JP4096555B2 - 光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents

光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及び太陽電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及び太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
光電変換材料は、電極間の電気化学反応を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材料である。光電変換材料に光を照射すると、一方の電極側で電子が発生し、対向電極に移動する。対向電極に移動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の電極にもどる。
【0003】
すなわち、光電変換材料は光エネルギーを電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、たとえば、太陽電池、電荷結合素子(CCD)、医用画像診断装置等に利用されている。太陽電池にはいくつかの種類があるが、住居設置用発電パネル、卓上計算機、時計、携帯用ゲーム機等に実用化されているものの大部分はシリコン太陽電池である。
【0004】
特開平1−220380号には、金属酸化物半導体の表面に、遷移金属錯体などの分光増感色素層を有する色素増感型湿式太陽電池が記載され、また、特表平5−504023号には、金属イオンでドープした酸化チタン半導体層の表面に、遷移金属錯体などの分光増感色素層を有する太陽電池が記載されている。
【0005】
一方、光電変換能力を有する酸化物半導体としては、初期の頃は半導体の単結晶電極が用いられてきた。その種類としては、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等がある。
【0006】
しかしながら、単結晶電極は色素の吸着量が少ないため光電変換効率が非常に低く、コストが高いという問題点があった。
【0007】
そこで考え出されてきたのが、微粒子を焼結して形成された多数の細孔を有する高表面積半導体電極であり、坪村らによって色素を吸着した多孔質酸化亜鉛電極が非常に性能が高いことが報告された(Nature,261(1976)p402)。また、最近では、半導体に吸着させる増感色素にも改良が行われ、Graetzelらはルテニウム系色素を多孔質酸化チタン電極に吸着させることで、現在、シリコン太陽電池並みの性能を有するまでになっている(J.Am.Chem.Soc.115(1993)6382)。
【0008】
これまで、こうした光電変換材料用半導体の膜を形成するにあたっては、金属酸化物微粒子の分散物を基材上に塗設する方法が用いられてきた。しかしながらこの方法は塗設した半導体膜を乾燥する工程を必要とするうえ、しばしば乾燥後の半導体膜と基材との接着が弱く、出来た膜の機械的強度が低いため、さらに焼成により強度を高める工程を要求されることとなり工程が多段階化・煩雑化し、また、投入されるエネルギーを含めたコストの増大を招いていた。
【0009】
また、塗設される金属酸化物微粒子の形成にあたっては金属酸化物を粉砕・分散する方法や、有機金属化合物を酸で処理して液相中にて金属酸化物微粒子を形成させる方法などが用いられてきたが、これらにおいても多大なエネルギーの投入や溶剤の使用が必要であり、コストの増大を招いていた。
【0010】
更に、これら光電変換材料用半導体を太陽電池に用いる場合、多大なエネルギーを投じて作製された太陽電池は、作製にあたって投下されたエネルギーと、太陽電池としての発電により得られたエネルギーが等しくなるまでの時間、いわゆる「エネルギー・ペイバック・タイム」(EPT)が長くなることとなり、これはクリーンなエネルギー源としての太陽電池の価値を損なうものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、工程数が少なく簡便な光電交換材料用半導体の製造方法を提供することであり、更には、光電変換効率が高く、高耐久性の光電変換材料用半導体及び、前記光電変換材料用半導体を用いた光電変換素子、太陽電池を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記の構成1〜15により達成された。
【0013】
1.基材上に、少なくとも半導体を含有する半導体層を有する光電変換材料用半導体において、大気圧または大気圧近傍の圧力下、半導体を形成するための反応性ガスをプラズマ状態とし、該基材を該プラズマ状態の反応性ガスに晒すことにより該半導体層が形成されていることを特徴とする光電変換材料用半導体。
【0014】
2.半導体層が、ポーラスであることを特徴とする前記1に記載の光電変換材料用半導体。
【0015】
3.半導体層が、大気圧または大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に100kHz以上の高周波電源を使用し、且つ、1W/cm2以上の電力を供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成されたことを特徴とする前記2に記載の光電変換材料用半導体。
【0016】
4.半導体層が、大気圧または大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に100kH以上の高周波電源を使用し、且つ、0.1W/cm2〜1W/cm2未満の電力を供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成されたことを特徴とする前記2に記載の光電変換材料用半導体。
【0017】
5.半導体が色素で増感されていることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0018】
6.色素が金属錯体色素であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0019】
7.金属錯体色素がルテニウムを含んでいることを特徴とする前記6に記載の光電変換材料用半導体。
【0020】
8.色素が半導体に吸着していることを特徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0021】
9.最大分光吸収波長が互いに異なる複数の色素により増感されていることを特徴とする前記1〜8のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0022】
10.最大分光吸収波長が互いに異なる複数の色素が半導体に吸着していることを特徴とする前記1〜9のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0023】
11.半導体が金属酸化物または、金属硫化物であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
【0024】
12.前記1〜11のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体を製造するに当たり、反応性ガスをプラズマ処理して調製された半導体薄膜を形成する工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の製造方法。
【0025】
13.プラズマ処理により半導体薄膜を形成後、形成された該半導体薄膜を色素により増感処理する工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の製造方法。
【0026】
14.前記1〜10のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体を含有する層を有することを特徴とする光電変換素子。
【0027】
15.前記14に記載の光電変換素子を用いたことを特徴とする太陽電池。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0028】
まず、本発明の光電変換材料用半導体について説明する。
《光電変換材料用半導体》
本発明の光電変換材料用半導体に用いられる半導体としては、金属のカルコゲニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)、金属窒化物等を使用することができる。
【0029】
好ましい金属のカルコゲニドとして、チタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモンまたはビスマスの硫化物、カドミウムまたは鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素または銅−インジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物、チタンの窒化物等が挙げられる。
【0030】
本発明の光電変換材料用半導体に係る半導体の具体例としては、TiO2、SnO2、Fe23、WO3、ZnO、Nb25、CdS、ZnS、PbS、Bi23、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2、Ti34等が挙げられるが、好ましく用いられるのは、TiO2、ZnO、SnO2、Fe23、WO3、Nb25、CdS、PbSであり、更に好ましく用いられるのは、TiO2またはNb25であるが、中でも、好ましく用いられるのはTiO2(チタニア)である。
【0031】
本発明の光電変換材料用半導体に用いる半導体は、上述した複数の半導体を併用して用いてもよい。例えば、上述した金属酸化物もしくは金属硫化物の数種類を併用することもできるし、また、酸化チタン半導体に20質量%の窒化チタン(Ti34)を混合して使用してもよい。また、J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,15(1999)記載の酸化亜鉛/酸化錫複合としてもよい。このとき、半導体として金属酸化物もしくは金属硫化物以外に成分を加える場合、追加成分の金属酸化物もしくは金属硫化物半導体に対する質量比は30%以下であることが好ましい。
【0032】
《光電変換材料用半導体の製造方法》
本発明の光電変換材料用半導体は、後述するプラズマ処理装置を用いて、半導体の原料を含む反応性ガスにプラズマ処理を施すことにより、導電性支持体上に半導体薄膜を形成することにより製造される。
【0033】
ここで、プラズマ処理による半導体薄膜の形成方法について説明する。
本発明の光電変換材料用半導体は、該半導体が、反応性ガスをプラズマ処理して調製された半導体薄膜である。
【0034】
ここで、反応性ガスをプラズマ処理して調製された半導体の薄膜形成は、例えば、対向する電極間に、100kHz〜150MHzの範囲の高周波電圧に調整、且つ、0.1W/cm2〜100W/cm2の電力が供給された条件下で、反応性ガスを励起してプラズマを発生させ、電界を印加することによって得られる。
【0035】
電極間に印加する高周波電圧の周波数の上限値は、好ましくは150MHz以下であり、また、高周波電圧の周波数の下限値としては、好ましくは200kHz以上、さらに好ましくは800kHz以上である。
【0036】
また、電極間に供給する電力は、上限値としては、好ましくは50W/cm2以下、さらに好ましくは20W/cm2以下である。尚、電極における電圧の印加面積(cm2)は、放電が起こる範囲の面積のことを指す。
【0037】
また、電極間に印加する高周波電圧は、断続的なパルス波であっても、連続したサイン波であっても構わないが、本発明に記載の効果を高く得るためには、連続したサイン波であることが好ましい。
【0038】
本発明においては、このようなハイパワーの電圧を印加して、均一なグロー放電状態を保つことができる電極をプラズマ放電処理装置に採用する必要がある。
【0039】
このような電極としては、金属母材上に誘電体を被覆したものであることが好ましい。少なくとも対向する印加電極とアース電極の片側に誘電体を被覆すること、更に好ましくは、対向する印加電極とアース電極の両方に誘電体を被覆することである。誘電体としては、比誘電率が6〜45の無機物であることが好ましく、このような誘電体としては、アルミナ、窒化珪素等のセラミックス、あるいは、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸塩系ガラス等のガラスライニング材等がある。
【0040】
また、基材を電極間に載置あるいは電極間を搬送してプラズマに晒す場合には、基材を片方の電極に接して搬送出来るロール電極仕様にするだけでなく、更に誘電体表面を研磨仕上げし、JIS B 0601に規定される、電極の表面粗さ(Rmax)を10μm以下にすることで、誘電体の厚み及び電極間のギャップを一定に保つことができ、放電状態を安定化できること、更に熱収縮差や残留応力による歪やひび割れを無くし、かつポーラスで無い高精度の無機誘電体を被覆することで大きく耐久性を向上させることができる。
【0041】
また、高温下での金属母材に対する誘電体被覆による電極製作において、少なくとも基材と接する側の誘電体を研磨仕上げすること、更に電極の金属母材と誘電体間の熱膨張の差をなるべく小さくすることが必要であり、そのため製作方法において、母材表面に、応力を吸収出来る層として泡混入量をコントロールして無機質の材料をライニングする、特に材質としては琺瑯等で知られる溶融法により得られるガラスであることが良く、更に導電性金属母材に接する最下層の泡混入量を20〜30vol%とし、次層以降を5vol%以下とすることで、緻密でかつひび割れ等が発生しない良好な電極が出来る。
【0042】
また、電極の母材に誘電体を被覆する別の方法として、セラミックスの溶射を空隙率10vol%以下まで緻密に行い、更にゾルゲル反応により硬化する無機質の材料にて封孔処理を行うことであり、ここでゾルゲル反応の促進には、熱硬化やUV硬化が良く、更に封孔液を希釈し、コーティングと硬化を逐次で数回繰り返すと、よりいっそう無機質化が向上し、劣化の無い緻密な電極が出来る。
【0043】
《プラズマ放電処理装置》
このような電極を用いたプラズマ放電処理装置について、図1〜図6を参照しながら説明する。図1〜図6のプラズマ放電処理装置は、アース電極であるロール電極と、対向する位置に配置された印加電極である固定電極との間で放電させ、当該電極間に反応性ガスを導入してプラズマ状態とし、前記ロール電極に巻回された長尺フィルム状の基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、薄膜を形成するものであるが、薄膜形成方法を実施する装置としてはこれに限定されるものではなく、グロー放電を安定に維持し、薄膜を形成するために反応性ガスを励起してプラズマ状態とするものであればよい。他の方式としては、基材を電極間ではない電極近傍に載置あるいは搬送させ、発生したプラズマを当該基材上に吹き付けて薄膜形成を行うジェット方式等がある。
【0044】
図1は、半導体の薄膜形成に用いられるプラズマ放電処理装置のプラズマ放電処理容器の一例を示す概略図である。
【0045】
図1において、基材F(基材としては、導電性支持体が用いられる。)は搬送方向(図中、時計回り)に回転するロール電極25に巻回されながら搬送される。固定されている電極26は複数の円筒から構成され、ロール電極25に対向させて設置される。ロール電極25に巻回された基材Fは、ニップローラ65、66で押圧され、ガイドローラ64で規制されてプラズマ放電処理容器31によって確保された放電処理空間に搬送され、放電プラズマ処理され、次いで、ガイドローラ67を介して次工程に搬送される。また、仕切板54は前記ニップローラ65、66に近接して配置され、基材Fに同伴する空気のプラズマ放電処理容器31内への進入を抑制する。
【0046】
この同伴される空気は、プラズマ放電処理容器31内の気体の全体積に対し、1体積%以下に抑えることが好ましく、0.1体積%以下に抑えることがより好ましい。前記ニップローラ65および66により、それを達成することが可能である。
【0047】
尚、放電プラズマ処理に用いられる混合ガス(不活性ガスと、反応性ガスである有機フッ素化合物、チタン化合物、亜鉛化合物、スズ化合物等を含有する有機ガス)は、給気口52からプラズマ放電処理容器31に導入され、処理後のガスは排気口53から排気される。
【0048】
図2は、図1と同様に、半導体の薄膜形成に用いられるプラズマ放電処理装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す概略図であるが、図1においては、ロール電極25に対向する固定されている電極26は円柱型の電極が用いられているのに対し、角柱型電極36に変更した例を示している。
【0049】
図1に示した円柱型の電極26に比べて、図2に示した角柱型の電極36は、放電範囲を広げる効果があるので、薄膜形成方法に好ましく用いられる。
【0050】
図3(a)、(b)は各々、上述の円筒型のロール電極の一例を示す概略図、図4(a)、(b)は各々、円筒型で固定されている電極の一例を示す概略図、図5(a)、(b)は各々、角柱型で固定されている電極の一例を示す概略図である。
【0051】
図3(a)及び図3(b)において、アース電極であるロール電極25cは、金属等の導電性母材25aに対しセラミックスを溶射後、無機材料を用いて封孔処理したセラミック被覆処理誘電体25bを被覆した組み合わせで構成されているものである。セラミック被覆処理誘電体を片肉で1mm被覆し、ロール径を被覆後200φとなるように製作し、アースに接地してある。または、金属等の導電性母材25Aへライニングにより無機材料を設けたライニング処理誘電体25Bを被覆した組み合わせ、ロール電極25Cで構成してもよい。ライニング材としては、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲルマン酸塩系ガラス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩ガラス、バナジン酸塩ガラス等が好ましく用いられるが、この中でもホウ酸塩系ガラスが加工し易いので、更に好ましく用いられる。金属等の導電性母材25a、25Aとしては、銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属等が挙げられるが、加工の観点からステンレスが好ましい。また、溶射に用いるセラミックス材としては、アルミナ・窒化珪素等が好ましく用いられるが、この中でもアルミナが加工し易いので、更に好ましく用いられる。尚、本実施の形態においては、ロール電極の母材は、冷却水による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール母材を使用している(不図示)。
【0052】
図4(a)、(b)および図5(a)、(b)は、印加電極である固定の電極26c、電極26C、電極36c、電極36Cであり、上記記載のロール電極25c、ロール電極25Cと同様な組み合わせで構成されている。すなわち、中空のステンレスパイプに対し、上記同様の誘電体を被覆し、放電中は冷却水による冷却が行えるようになっている。尚、セラミック被覆処理誘電体の被覆後12φまたは15φとなるように製作され、当該電極の数は、上記ロール電極の円周上に沿って14本設置している。
【0053】
印加電極に電圧を印加する電源としては、特に限定はないが、パール工業製高周波電源(200kHz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工業製高周波電源(150MHz)等が使用できる。
【0054】
図6は、プラズマ放電処理装置の一例を示す概念図である。図6において、プラズマ放電処理容器31の部分は図2の記載と同様であるが、更に、ガス発生装置51、電源41、電極冷却ユニット60等が装置構成として配置されている。電極冷却ユニット60の冷却剤としては、蒸留水、油等の絶縁性材料が用いられる。
【0055】
図6に記載の電極25、36は、図3、4、5等に示したものと同様であり、対向する電極間のギャップは、例えば1mm程度に設定される。
【0056】
上記電極間の距離は、電極の母材に設置した固体誘電体の厚さ、印加電圧の大きさ、プラズマを利用する目的等を考慮して決定される。上記電極の一方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体と電極の最短距離、上記電極の双方に固体誘電体を設置した場合の固体誘電体同士の距離としては、いずれの場合も均一な放電を行う観点から0.5mm〜20mmが好ましく、特に好ましくは1mm±0.5mmである。
【0057】
前記プラズマ放電処理容器31内にロール電極25、固定されている電極36を所定位置に配置し、ガス発生装置51で発生させた混合ガスを流量制御して、給気口52よりプラズマ放電処理容器31内に入れ、前記プラズマ放電処理容器31内をプラズマ処理に用いる混合ガスで充填し排気口53より排気する。次に電源41により電極36に電圧を印加し、ロール電極25はアースに接地し、放電プラズマを発生させる。ここでロール状の元巻き基材61より基材Fを供給し、ガイドローラ64を介して、プラズマ放電処理容器31内の電極間を片面接触(ロール電極25に接触している)の状態で搬送され、基材Fは搬送中に放電プラズマにより表面が放電処理され、その後にガイドローラ67を介して、次工程に搬送される。ここで、基材Fはロール電極25に接触していない面のみ放電処理がなされる。
【0058】
電源41より固定されている電極36に印加される電圧の値は適宜決定されるが、例えば、電圧が0.5〜10kV程度で、電源周波数は100kHzを越えて150MHz以下に調整されることが好ましい。電源の印加法に関しては、連続モードと呼ばれる連続サイン波状の連続発振モードとパルスモードと呼ばれるON/OFFを断続的に行う断続発振モードのどちらを採用しても良い。
【0059】
プラズマ放電処理容器31はパイレックス(R)ガラス製の処理容器等が好ましく用いられるが、電極との絶縁がとれれば金属製を用いることも可能である。例えば、アルミニウムまたは、ステンレスのフレームの内面にポリイミド樹脂等を張り付けても良く、該金属フレームにセラミックス溶射を行い絶縁性をとっても良い。
【0060】
また、放電プラズマ処理時の基材(導電性支持体)への影響を最小限に抑制するために、放電プラズマ処理時の基材の温度を常温(15℃〜25℃)〜200℃未満の温度に調整することが好ましく、更に好ましくは常温〜100℃に調整することである。上記の温度範囲に調整する為、必要に応じて電極、基材は冷却手段で冷却しながら放電プラズマ処理される。
【0061】
本発明においては、上記の放電プラズマ処理が大気圧または大気圧近傍で行われることが好ましいが、ここで、大気圧近傍とは、20kPa〜110kPaの圧力を表すが、本発明に記載の効果を好ましく得るためには、93kPa〜104kPaが好ましい。
【0062】
また、薄膜形成方法に係る放電用電極においては、電極の少なくとも基材(導電性支持体)と接する側のJIS B 0601で規定される表面粗さの最大高さ(Rmax)が10μm以下になるように調整されることが、本発明に記載の効果を得る観点から好ましいが、更に好ましくは、表面粗さの最大値が8μm以下であり、特に好ましくは、7μm以下に調整することである。
【0063】
また、JIS B 0601で規定される中心線平均表面粗さ(Ra)は0.5μm以下が好ましく、更に好ましくは0.1μm以下である。
【0064】
《反応性ガス、不活性ガス》
薄膜形成に用いられる反応性ガス、不活性ガスについて説明する。
【0065】
薄膜形成には少なくとも反応性ガスが用いられるが、本発明においては、基材上に設けたい薄膜の状態(膜厚、多孔質性等)によって異なるが、基本的に、薄膜形成に必須な反応性ガス単独よりも反応性ガスと不活性ガスの混合ガスが薄膜形成において好ましく用いられる。
【0066】
反応性ガスは、混合ガスに対し、0.01体積%〜10体積%含有させることが好ましい。
【0067】
不活性ガスとは、周期表の第18属元素、具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等が挙げられるが、本発明に記載の効果を得るためには、ヘリウム、アルゴン等が好ましく用いられる。
【0068】
反応性ガスとしては、ジンクアセチルアセトナート、トリエチルインジウム、トリメチルインジウム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、エトラエチル錫、エトラメチル錫、二酢酸ジ−n−ブチル錫、テトラブチル錫、テトラオクチル錫、チタン化合物(例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラジメチルアミノチタンなどの有機金属化合物、モノチタン、ジチタンなどの金属水素化合物、二塩化チタン、三塩化チタン、四塩化チタンなどの金属ハロゲン化合物、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタンなどの金属アルコキシド等)などの有機金属化合物を含む反応性ガスが半導体薄膜の形成に好ましく用いられる。
【0069】
上記の中でも、特に好ましく用いられるのは、上記のチタン化合物である。
混合ガス中に上記記載のチタン化合物を用いる場合、放電プラズマ処理により基材上に均一な薄膜を形成する観点から、混合ガス中のチタン化合物の含有率は、0.1体積%〜10体積%であることが好ましいが、更に好ましくは、0.1体積%〜5体積%である。
【0070】
上記記載のチタン化合物を放電空間である電極間に導入するには、両者は常温常圧で、気体、液体、固体いずれの状態であっても構わない。気体の場合は、そのまま放電空間に導入できるが、液体、固体の場合は、加熱、減圧、超音波照射等の手段により気化させて使用される。チタン化合物を加熱により気化して用いる場合、テトライソプロポキシチタンのような常温で液体で、沸点が200℃以下である金属アルコキシドが好適に用いられる。上記金属アルコキシドは、溶媒によって希釈して使用されても良く、溶媒は、メタノール、エタノール、n−ヘキサンなどの有機溶媒及びこれらの混合溶媒が使用できる。尚、これらの希釈溶媒は、プラズマ放電処理中において、分子状、原子状に分解される為、基材上への薄膜の形成、薄膜の組成などに対する影響は殆ど無視することが出来る。
【0071】
上記記載の混合ガス中に水素ガスを0.1体積%〜10体積%含有させることにより薄膜の硬度を著しく向上させることが出来る。また、混合ガス中に酸素、オゾン、過酸化水素、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、窒素から選択される成分を0.01体積%〜5体積%含有させることにより、反応促進され、且つ、緻密で良質な薄膜を形成することができる。
【0072】
反応性ガスに有機金属化合物を添加する場合、例えば、有機金属化合物としてLi、Be、B、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、Ir、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Hf、Ta、W、Tl、Pb、Bi、Ce、Pr、Nd、Pm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luから選択される金属を含むことができる。より好ましくは、これらの有機金属化合物が金属アルコキシド、アルキル化金属、金属錯体から選ばれるものが好ましい。
【0073】
《薄膜形成条件と空隙率》
本発明の光電変換材料用半導体としては、反応性ガスをプラズマ処理して、基材上(導電性支持体)に形成された半導体薄膜が好ましく用いられる。
【0074】
半導体薄膜の膜厚は、0.1nm〜1000nmの範囲が好ましい。
上記記載のようなプラズマ処理装置を用いて、プラズマ処理を行う時、対向する電極間に供給する電力として、1W/cm2以上のハイパワーでの電力供給を行う場合、基材である導電性支持体上に極めて純度の高い半導体薄膜が形成される。
【0075】
一方、0.1W/cm2〜1W/cm2未満のような、ローパワーでの電力供給を行う場合には、導電性支持体上に半導体薄膜を形成後、更にエッチング処理を行うことにより、半導体層内部に空隙を有する半導体薄膜を形成出来る。
【0076】
上記の半導体薄膜の膜厚は、400nm−700nmの波長における分光反射スペクトル測定からスペクトルのλ/4値より光学膜厚が算出出来る。
【0077】
ここで、エッチング処理とは、半導体薄膜を再度、図1〜6に記載のようなプラズマ処理装置を用いて半導体薄膜には影響を与えずに行うプラズマ処理のことである。
【0078】
そのようなプラズマ処理としては、例えば、プラズマ処理装置に1W/cm2以上の電力供給を行う、酸化性の反応性ガスを用いる等の処理方法があるが、中でも、酸化性の反応性ガスとして酸素を用いた処理が好ましい。
【0079】
また、エッチング処理に用いる反応性ガスとして用いる酸素の体積%としては、反応性ガス、不活性ガスからなる混合ガス全体において、0.1体積%〜1体積%になるように調整することが好ましい。
【0080】
エッチング処理を施した半導体薄膜は、上記記載のハイパワーモードでの電力供給が行われ、形成された半導体薄膜と比較して、空隙が形成された、いわゆるポーラスな半導体層がより形成されやすくなる傾向があるが、本発明に記載の効果(光電変換特性の向上)を好ましく得る観点から、また、半導体薄膜の耐久性(高密度、高エネルギーのプラズマ処理への耐久性)向上の観点から、本発明に係る半導体薄膜の空隙率は、10体積%以下が好ましく、更に好ましくは、8体積%以下であり、特に好ましくは、0.01体積%〜5体積%以下である。
【0081】
尚、半導体薄膜の空隙率は、誘電体の厚み方向に貫通性のある空隙率を意味し、水銀ポロシメーター(島津ポアライザー9220型)等の市販の装置を用いて測定することが出来る。
【0082】
《光電変換材料用半導体の増感処理》
本発明の光電変換材料用半導体の増感処理は、上記のように導電性支持体1上にプラズマ処理装置を用いて半導体薄膜を形成した後、後述する色素の吸着処理により増感処理が行われる。また、増感処理の詳細については、これも後述する光電変換素子のところで説明する。
【0083】
また、空隙率の高い半導体薄膜を有する光電変換材料用半導体の場合には、空隙に水分、水蒸気などにより水が半導体薄膜上、並びに半導体薄膜内部の空隙に吸着する前に、本発明に係る色素の吸着処理(光電変換材料用半導体の増感処理)を完了することが好ましい。
【0084】
本発明の光電変換材料用半導体は、有機塩基を用いて表面処理してもよい。前記有機塩基としては、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン、キノリン、ピペリジン、アミジン等が挙げられるが、中でも、ピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジンが好ましい。
【0085】
上記の有機塩基が液体の場合はそのまま、固体の場合は有機溶媒に溶解した溶液を準備し、本発明の光電変換材料用半導体を液体アミンまたはアミン溶液に浸漬することで、表面処理を実施できる。
【0086】
《色素》
本発明に係る色素について説明する。
【0087】
本発明の光電変換材料用半導体の増感に係る色素としては、本発明に係る半導体を分光増感しうるものならばいずれの色素も用いることができる。光電変換の波長域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、二種類以上の色素を混合することが好ましい。また、目的とする光源の波長域と強度分布に合わせるように、混合する色素とその割合を選ぶことができる。
【0088】
本発明に係る色素の中では、光電子移動反応活性、光耐久性、光化学的安定性等の総合的な観点から、金属錯体色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリン系色素、ポリメチン系色素が好ましく用いられる。
【0089】
金属錯体色素の中では、特開2001−223037号、同2001−226607号、米国特許第4,927,721号、同第4,684,537号、同第5,084,365号、同第5,350,644号、同第5,463,057号、同第5,525,440号、特開平7−249750号、特表平10−504512号、世界特許989/50393号等に記載のルテニウム錯体色素が好ましく用いられる。
【0090】
ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素としては、特開2001−223037号に記載の色素が好ましい色素としてあげられる。
【0091】
ポリメチン系色素としては、従来公知のメチン系色素、特開平11−35836号、同11−158395号、同11−163378号、同11−214730号、同11−214731号、同10−093118号、同11−273754号、特開2000−106224号、同2000−357809号、同2001−052766号、特願2001−307505号、欧州特許第892,411号、同911,841号等に記載のものが挙げられる。
【0092】
《光電変換素子》
本発明の光電変換素子について、図7を用いて説明する。
【0093】
図7は、本発明の光電変換素子の構造の一例を示す部分断面図である。
1は導電性支持体、2は感光層、3は電荷移動層、4は対向電極を表す。尚、導電性支持体1と感光層2をあわせて半導体電極ともいう。
【0094】
ここで、感光層2は本発明の光電変換材料用半導体を有する層であり、電荷移動層3は通常、レドックス電解質が含有し、導電性支持体1、感光層2、対向電極4に接触した形態で用いられる。
【0095】
《光電変換素子の製造方法》
図7を用いながら、光電変換素子の製造方法を説明する。
【0096】
本発明の光電変換素子は、図7に示すような導電性支持体1上に、上記記載のようにプラズマ処理装置を用いて半導体薄膜を形成した後に、本発明に係る色素を吸着させるという工程を経て製造される。
【0097】
また、半導体薄膜の表面積を増大させたり、半導体薄膜表面の不純物などを除去して、半導体の純度を高め、色素から半導体への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0098】
導電性支持体1上に形成した半導体膜には上記記載の色素を吸着させ、半導体膜を増感させて感光層2を形成する。色素吸着方法は先に説明したとおり、色素を適切な溶媒に溶解し、導電性支持体1上に形成された半導体膜をその溶液に浸漬することによって行われる。その際には半導体膜は、あらかじめ減圧処理したり加熱処理したりして膜中の気泡を除去し、色素が半導体膜内部深くに進入できるようにしておくことが好ましい。
【0099】
本発明に係る半導体に、本発明に係る色素を吸着させる際には、単独で用いてもよいし、複数を併用してもよい。さらに、従来公知の増感色素化合物(例えば、米国特許第4,684,537号、同第4,927,721号、同第5,084,365号、同第5,350,644号、同第5,463,057号、同第5,525,440号、特開平7−249790号、特開2000−150007号等に記載の化合物)とを混合して吸着させてもよい。
【0100】
特に、半導体の用途が太陽電池である場合、光電変換の波長域を広くして太陽光を可能な限り有効に利用できるように、二種類以上の色素を混合して用いることが好ましい。
【0101】
上記記載の本発明に係る色素を複数種類併用して増感した光電変換材料用半導体は、併用する色素を混合して調製した溶液に浸漬させて作製してもよいし、各々の色素について溶液を調製し、各溶液に順に浸漬して作製することもできる。
【0102】
各色素について別々の溶液を用意し、各溶液に順に浸漬して作製する場合は、半導体に増感色素を吸着させる順番がどのような順番であっても本発明の効果を得ることができる。
【0103】
吸着処理は、色素が溶解した溶液を常温で用いてもよいし、また、色素に影響を与えない範囲の温度まで溶液を加熱して行っても良い。更に、吸着処理時に未吸着となった色素については溶媒等の洗浄処理により除去することが好ましい。
【0104】
《色素の溶解に用いる溶媒》
本発明に係る色素を溶解するのに用いる溶媒は、色素を溶解することができ、なおかつ半導体を溶解したり半導体と反応したりすることのないものであれば格別の制限はないが、溶媒に溶解している水分および気体が半導体膜に進入して色素の吸着を妨げることを防ぐために、予め脱気および蒸留精製しておくことが好ましい。
【0105】
好ましく用いられる溶媒はメタノール、エタノール、n−プロパノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、塩化メチレン、1,1,2−トリクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素溶媒であり、特に好ましくはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、塩化メチレンである。
【0106】
半導体への増感効果を好ましく得る観点から、半導体膜を色素の溶液に浸漬する時間は、3時間〜48時間が好ましく、更に好ましくは、4時間〜24時間である。
【0107】
また、浸漬にあたり色素溶液は、色素が分解しないかぎりにおいて、沸騰しない温度にまで加熱して用いてもよい。好ましい温度範囲は10℃〜50℃、とくに好ましくは15℃〜35℃であるが、前記のとおり溶媒が前記温度範囲で沸騰する場合はこの限りでない。
【0108】
また、半導体膜を浸漬した色素溶液に超音波照射を行うこともできる。超音波照射は市販の装置を用いることができ、また、照射時間としては、好ましくは30分〜4時間であり、更に好ましくは1時間〜3時間である。
【0109】
導電性支持体1上に形成した半導体膜に色素を吸着させて感光層2を形成したら、該感光層2と向かい合うようにして対向電極4を配置する。さらに、半導体電極と対向電極4の間に電荷移動層であるレドックス電解質を注入して光電変換素子とする。
【0110】
《太陽電池》
本発明の太陽電池について説明する。
【0111】
本発明の太陽電池は、図7に示すような、本発明の光電変換素子の一態様として、太陽光に最適の設計並びに、回路設計が行われ、太陽光を光源として用いたときに最適な光電変換が行われるような構造を有する。即ち、光電変換材料用半導体に太陽光が照射されうる構造となっている。本発明の太陽電池を構成する際には、前記半導体電極、電荷移動層及び対向電極をケース内に収納して封止するか、あるいはそれら全体を樹脂封止することが好ましい。
【0112】
本発明の太陽電池に太陽光または太陽光と同等の電磁波を照射すると、光電変換材料用半導体に吸着された本発明の化合物は、照射された光もしくは電磁波を吸収して励起する。励起によって発生した電子は半導体に移動し、次いで導電性支持体1を経由して対向電極4に移動して、電荷移動層3のレドックス電解質を還元する。一方、半導体に電子を移動させた本発明の化合物は酸化体となっているが、対向電極4から電荷移動層3のレドックス電解質を経由して電子が供給されることにより、還元されて元の状態に戻り、同時に電荷移動層3のレドックス電解質は酸化されて、再び対向電極4から供給される電子により還元されうる状態に戻る。このようにして電子が流れ、本発明の光電変換素子を用いた太陽電池を構成することができる。
【0113】
《導電性支持体》
本発明の光電変換素子や本発明の太陽電池に用いられる導電性支持体には、金属板のような導電性材料や、ガラス板やプラスチックフイルムのような非導電性材料に導電性物質を設けた構造のものを用いることができる。導電性支持体に用いられる材料の例としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム)あるいは導電性金属酸化物(例えばインジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの)や炭素を挙げることができる。導電性支持体の厚さは特に制約されないが、0.3mm〜5mmが好ましい。
【0114】
また導電性支持体は実質的に透明であることが好ましく、実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であることを意味し、50%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることが最も好ましい。透明な導電性支持体を得るためには、ガラス板またはプラスチックフイルムの表面に、導電性金属酸化物からなる導電性層を設けることが好ましい。透明な導電性支持体1を用いる場合、光は支持体側から入射させることが好ましい。
【0115】
導電性支持体は表面抵抗は、50Ω/cm2以下であることが好ましく、10Ω/cm2以下であることがさらに好ましい。
【0116】
《電荷移動層》
本発明に用いられる電荷移動層について説明する。
【0117】
電荷移動層にはレドックス電解質が好ましく用いられる。ここで、レドックス電解質としては、I-/I3-系や、Br-/Br3-系、キノン/ハイドロキノン系等が挙げられる。このようなレドックス電解質は、従来公知の方法によって得ることができ、例えば、I-/I3-系の電解質は、ヨウ素のアンモニウム塩とヨウ素を混合することによって得ることができる。電荷移動層はこれらレドックス電解質の分散物で構成され、それら分散物は溶液である場合に液体電解質、常温において固体である高分子中に分散させた場合に固体高分子電解質、ゲル状物質に分散された場合にゲル電解質と呼ばれる。電荷移動層として液体電解質が用いられる場合、その溶媒としては、電気化学的に不活性なものが用いられ、例えば、アセトニトリル、炭酸プロピレン、エチレンカーボネート等が用いられる。固体高分子電解質の例としては特開2001−160427記載の電解質が、ゲル電解質の例としては『表面科学』21巻、第5号288ページ〜293ページに記載の電解質が挙げられる。
【0118】
《対向電極》
本発明に用いられる対向電極について説明する。
【0119】
対向電極は、導電性を有するものであればよく、任意の導電性材料が用いられるが、I3-イオン等の酸化や他のレドックスイオンの還元反応を充分な速さで行わせる触媒能を持ったものの使用が好ましい。このようなものとしては、白金電極、導電材料表面に白金めっきや白金蒸着を施したもの、ロジウム金属、ルテニウム金属、酸化ルテニウム、カーボン等が挙げられる。
【0120】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0121】
実施例1
《光電変換素子1の製造》
下記に記載のようにして、図7に示すような光電変換素子を製造した。
【0122】
チタンテトライソプロポキシド(和光純薬社製一級試薬)62.5mlを純水375ml中に室温下、激しく攪拌しながら10分間で滴下し(白色の析出物が生成する)、次いで70%硝酸水を2.65ml加えて反応系を80℃に加熱した後、8時間攪拌を続けた。さらに該反応混合物の体積が約200mlになるまで減圧下に濃縮した後、純水を125ml、酸化チタン粉末(昭和タイタニウム社製スーパータイタニアF−6)140gを加えて酸化チタン懸濁液(約800ml)を調製した。導電性支持体1としてフッ素をドープした酸化スズをコートした透明導電性ガラス板を用い、該基板上に該酸化チタン懸濁液を塗布し、自然乾燥の後300℃で60分間焼成して、膜状の酸化チタンを形成した。
【0123】
メタノール溶液200ml中に、N3色素(当業に従事する技術者には周知のルテニウム錯体色素)を5g溶解した溶液を調製し、上記膜状酸化チタンを支持体ごと浸し、さらにトリフルオロ酢酸1gを加えて、超音波照射を2時間行った後、室温下にて12時間浸積処理した。処理後、膜状酸化チタンをクロロホルムで洗浄し真空乾燥を行い、感光層2(光電変換材料用半導体)を作製した。
【0124】
【化1】
Figure 0004096555
【0125】
対向電極4として、フッ素をドープした酸化スズをコートし、さらにその上に白金を担持した透明導電性ガラス板を用い、前記導電性支持体1と前記対向電極4との間に体積比が1:4であるアセトニトリル/炭酸エチレンの混合溶媒に、テトラプロピルアンモニウムアイオダイドと沃素とを、それぞれの濃度が0.46モル/リットル、0.06モル/リットルとなるように溶解したレドックス電解質を入れた電荷移動層3を作製して、光電変換素子1を製造した。
【0126】
《光電変換素子2の製造》
光電変換素子1の製造において、感光層2に用いる半導体薄膜である、膜状の酸化チタンの形成を下記にしめすように、プラズマ処理装置を用いて作製した以外は、同様にして光電変換素子2を製造した。
【0127】
(プラズマ処理装置及び前記処理装置を用いる酸化チタン膜の作製)
光電変換素子1の製造に用いた導電性支持体1を用い、図2に示すようなプラズマ放電処理容器を図6に示すプラズマ放電処理装置に配置し、下記に記載の放電条件、反応性ガスを用いて、本発明の光電変換材料用半導体である、酸化チタン膜を作製した。
【0128】
ここで、プラズマ発生に用いる使用電源は、神鋼電機製高周波電源(50kHz)、ハイデン研究所製インパルス高周波電源(連続モードで使用100kHz)、パール工業製高周波電源(200kHz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、日本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工業製高周波電源(150MHz)等が好ましく使用できる。
【0129】
《放電条件》
放電出力を4W/cm2に調整した。
【0130】
《反応性ガス》
プラズマ処理に用いた混合ガス(反応性ガス)の組成を以下に記す。
【0131】
(酸化チタン層形成用)
不活性ガス :アルゴン 98.75体積%
反応性ガス1:水素ガス(混合ガス全体に対し1体積%)
反応性ガス2:テトライソプロポキシチタン蒸気(150℃に加熱した液体にアルゴンガスをバブリング:混合ガス全体に対し0.25体積%)
光電変換素子1の製造に用いた導電性支持体1上に、上記反応性ガス、上記放電条件により、連続的に大気圧プラズマ処理して、100nmの半導体薄膜を設けた。
【0132】
《太陽電池1、2の製造》
光電変換素子1、2の各々の側面を樹脂で封入し、リード線を取り付けて、太陽電池1、2を各々製造した。光電変換特性を測定するために、太陽電池1、2は各々3ロットずつ製造した。
【0133】
《太陽電池の光電変換特性評価》
上記で得られた太陽電池1、2の各々にソーラーシミュレーター(JASCO(日本分光)製、低エネルギー分光感度測定装置CEP−25)により100mW/m2の強度の光を照射した時の短絡電流密度Jsc(mA/cm2)および開放電圧値Voc(V)を測定し表1に示した。示した値は、同じ構成および作製方法の太陽電池3つについての測定結果の平均値とした。
【0134】
《半導体薄膜の剥離試験:接着性評価》
上記で得られた太陽電池の半導体薄膜について、JIS K 5400に準拠した碁盤目試験を行った。形成された半導体薄膜の表面に片刃のカミソリの刃を面に対して90°の角度で切り込みを1mm間隔で縦横に11本入れ、1mm角の碁盤目を100個作製した。この上に市販のセロテープ(R)を張り付け、その一端を手で持って垂直に力強く引張って剥がし、切り込み線からの貼られたテープ面積に対する薄膜が剥がされた面積の割合を下記のようにランク評価した。
【0135】
○:全く剥離されなかった(実用可)
△:剥離された面積割合が10%未満であった(実用可)
×:剥離された面積割合が10%以上であった(実用不可)
以上、得られた結果を表1に示す。
【0136】
【表1】
Figure 0004096555
【0137】
表1より、比較に比べて、本発明の太陽電池は高い光電変換特性、高耐久性を示し、且つ、剥離試験から基材と半導体薄膜との接着性も比較と同様に良好であることが明らかである。
【0138】
実施例2
《光電変換素子3の製造》
実施例1の光電変換素子1の製造において、ルテニウム錯体色素N3色素に代え、色素1を用いた以外は同様にして光電変換素子3を製造した。
【0139】
《光電変換素子4の製造》
実施例1の光電変換素子2の製造において、ルテニウム錯体色素N3色素に代え、色素1を用いた以外は同様にして光電変換素子4を製造した。
【0140】
《光電変換素子5の製造》
光電変換素子4の製造において、半導体薄膜である酸化チタン膜の作製を下記のように変更(操作1、操作2の2段階により、半導体薄膜である酸化チタン膜を作製)した以外は同様にして光電変換素子5を製造した。
【0141】
操作1:半導体薄膜形成に用いるプラズマ処理での放電条件を0.8W/cm2に調整して、半導体薄膜である酸化チタン膜を作製した。
【0142】
操作2:操作1で生成した半導体薄膜に、操作1で用いたプラズマ放電処理装置を用いてエッチング処理を行った。
【0143】
(エッチング処理用ガス組成)
不活性ガス :アルゴン(99.25体積%)
反応性ガス1:酸素ガス(混合ガス全体に対して、0.5体積%)
反応性ガス2:CF4ガス(混合ガス全体に対して、0.25体積%)
《光電変換素子6〜8の製造》
光電変換素子3〜5の各々の製造において、色素を2に代えた以外は同様にして、光電変換素子6〜8を各々製造した。
【0144】
《光電変換素子9〜11の製造》
光電変換素子3〜5の各々の製造において、色素を3に代えた以外は同様にして、光電変換素子9〜11を各々製造した。
【0145】
《光電変換素子12〜14の製造》
光電変換素子3〜5の各々の製造において、色素を4に代えた以外は同様にして、光電変換素子12〜14を各々製造した。
【0146】
【化2】
Figure 0004096555
【0147】
《太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、12〜14の製造》
光電変換素子3〜5、6〜8、9〜11、12〜14の各々の側面を樹脂で封入し、リード線を取り付けて、太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、12〜14を各々製造した。光電変換特性を測定するために、太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、12〜14は各々3ロットずつ製造した。
【0148】
上記で得られた太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、12〜14の各々の光電変換特性評価(短絡電流密度Jsc(mA/cm2)、開放電圧値Voc(V))、半導体薄膜の剥離試験評価は、実施例1に記載と同様に行った。得られた評価を表2に示す。
【0149】
【表2】
Figure 0004096555
【0150】
表2より、比較に比べて、本発明の太陽電池は高い光電変換特性、高耐久性を示し、且つ、剥離試験から基材と半導体薄膜との接着性も比較と同様に良好であることが明らかである。
【0151】
【発明の効果】
本発明により、少ない工程数で簡便に基材との接着性が良好であり、且つ、優れたエネルギー変換効率(光電変換効率ともいう)、耐久性を有する光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法該光電変換材料用半導体を有する光電変換素子、該光電変換素子を用いた太陽電池を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法に用いられるプラズマ放電処理装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の製造方法に用いられるプラズマ放電処理装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す概略図である。
【図3】(a)、(b)は各々、本発明に係るプラズマ放電処理に用いられる円筒型のロール電極の一例を示す概略図である。
【図4】(a)、(b)は各々、本発明に係るプラズマ放電処理に用いられる固定型の円筒型電極の一例を示す概略図である。
【図5】(a)、(b)は各々、本発明に係るプラズマ放電処理に用いられる固定型の角柱型電極の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の光電変換材料用半導体の製造に用いられるプラズマ放電処理装置の一例を示す概念図である。
【図7】本発明の光電変換素子の構造の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体
2 感光層
3 電荷移動層
4 対向電極
25、25c、25C ロール電極
26、26c、26C、36、36c、36C 電極
25a、25A、26a、26A、36a、36A 金属等の導電性母材
25b、26b、36b セラミック被覆処理誘電体
25B、26B、36B ライニング処理誘電体
31 プラズマ放電処理容器
41 電源
51 ガス発生装置
52 給気口
53 排気口
60 電極冷却ユニット
61 元巻き基材
65、66 ニップローラ
64、67 ガイドローラ

Claims (15)

  1. 基材上に、少なくとも半導体を含有する半導体層を有する光電変換材料用半導体において、大気圧または大気圧近傍の圧力下、半導体を形成するための反応性ガスをプラズマ状態とし、該基材を該プラズマ状態の反応性ガスに晒すことにより該半導体層が形成されていることを特徴とする光電変換材料用半導体。
  2. 半導体層が、ポーラスであることを特徴とする請求項1に記載の光電変換材料用半導体。
  3. 半導体層が、大気圧または大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に100kHz以上の高周波電源を使用し、且つ、1W/cm2以上の電力を供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の光電変換材料用半導体。
  4. 半導体層が、大気圧または大気圧近傍の圧力下において、対向する電極間に100kH以上の高周波電源を使用し、且つ、0.1W/cm2〜1W/cm2未満の電力を供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の光電変換材料用半導体。
  5. 半導体が色素で増感されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  6. 色素が金属錯体色素であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  7. 金属錯体色素がルテニウムを含んでいることを特徴とする請求項6に記載の光電変換材料用半導体。
  8. 色素が半導体に吸着していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  9. 最大分光吸収波長が互いに異なる複数の色素により増感されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  10. 最大分光吸収波長が互いに異なる複数の色素が半導体に吸着していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  11. 半導体が金属酸化物または、金属硫化物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体を製造するに当たり、反応性ガスをプラズマ処理して調製された半導体薄膜を形成する工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の製造方法。
  13. プラズマ処理により半導体薄膜を形成後、形成された該半導体薄膜を色素により増感処理する工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の製造方法。
  14. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体を含有する層を有することを特徴とする光電変換素子。
  15. 請求項14に記載の光電変換素子を用いたことを特徴とする太陽電池。
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