JP4097784B2 - ユニットブレーキ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両等に装備されるエアを駆動源とするユニットブレーキ装置に関し、制輪子の摩耗量を補正して間隙調整を自動的に行なうアジャスタ装置をエアチャンバ内に備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両等に装備されるエア駆動のユニットブレーキ装置は、車両の台車側に取り付けられるブレーキ本体に、エアチャンバを備え、ロッドを介して車輪側へ押し出される制輪子を車輪の外周面に押し付けてブレーキ力を発生する。
制輪子は、ブレーキ使用により摩耗するので、車輪との間の間隙が使用に従って増大する。そこで、この間隙を調整する装置が必要となり、特開平5−310127号公報、特開平7−293611号公報にこの種の装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車輪と制輪子の間隙を調整するアジャスタ装置は、制輪子を押し出すロッドのストロークが所定の量を超えたときに作動する手段を備える。このアジャスタ装置を作動させる駆動力は、エアチャンバが発生させる推力や、制輪子を戻すために装備されるスプリング力が利用される。
いずれにせよ、間隙調整を自動的に達成するアジャスタ装置は、複雑な機構、構成となる。
本発明は、エアチャンバ内にアジャスタ装置を内蔵する構成の簡素なユニットブレーキ装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のユニットブレーキ装置は、車輪に対向して配設される制輪子を支持するブレーキヘッドと、ブレーキヘッドを車輪に向けて押圧するエアチャンバを備え、エアチャンバは、圧力容器と、圧力容器に設けられるエア供給口と、圧力容器内に配設されるダイアフラムと、ダイアフラムの作動をブレーキヘッドに伝達するロッドと、ダイアフラムと圧力容器の間に配設されるリターンスプリングを備える。そして、ロッドはダイアフラムとの間に配設されるシャフトに連結され、シャフトの外周に形成される一定のピッチの環状溝と、シャフト外周部に摺動自在に支持され且つ前記圧力容器に対する移動が所定の範囲内に規制されているスライダと、スライダに取り付けられてシャフトの環状溝に弾性的に係合される爪を有するストッパ部材と、前記圧力容器に取り付けられるとともに内周部で前記スライダを摺動自在に支持する軸受を備えるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態を示すユニットブレーキ装置1の全体構成を示す説明図、図2はエアチャンバ100の断面図、図3はストッパ部材170の詳細図である。
全体を符号1で示すユニットブレーキ装置は、鉄道車両の台車側の部材10にボルト22を介して固着されるブラケット20を備える。ブラケット20の上部にはピン24を介して揺動自在に支持されるアーム30が取り付けられる。ブラケット20の下部には、ピン26を介してエアチャンバ100が揺動自在に取り付けられる。
【0006】
エアチャンバ100内にはダイアフラム110が装備されており、図示しないエア供給源からホースを介してエア供給口101にエアが供給されると、ダイアフラム110を介してロッド40を矢印C方向に押し出す。
ロッド40の先端部は、アーム30の下端部とともに、ピン50を介してブレーキヘッド60に連結される。
ブレーキヘッド60は、ピン50により揺動自在に支持されるが、リーフスプリング62を介在させて、遊動を防止している。
【0007】
摩擦材料を成形してつくられる制輪子70は、台金64により裏面を支持され、台金64は、結合手段66を介してブレーキヘッド60に取り付けられる。結合手段66を解放することによって、使用済みの制輪子70を新品の制輪子70に交換ができる。
制輪子70と車輪5の外周面5aの間には、クリアランスG1が形成され、ブレーキの非作動時には制輪子70が車輪5により引き摺られるのを防止している。制輪子70はブレーキの使用により摩耗し、クリアランスG1は増大する。クリアランスG1が過大となると、ブレーキの応答性が劣化するので、クリアランスG1を短縮する操作を必要とする。クリアランスG1の自動調整装置は、このクリアランスG1の調整を自動的に達成する機能を備える。
【0008】
図2は、本発明のユニットブレーキ装置1に装備されるエアチャンバ100を一部断面にして示す説明図である。
エアチャンバ100は、円筒状の気密容器102,104を結合部106で結合した圧力容器であって、内部にダイアフラム110が結合部106に挾み込まれて取り付けられる。エアの供給口101からエアが供給されると、ダイアフラム110と気密容器102との間に圧力室が形成され、ダイアフラム110は、気密容器102の壁面から離れる方向に付勢される。
【0009】
ダイアフラム110の内側には、受圧板120が配設してあり、シャフト130の先端細径部132を介してシャフト130の一端部を支持する。シャフト130は雄ねじ部134を有しロッド40の雌ねじ部42がこのシャフト130の雄ねじ部134にねじ込まれる。
ロッド40の先端部には貫通穴44が設けてあり、この貫通穴44にピン50が挿入されて、ロッド40はブレーキヘッド60に連結される。
【0010】
ダイアフラム110の受圧板120と気密容器104の間には、リターンスプリング140が配設してあり、ダイアフラム110を常時エア供給口101側へ押し戻す力を付与する。
【0011】
シャフト130の外周面には、環状溝136が所定のピッチAで複数本形成してある。シャフト130の外周部に摺動自在に嵌装されるスライダ150にはストッパ部材170が取り付けられる。
図3にも示すように、ストッパ部材170は、弾性材でつくられ、内径方向に延びる爪172を有する。この爪172は、シャフト130の環状溝136に弾性的に係合される。
【0012】
スライダ150は、気密容器104側に固定される軸受160の内周部に対して摺動自在に支持される。ブレーキ作動時には、エア供給口101からエアチャンバ100内にエアが供給され、ダイアフラム110はシャフト130と一体のロッド40を矢印C方向に押し出す。ロッド40の先端に穴44を介してピン50により連結されたブレーキヘッド60は、制輪子70を車輪5に押圧してブレーキ力を発生させる。スライダ150の気密容器104外側の端部には、止め輪155が取り付けられている。止め輪155は、気密容器104の外側面に当接している状態ではスライダ150の反C方向の移動、即ち、気密容器104内部への移動を規制している。このとき、気密容器104の内側においてはスライダ150と軸受160との間でストローク量Bが定められている。
【0013】
ダイアフラム110が展開する際に、シャフト130は矢印C方向に移動する。スライダ150は、ストッパ部材170によりシャフト130の環状溝136に係止されているので、シャフト130とともに矢印C方向に移動する。シャフト130がストローク量Bだけ移動すると、スライダ150は軸受160に当接し、それ以上の移動は制止される。制輪子の摩耗によって制動間隙が増加し、シャフト130が更に矢印C方向移動すると、ストッパ部材170の爪172は、隣接する環状溝136方向に移動する。制動解除時には、スライダ150は止め輪155が気密容器104の外側面に当接するまで距離Bだけ戻り、ロッド40は距離B+摩耗分だけ戻る。
【0014】
制輪子の摩耗が更に進み、シャフト130のストロークが距離B+ピッチAを超えると、ストッパ部材170の爪172は次の環状溝136、即ち、先端細径部132側の環状溝136に移動する。この状態でリターンスプリング140の作用によって、ダイアフラム110が初期状態に戻ると、スライダ150はシャフト130に対して、距離B相当する距離だけ移動する。すなわち、シャフト130と一体のロッド40は、制動時のストローク(距離B+ピッチA)に対して戻り時に距離Bだけ戻るので、その差であるピッチAだけ車輪5側へ押し出され、クリアランスG1が自動的に調整される。
【0015】
制輪子70を交換する場合には、ロッド40をチャンバ100側へ押し込むと、シャフト130の環状溝136が、ストッパ部材170の弾性爪172を乗り超えてロッド40を初期状態に押し戻すことができる。
【0016】
【発明の効果】
本発明のユニットブレーキ装置は以上の構成を備えるので、制輪子と車輪との間のクリアランスの調整装置であるアジャスタ装置はエアチャンバ内に装備され、構成は簡素化される。
またアジャスタ装置は、ロッドと一体のシャフトに形成される複数の環状溝と、環状溝に弾性的に係合するストッパ部材を備え、過大なストロークとなると、ストッパ部材が次の環状溝に移動することにより、クリアランスは自動的に調整されるので、作動も確実である。
さらに、制輪子の交換時等において、アジャスタ装置を初期状態に復帰させる作業は、ロッドをエアチャンバ側へ押し戻すことにより簡単に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のユニットブレーキ装置の側面図。
【図2】エアチャンバの断面図。
【図3】ストッパ部材の説明図。
【符号の説明】
1 ユニットブレーキ装置
5 車輪
10 台車側の部材
20 ブラケット
30 アーム
40 ロッド
60 ブレーキヘッド
70 制輪子
100 エアチャンバ
101 エア供給口
110 ダイアフラム
130 シャフト
136 環状溝
140 リターンスプリング
150 スライダ
160 軸受
170 ストッパ部材
Claims (1)
- 車輪に対向して配設される制輪子を支持するブレーキヘッドと、ブレーキヘッドを車輪に向けて押圧するエアチャンバを備えたユニットブレーキ装置であって、エアチャンバは、圧力容器と、圧力容器に設けられるエア供給口と、圧力容器内に配設されるダイアフラムと、ダイアフラムの作動をブレーキヘッドに伝達するロッドと、ダイアフラムと圧力容器の間に配設されるリターンスプリングを備え、ロッドはダイアフラムとの間に配設されるシャフトに連結され、シャフトの外周に形成される一定のピッチの環状溝と、シャフト外周部に摺動自在に支持され且つ前記圧力容器に対する移動が所定の範囲内に規制されているスライダと、スライダに取り付けられてシャフトの環状溝に弾性的に係合される爪を有するストッパ部材と、前記圧力容器に取り付けられるとともに内周部で前記スライダを摺動自在に支持する軸受を備えるユニットブレーキ装置。
Priority Applications (1)
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JP14446198A JP4097784B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ユニットブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14446198A JP4097784B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ユニットブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11336812A JPH11336812A (ja) | 1999-12-07 |
JP4097784B2 true JP4097784B2 (ja) | 2008-06-11 |
Family
ID=15362814
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14446198A Expired - Fee Related JP4097784B2 (ja) | 1998-05-26 | 1998-05-26 | ユニットブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4097784B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-26 JP JP14446198A patent/JP4097784B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11336812A (ja) | 1999-12-07 |
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