JP4098731B2 - オリゴシランとγ−シクロデキストリンとのキラル包接錯体又はキラル超分子包接錯体並びに前記錯体の合成方法 - Google Patents

オリゴシランとγ−シクロデキストリンとのキラル包接錯体又はキラル超分子包接錯体並びに前記錯体の合成方法 Download PDF

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本発明は、それ自身では光学活性な螺旋形態を形成できないアキラルなオリゴシラン又は末端に共有結合にはよらない相互作用で互いに相互作用して超分子を形成する基、例えばπ電子系置換基を有するアキラルなオリゴシランとγ−シクロデキストリンとを溶媒中で混合し、包接錯体又は前記オリゴシランの末端の共有結合にはよらない相互作用で互いに相互作用して超分子を形成する基、例えばπ電子系置換基により超分子を形成した前記オリゴシランをγ−シクロデキストリン空孔に包接したキラル超分子包接錯体、並びに前記包接錯体を合成する方法に関する。
本明細書においてオリゴシランとはSi原子数が最大18までのものを言う。
従来、熱的および化学的に安定であるオリゴまたはポリシランから光学特性の異なる形態にそれ自身のみで転移可能な材料は、前記オリゴまたはポリシランの化学構造中に前記光学特性および/または形態を形成する側鎖などの化学構造を導入することが必要であった。しかし、このような分子の設計および合成は、煩雑で、難しいといった問題があった。従って、熱的および化学的に安定であるオリゴまたはポリシランを用いた、簡易に光学特性の異なる形態を取る材料を製造することができる技術が望まれていた。
ishii3.Mol.kyushu−u.ac.jp/lab/researches/themes/hisanaga/hisanaga.html-3k,2003年2月14日 H.Okumura,Y.Kawaguchi,and A.Harada,Macromol.Rapid Commun.,23,781−785 (2002). 東北大院理・理研PDR;成岡岳彦、坂本健吉、吉良満夫ペルメチルデカシラン−シクロデキストリン(第7回ケイ素化学協会シンポジウム要旨集、平成14年11月25日)、第27頁「オリゴシラン−シクロデキストリン包接錯体の光物性」 第22回無機高分子研究検討会 講演要旨集 「シクロデキストリンとの包接化によるオリゴシランのラセン誘起」ページ1〜2、2003年11月13日 社団法人高分子学会発行
光学活性な分子を合成するのに、シクロデキストリンの光学活性を利用することが医薬品などの製造の分野で利用されている。また、前記シクロデキストリンの光学活性を利用し、光学的に不活性な物質(アキラルな物質)を前記シクロデキストリン内に包接させ前記光学的に不活性な物質を含む円偏光二色性包接体を形成させることの研究がされている〔非特許文献1〕。また、ポリ(ジメチルシラン)などのケイ素系高分子とγ−シクロデキストリンとの包接錯体を製造する技術も報告されている〔前記非特許文献2〕。しかしながら、前記各文献には、包接錯体中に包接された高分子鎖のコンホメーションを螺旋構造にし、該螺旋構造の発現により光学活性を発現させることについては報告されていない。
また、前記非特許文献3には、ケイ素10個をもつオリゴシランとγ−シクロデキストリンとから得られる包接錯体が報告されているけれども、その吸収波長位置300nmから、そのコンホメーションは全−トランス型であると説明している。全−トランス型の場合光学活性を示さない。
これに対して、本発明者らは、γ−シクロデキシトリンにオリゴシランをらせん構造を制御した形態で包接させて得られる光学活性状態を取る錯体について研究し、その結果を一部報告している(前記非特許文献4)。しかし、ここでは、得られるγ−シクロデキシトリンとオリゴシランとからなる包接錯体の長さは使用するオリゴシランのケイ素の数に相当するものが得られるだけであった。このことは、使用するγ−シクロデキシトリンとオリゴシランの原料モル比が3:1以上であることによるものと考えられる。従って、長い分子の前記包接錯体を得るには原料のオリゴシランとしてよりシリレン鎖の長い原料を使用しなければならず、その結果、原料のオリゴシランのγ−シクロデキシトリン中への包接が困難となり、収率が減少するという問題があった。因みに、Siを30個含むシラン化合物を用いてγ−シクロデキシトリンに包接された化合物を製造した場合、収率が2〜3%まで低下してしまうことが分かった。
より長鎖の光学活性のγ−シクロデキシトリンとオリゴシランとからなる包接錯体が得られれば、これを用いて偏光膜を形成した場合、分子の配列性が良くなり、偏光膜の機能性が向上することが予測できる。
本発明の課題の第1は、熱的および化学的に安定であるオリゴシランを用い、前記分子自身をキラル構造を発現する分子を設計および合成する困難を取り除いて、簡易に前記オリゴシランを光学活性を誘起する螺旋構造のコンホメーションに制御する技術を提供することであり、それによりオリゴシランを用いた新規な光学活性材料を提供することである。また、課題の第2は、γ−シクロデキシトリンとオリゴシランとから光学活性状態を示す、実質的に原料のオリゴシラン鎖長より長いシリレン結合を持つオリゴシランとγ−シクロデキシトリンとからなる包接錯体を、より効率的に製造する方法を提供することである。前記課題1を解決すべく鋭意検討する中で、前記γ−シクロデキストリンを利用して前記課題の新規な光学活性材料を得ることができないかと考え、シクロデキストリンとオリゴシランとの配合比がシクロデキストリン1モルあたり3モル以上のジメチルシリレン−(MeSi)−ユニットとなるように両者を配合し、前記配合物中のオリゴシランの溶媒中での濃度が1×10−3mol/L以下になるように前記配合成分の溶剤を加え充分希釈した後、超音波を照射するなどして充分混合すると、前記シクロデキストリン内に前記オリゴまたはポリシランが制御された螺旋形態で取り込まれ、光学活性状態を取る包接錯体を生成することを発見し、前記課題の第1を解決することが出来た。
ある化合物から、前記化合物が長さ方向に発達した分子として挙動する化合物、すなわち超分子、を製造する方法として、分子の末端に非共有結合による相互作用が可能な基等を結合させた化合物を設計し、溶媒中において前記設計分子を前記非共有結合による相互作用などで結合させて超分子を製造方法が知られている。本発明者らは、前記第2の課題を解決するために、前記超分子の製造に使用されている分子末端の非共有結合により、あたかも単一分子が有機的に結合して、共有結合で結合したポリマーにはない機能性をもたらす超分子を形成させる手法を用いて、γ−シクロデキシトリンとオリゴシランとから超分子化包接錯体を製造することを試みた。その中で、少なくとも一方の末端にフェニル基、ナフチル基、ピレニル基などの平面構造に発達した芳香環を縮環した基を結合したオリゴシランをγ−シクロデキシトリンと所望の配合比で混合することにより超分子化包接錯体を形成できることを見出し、前記第2の課題を解決することができた。得られた前記錯体、特に、超分子化包接錯体は、γ−シクロデキシトリンの親水性により水に可溶であり、伸長により高分子化した、また、伸長により機能性の向上した膜の形成が容易であるという利点を有する。本発明の包接錯体の製造方法を用いると、包接錯体を作り易い短いオリゴシランを用いて、前記オリゴシランの整数倍に近い長さ方向に延びた高分子のシラン包接錯体が得られる。
本発明は、〔1〕ホスト分子としてのγ−シクロデキシトリンと下記式(1)で表されるオリゴシランとを、混合することにより、γ−シクロデキシトリン中に前記オリゴシランを下記式(2)のオリゴシランの螺旋構造で取り込ませて得られた包接錯体である。
Figure 0004098731
Figure 0004098731
式(1)及び(2)中、Meはメチル基、R及びRは互いに同じであっても異なっていても良く、炭素数15以下のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、シクロアラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロアリーロキシ基、アラルキロキシ基、シクロアラルキロキシ基、アルケニロキシ基、シクロアルケニロキシ基、アシル基、アロイル基、アシロキシ基、アロイロキシ基、シリル基、シロキシ基を表し、nは18≧n≧4であり、mは10≧m≧1の整数である。
好ましくは、〔2〕式(1)で表されるオリゴシランにおいてR及びRの少なくとも一方が共有結合にはよらない相互作用で互いに相互作用して形成されることにより該オリゴシランより分子鎖長が伸長したm≧2である超分子オリゴシランをゲスト分子とする〔1〕に記載の包接錯体であり、より好ましくは、〔3〕前記R及びRの少なくとも一方がパイ電子系置換基である前記〔2〕に記載の包接錯体であり、一層好ましくは、〔4〕
前記パイ電子系置換基が直接、メチレン鎖あるいはエステル基を介してオリゴシランの末端に導入されたフェニル基、ナフチル基、アントラニル基またピレニル基である前記〔3〕に記載の包接錯体である。
本発明の超分子包接錯体の合成方法は、〔5〕γ−シクロデキストリンとジメチルシリレン(MeSi)−ユニットのモル比xを1.5≦x<3(数式1)として混合することを特徴とすることを特徴とする前記〔2〕、〔3〕又は〔4〕に記載の包接錯体を合成する方法、又は〔6〕前記式1においてR及びRの少なくとも一方が5Åより長いメチレン鎖あるいはエステル基を介して結合するものである場合、配合するγ−シクロデキストリンのジメチルシリレン(MeSi)−ユニットnに対する配合モル数を結合基の長さを5で除した整数を数式1に加算することを特徴とする前記〔2〕、〔3〕又は〔4〕に記載の包接錯体を合成する方法である。
発明の効果として、包接錯体又は超分子包接錯体の持つ光学活性機能性を利用した膜の形成を、環境に優しい水を媒体として利用して形成できる所望の長さのオリゴシランとγ−シクロデキストリンとからなる超分子ポリマーを提供できたことを挙げることができる。
本発明をより詳細に説明する。
1.シクロデキストリンは、グルコースが環状につながったオリゴマー(環状オリゴ糖)で、グルコースユニットの数が6個のものはα−、7個のものはβ−、8個のものはγ−シクロデキストリンと命名されている。その構造を図1に示す。
デキストリンは多くのヒドロキシル基を有し外側は親水性であり、内側は疎水性である。前記シクロデキストリンのそれぞれの内径は0.45nm、0.7nmおよび0.8nmであり、前記内径との関係で取り込まれるゲスト分子に特異性がある。
また、シクロデキストリンは、α−1,4−結合のD−グルコースから構成されているので、その分子空間内はキラル(光学活性)な環境となる。そのため、光学活性なシクロデキストリンの分子空孔内に取り込まれたゲスト分子は、前記ホスト分子のキラル基と相互作用して包接錯体を形成できれば、その吸収波長領域に円偏光二色性を示す包接錯体が得られる。
2.単一のオリゴシランとしては、テトラシラン(R(MeSi)R)から(R(MeSi)16R)程度までのオリゴシランを、γ−シクロデキストリンと経済的な効率で包接錯体を形成することが可能なものとして挙げることができる。オリゴシランの末端構造は、基本的には請求項1に記載のものであれば良い。
パイ電子系置換基としては、アリール基、アリーロキシ基、ヘテロアリール基、ヘテロアリーロキシ基、アラルキ基、アラルキロキシ基、シクロアラルキル基、シクロアラルキロキシ基、アラルケニル基、アロイル基、アロイロキシ基を挙げることができる。
前記R及びRとして例示した置換基において、アルキル基及びアルコキシ基のアルキル基部分としては、直鎖または分岐のアルキルがあげられ、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソ−ペンチル、ネオ−ペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソ−ヘキシル、ヘプチル、イソ−ヘプチル、オクチル、イソ−オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどがあげられる。シクロアルキル基及びシクロアルコキシ基のシクロアルキル基部分としては、シクロプロピル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロプロピル、2,3−ジメチルシクロプロピル、シクロブチル、1−メチルシクロブチル、2−メチルシクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロヘキシル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、シクロドデシルなどがあげられる。アリール基及びアリーロキシ基のアリール基部分としては、例えば、フェニル、ナフチル、アントリルなどがあげられる。ヘテロアリール基およびヘテロアリーロキシ基におけるヘテロアリール基としては、例えば、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む5員または6員の単環性芳香族複素環、3〜8員の環が縮合した二環または三環性で窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる少なくとも1個の原子を含む縮環性芳香族複素環等があげられ、より具体的にはピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、キノリン環、イソキノリン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、シンノリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、チオフェン環、フラン環、チアゾール環、オキサゾール環、インドール環、イソインドール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、プリン環、カルバゾール環等があげられる。アラルキル基及びアラルキロキシ基のアラルキル基部分としては、例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、ナフチルメチルなどがあげられる。シクロアラルキル基及びシクロアラルキロキシ基のシクロアラルキル部分としては、1−インダニル、2−インダニル、ベンゾシクロブテニルなどがあげられる。アルケニル基及びアルケニロキシ基のアルケニル基部分としては、直鎖または分岐のアルケニル基があげられ、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、1−-ブテニル、2-ブテニル、2-メチルアリル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、1,3−ブタジエニル、1,3−ペンタジエニル、1,3,5−ヘキサトリエニルなどがあげられる。シクロアルケニル基及びシクロアルケニロキシ基部分のシクロアルケニル基としては、例えば、1-シクロプロペニル、2-シクロプロペニル、2−メチル−1−シクロプロペニル、2−メチル−2−シクロプロペニル、3−メチル−1−シクロプロペニル、3−メチル−2−シクロプロペニル、2,2−ジメチル−1−シクロプロペニル、2,2−ジメチル−2−シクロプロペニル、1−メチルシクロブチニル、2−メチルシクロブチニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、1,3−シクロペンタジエニル、1,4−シクロペンタジエニル、2,4−シクロペンタジエニル、1−シクロヘキセニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、2−メチル−1−シクロヘキセニル、3−メチル−1−シクロヘキセニル、4−メチル−1−シクロヘキセニル、1,3−シクロヘキサジエニル、1,4−シクロヘキサジエニル、1,5−シクロヘキサジエニル、シクロドデセニル、シクロドデカトリエニルなどがあげられる。アラルケニル基としては、例えば、スチリル、シンナミルなどがあげられる。アルキニル基としては、例えば、エチニル、1−または2−プロピニル、1−または2-ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、1,3−ブタジイニル、1,3,5−ヘキサトリイニルなどがあげられる。アシル基及びアシロキシ基のアシル基部分、又は、アロイル基及びアロイロキシ基のアロイル基部分としては、例えばホルミル、アセチル、マロニル、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル、シンナモイルなどがあげられる。シリル基及びシロキシ基のシリル基としては、例えばフェニルシリル、ジフェニルシリル、ジフェニルメチルシリル、トリメチルシリル、フェニルジメチルシリルなどがあげられる。
オリゴシランの超分子を形成してγ−シクロデキストリン内に取り込むためには、オリゴシランの少なくとも一方が共有結合にはよらない相互作用で互いに相互作用して超分子を形成させる基、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントニル基またはピレニル基のような、γ−シクロデキストリンの孔内に配位結合して導入可能基で置換していることが必要である。これらパイ電子系基はメチレン鎖あるいはエステル基を介してオリゴシランの末端に導入したものでも良い。
3.前記非特許文献3に記載の技術に対し、前記〔1〕の発明において、円偏光二色性を示す包接錯体が形成される原理は、γ−シクロデキストリン(CD)とオリゴシラン(OS)との配合比をCD1モルに対しOS中のジメチルシリレン(MeSi)−ユニット数3モル以上になるよう配合し、次いで前記オリゴシランの溶媒中での濃度が1×10−3mol/L以下になるように前記配合物に溶剤を加えて製造したことによる。前記製造に当たっては、充分混合してγ−シクロデキシトリンに前記オリゴシランを制御されたらせん形態で取り込ませ、光学活性の包接錯体を得る。好ましくは前記溶剤として水を加え、CDとOSを前記溶媒中で十分希釈された状態で、かつ十分な撹拌下にCD中に取り込ませることにより、OSが光学活性を発現するらせん構造でCDに包接されることによる。
前記シクロデキストリン(CD)とオリゴシラン(OS)とを混合してオリゴシランのコンホメーションをらせん状態の光学活性を示す形態でシクロデキストリンに取り込ませた包接錯体の形成は、少なくともOSが溶媒により十分希釈され、かつ、充分混合されていることにより実現できる。溶媒としては、水以外に、ピリジンの様な有機溶媒を用いることができる。
4.これに対し、超分子包接錯体は、前記オリゴシランとγ−シクロデキストリンとを水中で配合比を実施例2とは変えて混合し撹拌することにより調製される。包接錯体として取り込まれた超分子のオリゴシランは光学活性を示す。実施例2では、シクロデキストリン1分子に対しジメチルシリレン(―MeSi―)が3ユニット包接されるが、超分子包接錯体では、γ−シクロデキストリンとジメチルシリレン(MeSi)―ユニットのモル比xを1.5≦x<3(数式1)を基準とし配合する。空孔内でオリゴシラン末端の相互作用する基、例えばパイ電子置換基はスタッキングによって超分子となる。スタッキングは、例えばナフタレン環の蛍光スペクトルにより確認された。
3.前記非特許文献3中で開示したオリゴシランとγ−シクロデキストリンの包接錯体において、ペルメチルドデカシランでは包接体を形成するのに4個のγ−シクロデキストリンを必要としているのに対し、前記シランの両末端のトリメチルシリル基をフェニル基としたオリゴシランでは3個のγ−シクロデキストリンを用いれば包接体が形成されることを確認した。このことは、ジメチルシリレン相当する単位がある長さがなければγ−シクロデキストリン1個を必要としないことを意味していることを推測できる。本発明の超分子包接錯体は、オリゴシランの両末端のパイ電子系置換基をフェニル基としたオリゴシランに対しγ−シクロデキストリンの配合を3より小さい比、具体例では2.5とした場合に形成されることが確認された。また、一方の末端にエステル基を介してナフチル基が結合したオリゴシランを用いた場合、γ−シクロデキストリンの配合比が2.5+結合基の長さ分、すなわち2だけ加算した量を用いると包接錯体超分子が得られることが確認でき、前記数式1を導いた。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、この例示により本発明が限定的に解釈されるものではない。
測定機器;
NMR;日本電子(株)JNM-Excalibus 270 およびブルカー(株)DPX 300
粉末X線構造解析;理学(株)RINT2000/PC (CuKα線,40 kV,40 mV)
実施例1
ヘキサコサメチルドデカシラン(hexacosamethyldodecasilane、Me(SiMe12Me)とγ−シクロデキストリンとの包接化合物の合成;
γ−シクロデキストリン(1g、0.75mmol)とドデカメチルシラン(50mg、0.06mmol)の混合物に水10mlを入れ室温で混合し、3時間超音波照射後、一週間撹拌する。撹拌後、生成した白色粉末を遠心分離器により分離し、水、ついでテトラヒドロフランで洗浄した。減圧乾燥することにより包接化合物を白色粉末、0.24g、収率63%を得た。
物性;H NMR積分強度(ブルカー(株)DPX 300)
シクロデキストリンとドデカシランとの組成比(モル比)はH NMRの積分強度比から求め、シクロデキストリン:ドデカシラン=4:1であった。
物性:白色結晶性粉末;1H NMR (pyridine−d、δ 0.186 (s,18H),0.258 (s,12H), 0.332 (s,12H),0.366 (s,12H),0.382(s,12H),0.388(s,12H),4.09(m,8H×4),4.27 (m 8H×4),4.38 (m,24H×4),4.65 (t,J= 8.9 Hz,8H×4),5.74 (d,J=3.2Hz,8H×4),6.44 (s,8H×4),7.70 (s,16H×4).
なお構造については、固体13C及び29Si NMR、また粉末X線構造解析などを用いて行った。
図2に、得られた包接錯体の室温、水中における吸収スペクトル(UV)を実線、室温、3−メチルペンタン中の吸収スペクトルを点線で示した。また、円偏光二色性スペクトル(室温、水中)を図2に示した。また、包接化合物の生成の概念を図3に示した。
1,10−ジフェニルエイコサメチルデカシラン(1,10-diphenyleicosamethyldecasilane、PhMeSi(MeSi)SiMePh)とγ−シクロデキストリンとの包接化合物の合成;
γ−シクロデキストリン(0.8g、0.62mmol)とデカシラン(46mg、0.06mmol)の混合物に水10mlをいれ室温で混合し、一週間撹拌する。撹拌後、生成した白色粉末を遠心分離器により分離し、水ついでテトラヒドロフランで洗浄した。減圧乾燥することにより包接化合物を白色粉末0.15g、収率63%として得た。シクロデキストリンとのデカシランとの組成比はH NMR の積分強度比から求め、シクロデキストリン:ドデカシラン=3:1であった。
シクロデキストリン:ドデカシラン=3:1の包接錯体の物性;
H NMR (pyridine−d、δ) 0.245 (s,18H),0.265 (s,12H),0.298 (s,12H),0.319 (s,12H),0.470 (s,12H),4.09 (m,8H×3),4.27 (m 8H×3),4.38 (m,24H×3),4.65 (t,J=8.9 Hz,8H×3),5.74 (d,J=3.2 Hz,8H×3),6.44 ( s,8H×3),7.70 (s,16H×3).
本発明で得られた光学活性を取りうるCD−OS包接錯体の利用としては、光(熱・電場)書込・読出・書換可能な高密度光記録材料、円二色型電界発光素子あるいは、高速応答性光学活性スイッチ・変調素子材料、液晶波長フィルターなどの機能性材料として用いることが考えられる。また、この技術を用いることにより、水を溶媒として、均一なオリゴシラン薄膜の形成が可能となる。
1,10−ジフェニルエイコサメチルデカシラン(1,10-diphenyleicosamethyldecasilane、Ph(MeSi)10Ph)とγ−シクロデキストリンとの超分子の合成;
γ−シクロデキストリン(0.2g、0.156mmol)とデカシラン(46mg、0.06mmol)を室温で混合し、一週間撹拌する。撹拌後、遠心分離器により生成した白色粉末を分離し、水、次いでテトラヒドロフランで洗浄した。減圧乾燥することにより包接化合物を白色粉末として得た(0.22g、89%)。γ−シクロデキストリンとデカシランとの組成比はH NMR(前記機器を使用)の積分強度比から求め、γ−シクロデキストリン:デカシラン=2.5:1であった。
前記比は、前記実施例2の3:1より小さく、末端のフェニル基のスタッキングによることを裏付けるものである。なお構造については、固体13C及び29SiNMR、また粉末X線構造解析などを用いて行った。以下の得られた包接化合物の物性を示す。
生成物の物性;
白色粉末固体;m.p=228-262 ℃ (decomp.);H NMR (300 MHz,pyridine−d) 0.202 (s,12H),0.247 (s,18H),0.284-0.381 (m,18H),0.418-0.469 (m,12H), 4.09 (s,8H×2.5),4.26-4.33 (m,8H×2.5),4.35-4.44 (m,24H×2.5),4.65 (t,J= 9.1 Hz,8H×2.5),5.74 (d,J= 3.3 Hz,8H×2.5),6.44 (br,8H×2.5),7.40-7.45 (m,10H),7.70 (s,16H×2.5).
前記合成で得られた包接化合物の模式図を図4に示す。末端のフェニル基はγ−シクロデキストリンの孔中で配位結合によりオリゴシランを結合させ超分子を形成する。
すなわち、π電子の非局在化した配位結合を形成する平面構造の置換基が超分子ポリマーを形成するのに有効であることが分った。図5に実施例1で得られた包接錯体超分子の水中での吸収特性および円二色性スペクトルを示す。
2.1−(2’−ナフチルアセトキシプロピル)ヘミコサメチルデカシラン(1−(2’−naphtylacetoxypropyl)hemicosametyldecasilane)とγ−シクロデキストリンとの超分子ポリマーの合成;
γ−シクロデキストリン(1.58g、1.22mmol)と前記デカシラン(100mg、0.12mmol)を室温で混合し、二日間撹拌する。撹拌後、遠心分離器により生成した白色粉末を分離し、水ついでテトラヒドロフランで洗浄した。減圧乾燥することにより包接化合物を白色結晶粉末として得た(0.62g、77%)。γ−シクロデキストリンとのデカシランとの組成比はH NMRの積分強度比から求め、シクロデキストリン:ドデカシラン=9:2であった。なお構造については、実施例1と同様の方法により測定した。
得られた白色結晶粉末の物性;
mp = 216-254 ℃ (decomp.);H NMR (pyridine−d,300 MHz),0.14 (s,6H),0.18 (s,9H),0.25 (s,12H),0.28-0.37 (m,36H),0.64-0.70 (m,2H),1.70-1.75 (m,2H),3.63 (t,J= 6.3 Hz,2H),3.97 (s,2H),4.09 (s,8H×4.5 = 36H),4.21-4.31 (m,36H),4.34-4.43 (m,24H×4.5 = 108H),4.63 (t,J= 9.1 Hz,36H), 5.72 (d,J= 3.4 Hz,36H),6.42 (br,36H),7.47 (t,J= 3.8 Hz,3H),7.68 (s, 16H×4.5 = 72H),7.84-7.89 (m,4H).
図6及び図7に実施例1と同様に包接化合物の模式図および包接錯体超分子ポリマーの水中での吸収特性および円二色性スペクトルを示す。また、図8に励起波長295nmでの蛍光スペクトル示す。蛍光スペクトルは、ナフチル環のスタッキングを示すものである。
本発明の活用例として、前記包接錯体超分子水溶性から、公知の配向処理をした表面に前記溶液を適用することにより、機能性を向上させた光学活性膜を形成することができる。
シクロデキストリンの化学構造 実施例1包接化合物の水中での吸収特性および円二色性スペクトル 実施例1包接化合物の生成の概念 実施例3の包接化合物の模式図 実施例3の包接化合物の水中での吸収特性および円二色性スペクトル 実施例4の包接化合物の模式図 実施例4の包接化合物の水中での吸収特性および円二色性スペクトル 実施例4の包接化合物の水中での励起波長295nmでの蛍光スペクトル

Claims (6)

  1. ホスト分子としてのγ−シクロデキシトリンと下記式(1)で表されるオリゴシランとを、混合することによりγ−シクロデキシトリン中に前記オリゴシランを下記式(2)のオリゴシランの螺旋構造で取り込ませた包接錯体。
    Figure 0004098731
    Figure 0004098731
    式(1)及び(2)中、Meはメチル基、R及びRは互いに同じであっても異なっていても良く、炭素数15以下のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アラルキル基、シクロアラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリーロキシ基、ヘテロアリーロキシ基、アラルキロキシ基、シクロアラルキロキシ基、アルケニロキシ基、シクロアルケニロキシ基、アシル基、アロイル基、アシロキシ基、アロイロキシ基、シリル基、シロキシ基を表し、nは18≧n≧4であり、mは10≧m≧1の整数である。
  2. 式(1)で表されるオリゴシランにおいてR及びRの少なくとも一方が共有結合にはよらない相互作用で互いに相互作用して形成されることにより該オリゴシランより分子鎖長が伸長したm≧2である超分子オリゴシランをゲスト分子とする請求項1に記載の包接錯体。
  3. 及びRの少なくとも一方がパイ電子系置換基である請求項2に記載の包接錯体。
  4. パイ電子系置換基が直接、メチレン鎖あるいはエステル基を介してオリゴシランの末端に導入されたフェニル基、ナフチル基、アントラニル基またピレニル基である請求項3に記載の包接錯体。
  5. γ−シクロデキストリンとジメチルシリレン(MeSi)−ユニットのモル比xを1.5≦x<3(数式1)として混合することを特徴とすることを特徴とする請求項2、3又は4に記載の包接錯体を合成する方法。
  6. 式1においてR及びRの少なくとも一方が7Åより長いメチレン鎖あるいはエステル基を介して結合するものである場合、配合するγ−シクロデキストリンのジメチルシリレン(MeSi)−ユニットに対する配合モル数を結合基の長さを7で除した整数を数式1に加算することを特徴とする請求項2、3又は4に記載の包接錯体を合成する方法。
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