JP4097470B2 - 遠心圧縮機用のバランスピストン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心圧縮機の分数調波振動を制御し減衰させるための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遠心圧縮機は、1つまたはそれ以上の直列に配置されたインペラ又はロータを用いて圧縮性流体にその圧力上昇のために必要なエネルギーを与えることにより、圧縮性流体に該流体を受けたときの圧力より高い圧力を持たせる機械であり、該インペラ又はロータは、放射状ブレードを備え、一般に圧縮機シャフト自体にキー止めされたモータにより高速で作動される。
【0003】
通常、遠心圧縮機は、大容量かつ中〜低圧を必要とする多様な用途を満たすものであり、それらの用途には、冷凍システムにおける使用、例えばエチレンシステム、触媒分解システム、及び尿素システムのCO2圧縮ユニットなどの石油化学工業における使用、LPGシステム、酸素システム、及びガスパイプライン施設への圧縮及び放出ユニットのようなエネルギー産業における使用などがある。設置される出力レベルは一般にかなり大きく、圧力は40バールにもなる。
【0004】
本発明が関連する技術的問題を説明するために、遠心圧縮機の構造の全体的図面を図1に示す。ロータ1すなわち回転部のブレードはステータ2すなわち固定部と協同し、ステータ2は隣り合ったインペラの間に置かれ、ステータ2を貫通してシャフト3が配置され、シャフト3がインペラに結合されそれを支持する。ロータのブレードは種々の形状を有することができ、図1に示すインペラ4はブレードとしてクローズドチャネル5を有し、該クローズドチャネル5はより大きい強度を有する構造及び改善された流れの誘導を可能にする。固定部即ちステータは、インペラ4のクローズドチャネル5の出口開口部を取り囲むボディ6から構成され、該ボディ6は複数の偏向ベーン8に分割されており、該ベーン8は各段で前段のインペラのブレード即ちチャネルと協同し、高速の流体を受けて、流体を推進している速度のエネルギー部分を圧力に変換し、流体を偏向させてそれを後段の圧縮インペラのブレードの最内部分に送り込む。従って、流体の圧力は各段で次第に増加し、その最終値に達する。
【0005】
軸方向において、各段の間に圧力差が発生し、そのことは、各段のロータとステータとの間のシール装置をロータ1のシャフト3上へ挿入することを必要とし、このシール装置により、圧縮された流体が前段へ逆流する現象をできるだけ制限し、圧縮性能を適切な値に維持する。
【0006】
従って、圧力の値は上流から下流方向に向けて増大するので、システム全体でのある期間における避けられない不規則性の存在のため、ロータ本体には軸方向及び半径方向の力が発生し、これらの力は静的及び動的の両方について平衡させ釣り合わされなければならない。
【0007】
高速でかつ高圧流体で作動する遠心圧縮機及び回転機械のロータの最も求められる特性の1つは、上流又は下流の流れの一時的な不規則性あるいは仕事が与えられているガスの実際の密度又は圧力の一時的な不規則性により引き起こされる作動変化が存在しても、それらの寸法が安定に保たれることである。流体の密度又は圧力の不規則性により発生された力は、機械及び各段間の経路の端部でのシールのラビリンスにおいて、ロータに分数調波振動を生じさせ、この振動は機械の作動及び効率に対し極めて有害である。機械において、或いは、シール装置又はバランスピストンのような限定された許容誤差で、固定部分に対して回転する部分のある場所ではどこでも、流体のこの接線方向の進路は、安定を阻害する力及び振動を生じさせるが、これらの力及び振動は釣り合わされ減衰されなければならない。
【0008】
従って、ロータのこの動的挙動は、撓み及び捩れの両方に係わるその安定性に関し、各特定の用途のための設備の設計段階で常に管理されかつ考慮されなければならない。この理由により、及び、ロータに生じる撓み及び捩れがロータの振動に直接悪い影響を与えるという事実を考慮すると、解決策としては、ロータの剛性を増大させその可撓性を減少させる方向になる傾向があり、それは、大きい直径を有するシャフトを使用することと、支持ベアリングの間のピッチをできるだけ縮小することによりシャフトの自由撓みを有する部分を短縮することとの両方によって行なわれる。
【0009】
シャフト径を増大させかつ支持部のピッチを短縮する方法の結果、回転シャフトのシールの問題が複雑となり、特に圧縮機の最高圧段と周辺大気との間に設けられるシールが問題である。従って、直径を増大させることは、シールの遊びをより大きく線形拡大することになり、このシールの遊びは、これを経由して流出する圧縮流体の流れを制限するように制御される必要がある。
【0010】
最近設計された圧縮機においては、通常の支持ベアリングに加わる振動現象を減衰させ制限するため、及び軸方向推力に対抗するために、バランスピストンが圧縮機の駆動シャフトの端部に嵌め込まれる。
【0011】
シール即ちバランスピストンを構成する各エレメントの間に存在し、インペラ即ちロータ部と固定部即ちステータとの間に設けられる遊びに関しては、機械的応力により生ずる予見される変形と、温度変動により起こる膨張/収縮との両方を考慮すると、この遊びは必要でありかつその寸法は適正なものでなければならないという事実に注意しなければならない。種々の部分の撓み変形を評価するとき、各部分の固有振動数と、ロータの種々の速度における撓み及び捩れに関する固有振動のモードとにもまた注意しなければならない。一方、温度範囲に関しては、ステータ及びロータが加熱及び冷却され、従ってステータ及びロータが互いにより速いかより遅い速度で膨張あるいは収縮する過渡的状態時に、温度により生ずる寸法変動に注意しなければならない。
【0012】
過度に狭い遊びは、摩擦、加熱及び磨耗を引き起こし、それらは機械の、効率、使用率及び技術的な耐用年数を損なう。過度の遊びは、機械の性能を損なう。
【0013】
圧縮機シャフトの端部に置かれるバランスピストンは、空洞あるいは通気開口を備えたボディを有する種々の形式のものとすることができ、圧縮機の分数調波振動の制御を助ける減衰作用を行なわせるために使用される。最近、圧縮機に用いるバランスピストンに、ハニカムとして当業者に通常知られているシール体がかなり優先的に使用されるようになった。この形式のバランスピストンは、例として図1Aにその詳細を示す。
【0014】
ロータ1側では、シャフト3の本体上に筒状体10がキー止めされ、該筒状体10はバランスピストンとして作動し、より高い圧力状態にある圧縮機内部の空間11をより低い圧力状態にある空間12から分離する。筒状体10の外側筒状面13は平滑でありシャフト3の軸線に平行である。ステータ2側には、バランスピストン10と同軸に、中空の筒状構造体15が取付けられ、該中空筒状構造体15は多数の小さい中空セルをハニカム形態で備える環状体16を持つシールをその中に有する。ハニカムシール16は、既知の方法で金属で製造でき、例えば鑞付けのような通常の方法で構造体15に固定できる。バランスピストン10の外側面13と、それに向かい合うハニカムシール16の表面との間には、バランスピストン10の全長にわたって実質的に一定の値の遊び17が通常保たれる。
【0015】
ハニカムシールを備えるこのピストンにより生じる、圧縮機の分数調波振動の減衰作用は、一般的に小さいセル構造によるものであり、該小さいセル構造は、高圧空間から低圧空間への流体の放出の音響応答を、ロータ部とステータ部との間の遊び17内部で変化させるように作用する。この作用は、その放出の間に流体は実際上、連続するより広い又より狭い経路に遭遇し、その中で流体は減速と加速を繰り返し、徐々にエネルギーと圧力を失い、振動を減衰させ、ベルヌーイ効果によりエネルギーを失うという事実によるものと考えることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、遠心圧縮機用のロータの振動をより効果的に減衰させるバランスピストン装置であって、その減衰効果を改善し、より多くの工業用途への適応性を有する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、圧縮機の駆動シャフト(3)にキー止めされ高圧である空間(11)を低圧である空間(12)から分離する筒状体(21、31)と、多数の小さいハニカムセルを含む環状体(16)を備えるシールをその内部に有し、筒状体(21、31)と同軸にステータ(2)に取付けられた中空筒状構造体(15、37)と、を含み、筒状体(21、31)の外側面(22、32)が平滑であり、切頭円錐状に僅かに拡大しており、そのためロータ部とステータ部との間にそれを通るガスの流れの方向に増大する遊びを得られる、分数調波振動を制御し減衰させるための遠心圧縮機用のバランスピストンを提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴及び利点をより明確に示すために、限定する意味ではない例として図1ないし図3に示す典型的な実施形態を参照して、本発明を説明する。
【0019】
図1は、図1Aにその詳細を示した公知の技術によるバランスピストンを備える遠心圧縮機の全体構造を示し、直面する問題と本発明により達成される効果を説明するためのものである。図2は、本発明によるバランスピストン装置の構造の実施例を示す側面断面図である。図3は、図2に概略的に示した装置の実施形態をより構造的に詳細に示す。
【0020】
図2に実施例として示す本発明の概略的な実施形態は、図1Aにおける構造と類似した全体構造を有し、圧縮機の最終段から下流に設置されているように図示されている。
【0021】
圧縮機19の最終段から下流において、圧縮機の駆動シャフト3に、筒状体21がキー止めされ、該筒状体21はバランスピストンとして作用し、より高圧な状態にある圧縮機内部の空間11を、より低圧な状態にある空間12から常時分離する。筒状体21の外径Dを基準にして、該筒状体の軸方向寸法は0.15Dないし0.5D、好ましくは0.25Dないし0.4Dの間にある。
【0022】
筒状体21の外側面は平滑であって、かつ、切頭円錐状に僅かに拡大しており、そのためロータ部とステータ部との間に、高圧の空間から低圧の空間に向かって、すなわちそれを通るガスの流れの方向に向かって増大する遊びが得られる。筒状体21の外側円錐面22と、ステータ部に取付けられて向かい合っているハニカムシール16の表面との間には、このようにして得られた遊びが存在し、遊びの値はより低い値からより高い値に増大しており、それらの相互間の比率は1.15ないし1.8の間にあり、好ましくは1.25ないし1.45の間にある。
【0023】
バランスピストンを取り囲む部分において、ステータ2上にはまた、中空筒状構造体15が取付けられ、該中空筒状構造体15は、多数の空洞を、詳細にはハニカム形態で含む環状体16のシールをその内部に有する。ステータに結合された環状体の小さいセルの深さは、1.0ないし10mm、好ましくは4ないし7mmの間で変化する。より深い小さいセルを有するシールを備える環状体16は、より大きい減衰効果を有するが、早期に漸近的に拡大する。
【0024】
末広がり円錐形状を有するハニカムシールは、流れの方向に増大する遊びの拡大をもたらす。この特別な形状は、シャフト3の回転速度とステータに結合されているハニカムシール16に対するピストン本体の表面22の回転速度を考慮すれば、シール内を実質的な螺旋運動で流れるガスの速度及び密度の分布を実質的に変更することができる。その結果、この形状は、バランスドラム内とロータ及びステータの場合のような回転部が固定部に向かい合っているいずれもの場所との両方でのガスの接線方向の進路により引き起こされる安定を阻害する力に対抗する減衰力を著しく増大させることができる。放出の方向における遊びの円錐性は、ピストンにおけるガス速度の接線方向成分を減少させるのに十分有効である。
【0025】
工業的試作品での試験は、回転体と固定シールとの間の遊び23の平均値を同一に維持し、入口と出口の間の寸法比率を1.0ないし1.5の間で変化させた場合、流れ方向における前記遊びの円錐性の増加は、他のパラメータを同一のままとすれば、減衰効果を増大させることを可能にすることを示した。試験の間、比較試験条件をそのまま維持すると、円錐性が1.27の値の場合には、筒状遊びを有するピストンで得られたピストンの減衰と比較して、円錐状遊びを有するピストンで測定されたピストンの減衰における増大は、45%ないし93%の間にあり、円錐性が1.43の値の場合には、この増大は104%ないし220%の間にあった。これらの条件において、ピストンの遊びを通る流出の流量は、流出方向にピストンが円錐性を有しても顕著には変化せず、これに対し安定を阻害する振動の原因となると考えられる接線方向成分の影響を減衰させる作用は明確に増大する。
【0026】
図2に示す実施形態においては、筒状体21の外側面22の切頭円錐状の拡大は一定の勾配を有するように示されている。この勾配はまた、軸方向に末広がりとすることができ、また末広がりの勾配を有するいくつかの区分に分割することができ、或いは、この勾配は、流出方向に全体として増大する遊びを生じるようにして、曲線に従った形状とすることもできる。
【0027】
図3は、本発明によるバランスピストンの実施形態を示すものであり、図2におけるより概略的な実施形態に比べてより詳細である。
【0028】
一般に、遠心圧縮機は、大きな容量を有する標準モデルラインに従って工業ベースで提供され、広範な工業用途を網羅しており、必要な役務に最も適切なモデルをケースバイケースで選択することができる。次いで、このモデルは、改良により、また既に入手しているか準備されているかあるいは個々の場合において容易に調製できる付属品を用いて、その場合の特定の要求に適合させられる。
【0029】
シリーズ中の標準遠心圧縮機が定められる特定の役務に従って、必要な性能レベル(例えば流量、吸入及び吐出圧)は各場合において変化し、また圧縮されるガスの物理的性質(例えば、分子量、粘度、比熱、吸入温度及びそれらの変化の範囲)が異なる場合もある。従って、その特定の役務のために要求されるバランスピストンの寸法及び形状もまた変化する。
【0030】
石油化学工業における用途においては、要求される性能レベルの一定期間にわたる変動は予知可能に制限されるが、ガスパイプラインでの圧縮や放出の役務のようなエネルギー産業での用途においては、圧縮機に要求される性能レベルの予知可能な変動は一般に非常に大きく、従って、それらの分野全体にわたって分数調波振動の減衰が有効でなければならない。
【0031】
バランスピストンはまた、ステータ部とロータ部との間の遊びが非常に制限されている場合に引き起こされる磨耗及び損傷の影響を受けることも考慮にいれる必要があり、従って、ピストン部品の整備の目的と交換及び修正の目的との両方のために、ピストンを取外しまた再取付けできるようにすることが望ましい。従って、本発明の目的は、本発明によるバランスピストンを、取外し交換できる部品で製造することであり、遠心圧縮機が実際の用途に専用化される特定の役務のために2つの部品を適切に調整し準備するための整備と調整の両方の目的のため、バランスピストンは、ステータ部及びロータ部に、修正、調整及び取外し可能なように取付けできるようにされる。
【0032】
図3の実施例で示すように、筒状体31は、断面がT形状を有する円環体の形態で作られ、筒状体31には、軸方向の寸法、円錐性及びステータ側で筒状体31に向かい合うハニカムシールの表面に対する平均遊び33が与えられている。これらの寸法は、圧縮機が専用化されている作動に対して釣り合わせ及び減衰の特定の要件に対応している。
【0033】
その調整において、T形状の周辺部は、ステータとロータとの間の遊びを形成し、また、相対的に運動している部分間の減衰及びシーリングの効果を得るために修正しなければならない。ピストン31の残りの部分は、ピストン全体の剛性のための、及びシャフト3への連結のための必要性を実質的に満たすものである。
【0034】
筒状体31を構成する円環体の内側の穴は、シャフト3に筒状体31が設置できるような寸法と仕上りを有し、サポートを用いてキー止めされ、かつ、シャフト自身に設けられた筒状ネック部35に例えば、便宜上鎖線で示され、筒状体31の円周に沿って分散配置され、筒状体31を貫いて設けられた適切な寸法の孔を貫通する一連のボルト36を用いて固定される。
【0035】
ステータ2側には、ロータに結合された筒状体31と同軸に、中空筒状構造体37が取付けられ、該中空筒状構造体37はその内側の中央部に、ハニカム形態で空洞を備える連続した環状シール16を有する。
【0036】
この目的のため、シール16の有効部分は、ロータに結合された筒状体31の外側のT形状の軸方向長さと実質的に同じ軸方向長さを有する。既に述べたように、このシールは金属材料で既知の方法で造られ、鑞付けあるいは同等な方法により、構造体37に固定される。
【0037】
この形式の結合は、圧縮機の使用の間での磨耗や損傷の結果として劣化したハニカムシールの作業場での交換を可能にする。
【0038】
結合鑞付けが行われた後、ハニカムシール16の内側表面は加工され、検査されて、ステータシールと、ロータに固定された筒状体31との間に要求される遊び33を定めるために必要な、正しいレベルの円筒状の広がりを有することを保証する。ロータに結合されたバランスピストン31の外側面32と、対向するハニカムシール16の表面との間には、正常に保たれた遊びが存在し、この遊びは、ピストン31の長さにわたって予め定められた拡大及び値を有する。
【0039】
ハニカムシール16の外側の構造体37の2つの部分には、例えばネジにより筒状構造体37をステータ2の本体に固定するための孔が設けられ、例えば図面には便宜上破線で示されるネジがこれらの孔を貫通する。
【0040】
この形式の実施形態は、圧縮機が専用化される役務のため及びピストンを分解、整備及び修理するために適切に調整され準備されるバランスピストンを製造し設置することを可能にする。なお、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 公知の技術によるバランスピストンを備える遠心圧縮機の全体構造を示す斜視図。
【図1A】 公知の技術によるバランスピストン装置の構造の1例を示す側面断面図。
【図2】 本発明によるバランスピストン装置の構造の1つの実施形態を示す側面断面図。
【図3】 図2に示す装置のより構造的に詳細な実施形態を示す側面断面図。
【符号の説明】
3 駆動シャフト
11 高圧の空間
12 低圧の空間
15 中空筒状構造体
16 ハニカムシール
21 筒状体
22 外側円錐面
23 遊び
Claims (5)
- 分数調波振動を制御し減衰させるための遠心圧縮機用のバランスピストンであって、
前記圧縮機の駆動シャフト(3)にキー止めされ、高圧である空間(11)を、高圧より低い低圧である空間(12)から分離する筒状体(21、31)と、多数のハニカムセルを含む環状体(16)を備えるシールをその内部に有し、前記筒状体(21、31)と同軸にステータ(2)に取付けられた中空筒状構造体(15、37)と、を含み、
前記筒状体(21、31)の外側面(22、32)は、平滑であり、切頭円錐状に僅かに拡大しており、そのためロータ部とステータ部との間にそれを通るガスの流れの方向に増大する遊びが得られ、従って、前記筒状体(21、31)の前記外側円錐面(22、32)と、向かい合う前記ステータ部に取付けられた前記シール(16)の表面との間に、小さい値から大きい値に増大する遊びが得られ、前記大きい値と前記小さい値との比率が1.15ないし1.8の間にあることを特徴とするバランスピストン。 - 前記大きい値と前記小さい値との前記比率が1.25ないし1.45の間にあることを特徴とする、遠心圧縮機用の請求項1に記載のバランスピストン。
- 前記ステータに取付けられた前記中空筒状構造体(15、37)が、1.0ないし10mm、好ましくは4ないし7mmの間の深さを有する前記ハニカムセルの環状体(16)を備えるシールをその内部に有することを特徴とする、遠心圧縮機用の請求項1に記載のバランスピストン。
- 前記筒状体(21、31)の外側面の切頭円錐状の拡大が、曲線によって構成されることを特徴とする、遠心圧縮機用の請求項1に記載のバランスピストン。
- 前記駆動シャフトにキー止めされた前記筒状体(21、31)と前記ハニカムセルを備えるシール(16)を支持する前記中空筒状構造体(15、37)との両方が、前記ロータ及び前記ステータに対してそれぞれ取外し交換し、前記遠心圧縮機の特定の役務に対して前記2つの部品を好適に調整し準備することができるように構成されていることを特徴とする、遠心圧縮機用の請求項1に記載のバランスピストン。
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