JP4096485B2 - 摩耗検知機能付鎧装ケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海底ケーブル用として用いられる鎧装ケーブルに関し、特に、鎧装線の摩耗検知機能を具備した鎧装ケーブルの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来から採用されている海底ケーブルの横断面構造を示したもので、電力ケーブル線心1上に座床を介して防食鉄線による鎧装が3,5と2重に施され、外側にサービング層6を施した構造からなる。4は座床である。尚、鎧装は1重の場合もある。
【0003】
このような鉄線による鎧装は、鉄線の電食問題があり、これの対策として、FRPロッドを用いた鎧装を採用した例がある。(古川電工時報 昭和63年3月第75号 「FRP二重交互巻がい装海底ケーブルの開発」、実公昭53−7407号公報参照。)
上記の出典によれば、FRPロッドを鎧装に用いる場合には、FRPロッドの上に高密度ポリエチレンを被覆し、FRPロッドの耐摩耗性を向上させるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、鎧装線を非金属化するためにFRPロッドを用いる場合、耐摩耗性の向上を目的として、高密度ポリエチレンを被覆しているが、この高密度ポリエチレンは摩耗しないわけではない。高密度ポリエチレンの被覆が摩耗してしまうと、FRPロッドの摩耗が進行してしまうこと、FRPロッド上に被覆がない状態で海水に浸漬された条件下では、FRPロッドの強度が時間の経過とともに低下してしまうことにより、摩耗の発見が遅れると、鎧装としての機能低下は免れず、ケーブルの引張り強度が低下し、FRPロッドに張力を分担させてのケーブル引き揚げによる損傷部の補修ができなくなるといった問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、FRPロッドの被覆材に発生する摩耗を逸早く検知し、FRPロッドの強度が低下しない段階でケーブルの補修を行い得るようにした、摩耗検知機能付鎧装ケーブルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明により提供する摩耗検知機能付鎧装ケーブルは、鎧装線として、FRPロッド上に絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を被覆した被覆付FRPロッドを用いた鎧装ケーブルにおいて、導電性の線材の上に絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を被覆した被覆付金属線を被覆付FRPロッドの配列の中に含ませ、かつ前記被覆付金属線の被覆の厚さは前記FRPロッドの被覆厚さに比べて薄く形成する、または前記被覆付金属線の被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を前記FRPロッドの被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂よりも密度の低い絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂で形成することにより、摩耗しやすい構造とし、前記被覆付金属線の被覆の絶縁抵抗を測定してその摩耗程度を検知するように構成したものである。このように、FRPロッドと同条件下にある被覆付線材の絶縁抵抗を測定することにより、FRPロッド上の被覆の摩耗具合を検知することが可能となる。
【0007】
さらに、前記被覆付金属線の被覆の厚さは前記FRPロッドの被覆厚さに比べて薄く形成する、または前記被覆付金属線の被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を前記FRPロッドの被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂よりも密度の低い絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂で形成して摩耗しやすい構造とすることで、FRPロッド上の被覆の摩耗を早期に検知することが可能となる。
【0008】
前記FRPロッドの被覆及び前記線材の被覆は、高密度ポリエチレン、中・低密度ポリエチレン、架橋ポリエチレンからなる絶縁性ポリオレフィン樹脂を用いることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る摩耗検知機能付鎧装ケーブルの実施例を示したもので、図2に当該ケーブルに用いられる被覆付FRPロッド及び被覆付金属線を示している。
【0010】
この実施例の摩耗検知機能付鎧装ケーブルは、電力ケーブル線心1上に、座床2を介して鎧装を二重に施す構造において、内側の鎧装に被覆付FRPロッド7を用い、外側の鎧装に防食鉄線5を用いた構造の海底ケーブルにして、内側の鎧装において、被覆付金属線8を被覆付FRPロッド7と並んで配置してなるものである。符号4は内外鎧装間の座床、6はサービング層を示す。
【0011】
被覆付FRPロッド7は、図2(イ)に示したように、FRPロッド7a上にポリエチレン被覆7bを施したものであり、一方の被覆付金属線8は、図2(ロ)に示したように、金属線例えば鉄線8a上にポリエチレン被覆8bを施したものである。
【0012】
一般的な鉄線鎧装海底ケーブルは、まず、鉄線鎧装部が海底で腐食や摩耗により損傷し、やがて、ケーブル内部が外傷を受けて事故になる場合がある。この実施例の鎧装ケーブルでは、外側の鉄線鎧装5部が腐食や摩耗により損傷し、さらに、内部の摩耗が進む過程で、被覆付金属線8の金属線8aのポリエチレン被覆8bの絶縁抵抗を測定することにより、当該ポリエチレン被覆8bの摩耗程度を知ることができ、このことにより、内部鎧装;被覆付FRPロッド7の被覆の摩耗程度を検知することができ、FRP鎧装が殆ど損傷を受けていない段階で、このFRP鎧装を張力を分担させての引き揚げによる修理を可能にする。
【0013】
被覆付金属線8のポリエチレン被覆8bは、被覆付FRPロッド7のポリエチレン被覆7bよりも厚みを薄くするなどして、摩耗を逸早く検知できるようにするのが望ましい。この場合、被覆付金属線8と被覆付FRPロッド7の外径は同じにする。このような被覆付金属線8の摩耗を被覆付FRPロッド7のそれよりも速くする手段としては、被覆付FRPロッド7のポリエチレン被覆7bが高密度ポリエチレンである場合、被覆付金属線8のポリエチレン被覆8bに中・低密度ポリエチレンを用いることも考えられる。
【0014】
尚、前述の実施例では、二重鎧装の例について示したが、本発明は、一重の鎧装ケーブルについても適用可能である。また、前述の実施例では、電力ケーブルについて示したが、これ以外の例えば通信用海底ケーブルについても適用可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の摩耗検知機能付鎧装ケーブルによれば、被覆付FRPロッドの鎧装部が損傷を受けない段階で、同上鎧装部に配した被覆付金属線により摩耗を検知することができるので、健全な被覆付FRPロッドに張力を分担させて引き揚げを行い、補修に供することが可能となる。特に深海部など補修に際して、海底から船上にケーブルを引き揚げる必要がある場合などに有効である。このように、本発明によれば、FRPロッドの被覆材に発生する摩耗を逸早く検知し、FRPロッドの強度が低下しない段階でケーブルの補修を行い得るようにした、摩耗検知機能付鎧装ケーブルを提供するという所期の課題;目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摩耗検知機能付鎧装ケーブルの実施例を示す横断面説明図。
【図2】(イ)は図1のケーブルにおける被覆付FRPロッドの横断面説明図、(ロ)は図1のケーブルにおける被覆付金属線の横断面説明図。
【図3】従来の鉄線鎧装海底ケーブルの横断面説明図。
【符号の説明】
1 電力ケーブル線心
2 座床
4 座床
5 防食鉄線(外側鎧装)
6 サービング層
7 被覆付FRPロッド
7a FRPロッド
7b ポリエチレン被覆
8 被覆付金属線
8a ポリエチレン被覆
8b 金属線
Claims (2)
- 鎧装線として、FRPロッド上に絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を被覆した被覆付FRPロッドを用いた鎧装ケーブルにおいて、導電性の線材の上に絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を被覆した被覆付金属線を被覆付FRPロッドの配列の中に含ませ、かつ前記被覆付金属線の被覆の厚さは前記FRPロッドの被覆厚さに比べて薄く形成する、または前記被覆付金属線の被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂を前記FRPロッドの被覆の絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂よりも密度の低い絶縁性ポリオレフィン樹脂またはポリ塩化ビニル樹脂で形成することにより、摩耗しやすい構造とし、前記被覆付金属線の被覆の絶縁抵抗を測定してその摩耗程度を検知するように構成したことを特徴とする摩耗検知機能付鎧装ケーブル。
- 前記FRPロッドの被覆及び前記線材の被覆は、高密度ポリエチレン、中・低密度ポリエチレン、架橋ポリエチレンからなる絶縁性ポリオレフィン樹脂を用いた請求項1記載の摩耗検知機能付鎧装ケーブル。
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