JP4097981B2 - 化粧プランパッケージ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トリートメントプラン（ｔｒｅａｔｍｅｎｔ ｒｅｇｉｍｅ）のもとで、化粧の効用を与えるように働く組成物を収納するため、別々の容器であるが相補的な容器のパッケージに関する。
【０００２】
【従来の技術】
二重目的の単一処方化粧製品は、きわめて便利で人気がある。ツーインワンの市販処方の例は、クレンザーと保湿液、及びシャンプーとコンディショナーの製品である。残念ながら、単一の処方は、しばしば、別々に組み合わせられた活性材料の性能を低くする。
【０００３】
この問題に対する回答は、スキントリートメントプランの開発であった。２つ以上の異なった化粧組成物が、これらのプランで使用され、順次に皮膚へ塗布される。市販のトリートメントプラン組成物の例は、クレンザー、保湿液、トナー、及び顔用ファンデーションである。
【０００４】
スキントリートメントプランが、複数の組成物の使用を必要とするとき、消費者の知識付けと方向付けに問題があった。特に、知識付けは、化粧品の知識を有する販売員がたいてい不在である、大量販売アウトレットショップで問題であった。顧客は、トリートメントプランの１つの製品を購入する可能性があり、そのプランで必要な補足的な製品に関して教えられない可能性がある。幾分知識のある顧客でも、間違った補足的製品を選択する可能性がある。十分に知識のある顧客が、最もフラストレーションを感じるのは、補足的製品を店に置いてないか、一時的に品切れであることを見い出したときである。
【０００５】
顧客に知識があり、適切な製品を提供されたときでも、製品は、家庭で分離される可能性がある。更に、プランに従って使用するために必要な補助教材がもはや存在しない可能性がある。
【０００６】
Ｓｕａｒｅｓらの米国特許第５，９１４，１１６号は、これらの問題に対処するスキントリートメントプラン及びパッケージを開示している。第１及び第２の組成物は、それぞれ別個の容器に収納される。これらの容器は、一緒に組み合わせられて、組成物の順次の使用を消費者に思い出させ、提案されたプランで必要な全ての要素を、１回の販売で入手できるようにする。この目的に適したパッケージは、積み重ねることのできる瓶を含む。これらの瓶は、ネジ込み構成によって重ねられ解放可能にともに固定されることが出来る。
【０００７】
他の分与システムが、Ｆｌａｉｇら米国特許第４，７４０，９４７号で報告されている。この特許は、二重コンパートメントポンプディスペンサを報告している。第１及び第２の容器は、それぞれの分与ノズルを介して製品を取り出すため、それぞれ独立のポンプ機構を備えている。ノズルは、好ましくは１８０°離れた方向に向けられた開口を有する。容器は、正弦曲面に沿って結合され、正弦曲面は、相補的に噛み合う細長い窪み及び隆起を有する。カラー及びベースカップが、容器を一緒に結び付けている。
【０００８】
前述したシステムのパッケージに伴う問題は、化粧品が、別々の容器に入っている２つの製品から構成されていることを、顧客が購入前に常に認識しているとは限らないことである。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、異なっているが補足的な２つの製品、特にスキン又はヘアトリートメントプラン用の製品を使用する必要があるシステムのために、２つの推奨される製品が、１回の販売で顧客へ提供されることを確実にする、パッケージを提供することである。
【００１０】
本発明の他の目的は、補足的な２つの化粧製品のために、見込み購入者が、それぞれの製品組成物を、別々の容器の展示物品として全体的に見ることのできる、パッケージを提供することである。
【００１１】
更に、本発明の他の目的は、化粧品、特にスキン又はヘアトリートメントプランの化粧品のために、２つの製品組成物の各々を別々の容器に収納するが、顧客の家庭での分離及び置き場所を誤ることを避けるため、それらの容器を１つのユニットとして結合した、パッケージを提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
次の（Ａ）及び（Ｂ）を備えたパッケージシステムが提供される。
【００１３】
（Ａ）各々が閉鎖端及び分与端を有する２つの別個の容器。容器の各々は、背面及び腹面を有する細長い管状壁を有し、背面の少なくとも一部分は平坦で、容器が互いに対して平らにピッタリと並置されることを可能にしている。
【００１４】
（Ｂ）ヒンジ式に接続された２つのトレイによって規定されるヨーク。各々のトレイは、容器の１つを受け取る凹所を有する。
【００１５】
有利には、容器を更に包むため、外側カートンが使用されてよい。好ましい実施形態におけるカートンは、内部キャビティを画定する壁、及び壁の少なくとも１つに形成された窓を有する。２つの別個の容器は、カートンキャビティの中に配置される。最も有利な形態では、容器管状壁の２つの腹面は、カートンの窓を通して見ることができる。「カートン」の用語は、板紙又は他のセルロースの堅い包装用品に限定されず、柔軟な包装紙、又はプラスチック、例えば、熱成形又は収縮包装ポリオレフィン又はポリエステルを含むことができる。他の実施形態では、本発明は、窓を有しない外側カートン又は外側パッケージを必要としないで実現されることができる。
【００１６】
本発明の前記特徴、利点、及び目的は、図面を参照する以下の詳細な説明から更に完全に理解されるであろう。
【００１７】
【発明の実施の形態】
化粧トリートメントプランの２つの製品容器を、１つのヨークの中に展示して、別々であるが関連性を有する製品を一覧できることが見い出された。ヒンジ式に接続された２つのトレイを有するヨークは、約１８０度の角度の開放構成へ広げられることができる。これによって、一対の容器を全体的に見ることができる。また、ヨークは関連性を維持する働きをする。各々の製品容器を使用した後で、消費者は、製品容器を補足的製品容器と並んだ製品容器のホルダーへ戻す。
【００１８】
特に好ましい実施形態は、窓付きの外側カートンを使用する。容器を有するヨークは、開放構成で外側カートンの中へ置かれる。見込みの顧客は、カートンの窓を通して、２つの容器を容易に見ることができる。トレイは、展示カートンから取り出されると、閉鎖位置へ回転させられ、各々の容器は、壁背面を互いに対して平らに配置される。閉鎖位置からは、より大きな安定が結果として得られる。消費者は、各々の製品の使用が、トリートメントの順序に従わなければならないことを、ヨークから知らされる。更に、ヨークは、容器が取り出されて、誤った位置へ戻されないことを確実にする。
【００１９】
好ましい実施形態におけるパッケージシステムは、スキントリートメントプランについて意図されている。このシステムは、消費者へ販売された２つの別々の組成物を1つのユニットとして塗布することを要求し、組み合わせて使用することを注意するように働き、適切な塗布のために消費者を知識付けする。これらの利点は、それぞれの組成物をそれぞれの容器に入れて配置及び販売し、２つの容器に共通のベース又はヨークを共用させることによって達成される。別々の容器によって分与される第１及び第２の組成物として、様々なタイプの化粧組成物を使用することができる。下記の表は、これらの組成物を、皮膚への主な効用の観点から記述したものである。
【表１】

【００２０】
取り揃えられた組成物は、トリートメントプランで相互に組み合わせて、使用されることが意図されていることは強調すべきである。これは、例えば、旅行用キットと対比されるであろう。旅行用キットは、様々な化粧品を収納することができるが、各々の化粧品は、例えば一連のカラーパウダーのように、独立した働きをする。
【００２１】
少なくとも１つの活性材料が、別々の組成物の各々の中に組み込まれるであろう。活性材料は、組成物の塗布による効用を与える主な機能成分として存在する。
【００２２】
特に、昼間に使用される日焼け止めクリームの組成物（太陽のロゴで示される）は、夜間に塗布される老化予防組成物（月のロゴで示される）との組み合わせに適している。「日焼け止めクリーム」の用語は、波長領域２９０ｎｍから４２０ｎｍの吸収を防止する、紫外線遮断成分を示すために使用される。通常、老化防止組成物は、例えば、α−ヒドロキシカルボン酸、又はその塩（例えば、グリコール酸又は乳酸）、サリチル酸、レチノイド、セラミドのような材料、及びこれらの組み合わせから選択された、活性材料を含むであろう。
【００２３】
ヘアトリートメントプランも、本発明のパッケージシステムによって消費者へ提供されることができる。例えば、第１の組成物は、陰イオン界面活性剤（例えば、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸ナトリウム、又はアルカンスルホン酸ナトリウム）を含むシャンプーであることができる。補足的な第２の組成物は、陽イオン性ポリマー（例えば、ポリクアテルニウム−２、ポリクアテルニウム−６、ポリクアテルニウム−７、ポリクアテルニウム−１０、ポリクアテルニウム−１６、ポリクアテルニウム−１７、ポリクアテルニウム−３２、及びポリクアテルニウム−３７）を含むコンディショナーであることができる。補足的な他の組み合わせは、シャンプーとスタイリングジェル、シャンプーとヘアスプレー、ヘア着色液とシャンプー、及び育毛処方液とヘアスプレーであってよい。これらの組み合わせは、昼間−夜間プランで使用されるか、即時の順次的塗布に使用されることができる。
【００２４】
図１は、パッケージシステムの好ましい実施形態を示す。カートン２は、内部キャビティ６を画定する一組の壁４から構成される。壁の少なくとも１つに、窓８が形成される。カートンのキャビティの中に、２つの別々の容器１０及び１２が配置される。
【００２５】
各々の容器は、閉鎖端１４及び分与端１６を有する。容器の各々は、背面１８及び腹面２０を有する細長い管状壁から形成される。
【００２６】
特に図３は、実質的に平坦な背面１８を示す。背面が平坦であることによって、容器は、互いにピッタリと平らに並置されることができる。
【００２７】
図２は、左トレイ２４及び右トレイ２６によって規定されるヨーク２２を示す。トレイの各々は、容器の１つを受け取る凹所２８を有する。
【００２８】
この好ましい実施形態におけるトレイは、形状が半円形のスカート壁によって規定される。
【００２９】
ヒンジ３０は、トレイ２４及び２６を回転可能な方法で接続する。好ましい実施形態において、ヒンジ３０は２部片構成である。ピボット部材３１は、上方アーム及び下方アーム３３の間に整列される。チャネルが、アーム及びピボット部材を横切っている。柱３５がコネクタとしてチャネルを貫通し、部材３１がアームに対して回転できるようにしている。それによって、トレイは、図４に示される開放位置から、図５に示される閉鎖位置へ移動することができる。本発明の実施形態では、約１８０度の円弧を描く移動が可能である。一般的に、開放位置から閉鎖位置への円弧は、約１００度から約１８０度でなければならない。図５に示されるように、平坦なスカート部分３２によって、閉鎖位置のトレイは、互いに対して平らにピッタリと位置することができる。容器がトレイの中に置かれたときでも、ヨークの閉鎖位置を達成することができる。なぜなら、容器の管状壁の背面も、互いに対して平らに位置するからである。
【００３０】
摩擦嵌め合い突起及び凹所３４によって、２つのトレイの固定を閉鎖位置で確保することができる。
【００３１】
図２及び図３は、右側管の下方の分与端１６を一部分切り取った断面を示す。分与端の閉止は、平坦な外面３８を有する押し上げ蓋式キャップ３６によって行われる。平坦な外面３８は、容器がトレイの中及び外で直立できるようにする。閉止される端のキャップの反対側には、曲面３７が存在する。曲面３７は、平たいキャップ面３８の上に管を立てるように、使用者を誘導する働きをする。曲面形状は、その端で容器を直立させることができないようにする。
【００３２】
図６は第２の実施形態を示す。この実施形態では、容器は一対の直立スプレーディスペンサである。分与端４０は、スプレーノズル４４を取り巻くオーバキャップ４２を特徴として有する。分与端の反対側に、ヨーク５０のトレイ４８の１つに収まった閉止底部端４６がある。各々のトレイは凹所５２を特徴として含み、凹所５２は方位決定／支持柱５４を有する。
【００３３】
ポンプディスペンサの底部端４６には、雌開口５６が形成される。これは凹所５２と適切に噛み合うことを可能にする。噛み合いの公差を十分小さくして、容器とトレイとの堅い嵌め合いを達成することができる。この場合、各部分を分離するため力が必要である。しかし、更に好ましくは、容器は支持されるだけで（スカート壁によって）、ヨークのトレイの中へ堅く締め付けられない。従って、ヨークを上下にひっくり返した状態でパッケージが保持されると、容器は重力によって落下するであろう。
【００３４】
図７は、ポンプ分与容器が入っていないヨークの平面図である。ヨークはヒンジ５８を特徴として有する。ヒンジ５８は、半円形トレイ４８が、平坦なスカート壁６０に沿って互に対して平らに位置することを可能にする。摩擦嵌め合い抵抗舌状部及び溝６２は、トレイが閉鎖位置へ固定されたままに留まることを確実にする。
【００３５】
動作及び比較の例、又は明瞭に指摘した場合を除いて、ここで説明した材料の数量を示す全ての数字は、「約」の用語で修飾されるものと理解すべきである。
【００３６】
「備えた」の用語は、記述される要素へ限定されることを意味しない。そうではなく、機能的重要性の大小に関わらず未指定の要素をも包含することを意味する。言い換えれば、列挙されたステップ、要素、又はオプションは、全てを網羅するとは限らない。
【００３７】
これまでの説明は、本発明の選択された実施形態を示す。この観点から、変形及び修正が当業者へ暗示されるであろう。これらの全ては、本発明の主旨及び範囲の中にある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるパッケージシステムを示す第１の実施形態の斜視図である。
【図２】第１の実施形態によるヨークの中の２つの容器の立面図であって、ヨークは開放位置にあるが、周囲のカートンを取り除かれており、右側のトレイの一部分は断面で示されている。
【図３】図２と同じ実施形態を示すが、閉鎖位置にあるヨークのトレイを示す。
【図４】開放位置で容器を取り除いたヨークの平面図である。
【図５】図４と同様な平面図であるが、トレイが閉鎖位置にあるヨークを示す。
【図６】第２の実施形態の立面図であって、容器及びヨークは閉鎖位置へ折り畳まれ、右側の容器の一部分は断面で示される。
【図７】容器を取り除いた図６のヨークの平面図である。
【図８】図７と同様の平面図であるが、トレイが開放位置にあるヨークを示す。
【符号の説明】
２ カートン
４ 壁
６ 内部キャビティ
８ 窓
１０、１２ 容器
１４ 閉鎖端
１６ 分与端
１８ 背面
２０ 腹面
２２ ヨーク
２４、２６ トレイ
２８ 凹所
３０ ヒンジ
３１ ピボット部材
３２ スカート部分
３３ アーム
３４ 摩擦嵌め合い突起及び凹所
３５ 柱
３６ 押し上げ蓋式キャップ
３７ 曲面
３８ 外面
４０ 分与端
４２ オーバキャップ
４４ スプレーノズル
４６ 底部端
４８ 半円形トレイ
５０ ヨーク
５２ 凹所
５４ 方向決定／支持柱
５６ 開口
５８ ヒンジ
６０ スカート壁
６２ 摩擦嵌め合い抵抗舌状部及び溝

Claims (10)

1. （Ａ）閉鎖された端部とキャップで封鎖された又は取り囲まれた分配口を有する端部とを各々が有する２つの別個の容器を備え、各々の容器は、背面及び腹面を含む細長い管状壁を有し、容器を互いにピッタリと接して並べることができるように該容器の背面の少なくとも一部分が平らであり、さらに、
   （Ｂ）ヒンジ式に接続された２つのトレイによって構成された共通のベースを備え、各々のトレイは容器の１つを受け取る凹所を有する、パッケージ。
2. 二つのトレイが開放位置から閉鎖位置へヒンジ式に移動できる角度は、約１００度から約１８０度である、請求項１に記載のパッケージ。
3. 更に、カートンを含み、該カートンは、容器及び共通のベースを収容する内部空間を画定する壁、及び壁の少なくとも１つに形成された窓を有する、請求項１に記載のパッケージ。
4. カートンの窓は、該カートンの中に収容された二つの容器の腹面を両方とも見ることができるように形成されている、請求項３に記載のパッケージ。
5. 前記共通のベースが、二つのトレイを開放位置にした状態で、前記内部空間の中に保持される、請求項３に記載のパッケージ。
6. 開放位置における二つのトレイの平坦なスカート部間に形成される角度が、約１８０度である、請求項５に記載のパッケージ。
7. 容器の分配口を有する端部がトレイの凹所に受け取られる、請求項１に記載のパッケージ。
8. 凹所に受け取られる容器の端部が平坦な外表面を有し、他の端部が曲面である表面を有する、請求項１に記載のパッケージ。
9. トレイの各々が半円形である、請求項１に記載のパッケージ。
10. 凹所の各々が半円形である、請求項１に記載のパッケージ。

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