JP4103979B2 - 指針の照明構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば車両等の指針を用いた計器装置に用いられる指針の照明構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、指針の照明構造は、例えば、特開平7−239252号公報に示されているように、指針の基部下方に、複数の指針照明用光源を指針軸を中心とした同心円上に配置し、指針を照明していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記指針の照明構造においては、充分な指針の輝度を得るため、または指針の回転に伴う指針の照明ムラを防止するために、指針照明用光源を多数必要としていた。このため、このような指針の照明構造は高価であり、安価な指針の照明構造を提供することができなかった。
【0004】
そこで、本発明は前記従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、指針照明用光源の削減による安価な指針の照明構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、光が透過する指示部と受光部を有する基部とを備えた指針と、この指針を照明するために前記受光部の下方に複数設けられた指針照明用光源と、前記受光部と前記指針照明用光源との間に設けられる円柱状の導光体と、を備え、前記導光体は、前記指針照明用光源側に前記指針照明用光源からの光を集光し前記指針照明用光源に対して断面形状が凸状に形成される光受光部を前記指針照明用光源一つに対して複数備え、前記指針側に指針に光を供給する光射出部を備えるものである。
【0006】
また、前記導光体は、前記指針側に前記指針照明用光源からの光を集光する凸状の光射出部を前記指針照明用光源一つに対して複数備えるものである。
【0007】
また、光が透過する指示部を備えた指針と、この指針を照明するために複数設けられた指針照明用光源と、指針と指針照明用光源との間に設けられた導光体とを備え、この導光体の指針側に、指針照明用光源からの光を集光させる光射出部を前記指針照明用光源1つに対して複数設けたものである。
【0008】
また、前記光射出部を凸状に形成したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の指針の照明構造は、光が透過する指示部2と受光部6を有する基部3とを備えた指針1と、この指針1を照明するために受光部6の下方に複数設けられた発光ダイオードと、受光部6と発光ダイオード13との間に設けられる円柱状の導光体11と、を備え、この円柱状導光体の発光ダイオード13側に発光ダイオード13からの光を集光し発光ダイオード13に対して断面形状が凸状に形成される光受光部19を発光ダイオード13一つに対して複数設け、指針1側に指針1に光を供給する光射出部を設けたものである。このように構成したことにより、少ない発光ダイオード13で充分な指針1の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う指針1の照明ムラのない指針1の照明を行うことができる。また、導光体11内での光の拡散を抑えて指針1に光を供給することができる。
【0012】
このように構成したことにより、発光ダイオード13からの光を凸状の光受光部19で効率よく集光でき、少ない発光ダイオード13で充分な指針1の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う指針1の照明ムラのない指針1の照明を行うことができる。
【0013】
また、光が透過する指示部2を備えた指針1と、この指針1を照明するために複数設けられた指針照明用光源である発光ダイオード13と、指針1と発光ダイオード13との間に設けられた導光体11とを備え、この導光体11の指針1側に、発光ダイオード13からの光を集光させる光射出部20を1つの発光ダイオード13に対して複数設けたものである。このように構成したことにより、1つの発光ダイオード13に対して複数の集光点を形成することができ、少ない発光ダイオード13で充分な指針1の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う指針1の照明ムラのない指針1の照明を行うことができる。また、指針1に近接した光射出部20で集光するために、光の拡散を抑えて指針1に光を供給することができる。
【0014】
また、光射出部20を凸状に形成したものである。このように構成したことにより、発光ダイオード13からの光を凸状の光射出部20で効率よく集光でき、少ない発光ダイオード13で充分な指針1の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う指針1の照明ムラのない指針1の照明を行うことができる。
【0017】
【実施例】
本発明の第1実施例を図1から図4を用いて説明する。1は指針であり、光が透過する合成樹脂からなる指示部2と基部3とを備えている。基部3は遮光性の黒色の合成樹脂からなる指針キャップ4と指針座5にて被われている。なお、指示部2の上面2aは指針キャップ4から露出している。指針座5には4つの開口5aが設けられており、この開口5aには基部3に形成された4つの受光部6が嵌っている。この受光部6から指示部2を照明する光を受けて、指示部2内を光が透過して照明される。なお、指針座5には後述する指針軸が固定されるボス部7を備えている。
【0018】
指針1の下方(図1中下側)には、合成樹脂からなる文字板8が設けられている。その前面には、指示部2が指示する目盛や文字などの図示しない指標部が形成されている。この文字板8の下方には、遮光性の白色の合成樹脂からなる中ケース9が設けられている。この中ケース9には円筒部10が形成されている。この円筒部10の上端側は、文字板8の開口8aに嵌め込まれている。
【0019】
中ケース9の円筒部10には、円柱状の無色透明な合成樹脂からなる導光体11が設けられている。この導光体11は後述する指針軸18が貫通する貫通孔12を備えており、この貫通孔12の上側は指針座5のボス部7を収納する円筒状のくぼみ12aを備えている。
【0020】
導光体12の下方には指針照明用光源として発光ダイオード13が設けられている。この発光ダイオード13はガラスエポキシ樹脂からなる硬質の第1の回路基板14に図示しない半田で実装されている。第1の回路基板14には後述する指針軸18が貫通する孔15が設けられており、発光ダイオード13は孔15の周囲に本実施例では4つ90度間隔で設けられている。
【0021】
第1の回路基板14の下方には、ステッピングモータなどの計器駆動本体16が設けられており、この計器駆動本体16はガラスエポキシ樹脂からなる硬質の第2の回路基板17に固定されている。計器駆動本体16から指針軸18が突出しており、指針軸18の先端に指針1のボス部7が固定されている。
【0022】
導光体11は指針1と発光ダイオード13との間に設けられており、発光ダイオード13から発せられた光を指針1の受光部6に導くものである。発光ダイオード13からの光をロスすることなく指針1に導くために、指針1の受光部6の下方に導光体11と発光ダイオード13が設けられている。なお、13aは発光ダイオード13のリード線であり、第1の回路基板14と発光ダイオード13とを電気的に接続するものである。また、指針照明用光源に発光ダイオード13を用いたことにより、指針照明用光源を小さくすることができ、ひいてはコンパクトな指針1の照明構造を提供することができる。
【0023】
本実施例では、導光体11の発光ダイオード13側(図1中導光体11の下側)に、1つの発光ダイオード13に対して断面形状が凸状の光受光部19を2つ備えている(図3参照)。1つの発光ダイオード13に対して2つの光受光部19を形成したことにより、図3中の光Rで示すように導光体2の指針1側に1つの発光ダイオード13に対して、2つの集光した部分を形成することができるので、少ない発光ダイオード13で、充分な指針1の照明の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う照明ムラを抑えることができる。また、凸状の光受光部19を形成したことにより、発光ダイオード13からの発せられた光が、凸状の光受光部19により集光され、導光体11内で光が拡散することなく指針1に光を供給することができる。なお、本実施例では、1つの発光ダイオード13に対して2つの光受光部19を形成してあるが、本実施例に限定されるものではなく、適宜の数形成して良い。
【0024】
次に本発明の第2実施例を図5を用いて説明する。なお、前記第1実施例と同一及び相当個所には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0025】
本実施例では、導光体11の指針1側(図5中導光体11の上側)に、1つの発光ダイオード13に対して断面形状が凸状の光射出部20を2つ備えている。1つの発光ダイオード13に対して2つの光射出部20を形成したことにより、図5中の光Rで示すように導光体2の指針1側に1つの発光ダイオード13に対して、2つの集光した部分を形成することができるので、少ない発光ダイオード13で、充分な指針1の照明の輝度を得ることができるとともに、指針1の回転に伴う照明ムラを抑えることができる。また、指針1に近接した光射出部20で集光されるので、指針1と導光体11間での光の拡散を抑えて指針1に光を供給することができる。また、凸状の光射出部20を形成したことにより、発光ダイオード13からの発せられた光が、凸状の光射出部20で効率よく集光でき、充分な指針1の輝度を得ることができる。なお、本実施例では、1つの発光ダイオード13に対して2つの光射出部20を形成してあるが、本実施例に限定されるものではなく、適宜の数形成して良い。
【0026】
また、前記各実施例に記載のように、導光体11の片側のみの構成に限定されるものではなく、図6の第3実施例に示すように、導光体11に光受光部19と光射出部20をともに形成した構成としても良い。このように構成することにより、前記第1実施例と第2実施例の効果を得ることができる。
【0027】
次に、本発明の第4実施例を図7を用いて説明する。なお、前記各実施例と同一及び相当個所には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0028】
本実施例では、前記各実施例の発光ダイオード13に換えて、チップ型の発光ダイオード21で指針1を照明するものである。チップ型の発光ダイオード21を用いることにより、前記各実施例の発光ダイオード13に比べて、よりコンパクトになるとともに、第1の回路基板14に発光ダイオード21をリフローにより実装することができるので、半田槽を使用しなくとも良く環境問題に対しても対策を施した指針1の照明構造を提供することができる。また、前記各実施例のように第1の回路基板14の裏面にリード線13aなどの突出物を無くすことができ、第1の回路基板14と計器駆動本体16とをより近接して配置することができ、コンパクトな指針1の照明構造を提供することができる。また、チップ型の発光ダイオード21を用いることにより、第1の回路基板14のチップ型の発光ダイオード21を設けた裏面に計器駆動本体16を固定することができ、第1の回路基板14と計器駆動本体16とを電気的に接続することにより、本実施例の第2の回路基板17を廃止した構造を採用することもできる。このように構成することにより、部品点数を削減し、コストの削減を図ることができる。また、コンパクトな指針の照明構造を提供することができる。
【0029】
次に本発明の第5実施例を図8を用いて説明する。なお、前記各実施例と同一及び相当個所には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0030】
本実施例の文字板22は、光透過性の合成樹脂からなる板状体の表面に、図示しない指標部を除いて遮光性の黒色の塗料で被われている。前記指標部は背後に設けられたチップ型の発光ダイオード23により、導光板24を介して透過照明される。チップ型の発光ダイオード23は第1の回路基板14にリフローにより半田付けされている。本実施例では、この導光板24と導光体11とを一体に形成したものである。このように構成することにより、文字板22の照明用の導光板24と指針1照明用の導光体11とを一体に形成することができ、部品点数を削減することができ、安価な指針の照明構造を提供することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上、本発明により、初期の目的を達成することができ、指針照明用光源の削減により安価な指針の照明構造を提供することができる。また、安価でありながら、指針の回動に伴う照明の照明ムラを防止し均一な照明を行うことができる指針の照明構造を提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の断面図である。
【図2】同実施例の導光体の下面図である。
【図3】同実施例の導光体の断面図である。
【図4】同実施例の指針の下面図である。
【図5】本発明の第2実施例の導光体の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例の導光体の断面図である。
【図7】本発明の第4実施例の断面図である。
【図8】本発明の第5実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 指針
2 指示部
11 導光体
13 発光ダイオード
19 光受光部
20 光射出部
21 チップ型の発光ダイオード
Claims (4)
- 光が透過する指示部と受光部を有する基部とを備えた指針と、
この指針を照明するために前記受光部の下方に複数設けられた指針照明用光源と、
前記受光部と前記指針照明用光源との間に設けられる円柱状の導光体と、
を備え、
前記導光体は、前記指針照明用光源側に前記指針照明用光源からの光を集光し前記指針照明用光源に対して断面形状が凸状に形成される光受光部を前記指針照明用光源一つに対して複数備え、前記指針側に指針に光を供給する光射出部を備えることを特徴とする指針の照明構造。 - 前記光射出部は、凸状に形成され前記指針照明用光源一つに対して複数設けられることを特徴とする請求項1に記載の指針の照明構造。
- 光が透過する指示部を備えた指針と、
この指針を照明するために複数設けられた指針照明用光源と、
指針と指針照明用光源との間に設けられた導光体と、
を備え、
この導光体の指針側に、指針照明用光源からの光を集光させる光射出部を前記指針照明用光源1つに対して複数設けたことを特徴とする指針の照明構造。 - 前記光射出部を凸状に形成したことを特徴とする請求項3記載の指針の照明構造。
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