JP2003197280A - 光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及び太陽電池 - Google Patents
光電変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及び太陽電池Info
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Abstract
な光電変換材料用半導体の製造方法を提供し、更には、
光電変換効率が高く、高耐久性を有する光電変換材料用
半導体、光電変換素子、該光電変換素子を用いた太陽電
池を提供する。 【解決手段】 基材上に少なくとも半導体を含有する半
導体層を有する光電変換材料用半導体において、大気圧
または大気圧近傍の圧力下、半導体を形成するための反
応性ガスをプラズマ状態とし、該基材を該プラズマ状態
の反応性ガスに晒すことにより該半導体層が形成されて
いることを特徴とする光電変換材料用半導体。
Description
体、光電変換材料用半導体の製造方法、光電変換素子及
び太陽電池に関する。
を利用して光エネルギーを電気エネルギーに変換する材
料である。光電変換材料に光を照射すると、一方の電極
側で電子が発生し、対向電極に移動する。対向電極に移
動した電子は、電解質中をイオンとして移動して一方の
電極にもどる。
電気エネルギーとして連続して取り出せる材料であり、
たとえば、太陽電池、電荷結合素子(CCD)、医用画
像診断装置等に利用されている。太陽電池にはいくつか
の種類があるが、住居設置用発電パネル、卓上計算機、
時計、携帯用ゲーム機等に実用化されているものの大部
分はシリコン太陽電池である。
物半導体の表面に、遷移金属錯体などの分光増感色素層
を有する色素増感型湿式太陽電池が記載され、また、特
表平5−504023号には、金属イオンでドープした
酸化チタン半導体層の表面に、遷移金属錯体などの分光
増感色素層を有する太陽電池が記載されている。
としては、初期の頃は半導体の単結晶電極が用いられて
きた。その種類としては、酸化チタン(TiO2)、酸
化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等がある。
が少ないため光電変換効率が非常に低く、コストが高い
という問題点があった。
結して形成された多数の細孔を有する高表面積半導体電
極であり、坪村らによって色素を吸着した多孔質酸化亜
鉛電極が非常に性能が高いことが報告された(Natu
re,261(1976)p402)。また、最近で
は、半導体に吸着させる増感色素にも改良が行われ、G
raetzelらはルテニウム系色素を多孔質酸化チタ
ン電極に吸着させることで、現在、シリコン太陽電池並
みの性能を有するまでになっている(J.Am.Che
m.Soc.115(1993)6382)。
の膜を形成するにあたっては、金属酸化物微粒子の分散
物を基材上に塗設する方法が用いられてきた。しかしな
がらこの方法は塗設した半導体膜を乾燥する工程を必要
とするうえ、しばしば乾燥後の半導体膜と基材との接着
が弱く、出来た膜の機械的強度が低いため、さらに焼成
により強度を高める工程を要求されることとなり工程が
多段階化・煩雑化し、また、投入されるエネルギーを含
めたコストの増大を招いていた。
にあたっては金属酸化物を粉砕・分散する方法や、有機
金属化合物を酸で処理して液相中にて金属酸化物微粒子
を形成させる方法などが用いられてきたが、これらにお
いても多大なエネルギーの投入や溶剤の使用が必要であ
り、コストの増大を招いていた。
電池に用いる場合、多大なエネルギーを投じて作製され
た太陽電池は、作製にあたって投下されたエネルギー
と、太陽電池としての発電により得られたエネルギーが
等しくなるまでの時間、いわゆる「エネルギー・ペイバ
ック・タイム」(EPT)が長くなることとなり、これ
はクリーンなエネルギー源としての太陽電池の価値を損
なうものである。
は、工程数が少なく簡便な光電交換材料用半導体の製造
方法を提供することであり、更には、光電変換効率が高
く、高耐久性の光電変換材料用半導体及び、前記光電変
換材料用半導体を用いた光電変換素子、太陽電池を提供
することである。
記の構成1〜15により達成された。
る半導体層を有する光電変換材料用半導体において、大
気圧または大気圧近傍の圧力下、半導体を形成するため
の反応性ガスをプラズマ状態とし、該基材を該プラズマ
状態の反応性ガスに晒すことにより該半導体層が形成さ
れていることを特徴とする光電変換材料用半導体。
徴とする前記1に記載の光電変換材料用半導体。
の圧力下において、対向する電極間に100kHz以上
の高周波電源を使用し、且つ、1W/cm2以上の電力
を供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズ
マ状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒
すことによって、該基材上に形成されたことを特徴とす
る前記2に記載の光電変換材料用半導体。
の圧力下において、対向する電極間に100kH以上の
高周波電源を使用し、且つ、0.1W/cm2〜1W/
cm2未満の電力を供給して放電させることにより、反
応性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態
の反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成され
たことを特徴とする前記2に記載の光電変換材料用半導
体。
特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の光電変換
材料用半導体。
とする前記1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料
用半導体。
ることを特徴とする前記6に記載の光電変換材料用半導
体。
徴とする前記1〜7のいずれか1項に記載の光電変換材
料用半導体。
の色素により増感されていることを特徴とする前記1〜
8のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
数の色素が半導体に吸着していることを特徴とする前記
1〜9のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。
化物であることを特徴とする前記1〜10のいずれか1
項に記載の光電変換材料用半導体。
の光電変換材料用半導体を製造するに当たり、反応性ガ
スをプラズマ処理して調製された半導体薄膜を形成する
工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の
製造方法。
成後、形成された該半導体薄膜を色素により増感処理す
る工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体
の製造方法。
の光電変換材料用半導体を含有する層を有することを特
徴とする光電変換素子。
いたことを特徴とする太陽電池。以下、本発明を詳細に
説明する。
いて説明する。 《光電変換材料用半導体》本発明の光電変換材料用半導
体に用いられる半導体としては、金属のカルコゲニド
(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)、金属窒化物
等を使用することができる。
ン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハ
フニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イ
ットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、またはタ
ンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモ
ンまたはビスマスの硫化物、カドミウムまたは鉛のセレ
ン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の
化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カ
ドミウム等のリン化物、ガリウム−ヒ素または銅−イン
ジウムのセレン化物、銅−インジウムの硫化物、チタン
の窒化物等が挙げられる。
体の具体例としては、TiO2、SnO2、Fe2O3、W
O3、ZnO、Nb2O5、CdS、ZnS、PbS、B
i2S3、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaA
s、CuInS2、CuInSe2、Ti3N4等が挙げら
れるが、好ましく用いられるのは、TiO2、ZnO、
SnO2、Fe2O3、WO3、Nb2O5、CdS、PbS
であり、更に好ましく用いられるのは、TiO2または
Nb2O5であるが、中でも、好ましく用いられるのはT
iO2(チタニア)である。
導体は、上述した複数の半導体を併用して用いてもよ
い。例えば、上述した金属酸化物もしくは金属硫化物の
数種類を併用することもできるし、また、酸化チタン半
導体に20質量%の窒化チタン(Ti3N4)を混合して
使用してもよい。また、J.Chem.Soc.,Ch
em.Commun.,15(1999)記載の酸化亜
鉛/酸化錫複合としてもよい。このとき、半導体として
金属酸化物もしくは金属硫化物以外に成分を加える場
合、追加成分の金属酸化物もしくは金属硫化物半導体に
対する質量比は30%以下であることが好ましい。
明の光電変換材料用半導体は、後述するプラズマ処理装
置を用いて、半導体の原料を含む反応性ガスにプラズマ
処理を施すことにより、導電性支持体上に半導体薄膜を
形成することにより製造される。
形成方法について説明する。本発明の光電変換材料用半
導体は、該半導体が、反応性ガスをプラズマ処理して調
製された半導体薄膜である。
製された半導体の薄膜形成は、例えば、対向する電極間
に、100kHz〜150MHzの範囲の高周波電圧に
調整、且つ、0.1W/cm2〜100W/cm2の電力
が供給された条件下で、反応性ガスを励起してプラズマ
を発生させ、電界を印加することによって得られる。
限値は、好ましくは150MHz以下であり、また、高
周波電圧の周波数の下限値としては、好ましくは200
kHz以上、さらに好ましくは800kHz以上であ
る。
しては、好ましくは50W/cm2以下、さらに好まし
くは20W/cm2以下である。尚、電極における電圧
の印加面積(cm2)は、放電が起こる範囲の面積のこ
とを指す。
続的なパルス波であっても、連続したサイン波であって
も構わないが、本発明に記載の効果を高く得るために
は、連続したサイン波であることが好ましい。
の電圧を印加して、均一なグロー放電状態を保つことが
できる電極をプラズマ放電処理装置に採用する必要があ
る。
電体を被覆したものであることが好ましい。少なくとも
対向する印加電極とアース電極の片側に誘電体を被覆す
ること、更に好ましくは、対向する印加電極とアース電
極の両方に誘電体を被覆することである。誘電体として
は、比誘電率が6〜45の無機物であることが好まし
く、このような誘電体としては、アルミナ、窒化珪素等
のセラミックス、あるいは、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸
塩系ガラス等のガラスライニング材等がある。
を搬送してプラズマに晒す場合には、基材を片方の電極
に接して搬送出来るロール電極仕様にするだけでなく、
更に誘電体表面を研磨仕上げし、JIS B 0601
に規定される、電極の表面粗さ(Rmax)を10μm
以下にすることで、誘電体の厚み及び電極間のギャップ
を一定に保つことができ、放電状態を安定化できるこ
と、更に熱収縮差や残留応力による歪やひび割れを無く
し、かつポーラスで無い高精度の無機誘電体を被覆する
ことで大きく耐久性を向上させることができる。
被覆による電極製作において、少なくとも基材と接する
側の誘電体を研磨仕上げすること、更に電極の金属母材
と誘電体間の熱膨張の差をなるべく小さくすることが必
要であり、そのため製作方法において、母材表面に、応
力を吸収出来る層として泡混入量をコントロールして無
機質の材料をライニングする、特に材質としては琺瑯等
で知られる溶融法により得られるガラスであることが良
く、更に導電性金属母材に接する最下層の泡混入量を2
0〜30vol%とし、次層以降を5vol%以下とす
ることで、緻密でかつひび割れ等が発生しない良好な電
極が出来る。
方法として、セラミックスの溶射を空隙率10vol%
以下まで緻密に行い、更にゾルゲル反応により硬化する
無機質の材料にて封孔処理を行うことであり、ここでゾ
ルゲル反応の促進には、熱硬化やUV硬化が良く、更に
封孔液を希釈し、コーティングと硬化を逐次で数回繰り
返すと、よりいっそう無機質化が向上し、劣化の無い緻
密な電極が出来る。
を用いたプラズマ放電処理装置について、図1〜図6を
参照しながら説明する。図1〜図6のプラズマ放電処理
装置は、アース電極であるロール電極と、対向する位置
に配置された印加電極である固定電極との間で放電さ
せ、当該電極間に反応性ガスを導入してプラズマ状態と
し、前記ロール電極に巻回された長尺フィルム状の基材
を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒すことによって、
薄膜を形成するものであるが、薄膜形成方法を実施する
装置としてはこれに限定されるものではなく、グロー放
電を安定に維持し、薄膜を形成するために反応性ガスを
励起してプラズマ状態とするものであればよい。他の方
式としては、基材を電極間ではない電極近傍に載置ある
いは搬送させ、発生したプラズマを当該基材上に吹き付
けて薄膜形成を行うジェット方式等がある。
ラズマ放電処理装置のプラズマ放電処理容器の一例を示
す概略図である。
電性支持体が用いられる。)は搬送方向(図中、時計回
り)に回転するロール電極25に巻回されながら搬送さ
れる。固定されている電極26は複数の円筒から構成さ
れ、ロール電極25に対向させて設置される。ロール電
極25に巻回された基材Fは、ニップローラ65、66
で押圧され、ガイドローラ64で規制されてプラズマ放
電処理容器31によって確保された放電処理空間に搬送
され、放電プラズマ処理され、次いで、ガイドローラ6
7を介して次工程に搬送される。また、仕切板54は前
記ニップローラ65、66に近接して配置され、基材F
に同伴する空気のプラズマ放電処理容器31内への進入
を抑制する。
容器31内の気体の全体積に対し、1体積%以下に抑え
ることが好ましく、0.1体積%以下に抑えることがよ
り好ましい。前記ニップローラ65および66により、
それを達成することが可能である。
ス(不活性ガスと、反応性ガスである有機フッ素化合
物、チタン化合物、亜鉛化合物、スズ化合物等を含有す
る有機ガス)は、給気口52からプラズマ放電処理容器
31に導入され、処理後のガスは排気口53から排気さ
れる。
に用いられるプラズマ放電処理装置に設置されるプラズ
マ放電処理容器の一例を示す概略図であるが、図1にお
いては、ロール電極25に対向する固定されている電極
26は円柱型の電極が用いられているのに対し、角柱型
電極36に変更した例を示している。
図2に示した角柱型の電極36は、放電範囲を広げる効
果があるので、薄膜形成方法に好ましく用いられる。
のロール電極の一例を示す概略図、図4(a)、(b)
は各々、円筒型で固定されている電極の一例を示す概略
図、図5(a)、(b)は各々、角柱型で固定されてい
る電極の一例を示す概略図である。
ス電極であるロール電極25cは、金属等の導電性母材
25aに対しセラミックスを溶射後、無機材料を用いて
封孔処理したセラミック被覆処理誘電体25bを被覆し
た組み合わせで構成されているものである。セラミック
被覆処理誘電体を片肉で1mm被覆し、ロール径を被覆
後200φとなるように製作し、アースに接地してあ
る。または、金属等の導電性母材25Aへライニングに
より無機材料を設けたライニング処理誘電体25Bを被
覆した組み合わせ、ロール電極25Cで構成してもよ
い。ライニング材としては、ケイ酸塩系ガラス、ホウ酸
塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、ゲルマン酸塩系ガラ
ス、亜テルル酸塩ガラス、アルミン酸塩ガラス、バナジ
ン酸塩ガラス等が好ましく用いられるが、この中でもホ
ウ酸塩系ガラスが加工し易いので、更に好ましく用いら
れる。金属等の導電性母材25a、25Aとしては、
銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属等が
挙げられるが、加工の観点からステンレスが好ましい。
また、溶射に用いるセラミックス材としては、アルミナ
・窒化珪素等が好ましく用いられるが、この中でもアル
ミナが加工し易いので、更に好ましく用いられる。尚、
本実施の形態においては、ロール電極の母材は、冷却水
による冷却手段を有するステンレス製ジャケットロール
母材を使用している(不図示)。
(b)は、印加電極である固定の電極26c、電極26
C、電極36c、電極36Cであり、上記記載のロール
電極25c、ロール電極25Cと同様な組み合わせで構
成されている。すなわち、中空のステンレスパイプに対
し、上記同様の誘電体を被覆し、放電中は冷却水による
冷却が行えるようになっている。尚、セラミック被覆処
理誘電体の被覆後12φまたは15φとなるように製作
され、当該電極の数は、上記ロール電極の円周上に沿っ
て14本設置している。
特に限定はないが、パール工業製高周波電源(200k
Hz)、パール工業製高周波電源(800kHz)、日
本電子製高周波電源(13.56MHz)、パール工業
製高周波電源(150MHz)等が使用できる。
す概念図である。図6において、プラズマ放電処理容器
31の部分は図2の記載と同様であるが、更に、ガス発
生装置51、電源41、電極冷却ユニット60等が装置
構成として配置されている。電極冷却ユニット60の冷
却剤としては、蒸留水、油等の絶縁性材料が用いられ
る。
4、5等に示したものと同様であり、対向する電極間の
ギャップは、例えば1mm程度に設定される。
た固体誘電体の厚さ、印加電圧の大きさ、プラズマを利
用する目的等を考慮して決定される。上記電極の一方に
固体誘電体を設置した場合の固体誘電体と電極の最短距
離、上記電極の双方に固体誘電体を設置した場合の固体
誘電体同士の距離としては、いずれの場合も均一な放電
を行う観点から0.5mm〜20mmが好ましく、特に
好ましくは1mm±0.5mmである。
電極25、固定されている電極36を所定位置に配置
し、ガス発生装置51で発生させた混合ガスを流量制御
して、給気口52よりプラズマ放電処理容器31内に入
れ、前記プラズマ放電処理容器31内をプラズマ処理に
用いる混合ガスで充填し排気口53より排気する。次に
電源41により電極36に電圧を印加し、ロール電極2
5はアースに接地し、放電プラズマを発生させる。ここ
でロール状の元巻き基材61より基材Fを供給し、ガイ
ドローラ64を介して、プラズマ放電処理容器31内の
電極間を片面接触(ロール電極25に接触している)の
状態で搬送され、基材Fは搬送中に放電プラズマにより
表面が放電処理され、その後にガイドローラ67を介し
て、次工程に搬送される。ここで、基材Fはロール電極
25に接触していない面のみ放電処理がなされる。
加される電圧の値は適宜決定されるが、例えば、電圧が
0.5〜10kV程度で、電源周波数は100kHzを
越えて150MHz以下に調整されることが好ましい。
電源の印加法に関しては、連続モードと呼ばれる連続サ
イン波状の連続発振モードとパルスモードと呼ばれるO
N/OFFを断続的に行う断続発振モードのどちらを採
用しても良い。
(R)ガラス製の処理容器等が好ましく用いられるが、
電極との絶縁がとれれば金属製を用いることも可能であ
る。例えば、アルミニウムまたは、ステンレスのフレー
ムの内面にポリイミド樹脂等を張り付けても良く、該金
属フレームにセラミックス溶射を行い絶縁性をとっても
良い。
支持体)への影響を最小限に抑制するために、放電プラ
ズマ処理時の基材の温度を常温(15℃〜25℃)〜2
00℃未満の温度に調整することが好ましく、更に好ま
しくは常温〜100℃に調整することである。上記の温
度範囲に調整する為、必要に応じて電極、基材は冷却手
段で冷却しながら放電プラズマ処理される。
理が大気圧または大気圧近傍で行われることが好ましい
が、ここで、大気圧近傍とは、20kPa〜110kP
aの圧力を表すが、本発明に記載の効果を好ましく得る
ためには、93kPa〜104kPaが好ましい。
いては、電極の少なくとも基材(導電性支持体)と接す
る側のJIS B 0601で規定される表面粗さの最
大高さ(Rmax)が10μm以下になるように調整さ
れることが、本発明に記載の効果を得る観点から好まし
いが、更に好ましくは、表面粗さの最大値が8μm以下
であり、特に好ましくは、7μm以下に調整することで
ある。
中心線平均表面粗さ(Ra)は0.5μm以下が好まし
く、更に好ましくは0.1μm以下である。
いられる反応性ガス、不活性ガスについて説明する。
られるが、本発明においては、基材上に設けたい薄膜の
状態(膜厚、多孔質性等)によって異なるが、基本的
に、薄膜形成に必須な反応性ガス単独よりも反応性ガス
と不活性ガスの混合ガスが薄膜形成において好ましく用
いられる。
体積%〜10体積%含有させることが好ましい。
具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプト
ン、キセノン、ラドン等が挙げられるが、本発明に記載
の効果を得るためには、ヘリウム、アルゴン等が好まし
く用いられる。
トナート、トリエチルインジウム、トリメチルインジウ
ム、ジエチル亜鉛、ジメチル亜鉛、エトラエチル錫、エ
トラメチル錫、二酢酸ジ−n−ブチル錫、テトラブチル
錫、テトラオクチル錫、チタン化合物(例えば、テトラ
イソプロポキシチタン、テトラジメチルアミノチタンな
どの有機金属化合物、モノチタン、ジチタンなどの金属
水素化合物、二塩化チタン、三塩化チタン、四塩化チタ
ンなどの金属ハロゲン化合物、テトラエトキシチタン、
テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタンな
どの金属アルコキシド等)などの有機金属化合物を含む
反応性ガスが半導体薄膜の形成に好ましく用いられる。
は、上記のチタン化合物である。混合ガス中に上記記載
のチタン化合物を用いる場合、放電プラズマ処理により
基材上に均一な薄膜を形成する観点から、混合ガス中の
チタン化合物の含有率は、0.1体積%〜10体積%で
あることが好ましいが、更に好ましくは、0.1体積%
〜5体積%である。
電極間に導入するには、両者は常温常圧で、気体、液
体、固体いずれの状態であっても構わない。気体の場合
は、そのまま放電空間に導入できるが、液体、固体の場
合は、加熱、減圧、超音波照射等の手段により気化させ
て使用される。チタン化合物を加熱により気化して用い
る場合、テトライソプロポキシチタンのような常温で液
体で、沸点が200℃以下である金属アルコキシドが好
適に用いられる。上記金属アルコキシドは、溶媒によっ
て希釈して使用されても良く、溶媒は、メタノール、エ
タノール、n−ヘキサンなどの有機溶媒及びこれらの混
合溶媒が使用できる。尚、これらの希釈溶媒は、プラズ
マ放電処理中において、分子状、原子状に分解される
為、基材上への薄膜の形成、薄膜の組成などに対する影
響は殆ど無視することが出来る。
体積%〜10体積%含有させることにより薄膜の硬度を
著しく向上させることが出来る。また、混合ガス中に酸
素、オゾン、過酸化水素、二酸化炭素、一酸化炭素、水
素、窒素から選択される成分を0.01体積%〜5体積
%含有させることにより、反応促進され、且つ、緻密で
良質な薄膜を形成することができる。
合、例えば、有機金属化合物としてLi、Be、B、N
a、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、G
e、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、
Ir、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Hf、Ta、
W、Tl、Pb、Bi、Ce、Pr、Nd、Pm、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
から選択される金属を含むことができる。より好ましく
は、これらの有機金属化合物が金属アルコキシド、アル
キル化金属、金属錯体から選ばれるものが好ましい。
換材料用半導体としては、反応性ガスをプラズマ処理し
て、基材上(導電性支持体)に形成された半導体薄膜が
好ましく用いられる。
0nmの範囲が好ましい。上記記載のようなプラズマ処
理装置を用いて、プラズマ処理を行う時、対向する電極
間に供給する電力として、1W/cm2以上のハイパワ
ーでの電力供給を行う場合、基材である導電性支持体上
に極めて純度の高い半導体薄膜が形成される。
のような、ローパワーでの電力供給を行う場合には、導
電性支持体上に半導体薄膜を形成後、更にエッチング処
理を行うことにより、半導体層内部に空隙を有する半導
体薄膜を形成出来る。
700nmの波長における分光反射スペクトル測定から
スペクトルのλ/4値より光学膜厚が算出出来る。
を再度、図1〜6に記載のようなプラズマ処理装置を用
いて半導体薄膜には影響を与えずに行うプラズマ処理の
ことである。
ば、プラズマ処理装置に1W/cm2以上の電力供給を
行う、酸化性の反応性ガスを用いる等の処理方法がある
が、中でも、酸化性の反応性ガスとして酸素を用いた処
理が好ましい。
として用いる酸素の体積%としては、反応性ガス、不活
性ガスからなる混合ガス全体において、0.1体積%〜
1体積%になるように調整することが好ましい。
記記載のハイパワーモードでの電力供給が行われ、形成
された半導体薄膜と比較して、空隙が形成された、いわ
ゆるポーラスな半導体層がより形成されやすくなる傾向
があるが、本発明に記載の効果(光電変換特性の向上)
を好ましく得る観点から、また、半導体薄膜の耐久性
(高密度、高エネルギーのプラズマ処理への耐久性)向
上の観点から、本発明に係る半導体薄膜の空隙率は、1
0体積%以下が好ましく、更に好ましくは、8体積%以
下であり、特に好ましくは、0.01体積%〜5体積%
以下である。
方向に貫通性のある空隙率を意味し、水銀ポロシメータ
ー(島津ポアライザー9220型)等の市販の装置を用
いて測定することが出来る。
明の光電変換材料用半導体の増感処理は、上記のように
導電性支持体1上にプラズマ処理装置を用いて半導体薄
膜を形成した後、後述する色素の吸着処理により増感処
理が行われる。また、増感処理の詳細については、これ
も後述する光電変換素子のところで説明する。
電変換材料用半導体の場合には、空隙に水分、水蒸気な
どにより水が半導体薄膜上、並びに半導体薄膜内部の空
隙に吸着する前に、本発明に係る色素の吸着処理(光電
変換材料用半導体の増感処理)を完了することが好まし
い。
基を用いて表面処理してもよい。前記有機塩基として
は、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ピリジ
ン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン、キ
ノリン、ピペリジン、アミジン等が挙げられるが、中で
も、ピリジン、4−t−ブチルピリジン、ポリビニルピ
リジンが好ましい。
固体の場合は有機溶媒に溶解した溶液を準備し、本発明
の光電変換材料用半導体を液体アミンまたはアミン溶液
に浸漬することで、表面処理を実施できる。
る。
る色素としては、本発明に係る半導体を分光増感しうる
ものならばいずれの色素も用いることができる。光電変
換の波長域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げる
ため、二種類以上の色素を混合することが好ましい。ま
た、目的とする光源の波長域と強度分布に合わせるよう
に、混合する色素とその割合を選ぶことができる。
応活性、光耐久性、光化学的安定性等の総合的な観点か
ら、金属錯体色素、フタロシアニン系色素、ポルフィリ
ン系色素、ポリメチン系色素が好ましく用いられる。
23037号、同2001−226607号、米国特許
第4,927,721号、同第4,684,537号、
同第5,084,365号、同第5,350,644
号、同第5,463,057号、同第5,525,44
0号、特開平7−249750号、特表平10−504
512号、世界特許989/50393号等に記載のル
テニウム錯体色素が好ましく用いられる。
素としては、特開2001−223037号に記載の色
素が好ましい色素としてあげられる。
チン系色素、特開平11−35836号、同11−15
8395号、同11−163378号、同11−214
730号、同11−214731号、同10−0931
18号、同11−273754号、特開2000−10
6224号、同2000−357809号、同2001
−052766号、特願2001−307505号、欧
州特許第892,411号、同911,841号等に記
載のものが挙げられる。
ついて、図7を用いて説明する。
例を示す部分断面図である。1は導電性支持体、2は感
光層、3は電荷移動層、4は対向電極を表す。尚、導電
性支持体1と感光層2をあわせて半導体電極ともいう。
用半導体を有する層であり、電荷移動層3は通常、レド
ックス電解質が含有し、導電性支持体1、感光層2、対
向電極4に接触した形態で用いられる。
がら、光電変換素子の製造方法を説明する。
な導電性支持体1上に、上記記載のようにプラズマ処理
装置を用いて半導体薄膜を形成した後に、本発明に係る
色素を吸着させるという工程を経て製造される。
り、半導体薄膜表面の不純物などを除去して、半導体の
純度を高め、色素から半導体への電子注入効率を高める
目的で、例えば四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキ
や三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を
行ってもよい。
上記記載の色素を吸着させ、半導体膜を増感させて感光
層2を形成する。色素吸着方法は先に説明したとおり、
色素を適切な溶媒に溶解し、導電性支持体1上に形成さ
れた半導体膜をその溶液に浸漬することによって行われ
る。その際には半導体膜は、あらかじめ減圧処理したり
加熱処理したりして膜中の気泡を除去し、色素が半導体
膜内部深くに進入できるようにしておくことが好まし
い。
を吸着させる際には、単独で用いてもよいし、複数を併
用してもよい。さらに、従来公知の増感色素化合物(例
えば、米国特許第4,684,537号、同第4,92
7,721号、同第5,084,365号、同第5,3
50,644号、同第5,463,057号、同第5,
525,440号、特開平7−249790号、特開2
000−150007号等に記載の化合物)とを混合し
て吸着させてもよい。
合、光電変換の波長域を広くして太陽光を可能な限り有
効に利用できるように、二種類以上の色素を混合して用
いることが好ましい。
用して増感した光電変換材料用半導体は、併用する色素
を混合して調製した溶液に浸漬させて作製してもよい
し、各々の色素について溶液を調製し、各溶液に順に浸
漬して作製することもできる。
液に順に浸漬して作製する場合は、半導体に増感色素を
吸着させる順番がどのような順番であっても本発明の効
果を得ることができる。
用いてもよいし、また、色素に影響を与えない範囲の温
度まで溶液を加熱して行っても良い。更に、吸着処理時
に未吸着となった色素については溶媒等の洗浄処理によ
り除去することが好ましい。
色素を溶解するのに用いる溶媒は、色素を溶解すること
ができ、なおかつ半導体を溶解したり半導体と反応した
りすることのないものであれば格別の制限はないが、溶
媒に溶解している水分および気体が半導体膜に進入して
色素の吸着を妨げることを防ぐために、予め脱気および
蒸留精製しておくことが好ましい。
タノール、n−プロパノールなどのアルコール系溶媒、
アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、
塩化メチレン、1,1,2−トリクロロエタンなどのハ
ロゲン化炭化水素溶媒であり、特に好ましくはメタノー
ル、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テト
ラヒドロフラン、塩化メチレンである。
ら、半導体膜を色素の溶液に浸漬する時間は、3時間〜
48時間が好ましく、更に好ましくは、4時間〜24時
間である。
解しないかぎりにおいて、沸騰しない温度にまで加熱し
て用いてもよい。好ましい温度範囲は10℃〜50℃、
とくに好ましくは15℃〜35℃であるが、前記のとお
り溶媒が前記温度範囲で沸騰する場合はこの限りでな
い。
波照射を行うこともできる。超音波照射は市販の装置を
用いることができ、また、照射時間としては、好ましく
は30分〜4時間であり、更に好ましくは1時間〜3時
間である。
素を吸着させて感光層2を形成したら、該感光層2と向
かい合うようにして対向電極4を配置する。さらに、半
導体電極と対向電極4の間に電荷移動層であるレドック
ス電解質を注入して光電変換素子とする。
明する。
本発明の光電変換素子の一態様として、太陽光に最適の
設計並びに、回路設計が行われ、太陽光を光源として用
いたときに最適な光電変換が行われるような構造を有す
る。即ち、光電変換材料用半導体に太陽光が照射されう
る構造となっている。本発明の太陽電池を構成する際に
は、前記半導体電極、電荷移動層及び対向電極をケース
内に収納して封止するか、あるいはそれら全体を樹脂封
止することが好ましい。
同等の電磁波を照射すると、光電変換材料用半導体に吸
着された本発明の化合物は、照射された光もしくは電磁
波を吸収して励起する。励起によって発生した電子は半
導体に移動し、次いで導電性支持体1を経由して対向電
極4に移動して、電荷移動層3のレドックス電解質を還
元する。一方、半導体に電子を移動させた本発明の化合
物は酸化体となっているが、対向電極4から電荷移動層
3のレドックス電解質を経由して電子が供給されること
により、還元されて元の状態に戻り、同時に電荷移動層
3のレドックス電解質は酸化されて、再び対向電極4か
ら供給される電子により還元されうる状態に戻る。この
ようにして電子が流れ、本発明の光電変換素子を用いた
太陽電池を構成することができる。
本発明の太陽電池に用いられる導電性支持体には、金属
板のような導電性材料や、ガラス板やプラスチックフイ
ルムのような非導電性材料に導電性物質を設けた構造の
ものを用いることができる。導電性支持体に用いられる
材料の例としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アル
ミニウム、ロジウム、インジウム)あるいは導電性金属
酸化物(例えばインジウム−スズ複合酸化物、酸化スズ
にフッ素をドープしたもの)や炭素を挙げることができ
る。導電性支持体の厚さは特に制約されないが、0.3
mm〜5mmが好ましい。
とが好ましく、実質的に透明であるとは光の透過率が1
0%以上であることを意味し、50%以上であることが
さらに好ましく、80%以上であることが最も好まし
い。透明な導電性支持体を得るためには、ガラス板また
はプラスチックフイルムの表面に、導電性金属酸化物か
らなる導電性層を設けることが好ましい。透明な導電性
支持体1を用いる場合、光は支持体側から入射させるこ
とが好ましい。
2以下であることが好ましく、10Ω/cm2以下である
ことがさらに好ましい。
動層について説明する。
く用いられる。ここで、レドックス電解質としては、I
-/I3-系や、Br-/Br3-系、キノン/ハイドロキノ
ン系等が挙げられる。このようなレドックス電解質は、
従来公知の方法によって得ることができ、例えば、I-
/I3-系の電解質は、ヨウ素のアンモニウム塩とヨウ素
を混合することによって得ることができる。電荷移動層
はこれらレドックス電解質の分散物で構成され、それら
分散物は溶液である場合に液体電解質、常温において固
体である高分子中に分散させた場合に固体高分子電解
質、ゲル状物質に分散された場合にゲル電解質と呼ばれ
る。電荷移動層として液体電解質が用いられる場合、そ
の溶媒としては、電気化学的に不活性なものが用いら
れ、例えば、アセトニトリル、炭酸プロピレン、エチレ
ンカーボネート等が用いられる。固体高分子電解質の例
としては特開2001−160427記載の電解質が、
ゲル電解質の例としては『表面科学』21巻、第5号2
88ページ〜293ページに記載の電解質が挙げられ
る。
について説明する。
よく、任意の導電性材料が用いられるが、I3-イオン等
の酸化や他のレドックスイオンの還元反応を充分な速さ
で行わせる触媒能を持ったものの使用が好ましい。この
ようなものとしては、白金電極、導電材料表面に白金め
っきや白金蒸着を施したもの、ロジウム金属、ルテニウ
ム金属、酸化ルテニウム、カーボン等が挙げられる。
発明はこれらに限定されない。
7に示すような光電変換素子を製造した。
社製一級試薬)62.5mlを純水375ml中に室温
下、激しく攪拌しながら10分間で滴下し(白色の析出
物が生成する)、次いで70%硝酸水を2.65ml加
えて反応系を80℃に加熱した後、8時間攪拌を続け
た。さらに該反応混合物の体積が約200mlになるま
で減圧下に濃縮した後、純水を125ml、酸化チタン
粉末(昭和タイタニウム社製スーパータイタニアF−
6)140gを加えて酸化チタン懸濁液(約800m
l)を調製した。導電性支持体1としてフッ素をドープ
した酸化スズをコートした透明導電性ガラス板を用い、
該基板上に該酸化チタン懸濁液を塗布し、自然乾燥の後
300℃で60分間焼成して、膜状の酸化チタンを形成
した。
(当業に従事する技術者には周知のルテニウム錯体色
素)を5g溶解した溶液を調製し、上記膜状酸化チタン
を支持体ごと浸し、さらにトリフルオロ酢酸1gを加え
て、超音波照射を2時間行った後、室温下にて12時間
浸積処理した。処理後、膜状酸化チタンをクロロホルム
で洗浄し真空乾燥を行い、感光層2(光電変換材料用半
導体)を作製した。
化スズをコートし、さらにその上に白金を担持した透明
導電性ガラス板を用い、前記導電性支持体1と前記対向
電極4との間に体積比が1:4であるアセトニトリル/
炭酸エチレンの混合溶媒に、テトラプロピルアンモニウ
ムアイオダイドと沃素とを、それぞれの濃度が0.46
モル/リットル、0.06モル/リットルとなるように
溶解したレドックス電解質を入れた電荷移動層3を作製
して、光電変換素子1を製造した。
の製造において、感光層2に用いる半導体薄膜である、
膜状の酸化チタンの形成を下記にしめすように、プラズ
マ処理装置を用いて作製した以外は、同様にして光電変
換素子2を製造した。
いる酸化チタン膜の作製)光電変換素子1の製造に用い
た導電性支持体1を用い、図2に示すようなプラズマ放
電処理容器を図6に示すプラズマ放電処理装置に配置
し、下記に記載の放電条件、反応性ガスを用いて、本発
明の光電変換材料用半導体である、酸化チタン膜を作製
した。
は、神鋼電機製高周波電源(50kHz)、ハイデン研
究所製インパルス高周波電源(連続モードで使用100
kHz)、パール工業製高周波電源(200kHz)、
パール工業製高周波電源(800kHz)、日本電子製
高周波電源(13.56MHz)、パール工業製高周波
電源(150MHz)等が好ましく使用できる。
整した。
ガス(反応性ガス)の組成を以下に記す。
%) 反応性ガス2:テトライソプロポキシチタン蒸気(15
0℃に加熱した液体にアルゴンガスをバブリング:混合
ガス全体に対し0.25体積%) 光電変換素子1の製造に用いた導電性支持体1上に、上
記反応性ガス、上記放電条件により、連続的に大気圧プ
ラズマ処理して、100nmの半導体薄膜を設けた。
1、2の各々の側面を樹脂で封入し、リード線を取り付
けて、太陽電池1、2を各々製造した。光電変換特性を
測定するために、太陽電池1、2は各々3ロットずつ製
造した。
られた太陽電池1、2の各々にソーラーシミュレーター
(JASCO(日本分光)製、低エネルギー分光感度測
定装置CEP−25)により100mW/m2の強度の
光を照射した時の短絡電流密度Jsc(mA/cm2)
および開放電圧値Voc(V)を測定し表1に示した。
示した値は、同じ構成および作製方法の太陽電池3つに
ついての測定結果の平均値とした。
記で得られた太陽電池の半導体薄膜について、JIS
K 5400に準拠した碁盤目試験を行った。形成され
た半導体薄膜の表面に片刃のカミソリの刃を面に対して
90°の角度で切り込みを1mm間隔で縦横に11本入
れ、1mm角の碁盤目を100個作製した。この上に市
販のセロテープ(R)を張り付け、その一端を手で持っ
て垂直に力強く引張って剥がし、切り込み線からの貼ら
れたテープ面積に対する薄膜が剥がされた面積の割合を
下記のようにランク評価した。
可) ×:剥離された面積割合が10%以上であった(実用不
可) 以上、得られた結果を表1に示す。
池は高い光電変換特性、高耐久性を示し、且つ、剥離試
験から基材と半導体薄膜との接着性も比較と同様に良好
であることが明らかである。
製造において、ルテニウム錯体色素N3色素に代え、色
素1を用いた以外は同様にして光電変換素子3を製造し
た。
変換素子2の製造において、ルテニウム錯体色素N3色
素に代え、色素1を用いた以外は同様にして光電変換素
子4を製造した。
の製造において、半導体薄膜である酸化チタン膜の作製
を下記のように変更(操作1、操作2の2段階により、
半導体薄膜である酸化チタン膜を作製)した以外は同様
にして光電変換素子5を製造した。
処理での放電条件を0.8W/cm 2に調整して、半導
体薄膜である酸化チタン膜を作製した。
操作1で用いたプラズマ放電処理装置を用いてエッチン
グ処理を行った。
5体積%) 反応性ガス2:CF4ガス(混合ガス全体に対して、
0.25体積%) 《光電変換素子6〜8の製造》光電変換素子3〜5の各
々の製造において、色素を2に代えた以外は同様にし
て、光電変換素子6〜8を各々製造した。
素子3〜5の各々の製造において、色素を3に代えた以
外は同様にして、光電変換素子9〜11を各々製造し
た。
換素子3〜5の各々の製造において、色素を4に代えた
以外は同様にして、光電変換素子12〜14を各々製造
した。
2〜14の製造》光電変換素子3〜5、6〜8、9〜1
1、12〜14の各々の側面を樹脂で封入し、リード線
を取り付けて、太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、1
2〜14を各々製造した。光電変換特性を測定するため
に、太陽電池3〜5、6〜8、9〜11、12〜14は
各々3ロットずつ製造した。
9〜11、12〜14の各々の光電変換特性評価(短絡
電流密度Jsc(mA/cm2)、開放電圧値Voc
(V))、半導体薄膜の剥離試験評価は、実施例1に記
載と同様に行った。得られた評価を表2に示す。
池は高い光電変換特性、高耐久性を示し、且つ、剥離試
験から基材と半導体薄膜との接着性も比較と同様に良好
であることが明らかである。
材との接着性が良好であり、且つ、優れたエネルギー変
換効率(光電変換効率ともいう)、耐久性を有する光電
変換材料用半導体、光電変換材料用半導体の製造方法該
光電変換材料用半導体を有する光電変換素子、該光電変
換素子を用いた太陽電池を提供することが出来た。
理装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す
概略図である。
理装置に設置されるプラズマ放電処理容器の一例を示す
概略図である。
放電処理に用いられる円筒型のロール電極の一例を示す
概略図である。
放電処理に用いられる固定型の円筒型電極の一例を示す
概略図である。
放電処理に用いられる固定型の角柱型電極の一例を示す
概略図である。
れるプラズマ放電処理装置の一例を示す概念図である。
断面図である。
属等の導電性母材 25b、26b、36b セラミック被覆処理誘電体 25B、26B、36B ライニング処理誘電体 31 プラズマ放電処理容器 41 電源 51 ガス発生装置 52 給気口 53 排気口 60 電極冷却ユニット 61 元巻き基材 65、66 ニップローラ 64、67 ガイドローラ
Claims (15)
- 【請求項1】 基材上に、少なくとも半導体を含有する
半導体層を有する光電変換材料用半導体において、大気
圧または大気圧近傍の圧力下、半導体を形成するための
反応性ガスをプラズマ状態とし、該基材を該プラズマ状
態の反応性ガスに晒すことにより該半導体層が形成され
ていることを特徴とする光電変換材料用半導体。 - 【請求項2】 半導体層が、ポーラスであることを特徴
とする請求項1に記載の光電変換材料用半導体。 - 【請求項3】 半導体層が、大気圧または大気圧近傍の
圧力下において、対向する電極間に100kHz以上の
高周波電源を使用し、且つ、1W/cm2以上の電力を
供給して放電させることにより、反応性ガスをプラズマ
状態とし、基材を前記プラズマ状態の反応性ガスに晒す
ことによって、該基材上に形成されたことを特徴とする
請求項2に記載の光電変換材料用半導体。 - 【請求項4】 半導体層が、大気圧または大気圧近傍の
圧力下において、対向する電極間に100kH以上の高
周波電源を使用し、且つ、0.1W/cm2〜1W/c
m2未満の電力を供給して放電させることにより、反応
性ガスをプラズマ状態とし、基材を前記プラズマ状態の
反応性ガスに晒すことによって、該基材上に形成された
ことを特徴とする請求項2に記載の光電変換材料用半導
体。 - 【請求項5】 半導体が色素で増感されていることを特
徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換
材料用半導体。 - 【請求項6】 色素が金属錯体色素であることを特徴と
する請求項1〜5のいずれか1項に記載の光電変換材料
用半導体。 - 【請求項7】 金属錯体色素がルテニウムを含んでいる
ことを特徴とする請求項6に記載の光電変換材料用半導
体。 - 【請求項8】 色素が半導体に吸着していることを特徴
とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換材
料用半導体。 - 【請求項9】 最大分光吸収波長が互いに異なる複数の
色素により増感されていることを特徴とする請求項1〜
8のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。 - 【請求項10】 最大分光吸収波長が互いに異なる複数
の色素が半導体に吸着していることを特徴とする請求項
1〜9のいずれか1項に記載の光電変換材料用半導体。 - 【請求項11】 半導体が金属酸化物または、金属硫化
物であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1
項に記載の光電変換材料用半導体。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
の光電変換材料用半導体を製造するに当たり、反応性ガ
スをプラズマ処理して調製された半導体薄膜を形成する
工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の
製造方法。 - 【請求項13】 プラズマ処理により半導体薄膜を形成
後、形成された該半導体薄膜を色素により増感処理する
工程を有することを特徴とする光電変換材料用半導体の
製造方法。 - 【請求項14】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
の光電変換材料用半導体を含有する層を有することを特
徴とする光電変換素子。 - 【請求項15】 請求項14に記載の光電変換素子を用
いたことを特徴とする太陽電池。
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