するように構成されている。そして、その面には4個の長孔44、44、…が開けられている。補助プレート42も板状を呈し、その下端部がドラム1の内周壁4に溶接等により固着されている。そして、補助プレート42にも複数個のボルト孔45、45、…が開けられ、プレート本体41はこれらのボルト孔44、45…を利用して、その面がドラム1の軸心方向を向くようにして取り付けられている。また、補助プレート42の上方部分あるいはプレート本体41の下方部分は、端部が螺旋状のブレード5、5に固定されている一対の補強棒46、46により支持されている。なお、一対の補強棒46、46は、角度の異なるブレード5、5に略直角に取り付けられているので、その先端部は段違いになってプレート本体41の下部あるいは補助プレート42の上方部分を支持している。本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同じような作用、効果が得られることは明らかである。
【0022】
図6の(ハ)〜(ホ)に、複数本の棒状部材からなる第5のミキシング部材50の実施の形態が示されている。第5の実施の形態によると、複数本の棒状部材51、51、…は所定の間隔をおいて、その下端部が溶接により板状の基板53に固定されている。そして、基板53がドラム1の内周壁4に溶接により固着されている。また、これらの棒状部材51、51、…は、一対の補強棒56、56により補強されている。本実施の形態によると、ミキシング部材50が棒状部材51、51、…からなっているので、混練作用も奏するが、攪拌棒ユニット60と同様な剪断作用により練玉を崩壊させる作用も奏する。なお、上記第2〜5の実施の形態に係わるミキシング部材20〜50と攪拌棒ユニット60とを組み合わせて前述したようにして実施できることは明らかである。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の発明によると、シャーシーに対して、その軸心が傾斜したドラムを有し、該ドラム内の内壁に沿って螺旋状のブレードが取り付けられ、該ドラムの内周壁、前記螺旋状のブレード間の所要箇所には、半径中心方向に所定高さの複数個のミキシング部材の下端部が固着されているので、ドラムに投入されるコンクリート原料と水と混和剤は、ブレードにより混合、混練されると共に、これらのミキシング部材によりコンクリート原料の対流作用および原料相互間の拡散作用並びにコンクリート原料とミキシング部材との間の相対的な速度差によるすべりや衝突による剪断作用、コンクリート原料に対する加圧、すりつぶし作用等により混練される。また、請求項2に記載の発明によると、ミキシング部材がプレートからなり、その面はドラムの軸心と略平行で、複数個の透孔が開けられているので、これらの透孔を通過するコンクリート原料と、通過しないコンクリート原料との間には局部的に速度差が生じ、練り混ぜ効果が増大する。したがって、本発明によると、アジテータトラックにより高品質のコンクリートを直接製造できるという、本発明に特有の効果が得られる。また、ミキシング部材により練り混ぜ効果が増大するので、混練水の投入管理が比較的容易であり、したがって安価にコンクリートを製造することができる。
本発明によると、上記のような数々の効果が得られるアジテータトラックを、ブレード間にミキシング部材を設けるだけで、安価に得ることができ、また既存のアジテータトラックも容易に改造することができる効果も得られる。
このように本発明によると、アジテータトラックにより高品質のコンクリートを直接製造することができるので、従来のように定置されたコンクリート混練用ミキサを必要としない。したがって、間接的な効果として、コンクリート製造装置全体を低く且つ安価に構成することができる効果が得られる。また、コンクリート原料と混練水と混和剤とをバッチ的に計量し、そしてアジテータトラックのドラムにバッチ的に投入するように実施すると、コンクリート原料等の計量機が小型化され、安価になる効果が得られる。
請求項3に記載の発明によると、ミキシング部材が、所定間隔に配置された複数枚のブレードまたは複数本の棒状部材からなるので、上記のような効果に加えて、コンクリートの製造時に生じやすい練玉を崩壊させる効果が得られる。
さらに、請求項に記載の発明によると、螺旋状のブレードには、その所要箇所にはドラムの中心方向を向いた複数本の攪拌棒からなる攪拌棒ユニットがさらに設けられているので、上記のようなすべての効果が得られる。請求項に記載の発明によると、請求項1〜のいずれかの項に記載のアジテータトラックのドラムに砂利、砂およびセメントからなるコンクリート原料と、混練水と混和剤とを投入してコンクリートを得るとき、アジテータトラックのドラムを、その軸心が水平に近づくように傾けて比較的高速で回転駆動するので、螺旋状のブレードの切り返し作用により、コンクリート原料は材料積込口の方へ循環され、ドラム内での対流作用が増大し、混練される。したがって、アジテータトラックにより高品質のコンクリートを製造できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わるアジテータトラックを、そのドラムを一部破断して示す側面図である。
【図2】 第1の実施の形態に係わるミキシング部材の要部を示す図で、その(イ)は正面図、その(ロ)は斜視図である。
【図3】 攪拌棒ユニットを示す図で、その(イ)は平面図、その(ロ)は側面図、その(ハ)は左側面図、その(ニ)は取り付け状態を拡大して示す側面図である。
【図4】 攪拌棒ユニットの取り付け配置状態を示す平面図である。
【図5】 ミキシング部材の第2、3の実施の形態を示す図で、その(イ)は第2の実施の形態に係わるミキシング部材の正面図、その(ロ)は第2の実施の形態のミキシング部材の取り付け状態を示す正面図、その(ハ)は第3の実施の形態に係わるミキシング部材の平面図、その(ニ)は正面図、その(ホ)は取り付け状態を示す正面図である。
【図6】 ミキシング部材の第4、5の実施の形態を示す図で、その(イ)は第4の実施の形態に係わるミキシング部材の分解正面図、その(ロ)は取り付け状態を示す正面図、その(ハ)は第5の実施の形態に係わるミキシング部材の平面図、その(ニ)は正面図、その(ホ)は取り付け状態を示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わるアジテータトラックを使用したコンクリートの製造状態を示すアジテータトラックの側面図である。
【符号の説明】
AT アジテータトラック S シャーシー
1 ドラム 4 内周壁
5 螺旋状のブレード
10 第1の実施の形態に係わるミキシング部材
11 プレート本体 14 長孔
20 第2の実施の形態に係わるミキシング部材
21 プレート本体 24 切欠長孔
30 第3の実施の形態に係わるミキシング部材
31 ブレード
40 第4の実施の形態に係わるミキシング部材
41 プレート本体
50 第5の実施の形態に係わるミキシング部材
51 棒状部材
60 攪拌棒ユニット 61、61’ 第1、2の攪拌棒

Claims (5)

  1. シャーシーに対して、その軸心が傾斜したドラムを有し、該ドラム内の内壁に沿って螺旋状のブレードが取り付けられているアジテータトラックであって、
    前記ドラムの内周壁、前記螺旋状のブレード間の所要箇所に、半径中心方向に所定高さの複数個のミキシング部材の下端部が固着されていることを特徴とするアジテータトラック。
  2. 請求項1に記載のアジテータトラックにおいて、前記ミキシング部材が、プレートからなり、その面はドラムの軸心と略平行で、複数個の透孔が開けられているアジテータトラック。
  3. 請求項1に記載のアジテータトラックにおいて、前記ミキシング部材が、所定間隔に配置された複数枚のブレードまたは複数本の棒状部材からなるアジテータトラック。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載のアジテータトラックにおいて、前記螺旋状のブレードには、その所要箇所には、ドラムの中心方向を向いた複数本の攪拌棒からなる攪拌棒ユニットがさらに設けられているアジテータトラック。
  5. 請求項1〜のいずれかの項に記載のアジテータトラックのドラムに砂利、砂およびセメントからなるコンクリート原料と、混練水と混和剤とを投入してコンクリートを得るとき、
    アジテータトラックのドラムを、その軸心が水平に近づくように傾けて回転駆動してコンクリートを得ることを特徴とするアジテータトラックによるコンクリートの製造方法。
JP2001306069A 2001-10-02 2001-10-02 アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法 Expired - Fee Related JP4104046B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001306069A JP4104046B2 (ja) 2001-10-02 2001-10-02 アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001306069A JP4104046B2 (ja) 2001-10-02 2001-10-02 アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003103512A JP2003103512A (ja) 2003-04-09
JP4104046B2 true JP4104046B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=19125763

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001306069A Expired - Fee Related JP4104046B2 (ja) 2001-10-02 2001-10-02 アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4104046B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4758545B2 (ja) * 2000-11-21 2011-08-31 カヤバ工業株式会社 ミキサードラムの内部構造
CN102501318A (zh) * 2011-11-03 2012-06-20 山东瑞天工程器材有限公司 混凝土搅拌运输车的搅拌系统
CN102825147B (zh) * 2012-08-24 2014-09-10 梁山县杨嘉挂车制造有限公司 混凝土搅拌运输车叶片、叶片的冲压模以及该冲压模的制造方法
CN103395123B (zh) * 2013-08-05 2016-03-30 陈建凡 一种高效混凝土搅拌器
KR102120137B1 (ko) * 2018-04-24 2020-06-09 주식회사 삼부 믹서드럼용 교반 스크래퍼
CN114147858A (zh) * 2021-10-27 2022-03-08 常州市南挂车辆部件有限公司 一种搅拌车进出料装置及使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003103512A (ja) 2003-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6186654B1 (en) Portable and modular batching and mixing plant for concrete and the like
US10286573B2 (en) Mixing plant and related production methods
US3905586A (en) Mini-plant for batching and mixing materials
JP4104046B2 (ja) アジテータトラックおよびアジテータトラックを使用したコンクリートの製造方法
US6450679B1 (en) Large volume twin shaft compulsory mixer
JPH0370608B2 (ja)
EP2155456B1 (en) Mobile mixing apparatus
WO2006033247A1 (ja) コンクリートミキサー
JP4077234B2 (ja) コンクリートの製造方法及びコンクリートの製造装置
JPH0443014B2 (ja)
JP6276935B2 (ja) ミキサ車
JP2001232167A (ja) 粉粒体の攪拌混合装置
US5433521A (en) Batcher plant for producing ready-mixed concrete
JP4480819B2 (ja) コンクリートの製造方法およびコンクリートの製造装置
US4973167A (en) Continuous concrete mixing apparatus
KR200345507Y1 (ko) 이동식 배치 플랜트
JP6550430B2 (ja) コンクリートの現場練り製造ユニット
CN217169135U (zh) 一种振动搅拌站
JP4070318B2 (ja) 生コンクリート製造プラント
JP2793995B2 (ja) 原料配合システム
JP6014373B2 (ja) 生コンクリートの製造方法
CN213471659U (zh) 一种混凝土定量混合机构
CN215038957U (zh) 一种可快速称重的预拌混凝土生产用称重设备
JP7381074B2 (ja) 軌道工事向けの現場練り製造ユニット、およびこの現場練り製造ユニットを用いた軌道工事方法
KR200213771Y1 (ko) 아스콘 설비의 첨가제 공급장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080321

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080321

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110404

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees