JP4101422B2 - 液体金属冷却型原子炉および液体金属冷却型原子力プラント - Google Patents

液体金属冷却型原子炉および液体金属冷却型原子力プラント Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体金属冷却型原子炉および同原子炉を用いた液体金属冷却型原子力プラントに係り、特に液体金属の外部への逸散を少なくして小型化の推進が図れる液体金属型原子炉および液体金属型原子力プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型の液体金属冷却型原子炉、すなわち小型高速炉は一般に、核燃料からなる炉心と、この炉心の外周を取り囲む炉心バレルと、この炉心バレルの外周を取り囲む全体として環状の反射体と、この反射体の外周を取り囲み、原子炉の半径方向に配設された支持部材によって炉心バレルを支持するとともに1次冷却材の冷却材流路の内壁を構成する隔壁と、この隔壁の外周を取り囲み、冷却材流路中に配設された中性子遮蔽体と、この中性子遮蔽体の外周を取り囲み、冷却材流路の外壁を構成する原子炉容器と、この原子炉容器の外周を取り囲むガードベッセルとを有する構成とされている。
【0003】
このような従来の液体金属冷却型原子炉は、原子炉容器の内部に反射体と中性子遮蔽体を収容し、これらが発生する熱が原子炉の出力として利用されるように冷却材流路を構成し、かつ電磁ポンプと中間熱交換器とを燃料交換作業の障害とならないように環状に形成し、電磁ポンプを中間熱交換器の下流に配置構成し、原子炉容器外部に発散される熱量と中性子照射量とを小さくして、液体金属冷却型原子炉の効率を改善するとともに、液体金属冷却型原子炉とこれを収容する遮蔽構造物とその冷却設備とを簡単にしていた。
【0004】
図18は従来の液体金属冷却型原子炉の構造を例示する全体断面図である。この図18に示した従来の液体金属冷却型原子炉51は、核燃料の集合体からなる炉心52を有し、この炉心52は全体としてほぼ円柱状に形成されている。炉心52はこれを保護する炉心バレル53によって外周を取り囲まれている。炉心バレル53の外側には全体として炉心バレル53を取り囲む円環状の反射体54が配設されている。反射体54の外側には、この反射体54の外周を取り囲み、1次冷却材の冷却材流路55の内壁を構成する隔壁56が設けられている。隔壁56の外側には間隔をあけて冷却材流路55の外壁を構成する原子炉容器57が配設されている。冷却材流路55中には中性子遮蔽体58が炉心52を取り囲むように配設されている。原子炉容器57のさらに外側には原子炉容器57を保護するガードベッセル59が設けられている。
【0005】
反射体54は上部プラグ60を貫通する複数の駆動軸61によって吊り下げられ、反射体駆動装置62によって上下に移動可能に支持されている。隔壁56は炉心52を載置するベースプレート63から上方に延設され、原子炉容器57との間に円環状の冷却材流路55を形成し、この冷却材流路55の下方には上述したように中性子遮蔽体58が配置されている。中性子遮蔽体58の上方の冷却材流路55中には円環状の電磁ポンプ64が配設され、この電磁ポンプ64のさらに上方には中間熱交換器65が配設されている。中間熱交換器65のさらに上方には崩壊熱除去コイル66が配設されている。中間熱交換器65と電磁ポンプ64とは一体に形成され、原子炉の上部の構造体と一体連続的に構成されている。中間熱交換器65のチューブ側とシェル側とは、それぞれ1次冷却材と2次冷却材が流通するように構成されている。中間熱交換器65と電磁ポンプ64の下端部と隔壁56の上端部との間には、熱による液体金属冷却型原子炉51の伸縮を吸収し、冷却材流路55を画するシールベロー67が設けられている。
【0006】
このような液体金属冷却型原子炉51は、炉心52にプルトニウム等を含む核燃料を使用し、運転に際しては炉心52のプルトニウム等を分裂させて熱出力を行うとともに、余剰の高速中性子を劣化ウランに吸収させ、燃やす量に匹敵するプルトニウムを生成する。反射体54は炉心52から照射される中性子を反射し、炉心52の核燃料の燃焼・増殖を促進する。核燃料の燃焼に伴って、反射体54は核燃料の臨界を維持しながら徐々に移動させられ、このことにより、徐々に炉心52の新しい燃料部分が燃焼され、長期間燃焼を維持することができる。
【0007】
運転に際しては、原子炉容器57内に1次冷却材の液体ナトリウムが満たされ、この1次冷却材によって炉心52を冷却しつつ核分裂による熱を外部に取り出す。1次冷却材は図中の実線の矢印に示すように、電磁ポンプ64によって下方に駆動され、中性子遮蔽体58の内部を流下して原子炉容器57の底部に流入する。1次冷却材は炉心52内を流過しながら上昇し、原子炉容器57の上部で中間熱交換器65の管側に流入する。1次冷却材は中間熱交換器65で2次冷却材と熱交換を行った後に流出し、再び電磁ポンプ64によって下方に駆動される。2次冷却材は外部から入口ノズル68を経て中間熱交換器65の胴側に流入し、中間熱交換器65で1次冷却材によって加熱された後に、出口ノズル69から外部に流出してその熱を動力等に変換する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の液体金属冷却型原子炉においては、原子炉容器内部に中間熱交換器を配し、この中間熱交換器で1次冷却材と熱交換された2次冷却材を、原子炉容器の外部に配置した蒸気発生器に循環させて蒸気を発生させるようになっている。すなわち、蒸気を発生させるための蒸気発生器と、2次冷却材を循環するための電磁ポンプや配管設備を必要とする構成になっている。
【0009】
また、冷却材にはナトリウムという活性な液体金属を使用している。このため、原子炉容器とその周りの液体金属の利用設備とが複雑な形態をならざるを得ず、畢竟活性な液体金属の漏洩や火災等への対策に供すべき補助設備が要求されるという問題があった。
【0010】
また、従来の液体金属冷却型原子炉では冷却材としてナトリウムという放射化しやすい液体金属を使用して蒸気を発生させるため、蒸気発生器の伝熱管における水漏洩時にはナトリウムと水との反応事故が避け難く、反応生成物の環境への直接的放出を防ぐため、2次冷却系設備を必要としていた。そのうえ、反応生成物の収納設備が必要となり、原子炉装置全体が大型化し、コストの増大化をもたらすという問題もあった。
【0011】
さらに、電磁ポンプは液体金属中に設置するものの大型の導電コイル等の耐熱特性から、中間熱交換器の後流側(図18の下方)に直列的に、同一径として配設されている。一方、中間熱交換器の上下に配設される管板は熱応力を受けやすい構造を有しており、直径の増大が熱応力の拡大につながるため、大径化を防止することに配慮されている。このように、従来の液体金属冷却型原子炉においては、中間熱交換器と電磁ポンプとが上下に直列に配設され、高さ方向に長大化していた。
【0012】
本発明の目的は、冷却材である液体金属の収容空間を原子炉容器の内部に限定し、これにより外部への冷却材の逸散の可能性を極力回避できるようにして、冷却設備を含めた全体構成の簡単化および小型化が図れる液体金属冷却型原子炉および同原子炉を用いた液体金属冷却型原子力プラントを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、核燃料からなる炉心と、この炉心の外周を取り囲む炉心バレルと、この炉心バレルの外周を取り囲む全体として環状をなす反射体と、この反射体の外周を取り囲み、その内側に1次冷却材の冷却材流路を形成する内側隔壁と、前記冷却材流炉の外周を取り囲む外側隔壁と、前記冷却材流路中に配設され、前記炉心の外周を取り囲む中性子遮蔽体と、この中性子遮蔽体の上方の前記冷却材流路中に配設された環状の電磁ポンプと、この電磁ポンプの外周を取り囲んで大径に形成されるとともに前記電磁ポンプの上方側に配設され、前記1次冷却材との熱交換により前記原子炉容器内で蒸気を発生させる環状の蒸気発生器と、前記外側隔壁の外周を取り囲み前記全ての構造物を内包する原子炉容器と、この原子炉容器の外周を取り囲むガードベッセルとを備え、前記炉心から上昇した1次冷却材は前記蒸気発生器にその上部から導入されて内部を流下し、熱交換後にその下端部から排出された後、さらに前記蒸気発生器の内周部と前記電磁ポンプの外周部との隙間を上昇して前記電磁ポンプの上端部から吸込まれて前記炉心に流下する構成としたことを特徴とする液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0014】
本発明の原子炉においては、反射体が炉心外周に近接し、1次冷却材の内部に浸漬されている。また、中性子遮蔽体は、原子炉容器の内側、かつ冷却材流路中に配置されている。また、電磁ポンプは中性子遮蔽体の上方に配置され、さらに蒸気発生器がその上方外側部に配置され、炉心で発生する熱が原子炉容器の出口から蒸気の形態で直接的出力として取出される。このことにより、原子炉の熱効率を高くすることができるとともに、原子炉容器が唯一の冷却材境界であるため、外周を取り囲むガードベッセルの機能を合わせ、液体金属の漏洩や逸散を回避することが容易である。また、液体金属を収容する原子炉容器とそれに付随する冷却設備を小型・簡素化することができる。
【0015】
請求項2の発明では、蒸気発生器および電磁ポンプは原子炉内の上部構造体と一体的に構成され、内側隔壁の炉心側端部と、前記電磁ポンプの下端部との間には、前記冷却材流路を画するシール構造が配設されていることを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0016】
請求項3の発明では、外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を前記原子炉容器の上部空間に開放し、かつ前記環状隙間は、前記原子炉容器の下部にて炉心を載置するベースプレートの支持構造部分に形成したバイパス流路を介して前記炉心の下部に連通させたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0017】
請求項4の発明では、蒸気発生器は、原子炉容器の内側に配置された蒸気発生器内胴と、この蒸気発生器内胴の外周側に同心的に配置された蒸気発生器外胴と、これらの胴の間に配置され熱交換部分と伝熱管の下降部分とを隔する蒸気発生器中間胴とを備え、前記蒸気発生器中間胴の上端は、通常運転時における前記原子炉容器の液面より上方に突出し、前記蒸気発生器外胴は通常運転時における前記原子炉容器の液面より高い位置に蒸気発生器外胴開口部を有することを特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0018】
請求項5の発明では、外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を前記原子炉容器の上部空間に開放し、かつ前記環状隙間は、前記原子炉容器の下部にて炉心を載置するベースプレートの支持構造部分によって前記炉心の下方と遮蔽する一方、前記蒸気発生器の出口底部近傍で前記外側隔壁に設けた複数の外側隔壁開口部を介して冷却材流路に連通させたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0019】
請求項6の発明では、外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を蒸気発生器の出口部近傍において開放したことを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0020】
請求項7の発明では、蒸気発生器の伝熱管は一重または二重管構造をなし、その伝熱管が熱交換部分においてヘリカル形状を呈することを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0021】
請求項8の発明では、蒸気発生器の二重構造をなす伝熱管の内外管の空隙にヘリウムを封入するとともに、前記内外管の漏洩を検出するヘリウム圧力計、湿分濃度監視計等の連続的漏洩監視装置を配設したことを特徴とする請求項7記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0022】
請求項9の発明では、蒸気発生器内胴は、原子炉容器の液面より高い位置に前記原子炉容器のカバーガス空間への開口部を有することを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0023】
請求項10の発明では、蒸気発生器の1次冷却材出口部における蒸気発生器内胴の下端は、蒸気発生器外胴および蒸気発生器中間胴の下端より低い位置に形成したことを特徴とする請求項3から9までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0024】
請求項11の発明では、蒸気発生器の胴側の圧力上昇による流量変化を電磁ポンプの電流変化で検知する手段と、その検知信号により前記電磁ポンプを停止させる運転制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0025】
請求項12の発明では、1次冷却材は重金属による液体金属よりなるものとしたことを特徴とする請求項1から11までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を提供する。
【0026】
請求項13の発明では、請求項1から12までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を使用した原子力プラントであって、蒸気発生器の伝熱管を複数の伝熱管群に分離するとともに、その各伝熱管群を給水分岐管及び蒸気分岐管とそれぞれ対応接続させ、かつ前記給水分岐管および前記蒸気分岐管は、独立に原子炉格納施設を貫通してその原子炉格納施設の外で給水配管及び主蒸気配管と合流接続させ、前記蒸気分岐管を分岐する主蒸気バイパス管には気水分離器を配設し、前記気水分離器には蒸気補助設備配管を介して空冷復水器を配設し、前記気水分離器の底部は補助給水ポンプを有する補助給水配管を介して前記給水分岐管に接続してなることを特徴とする液体金属冷却型原子力プラントを提供する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図1〜図17を参照して説明する。
【0028】
第1実施形態(図1〜図8)
本実施形態の液体金属冷却型原子炉は概略的に、原子炉容器の内部に反射体と中性子遮蔽体とを収容し、これらが発生する熱が原子炉の出力として利用されるように冷却材流路を構成し、かつ電磁ポンプと蒸気発生器とを環状に形成するとともに、電磁ポンプを蒸気発生器の下流に内包して配置できる構成とし、外部に発散される熱量を小さくして熱効率を改善し、液体金属を収容する原子炉容器にその冷却設備を収納し、原子炉容器全体を小型にするとともに漏洩の可能性を極力排除するものである。
【0029】
図1は液体金属冷却型原子炉の全体構成を示している。この液体金属冷却型原子炉1は核燃料の集合体からなる炉心2を有し、炉心2は全体としてほぼ円柱状に形成されている。炉心2はこれを保護する炉心バレル3によって外周を取り囲まれている。炉心バレル3の外側には全体として炉心バレル3を取り囲む円環状の反射体4が配設されている。反射体4の外側には反射体4の外周を取り囲み、1次冷却材である液体金属の冷却材流路5の内壁を構成する内側隔壁6が設けられている。内側隔壁6の外側には間隔をあけて冷却材流路5の外壁を構成する外側隔壁7が配設されている。冷却材流路5中には中性子遮蔽体8が炉心2を取り囲むように配設されている。外側隔壁7を内包してその外側には原子炉容器9が配され、さらに外側には原子炉容器9を保護するガードベッセル10が設けられている。
【0030】
反射体4は上部プラグ11を貫通する図示しない複数の駆動軸によって吊り下げられ、図示しない反射体駆動装置によって上下に移動可能に支持されている。内側隔壁6は炉心2を載置するベースプレート12から上方に延設され、外側隔壁7との間に円環状の冷却材流路5を形成し、この冷却材流路5の下方には中性子遮蔽体8が配置されている。中性子遮蔽体8の上方の冷却材流路5中には円環状の電磁ポンプ13が配設され、電磁ポンプ13のさらに上方側部には円環状の蒸気発生器14が配設されている。
【0031】
蒸気発生器14の胴側と管側とはそれぞれ1次冷却材である液体金属と2次冷却材である水が流過し、伝熱管16の壁を介して熱交換するようになっている。蒸気発生器14と電磁ポンプ13とは、蒸気発生器14の内周部と電磁ポンプ13の外周部との隙間にて冷却材流路5の一部を形成し、蒸気発生器14の下端部から排出される1次冷却材が当該流路を介して電磁ポンプ13上端部から吸込まれるようになっている。
【0032】
図2は図1のA−A断面図(横断面図)である。この図2に示すように、炉心2は横断面において全体として円形に形成され、その外側には炉心バレル3が設けられている。炉心バレル3の外側には複数の割筒状の要素からなる反射体4がそれらの反射体分割端面20を接合した状態で、全体として円環状に配置されており、この反射体4の外側には内側隔壁6が設けられている。なお、反射体分割端面20は反射体4の縦方向全長に及んでいる。反射体4は例えば6つに分割され、互いに干渉せずに上下移動可能なように図示しない駆動軸によって吊り下げられている。図2においては、多数の円柱21を互いに隙間をあけ全体として円環状に並べた中性子遮蔽体8が、内側隔壁6の周囲に配列した構成が示されている。本実施形態では、図示しない6本の駆動軸が原子炉容器9の中心から等しい距離に配設されている。
【0033】
炉の上部における該駆動軸の外側には、図1に示すように、内側隔壁6を介して電磁ポンプ13が配されている。この電磁ポンプ13のさらに外側には、電磁ポンプ外胴22および1次冷却材流路5を介して蒸気発生器14が配設されている。蒸気発生器の内胴23と蒸気発生器の外胴24との間には、伝熱管16が配設されている。
【0034】
次に本実施形態の全体的な作用について説明する。この液体金属冷却型原子炉1においては、炉心2にプルトニウム等を含む核燃料を使用し、炉心2のプルトニウム等を分裂させて熱を出すとともに、余剰の高速中性子を劣化ウランに吸収させ、燃やす量と相応するプルトニウムを生成する。反射体4は炉心2から照射される中性子を反射し、炉心2の核燃料の燃焼・増殖を促進する。核燃料の燃焼に伴って、反射体4は核燃料の臨界を維持しながら徐々に移動する。これにより、炉心2の新しい燃料部分が徐々に燃焼し、長期間の原子炉運転を持続する。
【0035】
運転に際し、原子炉容器9内に1次冷却材の液体金属が満たされ、この1次冷却材によって炉心2を冷却しつつ、核分裂による熱を外部に取り出す。図1の実線矢印aは1次冷却材の流れ方向を示しており、これら実線の矢印に示すように、1次冷却材は電磁ポンプ13によって下方に駆動され、中性子遮蔽体8の内部を流下して原子炉容器9の底部に至る。これにより、1次冷却材は中性子遮蔽体8の内部を流過し、中性子遮蔽体8を効率よく冷却することができる。次に1次冷却材は炉心2内を流過しながら上昇し、炉心2で加熱された後、原子炉容器9上部で蒸気発生器14の胴側に流入する。
【0036】
さらに、1次冷却材は蒸気発生器14で2次冷却材である水と熱交換を行った後に蒸気発生器14の下端部から排出される。この1次冷却材は、蒸気発生器14下部の冷却材流路5を経た後、蒸気発生器14の内周部と電磁ポンプ13の外周部との隙間として形成される冷却材流路5の延長上を上昇し、電磁ポンプ13の上部に形成される1次冷却材の流路を介して電磁ポンプ13の上端部から吸込まれ、再び電磁ポンプ13によって下方に駆動される。
【0037】
2次冷却材である水は、外部から入口ノズル18を経て蒸気発生器14のチューブ側に流入し、蒸気発生器14で1次冷却材によって加熱された後に、出口ノズル19から外部に蒸気として流出してその熱動力を電力等に変換する。
【0038】
本実施形態における原子炉停止後の崩壊熱は蒸気発生器を介してタービンバイパス系経由で復水器、並びに原子炉の自然放熱等により除熱される。
【0039】
以上のように、本実施形態における液体金属冷却型原子炉によれば、原子炉容器9の内部に全ての液体金属による冷却機器を内包する構成であることから、外部に発散される熱量を小さくして、熱効率を改善することができるとともに、原子炉容器9全体を小型にすることが可能となり、これにより液体金属漏洩の可能性を極力排除することができる。
【0040】
次に、本実施の形態による液体金属冷却型原子炉の詳細について説明する。図1に示すように、蒸気発生器14と電磁ポンプ13とは、原子炉の上部構造体15と一体連続的に構成されている。原子炉の上部構造体15は、蒸気発生器14と電磁ポンプ13とを一体に吊り下げるものであり、蒸気発生器14の外胴24はその外側シュラウドを形成している。内側隔壁6の炉心上端部と電磁ポンプ13下端部との間には、熱による液体金属冷却型原子炉1の伸縮を吸収し、冷却材流路5を画するピストンリング等からなるシール構造17が設けられている。
【0041】
また、原子炉の上部構造体15は、蒸気発生器14と電磁ポンプ13とを一体に吊り下げる構造になっている。運転に伴う原子炉の上部構造体15の熱膨張による伸縮は、電磁ポンプ13下端に配設されたピストンリング等からなるシール構造17で吸収され、冷却材流路5を画することができる。原子炉容器9の底部には、ベースプレート12を介して炉心2を支持する構造部分が設けられ、熱による原子炉容器9おおよび炉心2の伸縮もピストンリング等からなるシール構造17によって吸収される。この結果、原子炉容器9に戴荷される荷重が分散される。また、炉心2の上方部分は空洞の空間であり、このことにより、電磁ポンプ13と蒸気発生器14とを取り外すことなく炉心2の交換作業ができる。
【0042】
したがって、本実施形態においては、原子炉容器9全体を小型化できるうえ、電磁ポンプ13と蒸気発生器14とを取り外す必要なく、燃料交換作業を行うことができる。また原子炉の上部構造体が蒸気発生器14および電磁ポンプ13と一体で取り外し可能であり、原子炉容器9の輸送性や据付性が優れたものとすることができる。
【0043】
次に、図3〜図5も参照して、さらに詳細に説明する。図3、図4および図5は、それぞれ図1におけるB、CおよびD部分の拡大図であり、本実施形態における1次冷却材の運転に際しての液面の様子を示している。なお、図3、図4および図5における実線矢印aは本実施形態における1次冷却材の運転に際しての流れ方向を示している。
【0044】
まず、図5に示すように、原子炉容器9の下部にあって炉心2を載置するベースプレート12を支持する構造部分に、複数のバイパス流路26が設けられている。これらのバイパス流路26は、外側隔壁7と原子炉容器9との環状の隙間に通じ、外側隔壁7の上端は原子炉容器9の上部空間に開放されている。
【0045】
そして、1次冷却材は矢印aで示すように、電磁ポンプ13によって下方に駆動され、中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器9の底部に至る。次に大半の1次冷却材は炉心2内を流過しながら上昇し、炉心2で加熱された後、原子炉容器9の上部で蒸気発生器14のシェル側に流入する。
【0046】
一方、一部の1次冷却材は、図5に示すように、炉心2載置用ベースプレート12を支持する構造部分に設けられた複数のバイパス流路26を介し、原子炉容器9と外側隔壁7との間に設けられた円環状の隙間に流入する。円環状の隙間を上昇した1次冷却材は、図3に示す外側隔壁7の上端部で溢流および反転し、外側隔壁7と蒸気発生器外胴24との間に設けられた円環状の隙間に流入する。この1次冷却材は炉心2に流入する前の低温状態にあり、原子炉容器9全体を冷却しながら上昇するため、その流量を確保することにより、壁面温度を低く維持することができる。
【0047】
したがって、本実施形態によれば、運転に際して原子炉容器9の全体を低温に維持することができるため、原子炉容器9の構造健全性を確保することができ、長期間の運転を可能にするとともに、液体金属漏洩の可能性を極力排除することができる。
【0048】
次に、図6〜図8を参照して、崩壊熱除去時の作用を説明する。図6、図7および図8は、それぞれ図3、図4および図5に対応している。なお、図3、図4および図5における実線矢印aは本実施形態における崩壊熱除去時の1次冷却材の流れ方向を示し、また破線矢印bは空気の流れ方向を示している。
【0049】
図6に示すように,蒸気発生器内胴23と蒸気発生器外胴24との間に、熱交換部分と伝熱管の下降部分とを仕切る蒸気発生器中間胴25が配置されている。蒸気発生器中間胴25の上端は、通常運転時における原子炉容器9の液面より高い位置に突出し、蒸気発生器外胴24は通常運転時における原子炉容器9の液面より高い位置に開口部(蒸気発生器外胴開口部)27を有している。また、ガードベッセル10の外周を囲んで、空気ダクト28が配設されている。
【0050】
図3に示した原子炉運転時においては、炉心2で加熱された1次冷却材は原子炉容器9の上部を介して蒸気発生器14のシェル側に流入する。この場合、蒸気発生器14のシェル側における液面は、蒸気発生器内胴23における開口窓23a部分の圧力損失が無視できるとすると、原子炉容器9内の液面と同じである。蒸気発生器中間胴25の上端は通常運転時における原子炉容器9の液面より高い位置に突出しており、蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との間に形成される伝熱管16の下降部分への1次冷却材の流入を避け、熱効率の低下を回避する。
【0051】
これに対し、図6に示すように、原子炉の崩壊熱除去運転時には、1次冷却材である液体金属の温度上昇による体積膨張により、1次冷却材は蒸気発生器中間胴25の上端を溢流し、蒸気発生器外胴24に配されている開口部27を介して原子炉容器9と外側隔壁7との間に設けられた円環状の隙間に流入する。この1次冷却材は、原子炉容器9と外側隔壁7との間に設けられた円環状の隙間を流下しながら、ガードベッセル10とその外周の空気ダクト28との円環状の隙間を上昇する空気との間で、原子炉容器9の壁面及びガードベッセル10の壁面を介して熱交換された後、図8に示すように、炉心載置用ベースプレート12を支持する構造部分に設けられた複数のバイパス流路26を介して原子炉容器9の底部に流入する。原子炉容器9の底部に流入した低温の1次冷却材は、炉心2部分での発熱に基づく自然循環力によって吸引されて炉心2に流入する。
【0052】
したがって、本実施形態においては、通常の運転に際して熱効率を高く維持するだけでなく、原子炉停止後にも炉心の発熱や原子炉容器9の壁面からの放熱による自然循環力を効率よく利用して崩壊熱除去運転を実施することができる。よって、原子炉自体において崩壊熱除去作用が確実に行われるので、原子炉容器9の構造健全性を確保することができ、長期間の運転を可能にするとともに、液体金属漏洩の可能性を排除することができる。
【0053】
第2実施形態(図9〜図14)
図9〜図14は、本発明の第2実施形態を示している。図9、図10および図11は、前述した図3、図4および図5に対応するもので、原子炉運転時における液面の様子および1次冷却材の流れを示している。図12、図13および図14も同様の対応図であり、崩壊熱除去時の作用を示している。なお、図9〜図14における実線矢印aは本1次冷却材の流れ方向を示し、また破線矢印bは空気の流れ方向を示している。
【0054】
本実施形態の液体金属冷却型原子炉は、基本的構成において第1実施形態と同様であるから、図1および図2を参照し、重複する説明を省略する。
【0055】
本実施形態にあっては、図11および図14に示すように、原子炉容器9下部の炉心載置用ベースプレート12を支持する構造部分に、第1実施形態におけるバイパス流路が設けられていない。一方、図10および図13に示すように、蒸気発生器14の出口底部近傍の外側隔壁7に、複数の外側隔壁開口部29が設けられている。
【0056】
このような構成のもとで、通常の運転時においては図9〜図11に矢印aで示すように、1次冷却材は電磁ポンプ13によって下方に駆動され、中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器9の底部に至る。次に1次冷却材は炉心2内を流過しながら上昇し、炉心2で加熱された後、原子炉容器9上部で蒸気発生器14のシェル側に流入する。蒸気発生器内胴23における開口窓23a部分の圧力損失が無視できるとすると、蒸気発生器9内の液面は原子炉容器9内の液面と同じである。一方、蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、および蒸気発生器外胴24と外側隔壁7との隙間、並びに外側隔壁7と原子炉容器9の隙間における各液面は、通常運転時における蒸気発生器14のシェル側圧力損失分だけ原子炉容器9内の液面から低下し、それぞれ同じ液位となっている。
【0057】
蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、及び蒸気発生器外胴24と外側隔壁7との隙間、並びに外側隔壁7と原子炉容器9の隙間の1次冷却材は、通常運転状態において内部からの入熱と原子炉容器9、ガードベッセル10を介しての空気側への放熱との熱収支により平衡温度状態になっている。この結果、原子炉容器9の壁面を運転状態の変更に伴う急峻な熱過渡から保護することができる。
【0058】
また、原子炉の崩壊熱除去運転時には、図12〜図14に矢印aで示すように、液体金属の温度上昇による体積膨張により1次冷却材は、蒸気発生器中間胴25の上端を溢流し、蒸気発生器外胴24に配されている開口部27を介して原子炉容器9と外側隔壁7との間に設けられた円環状の隙間に流入する。炉心2の崩壊熱で高温になった1次冷却材は、原子炉容器9と外側隔壁7との間に設けられた円環状の隙間を流下しながら、矢印bで示すように、ガードベッセル10とその外周を囲む空気ダクト28との円環状の隙間を上昇する空気との間で、原子炉容器9の壁面及びガードベッセル10の壁面を介して熱交換した後、蒸気発生器14の出口底部近傍の外側隔壁7に設けられた複数の外側隔壁開口部29を介して蒸気発生器14の底部の冷却材流路5に流入する。即ち、蒸気発生器14の外周部に位置する原子炉容器9の壁面において主に崩壊熱の除去に寄与する。
【0059】
蒸気発生器14下部の冷却材流路5を経た後、蒸気発生器14の内周部と電磁ポンプ13の外周部との隙間として形成される冷却材流路5の延長上を上昇した1次冷却材は、電磁ポンプ13の上部に形成される1次冷却材の流路を介して電磁ポンプ13上端部から吸込まれ、電磁ポンプ13を流過して下方に導かれる。中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器9の底部に流入した低温の1次冷却材は、炉心2部分での発熱に基づく自然循環力によって吸引され炉心2に流入する。
【0060】
このように、本実施形態においては、原子炉容器9の壁面を運転状態の変更に伴う急峻な熱過渡から保護することができ、構造健全性を確保し、長期間の運転を可能にするとともに、液体金属漏洩の可能性を極力排除することができる。
【0061】
なお、本実施形態においては、さらに種々の変更が可能である。例えば図9〜図11に示す外側隔壁7について、蒸気発生器14の出口底部近傍より上部の外側隔壁7を削除した構成としてもよく、また外側隔壁の開口部29もない構成とすることが可能である。
【0062】
このような構成のもとでは、1次冷却材は電磁ポンプ13によって下方に駆動され、中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器9の底部に至る。次に1次冷却材は炉心2内を流過しながら上昇し、炉心2で加熱された後、原子炉容器9上部で蒸気発生器14のシェル側に流入する。蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、及び蒸気発生器外胴24と原子炉容器9の隙間の1次冷却材は、通常運転状態において内部からの入熱と原子炉容器9、ガードベッセル10を介しての空気側への放熱との熱収支により平衡温度状態になっている。蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間に存在する1次冷却材の温度は、伝熱管16の下降管部分の温度、即ち給水温度の影響を受ける程度である。このため、原子炉容器9の壁面の温度は比較的低温に維持することができ、運転状態の変更に伴う急峻な熱過渡からも保護することができる。
【0063】
一方、原子炉の崩壊熱除去運転時には、液体金属の温度上昇による体積膨張により1次冷却材は、上記蒸気発生器中間胴25の上端を溢流し、蒸気発生器外胴24に配されている開口部27を介して原子炉容器9と蒸気発生器外胴24との間に設けられた円環状の隙間に流入する。炉心2の崩壊熱で高温になった1次冷却材は原子炉容器9と蒸気発生器外胴24との間に設けられた円環状の隙間を流下しながら、ガードベッセル10と外周を囲んでなる空気ダクト28との円環状の隙間を上昇する空気との間で原子炉容器9の壁面及びガードベッセル10の壁面を介して熱交換した後、蒸気発生器14の底部の冷却材流路5に流入する。即ち、蒸気発生器14の外周部に位置する原子炉容器9の壁面において主に崩壊熱の除去に寄与する。
【0064】
蒸気発生器14下部の冷却材流路5を経て後、蒸気発生器14の内周部と電磁ポンプ13の外周部との隙間として形成される冷却材流路5の延長上を上昇した1次冷却材は、電磁ポンプ13の上部に形成される1次冷却材の流路を介して電磁ポンプ13上端部から吸込まれ、電磁ポンプ13を流過して下方に導かれる。中性子遮蔽体8の内部を流過して原子炉容器9の底部に流入した低温の1次冷却材は、炉心2部分での発熱に基づく自然循環力によって吸引され炉心2に流入する。このように、本実施形態の変形例においても、原子炉容器9の壁面を運転状態の変更に伴う急峻な熱過渡から合理的に保護することができ、構造健全性を確保し、長期間の運転を可能にするとともに、液体金属漏洩の可能性を極力排除することができる。
【0065】
第3実施形態(図15および図16)
図15および図16は、本発明の第3実施形態を示している。これらの図15および図16は、前述した図3および図4に対応するもので、原子炉運転時における液面の様子および1次冷却材の流れを示している。図中、矢印aは1次冷却材の流れ方向を示している。本実施形態の液体金属冷却型原子炉も、基本的構成において第1実施形態と同様であるから、図1および図2を参照し、重複する説明を省略する。
【0066】
本実施形態における液体金属冷却型原子炉では、第1の実施形態のものに対し、蒸気発生器14が原子炉容器9の液面より上部において、原子炉容器9のカバーガス空間に通じる蒸気発生器内胴のカバーガス空間開口部44を設けた点が異なる。また、本実施形態では、蒸気発生器14の伝熱管16が二重管構造をなしている。そして、図示しない連続的漏洩監視装置によって、内外いずれの管における漏洩をも検出されるようになっている。万一、二重管の同時破損による大規模な水漏洩が液体金属中で発生することを想定した場合、水蒸気または液体金属と水の接触による反応生成物の気泡等が発生個所から周辺へと移行する。この場合、熱交換部分では発生個所から上方へ移行した気体は、蒸気発生器14のカバーガス空間へ、また下方へ移行した気体は蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、及び蒸気発生器外胴24と原子炉容器9の隙間の液面を介して上方のカバーガス空間へ移行する。
【0067】
ここに蒸気発生器内胴23のカバーガス空間開口部44の働きにより、原子炉容器9内と蒸気発生器14のカバーガス空間とが連通するため、液体金属中で発生した大規模な水漏洩による水蒸気または反応生成物の気泡は、全て原子炉容器9のカバーガス空間に導かれることになる。
【0068】
したがって、本実施形態においては、万一蒸気発生器14の伝熱管16で大規模な水漏洩が発生したとしても、炉心部に気泡が混入することなく、原子炉の健全性が維持される。
【0069】
なお、本実施形態では一部を変更することが可能である。例えば図16に示すように、蒸気発生器14の、1次冷却材出口部において、蒸気発生器内胴23の下端が蒸気発生器外胴24及び蒸気発生器中間胴25の下端より低い位置に形成してもよい。
【0070】
このような構成によると、万一の大規模な水漏洩を想定した場合、それにより発生する水蒸気または反応生成物のうち、下方へ移行した気体は、蒸気発生器14の1次冷却材出口部における蒸気発生器内胴23の下端が蒸気発生器外胴24及び蒸気発生器中間胴25の下端より低い位置に形成されていることから、蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、および蒸気発生器外胴24と原子炉容器9との隙間の液面を介して、上方のカバーガス空間へ選択的に移行することになる。
【0071】
また、蒸気発生器内胴23のカバーガス空間開口部44の働きにより、原子炉容器9と蒸気発生器14のカバーガス空間が連通するため、液体金属中で発生した大規模な水漏洩による水蒸気または反応生成物の気泡は全て原子炉容器9のカバーガス空間に導かれる。
【0072】
したがって、このような構成によっても、万一蒸気発生器14の伝熱管16で大規模な水漏洩が発生したとしても、炉心部に気泡が混入することはなく、原子炉の健全性が維持される。
【0073】
また、本実施形態においては、別の構成とすることも可能である。即ち、電磁ポンプ13にあって蒸気発生器14のシェル側の圧力上昇によって発生する特異な流量変化を、電磁ポンプ13の電流変化で検知する図示しない検知手段と、この検知手段によって検知された信号により電磁ポンプ13を停止させる運転制御手段とを備えた構成とする。また、蒸気発生器内胴23の下端が蒸気発生器外胴24および蒸気発生器中間胴25の下端よりも低い位置に形成されたものとする。
【0074】
このような構成とすれば、下記の作用が行われる。つまり、仮に大規模な水漏洩によって水蒸気または反応生成物の気体が蒸気発生器14の中に発生した場合、圧力上昇が蒸気発生器14内部では1次冷却材の流量変化がもたらされる。これにより蒸気発生器14の出口部、冷却材流路5を介して電磁ポンプ13での1次冷却材流量変化が検知され、電磁ポンプ13は停止後運転に移行する。ここに蒸気発生器14の下方へ移行した気体は、蒸気発生器内胴23の下端が蒸気発生器外胴24および蒸気発生器中間胴25の下端よりも低い位置に形成されていることにより、蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、および蒸気発生器外胴24と原子炉容器9との隙間の液面を介して上方のカバーガス空間へ選択的に移行することになる。
【0075】
また、蒸気発生器内胴23のカバーガス空間開口部44の働きにより、原子炉容器9内と蒸気発生器14のカバーガス空間とが連通するため、液体金属中で発生した大規模な水漏洩による水蒸気または反応生成物の気泡は、全て原子炉容器9のカバーガス空間に導かれる。これにより、万一蒸気発生器14の伝熱管16で大規模な水漏洩が発生しても、炉心部に気泡が混入することはなく、原子炉の健全性が維持される。
【0076】
さらに、本発明は別の構成として実施することが可能である。例えば蒸気発生器14の伝熱管16が二重管構造をなし、内外管の空隙部分にはヘリウム等の不活性ガスが封入されており、内外いずれの管における漏洩をも検出するヘリウム圧力計、湿分濃度監視計等の連続的漏洩監視装置が設置されたものとする。
【0077】
このような構成によると、伝熱管16の各々が二重管構造をなし、ヘリウム等の不活性ガスにより、内外いずれの管における漏洩をも検出する連続的漏洩監視装置が機能し、管内の水とシェル側の液体金属との接触の機会をほとんど皆無にすることができる。したがって、このような構成によると、液体金属と水との接触をほとんど回避することができ、長期間の安定運転が可能となる。
【0078】
第4実施形態(図17)
図17は、本発明に係る液体金属冷却型原子力プラントの実施形態を示している。なお、液体金属冷却型原子炉1の構成については、基本的に前記実施形態と同様であるから、異なる点についてのみ説明する。
【0079】
本実施形態の液体金属冷却型原子炉1は、例えば第1実施形態に対し、図3に示した蒸気発生器14の伝熱管16が二重管構造をなし、各々の伝熱管16が熱交換部分においてヘリカル形状を呈している。また、内外管の空隙部分にはヘリウム等の不活性ガスが封入されており、内外いずれの管における漏洩をも検出するヘリウム圧力計、湿分濃度監視計等の連続的漏洩監視装置が設置されている。さらに、図17に示すように、蒸気発生器14の伝熱管16が複数の伝熱管群に分離され、各伝熱管群は給水及び蒸気の分岐管とそれぞれ対応接続されている。給水分岐管30および蒸気分岐管31は、それぞれ独立に原子炉格納施設32を貫通し、原子炉格納施設32の外で給水配管33および主蒸気配管34と接続されている。
【0080】
また、本実施形態の液体金属冷却型原子炉においては、蒸気分岐管31を分岐する主蒸気バイパス管37を経由して、気水分離器35が配設されており、気水分離器35には蒸気補助設備配管38を介して空冷復水器36が配設されている。さらに、気水分離器35の給水側への戻りには、補助給水配管39と補助給水ポンプ40が配設されている。
【0081】
このような本実施形態の構成においては、通常運転状態に際し、給水配管33から分岐し、分離された給水分岐管30に流入した水は、原子炉格納施設32内で蒸気発生器14の伝熱管16内部に流入し、熱交換部で加熱され蒸気を生成する。伝熱管内の蒸気は、同一の伝熱管群の蒸気とともに蒸気分岐管31に流入し、原子炉格納施設32を貫通した後、他群の蒸気分岐管31からの蒸気とともに主蒸気配管34に合流し、タービン41に至る。
【0082】
本実施形態の原子炉停止後の崩壊熱除去運転状態に際しては、原子炉の崩壊熱によって加熱された蒸気は蒸気分岐管31に流入し、原子炉格納施設32を貫通した後、他群の蒸気分岐管31からの蒸気とともに主蒸気配管34に合流し、その後、弁操作によってタービンバイパス配管43を介して復水器42に至る。さらに、蒸気量が減少するに及んで主蒸気配管34、タービンバイパス配管43ともに隔離され、気水分離器35と蒸気補助設備配管38を介して空冷復水器36による除熱が行なわれる。この場合、空冷復水器36によって復帰した水は、気水分離器35を流過し、補助給水ポンプ40によって駆動され、補助給水配管39を介して給水分岐管30に流入し、蒸気発生器14の給水側戻る。このように本実施形態における原子炉停止後の崩壊熱除去運転は極めて信頼性の高いものになっている。
【0083】
したがって、本実施形態における原子力プラントでは、蒸気発生器14の伝熱管16は二重管構造をなし、連続的漏洩監視装置によって内外いずれの管における漏洩をも検出するうえ、蒸気発生器14の伝熱管16を複数の伝熱管群に分離し、それぞれ独立に対応接続してなる補助冷却用の空冷復水器を配されているため、液体金属と水との接触をほとんど回避することができ、長期間の安定運転を可能である。しかも、仮に1つの伝熱管群等に異常があっても、他の健全な伝熱管群と補助冷却用の空冷復水器によって原子炉停止後の崩壊熱除去運転が可能である。
【0084】
上記の結果、さらに万一、補助冷却用の空冷復水器によって原子炉停止後の崩壊熱除去運転が不可能に陥っても、前述の原子炉容器の壁面を介しての放散熱と1次冷却材の自然循環力を使用する運転によっても崩壊熱を除去することができるので、構造健全性を確保し、長期間の運転を可能にするとともに、液体金属漏洩の可能性を極力排除することができる。
【0085】
また、本実施形態においては、蒸気発生器14の伝熱管16が二重管構造をなし、各々の伝熱管16が熱交換部分においてヘリカル形状を呈しているので、最内層の伝熱管列の寸法が任意に設定でき、蒸気発生器14の内側に電磁ポンプ13を収容する構造が容易になる。また、各伝熱管16が二重管構造をなし、管内の水とシェル側の液体金属との接触の機会を削減することができる。
【0086】
したがって、本実施形態における液体金属冷却型原子炉および同原子炉を用いた原子力プラントによれば、原子炉形状を、特に縦方向に小型化し、かつ液体金属と水との接触を防護することが可能となり、長期間の安定運転が可能となる。
【0087】
なお、本実施形態においては、他の構成を導入することもできる。即ち、蒸気発生器14の伝熱管16は一重管構造をなすものとし、各伝熱管16が熱交換部分においてヘリカル形状を呈するものとする。また、1次冷却材は鉛または鉛ビスマス等の重金属による液体金属よりなるものとする。さらに、蒸気発生器14の伝熱管16を複数の伝熱管群に分離し、各伝熱管群は給水及び蒸気の分岐管とそれぞれ対応接続する。そして、給水分岐管30および蒸気分岐管31は、それぞれ独立に原子炉格納施設32を貫通し、原子炉格納施設32の外で給水配管33及び主蒸気配管34と接続する。
【0088】
このような構成によると、蒸気発生器14の伝熱管16は一重管構造をなすが、伝熱管破損による大規模な水漏洩が液体金属中で発生し、鉛又は鉛ビスマス等の重金属と水の接触しても、反応生成物の生成はなく、水蒸気の気泡が発生個所から周辺へと移行する。この場合、重金属の比重が水に比べて10倍程度あることから、ほとんどの気体が発生個所から上方へ移行し、蒸気発生器14のカバーガス空間へ移行する。仮に、下方へ移行したとしても、気体は蒸気発生器中間胴25と蒸気発生器外胴24との隙間、及び蒸気発生器外胴24と原子炉容器9の隙間の液面を介して上方のカバーガス空間へ移行する。ここに、蒸気発生器内胴のカバーガス空間開口部44の働きにより、原子炉容器9と蒸気発生器14のカバーガス空間が連通するため、液体金属中で発生した大規模な水漏洩による水蒸気または反応生成物の気泡は全て原子炉容器9のカバーガス空間に導かれる。したがって、万一蒸気発生器の伝熱管で大規模な水漏洩が発生しても炉心部に気泡が混入することなく、原子炉の健全性が維持される。
【0089】
【発明の効果】
以上で詳述したように、本発明に係る液体金属冷却型原子炉および液体金属冷却型原子力プラントによれば、原子炉容器の内部に全ての液体金属による冷却機器を内包する構成とし、外部に発散される熱量を小さくして、熱効率を高くするとともに、原子炉容器全体を小型にすることにより、液体金属漏洩の可能性をほぼ回避することができる。
【0090】
また、原子炉容器全体を適切な温度に維持し、かつ急峻な熱過渡から保護することができるため、構造健全性を確保して長期間の運転を可能にすることができる。さらに、原子炉停止後においても、炉心の発熱や原子炉容器からの放熱による自然循環力を効率よく利用して、崩壊熱除去運転を実施することができる。
【0091】
さらにまた、原子炉の形状を特に縦方向に小型化し、かつ液体金属と水との接触を液体金属と水との接触をほとんど回避することができ、長期間の安定運転を可能とすることができる。そして万一、蒸気発生器の伝熱管で大規模な水漏洩が発生することを想定しても、炉心部に気泡が混入することなく、原子炉の健全性が維持できる等、優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による液体金属冷却型原子炉を示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1におけるB部分の拡大図。
【図4】図1におけるC部分の拡大図。
【図5】図1におけるD部分の拡大図。
【図6】図1のB部分拡大図で崩壊熱除去時の作用説明図。
【図7】図1のC部分拡大図で崩壊熱除去時の作用説明図。
【図8】図1のD部分拡大図で崩壊熱除去時の作用説明図。
【図9】本発明の第2実施形態を示すもので、図3に対応する図。
【図10】本発明の第2実施形態を示すもので、図4に対応する図。
【図11】本発明の第2実施形態を示すもので、図5に対応する図。
【図12】本発明の第2実施形態を示すもので、図6に対応する図。
【図13】本発明の第2実施形態を示すもので、図7に対応する図。
【図14】本発明の第2実施形態を示すもので、図8に対応する図。
【図15】本発明の第3実施形態を示すもので、図3に対応する図。
【図16】本発明の第3実施形態を示すもので、図4に対応する図。
【図17】本発明の第4実施形態を示す系統構成図。
【図18】従来の液体金属冷却型原子炉を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 液体金属冷却型原子炉
2 炉心
3 炉心バレル
4 反射体
5 冷却材流路
6 内側隔壁
7 外側隔壁
8 中性子遮蔽体
9 原子炉容器
10 ガードベッセル
11 上部プラグ
12 ベースプレート
13 電磁ポンプ
14 蒸気発生器
15 上部構造体
16 伝熱管
17 シール構造
18 入口ノズル
19 出口ノズル
20 反射体分割端面
21 中性子遮蔽円柱
22 電磁ポンプ外胴
23 蒸気発生器内胴
24 蒸気発生器外胴
25 蒸気発生器中間胴
26 バイパス流路
27 開口部
28 空気ダクト
29 外側隔壁開口部
30 給水分岐管
31 蒸気分岐管
32 原子炉格納施設
33 給水配管
34 主蒸気配管
35 気水分離器
36 空冷復水器
37 主蒸気バイパス管
38 蒸気補助設備配管
39 補助給水配管
40 補助給水ポンプ
41 タービン
42 復水器
43 タービンバイパス配管
44 カバーガス空間開口部

Claims (13)

  1. 核燃料からなる炉心と、この炉心の外周を取り囲む炉心バレルと、この炉心バレルの外周を取り囲む全体として環状をなす反射体と、この反射体の外周を取り囲み、その内側に1次冷却材の冷却材流路を形成する内側隔壁と、前記冷却材流炉の外周を取り囲む外側隔壁と、前記冷却材流路中に配設され、前記炉心の外周を取り囲む中性子遮蔽体と、この中性子遮蔽体の上方の前記冷却材流路中に配設された環状の電磁ポンプと、この電磁ポンプの外周を取り囲んで大径に形成されるとともに前記電磁ポンプの上方側に配設され、前記1次冷却材との熱交換により前記原子炉容器内で蒸気を発生させる環状の蒸気発生器と、前記外側隔壁の外周を取り囲み前記全ての構造物を内包する原子炉容器と、この原子炉容器の外周を取り囲むガードベッセルとを備え、前記炉心から上昇した1次冷却材は前記蒸気発生器にその上部から導入されて内部を流下し、熱交換後にその下端部から排出された後、さらに前記蒸気発生器の内周部と前記電磁ポンプの外周部との隙間を上昇して前記電磁ポンプの上端部から吸込まれて前記炉心に流下する構成としたことを特徴とする液体金属冷却型原子炉。
  2. 蒸気発生器および電磁ポンプは原子炉内の上部構造体と一体的に構成され、内側隔壁の炉心側端部と、前記電磁ポンプの下端部との間には、前記冷却材流路を画するシール構造が配設されていることを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。
  3. 外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を前記原子炉容器の上部空間に開放し、かつ前記環状隙間は、前記原子炉容器の下部にて炉心を載置するベースプレートの支持構造部分に形成したバイパス流路を介して前記炉心の下部に連通させたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。
  4. 蒸気発生器は、原子炉容器の内側に配置された蒸気発生器内胴と、この蒸気発生器内胴の外周側に同心的に配置された蒸気発生器外胴と、これらの胴の間に配置され熱交換部分と伝熱管の下降部分とを隔する蒸気発生器中間胴とを備え、前記蒸気発生器中間胴の上端は、通常運転時における前記原子炉容器の液面より上方に突出し、前記蒸気発生器外胴は通常運転時における前記原子炉容器の液面より高い位置に蒸気発生器外胴開口部を有することを特徴とする請求項3記載の液体金属冷却型原子炉。
  5. 外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を前記原子炉容器の上部空間に開放し、かつ前記環状隙間は、前記原子炉容器の下部にて炉心を載置するベースプレートの支持構造部分によって前記炉心の下方と遮蔽する一方、前記蒸気発生器の出口底部近傍で前記外側隔壁に設けた複数の外側隔壁開口部を介して冷却材流路に連通させたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。
  6. 外側隔壁と原子炉容器との間に環状隙間を形成するとともに、前記外側隔壁の上端を蒸気発生器の出口部近傍において開放したことを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉。
  7. 蒸気発生器の伝熱管は一重または二重管構造をなし、その伝熱管が熱交換部分においてヘリカル形状を呈することを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉。
  8. 蒸気発生器の二重構造をなす伝熱管の内外管の空隙にヘリウムを封入するとともに、前記内外管の漏洩を検出するヘリウム圧力計、湿分濃度監視計等の連続的漏洩監視装置を配設したことを特徴とする請求項7記載の液体金属冷却型原子炉。
  9. 蒸気発生器内胴は、原子炉容器の液面より高い位置に前記原子炉容器のカバーガス空間への開口部を有することを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。
  10. 蒸気発生器の1次冷却材出口部における蒸気発生器内胴の下端は、蒸気発生器外胴および蒸気発生器中間胴の下端より低い位置に形成したことを特徴とする請求項3から9までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉。
  11. 蒸気発生器の胴側の圧力上昇による流量変化を電磁ポンプの電流変化で検知する手段と、その検知信号により前記電磁ポンプを停止させる運転制御手段ととを備えたことを特徴とする請求項1記載の液体金属冷却型原子炉。
  12. 1次冷却材は重金属による液体金属よりなるものとしたことを特徴とする請求項1から11までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉。
  13. 請求項1から12までのいずれかに記載の液体金属冷却型原子炉を使用した原子力プラントであって、蒸気発生器の伝熱管を複数の伝熱管群に分離するとともに、その各伝熱管群を給水分岐管及び蒸気分岐管とそれぞれ対応接続させ、かつ前記給水分岐管および前記蒸気分岐管は、独立に原子炉格納施設を貫通してその原子炉格納施設の外で給水配管及び主蒸気配管と合流接続させ、前記蒸気分岐管を分岐する主蒸気バイパス管には気水分離器を配設し、前記気水分離器には蒸気補助設備配管を介して空冷復水器を配設し、前記気水分離器の底部は補助給水ポンプを有する補助給水配管を介して前記給水分岐管に接続してなることを特徴とする液体金属冷却型原子力プラント。
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