JP4097549B2 - 太陽電池装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハを用いた太陽電池装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
pn接合特性を改善するために、n型単結晶シリコンウエハとp型非晶質シリコン膜との間にi型非晶質シリコン膜を設けたHIT(真性薄膜を有するヘテロ接合:Heterojunction with Intrinsic Thin-Layer)型構造を有する太陽電池装置が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
【0003】
このようなHIT型構造の太陽電池装置では、pn接合特性の改善により変換効率の向上が期待される。
【0004】
【特許文献1】
特許第2614561号公報
【特許文献2】
特開2001−345463号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、HIT型構造の太陽電池装置においては、単結晶シリコンウエハの周辺部で少数キャリアの再結合速度が大きく、単結晶シリコンウエハの中央部に比べて変換効率が低くなる。それにより、太陽電池装置の全体の出力特性が低下するという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、出力特性が向上された太陽電池装置およびその製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る太陽電池装置は、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層を備え、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極を受光面上の外周部を除く領域に備え、受光面の外周部の少なくとも一部に集電極から離間するように導電性の遮光部が設けられたものである。
【0008】
本発明に係る太陽電池装置においては、半導体ウエハを用いた光電変換層において発生した光電流が集電極により収集される。この場合、受光面の外周部の少なくとも一部に集電極から離間するように導電性の遮光部を設けることにより出力特性を向上させることができる。
【0009】
受光面上に受光面電極を介して集電極を備え、導電性の遮光部は、受光面電極から離間するように設けられてもよい。
【0010】
この場合、受光面電極から離間するように導電性の遮光部を設けることにより出力特性を向上させることができる。
【0011】
導電性の遮光部と受光面電極との間隔は100μm以上であることが好ましい。それにより、短絡電流を減少させることなく曲線因子および最大出力を向上させることができる。
【0012】
導電性の遮光部と集電極との間隔は100μm以上であることが好ましい。それにより、短絡電流を減少させることなく曲線因子および最大出力を向上させることができる。
【0013】
導電性の遮光部は、集電極と同じ材料により形成されてもよい。この場合には、導電性の遮光部を集電極と同じ工程で形成することができる。それにより、製造時間および製造コストが低減される。
【0014】
第2の発明に係る太陽電池装置は、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層を備え、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極を受光面上の外周部を除く領域に備え、受光面の外周部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部が設けられたものである。
【0015】
本発明に係る太陽電池装置においては、半導体ウエハを用いた光電変換層において発生した光電流が集電極により収集される。この場合、受光面の外周部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部を設けることにより、出力特性を向上させることができる。
【0016】
受光面上に受光面電極を介して集電極を備え、絶縁性の遮光部は、受光面電極に重ならないように設けられてもよい。
【0017】
それにより、太陽電池装置の短絡電流を減少させることなく曲線因子および最大出力を向上させることができる。
【0018】
絶縁性の遮光部は、受光面電極に重ならないように設けられることが好ましい。それにより、太陽電池装置の短絡電流を減少させることなく曲線因子および最大出力を向上させることができる。
【0019】
第3の発明に係る太陽電池装置の製造方法は、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層を形成する工程と、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極を受光面上の外周部を除く領域に形成する工程と、受光面の外周部の少なくとも一部に集電極から離間するように導電性の遮光部を形成する工程とを備えたものである。
【0020】
本発明に係る太陽電池装置の製造方法によれば、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層が形成され、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極が受光面上の外周部を除く領域に形成され、受光面の少なくとも外周面の一部に集電極から離間するように導電性の遮光部が形成される。
【0021】
このように、受光面の外周部の少なくとも一部に集電極から離間するように導電性の遮光部を形成することにより、出力特性を向上させることができる。
【0022】
第4の発明に係る太陽電池装置の製造方法は、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層を形成する工程と、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極を受光面上の外周部を除く領域に形成する工程と、受光面の外周部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部を形成する工程とを備えたものである。
【0023】
本発明に係る太陽電池装置の製造方法によれば、少なくとも一面側に受光面を有するとともに半導体ウエハを用いた光電変換層が形成され、光電変換層において発生した光電流を収集するための集電極が受光面上の外周部を除く領域に形成され、受光面の外周部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部が形成される。
【0024】
このように、受光面の外周部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部を形成することにより、出力特性を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(1)第1の実施の形態
図1は本発明の第1の実施の形態に係る太陽電池装置の平面図である。図2は図1の太陽電池装置の一部の拡大平面図である。図3は図1の太陽電池装置の模式的断面図である。
【0026】
図1に示すように、n型単結晶シリコンウエハ1は、4つの辺30からなる略正方形状を有し、4つの角部が直線状に切り取られることにより4つの隅部に斜辺31が形成されている。
【0027】
図3に示すように、n型単結晶シリコンウエハ1の主面上にi型非晶質シリコン膜11およびp型非晶質シリコン膜12が順に形成されている。n型単結晶シリコンウエハ1、i型非晶質シリコン膜11およびp型非晶質シリコン膜12が光電変換層を形成し、n型単結晶シリコンウエハ1が主たる発電層となる。
【0028】
p型非晶質シリコン膜12上の周辺部を除く領域に、ITO(インジウム・錫酸化物)等の透明導電膜からなる受光面電極2が形成されている。図1に示すように、受光面電極2上には複数の集電極3,4が形成されている。集電極3、4は、例えばAg(銀)等の導電性粒子を含む導電性ペーストにより形成される。
【0029】
本実施の形態では、単結晶シリコンウエハ1上の周辺部のうち4つの隅部の斜辺31に沿った領域に導電性の遮光部5が塗布により形成されている。導電性の遮光部5は、導電性ペースト等の導電性材料により形成される。導電性ペーストは、Ag等の導電性粒子を含む。
【0030】
図3に示すように、導電性の遮光部5は、受光面電極2の端部から所定距離d[μm]離間するように形成されている。また、導電性の遮光部5は幅W[mm]を有する。
【0031】
図3に示すように、単結晶シリコンウエハ1の裏面には、i型非晶質シリコン膜13およびn型非晶質シリコン膜14が順に形成されている。n型非晶質シリコン膜14上にITO等の透明導電膜からなる受光面電極15が形成され、受光面電極15上に複数の集電極16が形成されている。集電極16は、例えばAg等の導電性粒子を含む導電性ペーストにより形成される。
【0032】
本実施の形態の太陽電池装置は、pn接合特性を改善するためにn型単結晶シリコンウエハ1とp型非晶質シリコン膜12との間にi型非晶質シリコン膜11を設けたHIT型構造を有するとともに、裏面でのキャリアの再結合を防止するためにn型単結晶シリコンウエハ1の裏面にi型非晶質シリコン膜13およびn型非晶質シリコン膜14を設けたBSF(Back Surface Field)構造を有する。
【0033】
なお、本発明は、図3に示される太陽電池装置の構造に限定されず、他の種々の構造を有する太陽電池装置に適用することができる。例えば、単結晶シリコンウエハ1の裏面のi型非晶質シリコン膜13およびn型晶質シリコン膜14を設けなくてもよい。
【0034】
本実施の形態の太陽電池装置においては、単結晶シリコンウエハ1の主面側の受光面電極2および裏面側の受光面電極12がそれぞれ受光面となる。単結晶シリコンウエハ1において発生したキャリアは、光電流として主面側および裏面側の受光面電極2および15に拡散し、集電極3,4で収集される。
【0035】
本実施の形態に係る太陽電池装置では、単結晶シリコンウエハ1の主面上の周辺部の隅部の領域に導電性の遮光部5を設けることにより、出力特性を向上させることができる。
【0036】
このメカニズムは、明確には解析されていないが、次の通りであると考えられる。単結晶シリコンウエハ1の周辺部では、欠陥が存在するため、キャリアの再結合速度が大きい。単結晶シリコンウエハ1上の周辺部に導電性の遮光部5を設けることにより、受光面電極2下の単結晶シリコンウエハ1の領域で発生したキャリアが単結晶シリコンウエハ1の周辺部へ拡散することが抑制される。それにより、出力特性が向上する。
【0037】
導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dは、後述するように100μm以上であることが好ましい。それにより、短絡電流が減少することなく曲線因子F.F.(Fill Factor )および最大出力Pmaxが向上する。また、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dは、1000μm以下であることが好ましい。それにより、短絡電流が減少することなく曲線因子F.F.および最大出力Pmaxが向上する。この理由は、最も良好な特性を有する半導体ウエハにおいても、少数キャリアの拡散長は約1000μmであり、これ以上の距離dでは、遮光の効果が少なくなるためである。
【0038】
なお、導電性の遮光部5が受光面電極2よりも集電極3,4のいずれかに近接している場合には、導電性の遮光部5が集電極3,4から100μm以上離間することが好ましい。
【0039】
遮光部5の幅Wは、後述するように、0.9mm以上2.5mm以下であることが好ましく、1.7mmがより好ましい。それにより、短絡電流が減少することなく曲線因子F.Fおよび最大出力Pmaxが向上する。
【0040】
導電性の遮光部5を集電極3,4と同じ材料を用いて印刷法により形成してもよい。この場合には、導電性の遮光部5を集電極3,4と同じ印刷版を用いて同時に形成することができる。それにより、導電性の遮光部5を形成することによる工程の増加が生じない。
【0041】
また、導電性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の少なくとも一部の領域に形成してもよい。それにより、太陽電池装置の出力特性をさらに向上させることができる。
【0042】
導電性の遮光部5が半導体層と非オーミック性の接触を形成する場合には、導電性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。例えば、導電性の遮光部5として、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料からなるベースに銀粒子等の導電性粒子を含む導電性ペーストを用いた場合、導電性の遮光部5が半導体層と非オーミック性の接触を形成するため、導電性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。
【0043】
導電性の遮光部5の代わりに絶縁性の遮光部5を設けてもよい。絶縁性の遮光部5は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料をベースとしてSiO 、Alまたはその他のセラミックス等の絶縁性粒子を含む。
この場合には、絶縁性の遮光部5と受光面電極2の端部との間に距離を設けなくてもよい。ただし、絶縁性の遮光部5が受光面電極2上に重ならないことが好ましい。それにより、太陽電池装置の短絡電流を損なうことなく、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxを向上させることができる。
【0044】
絶縁性の遮光部5を用いた場合、絶縁性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。
【0045】
また、絶縁性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の少なくとも一部の領域に形成してもよい。それにより、太陽電池装置の出力特性をさらに向上させることができる。
【0046】
なお、本実施の形態の太陽電池装置は、単結晶シリコンウエハ1の主面側および裏面側が受光面となるが、半導体基板の主面側が受光面となる太陽電池装置の場合には、遮光部5を受光面側に設ければよい。
【0047】
本発明の太陽電池装置は、本実施の形態の太陽電池装置の構成および材料に限定されず、半導体ウエハを光電変換層として用いた種々の太陽電池装置に適用することができる。例えば、半導体ウエハとして、炭化シリコン等の他の半導体ウエハを用いてもよい。
【0048】
(2)第2の実施の形態
図4は本発明の第2の実施の形態に係る太陽電池装置の平面図である。
【0049】
図4に示すように、本実施の形態に係る太陽電池装置では、n型単結晶シリコンウエハ1の主面上の周辺部のうち4つの辺30および4つの斜辺31に沿った領域に導電性の遮光部5が形成されている。導電性の遮光部5の材料は、第1の実施の形態と同様である。
【0050】
また、各導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離および導電性の遮光部5の幅は、第1の実施の形態と同様である。
【0051】
本実施の形態に係る太陽電池装置では、単結晶シリコンウエハ1の主面上の周辺部の領域のほぼ全体にわたって導電性の遮光部5を設けることにより、出力特性をさらに向上させることができる。
【0052】
なお、本実施の形態においても、導電性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の領域に形成してもよい。
【0053】
また、導電性の遮光部5が半導体層と非オーミック性の接触を形成する場合には、導電性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。
【0054】
本実施の形態においても、導電性の遮光部5の代わりに絶縁性の遮光部5を設けてもよい。絶縁性の遮光部5を用いた場合、絶縁性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。また、絶縁性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の少なくとも一部の領域に形成してもよい。
【0055】
(3)第3の実施の形態
図5は本発明の第3の実施の形態に係る太陽電池装置の平面図である。
【0056】
図5に示すように、本実施の形態に係る太陽電池装置では、n型単結晶シリコンウエハ1は、4つの辺32からなる正方形状を有する。単結晶シリコンウエハ1の主面上の周辺部のうち4つの辺32に沿った領域に導電性の遮光部5が形成されている。導電性の遮光部5の材料は、第1の実施の形態と同様である。
【0057】
また、各導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離および導電性の遮光部5の幅は、第1の実施の形態と同様である。
【0058】
本実施の形態に係る太陽電池装置では、単結晶シリコンウエハ1の主面上の周辺部の領域のほぼ全体にわたって導電性の遮光部5を設けることにより、出力特性をさらに向上させることができる。
【0059】
なお、本実施の形態においても、導電性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の領域に形成してもよい。
【0060】
また、導電性の遮光部5が半導体層と非オーミック性の接触を形成する場合には、導電性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。
【0061】
本実施の形態においても、導電性の遮光部5の代わりに絶縁性の遮光部5を設けてもよい。絶縁性の遮光部5を用いた場合、絶縁性の遮光部5が単結晶シリコンウエハ1の端面を覆ってもよい。また、絶縁性の遮光部5を単結晶シリコンウエハ1の主面側の周辺部に加えて単結晶シリコンウエハ1の裏面側の周辺部の少なくとも一部の領域に形成してもよい。
【0062】
【実施例】
実施例として図1の太陽電池装置を作製し、比較例として導電性の遮光部5を設けない点を除いて図1の実施例と同様の構造を有する太陽電池装置を作製し、出力特性を測定した。
【0063】
なお、単結晶シリコンウエハ1の辺30の長さは約89mmであり、斜辺31の長さは約10mmである。
【0064】
(実施例1)
まず、実施例1では、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dが異なる複数の太陽電池装置を作製し、開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを測定した。導電性の遮光部5の幅Wは1.7mmである。
【0065】
実施例1の太陽電池装置の出力特性の測定結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
Figure 0004097549
【0067】
表1においては、実施例1の太陽電池装置における開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxの測定結果を比較例の太陽電池装置における測定結果を100として規格化し、規格化した開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを示している。
【0068】
表1に示すように、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dが90μmの場合には、比較例に比べて、曲線因子F.F.が向上しているが、開放電圧Voc、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxがやや低下している。
【0069】
これに対して、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dが100μmの場合には、短絡電流Iscおよび開放電圧Vocが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxが向上している。
【0070】
また、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dが200μmの場合には、短絡電流Iscおよび開放電圧Vocが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxがさらに向上している。
【0071】
したがって、導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dが100μm以上であることが好ましい。
【0072】
(実施例2)
次に、実施例2では、導電性の遮光部5の幅Wが異なる複数の太陽電池装置を作製し、開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを測定した。導電性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離dは100μmである。
【0073】
実施例2の太陽電池装置の出力特性の測定結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
Figure 0004097549
【0075】
表2においては、実施例2の太陽電池装置における開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxの測定結果を比較例の太陽電池装置における測定結果を100として規格化し、規格化した開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを示している。
【0076】
表2に示すように、導電性の遮光部5の幅Wが0.9mmの場合には、開放電圧Vocおよび短絡電流Iscが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxがやや向上している。
【0077】
また、導電性の遮光部5の幅Wが2.5mmの場合には、開放電圧Vocおよび短絡電流Iscが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxがより向上している。
【0078】
さらに、導電性の遮光部5の幅Wが1.7mmの場合には、開放電圧Vocおよび短絡電流Iscが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxがさらに向上している。
【0079】
したがって、導電性の遮光部5の幅Wは、0.9mm〜2.5mmが好ましく、1.7mmがより好ましい。
【0080】
(実施例3)
さらに、実施例3では、絶縁性の遮光部5を有する太陽電池装置を作製し、開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを測定した。絶縁性の遮光部5の材料としては、エポキシ樹脂をベースとして、Sio およびAl粒子を含むペーストを用いた。絶縁性の遮光部5と受光面電極2の端部との間の距離は0である。また、絶縁性の遮光部5の幅Wは2.5mmである。
【0081】
【表3】
Figure 0004097549
【0082】
表3においては、実施例3の太陽電池装置における開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxの測定結果を比較例の太陽電池装置における測定結果を100として規格化し、規格化した開放電圧Voc、曲線因子F.F.、短絡電流Iscおよび最大出力Pmaxを示している。
【0083】
表3に示すように、絶縁性の遮光部5を有する場合には、開放電圧Vocおよび短絡電流Iscが減少することなく、比較例に比べて、曲線因子F.F.および最大出力Pmaxが向上している。
【0084】
したがって、絶縁性の遮光部5を用いた場合にも、出力特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る太陽電池装置の平面図である。
【図2】図1の太陽電池装置の一部の拡大平面図である。
【図3】図1の太陽電池装置の模式的断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る光起電力装置の平面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る光起電力装置の平面図である。
【符号の説明】
1 単結晶シリコンウエハ
2 受光面電極
3,4 集電極
5 遮光部

Claims (9)

  1. 少なくとも一面側に受光面を有するとともに単結晶シリコンウエハを用いた光電変換層
    前記受光面上の周辺部を除く領域に形成された受光面電極と、
    前記受光面電極上に形成された集電極とを備え、
    前記受光面の周辺部の少なくとも一部に導電性の遮光部が前記受光面電極から離間するように設けられたことを特徴とする太陽電池装置。
  2. 前記導電性の遮光部と前記受光面電極との間隔は100μm以上であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池装置。
  3. 前記導電性の遮光部と前記集電極との間隔は100μm以上であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽電池装置。
  4. 前記導電性の遮光部は、前記集電極と同じ材料により形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池装置。
  5. 少なくとも一面側に受光面を有するとともに単結晶シリコンウエハを用いた光電変換層
    前記受光面上の周辺部を除く領域に形成された受光面電極と、
    前記受光面電極上に形成された集電極とを備え、
    前記受光面の周辺部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部が設けられたことを特徴とする太陽電池装置。
  6. 記絶縁性の遮光部は、前記受光面電極に重ならないように設けられたことを特徴とする請求項5記載の太陽電池装置。
  7. 前記絶縁性の遮光部は、前記集電極に重ならないように設けられたことを特徴とする請求項5または6記載の太陽電池装置。
  8. 少なくとも一面側に受光面を有するとともに単結晶シリコンウエハを用いた光電変換層を形成する工程と、
    前記受光面上の周辺部を除く領域に受光面電極を形成する工程と
    前記受光面電極上に集電極を形成する工程と、
    前記受光面の周辺部の少なくとも一部に導電性の遮光部を前記受光面電極から離間するように形成する工程とを備えたことを特徴とする太陽電池装置の製造方法。
  9. 少なくとも一面側に受光面を有するとともに単結晶シリコンウエハを用いた光電変換層を形成する工程と、
    前記受光面上の周辺部を除く領域に受光面電極を形成する工程と
    前記受光面電極上に集電極を形成する工程と、
    前記受光面の周辺部の少なくとも一部に絶縁性の遮光部を形成する工程とを備えたことを特徴とする太陽電池装置の製造方法。
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