JP4100050B2 - 導電性パターンの形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性パターンの形成方法に関し、詳しくは基板等への電気回路の製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイでは、絶縁性基板上のマトリックス回路による駆動が行われ、この様な回路を大面積で生産性良く製造する技術が要望されている。
【0003】
特開平6−316176には、導電性又は絶縁性の基板を、イソチアナフテンモノマー、電子受容体、電解質塩及び溶媒からなる溶液に浸漬した後、光照射してポリイソチアナフテン薄膜からなるパターンを形成し、ドーピング或いは脱ドーピングにより導電性パターンを形成することが記載されているが、工程が煩雑となる問題が有る。
【0004】
国際公開00/79617、同01/47043、同01/47044、特開平11−274671、同11−274681等には電極のパターニングに好ましいとして、インクジェットで導電性材料を吐出することが記載されるが、パターニングに時間が掛かる、液滴が拡がって精度に劣るといった問題が有る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡便な方法で微細な回路や電極が精度良く形成できる回路や電極の形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記1〜9の手段によって達成される。尚、以下の1)〜10)は参考手段である。
1.支持体上に導電性ポリマーを含有する層及び光感応性樹脂層をこの順に形成する工程、光感応性樹脂層を露光する工程及び、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去する工程を経る導電性パターンの形成方法において、前記支持体がプラスチックフィルムであって、かつ、導電性ポリマーを含有する層が導電性ポリマーの水系溶液又は水系分散液から形成されることを特徴とする導電性パターンの形成方法。
2.露光をレーザー光で行うことを特徴とする前記1に記載の導電性パターンの形成方法。
3.露光部を除去する光感応性樹脂層であることを特徴とする前記1又は2に記載の導電性パターンの形成方法。
4.赤外領域に発振波長を有するレーザー光で露光を行うことを特徴とする前記1、2又は3に記載の導電性パターンの形成方法。
5.アルカリ水溶液を用いて、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去することを特徴とする前記1乃至4の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
6.導電性ポリマーがポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体であることを特徴とする前記1乃至5の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
7.光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去した後、光感応性樹脂層を有機溶媒を用いて除去することを特徴とする前記1乃至6の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
8.有機溶媒がエーテル系であることを特徴とする前記7に記載の導電性パターンの形成方法。
9.有機溶媒がテトラヒドロフランであることを特徴とする前記8に記載の導電性パターンの形成方法。
1) 支持体上に導電性ポリマーを含有する層及び光感応性樹脂層をこの順に形成する工程、光感応性樹脂層を露光する工程及び、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去する工程を経る導電性パターンの形成方法。
2) 露光をレーザー光で行う1)の導電性パターンの形成方法。
3) 露光部を除去する光感応性樹脂層である1)又は2)の導電性パターンの形成方法。
4) 赤外領域に発振波長を有するレーザー光で露光を行う1)、2)又は3)の導電性パターンの形成方法。
5) アルカリ水溶液を用いて、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去する1)〜4)の何れかの導電性パターンの形成方法。
6) 導電性ポリマーを含有する層が導電性ポリマーの水系溶液又は水系分散液から形成される1)〜5)の何れかの導電性パターンの形成方法。
7) 導電性ポリマーがポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体である1)〜6)の何れかの導電性パターンの形成方法。
8) 光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去した後、光感応性樹脂層を有機溶媒を用いて除去する1)〜7)の何れかの導電性パターンの形成方法。
9) 有機溶媒がエーテル系である8)の導電性パターンの形成方法。
10) 有機溶媒がテトラヒドロフランである9)の導電性パターンの形成方法。
【0007】
即ち本発明者は、光感応性樹脂(フォトレジスト)を用いて電極や回路のパターニングを行う場合、フォトレジストの現像だけで導電性パターンが形成できれば、複雑な工程を経ることなくパターニング精度や生産性の向上ができると考え、導電性ポリマー層上にフォトレジストを塗布して露光し、露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマー層をフォトレジストの現像で除去すれば良いとの知見を得て、本発明に至った。
【0008】
以下、本発明について詳しく述べる。
本発明は、回路や電極用途の導電性パターンの形成を、導電性ポリマー層上に形成した光感応性樹脂層を露光し、その露光部又は未露光部を該樹脂層の現像液で除去すると同時に、その部分に該当する導電性ポリマー層を共に除去して行うことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る導電性ポリマー層を構成する導電性ポリマーとしては、ドーピングが施された導電性π共役系ポリマーが好ましい。
【0010】
たとえばポリピロール、ポリ(N−置換ピロール)、ポリ(3−置換ピロール)、ポリ(3,4−二置換ピロール)などのポリピロール類、ポリチオフェン、ポリ(3−置換チオフェン)、ポリ(3,4−二置換チオフェン)、ポリベンゾチオフェンなどのポリチオフェン類、ポリイソチアナフテンなどのポリイソチアナフテン類、ポリチエニレンビニレンなどのポリチエニレンビニレン類、ポリ(p−フェニレンビニレン)などのポリ(p−フェニレンビニレン)類、ポリアニリン、ポリ(N−置換アニリン)、ポリ(3−置換アニリン)、ポリ(2,3−置換アニリン)などのポリアニリン類、ポリアセチレンなどのポリアセチレン類、ポリジアセチレンなどのポリジアセチレン類、ポリアズレンなどのポリアズレン類、ポリピレンなどのポリピレン類、ポリカルバゾール、ポリ(N−置換カルバゾール)などのポリカルバゾール類、ポリセレノフェンなどのポリセレノフェン類、ポリフラン、ポリベンゾフランなどのポリフラン類、ポリ(p−フェニレン)などのポリ(p−フェニレン)類、ポリインドールなどのポリインドール類、ポリピリダジンなどのポリピリダジン類、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、ジベンゾペンタセン、テトラベンゾペンタセン、ピレン、ジベンゾピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テリレン、オバレン、クオテリレン、サーカムアントラセンなどのポリアセン類およびポリアセン類の炭素の一部をN、S、Oなどの原子、カルボニル基などの官能基に置換した誘導体(トリフェノジオキサジン、トリフェノジチアジン、ヘキサセン−6,15−キノンなど)、ポリビニルカルバゾール、ポリフエニレンスルフィド、ポリビニレンスルフィドなどのポリマーや特開平11−195790に記載された多環縮合体などを用いることができる。
【0011】
これらのπ共役系材料のうちでも、チオフェン、ビニレン、チエニレンビニレン、フェニレンビニレン、p−フェニレン、これらの置換体またはこれらの2種以上を繰返し単位とし、かつ該繰返し単位の数nが4〜10であるオリゴマーもしくは該繰返し単位の数nが20以上であるポリマー、ペンタセンなどの縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。
【0012】
前記ドーピングとは電子授与性分子(アクセプター)または電子供与性分子(ドナー)をドーパントとして導電性ポリマー層に導入することを意味する。従って、ドーピングが施された導電性ポリマー層は、前記の縮合多環芳香族化合物とドーパントを含有する導電性ポリマー層である。本発明に用いるドーパントとしてアクセプター、ドナーのいずれも使用可能である。
【0013】
このアクセプターとしてCl2、Br2、I2、ICl、ICl3、IBr、IFなどのハロゲン、PF5、AsF5、SbF5、BF3、BC13、BBr3、SO3などのルイス酸、HF、HC1、HNO3、H2SO4、HClO4、FSO3H、ClSO3H、CF3SO3Hなどのプロトン酸、酢酸、蟻酸、アミノ酸などの有機酸、FeCl3、FeOCl、TiCl4、ZrCl4、HfCl4、NbF5、NbCl5、TaCl5、MoCl5、WF5、WCl6、UF6、LnCl3(Ln=La、Ce、Nd、Pr、などのランタノイドとY)などの遷移金属化合物、Cl-、Br-、I-、ClO4 -、PF6 -、AsF5 -、SbF6 -、BF4 -、スルホン酸アニオンなどの電解質アニオンなどを挙げることができる。
【0014】
またドナーとしては、Li、Na、K、Rb、Csなどのアルカリ金属、Ca、Sr、Baなどのアルカリ土類金属、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Ybなどの希土類金属、アンモニウムイオン、R4P+、R4As+、R3S+、アセチルコリンなどをあげることができる。
【0015】
これらのドーパントのドーピングの方法として予め導電性ポリマー層を作製しておき、ドーパントを後で導入する方法、導電性ポリマー層作製時にドーパントを導入する方法のいずれも使用可能である。前者の方法のドーピングとして、ガス状態のドーパントを用いる気相ドーピング、溶液あるいは液体のドーパントを該層に接触させてドーピングする液相ドーピング、個体状態のドーパントを該層に接触させてドーパントを拡散ドーピングする固相ドーピングの方法をあげることができる。また液相ドーピングにおいては電解を施すことによってドーピングの効率を調整することができる。後者の方法では、導電性ポリマーとドーパントの混合溶液あるいは分散液を同時に塗布、乾燥してもよい。たとえば真空蒸着法を用いる場合、導電性ポリマーとともにドーパントを共蒸着することによりドーパントを導入することができる。またスパッタリング法で該層を作製する場合、導電性ポリマーとドーパントの二元ターゲットを用いてスパッタリングして導電性ポリマー層中にドーパントを導入することができる。さらに他の方法として、電気化学的ドーピング、光開始ドーピング等の化学的ドーピングおよび例えば刊行物「工業材料」34巻、第4号、55頁(1986年)に示されたイオン注入法等の物理的ドーピングの何れも使用可能である。
【0016】
以上の導電性ポリマーのうち、水溶性又は水分散性の材料を用いて、導電性ポリマーの水系溶液又は水系分散液から導電性ポリマー層を形成する。これにより、光感応性樹脂の現像液として好ましいアルカリ水溶液によって導電性ポリマー層毎除去することが可能となる。またアニオンがドーピングされた導電性ポリマーを用いると、アルカリ水溶液への親和性をより高めることができる。このアニオン種としては、スルホン酸アニオンが最も好ましく、導電性ポリマー層の機械的強度を高める観点からポリスチレンスルホン酸などのポリマーを用いるのが好ましい。導電性ポリマーの最も好ましい態様は、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体(PEDOT/PSS錯体)である。
【0017】
導電性ポリマー層の厚みは、用途にもよるが0.1〜3μmが好ましい。
光感応性樹脂層を構成する光感応性樹脂(フォトレジスト)としては、ポジ型(露光部を除去)、ネガ型(未露光部を除去)の公知の材料を用いることができるが、レーザー光に感応性を有する材料を用いることが好ましい。この様なフォトレジスト材料として、(1)特開平11−271969、同11−311859、同11−352691、特開2001−117219等に記載の色素増感型の光重合感光材料、(2)特開平9−179292、同10−90885、米国特許第5,340,699号、特開2000−321780、同2001−154374等に記載の赤外線レーザーに感光性を有するネガ型感光材料、(3)特開平5−115144、同7−285275、同9−43847、同9−171254、同10−87733、同10−268512、同11−84651、同11−174681、同11−194504、同11−223936、特開2000−56452、国際公開97/39894、同98/42507等に記載の赤外線レーザーに感光性を有するポジ型感光材料が挙げられる。工程が暗所に限定されない点で、好ましいのは(2)と(3)であり、フォトレジスト層を除去する場合にはポジ型の(3)が最も好ましい。
【0018】
導電性ポリマー層のパターンニング後に光感応性樹脂層を除去する場合、フォトレジスト材料はポジ型が好ましい。
【0019】
また光感応性樹脂層を形成する組成物には、ノボラック樹脂やポリビニルフェノールの様なフェノール樹脂を混合するのが好ましい。ノボラック樹脂としては、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載されるようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、特開昭55−127553号公報に記載されているような、p−置換フェノールとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂等が挙げられる。
【0020】
光感応性樹脂層は成分を溶媒に溶解させて、塗布し乾燥することにより設けることができる。溶媒としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
【0021】
本発明に係るパターニングで露光を行う光源としては、Arレーザー、半導体レーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー等が挙げられ、好ましくは赤外に発振波長があるもので、半導体レーザーである。出力は50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以上である。
【0022】
光感応性層の現像に用いられる現像液としては、水系アルカリ現像液(アルカリ水溶液)が好適である。水系アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩の濃度は0.05〜20質量%の範囲で用いるのが好適であり、より好ましくは、0.1〜10質量%である。現像液には、必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤やアルコール等の有機溶剤を加えることができる。有機溶剤としては、プロピレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、n−プロピルアルコール等が有用である。
【0023】
導電性ポリマー層のパターニング後に光感応性樹脂層を除去する場合、アルコール系、エーテル系、エステル系、ケトン系、グリコールエーテル系等の前記光感応性樹脂層の有機溶媒から適宜選択して除去に用いる。導電性ポリマー層への影響をより少なくするため、つまり導電性の低下を防止させたり、導電性ポリマー層の残像率を向上させるため、エーテル系又はケトン系の溶媒を用いることが好ましい。最も好ましいのはテトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒である。
【0024】
本発明の導電性パターンの形成方法で回路や電極を形成する支持体としては、ガラスやフレキシブルな樹脂製シート、例えばプラスチックフィルムをシートとして用いることができる。本発明においてはプラスチックフィルムを用いる。前記プラスチックフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に比べて軽量化を図ることができ、可撓性を高めることができるとともに、衝撃に対する耐性を向上できる。
【0025】
また導電性ポリマー層と支持体の間の接着性を向上させるため、任意のプライマー層を形成してもよい。プライマー層の材料としては、公知の接着剤用材料、熱硬化性組成物、光硬化性組成物などが好ましく用いられる。
【0026】
本発明に係る各層の組成物の塗布方法としては、ディッピング、スピンコート、ナイフコート、バーコート、ブレードコート、スクイズコート、リバースロールコート、グラビアロールコート、カーテンコート、スプレイコート、ダイコート等の公知の塗布方法を用いることが出来、連続塗布または薄膜塗布が可能な塗布方法が好ましく用いられる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明の導電性パターンの形成方法について説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0028】
実施例1
表面に親水化処理を施したPETフィルム上に、バイエルン社製、BAYTRON P(PEDOT/PSS水分散液)を塗布し、乾燥後100℃で5分間熱処理を施して厚さ1μmの導電性ポリマー層を形成した。
【0029】
その上に下記組成の光感応性樹脂層塗布液を乾燥後の膜厚が2g/m2になるように塗布し100℃で2分間乾燥して光感応性樹脂層を得た。
【0030】
(感光層塗布液の組成)
例1
色素A 2部
ノボラック樹脂バインダー 60部
(フェノールとm−、p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとの縮合化合物 Mn=500、Mw=2500、フェノール:m−クレゾール:p−クレゾール=20:48:32)
化合物A 20部
光酸発生剤 5部
(2−トリクロロメチル−5−〔β−(2・ベンゾフリル)ビニル〕−1,3,4−オキサジアゾール)
プロピレングリコールモノメチルエーテル 1000部
例2
色素B 1部
下記樹脂バインダー 70部
ノボラック樹脂バインダー 5部
(前出)
光酸発生剤 3部
(前出)
化合物B 20部
フッ素系界面活性剤(旭硝子製、S−381) 0.5部
乳酸メチル 700部
メチルエチルケトン 200部
(化合物Bの合成)
1,1−ジメトキシシクロヘキサン1.0モル、トリエチレングリコール1.0モル及びp−トルエンスルホン酸水和物0.003モル、トルエン500mlを攪拌しながら100℃で1時間反応させ、その後150℃まで除々に温度を上げ、更に150℃で4時間反応させた。反応により生成するメタノールはこの間に留去した。冷却後、反応生成物を水で充分に洗浄し、1%のNaOH水溶液、1MのNaOH水溶液で順次洗浄した。更に食塩水で洗浄し無水炭酸カリウムで脱水した後、減圧下濃縮した。真空下で80℃に加熱しながら10時間乾燥させワックス状の化合物を得た。GPCにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは約1500であった。
【0031】
【化1】
【0032】
得られたそれぞれの試料に、発振波長830nm、出力100mWの半導体レーザーで200mJ/cm2のエネルギー密度で電極パターンを露光した後、アルカリ水溶液で現像した。
【0033】
現像と同時に導電性ポリマー層も除去され、パターニングが行われた。残存した光感応性樹脂層をTHFを用いて除去すると、導電性ポリマー層による電極パターンが良好に形成された。
【0034】
【発明の効果】
本発明の導電性パターンの形成方法によれば、簡便に、微細な回路や電極が精度良く形成できる。
Claims (9)
- 支持体上に導電性ポリマーを含有する層及び光感応性樹脂層をこの順に形成する工程、光感応性樹脂層を露光する工程及び、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去する工程を経る導電性パターンの形成方法において、前記支持体がプラスチックフィルムであって、かつ、導電性ポリマーを含有する層が導電性ポリマーの水系溶液又は水系分散液から形成されることを特徴とする導電性パターンの形成方法。
- 露光をレーザー光で行うことを特徴とする請求項1に記載の導電性パターンの形成方法。
- 露光部を除去する光感応性樹脂層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性パターンの形成方法。
- 赤外領域に発振波長を有するレーザー光で露光を行うことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の導電性パターンの形成方法。
- アルカリ水溶液を用いて、光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
- 導電性ポリマーがポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
- 光感応性樹脂層の露光部又は未露光部に該当する導電性ポリマーを含有する層を前記露光部又は未露光部と共に除去した後、光感応性樹脂層を有機溶媒を用いて除去することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の導電性パターンの形成方法。
- 有機溶媒がエーテル系であることを特徴とする請求項7に記載の導電性パターンの形成方法。
- 有機溶媒がテトラヒドロフランであることを特徴とする請求項8に記載の導電性パターンの形成方法。
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